JPH072533Y2 - 映写スクリーン等のシート巻取装置 - Google Patents

映写スクリーン等のシート巻取装置

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JPH072533Y2
JPH072533Y2 JP1992056880U JP5688092U JPH072533Y2 JP H072533 Y2 JPH072533 Y2 JP H072533Y2 JP 1992056880 U JP1992056880 U JP 1992056880U JP 5688092 U JP5688092 U JP 5688092U JP H072533 Y2 JPH072533 Y2 JP H072533Y2
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JP
Japan
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drum
sheet
winding
groove
guide drum
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JP1992056880U
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昭之助 奥村
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株式会社オーエス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、映写スクリーン等のシ
ートの吊下支持位置を自由に設定できるとともに、シー
トを巻取る場合の引出し長さも短くでき、しかもシート
の、特に引出動作中、又は巻取動作中に、これらの動作
が途中で不用意に中断されることも少ない映写スクリー
ン等のシート巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、映写スクリーン等のシート巻
取装置は、種々の態様のものが提案されている。そし
て、本出願人も又、先に実公昭63−46445号公報
で示されるものを提案している。
【0003】この映写スクリーン等のシート巻取装置
は、図8に示すように支持軸aの外周側に円筒体の側端
に中央部分に支持軸aを遊挿状態で挿通させる挿通口を
開設した円板状の閉止板bを面一に嵌め込んで取付けた
シートcを吊下支持する巻取ドラムdをシートc巻取方
向に付勢して回転自在に支持するとともに、支持軸aの
巻取ドラムdに設けた閉止板b側位に図示したように閉
止板bの外周側が残る大きさ関係に形成され、しかも外
周側に係合溝eを形成した同じく円板状の停止板fをこ
れの係合溝eを上側に向けて取付け、更に巻取ドラムd
の閉止板bの停止板f外周側に一側に停止板fの係合溝
eに係合可能な係合爪gを突設した停止羽根片hの他側
を係合爪gが係合溝eに係合可能な位置関係で、且つ下
側に回転したときには図中一点鎖線状態で示すように係
合爪gを突設した一側側が垂下状態になるように回転自
在に枢着したものである。そして、これでシートcを図
中Aとして示すシートc引出方向に引出すと、巻取ドラ
ムdの回転に伴い、停止羽根片hは係合爪gを設けた一
側側が遠心力で巻取ドラムdの外周側に回転して、停止
羽根片hの係合爪gが停止板fの係合溝eに係合するこ
となく、シートcの引出動作が行われる。こうして、シ
ートcを吊下支持する位置の近くまで引出したら、引出
速度を遅くすることで、停止羽根片hの係合爪gを設け
た一側側を自重で停止板f側に落下させて、停止羽根片
hの係合爪gと停止板fの係合溝eを係合状態にし、シ
ートcを吊下支持させる。一方、吊下支持されているシ
ートcを巻取ドラムdに巻取るときには、シートcを再
度停止羽根片hの係合爪gと停止板fの係合溝eの係合
状態が解放される位置まで引出した後、引出力の負荷を
