JP2583478B2 - クラッチ機構及びそれを備えたロールスクリーン装置 - Google Patents

クラッチ機構及びそれを備えたロールスクリーン装置

Info

Publication number
JP2583478B2
JP2583478B2 JP6339180A JP33918094A JP2583478B2 JP 2583478 B2 JP2583478 B2 JP 2583478B2 JP 6339180 A JP6339180 A JP 6339180A JP 33918094 A JP33918094 A JP 33918094A JP 2583478 B2 JP2583478 B2 JP 2583478B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
clutch
stator
clutch member
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6339180A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08184327A (ja
Inventor
順一 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASUKA KENCHIKU SETSUKEI JIMUSHO KK
Daito Seiki KK
Original Assignee
ASUKA KENCHIKU SETSUKEI JIMUSHO KK
Daito Seiki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASUKA KENCHIKU SETSUKEI JIMUSHO KK, Daito Seiki KK filed Critical ASUKA KENCHIKU SETSUKEI JIMUSHO KK
Priority to JP6339180A priority Critical patent/JP2583478B2/ja
Publication of JPH08184327A publication Critical patent/JPH08184327A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2583478B2 publication Critical patent/JP2583478B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operating, Guiding And Securing Of Roll- Type Closing Members (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的なクラッチ機構
及びそれを備えたロールスクリーン装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】カーテン,ブラインド等をロールスクリ
ーンとして、これを巻取筒によって巻取ったり、該巻取
筒より引出したりする、いわゆるロールスクリーン装置
は種々の構成のものが知られている。特に、ロールスク
リーンの巻取、引出しの操作においては、該装置に設け
たクラッチ機構が作動する。このクラッチ機構は、ロー
ルスクリーンを巻取筒に巻取られた状態の位置(第1の
位置)から該スクリーンの端部をもって引出した場合に
は、そのスクリーンの自由な引出しを許容するようにク
ラッチ非係合状態に保持され、引出した位置(第2の位
置)において引出し方向の力を解放した際には付勢手段
に抗して該スクリーンを停止させるようにクラッチを係
合させるようになっている。更に、第2の位置よりロー
ルスクリーンを第1の位置に復帰させる場合には、該ロ
ールスクリーンを第2の位置において付勢手段に抗して
若干引出し方向に移動させることによりクラッチが非係
合状態に戻り、付勢手段によって第1の位置までの自由
復帰を許容するようになっている。
【0003】上記のクラッチ動作を遂行させるために、
従来においては、ステータとロータとの間に介在するク
ラッチ機構として、外周面にカム溝を形成したカム部材
と、このカム溝に係合するピン状のカムフオロアを設
け、該カムフオロアをカム溝の軌道に沿って移動させる
とともに適宜のタイミングで該カムフオロアを一方向作
動のクラッチスプリングに係合させる構成のものが公知
である。このように該カムフオロアとクラッチスプリン
グとの係脱動作ならびに該カムフオロアとカム溝との係
合構成によって上記のクラッチ動作を果すようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カム部
材と一方向作動のクラッチスプリングを用いたクラッチ
