JPH0725144Y2 - コーヒーメーカのヒータ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、コーヒーメーカのガラスカップを載置する加
熱板と、そのガラスカップのカップ固定リングとの間に
介設する防水パッキン周辺の断熱効果をもたせうるコー
ヒーメーカのヒータ装置に関するものである。

〔従来の技術〕 従来、第２図に示すごときコーヒーメーカにおいて、そ
の濾過部のバスケット９から抽出されたコーヒー液を受
けるガラスカップ６を載置するヒータ部には、第３図の
拡大図のごとく内部にヒータ１及び湯導管２を内蔵した
加熱板５の上部に密接して、ステンレス鋼等の保温プレ
ート４が設けられているが、この保温プレート４とフェ
ノール樹脂製のカップ固定リング７との間にシリコンゴ
ム等の防水パッキン３が介設されており、ガラスカップ
６からこぼれたり、ガラスカップ６の取外し時にバスケ
ット９からこぼれたコーヒー液が加熱板５側に洩れ落ち
るのを防止するようにしている。

なお、第２図に示すコーヒーメーカにおいては、スイッ
チ14の操作により電源コード15経由通電することによ
り、タンク11から逆止弁12経由落下した水が、加熱板５
内の湯導管２内で沸騰し、図示されていない逆止弁経由
給湯管13からバスケット９の頂部を通り、濾過部に入る
ようになっている。

しかしながら、上記防水パッキン３の上面は、カップ固
定リング７のパッキン嵌挿用凹部10内面に面当たりして
おき、また、防水パッキン３の下面を保温プレート４を
介して直接、加熱板５に密接しているため、防水パッキ
ン３の断熱効果は充分でなく、カップ固定リング７は加
熱板５からの熱のため、クラックを生じたり、そのクラ
ック部分から水もれが発生するという問題があった。

そのため、上記の防水パッキン３の厚さを増加すること
により対応しているものもあり、そのためにコストがか
さむという問題があった。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は、前記従来の問題点を解決するためになされた
ものであり、カップ固定リングと加熱板との間に介設す
る防水パッキン部分での断熱効果の向上をはかりうるコ
ーヒーメーカのヒータ装置を提供することを解決課題と
したものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するための手段として、本考案のコー
ヒーメーカのヒータ装置は、加熱板上に保温プレートを
載置し、該保温プレートの該保温プレートの周囲を盛り
上げてその下に空間部を形成し、該保温プレートの盛り
上げ部上に防水パッキンを載置し、該防水パッキンの上
部をカップ固定リングのパッキン嵌挿用凹部内に嵌挿
し、防水パッキンとカップ固定リングとの間に突起部を
設けたコーヒーメーカのヒータ装置からなる。

〔実施例〕

以下図面を参照して本考案の実施例を説明するが、第１
図は本考案の一実施例におけるコーヒーメーカのヒータ
装置の要部縦断面図であり、このヒータ装置は、第２図
及び第３図の従来例のコーヒーメーカとほぼ同様の構成
及び機能を有するものであり、第１図と第３図とでそれ
ぞれ同じ部品は同じ部品番号で示している。

ヒータ１及び湯導管２を内蔵した加熱板５上に保温プレ
ート４を載置し、該保温プレート４の周囲を盛り上げて
その下に空間部22を形成し、該保温プレート４の盛り上
げ部上にシリコンゴムの防水パッキン３を載置し、該防
水パッキン３の上部をフェノール樹脂製のカップ固定リ
ング７のパッキン嵌挿用凹部10内に嵌挿し、防水パッキ
ン３とカップ固定リング７との間にＶ形状突起21を設け
たコーヒーメーカのヒータ装置からなる。

そこで、この防水パッキン３の上面に対するカップ固定
リング７のパッキン嵌挿用凹部10の当たり面に、高さｈ
のＶ形状突起21を形成する。

なお、上記実施例では、カップ固定リング７のパッキン
嵌挿用凹部10側にＶ形状突起21を形成しているが、これ
は防水パッキン３の上面側にＶ形状の突起を形成するよ
りも、フェノール樹脂製のカップ固定リング７側にＶ形
状突起21を形成する方が製作上容易だからであり、勿
論、防水パッキン３側に形成しても有効である。

〔考案の効果〕

以上に説明した本考案のコーヒーメーカのヒータ装置に
よれば、防水パッキンの上面とカップ固定リングとは突
起により接触するので、カップ固定リングの接触面積が
少なくでき、断熱効果が向上し、防水パッキンの厚さを
従来より薄くでき、それだけコストダウンをはかりうる
という効果がある。

また、防水パッキンの下面と加熱板との間に空間が存在
することで、更に断熱効果があがり、これにより、熱に
よりカップ固定リングの部分にクラックが発生するとい
うことを防止できる。

さらに、保温プレートの周囲を盛り上げて、リング状の
防水パッキンの下面に空間部分を設けることで、保温プ
レートの周囲が上昇することになるので、ガラスカップ
などから洩れた液は、保温プレートの中央部分にたま
り、加熱板側に浸入することを極力防止できる利点もあ
る。

つまり、本考案は、保温プレートの周囲を盛り上げて空
間部を形成することによりガラスカップなどからの洩れ
た液を外に逃がさず、同時にその空間部の存在によって
断熱効果を奏することができ、防水パッキンとカップ固
定リングとの間に介在させた突起の形成によりさらに断
熱効果を向上させ、空間部の形成と突起の存在により二
重の断熱効果を一挙に奏することができ、その結果カッ
プ固定リングにクラックが生じないという効果だけでな
く、保温プレートの周囲を盛り上げ、かつ突起を設ける
ことにより上下から防水パッキンに近づいているので防
水パッキンの高さを小さくすることができ、材料費の節
減を可能にすることができるのである。以上の効果は突
起の形成、防水パッキンの存在および保温プレートの周
囲の盛り上げによる空間部の形成という三者が不離一体
の構成を有することによるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるコーヒーメーカのヒ
ータ装置の要部縦断面図、第２図は従来のコーヒーメー
カの全体縦断面す、第３図は第２図のヒータ装置の要部
縦断面図である。 ３……防水パッキン、４……保温プレート、５……加熱
板、６……ガラスカップ、７……カップ固定リング、10
……パッキン嵌挿用凹部、21……Ｖ形状突起、22……空
間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】加熱板上に保温プレートを載置し、該保温
   プレートの周囲を盛り上げてその下に空間部を形成し、
   該保温プレートの盛り上げ部上に防水パッキンを載置
   し、該防水パッキンの上部をカップ固定リングのパッキ
   ン嵌挿用凹部内に嵌挿し、防水パッキンとカップ固定リ
   ングとの間に突起部を設けたコーヒーメーカのヒータ装
   置。