JPH0725334Y2 - ロック機構付きキャップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はロック機構を設けた容器用キャップに関する。

〔従来の技術〕

従来、キャップ本体にヒンジ部を介して蓋体を回動可能
に連結したキャップは、周知であり、一例として実開昭
57−13453号公報に記載されたものがある。

前記公報に記載されたキャップは、第５図に示すよう
に、容器35の口筒部に嵌着できるキャップ本体１に注出
口４を設けると共に、キャップ本体１に蓋体10の基部
を、側部ヒンジ16,16とＬ形弾板17とからなる３点ヒン
ジで形成されたヒンジ部15により回動可能に連結し、蓋
体10には、前記注出口４を閉塞できる閉口具11を設ける
と共に、蓋体10の先端部にキャップ本体１より外方に突
出する指掛突部12を設けたキャップである。

〔考案が解決しようとする課題〕

第５図に示すキャップは、ワンタッチで蓋体10を回動さ
せ、内溶液を注出することができて便利である。

しかしながら、蓋体10の先端部から指掛突部12が突出し
ているので、工場等において、容器35内に内溶液を充填
した後、このキャップを容器35の口筒部に嵌着し、箱詰
め作業等を行う場合に、蓋体10に設けた指掛突部12に、
作業員の指が引っ掛かり、蓋体10を回動させ、注出口４
から閉口具11が外れて開口し、液漏れが発生することが
あった。

本考案は前記事項に鑑みなされたものであり、指掛突部
12を突設したキャップが、簡単な構成で、箱詰作業等に
おいても、閉蓋状態を維持できるようにすることを技術
的課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

容器の口筒部に嵌着できるキャップ本体１を設け、この
キャップ本体１に注出口４を設けると共に、キャップ本
体１に蓋体10の基部をヒンジ部15により回動可能に連結
し、蓋体10には、前記注出口４を閉塞できる閉口具11を
設けると共に、蓋体10の先端部にキャップ本体１より外
方に突出する指掛突部12を設け、そして、ヒンジ部15近
くのキャップ本体１の頂板３上面に、短軸５を立設し、
この短軸５を、ロックボタン25の基部に形成した平板状
の装着用基部26に設けた長孔27に嵌入し、短軸５の頭部
拡大部で装着用基部26が短軸５から外れないように押さ
えて、ロックボタン25の装着用基部26を摺動可能に装着
し、ロックボタン25の先端部に設けた抑止片28を、蓋体
10に設けた開口14から上方に突出させて設け、そして、
このロックボタン25は、前進位置でロックボタン25の抑
止片28が、蓋体10の天板13の上面に位置して蓋体10の回
動を抑止するように形成してロック機構付きキャップと
した。

〔作用〕

本考案は第１図に示すように、キャップ本体１に蓋体10
を被嵌して、蓋体10の閉口具11でキャップ本体１の注出
口４を閉塞し、キャップ本体１の頂板３に摺動可能に装
着したロックボタン25を押すと、長孔27が短軸５に嵌合
しているロックボタン25の平板状基部26は、前進してロ
ックボタン25の抑止片28を、蓋体10の天板13の上面に押
し進める。

そうすると、蓋体10の指掛突部12に指等が引っ掛かり、
蓋体10を開放方向に回動させる力が作用しても、蓋体10
は、天板13がロックボタン25の抑止片28で抑止されて開
かれない。

そして、第４図に示すように、ロックボタン25を矢印の
向きに後退させ、抑止片28を蓋体10の天板13から外す
と、蓋体10は指掛突部12を押し上げることにより回動さ
れ、開かれる。

〔実施例〕

第１図乃至第４図は本考案の一実施例のロック機構付き
キャップを示すものである。

この実施例のロック機構付きキャップは、図示してない
容器の口筒部に螺合して嵌着できるキャップ本体１を設
け、このキャップ本体１の頂板３に注出口４を設けると
共に、キャップ本体１に蓋体10の基部を、側部ヒンジ1
6,16と、Ｌ形弾板17とからなる３点ヒンジで形成された
ヒンジ部15により回動可能に連結し、蓋体10には、前記
注出口４を閉塞できる栓として形成した閉口具11を設け
ると共に、蓋体10の先端部には、キャップ本体１の外筒
部２より外方に突出する指掛突部12が設けてある。

