JPH0725360U - 伝動ケースのシール構造 - Google Patents

伝動ケースのシール構造

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JPH0725360U
JPH0725360U JP061151U JP6115193U JPH0725360U JP H0725360 U JPH0725360 U JP H0725360U JP 061151 U JP061151 U JP 061151U JP 6115193 U JP6115193 U JP 6115193U JP H0725360 U JPH0725360 U JP H0725360U
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cover
wet
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定史 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高いシール性を確保できる伝動ケースのシー
ル構造を供する。 【構成】 内部にウェット室と、該ウェット室に一側の
段部40g を存して隣接するドライ室とを有する伝動ケー
ス本体40の前記段部40g および該段部40g に連続するウ
ェット室の側面にウェット室カバー41を被せ、前記段部
40g に連続するドライ室の側面およびウェット室カバー
41の側面にドライ室カバー42を被せてなる伝動ケースに
おいて、ウェット室カバー41の上面で段部40g に近接す
る部分に外側面に沿って膨出部41e を形成し、ドライ室
カバー42の上面に前記膨出部41e に対峙する膨出部42d
を形成し、前記段部上面をシール部62が覆い前記2つの
膨出部間に支持部61b が挟持される防水部材60を配設す
るとともに、2つの膨出部41e, 42dの対峙面の少なくと
も一方と支持部61b との間に凹凸係合部41f, 61dを設け
たことを特徴とする伝動ケースのシール構造。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、主として二輪車における伝動ケースのシール構造に関する。
【0002】
【従来技術】
伝動ケース本体においてウェット室とドライ室が段部を介して隣接して設けら れ、ウェット室をウェット室カバーで覆いドライ室をドライ室カバーで覆う構造 の伝動ケースの場合、伝動ケース本体のウェット室側面とウェット室カバーの合 わせ面は締め付け方向に垂直な面であるのでガスケットを介して締着されるとシ ール効果は高い。
【0003】 しかし伝動ケース本体の段部とウェット室カバーの合わせ面は締め付け方向に 平行な面であるため、ガスケットを介して合わされてもシール性が劣る。
【0004】 そこで伝動ケース本体の段部と該段部と対向するウェット室カバーの合わせ面 とを傾斜面に形成し、締め付け方向の力が段部にも加わるようにした例(実公昭 61-31575号公報)が提案されている。
【0005】
【解決しようとする課題】
しかし段部の傾斜面を締め付け方向に対して垂直近くまで傾斜させるにはスペ ース的に問題があるので、同例でも段部傾斜面を締め付け方向よりいくらか傾斜 させるに止どめており、したがって締め付け力はそれ程期待できずシール性に問 題がないとはいえない。
【0006】 通常のエンジン駆動二輪車では伝動ケースの段部上方はエアクリーナによって 覆われているので、水の直接的な侵入は防止されており、段部のシール性を高く する必要性に乏しかった面もある。 しかし電動二輪車等では伝動ケースの上方に覆いとなるような部品を備えない ものもあり、段部の高いシール性が確保される必要がある。
【0007】 本考案は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、伝動ケース 本体の段部とウェット室カバーとの合わせ面のシール性を向上させた伝動ケース のシール構造を供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】
上記目的を達成するために、本考案は、内部にウェット室と、該ウェット室に 一側の段部を存して隣接するドライ室とを有する伝動ケース本体の前記段部およ び該段部に連続するウェット室の側面にウェット室カバーを被せ、前記段部に連 続するドライ室の側面および前記ウェット室カバーの側面にドライ室カバーを被 せてなる伝動ケースにおいて、前記ウェット室カバーの上面で前記段部に近接す る部分に外側面に沿って膨出部を形成し、前記ドライ室カバーの上面に前記膨出 部に対峙する膨出部を形成し、前記段部上面をシール部が覆い前記2つの膨出部 間に支持部が挟持される防水部材を配設するとともに、前記2つの膨出部の対峙 面の少なくとも一方と前記支持部との間に凹凸係合部を設けた伝動ケースのシー ル構造とした。