解除すると、巻取ドラムdはこれに負荷された付勢力に
よって図中Bとして示すシートc巻取方向に回転するの
に伴い、停止羽根片hは、特に下側に回転して係合爪g
を突設した一側側が垂下状態になった後、このまま係合
爪g側を停止板fの外側に向けて、これが停止板fの係
合溝eに係合することなく、シートcの巻取動作が巻取
ドラムdに完全に巻取られるまで行われる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このような映写スクリ
ーン等のシート巻取装置では、特にシートcの巻取動作
中に、停止羽根片hが係合爪g側を停止板fの外側に向
けて回転するから、この動作が途中で不用意に中断され
ることがなくなるものの、シートの吊下支持位置は、停
止羽根片hの係合爪gと停止板fの係合溝eが係合状態
になる位置に限定されるから、シートの吊下支持位置を
自由に設定することができないだけでなく、又巻取ドラ
ムdの閉止板bの停止板f外周側と停止羽根片hの大き
さ関係から停止羽根片hを設ける数に制約を受け、シー
トの吊下支持位置を多段にきめ細かく設定することがで
きない問題がある。又、シートcを巻取る場合にも、シ
ートcを停止羽根片hの係合爪gと停止板fの係合溝e
の係合状態が解放される位置まで引出す必要があって、
シートcを限界近くまで引出したときに巻取動作を行わ
せることができなかったり、又はシート下側に他の物が
あると、これが障害になって巻取動作を行わせることが
できなかったりする問題もある。更に、シートcの、特
に引出動作中の引出速度が遅いと、停止羽根片hの係合
爪gが停止板fの係合溝eに係合して、この動作が途中
で不用意に中断されることもある。
【0005】このような従来の問題点に鑑みて考案され
たのが本考案に係る映写スクリーン等のシート巻取装置
で、映写スクリーン等のシートの吊下支持位置を自由に
設定できるとともに、シートを巻取る場合の引出し長さ
をも短くでき、しかもシートの、特に引出動作中、又は
巻取動作中に、これら動作が途中で不用意に中断される
のを少なくすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、本考案の請求項1では、支持軸の外周側にガイド
ドラム、又ガイドドラムの外周側にシートを吊下支持す
る巻取ドラムを配設して、支持軸に巻取ドラムをシート
巻取方向に付勢して回転自在に支持するとともに、同じ
く支持軸にガイドドラムをこれら両者間に一方向クラッ
チを介設して巻取ドラムのシート引出方向にだけ回転自
在に支持し、更に巻取ドラムとガイドドラム間には、無
端状のカム溝とこれに係合する突部から構成され、無端
状のカム溝には巻取ドラムとガイドドラムの係合状態を
達成させる固定係止部とこれら係合状態の解放を達成さ
せる切換一時係止部を備えて、シートを引出した後、引
出力の負荷を解除すると、カム溝の固定係止部に突部が
係止して、巻取ドラムとガイドドラムが係合状態にな
り、再度引出した後、引出力の負荷を解除すると、カム
溝の切換一時係止部に突部が一時的に係止した後、巻取
ドラムに負荷された付勢力によって、巻取ドラムとガイ
ドドラムの係合状態を解放させる係止機構を設けた映写
スクリーン等のシート巻取装置を開示した。又、請求項
2では、係止機構が、相対面する巻取ドラム内周面とガ
イドドラム外周面の一方に、これらの軸心方向に間隔を
あけて円周方向に環状に形成した一対の引出溝と巻取
溝、両端を一対の引出溝と巻取溝に連通させて互いに反
対方向に湾曲した巻取ドラムとガイドドラムの係合状態
を達成させる固定係止部とこれらの係合状態の解放を達
成させる切換一時係止部を備えた係止溝並びに同じく両
端を一対の引出溝と巻取溝に連通させて係止溝と平行方
向に形成した戻り溝からなる無端状のカム溝を設けると
ともに、他方にはこれらの軸心方向に両端が少なくとも
一対の引出溝と巻取溝と相対面する位置関係並びに長さ
関係にした直線状のガイド溝を設け、更にカム溝とガイ
ド溝に跨がって巻取ドラムとガイドドラムの係合状態と
