JPH03237130A - ポリエーテル樹脂とその製法及びそれよりなる光学材料 - Google Patents

ポリエーテル樹脂とその製法及びそれよりなる光学材料

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JPH03237130A
JPH03237130A JP2032522A JP3252290A JPH03237130A JP H03237130 A JPH03237130 A JP H03237130A JP 2032522 A JP2032522 A JP 2032522A JP 3252290 A JP3252290 A JP 3252290A JP H03237130 A JPH03237130 A JP H03237130A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエーテル樹脂及びその製造法に関し、詳
しくは、光学的に均質で、光弾性係数が小さく、低複屈
折であるなどの光学的特性に優れ、しかも耐熱性等にも
優れており、例えば、光ディスク、光ファイバー、光学
レンズ等の光学機器用素子分野をはじめとする各種の高
分子材料利用分野に好適に利用することができる新規な
樹脂であるポリエーテル樹脂、及びその好適な製造法に
関する。
また、本発明は、このポリエーテル樹脂を素材とする光
学材料に関する。
〔従来の技術〕
光ディスク、光ファイバー、光学レンズ等の光学機器用
素子に用いる有機高分子光学材料には、従来から一般的
に、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレ
ン樹脂などが使用されている。
しかし、これらのうち、アクリル樹脂は光学的特性に優
れているが、吸湿性が高く、ねしれを生じたり、成形時
の寸法安定性が悪いという問題点がある。一方、ポリカ
ーボネート樹脂及びポリスチレン樹脂は、こういった問
題は生しにくいが、光学的特性は必ずしも満足ではない
という問題がある。
このような事情から、新規な高分子光学材料の開発が進
められており、ポリホルマール樹脂やポリエーテル樹脂
を光学材料として利用しようとする試みがなされている
これらのポリホルマール樹脂やポリエーテル樹脂は、2
価フェノールとジハロゲン化合物との重合反応によって
得られ、各種のものがあるが、このうち、ジハロゲン化
合物としてメチレンクロライドを用いるポリホルマール
がよく知られている。
こういったポリホルマール樹脂やポリエーテル樹脂のい
くつかは、例えば、米国特許第3.069.386号明
細書等に開示されている。しかし、この従来の方法では
、反応に要する時間が長く、また、得られるポリマーの
還元粘度〔η、、/C)も0.07〜0.15 a/ 
gと小さいという問題がある。
また、上記のほかに比較的古くから一般に知られている
ポリホルマール樹脂として、特開昭54−125297
号公報に記載されているビスフェノールAを原料とした
ポリホルマールがある。しかし、このポリマーは、ガラ
ス転移温度(T、)が85℃と低く、十分な耐熱性を有
していない上に、光学的特性も悪く光学的素子の素材と
しては不適当である。
これに対して、特開昭60−188426号公報、同6
3−191828号公報等に開示されているポリホルマ
ールは、分子構造を変性することによって光学的特性が
改善されているが、未だ十分なものとは言い難い。
一方、特開平1−126329号公報には、次式 〔ここで、R及びR′は、例えば、メチル基などを示す
、] で表される繰り返し単位からなるポリエーテル樹脂が開
示されており、これを光学材料として用いることが提案
されている。しかしながら、このポリエーテル樹脂M脂
もなお光学的特性が十分とは言い難い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものである。
本発明の目的は、新規なポリエーテル樹脂特に従来のポ
リホルマール樹脂等よりも光学的特性に優れ、光学的に
均質で光弾性係数が小さく、成形品の複屈折も小さいな
どの光学的特性に優れ、しかも耐熱性等にも優れるなど
の種々の利点を有するポリエーテル樹脂を提供し、合わ
せてその好適な製造方法及びこの樹脂を素材とする光学
材料を提供することにある。
〔課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記の問題点を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、特定の構造の2価フェノールと特定の構造の
ジハロゲン化合物との重合により得られる特定の構造及
び分子量を有する新規なポリエーテル樹脂が、従来のポ
リホルマール樹脂等より光学的特性に優れるなど、種々
の点において優れた光学的特性を示すとともに、耐熱性
にも優れたポリマーであり、このポリマーが光学材料の
素材として極めて有用であることを見出し、これらの知
見に基づいて本発明を完成するに至った。
RI      R2R3 (ただし、式(I)中のR1及びR2は、各々独立に、
水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、R3は
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜1
2のアリール基を示し、R4は炭素数1〜6のアルキル
基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、nは、4〜
8の整数である。)で表される繰り返し単位を有し、か
つ粘度平均分子量がio、ooo以上であることを特徴
とするポリエーテル樹脂を提供するものである。