【0009】 ウェット室カバーとドライ室カバーのそれぞれに相対峙して形成された膨出部 に防水部材の支持部が挟持されてシール部が段部上面を覆うので、段部への水の 直接の侵入を防止してシール性を向上させることができる。
【0010】 防水部材の支持部は2つの膨出部の少なくとも一方に凹凸係合部により係合さ れるので、組付時の位置決めが容易かつ確実にできるとともに挟持後防水部材は 確固として固着される。
【0011】
【実 施 例】
以下図1ないし図23に図示した本考案の一実施例について説明する。 本実施例は、電動二輪車に適用した例であり、図1は該電動二輪車1の側面図 、図2は同平面図である。
【0012】 電動二輪車1の車体フレームは、前部フレームであるヘッドパイプ2と、中間 フレーム3と、後部フレーム4とを連結して構成している。 ヘッドパイプ2にはフロントフォーク5が取付けられ、このフロントフォーク 5を介して前輪6を操向ハンドル7によって操向可能に支持している。
【0013】 中間フレーム3の下部に走行用電源収納部8が形成され、この走行用電源収納 部8に左右各3個ずつ、電池ユニット9a,9b,…9fが収納されている。
【0014】 走行用モータ11を内蔵し後端に後輪12を軸支するパワースイングユニット10は 、後部フレーム4から垂下された一対の取付パイプ13L ,13R 間に架設されたピ ボット軸14に前端を枢支され上下に揺動自在に取り付けられるとともに、後端上 部は後部フレーム4との間にサスペンション15を介して支持されている。 パワースイングユニット10の下部にはサイドスタンド16が起伏自在に取り付け られている。
【0015】 シート18の下部は、リヤカバー19に、周囲を覆われてヘルメット収納部20が設 けられ、ヘッドパイプ2の周辺および中間フレーム3の前方周辺はフロントカバ ー21で覆われている。
【0016】 図3は、フレーム構造および走行用電源収納部8を示す分解斜視図である。 後部フレーム4はパイプを略O字状に屈曲しており、この前部左右両端を中間 フレーム3に溶接している。
【0017】 走行用電源収納部8は、左右各3個の電池ユニット収納室が仕切板8aで一部を 仕切って画成しており、各収納部の床壁8bを形成する波型鋼板の上に電池ユニッ ト9a,9b,…9fが載置され、電池固定バンド25によりそれぞれ固定される。
【0018】 床壁8bの両側縁にはヒンジ部8cが設けられていて、このヒンジ部8cに電池固定 バンド25の下端部がピン26を介して枢支され、電池固定バンド25の先端を中間フ レーム3にねじ25aによりねじ止めすることで電池ユニット9a,9b,…9fを固定 し、そして各電池ユニット9a,9b,…9fを固定した電池固定バンド25に下側カバ ー27がねじ27a により取り付けられることで電池収納室の下側を覆うようにして いる。
【0019】 中間フレーム3は中空のパイプで形成されており、この中間フレーム3の後端 は、図1および図2に示すようにジョイントパイプ28を介して送風ファン29の吹 出し口に連結されている。 一方中間フレーム3には、各電池ユニットへ送風するためのダクト30がそれぞ れ所定位置に設けられていて、各ダクト30は図4に示すように各電池ユニット9a ,9b,…9fの空気取入口31に係合する構造となっている。
【0020】 図4は電池ユニット内の電気の流れを示す説明図であり、空気取入口31からケ ース内に送給された空気は一側端側へ導かれ、ケース内に実装された各2次バッ テリの間を通してケースの他端側に形成した複数の空気排出口32からケース外部 に排出される。
【0021】 図5は、パワースイングユニット10の内部構造を示す水平断面図である。 パワースイングユニット10は、走行用モータ11、無端ベルト式動力伝達機構35 、発進クラッチ36、減速歯車機構37等からなり、伝動ケース本体40の前部モータ 収納部40a に走行用モータ11を収納し後部歯車機構収納部40b に減速歯車機構37 を収納して前部と後部を連結部40c が後輪12を避けて車体進行方向に対して左側 (以後左右位置関係は全て車体進行方向を基準とする)に寄って連結している。 前部モータ収納部40a の右側開口には軸受支持部材38が設けられ、中央の軸受 39が走行用モータ11の回転駆動軸11a の右端を回転自在に支持している。