これらの係合状態の解放を切換える突部となる切換ボー
ルを内装させて構成されたことを例示した。更に、請求
項3では、支持軸とガイドドラム間に介設される一方向
クラッチが、支持軸のガイドドラムからの突出側側位に
設けたラチェットホイールとガイドドラムの側端のこの
ラチェットホイールに対応した位置にラチェットホイー
ルに付勢して回動自在に設けたこれのラチェット歯に係
合するラチェット爪を備えたラチェット片から構成され
たことを、又請求項4では、別に、支持軸とガイドドラ
ム間に介設される一方向クラッチが、支持軸にコイルば
ねを利用したクラッチばねをガイドドラムが巻取ドラム
のシート引出方向に回転するとき、弛緩する向きにして
密接状態で外嵌させるとともに、一端をガイドドラムに
他端を自由端に残して取付けて構成されたことをそれぞ
れ例示した。
【0007】
【作用】而して、このような映写スクリーン等のシート
巻取装置では、シートの引出動作並びに巻取動作が次に
示すように行われる。先ず、シートを巻取ドラムから引
出す場合には、シートをシート引出方向に引出すと、巻
取ドラムはガイドドラムと係合状態になることなく、独
自に回転して、シート引出動作が行われ、シートを吊下
支持する位置を超えるまで引出した後、引出力の負荷を
解除すると、巻取ドラムがこれに負荷された付勢力によ
ってシート巻取方向に回転して、無端状のカム溝の固定
係止部に突部が係止して、巻取ドラムとガイドドラムが
係合状態となり、ガイドドラムに作用する一方向クラッ
チが作動して巻取ドラムのシート巻取方向への回転が規
制されて固定状態となり、シートが吊下支持される。
又、シートを最初の吊下支持位置から更に引出して下側
に吊下支持させるときには、シートを再度引出して、引
出力の負荷を継続すると、今度は無端状のカム溝の切換
一時係止部に突部が係止して、巻取ドラムとガイドドラ
ムが再度係合状態の解放位置で係合状態となり、一方向
クラッチが作動することなく、両者が連動してシート引
出方向に回転して、シート引出動作が行われ、シートを
次に吊下支持する位置の近くまで引出した後、引出力の
負荷を一時的に解除することで、巻取ドラムをこれに負
荷された付勢力によってシート巻取方向に回転させ、そ
してシートを再度次に吊下支持する位置を超えるまで引
出した後、前と同様、引出力の負荷を解除させて行うの
である。一方、シートを巻取ドラムに巻取る場合には、
シートを再度引出した後、引出力の負荷を解除すると、
無端状のカム溝の切換一時係止部に突部が一時的に係止
した後、この係止状態が巻取ドラムに負荷された付勢力
によって解除され、巻取ドラムとガイドドラムの係合状
態が解放されて、巻取ドラムがシート巻取方向に回転し
て、最後にはシートが完全に巻取られるのである。
【0008】
【実施例】本考案に係る映写スクリーン等のシート巻取
装置の詳細を更に添付の図面に基づき説明する。
【0009】この映写スクリーン等のシート巻取装置も
従来と同様、図1に示すように建物の天井面1等に設け
た図示しない固定ベース等に一端を取付けて垂下させた
一対の取付ブラケット2、2に両側方に偏平状態に切削
した端部側を突出させた支持軸3、4を固定的に取付け
て、図中5として示すシートの使用時にはこれを図中6
として示す円筒状の巻取ドラムから下側に引出したり、
不使用時には巻取ドラム6に巻取ったりするものであ
る。ところで、図示した実施例では、支持軸3、4を二
つの部材から形成するとともに、これらを間隔をあけて
配設して、金属又は合成樹脂体から一体に形成された円
筒状の巻取ドラム6を架設状に外装させている。
【0010】そして、図中左側の支持軸3の外周側に両
端が一対の側壁7、7で閉止された円筒状のガイドドラ
ム8、又ガイドドラム8の外周側に一端が側壁9で閉止
され、他端が開口した有底な円筒状の介設ドラム10、更
に介設ドラム10の外周側に前述したシート5を吊下支持
する巻取ドラム6を配設している。これらガイドドラム
8と介設ドラムは共に、合成樹脂体から一体に形成され
