JPH07252332A - 型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物Info
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- JPH07252332A JPH07252332A JP4603694A JP4603694A JPH07252332A JP H07252332 A JPH07252332 A JP H07252332A JP 4603694 A JP4603694 A JP 4603694A JP 4603694 A JP4603694 A JP 4603694A JP H07252332 A JPH07252332 A JP H07252332A
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- mold
- thermosetting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】成形型内にて熱硬化性成形材料表面に熱硬化性
被覆用材料を被覆硬化させて被覆層を形成する型内被覆
成形方法において被覆用材料として用いられる熱硬化性
樹脂組成物であって、熱水に浸漬した際に経時により生
じる黄変や白色などの変色が軽微な被覆成形品を得るこ
とを可能とする樹脂組成物を提供する。 【構成】エポキシアクリレート樹脂液(平均分子量20
00、スチレン濃度40%)100重量部に、脂肪族系
パーオキシエステル型有機過酸化物の例としてtーブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート(10時間半減
期温度98℃)を1重量部と、炭酸カルシウム50重量
部及び酸化チタン40重量部を配合する。
被覆用材料を被覆硬化させて被覆層を形成する型内被覆
成形方法において被覆用材料として用いられる熱硬化性
樹脂組成物であって、熱水に浸漬した際に経時により生
じる黄変や白色などの変色が軽微な被覆成形品を得るこ
とを可能とする樹脂組成物を提供する。 【構成】エポキシアクリレート樹脂液(平均分子量20
00、スチレン濃度40%)100重量部に、脂肪族系
パーオキシエステル型有機過酸化物の例としてtーブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート(10時間半減
期温度98℃)を1重量部と、炭酸カルシウム50重量
部及び酸化チタン40重量部を配合する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形型内にて熱硬化性
成形材料上に熱硬化性被覆用材料を被覆硬化させて被覆
層を形成する、いわゆる型内被覆成形方法において被覆
用材料として用いられる型内被覆成形用熱硬化性樹脂組
成物に関するものである。
成形材料上に熱硬化性被覆用材料を被覆硬化させて被覆
層を形成する、いわゆる型内被覆成形方法において被覆
用材料として用いられる型内被覆成形用熱硬化性樹脂組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、熱硬化性材料よりなる成形品が、
金属部品等の代替部材として工業部品等に非常に広く用
いられている。中でもガラス繊維で強化された、シート
・モールディング・コンパウンド(以下、SMCと略
す)又はバルク・モールディング・コンパウンド(以
下、BMCと略す)から得られた成形品が汎用されてい
る。しかしながらSMC又はBMCを成形型内で加熱・
加圧により成形して得られた成形品は、表面に、ピンホ
ール、微小亀裂、ひけまたは起伏などの表面欠陥が発生
しがちであった。このような表面欠陥が存在している場
合、成形品に通常の方法による塗装を行っても、十分な
塗膜を形成することは難しい。
金属部品等の代替部材として工業部品等に非常に広く用
いられている。中でもガラス繊維で強化された、シート
・モールディング・コンパウンド(以下、SMCと略
す)又はバルク・モールディング・コンパウンド(以
下、BMCと略す)から得られた成形品が汎用されてい
る。しかしながらSMC又はBMCを成形型内で加熱・
加圧により成形して得られた成形品は、表面に、ピンホ
ール、微小亀裂、ひけまたは起伏などの表面欠陥が発生
しがちであった。このような表面欠陥が存在している場
合、成形品に通常の方法による塗装を行っても、十分な
塗膜を形成することは難しい。
【0003】従って、上記のような表面欠陥を隠蔽する
ための方法として、いわゆる型内被覆成形方法が提案さ
れている。例えば、特公平4−33252号公報には、
圧縮成形中に、成形圧力を越える注入圧で被覆材料を注
入し、硬化させることにより、成形材料上に被覆層を形
成する方法が開示されている。
ための方法として、いわゆる型内被覆成形方法が提案さ
れている。例えば、特公平4−33252号公報には、
圧縮成形中に、成形圧力を越える注入圧で被覆材料を注
入し、硬化させることにより、成形材料上に被覆層を形
成する方法が開示されている。
【0004】また、これらの成形方法に用いられる型内
被覆成形用熱硬化性樹脂組成物としては、例えば、特公
平1−35856には、ウレタンアクリレートを主成分
とし、α、β−エチレン系不飽和共重合体及び充填剤を
用いた型内被覆組成物が開示されている。他方、型内被
覆成形ではないが、ケトンパーオキサイドと有機リン化
合物を添加した熱硬化性樹脂組成物を用いることによ
り、着色の無い硬化物を得る方法が知られている(特公
昭60−3088号公報)。 〔発明の詳細な説明〕
被覆成形用熱硬化性樹脂組成物としては、例えば、特公
平1−35856には、ウレタンアクリレートを主成分
とし、α、β−エチレン系不飽和共重合体及び充填剤を
用いた型内被覆組成物が開示されている。他方、型内被
覆成形ではないが、ケトンパーオキサイドと有機リン化
合物を添加した熱硬化性樹脂組成物を用いることによ
り、着色の無い硬化物を得る方法が知られている(特公
昭60−3088号公報)。 〔発明の詳細な説明〕
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記組