【0022】 前部モータ収納部40a と軸受支持部材38からは前方へ向け一対のブラケット40 L ,38R が突設され、前記後部フレーム4から垂下された一対の取付パイプ13L ,13R に架設されたピボット軸14が前記ブラケット40L ,38R に設けられた軸受 39に貫挿されてパワースイングユニット10を枢支している。
【0023】 走行用モータ11の水平方向左側へ延出した回転駆動軸11a にはファン34が嵌着 され、さらに回転駆動軸11a の先端にはドライブプーリ35a が設けられ、一方で 減速歯車機構37の入力軸37a に回転自在にドリブンプーリ35b が軸支され、ドラ イブプーリ35a とドリブンプーリ35b とに無端ベルト35c が架渡されて無端ベル ト式動力伝達機構35を構成している。 ドリブンプーリ35b の左側に、ドリブンプーリ35b と入力軸37a との間に介装 される発進クラッチ36が設けられている。
【0024】 減速歯車機構37は、伝動ケース本体40の後部歯車機構収納部40b に収納され左 側の開口をウェット室カバー41により閉塞されてウェット室45内に設けられてい る。 前記入力軸37a はウェット室カバー41を軸受を介して左側へ突出しており、ウ ェット室45内で同入力軸37a に嵌着されたギア37b が中間軸37c の大径ギア37d に噛合し、中間軸37c の小径ギア37e が出力軸37f のギア37g に噛合して、出力 軸37f は後部歯車機構収納部40b を軸受を介して右側へ突出して、同突出部に後 輪12が軸支されている。
【0025】 ウェット室カバー41から左側へ突出した入力軸37a に設けられたドリブンプー リ35b と発進クラッチ36およびドライブプーリ35a 、無端ベルト35c は左側から ドライ室カバー42によって覆われてドライ室46内に配設されることになる。
【0026】 伝動ケース本体40の前部モータ収納部40a の右側に設けられる軸受支持部材38 のさらに右側には、円筒状ケース43が長尺のボルト43a により軸受支持部材38に 固定され、円筒状ケース43の中央には電源安定化用のコンデンサ33が支持されて いる。 そしてこのコンデンサ33を右側から覆うように空気取入口50c を前方に備えた 側蓋50が被せられる。
【0027】 側蓋50は図5および図6に示すように軸受支持部材38に取付けられる椀状部分 50a の前側の一部が前方へ断面が縦に長い長円の筒状に膨出した空気導入管50b を形成しており、空気導入管50b は前端にいくにしたがい開口を大きくして空気 取入口50c に至っている。 そして側蓋50の空気取入口50c は前記走行用電源収納部8の右側後壁8aに形成 された開口8b(図7参照)に上下への揺動を許して貫入されている。
【0028】 側蓋50の空気取入口50c が貫入された走行用電源収納部8の開口8b近傍の右側 壁は若干外側へ膨出部8cを形成して空気の流れを円滑に空気取入口50c へ導くよ うにしている。
【0029】 走行用電源収納部8は車体に固定されているが、側蓋50はパワースイングユニ ット10と一体に揺動し、揺動中心すなわちピボット軸14は側蓋50の空気取入口50 c と略同じ高さで、若干前方位置にある。 したがって図6に示すように側蓋50は揺動するが、空気取入口50c は走行用電 源収納部8の内部で拡がって常に前方に開口し、空気を取り入れるようになって いる。
【0030】 走行用モータ11が駆動してファン34が回転することにより空気が側蓋50を介し て伝動ケース本体40内に吸入されるが、冷却空気の全体の流れを以下説明する。 まず前記送風ファン29の駆動により吸入された空気は、ジョイントパイプ28を 介して中間フレーム3の内部に送給され、中間フレーム3に設けた各ダクト30か ら各電池ユニットの空気取入口31を介して内部に送られ各バッテリーを冷却して 空気排出口32から走行用電源収納部8の通風のための間隙8d(図2参照)に出て 、走行用電源収納部8の右側後端部の開口8bに至る。
【0031】 そしてファン34の回転で、走行用電源収納部8の開口8bに至った空気は側蓋50 の前方に開いた空気取入口50c から吸入されて空気導入管50b 、椀状部分50a を 経て円筒状ケース43さらに伝動ケース本体40の前部モータ収納部40a まで吸入さ れて走行用モータ11を冷却し、伝動ケース本体40の連結部40c の下壁に設けられ た排気ルーバー51(図8参照)から外部に放出される。 なお送給された空気は、伝導ケース本体40の前後方向に沿った合わせ面に介在 するガスケット58によりベルト収納部の方には流れ込まないようになっている。
