JPH0724449B2 - 無停電電源装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、インバータとバイパス電源による無停電電源
装置に係り、特に同期切換えのための保護回路に関す
る。

B.発明の概要 本発明は、インバータとバイパス電源とを切換えて負荷
に給電する無停電電源装置において、 インバータからバイパス電源への切換え制御回路のほか
に負荷母線の電圧有無に応動して切換えのためのスイツ
チを操作する補助リレーを設けることにより、 切換の応答性及び信頼性を向上できるようにしたもので
ある。

C.従来の技術 無停電電源方式として、予備バツテリを持つインバータ
と商用電源等のバイパス電源とを備え、該インバータと
バイパス電源間の同期切換えによつて無停電で負荷に給
電するものがある。このための同期切換えは、第２図
（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）に示すような制御回路が用意さ
れる。第２図（Ａ）は電磁切換接触器１によつてバイパ
ス電源２とこの電源に同期制御されるインバータ３の出
力を切換えて負荷４に給電されるもので、該接触器１の
切換制御はインバータ３の制御回路５によつて該インバ
ータ３の故障等にバイパス電源２側に切換える。

第２図（Ｂ）はバイパス電源２及びインバータ３は夫々
サイリスタスイツチ6,7を介して負荷４に接続され、サ
イリスタスイツチ６に電磁接触器８が設けられ、サイリ
スタスイツチ７には直列に電磁式しゃ断器９が設けられ
る。インバータ３の制御回路10はサイリスタスイツチ6,
7のオン・オフ制御によるインバータからバイパス電源
への瞬時切換えを行い、その後電磁接触器８による通電
路形成を行う。

第２図（Ｃ）は第２図（Ｂ）からサイリスタスイツチ７
を省略したもので、インバータ３の故障時に電磁式しや
断器９によるしや断を行う。

D.発明が解決しようとする問題点 従来のバイパス電源による無停電電源装置において、イ
ンバータの故障にはその故障信号により制御回路がバイ
パス電源に切換える。この制御回路はICロジツクによつ
て保護回路を構成するが、無瞬断で切換えるには第２図
（Ａ）の電磁切換接触器１では応答性に問題があるし、
サイリスタスイツチを有する第２図（Ｂ），（Ｃ）の方
式ではサイリスタスイツチの故障（オン不能）に対する
検出及び保護の点で信頼性に問題があつた。

E.問題点を解決するための手段と作用 本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもので、負荷と
の間を開閉できる半導体スイツチ及び該半導体スイツチ
に並列に電磁接触器を有するバイパス電源と、負荷との
間を開閉できるスイツチを有し前記バイパス電源と同期
制御されるインバータと、前記インバータの故障発生時
に前記負荷への給電を該インバータから前記バイパス電
源に切換えるよう前記半導体スイツチ，電磁接触器及び
スイツチを切換制御する制御回路と、負荷母線の電圧の
喪失に応動して前記スイツチを開きかつ電磁接触器を閉
じる補助リレーとを備え制御回路による応答性の良い切
換えに異常があるときに補助リレーによる切換えを行
う。

F.実施例 第１図は本発明の一実施例を示す回路図である。同図が
第２図（Ｂ）と異なる部分は、負荷母線の電圧の有無に
応動する補助リレー11を備え、この補助リレー11の出力
接点によつて制御回路10とは別に電磁接触器８のオン及
び予備電磁式しや断器９の開操作を行う構成にした点に
ある。

こうした構成において、インバータ３とバイパス電源２
との同期切換は、通常時にはサイリスタスイツチ6,7及
び接触器８を使つた制御回路10によつて行われ、サイリ
スタスイツチ6,7の故障や制御回路10自体の故障など切
換異常で負荷母線の電圧喪失時に補助リレー11が応動し
て接触器８のオンとしや断器９のトリツプによるバイパ
ス電源２側への切換えを行う。

従つて、制御回路10による同期切換えに動作異常がある
場合にも補助リレー11による切換えがなされるという切
換回路の二重化になるし、サイリスタスイツチ6,7の故
障にリレー11が応動することから該サイリスタスイツチ
6,7の故障検出も兼ねた補助リレーになつて切換回路の
信頼性を高める。そして、通常時はサイリスタスイツチ
6,7による同期切換になつて切換回路の応答性も高いも
のになる。

さらに、補助リレー11は接触器８のオンのほかにしや断
器９のトリツプを行うため、インバータ３を負荷母線か
らの切離しを一層確実にする。

なお、実施例においては、補助リレー11の設置はサイリ
スタスイツチ７としや断器９の間の電源ラインにして同
等の作用効果を得ることができる。

また、補助リレー11は第２図（Ｃ）の回路に同様に適用
できるなど、バイパス電源とインバータの各種同期切換
回路に適用できるのは勿論である。

また、切換えのためのサイリスタスイツチは他の半導体
スイツチに置換できる。

G.発明の効果 以上のとおり、本発明によれば、インバータとバイパス
電源の切換制御に制御回路による切換えのほかに負荷母
線電圧に応動する補助リレーによつて切換操作するた
め、同期切換えの応答性を確保しながら確実な切換えを
行うことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す回路図、第２図
（Ａ），第２図（Ｂ）及び第２図（Ｃ）は従来の回路図
である。 ２……バイパス電源、３……インバータ、４……負荷、
6,7……サイリスタスイツチ、８……電磁接触器、９…
…電磁式しや断器、10……制御回路、11……補助リレ
ー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】負荷との間を開閉できる半導体スイツチ及
   び該半導体スイツチに並列に電磁接触器を有するバイパ
   ス電源と、負荷との間を開閉できるスイツチを有し前記
   バイパス電源と同期制御されるインバータと、前記イン
   バータの故障発生時に前記負荷への給電を該インバータ
   から前記バイパス電源に切換えるよう前記半導体スイツ
   チ，電磁接触器及びスイツチを切換制御する制御回路
   と、負荷母線の電圧の喪失に応動して前記スイツチを開
   きかつ電磁接触器を閉じる補助リレーとを備えたことを
   特徴とする無停電電源装置。