JPH0724431B2 - 色信号処理回路 - Google Patents

色信号処理回路

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JPH0724431B2
JPH0724431B2 JP1296831A JP29683189A JPH0724431B2 JP H0724431 B2 JPH0724431 B2 JP H0724431B2 JP 1296831 A JP1296831 A JP 1296831A JP 29683189 A JP29683189 A JP 29683189A JP H0724431 B2 JPH0724431 B2 JP H0724431B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ビデオテープレコーダなどによる映像信号
の再生にあたり、位相の変動成分を含む色信号の位相を
補正するように構成された色信号処理回路に関するもの
である。
[従来の技術] 第6図は、例えば日本放送協会編『NHKホームビデオ技
術』の第83〜第86ページに開示された従来の色信号処理
回路の構成を示すブロック図である。
同図において、(1)は低域色信号の入力端子、(2)
は低域色信号以外の不要成分を除去する低域フィルタ
(以下、LPFと称す)、(3)は低域色信号を元の周波
数に変換する第1の周波数変換器、(4)はこの第1の
周波数変換器(3)の出力信号から不要成分を除去する
第1の帯域フィルタ(以下、第1のBPFと称す)、
(5)は第1のBPF(4)の出力信号からカラーバース
ト信号成分を抽出するバースト抜取り回路、(6)は第
1のBPF(4)の出力信号の位相基準となる基準信号を
発生する基準信号発生回路である。
(7)は上記バースト抜取り回路(5)の出力信号と基
準信号発生回路(6)の出力信号との位相比較をおこな
う位相検波器(以下、PDと称す)、(8)はこのPD
(7)の出力信号によって制御される電圧制御発振器
(以下、VCOと称す)、(9)は上記基準信号発生回路
(6)の出力信号とVCO(8)の出力信号との掛算をお
こなう第2の周波数変換器、(10)はこの第2の周波数
変換器(9)の出力信号から不要成分を除去する第2の
BPF、(11)は色信号の出力端子である。
つぎに、上記構成の動作について説明する。
テープの走行むらおよび回転ドラム(図示省略)の回転
むらなどによって発生した周波数変動成分±△fを含ん
だ低域色信号fL±△fが入力端子(1)を介してLPF
(2)に供給され、このLPF(2)において、低域色信
号以外の不要周波数成分が除去される。
ついで、LPF(2)の出力信号は第1の周波数変換器
(3)に供給されて本来の色信号の搬送周波数fscに変
換される。例えば、NTSC方式の場合、3.58MHzの周波数
に変換される。この第1の周波数変換器(3)では、必
要な色信号以外に多くの高調波成分を発生するので、第
1のBPF(4)によって、その不要成分を除去する。
第1のBPF(4)の出力信号fscは、端子(11)へ供給さ
れて色信号出力信号となる一方、バースト抜取り回路
(5)へ供給されて、色信号のうちカラーバースト信号
のみが抜き取られる。
このバースト抜取り回路(5)の出力信号は、NTSC方式
の場合、3.58MHzの基準信号fscを発生する基準信号発生
回路(6)の出力信号とともにPD(7)へ供給されて両
者の位相差が検波される。
つぎに、上記PD(7)の出力信号、すなわち、位相誤差
信号は端子(1)に入力された低域色信号fL±△fと同
じ周波数を発生するVCO(8)を制御する。このVCO
(8)の出力信号fL±△fは上記基準信号発生回路
(6)の出力信号fscとともに第2の周波数変換器
(9)へ供給されて両者の掛算をおこなう。この第2の
周波数変換器(9)の出力信号は、fsc+fL±△fおよ
の周波数成分を含むので、第2のBPF(10)に通過させ
ることによって、fsc+fL±△fの成分のみを抽出す
る。
以上のようにして抽出されたfsc+fL±△f成分は第1
の周波数変換器(3)の搬送波として、この第1の周波
数変換器(3)に供給されて、fscおよびfsc+2(fL±
△f)の周波数成分をもつ信号が出力され、これが上記
LPF(4)に供給されることによってfsc成分のみが抽出
される。
ここで、上記した第1の周波数変換器(3)、第1のBP
F(4)、バースト抜取り回路(5)、PD(7)、VCO
(8)、基準信号発生回路(6)、第2の周波数変換器
(9)、第2のBPF(10)が位相同期ループ(以下、PL