たものである。一方、図中右側の支持軸4の外周側に
は、巻取ドラム6を直接配設している。このような支持
軸3、4に巻取ドラム6をシート5巻取方向に両端をそ
れぞれ支持軸3と巻取ドラム6に取付けたコイルばねを
利用した付勢ばね11で付勢して回転自在に支持してい
る。又、図中左側の支持軸3にはガイドドラム8をこれ
ら両者間に後述する一方向クラッチ12を介設して巻取ド
ラム6のシート5引出方向にだけ回転自在に支持してい
る。更に、巻取ドラム6とガイドドラム8間には、無端
状のカム溝13とこれに係合する突部となる切換ボール14
から構成され、無端状のカム溝13には後述する巻取ドラ
ム6とガイドドラム8の係合状態を達成させる固定係止
部とこれらの係合状態の解放を達成させる切換一時係止
部を備えて、シート5を引出した後、引出力の負荷を解
除すると、カム溝13の固定係止部に切換ボール14が係止
して、巻取ドラム6とガイドドラム8が係合状態にな
り、再度引出した後、引出力の負荷を解除すると、カム
溝13の切換一時係止部に切換ボール14が一時的に係止し
た後、巻取ドラム6に負荷されたコイルばねを利用した
付勢ばね11の付勢力によって、巻取ドラム6とガイドド
ラム8の係合状態を解放される係止機構15が設けられて
いる。
【0011】次に、介設ドラム10は図2に示すように巻
取ドラム6の図中左側端部に内装させて取付けられる。
尚、図中16は介設ドラム10の開口側端部に設けた巻取ド
ラム6の図中左側側端に当接する大径な当接鍔部、同じ
く図中17はこの当接鍔部16側の開口周囲に設けた後述す
るガイドドラム8の外部側に向く側壁7に取付ける金属
保護板の内装段部、同じく図中18は巻取ドラム6側に設
けた凹溝との間にキーを挿入してこれを巻取ドラム6に
取付けたり、シート5端部を内装させて保持する凹溝で
ある。又、ガイドドラム8は側壁7、7に設けた挿通口
19、19に支持軸3を遊挿状態で挿通させて支持され、一
方介設ドラム10は同じく側壁9に設けた挿通口20に支持
軸3を遊挿状態で挿通させて支持されている。尚、図中
21は支持軸3のガイドドラム8の外部側と反対側に向く
側壁7外側に対応した位置に外嵌させて取付けた環状の
固定具、図中22は支持軸3の介設ドラム10の側壁9両側
に対応した位置に外嵌させて取付けた同じく環状の固定
具である。又、23は巻取ドラム6をシート5巻取方向に
付勢するコイルばねを利用した付勢ばね11を遊嵌状態で
外嵌させたパイプ状の取付軸を示している。この取付軸
23は、一端を支持軸3の巻取ドラム6内に突出した端部
に外嵌させるとともに、この一端と支持軸3の端部に連
通状態で開設した取付口24、25にコイルばねを利用した
付勢ばね11の一端を挿入させて支持軸3に取付けられて
いる。更に、図中26は取付軸23の他端を中央部分に開設
した挿通口27に遊挿状態で挿通させて、外周部分を巻取
ドラム6の内周面に取付けたコイルばねを利用した付勢
ばね11の他端を挿入させる取付口28を開設した取付板で
ある。尚、図中29、30はそれぞれガイドドラム8の両端
の側壁7、7に取付けられる円板状の金属保護板であ
る。又、31、32はそれぞれこれら金属保護板29、30の中
央部分に開設した支持軸3を遊挿状態で挿通させる挿通
口を示している。一方、図中右側の支持軸4は巻取ドラ
ム6の図中右側の側端に面一に嵌め込んで取付けられた
閉止板33の中央部分に開設した挿通口34に遊挿状態で挿
通させている。尚、図中35、35は支持軸4の閉止板29両
側に対応した位置に外嵌させて取付けた環状の固定具で
ある。
【0012】ところで、図1中左側の支持軸3とガイド
ドラム8間には、前述したようにこのガイドドラム8を
巻取ドラム6のシート5引出方向にだけ回転自在にする
一方向クラッチ12が設けられている。この一方向クラッ
チ12は、図3、図4に示すように支持軸3のガイドドラ
ム8から外部側への突出側側位に対応する部分を大径に
して、ここをラチェットホイール36に形成するととも