機構においては、クラッチスプリングがスリップするお
それがあり、ロールスクリーンの巻取、引出し操作が不
安定になる問題があるとともにクラッチスプリングの端
部が絶えずカムフオロアと係脱を繰り返す構成上、疲労
による端部の破損のおそれもあり、耐久性の点でも問題
があった。
【0005】従って、本発明は上記従来構成の問題を解
消するためになされたものであって、その目的はクラッ
チの係脱動作にクラッチスプリングを用いることなく確
実に行うことができ、耐久性の向上も図り得るクラッチ
機構ならびにそれを備えたロールスクリーン装置を提供
するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ステータと、該ステータのまわりに回転
可能に配置されるとともに付勢手段により該ステータに
対して一方向に回転付勢されたロータと、該ロータを前
記付勢手段による回転付勢に抗して第1の位置より任意
の第2の位置への回転移動を許容させるとともに該第2
の位置において、該付勢手段による回転付勢に抗して該
ロータを停止させ、かつ、該第2の位置において前記付
勢手段に抗するロータの更なる回転に伴って該第2の位
置より付勢手段による回転付勢に応じて該ロータの第1
の位置への復帰を許容する構成を前提として、第1のク
ラッチ部材と、該第1のクラッチ部材を前記ロータと回
転方向には一体に、かつ軸方向には相対的にスライド可
能に案内する案内手段と、該第1のクラッチ部材のスラ
イド移動によって該第1のクラッチ部材とクラッチ係合
可能に対応するとともに前記ステータに対して回転方向
に対して移動を規制された状態で設けられた第2のクラ
ッチ部材と、前記第1のクラッチ部材とステータとの間
に設けられ、前記ロータが第1のクラッチ部材とともに
前記付勢手段に抗する作動力の付与によって第1の位置
より回転させられる際には前記第1及び第2のクラッチ
部材を非係合位置に保持して該ロータの第2の位置への
自由な回転移動を許容するとともに、該第2の位置にお
いて、作動力の解消に際して前記第1のクラッチ部材の
スライド移動を生じさせて第2のクラッチ部材と係合さ
せ前記付勢手段による付勢に抗して該ロータを第2の位
置に停止させ、かつ、該第2の位置より更に前記付勢手
段に抗する作動力に基づき生ずるロータの更なる回転に
よって前記第1のクラッチ部材をスライドさせて該第2
のクラッチ部材より切離させるとともに前記付勢手段に
よる回転付勢によって該ロータの第1の位置への復帰を
許容するカム手段と、とよりなることを特徴とするクラ
ッチ機構を提案するものである。
【0007】又、本発明は、前記カム手段が、前記ステ
ータに対して摺動摩擦を増大させる弾性係合部片を備え
るとともに外周面に溝カムを有するカム部材と、該カム
部材の溝カムに係合するとともに前記第1のクラッチ部
材に設けられたカムフオロアとよりなる構成のクラッチ
機構を提案するとともに、前記第2のクラッチ部材が、
前記ステータに対して所定角度範囲のみ相対回転可能な
遊びを有するとともに該所定角度範囲内で前記ロータと
共回りするように該ロータに対して摺動摩擦を増大させ
る弾性係合部片を備えてなる構成のクラッチ機構を提案
するものである。
【0008】更に本発明は、上記クラッチ機構を備える
とともに、前記ロータと一体に回転する巻取筒と、該巻
取筒外周に取着されたロールスクリーンと、該巻取筒内
においてその軸方向に延出し、一端が前記ステータに固
定されるとともに他端に該巻取筒を内側より案内支持す
るピローを取着したシャフトと、該シャフトに沿って巻
取筒の軸方向に配置され、一端が前記ロータに取付けら
れるとともに他端が前記シャフトの他端部に取付けられ
たねじりコイルスプリングと、該巻取筒を両端部をそれ
ぞれ回転自在に支持するとともにブラケットを介して該
巻取筒を天井、壁等の取付部位に取付けるための支持手
段と、を備えた構成のロールスクリーン装置を提案する
ものである。
【0009】更に又、本発明のロールスクリーン装置に
おいて、前記支持手段が、前記ステータの一端部に横断
面矩形状の軸部材と、該軸部材を嵌合支持する矩形状の
軸孔を有するとともにブラケットに取着されたブシュと
よりなり、該軸孔の四隅部の全てに、前記軸部材の該軸
孔内での部分的回動を許容する逃げ部を形成した構成の
ものも提案するものである。
【0010】
【作用】上記本発明のクラッチ機構においては、ロータ
が第1の位置より付勢手段の回転付勢に抗して回転させ
られる際にはクラッチが非係合状態に保持され、任意の
第2の位置において該ロータを作動力より解放するとク
ラッチ係合状態となって該ロータが付勢手段に打勝って
第2の位置に保持される。この場合、第1のクラッチ部
材が案内手段及びカム手段の共働によって軸方向にスラ
イドして第2のクラッチ部材に係合するので、これによ
って第1のクラッチ部材の回転が止められ、これと一体
