JPH07252359A - 芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂 - Google Patents

芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂

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Publication number
JPH07252359A
JPH07252359A JP6046044A JP4604494A JPH07252359A JP H07252359 A JPH07252359 A JP H07252359A JP 6046044 A JP6046044 A JP 6046044A JP 4604494 A JP4604494 A JP 4604494A JP H07252359 A JPH07252359 A JP H07252359A
Authority
JP
Japan
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sulfone
resin
formula
sulfone resin
aromatic polysulfide
Prior art date
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Pending
Application number
JP6046044A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Nakayama
靖士 中山
Tomohiro Fukai
知裕 深井
Yasuhiko Nagai
康彦 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Polarising Elements (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屈折率が高く光学材料として優れた特性のプ
ラスチックを提供する。 【構成】 式(I)で示される繰り返し単位10〜90
モル%、及び、式(II)で示される繰り返し単位90
〜10モル%からなる共重合体であって、N−メチル−
2−ピロリドン中の還元粘度が0.3〜0.75dl/
gである芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屈折率に優れた芳香族
ポリスルフィドスルホン樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂、ジエチレングリコールカ
ーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂等のプラスチッ
ク光学材料は、ガラス等の無機材料に比べて軽量で割れ
にくく、加工し易いため、近年眼鏡レンズ、カメラレン
ズ、液晶表示装置の位相差補償板等光学関係の部品材料
として急速に普及してきている。
【0003】しかし、上記プラスチック光学材料は屈折
率が1.6未満と低いため、レンズに使用すると、ガラ
スに比べてレンズが厚くなり、また高速応答性液晶を用
いた液晶表示装置の位相差補償板に使用すると、充分な
性能が得られない欠点がある。
【0004】また、選択反射膜、選択透過膜等として使
用される光学多層膜は、現在無機材料の蒸着によって作
成されているが、大面積の蒸着が難しくかつ高コストに
なるため、簡便な塗工法によって塗膜を形成し得るプラ
スチック光学材料が要望されている。しかし、従来のプ
ラスチック光学材料には光学多層膜として要求される屈
折率1.70以上を持つ材料が少なく、また高屈折率で
あっても透明性、着色、脆性破壊等の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、屈折率が高く光学材料として優れた特性のプラスチ
ックを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の芳香族ポリスル
フィドスルホン樹脂は、式(I)で示される繰り返し単
位10〜90モル%、及び、式(II)で示される繰り
返し単位90〜10モル%からなる共重合体であって、
N−メチル−2−ピロリドン中の還元粘度が0.3〜
0.75dl/gである芳香族ポリスルフィドスルホン
樹脂である。
【0007】
【化2】
【0008】上記芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂の
繰り返し単位である式(I)を形成するモノマーとして
は、例えば、ビス−(4−メルカプトフェニル)スルフ
ィド、4,4′−ジクロロジフェニルスルフィド等が挙
げられ、式(II)を形成するモノマーとしては、例え
ば、ビス−(4−メルカプトフェニル)スルホン、4,
4′−ジクロロジフェニルスルホン等が挙げられる。
【0009】上記芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂の
繰り返し単位である式(I)、式(II)の比率は、式
(I)が10〜90モル%、式(II)が90〜10モ
ル%である。式(I)が10モル%未満であると屈折率
を高める効果がなく、90モル%を超えるとポリマーの
耐熱性が著しく低下するので、この範囲に限定される。
【0010】上記芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂
は、上記繰り返し単位を形成するモノマーと共重合可能
なモノマーを含んでいてもよい。上記共重合可能なモノ
マーとしては、例えば、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(p−ヒドロキ
シフェニル)ジフェニルスルホン、4−クロロ−4′−
(p−ヒドロキシフェニル)ジフェニルスルホン、4−
クロロ−4′−(p−クロロフェニル)ジフェニルスル
ホン、ビスフェノールA、ビスフェノールAP、p−ヒ
ドロキシフェニル、4,4′−ジヒドロキシビフェニ
ル、4,4′′−ジヒドロキシ−p−ターフェニル、
4,4′′′−ジヒドロキシ−p−クォーターフェニ
ル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4′−ジク
ロロジフェニルケトン等が挙げられるが、屈折率の低下
を引き起こすので、全モノマー量の60モル%以下であ
ることが好ましい。
【0011】上記芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂の
分子量は、30℃、N−メチル−2−ピロリドン溶媒中
での還元粘度の値で0.30〜0.75dl/gであ
る。還元粘度の値が0.30dl/g未満であると、成
形時に脆性破壊を起こし、0.75dl/gを超えると
成形時の応力歪みが成形体に残存し、複屈折等が発生す
るので、上記範囲に限定される。
【0012】本発明の芳香族ポリスルフィドスルホン樹
脂の製法は、特に限定されず、例えば、アルカリ金属塩
の存在下極性溶媒中で重合する求核置換重縮合法を用い
ることができる。上記アルカリ金属塩としては、例え