また、本発明は、本発明のポリエーテル樹脂の実用上有
利な製造方法及びこのポリエーテル樹脂を素材とする光
学材料をも合わせて提供するものである。
すなわち、本発明は、次の一般式 一ポリエーテル樹脂− 本発明のポリエーテル樹脂は前記−数式(I)で表され
る繰り返し単位を有している。
該−数式([)中のR1、R2は、炭素数1〜6のアル
キル基であってもよいが、このアルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、1−メチルプロピル基、
tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、1
−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、シクロペン
チル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペン
チル基、1−エチルブチル基、ネオヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、メチルシクロペンチル基、シクロペンチル
メチル基などを挙げることができる。
前記R3は、炭素数1〜6のアルキル基であってもよい
が、このアルキル基の具体例としては前記に例示の各種
のものを挙げることができる 113はまた、炭素数6
〜12のアリール基であってもよいが、該アリール基と
しては、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、
3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、各種の
キシリル基、各種のエチルフェニル基、各種のプロピル
フェニル基、各種のブチルフェニル基、各種のペンチル
フェニル基、各種のへキシルフェニル基、各種のシクロ
ペンチルフェニル基、各種のシクロヘキシルフェニル基
等のアルキル基置換フェニル基、4−フェニルフェニル
基等の各種のビフェニル基、2−ナフチル基等の各種の
ナフチル基などを挙げることができる。また、前記R3
は、水素原子であってもよい。
R4としては前記と同じ炭素数1〜6のアルキル基、炭
素数6〜12のアリール基を挙げることができる。
前記91とR1の組み合わせは、前記例示のものから自
由に選択することができる。特に好ましい組み合わせと
して、RI及びR2が共にメチル基の場合などを挙げる
ことができる。
R3と24の組み合わせは、前記例示のものから自由に
選択することができる。特に好ましい組み合わせとして
、R3が水素で、R4がフェニル基である場合、R3が
メチル基で、R4がメチル基の場合などを挙げることが
できる。
本発明のポリエーテル樹脂は前記−数式(1)で表され
る繰り返し単位1種からなる単独重合体であってもよく
、2種以上からなる共重合体であってもよく、あるいは
これらの混合物であってもよい。
また、本発明のポリエーテル樹脂は、本発明の目的に支
障のない範囲で、前記−数式CI)で表される繰り返し
単位以外の他の繰り返し単位を含有するものであっても
よい。
本発明のポリエーテル樹脂で重要な点のひとつは、この
ポリマーの粘度平均分子量が10.000以上である点
である。
粘度平均分子量が10,000未満のものは、耐熱性、
機械的強度が低く、実用性に乏しい。
粘度平均分子量の上111[は、成形加工性などの点か
ら、通常、too、ooo程度である。
本発明のポリエーテル樹脂を光学材料の素材として用い
る場合には、粘度平均分子量が、通常、12.000〜
is、oooの範囲内にあるものが好適に使用すること
ができる。
本発明のポリエーテル樹脂には、必要に応じて本発明の
目的に支障のない範囲で、例えば、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、熱安定化剤、耐候性向上剤、帯電防止剤、防曇
剤、着色剤、各種充填材、離型剤、可塑剤等の各種の添
加剤や他のポリマー成分を使用目的等に合わせて適宜含
有させることもできる。
一ポリエーテル樹脂の製造方法 本発明のポリエーテル樹脂は、その製造方法としては特
に制限はなく、各種の方法によって製造することができ
るが、通常、以下の方法によって好適に製造することが
できる。
すなわち、本発明は、前記各種のポリエーテル樹脂の好
適な製造方法の例として、次の一般式〔ただし、式(I
I)中のR3は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又
は炭素数6〜12のアリール基を示し、R4は炭素数1
〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示
し、XI及びxZは、各々独立に、ハロゲン原子を示す
。〕 で表されるジハロゲン化合物と次の一般式〔ただし、式
(III)中のR1及びR鳴よ、各々独立に、水素原子
又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、nは、4〜8の
整数である。〕 で表される2価フェノールをアルカリ及び溶媒の存在下
で反応させることを特徴とする前記ポリエーテル樹脂の
製造法をも合わせて提供するものである。
前記−数式[II)で表されるジハロゲン化合物におけ
る、R1及び「の具体例としては、それぞれ前記例示の
ものを挙げることができる。
また、該ジハロゲン化合物における、xl及びX!それ
ぞれの具体例としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素
原子を挙げることができる。これらの中でも、特に塩素
原子が好ましい。