となったロータが付勢手段による回転付勢に抗して止め
られる。ロータを第2の位置より第1の位置へ復帰させ
る際には、該ロータを第2の位置において付勢手段によ
る回転方向と逆方向に若干回転させるように作動力を付
与すれば、第1のクラッチ部材が案内手段及びカム手段
の共働によって軸方向に前述とは逆方向にスライドして
第2のクラッチ部材との係合より離脱し、クラッチ非係
合状態となり、ローラの自由な復帰回転が許容される。
この構成においては、従来用いられているクラッチスプ
リングが不要で、クラッチの係脱は第1及び第2のクラ
ッチ部材の機械的係合ないし噛合によって行われるた
め、スリップが生じないとともに、破損し易いスプリン
グ端部等の脆弱部分がないので、耐久性の向上が図られ
る。
【0011】又、本発明のクラッチ機構を備えたロール
スクリーン装置においては、巻取筒に取着したロールス
クリーンの巻取、引出の操作を確実に行うことができる
とともに装置全体の耐久性の向上が図られる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1には本発明に係るクラッチ機構を備えたロー
ルスクリーン装置の全体の外観が示されており、1は巻
取筒、2はその巻取筒1に取着されたロールスクリー
ン、3はそのスクリーン2の引出端に取付けられたボト
ムバー、4,5は該巻取筒1の両端部をそれぞれ回転自
在に支持する支持手段を構成する支持部である。該支持
部4,5はそれぞれブラケット6を介して天井、壁等の
取付部位7に取付けられている。
【0013】図1に示す本発明のロールスクリーン装置
の外観は、従来のものと同様である。
【0014】図2及び図3について巻取筒1内の構成を
説明する。8はステータ、9はロータ、10はそれらス
テータ8とロータ9間に設けられたクラッチ機構であ
る。
【0015】ステータ8は図2に示すように左端部が支
持部4により支持されるとともに巻取筒1内に軸方向に
延出し、他端部においてピン11により該ステータ8に
固定されたシャフト12の一端を支持している。該シャ
フト12は巻取筒1内において、その軸方向に更に延出
し、他端が巻取筒1の略中間部に達し、そこにおいてホ
ルダ13をピン14によって固着し、かつ該ホルダ13
にピロー15が回転自在に取付けられている。該ピロー
15はその外周面によって、巻取筒1の内周壁面に当接
し、該巻取筒1を案内支持するとともに巻取筒1ととも
に回転する。尚、ステータ8に取付けられたシャフト1
2及びホルダ13は巻取筒1が回転中も静止状態を保
つ。
【0016】17は付勢手段をなすねじりコイルスプリ
ングで、シャフト12に沿って巻取筒1内に配置される
とともに、その一端(固定端)がホルダ13に取付固定
されるとともに他端(可動端)がロータ9のボス部9a
に取付固定されている。図2及び3において、該スプリ
ング17はロータ9に対して図の右側より見て反時計方
向(左回転方向)に絶えず回転付勢力を付与する構成と
なっている。すなわち、この付勢力の作用する方向はロ
ールスクリーン2を常に引上げる方向に対応する。
【0017】巻取筒1は左端部においてロータ9の外周
面に取付固定されており、該ロータ9と一体に回転す
る。尚、巻取筒1の右端部の支持状態は図示されていな
いが支持部5(図1)に回転自在に支持された回転部材
を巻取筒1の右端部内側に固定した状態となっており、
これは従来構成と同様である。ロータ9の左端部は軸受
部材18によりステータ8に対し回転自在に支持され、
又、中間部9bはシャフト12に摺接した状態となって
回転自在に支持されている。
【0018】次に、図2においてクラッチ機構10を説
明する。20は第1のクラッチ部材、21は第2のクラ
ッチ部材、22はカム部材である。該カム部材22は図
4にも取り出して示してあるように、シリンダ状をなし
て一部に切欠部22aを有し、合成樹脂等で形成され、
該切欠部22aを介してステータ8の小径軸部8aに嵌
め込まれている。該カム部材22の外周面には図4
(a)に特に展開して示してあるようにカム溝23が形
成され、その一側には、図4(c)でも示すようにカム
部材22の円弧に沿って湾曲形成された弾性係合部片2
2bが一体に設けられている。該弾性係合部片22bは
ステータ8の軸部8bに摺接して摺動摩擦を増大させ、
カム部材22がステータ8上で所定の摩擦をもって嵌合
した状態を維持する。
【0019】第1のクラッチ部材20は、図5でも示す
ようにシリンダ状に形成されるとともに、その一側縁の
全周にわたって等間隔で4つのクラッチ係合歯20aを
一体に有し、かつ内周面より内方に突出したピン形状の
カムフオロア25を取着している。この第1のクラッチ
部材20はカム部材22の外周面上に回転自在に嵌め込
まれ、この状態で図2に示すごとくカムフオロア25が
カム溝23に係合し、これにより外れない構成となって