成物を用いて型内被覆成形方法により得られた成形品の
被覆層は、熱水に浸漬した際に経時により変色するとい
う問題点があった。本発明は上記問題点を解消するもの
であり、熱水使用時の変色が生じ難い被覆層を有する成
形品を型内被覆成形方法によって得ることを可能とする
型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物を提供することを目
的とする。
成物を用いて型内被覆成形方法により得られた成形品の
被覆層は、熱水に浸漬した際に経時により変色するとい
う問題点があった。本発明は上記問題点を解消するもの
であり、熱水使用時の変色が生じ難い被覆層を有する成
形品を型内被覆成形方法によって得ることを可能とする
型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の型内被覆成形用
熱硬化性樹脂組成物は、成形型内にて熱硬化性成形材料
表面に熱硬化性被覆用材料を被覆硬化させて被覆層を形
成する型内被覆成形方法において被覆用材料として用い
られる熱硬化性樹脂組成物であって、10時間半減期温
度が90℃〜120℃である脂肪族系パーオキシエステ
ル型有機過酸化物を、熱硬化性樹脂分100重量部に対
し0.1〜4重量部含有することを特徴とし、このこと
により上記目的が達成される。以下、本発明を詳細に説
明する。
熱硬化性樹脂組成物は、成形型内にて熱硬化性成形材料
表面に熱硬化性被覆用材料を被覆硬化させて被覆層を形
成する型内被覆成形方法において被覆用材料として用い
られる熱硬化性樹脂組成物であって、10時間半減期温
度が90℃〜120℃である脂肪族系パーオキシエステ
ル型有機過酸化物を、熱硬化性樹脂分100重量部に対
し0.1〜4重量部含有することを特徴とし、このこと
により上記目的が達成される。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0007】本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成
物中の熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリ
レート樹脂、エポキシアクリレート樹脂及び不飽和ポリ
エステル樹脂が挙げられる。これらの樹脂はそれぞれ単
独で用いられても良いし、複数種を混合して用いても構
わないが、本発明組成物においては、熱硬化性成形材料
表面への密着性が良好な点でウレタンアクリレート樹
脂、又はエポキシアクリレート樹脂が好ましく用いられ
る。
物中の熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリ
レート樹脂、エポキシアクリレート樹脂及び不飽和ポリ
エステル樹脂が挙げられる。これらの樹脂はそれぞれ単
独で用いられても良いし、複数種を混合して用いても構
わないが、本発明組成物においては、熱硬化性成形材料
表面への密着性が良好な点でウレタンアクリレート樹
脂、又はエポキシアクリレート樹脂が好ましく用いられ
る。
【0008】ここで、上記ウレタンアクリレート樹脂と
しては、従来公知慣用のものが用いられる。例えば、ア
ルキレンジオール、アルキレンジオールエステル、アル
キレンジオールエーテル、ポリエーテルポリオールまた
はポリエステルポリオールなどの有機ポリオールに有機
ポリイソシアネートを反応させ、さらにヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレートを反応させて製造されるもの
である。
しては、従来公知慣用のものが用いられる。例えば、ア
ルキレンジオール、アルキレンジオールエステル、アル
キレンジオールエーテル、ポリエーテルポリオールまた
はポリエステルポリオールなどの有機ポリオールに有機
ポリイソシアネートを反応させ、さらにヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレートを反応させて製造されるもの
である。
【0009】上記エポキシアクリレート樹脂は、通常、
エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸などの反応性二重結
合を持つモノカルボン酸とを反応生成物を、スチレン、
ジアリルフタレート等の重合性不飽和単量体に溶解した
ものが用いられる。
エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸などの反応性二重結
合を持つモノカルボン酸とを反応生成物を、スチレン、
ジアリルフタレート等の重合性不飽和単量体に溶解した
ものが用いられる。
【0010】上記不飽和ポリエステル樹脂は、通常、有
機ポリオールと脂肪族不飽和ポリカルボン酸と、さらに
必要に応じて脂肪族飽和ポリカルボン酸または芳香族ポ
リカルボン酸などから製造される。
機ポリオールと脂肪族不飽和ポリカルボン酸と、さらに
必要に応じて脂肪族飽和ポリカルボン酸または芳香族ポ
リカルボン酸などから製造される。
【0011】上記ウレタンアクリレート樹脂の製造に用
いられる有機ポリオールとしては、アルキレンジオール
として例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジイソプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ブタンジオール等、ポリエーテルポリオールとして
はポリオキシメチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリ
プロピレンオキサイド等、ポリエステルポリオールとし
てはポリカルボン酸と上記アルキレンジオール等の有機
ポリオールとから製造された、両末端に水酸基を持つも
のなどが用いられる。
いられる有機ポリオールとしては、アルキレンジオール
として例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジイソプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ブタンジオール等、ポリエーテルポリオールとして
はポリオキシメチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリ
プロピレンオキサイド等、ポリエステルポリオールとし
てはポリカルボン酸と上記アルキレンジオール等の有機
ポリオールとから製造された、両末端に水酸基を持つも
のなどが用いられる。
【0012】また、上記ウレタンアクリレート樹脂の製
造に用いられるポリイソシアネートとしてはトリレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリメ
チレンポリフェニルジイソシアネートなどが用いられ
る。
造に用いられるポリイソシアネートとしてはトリレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリメ
チレンポリフェニルジイソシアネートなどが用いられ
る。
【0013】また、上記ウレタンアクリレート樹脂の製
造に用いられるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
トとしては通常ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレートなどが用いられ、ヒド
ロキシル基は通常アルキル基のベータ位の炭素に結合し
ている。アルキル基は通常8個までの炭素原子を含むこ
とができる。
造に用いられるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
トとしては通常ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレートなどが用いられ、ヒド
ロキシル基は通常アルキル基のベータ位の炭素に結合し
ている。アルキル基は通常8個までの炭素原子を含むこ
とができる。
【0014】上記エポキシアクリレート樹脂の製造に用
いられるエポキシ樹脂としては、これもまた公知慣用の
方法によりエピクロルヒドリンおよびビスフェノールA
から製造されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピ
クロルヒドリンおよび臭素化ビスフェノールAから製造
される臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノ
ールノボラックまたはオルトクレゾールノボラックをグ
リシジルエーテル化して製造されるノボラック型エポキ
シ樹脂などが挙げられる。
いられるエポキシ樹脂としては、これもまた公知慣用の
方法によりエピクロルヒドリンおよびビスフェノールA
から製造されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピ
クロルヒドリンおよび臭素化ビスフェノールAから製造
される臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノ
ールノボラックまたはオルトクレゾールノボラックをグ
リシジルエーテル化して製造されるノボラック型エポキ
シ樹脂などが挙げられる。
【0015】更に、他のエポキシ樹脂として各種アミン
とエピクロルヒドリンを反応させて得られるグリシジル
アミン型エポキシ樹脂(テトラグリシジルメタキシレン
ジアミン、テトラグリシジル1. 3- ビスアミノメチル
シクロヘキサン、テトラグリシジルジアミノジフェニル
メタン、トリグリシジル- p- アミノフェノール、トリ
グリシジル- m- アミノフェノール、ジグリシジルアニ
リン、ジグリシジルオルトトルイジン等)等が挙げられ
る。
とエピクロルヒドリンを反応させて得られるグリシジル
アミン型エポキシ樹脂(テトラグリシジルメタキシレン
ジアミン、テトラグリシジル1. 3- ビスアミノメチル
シクロヘキサン、テトラグリシジルジアミノジフェニル
メタン、トリグリシジル- p- アミノフェノール、トリ
グリシジル- m- アミノフェノール、ジグリシジルアニ
リン、ジグリシジルオルトトルイジン等)等が挙げられ
る。
【0016】上記不飽和ポリエステル樹脂の製造に用い
られる有機ポリオールとしては、ジオール、トリオー
ル、テトラオールおよびそれらの混合物が挙げられる
が、主として脂肪族ポリオールと芳香族ポリオールとに
分けられ、このうち脂肪族ポリオールとして代表的なも
のには、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジブロム
ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、
トリメチレングリコール、トリメチロールプロパン、グ
リセリン、ペンタエリスリットジアリルエーテル、水素
化ビスフェノールAなどがある。
られる有機ポリオールとしては、ジオール、トリオー
ル、テトラオールおよびそれらの混合物が挙げられる
が、主として脂肪族ポリオールと芳香族ポリオールとに
分けられ、このうち脂肪族ポリオールとして代表的なも
のには、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジブロム
ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、
トリメチレングリコール、トリメチロールプロパン、グ
リセリン、ペンタエリスリットジアリルエーテル、水素
化ビスフェノールAなどがある。
【0017】また芳香族ポリオールとして代表的なもの
としては、ビスフェノールAまたはビスフェノールSあ
るいはこれらのビスフェノールAまたはビスフェノール
Sにエチレンオキシド、プロピレンオキシドもしくはブ
チレンオキシドのような脂肪族オキシラン化合物を、一
分子中に平均1〜20個の範囲で付加させて得られるポ
リオキシアルキレンビスフェノールAまたはポリオキシ
アルキレンビスフェノールS等がある。
としては、ビスフェノールAまたはビスフェノールSあ
るいはこれらのビスフェノールAまたはビスフェノール
Sにエチレンオキシド、プロピレンオキシドもしくはブ
チレンオキシドのような脂肪族オキシラン化合物を、一
分子中に平均1〜20個の範囲で付加させて得られるポ