なお、XIとxlは、同一であってもよく、相違してい
てもよい。
前記−数式(II)で表されるジハロゲン化合物の具体
例としては、例えば、1.1−ジクロロエタン、2.2
−ジクロロプロパン、2.2−ジクロロブタン、3.3
−ジクロロペンタン、2,2−ジクロロオクタン、フエ
ニルジクロロメタン(別名、α、α−ジクロロトルエン
)、ジフェニルジクロロメタン、1.1−ジクロロ−l
−フェニルエタンなどを挙げることができる。
これらの中でも、特に、フエニルジクロロメタンなどが
好ましい。
なお、これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上
を混合物などとして併用してもよい。
前記−数式CDI)で表される2価フェノールの具体例
としては、例えば、1.1−ビス(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロペンタン、1.1−ビス(3
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1.1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘプタン、1.1−ビス(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)シクロオクタン、1.1−ビス(3−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロノナン、1゜
l−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1.1−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、1,1−ビス(3プロピル−4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサンなどを挙げることがで
きる。
これらの中で、特に好ましいものとして、2゜2−ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンなど
を挙げることができる。
なお、これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上
を混合物等として併用してもよい。
本発明のポリエーテル樹脂は、前記ジハロゲン化合物と
前記2価フェノールとを、アルカリ及び溶媒の存在下に
反応させることにより得ることができる。
使用に供される前記アルカリとしては、各種の酸受容体
が使用可能であるが、通常、アルカリ金属化合物が使用
される。このアルカリ金属化合物は、前記2価フェノー
ルをアルカリ金属塩にすることのできるものであればよ
い、このアルカリ金属化合物の具体例としては、例えば
、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカ
リ金属炭酸水素塩を挙げることができる。これらの中で
も、特にアルカリ金属水酸化物などが好適に用いられる 前記アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ル
ビジウム及び水酸化セシウムを挙げることができる。こ
れらの中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好
ましい。
前記アルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、
炭酸セシウムなどが挙げられる。
これらの中でも、好ましいのは炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムである。
前記アルカリ金属炭酸水素塩としては、例えば炭酸水素
リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭
酸水素ルビジウム、炭酸水素セシウムなどが挙げられる
。これらの中でも、好ましいのは炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウムである。
上記各種のアルカリ金属化合物の中でも、特に、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムなどが好ましい。
なお、これらは、1種単独で使用してもよいし、必要に
応じて、2種以上を併用してもよい。
前記溶媒としては、使用に供する七ツマ−(ジハロゲン
化合物及び2価フェノール)、そのアルカリ塩(2価フ
ェノールのアルカリ金属塩など)及び合成される重合体
に対して可溶性を有するもの、例えば、中性極性溶媒が
好適に使用することができる。
前記中性極性溶媒としては、例えば、N、N−ジメチル
ホルムアミド、N、N−ジエチルホルムアミド、N、N
−ジメチルアセトアミド、N、  N−ジエチルアセト
アミド、N、N−ジプロピルアセトアミド、N、N−ジ
メチル安息香酸アミド、N−メチル−2−ピロリドン(
NMP)、N−エチル−2−ピロリドン、N−イソプロ
ピル−2ピロリドン、N−イソブチル−2−ピロリドン
、N−n−プロピル−2−ピロリドン、N−n−ブチル
−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2ピロリドン
、N−メチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−エチ
ル−3−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−3,4
,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−