いる。又、第1のクラッチ部材20の外周部にはスライ
ド案内突起20bが一体に突設され、これがロータ9の
内周壁面に形成したスライド案内溝9cに係合してい
る。このスライド案内突起20bとスライド案内溝9c
は、第1のクラッチ部材20を回転方向についてはロー
タ9と一体に回転させるが、軸方向については該ロータ
9と相対的にスライド移動可能に案内する案内手段を構
成する。
【0020】第2のクラッチ部材21は、図6にも示す
ようにシリンダ状をなし、ステータ8の軸部8cに嵌め
込まれている。この軸部8cは、図6(c)に示すよう
に第2のクラッチ部材21と嵌合する外周領域に所定角
度範囲にわたる扇状の切欠26が形成され、この切欠2
6の部分に第2のクラッチ部材21の内周壁より一体に
突設した突起21aと係合する構成となっている。従っ
て、第2のクラッチ部材21は、この切欠26内で突起
21aが回動できる範囲のみステータ8に対して相対回
転できるが、その切欠26による遊びの範囲外ではステ
ータ8によって回転が規制される。
【0021】第2のクラッチ部材21には、その一側縁
の全周にわたって等間隔で4つのクラッチ係合歯21b
が一体に形成され、図2に示すように第1のクラッチ部
材20のクラッチ係合歯20aと対向状態で配置されて
いる。又、第2のクラッチ部材21には図6(c)でも
示すように該部材21の円弧に沿って湾曲した弾性係合
部片21cが一体に形成され、この弾性係合部片21c
が図2に示すようにロータ9の内周壁面に摺接しロータ
9に対して摺動摩擦を増大させ、前述の切欠26の遊び
範囲では、該第2のクラッチ部材21がロータ9と一緒
に回転する、いわゆる共回りの構成となっている。
【0022】以上のような構成のクラッチ機構10のク
ラッチ動作をロールスクリーン2の巻取、引出の操作と
関連して以下説明する。ロールスクリーン2がねじりコ
イルスプリング17の付勢によって巻取筒1上に巻上げ
られた位置(第1の位置)において、カムフオロア25
は図4(a)に示すようにカム溝23内の位置25aに
あり、この第1の位置よりボトムバー3を引張ってロー
ルスクリーン2を引出すように下方に作動力を付与する
と、巻取筒1及び第1のクラッチ部材21はスプリング
17の付勢力に抗して回転し、図4(a)に矢印30で
示すようにカムフオロア25がカム溝23の軌道23a
を通って位置25bに達する。この間、カム部材22は
弾性係合部片22bの摩擦によりステータ8と相対回転
しない状態に保たれる。
【0023】カムフオロア25が位置25bに達した後
は、ロールスクリーン2が所望の任意の引出位置(第2
の位置)に引出されるまでカム部材22が第1のクラッ
チ部材20と一緒にステータ8と相対的に回転する。こ
こで引出し方向の作動力の解放、すなわち、操作者がボ
トムバー3より手を離すと、スプリング17の付勢力に
よってロータ9とともに第1のクラッチ部材20が付勢
方向に回転し、この動作によりカムフオロア25が位置
25bより矢印31で示すごとくカム溝23の他の軌道
23bを通って位置23cに達する。そして、この移動
の間、カム溝23の構成によって、第1のクラッチ部材
20は軸方向に第2のクラッチ部材21に向ってスライ
ド移動させられることとなり、この結果、位置25cで
は、図7に矢印で示すごとく第1及び第2のクラッチ部
材20,21のクラッチ係合歯20a,21bが相互に
係合し、クラッチ係合状態を呈し、第1のクラッチ部材
20及びロータ9の回転がスプリング17の付勢力に抗
して停止される。これにより、ロールスクリーン2は第
2の位置に停止する。第1及び第2のクラッチ部材2
0,21は相互にクラッチ係合歯による機械的噛合のた
め、クラッチスプリングを用いた構成と異なり、スリッ
プを生じることなく確実なクラッチ係合を果すことがで
きる。
【0024】なお、第1のクラッチ部材20のクラッチ
係合歯20aが第2のクラッチ部材21のクラッチ係合
歯21bに係入する過程において、第2のクラッチ部材
21の突起21aは図6(c)に示す切欠26の一端2
6aに接した相対位置にあり、反時計方向の遊びの角度
範囲が最大になっている。従って、クラッチ係合歯の相
互の噛み合いが当初スムーズに行かないタイミングの場
合でも、上記の遊びの角度範囲内で確実に噛み合いが達
成される。
【0025】このように、カムフオロア25が当初の位
置25aより位置25cに達する間に、第1のクラッチ
部材20は両位置25a,25c間の軸方向距離S(図
4(a))だけ相対的にスライドすることとなり、クラ
ッチ係合がなされる。
【0026】ロールスクリーン2を第2の位置より第1
の位置へ巻上げる場合には、第2の位置においてボトム
バー3にスプリング17に抗して若干、引き下げ方向に
作動力を加える。これによりカムフオロア25は位置2
5cに矢印32で示すごとく、カム溝23の他の軌道2
3cを通って、位置25dに達する。この間、カム部材