リオキシアルキレンビスフェノールAまたはポリオキシ
アルキレンビスフェノールS等がある。
【0018】また、不飽和ポリエステル樹脂の製造に用
いられる脂肪族不飽和カルボン酸としては(無水)マレ
イン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸などが用いら
れ、前記脂肪族飽和カルボン酸としてはセバチン酸、ア
ジピン酸、(無水)コハク酸など、前記芳香族カルボン
酸としては(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレ
ンテトラヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。
いられる脂肪族不飽和カルボン酸としては(無水)マレ
イン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸などが用いら
れ、前記脂肪族飽和カルボン酸としてはセバチン酸、ア
ジピン酸、(無水)コハク酸など、前記芳香族カルボン
酸としては(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレ
ンテトラヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。
【0019】本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成
物には、共重合性単量体として、スチレン、α−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ジアリ
ルフタレート、各種(メタ)アクリル酸エステル等(特
にスチレンが好ましい)が通常、熱硬化性樹脂100重
量部に対して1〜80重量部、好ましくは20〜60重
量部添加される。
物には、共重合性単量体として、スチレン、α−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ジアリ
ルフタレート、各種(メタ)アクリル酸エステル等(特
にスチレンが好ましい)が通常、熱硬化性樹脂100重
量部に対して1〜80重量部、好ましくは20〜60重
量部添加される。
【0020】また、本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹
脂組成物には、低収縮剤として、ポリ酢酸ビニル、ポリ
メチル(メタ)アクリレート、ポリエチレン、エチレン
酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニルースチレン共重合体、
ポリブタジエン、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテ
ル類などの熱可塑性樹脂を必要に応じて適当量用いるこ
とができる。具体的には、通常、熱硬化性樹脂(共重合
性単量体の量を含む)100重量部に対して1〜10重
量部添加される。
脂組成物には、低収縮剤として、ポリ酢酸ビニル、ポリ
メチル(メタ)アクリレート、ポリエチレン、エチレン
酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニルースチレン共重合体、
ポリブタジエン、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテ
ル類などの熱可塑性樹脂を必要に応じて適当量用いるこ
とができる。具体的には、通常、熱硬化性樹脂(共重合
性単量体の量を含む)100重量部に対して1〜10重
量部添加される。
【0021】本発明において10時間半減期温度が90
℃〜120℃である脂肪族系パーオキシエステル型有機
過酸化物は、被覆材料の硬化剤として用いられるもので
あり、例えば、構造式(1)又は(2)で示されるもの
が好ましく選択される。
℃〜120℃である脂肪族系パーオキシエステル型有機
過酸化物は、被覆材料の硬化剤として用いられるもので
あり、例えば、構造式(1)又は(2)で示されるもの
が好ましく選択される。
【0022】
【化1】
【0023】
【化2】
【0024】ここに、脂肪族系化合物とは便宜上、アル
カン、アルケン,アルキン等の鎖式炭化水素化合物の他
に、たとえば、シクロアルカン、ビシクロアルカン等の
脂環式炭化水素化合物をも含むものとし、好ましくは炭
素数が1〜15の化合物が用いられる。更に本発明にお
いては、脂肪族系化合物は、前記化合物中に酸素、窒
素、硫黄等のヘテロ原子が含まれているものであっても
良くカルボニル基、水酸基、ニトリル基、アミノ基等の
官能基を含んでいても良いものとする。
カン、アルケン,アルキン等の鎖式炭化水素化合物の他
に、たとえば、シクロアルカン、ビシクロアルカン等の
脂環式炭化水素化合物をも含むものとし、好ましくは炭
素数が1〜15の化合物が用いられる。更に本発明にお
いては、脂肪族系化合物は、前記化合物中に酸素、窒
素、硫黄等のヘテロ原子が含まれているものであっても
良くカルボニル基、水酸基、ニトリル基、アミノ基等の
官能基を含んでいても良いものとする。
【0025】10時間半減期温度が90℃より低い有機
過酸化物を用いると、成形時間が長くなり、スチレンな
どのモノマーが反応せずに被覆層に残存しやすいため、
熱水による白化が生じやすい。逆に120℃より高い有
機過酸化物を用いた場合、通常、成形温度が高くなり、
その為に成形時の黄変が激しくなる。同様の理由によ
り、10時間半減期温度の好ましい下限は95℃(以
上)であり、好ましい上限は105℃(以下)である。
過酸化物を用いると、成形時間が長くなり、スチレンな
どのモノマーが反応せずに被覆層に残存しやすいため、
熱水による白化が生じやすい。逆に120℃より高い有
機過酸化物を用いた場合、通常、成形温度が高くなり、
その為に成形時の黄変が激しくなる。同様の理由によ
り、10時間半減期温度の好ましい下限は95℃(以
上)であり、好ましい上限は105℃(以下)である。
【0026】上記脂肪族型パーオキシエステル系有機過
酸化物の添加量は、熱硬化性樹脂分100重量部、即ち
共重合性単量体を含む熱硬化性樹脂に必要により加えら