ピペリドン、N−エチル−2−ピペリドン、N−イソプ
ロピル−2−ピペリドン、N−メチル−6−メチル−2
−ピペリドン、N−メチル−3−エチルビペIJ Fン
、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、1−
メチル−1−オキソスルホラン、1−エチル−1−オキ
ソスルホラン、1−フェニル−1−オキソスルホラン、
N、N’−ジメチルイミダシリジノン(DM I ) 
、ジフェニルスルホンなどが挙げられる。好ましいのは
NMP、DMI、スルホラン、ジフェニルスルホン及び
ジメチルスルホキシドであり、特に好ましいのはDMI
である。
なお、これらの溶媒は、1種単独で使用してもよいし、
必要に応じて、2種以上を併用してもよい、また、必要
に応じて、例えば、芳香族炭化水素溶媒等の他の溶媒と
の混合溶媒として使用することができる。
前記反応に供するジハロゲン化合物の使用割合は、使用
する前記2価フェノール1モル当たり、通常、1モル以
上、好ましくは1.2〜2.0モル程度の範囲内に設定
するのが適当である。
前記アルカリ金属化合物等のアルカリの使用割合は、使
用する2価フェノール1モル当たり、通常、2当量以上
、好ましくは2.4〜3.0当量程度の範囲内に設定す
るのが適当である。
なお、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ金属炭酸水素
塩は、それぞれ、1モルが1当量であり、一方、アルカ
リ金属炭酸塩1モルは2当量である。
前記中性極性溶媒等の溶媒は、その使用量については特
に制限はないが、一般的には、使用するモノマー及びア
ルカリや生成する重合体が十分に溶解する程度使用する
のが望ましい0例えば、この溶媒として、NMPやDM
lなどを用いる場合には、一般的に、その使用量は、前
記ジハロゲン化合物と前記2価フェノールと前記アルカ
リとの合計100重量部当たり、200〜2,000重
量部の範囲で選ばれる。
本発明のポリエーテル樹脂は、前記ジハロゲン化合物成
分と前記2価フェノール戒分と前記アルカリ成分と前記
溶媒とを前記所定の割合で混合し、適当な温度等の条件
で反応させることによって台底することができる。これ
ら各種の成分は、同時に添加してもよいし、段階的に添
加してもよい。
この反応の際、適当な段階で適当な分子量調節剤や末端
停止剤などの所望の添加酸分を適当量添加することがで
きる。
反応温度は、40〜150℃、好ましくは80〜100
°Cの範囲とするのが適当である。
反応温度が40°C未満では、反応速度が遅すぎて実用
的ではないし、150℃を超えると、副反応を招くこと
がある。
また、この重合反応の反応時間は、通常、1〜8時間程
度であり、好ましくは3〜4時間程度である。
反応の終了後、得られる重合溶液から生成した重合体を
分離回収、精製する方法としては特に制限はなく、公知
のポリホルマールやポリエーテル樹脂の製造の際に利用
される方法など各種方法を使用することができる。一般
的には、例えば、重合溶液を適当な良溶媒(例えば、前
記中性極性溶媒や塩化メチレン等)で希釈後、塩を濾別
等により除去し、貧溶媒(例えば、メタノール、イソプ
ロパツール等の低級アルコールなど)により、所望の重
合体を析出させ、分離回収する。また、この回収物(粗
製ポリエーテル樹脂)は、例えば、塩化メチレン等の適
当な良溶媒に再度溶解させ、例えば、メタノール等の貧
溶媒にて析出させ、分!1回収する操作により所望の純
度の精製ポリエーテル樹脂として取得することができる
以上のようにして、本発明のポリエーテル樹脂を簡単な
工程で効率よく製造することができる。
−ポリエーテル樹脂の特性及び主たる用途の例−以上の
方法等により得られた本発明のポリエーテル樹脂は、耐
熱性、機械的強度等の特性に優れており、しかも、これ
を素材として用い、光学材料としての各種の成形品とし
て仕上げた際に、光学的に均質で光弾性係数が小さく、
光学的異方性が小さく、複屈折が小さいなどの優れた光
学的特性を示すなどの優れた特性を有している。
したがって、本発明のポリエーテル樹脂は、例えば、光
ディスク、光ファイバー、光学レンズ等の各種の光学機
器用素子など好適に使用することができる光学材料をは
じめ各種の高分子成形品用の素材として有利に利用する
ことができる。
本発明の光学材料は、本発明のポリエーテル樹脂を1種
単独で素材として使用してもよいし、2種以上の混合物
を素材として得ることができる。
なお、本発明の光学材料には、必要に応じて本発明の目
的に支障のない範囲で、例えば、酸化防止剤、帯電防止
剤、防曇剤、可塑剤などの各種の添加物や他のポリマー
成分を適宜添加・配合することができる。
前記したように、本発明のポリエーテル樹脂を光学材料
として使用する場合には、一般に、粘度平均分子量が1
2.000−18,000の範囲にあるものが好適に使
用することができる。
本発明の光学材料を、前記したような各種の光学材料成
形品として仕上げる場合には、公知の成形加工方法を適
宜充当すればよい。もちろん、新たに開発された酸形方
法を用いることもできる。
〔実施例〕
以下に、本発明を実施例及び比較例によって、更に具体
的に説明するが、本発明はこれらによって制限されるも
のではない。
なお、以下の実施例及び比較例における、それぞれの樹
脂の光学材料としての評価は、次のようにして行った。
複屈折:それぞれの樹脂を住友重機社製のごニマット成
形機で平板に底形し、この成形品の複屈折を測定した。
光弾性係数(C,):それぞれの樹脂を、東洋精機社製
のキャビログラフで溶融紡糸し、巻き取り機で糸を引っ
張り、糸に印加する応力と複屈折の傾きを溶融状態の光
弾性係数(C1)とした。