に、ガイドドラム8の外部側に向く側端に取付けられる
円板状の金属保護板29のこのラチェットホイール36に対
応した位置に、これのラチェット歯37に係合するラチェ
ット爪38を備えたラチェット片39を回動自在にガイドド
ラム8が巻取ドラム6のシート5引出方向の回転だけを
許容する向きに枢着して構成されるものである。そし
て、この金属保護板29は、ガイドドラム8の外部側に向
く側壁7に取付けられて、ガイドドラム8の外周側に介
設ドラム10を取付けた巻取ドラム6を配設したときに
は、介設ドラム10の当接鍔部16側の開口周囲に設けた内
装段部17に内装される。尚、図中40はガイドドラム8に
金属保護板29を取付けるビス、同じく図中41はガイドド
ラム8の外部側に向く側壁9に設けたビス穴、同じく図
中42は金属保護板29に開設したビス挿通孔である。又、
43はラチェット片39のラチェット爪38をラチェットホイ
ール36のラチェット歯37に付勢する付勢ばねを示してい
る。このようにして、支持軸3に対してガイドドラム8
が巻取ドラム6のシート5引出方向に回転するときに
は、一方向クラッチ12のラチェット片39のラチェット爪
38はラチェットホイール36のラチェット歯37に係合する
ことなく、周囲を転動して、支持軸3に対するガイドド
ラム8の円滑な回転を可能とする。一方、支持軸3に対
してガイドドラム8が巻取ドラム6のシート5巻取方向
に回転するときには、一方向クラッチ12のラチェット片
39のラチェット爪38はラチェットホイール36のラチェッ
ト歯37に係合して、支持軸3に対するガイドドラム8の
回転を規制する。
【0013】次に、巻取ドラム6とガイドドラム8間に
は前述したような係止機構15が設けられる。これは、相
対面する巻取ドラム6の端部に内装される介設ドラム10
内周面とガイドドラム8外周面の一方に無端状のカム溝
13を形成するとともに、他方に突部となる切換ボール14
をカム溝13に沿って転動させるガイド溝44を形成して、
これらカム溝13とガイド溝44に跨がって巻取ドラム6と
ガイドドラム8の係合状態とこれらの係合状態の解放を
切換える前述した切換ボール14を内装させて構成される
ものである。図示した実施例では、ガイドドラム8の周
壁45外面にカム溝13を形成するとともに、介設ドラム10
の周壁46内面にガイド溝44を形成している。そして、ガ
イドドラム8の周壁45外面に設けられるカム溝13は、ガ
イドドラム8の軸心方向に間隔をあけて円周方向に環状
に形成した一対の引出溝47と巻取溝48、両端を一対の引
出溝47と巻取溝48に連通させて互いに反対方向に湾曲し
た巻取ドラム6とガイドドラム8の係合状態を達成させ
る固定係止部49とこれらの係合状態の解放を達成させる
切換一時係止部50を備えた係止溝51並びに同じく両端を
一対の引出溝47と巻取溝48に連通させて係止溝51と平行
方向に形成した戻り溝52から構成されている。ところ
で、引出溝47と巻取溝48間に係止溝51と戻り溝52は少な
くとも一組以上設けられるが、これらの間に二組以上設
ける場合には係止溝51と戻り溝52は交互に形成される。
一方、介設ドラム10の周壁46内面に設けられるガイド溝
44は、介設ドラム10の軸心方向に両端が少なくともガイ
ドドラム8側に設けたカム溝13の一対の引出溝47と巻取
溝48と相対面する位置関係並びに長さ関係にして直線状
に形成されるものである。
【0014】而して、このような映写スクリーン等のシ
ート巻取装置では、シート5の引出動作並びに巻取動作
は次に示すように行われる。先ず、シート5を巻取ドラ
ム6から引出す場合には、シート5を図4中Aで示すシ
ート5引出方向に引出すと、巻取ドラム6はガイドドラ
ム8と係合状態になることなく、付勢ばね11の付勢力に
抗して独自に回転して、シート5の引出動作が行われ
る。このとき、切換ボール14はガイド溝44に案内されな
がら、カム溝13を巻取溝48から戻り溝52を通じて引出溝
47を図5中Cとして示す方向に転動する。そして、シー