ば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、
シュウ酸カリウム、重炭酸カリウム等が好ましいが、特
に好ましくは、炭酸カリウム又は炭酸ナトリウムであ
る。また上記極性溶媒としては、例えば、ジメチルスル
フォキシド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチ
ルスルホン等のスルホン系溶媒;N−メチル−2−ピロ
リドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリン
等のアミド系溶媒等が好ましく、単独で又は混合して使
用が可能である。重合温度は通常80〜350℃の範囲
であり、好ましくは100〜300℃の範囲である。共
重合を行う際は、重合漕に全てのモノマーを一括して投
入する方法、又は、分子構造を制御する目的で一部のモ
ノマーを重合後期に投入する方法、別途重合してあった
重合体を重合途中に投入する方法等任意の方法をとるこ
とができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0014】実施例1 攪拌機、ガス導入管、温度計及びデーンシュターク管を
付した凝縮器を備えた反応容器に、ビス−(4−メルカ
プトフェニル)スルフィド(以下「MPS」ともいう)
75.11重量部(全モノマー中に占める該モノマーの
配合割合は50モル%である。)、4,4′−ジクロロ
ジフェニルスルホン(以下「DCDPS」ともいう)8
6.1重量部(配合割合50モル%)、無水炭酸カリウ
ム45.6重量部を仕込み窒素置換を行った。次に窒素
雰囲気下でN−メチル−2−ピロリドン(以下「NM
P」ともいう)500重量部、トルエン200重量部を
仕込み攪拌しながら昇温を開始した。160℃に達した
ところで昇温を停止して、その状態で5時間トルエンと
水を共沸させて還流脱水を行った。次に170℃に昇温
し、そのまま5時間重合反応を行った。反応終了後、反
応液を室温まで冷却し、N−メチル−2−ピロリドンを
1000ml注ぎ、次に大量のメタノール−アセトン混
合溶媒中に溶液を注ぎ、ホモジナイザーで攪拌しながら
樹脂を析出させた。そして、メタノール、水と順次洗浄
することによって溶媒と塩化カリウムを完全に除去し
た。この得られた樹脂の還元粘度は、0.40dl/g
(30℃、N−メチル−2−ピロリドン中1g/dl)
であった。
【0015】次にこのポリマーを1軸型押し出し機でペ
レット化した。さらに射出成形機で温度250℃の条件
にて5×50×105mmの平板試験片を作成した。同
試験片を用いて分子量(還元粘度)、耐熱性(ガラス転
移温度℃)、透明性、屈折率(nD )を次に示した方法
で測定し結果を表1に示した。表中、Aはビス−(4−
メルカプトフェニル)スルフィドを、Dは4,4′−ジ
クロロジフェニルスルホンを、Fは、
【0016】
【化3】
【0017】Gは、
【0018】
【化4】
【0019】をそれぞれ表わす。
【0020】測定方法 (1)還元粘度(dl/g) N−メチル−2−ピロリドン中、30℃において1.0
g/dlの濃度で測定した。0.3dl/g以上になる
と脆性破壊を起こさずに成形できる。 (2)ガラス転移温度(℃) セイコー電子社製のDSCにて窒素雰囲気下、20℃/
分の昇温条件で測定した。 (3)透明性 プレス成形にて厚さ0.5mmの板に成形し、全光線透
過率が75%以上を透明性○とした。 (4)屈折率 アタゴ社製のアッベの屈折計にて硫黄よう化メチレンを
接触液として測定した。
【0021】実施例2〜5及び比較例2及び3 MPS、4,4′−ジクロロジフェニルスルフィド、ビ
ス−(4−メルカプトフェニル)スルホン、DCDP
S、4−クロロ−4′−(P−ヒドロキシフェニル)ジ
フェニルスルホンを表1に示した量に代えた以外は、実
施例1と同様して樹脂を作成して測定し、結果を表1に
示した。
【0022】表中、Bは4,4′−ジクロロジフェニル
スルフィドを、Cはビス−(4−メルカプトフェニル)
スルホンを、Eは4−クロロ−4′−(P−クロロフェ
ニル)ジフェニルスルホンを、Hは、
【0023】
【化5】
【0024】をそれぞれ表わす。
【0025】比較例1 帝人化成のポリカーボネート樹脂パンライト(分子量1
0万)を実施例1と同様に成形して測定し、結果を表1
に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明のポリスルフィドスルホン樹脂は
上述の構成であり、1.70以上の高屈折率であるの
で、光学材料として各種の用途、特に光学レンズ、位相
差補償板、光学多層膜等への利用が可能であり、工業的
価値が大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)で示される繰り返し単位10〜
    90モル%、及び、式(II)で示される繰り返し単位
    90〜10モル%からなる共重合体であって、N−メチ
    ル−2−ピロリドン中の還元粘度が0.3〜0.75d
    l/gであることを特徴とする芳香族ポリスルフィドス
    ルホン樹脂。 【化1】
JP6046044A 1994-03-16 1994-03-16 芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂 Pending JPH07252359A (ja)

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JP6046044A JPH07252359A (ja) 1994-03-16 1994-03-16 芳香族ポリスルフィドスルホン樹脂

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JP (1) JPH07252359A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016075911A (ja) * 2015-10-15 2016-05-12 キヤノン株式会社 光学材料、光学素子
WO2023243204A1 (ja) * 2022-06-14 2023-12-21 Dic株式会社 芳香族チオエーテルスルホン重合体、組成物及び成形品並びにそれらの製造方法
WO2023243205A1 (ja) * 2022-06-14 2023-12-21 Dic株式会社 芳香族チオエーテルスルホン重合体、組成物及び成形品の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016075911A (ja) * 2015-10-15 2016-05-12 キヤノン株式会社 光学材料、光学素子
WO2023243204A1 (ja) * 2022-06-14 2023-12-21 Dic株式会社 芳香族チオエーテルスルホン重合体、組成物及び成形品並びにそれらの製造方法
WO2023243205A1 (ja) * 2022-06-14 2023-12-21 Dic株式会社 芳香族チオエーテルスルホン重合体、組成物及び成形品の製造方法

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