れる低収縮剤の合計量100重量部に対して、0.1〜
4重量部とされる。その理由は、0.1重量部より少な
いと、硬化が完了するまでに著しく時間がかかったり、
残存モノマーが多くなって熱水下で白化が起こり易くな
るからであり、一方、4重量部より多いと、得られた成
形品を熱水に浸漬した際の経時による変色が激しくなる
からである。又、添加量の好ましい範囲は、0.3〜3
重量部であり、さらに好ましい範囲は、0.5〜2重量
部である。
酸化物の添加量は、熱硬化性樹脂分100重量部、即ち
共重合性単量体を含む熱硬化性樹脂に必要により加えら
れる低収縮剤の合計量100重量部に対して、0.1〜
4重量部とされる。その理由は、0.1重量部より少な
いと、硬化が完了するまでに著しく時間がかかったり、
残存モノマーが多くなって熱水下で白化が起こり易くな
るからであり、一方、4重量部より多いと、得られた成
形品を熱水に浸漬した際の経時による変色が激しくなる
からである。又、添加量の好ましい範囲は、0.3〜3
重量部であり、さらに好ましい範囲は、0.5〜2重量
部である。
【0027】10時間半減期温度が90℃〜120℃の
範囲にある脂肪族型パーオキシエステル系有機過酸化物
の好ましい例としては、10時間半減期温度が95℃〜
105℃の範囲にあるターシャリーブチルパーオキシア
セテート、ターシャリーブチルパーオキシラウレート、
ターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、ターシャリーブチルパーオキシ3,5,5−トリメ
チルヘキサノエート、ジエチレングリコール−ビス(タ
ーシャリーブチルパーオキシカーボネート)、ターシャ
リーヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネート等が
挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いられても良い
し、複数種を混合して用いても構わない。
範囲にある脂肪族型パーオキシエステル系有機過酸化物
の好ましい例としては、10時間半減期温度が95℃〜
105℃の範囲にあるターシャリーブチルパーオキシア
セテート、ターシャリーブチルパーオキシラウレート、
ターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、ターシャリーブチルパーオキシ3,5,5−トリメ
チルヘキサノエート、ジエチレングリコール−ビス(タ
ーシャリーブチルパーオキシカーボネート)、ターシャ
リーヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネート等が
挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いられても良い
し、複数種を混合して用いても構わない。
【0028】本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成
物には、熱硬化性樹脂としての、ウレタンアクリレート
樹脂、エポキシアクリレート樹脂及び不飽和ポリエステ
ル樹脂(これらには共重合性モノマーが含まれる)等、
上記特定の脂肪族型パーオキシエステル系有機過酸化
物、必要に応じて加えられる低収縮剤の他、更に、ジメ
チルアニリン、ナフテン酸コバルトなどの公知の硬化促
進剤、パラベンゾキノンなどの重合禁止剤、酸化チタ
ン、酸化鉄、シアニン系顔料、アルミフレーク、ニッケ
ル粉等の着色顔料、アゾ系やアントラキノン系などの染
料、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、脂肪族燐酸塩、
レシチンなどの離型剤、ホスファイト系化合物、フェノ
ール系化合物等の安定剤などを用途、目的に応じて適当
量加えることができる。
物には、熱硬化性樹脂としての、ウレタンアクリレート
樹脂、エポキシアクリレート樹脂及び不飽和ポリエステ
ル樹脂(これらには共重合性モノマーが含まれる)等、
上記特定の脂肪族型パーオキシエステル系有機過酸化
物、必要に応じて加えられる低収縮剤の他、更に、ジメ
チルアニリン、ナフテン酸コバルトなどの公知の硬化促
進剤、パラベンゾキノンなどの重合禁止剤、酸化チタ
ン、酸化鉄、シアニン系顔料、アルミフレーク、ニッケ
ル粉等の着色顔料、アゾ系やアントラキノン系などの染
料、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、脂肪族燐酸塩、
レシチンなどの離型剤、ホスファイト系化合物、フェノ
ール系化合物等の安定剤などを用途、目的に応じて適当
量加えることができる。
【0029】本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成
物により、熱硬化性成形材料表面に形成される被覆層の
厚みは、通常、50μm〜1mmとされる。50μmよ
り薄いと熱硬化性成形材料が透けて見える恐れがあり、
1mmより厚いとコスト面で不利となるからである。
物により、熱硬化性成形材料表面に形成される被覆層の
厚みは、通常、50μm〜1mmとされる。50μmよ
り薄いと熱硬化性成形材料が透けて見える恐れがあり、
1mmより厚いとコスト面で不利となるからである。
【0030】又、本発明熱硬化性樹脂組成物の被覆の対
象として用いる熱硬化性成形材料としては、従来公知の
型内被覆成形における熱硬化性成形材料が用いられ得
る。即ち、熱硬化性樹脂としての、ウレタンアクリレー
ト樹脂、エポキシアクリレート樹脂及び不飽和ポリエス
テル樹脂(これらには共重合性モノマーが含まれる)
等、必要に応じて加えられる低収縮剤の他、更に、例え
ば、硬化剤、硬化促進剤、着色剤、ガラス繊維等の補強
材、各種充填剤、添加剤などを用途、目的に応じて適
宜、必要量加えたものが用いられ、SMCあるいはBM
C等の形態を持つ熱硬化性樹脂組成物が好適に用いられ
る。
象として用いる熱硬化性成形材料としては、従来公知の
型内被覆成形における熱硬化性成形材料が用いられ得
る。即ち、熱硬化性樹脂としての、ウレタンアクリレー
ト樹脂、エポキシアクリレート樹脂及び不飽和ポリエス