ト5を吊下支持する位置を超えるまで引出した後、引出
力の負荷を解除すると、巻取ドラム6がこれに負荷され
た付勢ばね11の付勢力によってシート5巻取方向に回転
することで、切換ボール14は図中Dとして示す方向に転
動してカム溝13の係止溝51に形成した固定係止部49に係
止して、巻取ドラム6とガイドドラム8が係合状態とな
る。このとき、巻取ドラム6はそれに負荷された付勢ば
ね11の付勢力で図5中下側に向けて回転しようとして、
切換ボール14を図中下側に押圧させるが、この巻取ドラ
ム6と係合状態になっているガイドドラム8はこれに作
用する一方向クラッチ12が作動してシート5巻取方向で
ある図中下側への回転が規制されているから、巻取ドラ
ム6も同じくシート5巻取方向への回転が規制されて固
定状態になる。このようにして、シート5が吊下支持さ
れるのである。又、シート5を最初の吊下支持位置から
更に引出して下側に吊下支持させるときには、シート5
を再度引出して、引出力の負荷を継続すると、今度は切
換ボール14が図中Eとして示す方向に転動してカム溝13
の係止溝51に形成した切換一時係止部50に係止して、巻
取ドラム6とガイドドラム8が再度係合状態の解放位置
で係合状態となり、ここでは一方向クラッチ12が作動す
ることなく、切換ボール14が切換一時係止部50に係止し
たまま、両者が連動してシート5引出方向に回転して、
シート5の引出動作が行われ、シート5を次に吊下支持
する位置の近くまで引出した後、引出力の負荷を一時的
に解除することで、巻取ドラム6をこれに負荷させた付
勢ばね11の付勢力によってシート5巻取方向に回転さ
せ、そしてシート5を再度次に吊下支持する位置を超え
るまで引出した後、前と同様、引出力の負荷を解除させ
て行うのである。この場合、切換ボール14は図5に示す
ように固定係止部49に係止した状態から図中Eとして示
す方向に転動して切換一時係止部49に係止し、この状態
のままシート5を引出すことで、巻取ドラム6とガイド
ドラム8を連動させて回転させ、シート5を所望の吊下
支持位置まで引出したら、引出力の負荷を解除させて、
切換ボール14を図中Fとして示す方向に転動させ、次に
再度引出力の負荷を継続させて、切換ボール14を図中C
として示す方向に転動させ、最後に再度引出力の負荷を
解除させて、切換ボール14を図中Dとして示す方向に転
動させ、切換ボール14を当初に係止させていた固定係止
部49に再度係止させる操作を行うのである。このことか
らも判るように、こうした映写スクリーン等のシート巻
取装置では、シート5を吊下支持した後、シート5を再
度引出すと、この引出した位置から吊下支持位置は、固
定係止部49と切換一時係止部50間の間隔分だけ、図示し
た実施例では、上側になるだけである。このため、こう
した固定係止部49と切換一時係止部50間の間隔分だけ予
め、図示した実施例では、下側にシート5を引出してお
くと、シート5をほぼ所望の位置で吊下支持させること
が可能となるのである。一方、シート5を巻取ドラム6
に巻取る場合には、シート5を再度引出した後、引出力
の負荷を解除すると、カム溝13の切換一時係止部50に切
換ボール14が一時的に係止した後、この係止状態が巻取
ドラム6に負荷された付勢ばね11の付勢力によって解除
され、巻取ドラム6とガイドドラム8の係合状態が解放
されて、巻取ドラム6が図4中Bで示すシート5巻取方
向に回転して、最後にはシート5が完全に巻取られるの
である。このとき、切換ボール14は図5中Fとして示す
方向からGとして示す方向に巻取溝48を転動する。そし
て、このシート5を巻取ドラム6に巻取るときにも、少
なくとも固定係止部49と切換一時係止部50間の間隔分だ
け、シート5を引出せばよく、シート5を巻取る場合の
引出し長さを短くする上でも有効となる。
【0015】ところで、図1中左側の支持軸3とガイド
ドラム8間に設ける一方向クラッチ12は、図1、図3、
図4に示すようにラチェットホイール36とラチェット片
39から構成すると、映写スクリーン等のシート巻取装置
全体が大型で、重量があっても、両者間の係合状態の達
成とこれの解放が確実なものとなる。
【0016】一方、こうした一方向クラッチは、例えば
映写スクリーン等のシート巻取装置全体が小型な場合に
は、図1、図3、図4に示すようにラチェットホイール
36とラチェット片39から構成する他、図6、図7に示す
ように構成することも可能である。この一方クラッチ53
は、支持軸3のガイドドラム8から介設ドラム10内に突
出する部分にコイルばねを利用したクラッチばね54をガ
イドドラム8が巻取ドラム6のシート5引出方向に回転
するとき、弛緩する向きにして密接状態で外嵌させると
ともに、一端をガイドドラム8とこれの外部側と反対側
に向く側壁7外側に取付けた金属保護板30に連通状態で
開設した取付口55、56に挿入して取付け、他端を自由端
に残して構成されるものである。そして、このような一
方向クラッチ53では、支持軸3に対してガイドドラム8
が巻取ドラム6のシート5引出方向に回転するときに
は、コイルばねを利用したクラッチばね54の外径を拡径
させて支持軸3から弛緩させ、支持軸3に対するガイド
ドラム8の円滑な回転を可能とする。一方、ガイドドラ
ム8がシート5巻取方向に回転するときには、コイルば
ねを利用したクラッチばね54の外径を縮径させて支持軸
3を緊締させ、支持軸3に対するガイドドラム8の回転
を規制する。尚、図中57はコイルばねを利用したクラッ
チばね54を保持する円板状の金属保持板で、これは前述
した固定具22を支持軸3に外嵌させて取付けることで固
定される。
【0017】図示した実施例において、一つの係止溝51
に固定係止部49と切換一時係止部50を二組以上設けるこ
ともできる。
【0018】又、巻取ドラム6とガイドドラム8間に設
ける係止機構15は、シート5の引出動作で巻取ドラム6
の固定状態と、これの解放を切換えることが可能であれ
ば、種々の態様のものが利用できる。
【0019】更に、このようなシート巻取装置は、映写
スクリーンの他、ロールブラインド、又は地図等のシー
トの使用時にはこれを巻取ドラム6から引出したり、又
不使用時には巻取ドラム6に巻取ったりする種々のもの
に採用することが可能である。
【0020】
【考案の効果】以上のような本考案に係る映写スクリー
ン等のシート巻取装置では、シートを吊下支持する巻取
ドラムとこれを回転自在に支持する支持軸の外周側に配
設したガイドドラム間に、巻取ドラムの固定状態とこれ
の解放を切換える係止機構を設け、又このガイドドラム
を支持軸に一方向クラッチを介設して巻取ドラムのシー
ト引出方向にだけ回転自在に支持した相乗効果によっ
て、映写スクリーン等のシート吊下支持位置を自由に設
定できるとともに、シートを巻取る場合の引出し長さを
短くすることも可能となる。又、シートの引出動作中、
又は巻取動作中にこれら動作が途中で不用意に中断され
ることも少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る映写スクリーン等のシート巻取
装置を示す縦断面図
【図2】 巻取ドラムの一部と介設ドラムを示す斜視図
【図3】 ガイドドラムと支持軸を示す斜視図
【図4】 本考案に係る映写スクリーン等のシート巻取
装置を示す側面図
【図5】 カム溝を示す展開図
【図6】 ガイドドラムと支持軸間に介設する一方向ク
ラッチの他の実施例を示す縦断面図
【図7】 同じく斜視図
【図8】 従来の映写スクリーン等のシート巻取装置を
示す側面図
【符号の説明】