22はステータ8との摩擦によって回転しない状態を保
つ。ここでボトムバー3に加えた引き下げ方向の作動力
を解放すると、カムフオロア25はスプリング17の付
勢力によって矢印33で示すごとく更に異なるカム溝の
軌道23dを通って元の位置25aに達し、以後はロー
ルスクリーン2が第1の位置まで巻上げられるまで、第
1のクラッチ部材20がカム部材22と一緒にステータ
8と相対的に巻上げ方向に回転を継続する。上記の過程
において、第1のクラッチ部材20は第2にクラッチ部
材21より離れる方向にスライド移動し、クラッチ切離
状態となるため、ロールスクリーン2は巻上げ方向にス
プリング17の付勢力によって自由に移動し得る。尚、
前述のように、第2のクラッチ部材21はステータ8に
対して所定角度範囲の遊び26の角度を有しているの
で、この角度範囲内で第1のクラッチ部材20と共回り
をし、任意の第2の位置から作動力を解放するとスプリ
ング17の付勢に応じて第1及び第2のクラッチ部材2
0,21が係合するまで一緒に回転して若干上昇する。
このように上記角度範囲が設定されている。このため、
ロールスクリーン2を巻取筒1より最大に引出した場合
にも、引出した第2の位置より更にスクリーン2を引き
下げてクラッチ解除ができる。いわゆるロールスクリー
ンの引き切りが生じないようになっている。
【0027】以上のように、クラッチ機構10は、カム
部材22と第1のクラッチ部材20との間に設けたカム
溝23とカムフオロア25とよりなるカム手段と、第1
のクラッチ部材20とロータ9との間に設けたスライド
案内突起20bとスライド案内溝9cとよりなる案内手
段との相互作用によって、従来のようなクラッチスプリ
ングを用いることなく、同様のクラッチの係脱動作をよ
り確実に行うことができる。
【0028】本実施例においては、クラッチ機構10を
ロールスクリーン装置に適用した態様を示したが、これ
に限らず、同様のクラッチ動作が求められる他の装置に
も適用することができるものであり、本発明は、図示の
実施例に限定されるものではない。
【0029】尚、図8は支持部4の構成例を示すもので
ある。すなわち、ステータ8の一端部に横断面矩形状の
軸部材40を形成し、これを同様形状の軸孔41aを有
するブシュ41に嵌合支持させ、このブシュ41の矩形
のボス部41bをブラケット6に取着させて、全体にス
テータ8を回転しない状態で支持する支持手段が構成さ
れる。ここにおいて、軸孔41aの角隅部に逃げ部42
を形成したものである。これにより、ロールスクリーン
2が任意の第2の位置でクラッチによって止められる際
に図において矢印で示す回転方向に衝撃が加わるが、こ
れに応じて軸部材40が逃げ部42内に若干回動して逃
げ得るため、この衝撃が緩衝されブラケット6を介して
天井、壁等の取付部位への衝撃伝達が小さくなり、取付
部分の耐久性の向上が得られると共に騒音の発生も抑え
られる等の利点がある。特に、逃げ部42は軸孔41a
に対する軸部材40の挿着位置も制約を受けないので、
組立作業も容易になるといった利点もある。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明のクラッチ機構によ
れば、従来用いられていたクラッチスプリングが不要
で、クラッチの係脱は第1及び第2のクラッチ部材の機
械的係合ないし噛合によって行われるので、スリップが
生じないとともに、破損し易いスプリング端部等の脆弱
部分がないので耐久性の向上が図られる。又、このクラ
ッチ機構を備えたロールスクリーン装置によれば、巻取
筒に取着したロールスクリーンの巻取、引出しの操作を
確実に行うことができるとともに装置全体の耐久性の向
上が図られる等、種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクラッチ機構を備えたロールスク
リーン装置の実施例の外観を示す全体概要図である。
【図2】巻取筒の一端部に設けられた本発明のクラッチ
機構を示す要部縦断面図である。
【図3】巻取筒の中間部に設けられたピローを含む構成
部分を示す要部縦断面図である。
【図4】クラッチ機構の一構成部品としてのカム部材の
構成を示すもので(a)はカム部材の外周面に形成した
カム溝の態様を示すための展開図、(b)は展開しない
状態における図4(a)のA−A線より見た縦断面図、
(c)は展開しない状態における図4(a)の右側面
図、(d)は展開しない状態における図4(a)のB−
B線より見た横断面図である。
【図5】クラッチ機構の一構成部品としての第1のクラ
ッチ部材の構成を示し、(a)は図2の平面図、(b)
は図2のC−C線より見た部分破断側面図である。
【図6】クラッチ機構の一構成部品としての第2のクラ
ッチ部材の構成を示し、(a)は縦断面図、(b)は図
6(a)の左側面図、(c)は図6(a)の右側面図で