テル樹脂(これらには共重合性モノマーが含まれる)
等、必要に応じて加えられる低収縮剤の他、更に、例え
ば、硬化剤、硬化促進剤、着色剤、ガラス繊維等の補強
材、各種充填剤、添加剤などを用途、目的に応じて適
宜、必要量加えたものが用いられ、SMCあるいはBM
C等の形態を持つ熱硬化性樹脂組成物が好適に用いられ
る。
【0031】より具体的には例えば、不飽和ポリエステ
ル樹脂液(スチレン濃度30〜60%)70〜100重
量部にポリスチレン樹脂等のスチレン溶液(スチレン濃
度約30〜60%)5〜30部を加えて100重量部と
し、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラス粉末
等の充填剤100〜300部、ターシャリーブチルパー
オキソベンゾエート等の有機過酸化物0.5〜3部、酸
化マグネシウム等の増粘剤0.5〜3部、ステアリン酸
亜鉛等の離型剤0.5〜5部程度を混練し、ガラス繊維
等の補強剤10〜100部に含浸してSMCあるいはB
MCとしたものが、好適に用いられる。
ル樹脂液(スチレン濃度30〜60%)70〜100重
量部にポリスチレン樹脂等のスチレン溶液(スチレン濃
度約30〜60%)5〜30部を加えて100重量部と
し、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラス粉末
等の充填剤100〜300部、ターシャリーブチルパー
オキソベンゾエート等の有機過酸化物0.5〜3部、酸
化マグネシウム等の増粘剤0.5〜3部、ステアリン酸
亜鉛等の離型剤0.5〜5部程度を混練し、ガラス繊維
等の補強剤10〜100部に含浸してSMCあるいはB
MCとしたものが、好適に用いられる。
【0032】このようにして得られた本発明型内被覆成
形用熱硬化性樹脂組成物は、従来公知の型内被覆成形に
において、被覆用材料として用いることができる。例え
ば130〜160℃に加熱された成形金型内にSMCを
入れて40〜120kg/cm2 の圧力で30秒〜5分
間加圧成形した後金型をわずかに開いて被覆材料を注入
し、次いで5〜120kg/cm2 、130〜160℃
で30秒〜5分間再加熱再加圧することにより、成形さ
れたSMCの表面全体に被覆材料を展延し、硬化させて
被膜を形成させるという方法がある。
形用熱硬化性樹脂組成物は、従来公知の型内被覆成形に
において、被覆用材料として用いることができる。例え
ば130〜160℃に加熱された成形金型内にSMCを
入れて40〜120kg/cm2 の圧力で30秒〜5分
間加圧成形した後金型をわずかに開いて被覆材料を注入
し、次いで5〜120kg/cm2 、130〜160℃
で30秒〜5分間再加熱再加圧することにより、成形さ
れたSMCの表面全体に被覆材料を展延し、硬化させて
被膜を形成させるという方法がある。
【0033】また特公平4−33252号公報に開示さ
れているように、SMCを130〜160℃、40〜1
20kg/cm2 で数十秒〜数分間加圧成形した後圧力
を10〜30kg/cm2 に減圧した状態で高圧注入機
を用いて100〜300kg/cm2 の高圧で被覆材料
を型内に注入し再び30〜100kg/cm2 に増圧し
て型内被覆組成物を展延硬化させるという方法もあり、
これらの型内被覆成形方法に本発明の熱硬化性樹脂組成
物を用いれば、容易に熱水による変色の少ない被覆層を
形成することができる。
れているように、SMCを130〜160℃、40〜1
20kg/cm2 で数十秒〜数分間加圧成形した後圧力
を10〜30kg/cm2 に減圧した状態で高圧注入機
を用いて100〜300kg/cm2 の高圧で被覆材料
を型内に注入し再び30〜100kg/cm2 に増圧し
て型内被覆組成物を展延硬化させるという方法もあり、
これらの型内被覆成形方法に本発明の熱硬化性樹脂組成
物を用いれば、容易に熱水による変色の少ない被覆層を
形成することができる。
【0034】
【作用】本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物
は、成形型内にて熱硬化性成形材料表面に熱硬化性被覆
用材料を被覆硬化させて被覆層を形成する型内被覆成形
方法において被覆用材料として用いられる熱硬化性樹脂
組成物であって、10時間半減期温度が90℃〜120
℃である脂肪族系パーオキシエステル型有機過酸化物
が、熱硬化性樹脂分100重量部に対し0.1〜4重量
部含有されてなる。
は、成形型内にて熱硬化性成形材料表面に熱硬化性被覆
用材料を被覆硬化させて被覆層を形成する型内被覆成形
方法において被覆用材料として用いられる熱硬化性樹脂
組成物であって、10時間半減期温度が90℃〜120
℃である脂肪族系パーオキシエステル型有機過酸化物
が、熱硬化性樹脂分100重量部に対し0.1〜4重量
部含有されてなる。
【0035】かかる脂肪族系パーオキシエステル型有機
過酸化物は、詳細な理由は不明であるが、分子内に炭
素炭素不飽和二重結合を持っていないこと、及び発生
するラジカルの反応性が高いことから、樹脂組成物の
硬化により形成される被覆層中には共役二重結合が生成
されず、更に被覆層中には残存モノマー(典型例スチ
レン)が少ないので、熱水に浸漬した際に経時により黄
変や白色などの変色が小さくなるのである。又、型内被
覆成形時の黄変も比較的少なくなる。
過酸化物は、詳細な理由は不明であるが、分子内に炭
素炭素不飽和二重結合を持っていないこと、及び発生
するラジカルの反応性が高いことから、樹脂組成物の
硬化により形成される被覆層中には共役二重結合が生成
されず、更に被覆層中には残存モノマー(典型例スチ
レン)が少ないので、熱水に浸漬した際に経時により黄
変や白色などの変色が小さくなるのである。又、型内被
覆成形時の黄変も比較的少なくなる。
【0036】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例をあげて
具体的に説明する。尚、特に断りの無い限り、単に部と
あるのは、重量部を表す。 (実施例1〜9) [型内被覆成形材料の調製]配合材料としては、以下の
ものを用いた。 1.不飽和ポリエステル樹脂液(イソフタル酸系の不飽
和ポリエステル樹脂約60重量%をスチレンモノマー約