そして、ヒンジ部15と注出口４との間であって、ヒンジ
部15近くのキャップ本体１の頂板３上面に、短軸５を立
設し、この短軸５を、ロックボタン25の装着用基部26に
設けた長孔27に嵌入し、短軸５の頭部拡大部で装着用基
部26が短軸５から外れないように押さえて、ロックボタ
ン25の装着用基部26を頂板３に摺動可能に装着してあ
る。

そして、蓋体10のＬ形弾板17の上面に開口14を設け、こ
の開口14から、前記ロックボタン25の先端部に設けた抑
止片28を上方に突出させて設け、そして、このロックボ
タン25は、前進位置でロックボタン25の抑止片28が、蓋
体10の天板13の上面に位置して蓋体10の回動を抑止し、
ロックボタン25を後退させ、抑止片28が蓋体10の天板13
から外れ、開口14に位置すると、蓋体10は回動して、開
かれるように形成してある。

〔考案の効果〕

本考案はキャップ本体１の頂板３上面に、ロックボタン
25の装着用基部26を摺動可能に装着し、ロックボタン25
の前進位置で、ロックボタン25の抑止片28が、蓋体10の
天板13の上面に位置して蓋体10の回動を抑止するので、
箱詰作業等において、作業員の指が指掛突部12に引っ掛
かっても、蓋体10が開蓋することがなく、輸送中に液漏
れしない。そして、ロックボタン25の前後進で蓋体10の
ロック及び解除ができ操作が容易である。

さらに、本考案のロックボタン25は、頂板３上面に短軸
５を立設し、この短軸５を、ロックボタン25の基部に形
成した平板状の装着用基部26に設けた長孔27に嵌入し、
短軸５の頭部拡大部で装着用基部26が短軸から外れない
ように押さえて、ロックボタン25の装着用基部26を摺動
可能に装着している。

したがって、ロックボタン25を装着する構成を、ロック
ボタン25の基部に形成した長孔27に、短軸５を嵌入する
というきわめて簡単な構成としたものである。

そして、短軸５を嵌入する部分は、長孔27に形成されて
いるので、頭部拡大部を形成した短軸５でも、長孔27の
縁部を撓めることによって、容易に長孔27に嵌入し組み
立てることもできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のロック状態を示す断面図、
第２図はその平面図、第３図はの分解斜視図、第４図は
そのロックを解除した状態の断面図、第５図は従来例の
斜視図である。 １…キャップ本体、３…頂板、４…注出口、５…短軸、
10…蓋体、11…閉口具、12…指掛突部、13…天板、14…
開口、15…ヒンジ部、25…ロックボタン、26…装着用基
部、27…長孔、28…抑止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器の口筒部に嵌着できるキャップ本体１
   を設け、このキャップ本体１に注出口４を設けると共
   に、キャップ本体１に蓋体10の基部をヒンジ部15により
   回動可能に連結し、蓋体10には、前記注出口４を閉塞で
   きる閉口具11を設けると共に、蓋体10の先端部にキャッ
   プ本体１より外方に突出する指掛突部12を設け、そし
   て、ヒンジ部15近くのキャップ本体１の頂板３上面に、
   短軸５を立設し、この短軸５を、ロックボタン25の基部
   に形成した平板状の装着用基部26に設けた長孔27に嵌入
   し、短軸５の頭部拡大部で装着用基部26が短軸５から外
   れないように押さえて、ロックボタン25の装着用基部26
   を摺動可能に装着し、ロックボタン25の先端部に設けた
   抑止片28を、蓋体10に設けた開口14から上方に突出させ
   て設け、そして、このロックボタン25は、前進位置でロ
   ックボタン25の抑止片28が、蓋体10の天板13の上面に位
   置して蓋体10の回動を抑止するように形成したロック機
   構付きキャップ。