L)(300)を構成しており、第1のBPF(4)の出力信
号のカラーバースト信号の位相と基準信号発生回路
(6)の出力信号の位相とが常に同期するように閉ルー
プに構成されている。
次に、一般的なPLLの動特性について述べる。
第7図は従来から知られている一般的なPLLのブロック
図を示し、同図において、入力端子(15)を介して位相
検波器(7)にθi(s)(S:ラプラスの演算子)の位
相をもつ信号が供給される。この位相検波器(7)は、
入力信号の位相θi(s)と後述するVCO(8)の出力
信号の位相θo(s)との位相比較をおこない、その位
相差に応じた電圧を出力する。ここで、位相検波器
(7)の位相差に対する出力電圧の比、すなわち、変換
定数をKdで表わす。
ついで、上記位相検波器(7)の出力信号は多くの高調
波成分を含んでいるので、これを除去し、また閉ループ
を組んだ場合、系の応答を制御するためにループフィル
タ(16)(以下、LPFと称す)へ供給される。
このLPF(16)の伝達関数をF(s)で表わす。このLPF
(16)の出力信号はVCO(8)の発振周波数を制御し、
このVCO(8)の出力信号は位相検波器(7)に帰還さ
れて閉ループを構成している。
ここで、上記VCO(8)は入力電圧にしたがって発振周
波数を制御するが、位相検波器(7)において位相差を
検出するので、VCO(8)の伝達関数は(1/S)となる。
また、入力電圧変化に対する出力周波数変化の比をKoと
すれば、VCO(8)の全体の伝達関数は(Ko/S)で表わ
される。
次に、入力信号の位相θi(s)を変化させた場合のVC
O(8)の出力信号の位相θo(s)の変化、すなわ
ち、閉ループの伝達関数H(s)を求めると、 となる。ここで、LPF(16)の伝達関数F(s)に、一
般に用いられている第8図に示すアクティブフィルタの
伝達関数 F(s)=(Sτ2+1)/sτ1 ここで、τ1=CR1、τ2=CR2 を代入すれば、閉ループの伝達関数H(s)は、 K=Ko・kd ここで、ωn(自然角周波数)=(K/τ1)1/2 とすれば、上記式は、 となる。
次に、式のS=jωの関係を代入すれば、 となる。
第9図は、上記レスポンスH(jω)の絶対値|H(j
ω)|を縦軸に、横軸に(ω/ωn)をとって示した周
波数応答特性図である。
同図からわかるように、周波数特性はダンピング係数ζ
によって大きく変化するけれども、角周波数ωが自然角
周波数ωnを超えると、つまり、ω/ωnが1.0以上に
なると、6dB/oct.のカーブで減衰し、高い周波数に応答
しにくい特性となる。
仮りに、ダンピング係数ζを大きくして周波数特性をの
ばしても系の位相余裕がなくループが不安定となる。
また、誤差率として入力信号の位相θi(s)に対する
VCO(8)の出力信号の位相θo(s)の誤差、すなわ
ち、 を定義すると、式は、 となり、さらに、式にS=jωの関係を代入すれば、 となる。
第10図はダンピング係数ζの値を、一般に使用される0.
707とした場合の誤差率の絶対値|1−H(jω)|を縦
軸に、横軸に(ω/ωn)をとった場合の周波数応答特
性図を示し、同図より明らかなように、角周波数ωが自
然角周波数ωnの1/10程度であれば、つまり、(ω/ω
n)が0.1程度であると、誤差率は−40dBでほぼ完全に
応答しているが、ωがωnと同じ値になると、つまり、
(ω/ωn)が1.0になると、誤差率も約−3dBとなり、
かなりの誤差が出ることになる。
一般の家庭用のVTRにおける自然角周波数ωnは1800(r
ad/s)程度であるので、−30dB以上の誤差率を確保でき
る角周波数ωは約360(rad/s)で、周波数にして約60Hz
となる。
以上のように、PLL(300)を用いてVCO(8)の出力周
波数を入力周波数に追随させようとした場合、高い周波
数の位相変動に対して応答特性が悪化し、誤差が増加す
る。その結果として、受像機の画面上の横びきノイズと
なって、色信号のPM成分が悪化する。
[発明が解決しようとする課題] 従来の色信号処理回路は以上のように構成されているの
で、入力信号の速い位相変動に対する応答特性が十分で
なく、その結果、色信号の残留位置誤差成分が受像機の
画面上で色相むらや横びきノイズとなって、色信号の品
質を極端に劣化させるという問題があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、速い位相変動に対しても十分な応答特性が得
られ、色相むらや横びきノイズなどを抑制することがで
きる色信号処理回路を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明は、色信号の位相の基準となる基準信号を発生