40重量%に溶解したもの)70部 2.ポリスチレン系低収縮剤樹脂(ポリスチレン樹脂約
30重量%をスチレンモノマー約70重量%に溶解した
もの)30部 3.炭酸カルシウム粉末(NS−100:日東粉化株式
会社製)120部 4.硬化剤(カヤブチルB:化薬アクゾ社製、ターシャ
リーブチルパーオキシベンゾエート含有率98重量%)
1部
具体的に説明する。尚、特に断りの無い限り、単に部と
あるのは、重量部を表す。 (実施例1〜9) [型内被覆成形材料の調製]配合材料としては、以下の
ものを用いた。 1.不飽和ポリエステル樹脂液(イソフタル酸系の不飽
和ポリエステル樹脂約60重量%をスチレンモノマー約
40重量%に溶解したもの)70部 2.ポリスチレン系低収縮剤樹脂(ポリスチレン樹脂約
30重量%をスチレンモノマー約70重量%に溶解した
もの)30部 3.炭酸カルシウム粉末(NS−100:日東粉化株式
会社製)120部 4.硬化剤(カヤブチルB:化薬アクゾ社製、ターシャ
リーブチルパーオキシベンゾエート含有率98重量%)
1部
【0037】5.増粘剤(酸化マグネシウム粉末、キョ
ーワマグ150:協和化学工業株式会社製)1部 6.内部離型剤(ステアリン酸亜鉛:堺化学工業株式会
社製)3部以上の材料を混合、充分に攪拌した後、SM
C含浸装置により、 7.ガラス繊維(旭ファイバーグラス株式会社製のロー
ビング:ER4630LBD166Wを長さ25mmに切
断したもの)60部に含浸させ、40℃で24時間熟成
して型内被覆成形材料としてのSMCを得た。
ーワマグ150:協和化学工業株式会社製)1部 6.内部離型剤(ステアリン酸亜鉛:堺化学工業株式会
社製)3部以上の材料を混合、充分に攪拌した後、SM
C含浸装置により、 7.ガラス繊維(旭ファイバーグラス株式会社製のロー
ビング:ER4630LBD166Wを長さ25mmに切
断したもの)60部に含浸させ、40℃で24時間熟成
して型内被覆成形材料としてのSMCを得た。
【0038】[型内被覆材料の調製]配合材料として以
下のものを用いた。 1.熱硬化性樹脂液: エポキシアクリレート樹脂液 ビスフェノールA型のエポキシ樹脂をメタクリル酸エス
テル化したエポキシアクリレート樹脂を得てスチレンに
溶解したもの(以下、EAcと略す、平均分子量約20
00、樹脂液中のスチレン濃度約40重量%)。
下のものを用いた。 1.熱硬化性樹脂液: エポキシアクリレート樹脂液 ビスフェノールA型のエポキシ樹脂をメタクリル酸エス
テル化したエポキシアクリレート樹脂を得てスチレンに
溶解したもの(以下、EAcと略す、平均分子量約20
00、樹脂液中のスチレン濃度約40重量%)。
【0039】ウレタンアクリレート樹脂液 ポリプロピレングリコール(和光純薬工業株式会社製、
平均分子量約1000)、トリレンジイソシアネート
(和光純薬工業株式会社製)及び2ヒドロキシエチルメ
タクリレート(和光純薬工業株式会社製)をモル比で
1:4:3.3になるように混合し、80℃で5時間反
応させて、ウレタンアクリレート樹脂を合成し、スチレ
ンに溶解した(以下、UAcと略す、平均分子量約16
00、樹脂液中のスチレン濃度約40重量%)
平均分子量約1000)、トリレンジイソシアネート
(和光純薬工業株式会社製)及び2ヒドロキシエチルメ
タクリレート(和光純薬工業株式会社製)をモル比で
1:4:3.3になるように混合し、80℃で5時間反
応させて、ウレタンアクリレート樹脂を合成し、スチレ
ンに溶解した(以下、UAcと略す、平均分子量約16
00、樹脂液中のスチレン濃度約40重量%)
【0040】2.脂肪族系パーオキシエステル型有機過
酸化物: tーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート (10時間半減期温度=98℃) tーブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサ
ノエート(10時間半減期温度=100℃) tーヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネート (10時間半減期温度=95℃) 3.体質顔料:炭酸カルシウム(日東粉化社製、NS−
100、平均粒径2μm) 4.白色顔料:酸化チタン(堺化学工業株式会社製、S
R−1、平均粒径0.24μm)
酸化物: tーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート (10時間半減期温度=98℃) tーブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサ
ノエート(10時間半減期温度=100℃) tーヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネート (10時間半減期温度=95℃) 3.体質顔料:炭酸カルシウム(日東粉化社製、NS−
100、平均粒径2μm) 4.白色顔料:酸化チタン(堺化学工業株式会社製、S
R−1、平均粒径0.24μm)
【0041】上記熱硬化性樹脂液及び脂肪族系パーオキ
シエステル型有機過酸化物の表1に示した量を配合し、
上記熱硬化性樹脂液100部に対して、上記体質顔料5
0部及び白色顔料40部を添加して、充分に攪拌・混練
し、室温にて1日放置し、白色の被覆材料を調製した。
シエステル型有機過酸化物の表1に示した量を配合し、
上記熱硬化性樹脂液100部に対して、上記体質顔料5
0部及び白色顔料40部を添加して、充分に攪拌・混練
し、室温にて1日放置し、白色の被覆材料を調製した。
【0042】[成形方法]このようにして得られたSM
C及び型内被覆材料を、以下のように成形した。30c
m×30cmの正方形の平板成形品を成形する金型の上
型を135℃、下型を115℃に加熱して、上記SMC
を約400gチャージし、(これは約4mmの厚みに相
当する)プレス圧100kg/cm2で400秒間加圧
成形した。その後、金型をわずかに開き、上記型内被覆
材料を12ml注入し、さらに型を締めて、70kg/
cm2 の圧力で300秒間再加熱再加圧することによ
り、成形されたSMCの表面に型内被覆組成物を展延