【0032】 以上のように送風ファン29が運転されるとともに走行用モータ11の駆動に伴っ てその下流側に設けられたファン34が回転されている走行状態では、上記の経路 で空気が流れ、各電池ユニット9a,9b,…9f、走行用モータ11を強制的に空冷す る。
【0033】 伝動ケース本体40の連結部40c の下壁に取り付けられる排気ルーバー51は、図 9および図10に示すように、長方形板状をして、上下を貫通する複数の矩形孔が 、上部より下向きに斜め後方へ傾斜した複数のフィン51a に仕切られて前後に順 次配列されている。 そして排気ルーバー51の前後端および左端にフランジ51b が形成されている。
【0034】 図8は伝動ケース本体40の側面を示しており、連結部40c の下壁に排気ルーバ ー51の前後のフランジ51b に嵌合する嵌合溝40d が形成されていて、同嵌合溝40 d に排気ルーバー51の前後のフランジ51b を一致させて左側から右方へ嵌挿して 取り付ける。 なお排気ルーバー51の左側はドライ室カバー42の取り付けで押えられて排気ル ーバー51は固定される。
【0035】 排気ルーバー51の取り付け状態で排気ルーバー51のフィン51a は後方斜め下向 き傾斜しているので、走行中跳ね上げられた水やその他異物の侵入を防止して排 気のみを行うことができる。
【0036】 図8において伝動ケース本体40の後部歯車機構収納部40b の上面には、ブラケ ット40e が膨出されており、同ブラケット40e の軸受40f にサスペンション15の 下端が枢着されるとともに、ブラケット40e にはブリーザー52が基端部52b をね じ止めされて斜め上方向に向け突設されて、後部歯車機構収納部40b のウェット 室45内から延出したチューブ53がブリーザー52の本体52a に下方から挿入嵌着さ れている。
【0037】 ブリーザー52の構造は、図11ないし図13に示すようにブリーザー本体52a の内 部が下方を開口して円筒状をなし上方は閉塞されており、円筒内周面から中心に 向って6片のフィン52c が突設されて、この6片のフィン52c の内側にチューブ 53の上端部が嵌入支持されるようになっている。
【0038】 したがって減速歯車機構37を収納するウェット室45内は、チューブ53を介して ブリーザー52の円筒内上部と連通し、円筒内上部は6片のフィン52c どうしの間 の空間を介して外部と連通しているので、ウェット室45内は大気と連通して呼吸 できるとともにブリーザー52を介することでウェット室45内のウェット状態を維 持することができる。
【0039】 このように排気ルーバー51やブリーザー52を備える伝動ケース本体40は、図8 に示す左側面が後部歯車機構収納部40b のウェット室カバー41との合わせ面40h と前部モータ収納部40a および連結部40c のドライ室カバー42との合わせ面40i とで段差があり、後部歯車機構収納部40b の合わせ面40h の方が右側へ一段引っ 込んでいて、その境い目の段部40g は合わせ面に垂直ではなく若干傾斜している 。
【0040】 図8に示す状態の後部歯車機構収納部40b の合わせ面40h にガスケット55を介 してウェット室カバー41を合わせ被せた状態を図14に示す。 ウェット室カバー41は後部をボルト56により伝動ケース本体40に固着され、減 速歯車機構37が収納されたウェット室45はウェット室カバー41によって密閉され 、ドライ室46と画成される。
【0041】 このウェット室カバー41は、図15にその裏面図を示すように、減速歯車機構37 の入力軸37a が軸受を介して貫通される孔41a および中間軸37c と出力軸37f と を軸受を介して支持する円穴41b ,41cが形成されている。
【0042】 そしてウェット室カバー41の伝動ケース本体40側の段部40g と相対向する上下 の端面41d は、段部40g と平行で傾斜面となっており、同上方の端面41d の近傍 にウェット室カバー41の上面から膨出部41e が膨出されている。 この膨出部41e はウェット室カバー41の左側面のドライ室カバー42との合わせ 面に沿って立ち上がっており、上端を円弧状に形成しその円弧中心に小孔41f を 穿設している。
【0043】 この膨出部41e にシールキャップ60が被せられた状態を図14は示している。 シールキャップ60はゴム製で、その形状を図16ないし図18に示す。
【0044】 シールキャップ60は、ウェット室カバー41の膨出部41eに沿った形状で膨出部 41e全体を覆うことができるキャップ部61と同キャップ部61の下方に向いた矩形 の開口から前方から右方向へかけて水平に展開するシール部62とから構成されて いる。