する基準信号発生手段と、FM変調輝度信号の低周波域に
変換されて記録されている再生色信号をもとの搬送周波
数に変換するとともに再生色信号の位相を基準信号発生
手段の出力信号の位相に同期させるように動作する閉ル
ープ構成の第1の位相補正手段と、第1の位相補正手段
に直列に接続され第1の位相補正手段から出力される再
生色信号の位相を基準信号発生手段の出力信号の位相に
同期させるように動作する閉ループ構成の第2の位相補
正手段とからなる色信号処理回路であって、 この第2の位相補正手段は、基準信号の位相と第1の位
相補正手段から出力される再生色信号との位相差を検出
して第1の位相誤差信号を得る第1の位相誤差信号生成
手段と、基準信号を所定量移相した信号と第1の位相補
正手段から出力される再生色信号との位相差を検出して
第2の位相誤差信号を得る第2の位相誤差信号生成手段
と、第1の位相誤差信号に基づいて第1の位相補正手段
から出力される再生色信号の振幅を変化させる第1の振
幅調整手段と、第1の位相補正手段から出力される再生
色信号のほぼ全帯域にわたって広帯域で前記所定量移相
する広帯域移相手段と、第2の位相誤差信号に基づいて
広帯域移相手段からの出力信号の振幅を調整する第2の
振幅調整手段と、第1の振幅調整手段の出力信号と第2
の振幅調整手段の出力信号を演算して出力する演算手段
とを備えたものである。
[作用] この発明によれば、閉ループ構成の第1の位相補正手段
によって搬送周波数に変換された再生色信号の位相変動
のうち比較的低周波の位相変動成分が低減されるととも
に、第2の位相補正手段においては、この第1の位相補
正手段で除去できなかった残留位相誤差成分を第1の位
相補正手段と共通の基準信号と、この基準信号を所定量
移相した信号との位相誤差に基づいて閉ループ構成の第
2の位相補正手段によって補正されるので、開ループ特
性の第2の位相補正手段の応答特性を制限することな
く、開ループ系の補正範囲を狭くすることができる。
従って、ヘッド切り替え時のような急激な位相変動にも
十分な応答特性を有し、早い位相変動の入力信号に対し
て位相補正を安定よく行うことができる。
さらに、第2の位相補正手段は搬送周波数の色信号の位
相変調に色信号のほぼ全帯域にわたる広帯域の移相手段
を用いているので、どのような位相誤差に対しても色信
号帯域内での位相変化はなく、再生画像の色相変化を生
じさせない。
[発明の実施例] 以下、この発明の一実施例を図面にもとづいて説明す
る。
第1図はこの発明の一実施例による色信号処理回路の構
成で、VHSなどの家庭用VTRへの適用例を示すブロック図
であり、同図において、(30)は入力端子で、この入力
端子(30)には、磁気テープの走行むらおよび回転ドラ
ムの回転むらなどによって発生した周波数変動成分±△
fを含んだfLなる搬送周波数をもつ第2図(a)に示す
低域色信号が入力される。
(2)は第1のLPFで、この第1のLPF(2)は上記端子
(30)に入力された低域色信号以外の不要周波数成分を
除去する。
(3)は第1の周波数変換器(3)で、上記第1のLPF
(2)の出力信号を本来の搬送周波数fscをもつ色信号
に変換するもので、例えばNTSC方式の場合、3.58MHzの
周波数に変換する。(4)は第1のBPFで、上記第1の
周波数変換器(3)において必要な色信号以外に発生す
る多くの高周波成分を除去する。この第1のBPF(4)
の出力信号の周波数スペクトルは第2図(b)に示すよ
うになる。
(31)はくし形フィルタで、上記第1のBPF(4)の出
力信号が供給され、磁気テープ上の隣接トラックからの
クロストークを除去する。一般に家庭用VTRにおいて
は、磁気テープの使用効率を上げるために記録トラック
間のすきま、すなわち、ガードバンドのない記録、再生
モードを有している。例えば、VHS方式の長時間モード
のように、トラック幅19μmに対してヘッド幅25〜30μ
m程度の磁気ヘッドを用いて記録・再生をおこなうため
にガードバンドを有していない。
このため、家庭用VTRでは隣接するトラックの色信号搬
送周波数を1/2fH(fH:水平周波数)のオフセットをもっ
てインターリーブするようにしている。したがって、上
記のくし形フィルタ(31)を通すことによって隣接トラ
ックからのクロストークを効率よく除去できる。
また、隣接トラックからのクロストークを含まない色信
号についてはくし形フィルタ(31)を省略してもよい。
(5)は第1のBPF(4)の出力信号からカラーバース
ト信号のみを抽出するバースト抜取り回路、(6)は3.