あるとともに図2のD−D線より見た部分破断側面図で
ある。
【図7】図2において第1のクラッチ部材のスライド状
態を示す図2の要部動作説明図である。
【図8】巻取軸の一端の支持部の構成を示すもので、図
2のE−E線より見た断面図である。
【符号の説明】
1 巻取筒 2 ロールスクリーン 8 ステータ 9 ロータ 10 クラッチ機構 17 ねじりコイルスプリング 20 第1のクラッチ部材 21 第2のクラッチ部材 22 カム部材 20b スライド案内突起 9c スライド案内溝

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステータと、該ステータのまわりに回転可
    能に配置されるとともに付勢手段により該ステータに対
    して一方向に回転付勢されたロータと、該ロータを前記
    付勢手段による回転付勢に抗して第1の位置より任意の
    第2の位置への回転移動を許容させるとともに該第2の
    位置において、該付勢手段による回転付勢に抗して該ロ
    ータを停止させ、かつ、該第2の位置において前記付勢
    手段に抗するロータの更なる回転に伴って該第2の位置
    より付勢手段による回転付勢に応じて該ロータの第1の
    位置への復帰を許容するクラッチ機構において、 第1のクラッチ部材と、 該第1のクラッチ部材を前記ロータと回転方向には一体
    に、かつ軸方向には相対的にスライド可能に案内する案
    内手段と、 該第1のクラッチ部材のスライド移動によって該第1の
    クラッチ部材とクラッチ係合可能に対応するとともに前
    記ステータに対して回転方向に対して移動を規制された
    状態で設けられた第2のクラッチ部材と、 前記第1のクラッチ部材とステータとの間に設けられ、
    前記ロータが第1のクラッチ部材とともに前記付勢手段
    に抗する作動力の付与によって第1の位置より回転させ
    られる際には前記第1及び第2のクラッチ部材を非係合
    位置に保持して該ロータの第2の位置への自由な回転移
    動を許容するとともに、該第2の位置において、作動力
    の解消に際して前記第1のクラッチ部材のスライド移動
    を生じさせて第2のクラッチ部材と係合させ前記付勢手
    段による付勢に抗して該ロータを第2の位置に停止さ
    せ、かつ、該第2の位置より更に前記付勢手段に抗する
    作動力に基づき生ずるロータの更なる回転によって前記
    第1のクラッチ部材をスライドさせて該第2のクラッチ
    部材より切離させるとともに前記付勢手段による回転付
    勢によって該ロータの第1の位置への復帰を許容するカ
    ム手段と、とよりなることを特徴とするクラッチ機構。
  2. 【請求項2】前記カム手段は、前記ステータに対して摺
    動摩擦を増大させる弾性係合部片を備えるとともに外周
    面に溝カムを有するカム部材と、該カム部材の溝カムに
    係合するとともに前記第1のクラッチ部材に設けられた
    カムフオロアとよりなることを特徴とする請求項1に記
    載のクラッチ機構。
  3. 【請求項3】前記第2のクラッチ部材は、前記ステータ
    に対して所定角度範囲のみ相対回転可能な遊びを有する
    とともに該所定角度範囲内で前記ロータと共回りするよ
    うに該ロータに対して摺動摩擦を増大させる弾性係合部
    片を備えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載
    のクラッチ機構。
  4. 【請求項4】前記ロータと一体に回転する巻取筒と、 該巻取筒外周に取着されたロールスクリーンと、 該巻取筒内においてその軸方向に延出し、一端が前記ス
    テータに固定されるとともに他端に該巻取筒を内側より
    案内支持するピローを取着したシャフトと、 該シャフトに沿って巻取筒の軸方向に配置され、一端が
    前記ロータに取付けられるとともに他端が前記シャフト
    の他端部に取付けられたねじりコイルスプリングと、 該巻取筒を両端部をそれぞれ回転自在に支持するととも
    にブラケットを介して該巻取筒を天井、壁等の取付部位
    に取付けるための支持手段と、よりなることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれか1に記載のクラッチ機構
    を備えたロールスクリーン装置。
  5. 【請求項5】前記支持手段は、前記ステータの一端部に
    横断面矩形状の軸部材と、該軸部材を嵌合支持する矩形
    状の軸孔を有するとともにブラケットに取着されたブシ
    ュとよりなり、該軸孔の四隅部の全てに、前記軸部材の
    該軸孔内での部分的回動を許容する逃げ部を形成したこ
    とを特徴とする請求項4に記載のロールスクリーン装