1 天井面 2 取付ブラケット 3 支持軸 4 支持軸 5 シート 6 巻取ドラム 7 側壁 8 ガイドドラム 9 側壁 10 介設ドラム 11 付勢ばね 12 一方向クラッチ 13 カム溝 14 切換ボール 15 係止機構 16 当接鍔部 17 内装段部 18 凹溝 19 挿通口 20 挿通口 21 固定具 22 固定具 23 取付軸 24 取付口 25 取付口 26 取付板 27 挿通口 28 取付口 29 金属保護板 30 金属保護板 31 挿通口 32 挿通口 33 閉止板 34 挿通口 35 固定具 36 ラチェットホイール 37 ラチェット歯 38 ラチェット爪 39 ラチェット片 40 ビス 41 ビス穴 42 ビス挿通孔 43 付勢ばね 44 ガイド溝 45 周壁 46 周壁 47 引出溝 48 巻取溝 49 固定係止部 50 切換一時係止部 51 係止溝 52 戻り溝 53 一方向クラッチ 54 クラッチばね 55 取付口 56 取付口 57 金属保持板

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持軸の外周側にガイドドラム、又ガイ
    ドドラムの外周側にシートを吊下支持する巻取ドラムを
    配設して、支持軸に巻取ドラムをシート巻取方向に付勢
    して回転自在に支持するとともに、同じく支持軸にガイ
    ドドラムをこれら両者間に一方向クラッチを介設して巻
    取ドラムのシート引出方向にだけ回転自在に支持し、更
    に巻取ドラムとガイドドラム間には、無端状のカム溝と
    これに係合する突部から構成され、無端状のカム溝には
    巻取ドラムとガイドドラムの係合状態を達成させる固定
    係止部とこれら係合状態の解放を達成させる切換一時係
    止部を備えて、シートを引出した後、引出力の負荷を解
    除すると、カム溝の固定係止部に突部が係止して、巻取
    ドラムとガイドドラムが係合状態になり、再度引出した
    後、引出力の負荷を解除すると、カム溝の切換一時係止
    部に突部が一時的に係止した後、巻取ドラムに負荷され
    た付勢力によって、巻取ドラムとガイドドラムの係合状
    態を解放させる係止機構を設けた映写スクリーン等のシ
    ート巻取装置。
  2. 【請求項2】 係止機構が、相対面する巻取ドラム内周
    面とガイドドラム外周面の一方に、これらの軸心方向に
    間隔をあけて円周方向に環状に形成した一対の引出溝と
    巻取溝、両端を一対の引出溝と巻取溝に連通させて互い
    に反対方向に湾曲した巻取ドラムとガイドドラムの係合
    状態を達成させる固定係止部とこれらの係合状態の解放
    を達成させる切換一時係止部を備えた係止溝並びに同じ
    く両端を一対の引出溝と巻取溝に連通させて係止溝と平
    行方向に形成した戻り溝からなる無端状のカム溝を設け
    るとともに、他方にはこれらの軸心方向に両端が少なく
    とも一対の引出溝と巻取溝と相対面する位置関係並びに
    長さ関係にした直線状のガイド溝を設け、更にカム溝と
    ガイド溝に跨がって巻取ドラムとガイドドラムの係合状
    態とこれらの係合状態の解放を切換える突部となる切換
    ボールを内装させて構成された請求項1記載の映写スク
    リーン等のシート巻取装置。
  3. 【請求項3】 支持軸とガイドドラム間に介設される一
    方向クラッチが、支持軸のガイドドラムからの突出側側
    位に設けたラチェットホイールとガイドドラムの側端の
    このラチェットホイールに対応した位置にラチェットホ
    イールに付勢して回動自在に設けたこれのラチェット歯
    に係合するラチェット爪を備えたラチェット片から構成
    された請求項1又は請求項2記載の映写スクリーン等の
    シート巻取装置。
  4. 【請求項4】 支持軸とガイドドラム間に介設される一
    方向クラッチが、支持軸にコイルばねを利用したクラッ
    チばねをガイドドラムが巻取ドラムのシート引出方向に
    回転するとき、弛緩する向きにして密接状態で外嵌させ
    るとともに、一端をガイドドラムに他端を自由端に残し
    て取付けて構成された請求項1又は請求項2記載の映写
    スクリーン等のシート巻取装置。
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