58MHzの基準信号fscを発生する基準信号発生回路、
(7)は第1のPDで、上記バースト抜取り回路(5)の
出力信号と基準信号発生回路(6)の出力信号とが供給
されて両者の位相差が検波される。
(32)はループフィルタ、(8)はVCOで、上記第1のP
D(7)の出力信号、すなわち、位相誤差信号がループ
フィルタ(32)に入力され、ここで、高周波成分が除去
されたのち、上記端子(30)に入力された低域色信号と
同じ周波数fL±△fを発生するVCO(8)を制御する。
(9)は第2の周波数変換器、(10)は第2のBPFで、
上記VCO(8)の出力信号および基準信号発生回路
(6)の出力信号が第2の周波数変換器(9)へ供給さ
れて両者の掛算をおこない、この第2の周波数変換器
(9)の出力信号に含まれるfsc+fL±△fおよび の周波数成分のうちfsc+fL±△fの成分のみを第2のB
PF(10)によって抽出し、この第2のBPF(10)の出力
信号は搬送波として上記第1の周波数変換器(3)に供
給されて、fscおよびfsc+2(fL±△f)の周波数成分
をもつ信号が出力され、かつ第1のBPF(4)によってf
sc成分のみが抽出される。
以上の第1の周波数変換器(3)、第1のBPF(4)、
くし形フィルタ(31)、バースト抜取り回路(5)、第
1のPD(7)、ループフィルタ(32)、VCO(8)、基
準信号発生回路(6)、第2の周波数変換器(9)、第
2のBPF(10)により、第1の位相補正回路(100)が構
成されており、上記バースト抜取り回路(5)の出力信
号のカラーバースト信号の位相と基準信号発生回路
(6)の出力信号の位相とが常に同期されるように動作
する閉ループに構成され、このような閉ループ構成の第
1の位相補正回路(100)によって、端子(30)への入
力信号の位相変動成分のうち比較的低い周波数成分を補
正する。
(33)は第2のPDで、上記バースト抜取り回路(5)の
出力信号e(ψ:基準信号との位相差)が供給されて、
基準信号発生回路(6)の出力信号と位相比較され、こ
の第2のPD(33)の出力にはカラーバースト信号の位相
の正弦成分sinψが得られる。
(34)は第3のPD、(35)は−90゜移相器で、上記バー
スト抜取り回路(5)の出力信号が第3のPD(34)に供
給されて、基準信号発生回路(6)の出力信号の位相を
移相器(35)によって−90゜移相した信号と位相比較さ
れ、この第3のPD(34)の出力にはカラーバースト信号
の位相の余弦成分cosψが得られる。この様子を第3図
(a)に示している。
(36)は第1のサンプルホールド回路(以下、第1のS/
Hと称す)で、上記第2のPD(33)の出力信号が供給さ
れる。これは位相誤差の検出がカラーバースト部分でし
かできないため、カラーバースト部分の誤差電圧をサン
プルし1水平期間保持することでカラーバースト信号に
つづく色信号部分においても適切な誤差電圧を得るため
である。
(37)は第2のLPFで、上記S/H(36)の出力信号が供給
されて不要な高域成分が除去される。
(38)は第2のS/H、(39)は第3のLPFで、上記第3の
PD(34)の出力信号が第2のS/H(38)に供給されてカ
ラーバースト部分の誤差電圧が保持されたのち、第3の
LPF(39)に導かれて不要な高域成分が除去される。以
上の動作により、くし形フィルタ(31)の出力信号中に
含まれる残留位相誤差の検出をおこなう。
(40)は第1の掛算器で、上記くし形フィルタ(31)の
出力信号ejψが供給されて、上記第2のLPF(37)の
出力信号との積がとられ、この第1の掛算器(40)の出
力信号はejψ×sinψとなる。
(41)は広帯域移相器、(42)は第2の掛算器で、上記
くし形フィルタ(31)の出力信号ejψが広帯域移相器
(41)によって色信号帯域全域にわたって−90゜移相さ
れて、その出力信号が−jejψとなり、この出力信号−
jejψが第2の掛算器(42)に供給されて第3のLPF(3
9)の出力信号との積がとられ、この第2の掛算器(4
2)の出力信号は−jejψ×cosψとなる。
(43)は減算回路で、上記第1の掛算器(40)の出力信
号から第2の掛算器(42)の出力信号を減算し、 ejψ×sinψ+jejψ×cosψ …… を出力する。
上記式を変形すると、 ejψ(sinψ+jcosψ) =ejψ×j×e−jψ =j …… となる。すなわち、式はカラーバースト信号の位相と