【0045】 キャップ部61は、ウェット室カバー41の膨出部41eの同弧状上端面に沿った湾 曲した上壁61aと左右の側壁61b,61cとからなり、左側壁61bは膨出部41eの 左側面に接し中央に内側に向け突出された突起61dが設けられていて膨出部41e の小孔41fに嵌入するようになっている。 またシール部62は、前方から左方向にかけて展開して端縁が連続して滑らかに 屈曲しており、この端縁にそって前方の一部を除き下方に向け突条62aが形成さ れている。
【0046】 一方シールキャップ60が被せられる伝動ケース本体40の段部40g近傍は、図19 にその一部上面を示すように、段部40gに連続するウェット室カバー41との合わ せ面40hおよびドライ室カバー42との合わせ面40iに沿って上面に突条40jが形 成されている。 前記シールキャップ60のシール部62の突条62aは上記突条40jの屈曲形状に沿 って形成している。
【0047】 したがって伝動ケース本体40の合わせ面40hにガスケット55を介してウェット 室カバー41を合わせボルト56で締め付けたのちウェット室カバー41の膨出部41e に前記シールキャップ60を被せると、キャップ部61は左側壁61bが膨出部41eに 当接し突起61dが小孔41fに嵌入して位置決めされるとともに、シール部62が伝 動ケース本体40の段部40g近傍に設けられた突条40jの上面に載り、シール部62 の突条62aが伝動ケース本体40側の突条40jの側面に沿って位置決めされる。 図19では伝動ケース本体40の段部40g上面に仮想線でシールキャップ60を重ねて 図示している。
【0048】 伝動ケース本体40の後部歯車機構収納部40b をウェット室カバー41が覆うと、 伝動ケース本体40の前部モータ収納部40a の側面(合わせ面40i )とウェット室 カバー41の外側面が同一面となり、ウェット室カバー41の孔41aから突出した入 力軸37aにドライブプーリ35bおよび発進クラッチ36を組み付け、回転駆動軸11 aにはドライブプーリ35aを取り付けて、ドライ室カバー42を被せる。
【0049】 ドライ室カバー42は、図20および図5に示すようにドライブプーリ35aを覆う 前部凹出部42aと発進クラッチ36を覆う後部凹出部42bおよび前後凹出部42a, 42bを連結する連結部42cとからなり、後部凹出部42bの周壁の上部に前記ウェ ット室カバー41の膨出部41eに対峙する略同形状の膨出部42dが形成されている 。
【0050】 図14に図示したようにウェット室カバー41の膨出部41eにシールキャップ60を 被せた状態でドライ室カバー42を当てがいボルト57で締着した状態を図21に図示 する。 シールキャップ60のキャップ部61の左側壁61bはドライ室カバー42の膨出部42 dによって外側面を押圧され、内側面はウェット室カバー41側の膨出部41eに接 していて両膨出部42d,41eによって挟持されることになる。
【0051】 図22に示すようにドライ室カバー42の膨出部42dは合わせ面より若干引っ込ん だ(左方向)位置に立設されており、ウェット室カバー41側の膨出部41eとの間 にいくらか間隙が形成され、この隙間にシールキャップ60のキャップ部61の左側 壁61bが挟圧されて固定される。 このようにシールキャップ60はキャップ部61の左側壁61bが両膨出部42d,41 eに挟持されるだけで、左側壁61bの突起61dが膨出部41eの小孔41fに係合し ているので、確固として固着される。
【0052】 シールキャップ60のシール部62は、図23に示すように伝動ケース本体40の段部 40gとウェット室カバー41の端面41dとのガスケット55を介した合わせ部を上方 より覆っており、かつ段部40gに沿って形成された突条40jの外側面にシール部 62の突条62aが外側から当接係合しているので、段部40gの合わせ部に水が侵入 することを防止している。
【0053】 伝動ケース本体40の後部歯車機構収納部40bにガスケット55を介してウェット 室カバー41を当てがいボルト56で締め付けたとき、締め付け方向に垂直な伝動ケ ース本体40側の合わせ面40hとウェット室カバー41の合わせ面とのガスケット55 を介した合わせ部は締め付け力が十分働いて高いシール性を得ることができるが 、締め付け方向に対し傾斜した面の段部40gの合わせ部は締め付け力が十分働か ずシール性に劣る。 しかし前記したようにシールキャップ60のシール部62が段 部40gの合わせ部を覆って水の侵入を防止しているので、同部分のシール性を高 く保持することができる。
【0054】