し、硬化させて被覆層を形成させた。その後型を開いて
脱型し、被覆成形品を得た。
C及び型内被覆材料を、以下のように成形した。30c
m×30cmの正方形の平板成形品を成形する金型の上
型を135℃、下型を115℃に加熱して、上記SMC
を約400gチャージし、(これは約4mmの厚みに相
当する)プレス圧100kg/cm2で400秒間加圧
成形した。その後、金型をわずかに開き、上記型内被覆
材料を12ml注入し、さらに型を締めて、70kg/
cm2 の圧力で300秒間再加熱再加圧することによ
り、成形されたSMCの表面に型内被覆組成物を展延
し、硬化させて被覆層を形成させた。その後型を開いて
脱型し、被覆成形品を得た。
【0043】[評価方法]得られた被覆成形品を98℃
の熱水に300時間片面浸漬した後、成形品の着色度を
色差計(東京電色社製、カラーアナライザーTC-1800 )
にて測定し、JIS Z8730(色差表示方法)に準
じて、CIEによるL* 、a* 、b* 色空間における色
差(熱水浸漬前と熱水浸漬後)△E* を算出して、この
△E* を用いて熱水浸漬による変色の評価を行った。△
E* は小さい方が変色の度合いが小さい。その評価結果
は、表1に示す通りであった。
の熱水に300時間片面浸漬した後、成形品の着色度を
色差計(東京電色社製、カラーアナライザーTC-1800 )
にて測定し、JIS Z8730(色差表示方法)に準
じて、CIEによるL* 、a* 、b* 色空間における色
差(熱水浸漬前と熱水浸漬後)△E* を算出して、この
△E* を用いて熱水浸漬による変色の評価を行った。△
E* は小さい方が変色の度合いが小さい。その評価結果
は、表1に示す通りであった。
【0044】
【表1】
【0045】(比較例1〜9)実施例と同じ熱硬化性樹
脂液及び脂肪族系パーオキシエステル型有機過酸化物の
他、次の有機過酸化物を表2に示した割合で配合し、熱
硬化性樹脂液に対して、実施例で用いた顔料を同じ割合
で配合し、実施例と同様にして白色の被覆材料を調製し
た。
脂液及び脂肪族系パーオキシエステル型有機過酸化物の
他、次の有機過酸化物を表2に示した割合で配合し、熱
硬化性樹脂液に対して、実施例で用いた顔料を同じ割合
で配合し、実施例と同様にして白色の被覆材料を調製し
た。
【0046】有機過酸化物: tーブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート (10時間半減期温度=74℃) tーブチルパーオキシベンゾエート (10時間半減期温度=105℃) ケトンパーオキサイド (10時間半減期温度=105℃)
【0047】
【表2】
【0048】調製した被覆材料を用い、実施例と同様に
して、被覆成形品を得て評価を行った結果は表2に示す
通りであった。
して、被覆成形品を得て評価を行った結果は表2に示す
通りであった。
【0049】
【発明の効果】本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹脂組
成物は、10時間半減期温度が90℃〜120℃である
脂肪族系パーオキシエステル型有機過酸化物が、熱硬化
性樹脂分100重量部に対し0.1〜4重量部含有され
てなるので、得られる被覆成形品を熱水に浸漬した際に
経時により生じる黄変や白色などの変色を軽微なものと
することが出来る。又、型内被覆成形時の黄変も比較的
少なくなる。
成物は、10時間半減期温度が90℃〜120℃である
脂肪族系パーオキシエステル型有機過酸化物が、熱硬化
性樹脂分100重量部に対し0.1〜4重量部含有され
てなるので、得られる被覆成形品を熱水に浸漬した際に
経時により生じる黄変や白色などの変色を軽微なものと
することが出来る。又、型内被覆成形時の黄変も比較的
少なくなる。
Claims (1)
- 【請求項1】成形型内にて熱硬化性成形材料表面に熱硬
化性被覆用材料を被覆硬化させて被覆層を形成する型内
被覆成形方法において被覆用材料として用いられる熱硬
化性樹脂組成物であって、10時間半減期温度が90℃
〜120℃である脂肪族系パーオキシエステル型有機過
酸化物を、熱硬化性樹脂分100重量部に対し0.1〜
4重量部含有することを特徴とする型内被覆成形用熱硬
化性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4603694A JPH07252332A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4603694A JPH07252332A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07252332A true JPH07252332A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12735821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4603694A Pending JPH07252332A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07252332A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10218919A (ja) * | 1997-01-31 | 1998-08-18 | Dainippon Ink & Chem Inc | 不飽和モノマーの重合開始剤組成物 |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP4603694A patent/JPH07252332A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10218919A (ja) * | 1997-01-31 | 1998-08-18 | Dainippon Ink & Chem Inc | 不飽和モノマーの重合開始剤組成物 |
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