主としてこれらの評価結果をもって、光学的特性の指標
とした。
なお、それぞれの樹脂の還元粘度[η、、/C]は、メ
チレンクロライドを溶媒とする濃度0.5g/ct1の
溶液の20℃における値として示した。
また、粘度平均分子量Mvは、ポリカーボネート換算に
より求めた。
実施例1 ■、1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン 44.4g、α、α−ジクロロトルエ
ン 25.0 g、水酸化ナトリウム12.5g及び1
.3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)15
0J11!の混合溶液を攪拌しながら80″Cにおいて
6時間反応を行った。
反応終了後重合液をDMIで希釈後、不溶塩を濾過した
。濾液に水を滴下し重合体を回収した。
次に、塩化メチレンにこの重合体を再溶解させ、メタノ
ールにて精製回収した。その結果、ηsp/C=0.4
15a/g、粘度平均分子量MV=16600、ガラス
転移温度Tg=121°Cの樹脂を得た。
この重合体は赤外線吸収スペクトル分析の結果、第1図
に示すチャートを得た。このスペクトルから、この重合
体は次の繰り返し単位を有するポリエーテルと認められ
た。
2.5g及び1.3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(DMI)150−を準備し、上記実施例1と同様に重
合を行った。
その結果、ηsp/c=0.331dl/g、Mv=1
2.800、Tg=115°Cの樹脂を得た。
この重合体はIR分析等から次の構造を有するポリエー
テルと認められた。
実施例2 1.1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン 44.4 g、1.1−ジクロロエタ
ン 15.0g、水酸化ナトリウム 1比較例1 2.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び
ジクロロメタンの重合により得たポリホルマールは次の
繰り返し単位からなるポリマーで第1表に示す光学的特
性を有していた。
CH3 比較例2 2.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンより
得られたポリカーボネートは、第1表に示す光学的特性
を有していた。
以下余白 〔発明の効果〕 本発明によると、特定の位置にアルキル基が導入された
特定の2価フェノール単位と特定の置換メチレン基から
なる特定の繰り返し単位を有し、かつ、特定の分子量(
粘度平均分子量)を有する新規なポリエーテル樹脂であ
って、従来のポリホルマール樹脂等よりも光学的特性に
優れ、光学的に均質で光彌性係数が小さく、光学的異方
性が小さく、成形孔の複屈折も小さいなどの光学的特性
に優れ、しかも耐熱性等にも優れるなどの種々の利点を
有するポリエーテル樹脂を提供し、合わせてその好適な
製造方法及びこの樹脂を素材とする光学材料を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のポリエーテル樹脂の一例(実施例1
で得た樹脂)の赤外線吸収スペクトルを示すチャートで
ある。 図の横軸は、波数(C1m−”)を示し、縦紬は、吸収
強度を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、次の一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 (ただし、式〔 I 〕中のR^1及びR^2は、各々独
    立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、
    R^3は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素
    数6〜12のアリール基を示し、R^4は炭素数1〜6
    のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、
    nは、4〜8の整数である。)で表される繰り返し単位
    を有し、かつ粘度平均分子量が10,000以上である
    ことを特徴とするポリエーテル樹脂。 2、次の一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔ただし、式〔II〕中のR^3は水素原子、炭素数1〜
    6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示し
    、R^4は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜1
    2のアリール基を示し、X^1及びX^2は、各々独立
    に、ハロゲン原子を示す。〕 で表されるジハロゲン化合物と次の一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼〔III〕 〔ただし、式〔III〕中のR^1及びR^2は、各々独
    立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、
    nは、4〜8の整数である。〕 で表される2価フェノールをアルカリ及び溶媒の存在下
    で反応させることを特徴とする請求項1記載のポリエー
    テル樹脂の製造法。 3、請求項1記載のポリエーテル樹脂を素材とすること
    を特徴とする光学材料。
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