【考案の効果】
本考案は、ウェット室カバーとドライ室カバーのそれぞれに相対峙して形成さ れた膨出部に防水部材の支持部が挟持されてシール部が段部上面を覆うので、段 部への水の直接の侵入を防止してシール性を向上させることができる。
【0055】 防水部材の支持部は2つの膨出部の少なくとも一方に凹凸係合部により係合さ れるので、組付時の位置決めが容易かつ確実にできるとともに挟持後防水部材は 確固として固着される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る一実施例のシール構造を適用した
電動二輪車の側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】同電動二輪車のフレーム構造および走行用電源
収納部を示す斜視図である。
【図4】電池ユニット内の空気の流れを示す説明図であ
る。
【図5】パワースイングユニットの内部構造を示す断面
図である。
【図6】側蓋およびその近傍の側面図である。
【図7】走行用電源収納部の右側後壁の開口を示す後面
図である。
【図8】各種部材を収納した状態の伝動ケース本体の側
面図である。
【図9】排気ルーバーの平面図である。
【図10】図9におけるX−X断面図である。
【図11】ブリーザーの正面図である。
【図12】図11におけるXII−XII断面図である。
【図13】ブリーザーの下面図である。
【図14】伝動ケース本体にウエット室カバーを被せた
状態を示す側面図である。
【図15】ウエット室カバーの裏面図である。
【図16】シールキャップの側面図である。
【図17】同後面図である。
【図18】下面図である。
【図19】伝動ケース本体の段部の上面図である。
【図20】ドライ室カバーの側面図である。
【図21】ドライ室カバーを被せた状態のパワースイン
グユニットの側面図である。
【図22】図21におけるXXII−XXII断面図である。
【図23】図22におけるXXIII −XXIII 断面図であ
る。
【符号の説明】
1…電動二輪車、2…ヘッドパイプ、3…中間フレー
ム、4…後部フレーム、5…フロントフォーク、6…前
輪、7…操向ハンドル、8…走行用電源収納部、9a,9
b,…9f…電池ユニット、10…パワースイングユニッ
ト、11…走行用モータ、12…後輪、13L ,13R …取付パ
イプ、14…ピボット軸、15…サスペンション、16…サイ
ドスタンド、18…シート、19…リヤカバー、20…ヘルメ
ット収納部、21…フロントカバー、25…電池固定バン
ド、26…ピン、27…下側カバー、28…ジョイントパイ
プ、29…送風ファン、30…ダクト、31…空気取入口、32
…空気排出口、33…コンデンサ、34…ファン、35…無端
ベルト式動力伝達機構、36…発進クラッチ、37…減速歯
車機構、38…軸受支持部材、39…軸受、40…伝動ケース
本体、41…ウェット室カバー、42…ドライ室カバー、43
…円筒状ケース、45…ウェット室、46…ドライ室、50…
側蓋、51…排気ルーバー、52…ブリーザー、53…チュー
ブ、55…ガスケット、56,57…ボルト、58…ガスケッ
ト、60…シールキャップ、61…キャップ部、62…シール
部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にウェット室と、該ウェット室に一
    側の段部を存して隣接するドライ室とを有する伝動ケー
    ス本体の前記段部および該段部に連続するウェット室の
    側面にウェット室カバーを被せ、前記段部に連続するド
    ライ室の側面および前記ウェット室カバーの側面にドラ
    イ室カバーを被せてなる伝動ケースにおいて、 前記ウェット室カバーの上面で前記段部に近接する部分
    に外側面に沿って膨出部を形成し、 前記ドライ室カバーの上面に前記膨出部に対峙する膨出
    部を形成し、 前記段部上面をシール部が覆い前記2つの膨出部間に支
    持部が挟持される防水部材を配設するとともに、 前記2つの膨出部の対峙面の少なくとも一方と前記支持
    部との間に凹凸係合部を設けたことを特徴とする伝動ケ
    ースのシール構造。
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JP2005106172A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Honda Motor Co Ltd 伝動装置の防水構造
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