基準信号の位相の差ψとは無関係に基準信号の位相に対
して+90゜の位相にカラーバースト信号の位相が固定さ
れることを表わしている。この様子を第3図(b)に示
している。
以上説明した第2および第3PD(33),(34)、−90゜
移相器(35)、第1および第2のS/H(36),(38)、
第2および第3のLPF(37),(39)、広帯域移相器(4
1)、第1および第2の掛算器(40),(42)、減算回
路(43)により、第2の位相補正回路(200)が構成さ
れており、上記第1の位相補正回路(100)と異なり開
ループに構成されている。
つぎに、上記構成の動作のうち、カラーバースト信号の
位相ψに対して±θの位相差をもつ色信号の処理で、そ
の色信号がどのように変化するかについて説明する。
色信号はej(ψ±θ)で表わすことができる。したが
って、 ej(ψ±θ)×sinψ+jej(ψ±θ)×cosψ =ej(ψ±θ)(sinψ+jcosψ) =ej(ψ±θ)×je−jψ =jej(ψ±θ−ψ) =jej(±θ) となり、カラーバースト信号の位相との位相差±θは保
持されていることを示している。
第2の位相補正回路(200)における周波数特性の制限
要素は第1および第2のS/H(36),(38)と第2およ
び第3のLPF(37),(39)であり、第1および第2のS
/H(36),(38)の周波数特性はサンプルした値をその
まま保持する零次ホールドの場合、ホールドする時間を
T(本実施例の場合、T=H、H:1水平期間)とする
と、伝達関数G(s)は となる。ここで、S=jωとおいてG(jω)の絶対値
|G(jω)|を求めると、 ωs=(2π/T)=2πfH ただし、fH:水平周波数 となる。
第4図は|G(jω)|の周波数特性を示しており、同図
より、零次ホールド回路が低域通過特性を示すことがわ
かる。また、第2および第3のLPF(37),(39)は第
1および第2のS/H(36),(38)の出力信号に含まれ
るノイズ成分を除去する目的で挿入されるものであるか
ら、カラーバースト信号の信号対雑音比、つまり、S/N
比の良い場合はしゃ断周波数を高く設定し、S/N比が悪
い場合は、しゃ断周波数は低く設定する。
一般の家庭用VTRの場合では、しゃ断周波数を約1KHzに
設定する。第1および第2のS/H(36),(38)のしゃ
断周波数は約5KHzであるから、応答特性はほぼ第2およ
び第3のLPF(37),(39)で決定される。
以上の操作によって、第1の位相補正回路(100)の出
力信号に含まれる残留位相変動成分が第2の位相補正回
路(200)により、ほぼ完全に除去される。
以上のように、上記実施例によれば、入力色信号の比較
的低い周波数の位相変動については第1の位相補正回路
(100)による閉ループ制御によって低減し、この閉ル
ープ制御で除去できなかった残留位相誤差成分を閉ルー
プ制御系と共通の基準信号をもった第2の位相補正回路
(200)による開ループ制御によって補正することによ
り、開ループ制御範囲を狭くでき、したがって、開ルー
プ系の欠点であるドリフトによる制御特性変化を抑える
ことができるとともに、開ループ制御の応答特性に制限
は加わらない。
なお、上記実施例における開ループ制御系である第2の
位相補正回路(200)の構成については、開ループ構成
であればどのようなものでもよい。第5図は第2の位相
補正回路(200)の他の構成例を示すブロック図であ
る。
第5図において、(50)は第1の位相補正回路(100)
の出力信号が入力される端子、(51)は第2のバースト
抜取り回路、(52)は可変遅延線で、第2のバースト抜
取り回路(51)は入力色信号中のカラーバースト信号を
抽出し、その出力信号が第4のPD(53)へ供給される。
この第4のPD(53)ではカラーバースト信号と端子(5
4)から入力される基準信号との位相を比較して、その
位相差にしたがった電圧を出力する。
(55)は第3のS/H、(56)は第4のLPFで、第4のPD
(53)の出力信号は第3のS/H(55)で1水平期間だけ
カラーバースト部分の電位が保持されたのち、第4のLP
F(56)により不要な高域成分が除去される。この第4
のLPF(56)の出力信号は、電圧を変化させることで遅
延量の変化する上記可変遅延線(52)を制御し、この可
変遅延線(52)の出力信号として位相変動の除去された
色信号が得られる。
以上のような第5図の構成によっても、上記実施例で示
す第2の位相補正回路(200)とほぼ同等の効果が得ら
れる。
また、上記実施例において、第1〜第3のS/H(36),
(38),(55)についてはサンプルした電圧を1水平期
間保持する零次ホールド回路としたが、ホールド回路の
次数は何次でもよく、サンプル値間を直線で結ぶような
一次ホールド回路を使用すれば、さらに応答特性を良く
することができる。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、出力色信号のカラー
バースト信号位相を基準信号に合致させるような閉ルー
プ構成の第1の位相補正回路によって低周波の位相変動
成分を低減するとともに、この閉ループ構成の第1の位
相補正回路で除去できなかった残留位相誤差成分を第1
の位相補正回路と共通の基準信号をもった開ループ構成
の第2の位相補正回路により補正するように構成したの
で、開ループ構成の第2の位相補正回路の応答特性を制
限することなく、開ループ系の補正範囲を狭くすること
ができる。従って、ヘッド切り替え時のような急激な位
相変動にも十分な応答特性を有し、速い位相変動の入力
信号に対しても位相補正を安定よく行うことができ、色
相むらを大幅に抑圧できる。
さらに、第2の位相補正手段は搬送周波数の色信号の位
相変調に色信号のほぼ全帯域にわたる広帯域の移相手段
を用いているので、どのような位相誤差に対しても色信
号帯域内での位相変化はなく、再生画像の色相変化を生
じさせないという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による色信号処理回路の構
成を示すブロック図、第2図は実施例における色信号の
周波数スペクトルを示す図、第3図は実施例における位
相補正過程を示す図、第4図は実施例における零次ホー
ルド回路の周波数特性図、第5図はこの発明の他の実施
例による第2の位相補正回路の構成を示すブロック図、
第6図は従来の色信号処理回路の構成を示すブロック
図、第7図は従来例におけるPLLのブロック図、第8図
は従来例におけるPLLのループフィルタを示す模式図、
第9図はPLLの周波数応答特性図、第10図はPLLの誤差率
を示す特性図である。 (6)……基準信号発生回路、(100)……第1の位相
補正回路、(200)……第2の位相補正回路。 なお、図中の同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色信号の位相の基準となる基準信号を発生
    する基準信号発生手段と、 FM変調輝度信号の低周波域に変換されて記録されている
    再生色信号をもとの搬送周波数に変換するとともに再生
    色信号の位相を上記基準信号発生手段の出力信号の位相
    に同期させるように動作する閉ループ構成の第1の位相
    補正手段と、 上記第1の位相補正手段に直列に接続され上記第1の位
    相補正手段から出力される再生色信号の位相を上記基準
    信号発生手段の出力信号の位相に同期させるように動作
    する開ループ構成の第2の位相補正手段とからなる色信
    号処理回路であって、 上記第2の位相補正手段は、 上記基準信号の位相と上記第1の位相補正手段から出力
    される再生色信号との位相差を検出して第1の位相誤差
    信号を得る第1の位相誤差信号生成手段と、 上記基準信号を所定量移相した信号と上記第1の位相補
    正手段から出力される再生色信号との位相差を検出して
    第2の位相誤差信号を得る第2の位相誤差信号生成手段
    と、 上記第1の位相誤差信号に基づいて上記第1の位相補正
    手段から出力される再生色信号の振幅を変化させる第1
    の振幅調整手段と、 上記第1の位相補正手段から出力される再生色信号のほ
    ぼ全帯域にわたって広帯域で前記所定量移相する広帯域
    移相手段と、 上記第2の位相誤差信号に基づいて上記広帯域移相手段
    からの出力信号の振幅を調整する第2の振幅調整手段
    と、 上記第1の振幅調整手段の出力信号と上記第2の振幅調
    整手段の出力信号演算して出力する演算手段を備えたこ
    とを特徴とする色信号処理回路。
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