    置。
JP6339180A 1994-12-28 1994-12-28 クラッチ機構及びそれを備えたロールスクリーン装置 Expired - Fee Related JP2583478B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6339180A JP2583478B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 クラッチ機構及びそれを備えたロールスクリーン装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6339180A JP2583478B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 クラッチ機構及びそれを備えたロールスクリーン装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08184327A JPH08184327A (ja) 1996-07-16
JP2583478B2 true JP2583478B2 (ja) 1997-02-19

Family

ID=18325001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6339180A Expired - Fee Related JP2583478B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 クラッチ機構及びそれを備えたロールスクリーン装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2583478B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4729274B2 (ja) * 2004-07-15 2011-07-20 立川ブラインド工業株式会社 日射遮蔽装置の遮蔽材昇降装置
JP4825462B2 (ja) * 2005-07-15 2011-11-30 立川ブラインド工業株式会社 日射遮蔽装置の遮蔽材昇降方法及び遮蔽材昇降装置
KR101237044B1 (ko) * 2011-05-27 2013-02-25 (주) 금강씨에스 향상된 작동 안정성을 갖는 창문용 자동 개폐장치
CN109488698A (zh) * 2018-12-29 2019-03-19 东莞市秦基减速电机有限公司 手自一体分离机构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08184327A (ja) 1996-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3971245B2 (ja) 巻取り式スクリーン装置
JP3077194U (ja) 映写スクリーン等のシート巻取装置
US4372432A (en) Bi-directional clutch
JPS58143086A (ja) ロ−ルブラインドのクラツチ装置
JP2004175151A (ja) ダンパユニット及びこのダンパユニットを用いたクローブボックス装置
JP2583478B2 (ja) クラッチ機構及びそれを備えたロールスクリーン装置
JP2019127744A (ja) ロールシェード装置の製造方法及びロールシェード装置
JPH0825768A (ja) リボンカセット
KR101213635B1 (ko) 롤러 블라인드의 샤프트
JP3371036B2 (ja) ロールスクリーン
JP4602826B2 (ja) ロールスクリーンの回転規制装置
JPH0681398U (ja) ロール紙用ホルダー
JP2008095426A (ja) 日射遮蔽部材用減速装置
JP3232190B2 (ja) ロールスクリーン
JP2922808B2 (ja) スクリーン巻取装置
JP3990317B2 (ja) 自動巻取り式スクリーン装置
JPS5840232Y2 (ja) ロ−ルブラインド
JPS638269B2 (ja)
JP4153828B2 (ja) スクリーン装置
JP2005157155A (ja) スクリーン用巻取ロール機構
JP3192390B2 (ja) シャッター固定具
JPS6122113B2 (ja)
JP2771761B2 (ja) シート材の切断装置
KR100668971B1 (ko) 회전전달기구 및 온실용 시트의 권취장치
JP3283189B2 (ja) 駆動力伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960820

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees