JPH07243889A - 振動式測定装置 - Google Patents

振動式測定装置

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JPH07243889A
JPH07243889A JP3508894A JP3508894A JPH07243889A JP H07243889 A JPH07243889 A JP H07243889A JP 3508894 A JP3508894 A JP 3508894A JP 3508894 A JP3508894 A JP 3508894A JP H07243889 A JPH07243889 A JP H07243889A
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sensor
manifold
pair
sensor tubes
tubes
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JP3508894A
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Inventor
Mikihiro Hori
幹宏 堀
Hideaki Ikeda
英明 池田
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はセンサチューブをマニホールドに溶
接する際の熱による歪がセンサチューブに伝わらないよ
う構成した振動式測定装置に関する。 【構成】 質量流量計1は、センサチューブ7,8を加
振器18,19により振動させ、質量流量に比例して発
生するコリオリ力によるセンサチューブ7,8の変位を
ピックアップ23,24及び28,29により検出す
る。センサチューブ7,8の端部が接続される流入側マ
ニホールド6及び流出側マニホールド9の一対の接続口
の間には、溶接の熱による歪がセンサチューブ7,8に
伝わることを防止する溝31,32が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動式測定装置に係り、
特にセンサチューブを振動させてコリオリ力による変位
を検出するよう構成した振動式測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】流体が供給された管路を振動させて流体
の物理量を測定する振動式測定装置として、例えばコリ
オリ式質量流量計又は振動式密度計がある。
【0003】流量を計測する場合、被測流体の流量は流
体の種類、物性(密度、粘度など)、プロセス条件(温
度、圧力)によって影響を受けない質量で表わされるこ
とが望ましい。
【0004】そのため、被測流体の質量流量を計測する
種々の質量流量計が開発されつつあり、その中の一つと
して振動するセンサチューブ内に流体を流したときに生
ずるコリオリの力を利用して質量流量を直接計測するコ
リオリ式質量流量計がある。この種の従来の質量流量計
の一例としては、特開昭63−30721号公報により
開示された流量計がある。この公報の質量流量計は、被
測流体が通過する際の圧力損失を低減するため直線状に
延在するセンサチューブを加振器(駆動コイルと磁石と
よりなる)により半径方向に振動させ、流量に比例した
コリオリ力によるセンサチューブの変位を振動センサ
(センサコイルと磁石とよりなる)により検出するよう
構成されている。
【0005】上記センサチューブはその端部がマニホー
ルドの接続口に挿通されて上流又は下流の主配管に連通
する。そして、センサチューブの端部は溶接によりマニ
ホールドに固着される。
【0006】又、上記構成の質量流量計においては、流
量がゼロのときにセンサチューブを振動させてもセンサ
チューブの流入側と流出側との変位が一致して流入側と
流出側との検出信号に位相差が生じないようになってい
る。ところが、実際の流量計測時には、例えば被測流体
の温度により流入側と流出側との検出信号に位相差が生
ずることがあり、その場合、流量がゼロであるにも拘わ
らず流入側の検出信号と流出側の検出信号から位相差が
検出されてしまい、計測誤差の原因となっていた。
【0007】そのため、従来は質量流量計に温度センサ
を設け、この温度センサからの検出信号に基づいて、温
度補正を行っていた。
【0008】尚、振動式密度計の場合も、上記コリオリ
式質量流量計と同様な構成とされ、センサチューブの固
有振動数より流体の密度を測定するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の構成
では、温度によるゼロ点が変動した場合のドリフト量が
流量計毎に異なるため、質量流量計を組み立てた後、各
流量計毎に温度補正量を調整する作業が必要であり、し
かも補正式も単純な1次式とならないものが多く、調整
作業にも手間がかかり非常に難しいといった課題があ
る。
【0010】このような、温度によるゼロ点変動の起こ
る最大の原因は、溶接によりセンサチューブの端部がマ
ニホールドに固着される過程で発生する歪にある。つま
り、マニホールドの接続口の周縁部分とセンサチューブ
の外周との間は、すみ肉溶接により固着されるが、この
溶接時の入熱量が大きいため、センサチューブに歪が生
じてしまう。このような溶接歪が発生すると、例えば平
行に延在するように設けられた一対のセンサチューブの
中間部分が近接するように撓み、平行状態を保つことが
できなくなる。
【0011】これは、マニホールドに接続された端部と
の入熱量が一定でないためである。即ち、マニホールド
のある部分では入熱量が大きく、マニホールドの他の部
分では入熱量が小さい状態になると、入熱量の大きい部
分の方向にセンサチューブが引っ張られてしまうといっ
た現象が生ずる。しかし、自動溶接機を使用して溶接を
行っても溶接による入熱量を均一にすることは難しい。
【0012】このように発生する溶接歪を無くすこと
は、例え熟練した作業者であっても容易ではなかった。
【0013】そこで、本発明は上記課題を解決した振動
式測定装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記請求項1の発明は、
流入側及び流出側に配設され、夫々一対の接続口を有す
るマニホールドと、両端が該マニホールドの接続口に接
続されて平行に延在する一対のセンサチューブとを有
し、該一対のセンサチューブを振動させて被測流体の流
量又は密度を測定する振動式測定装置において、前記マ
ニホールドの前記センサチューブが接続される一対の接
続口の間に溝を設けてなることを特徴とする。
【0015】又、請求項2の発明は、流入側及び流出側
に配設され、夫々一対の接続口を有するマニホールド
と、両端が該マニホールドの接続口に接続されて平行に
延在する一対のセンサチューブと、該一対のセンサチュ
ーブの端部近傍に横架され該一対のセンサチューブを支
持する支持部材とを有し、該一対のセンサチューブを振
動させて被測流体の流量又は密度を測定する振動式測定
装置において、前記センサチューブの外径dと、前記支
持部材の厚さtとが、t/d≧0.4の関係を満足する
ように設定されていることを特徴とする。
【0016】
【作用】上記請求項1によれば、マニホールドのセンサ
チューブが接続される一対の接続口の間に溝を設けるこ
とにより、マニホールドとセンサチューブとを溶接する
際に発生する熱による歪がセンサチューブに伝播するこ
とを防止する。
【0017】又、請求項2によれば、センサチューブの
外径dと、支持部材の厚さtとが、t/d≧0.4の関
係を満足するように設定されているので、マニホールド
とセンサチューブとを溶接する際に発生する熱による歪
を支持部材より絶縁し、溶接歪がセンサチューブに伝播
することを防止する。
【0018】
【実施例】図1及び図2に本発明になる振動式測定装置
の第1実施例としてのコリオリ式質量流量計を示す。
【0019】尚、振動式測定装置としてはコリオリ式質
量流量計と振動式密度計がある。コリオリ式質量流量計
は振動式密度計と実質同様な構成であるので、本実施例
では質量流量計について詳細に説明する。
【0020】両図中、質量流量計1は密閉された箱状の
ケーシング2内に被測流体が通過する管路3と、管路3
の両端部に管路3を軸方向に変位可能に保持するベロー
ズ4A,4Bとを設けてなる。管路3は流入口5aを有
する流入管5と、流入側マニホールド6と、一対のセン
サチューブ7,8と、流出側マニホールド9と、流出口
10aを有する流出管10とより形成されている。
【0021】流入側マニホールド6及び流出側マニホー
ルド9には、一対のセンサチューブ7,8が接続される
接続部間に溝31,32が設けられている。この溝3
1,32は、平行に配された一対のセンサチューブ7,
8の延在方向と直交する方向に貫通するように形成され
ており、後述するようにセンサチューブ7,8の端部が
流入側マニホールド6及び流出側マニホールド9に溶接
される際の熱による歪がセンサチューブ7,8に影響し
ないようにしている。
【0022】流入管5は流入側端部に上流側配管(図示
せず)に連結されるフランジ5bを有し、流入管5の他
端はケーシング2の側壁2aを貫通してケーシング2内
部に形成された室2bに延出している。
【0023】流入側マニホールド6は、上流側のベロー
ズ4Aが接続固定される上流側接続口6aと、センサチ
ューブ7,8の上流側端部が接続固定される下流側接続
口6b,6cとを有する。上流側接続口6aと下流側接
続口6b,6cとは分流路6d,6eを介して連通され
ている。
【0024】流出側マニホールド9は、センサチューブ
7,8の下流側端部が接続固定される一対の接続口9
a,9bと、下流側のベローズ4Bの上流側端部が接続
される接続口9cとを有する。又、流出側マニホールド
9内には一対の接続口9a,9bと接続口9cとを連通
する流路9d,9eが穿設されている。
【0025】一対のセンサチューブ7,8は流体の流れ
方向(X方向)に直線状に延在するステンレス製の直管
よりなり、上記流入側マニホールド6と流出側マニホー
ルド9との間で平行に設けられている。このように直管
よりなるセンサチューブ7,8は、被測流体が通過する
際の圧力損失が少ないばかりか複雑な形状に加工する必
要もないので製作が容易である。尚、センサチューブ
7,8の両端近傍には、センサチューブ7,8が貫通し
て固定される支持板11,12が横架されている。
【0026】流出管10は上流側端部が流出側マニホー
ルド9の接続口9cに接続固定され、下流側端部がケー
シング2の側壁2cを貫通して下流側(X方向)へ突出
している。尚、流出管10の下流側端部には流出口10
aが開口し、その外周には下流側配管(図示せず)に連
結されるフランジ10bが設けられている。
【0027】ここで、図3を参照してセンサチューブ
7,8の両端を流入側マニホールド6及び流出側マニホ
ールド9に接続固定する際の工程について説明する。
【0028】尚、図3は流出側マニホールド9を拡大し
て示したものであり、流入側マニホールド6については
流出側マニホールド9の構成と同様なため、その説明を
省略する。
【0029】同図中、まずセンサチューブ7,8の流出
側端部7a,8aを支持板12の孔12a,12bに挿
通させ、さらに円筒状のスリーブ33,34に挿入させ
る。次に、センサチューブ7,8の流出側端部7a,8
aとスリーブ33,34の一端33a,34aとを全周
にわたり溶接イにより固着する。
【0030】次に、センサチューブ7,8の外周とスリ
ーブ33,34の他端33b,34bとの全周をろう付
ロにより固着する。さらに、センサチューブ7,8の外
周と支持板12の孔12a,12bの開口部分との間を
全周にわたりろう付ハにより固着する。
【0031】続いて、上記溶接イ及びろう付ロによりセ
ンサチューブ7,8に固着されたスリーブ33,34
は、流出側マニホールド9の接続口9a,9bに挿入さ
れる。この状態のままスリーブ33,34の外周と流出
側マニホールド9の接続口9a,9bの開口部分との間
を全周にわたり溶接ニにより固着する。
【0032】このように、センサチューブ7,8の端部
は、スリーブ33,34を介して流出側マニホールド9
に固着される。その際、接続口9a,9bの奥部に形成
された段部35,36にセンサチューブ7,8の端部が
当接しないように逃げ部としての隙間Sを設ける。
【0033】上流側のベローズ4Aは伸縮自在な構造で
センサチューブ7,8が熱膨張あるいは収縮した場合、
センサチューブ7,8の長手方向の伸縮を吸収する。そ
のため、ケーシング2の側壁2aと流入側マニホールド
6との間には、流入側マニホールド6が振動しないよう
に支持する防振機構13が設けられている。
【0034】この防振機構13は、一端が側壁2aに固
定され他端がケーシング2内に延在する複数の支柱13
aと、複数の支柱13aの他端間に横架されて流入側マ
ニホールド6に結合された金属ダイヤフラム13bとよ
りなる。従って、流入側マニホールド6は、防振機構1
3により軸方向に移動可能に支持されるとともに、横方
向への移動を規制される。
【0035】又、下流側のベローズ4Bも上記上流側の
ベローズ4Aと同様に伸縮自在な構造でセンサチューブ
7,8が熱膨張あるいは収縮した場合、センサチューブ
7,8の長手方向の伸縮を吸収する。そのため、ケーシ
ング2の側壁2cと流出側マニホールド9との間には、
流入側マニホールド9が振動しないように支持する防振
機構14が設けられている。
【0036】この防振機構14は、一端が側壁2cに固
定され他端がケーシング2内に延在する複数の支柱14
aと、複数の支柱14aの他端間に横架されて流出側マ
ニホールド9に結合された金属ダイヤフラム14bとよ
りなる。従って、流出側マニホールド9は、防振機構1
4により軸方向に移動可能に支持されるとともに、横方
向への移動を規制される。
【0037】15は加振部で、センサチューブ7,8に
固定されたブラケット16,17間に支持された一対の
加振器18,19を有する。一対の加振器18,19
は、実質電磁ソレノイドと同様な構成であり、一対のセ
ンサチューブ7,8の略中間部間に設けられている。
【0038】図4に示すように、加振部13は、上下方
向に延在して互いに対向するブラケット16,17の上
端間及び下端間に加振器18,19を横架させてなる。
上方に配設された加振器18は、ブラケット17に支持
された駆動コイル部18aと、ブラケット16に支持さ
れ駆動コイル部18aの中空部に挿入されたマグネット
部18bとよりなる。又、下方に配設された加振器19
は、ブラケット16に支持された駆動コイル部19a
と、ブラケット17に支持され駆動コイル部19aの中
空部に挿入されたマグネット部19bとよりなる。
【0039】このように、ブラケット16,17の上端
間及び下端間に設けられた一対の加振器18,19は、
夫々同期して駆動されるため、ブラケット16,17は
一対の加振器18,19の駆動力によりY方向に平行移
動する。そのため、ブラケット16,17を貫通して固
定されたセンサチューブ7,8は、ブラケット16,1
7の往復移動により長手方向の中間部分が近接又は離間
方向に振動する。
【0040】20は上流側ピックアップ部で、上記加振
部15より上流側に位置するように配設されている。上
流側ピックアップ部20は、センサチューブ7,8に固
定されたブラケット21,22と、このブラケット2
1,22間に支持された一対のピックアップ23,24
とを有する。
【0041】25は下流側ピックアップ部で、上記加振
部15より下流側に位置するように配設されている。下
流側ピックアップ部25は、センサチューブ7,8に固
定されたブラケット26,27と、このブラケット2
6,27間に支持された一対のピックアップ28,29
とを有する。
【0042】上記各ピックアップ23,24及び28,
29は夫々後述するように電磁ソレノイドと同様な構成
とされた2組のピックアップを組み合わせた構成であ
り、加振器18,19により加振されたセンサチューブ
7,8の変位を検出する。
【0043】流量計測時、一対のセンサチューブ7,8
は加振器18,19により近接、離間する方向(Y方
向)に加振される。上流側配管(図示せず)から供給さ
れた被測流体は流入口5aより上流側のベローズ4Aを
通ってマニホールド6に至り、さらにマニホールド6の
流路6d,6eを通過して振動するセンサチューブ7,
8内に流入する。そして、センサチューブ7,8を通過
した流体はマニホールド9の流路9a,9bより下流側
のベローズ4Bを通って流出口10aより下流側配管
(図示せず)に流出する。
【0044】このように、振動するセンサチューブ7,
8に流体が流れると、その流量に応じた大きさのコリオ
リ力が発生する。そのため、直管状のセンサチューブ
7,8の流入側と流出側で動作遅れが生じ、これにより
上流側のピックアップ23,24の出力信号と下流側の
ピックアップ28,29下流側の出力信号とでは位相差
があらわれる。
【0045】このように流入側と流出側との位相差が流
量に比例するため、流量計測制御回路30は、ピックア
ップ23,24からの出力信号とピックアップ28,2
9からの出力信号の位相差に基づいて流量を演算する。
【0046】ここで、上記下流側ピックアップ部25の
構成について説明する。尚、上流側ピックアップ部20
は下流側ピックアップ部25と同様な構成であるので、
ここではその説明を省略する。
【0047】図5に示すように、下流側ピックアップ部
25は、センサチューブ7,8の夫々に設けられ上下方
向に延在するブラケット26,27に支持された第1の
ピックアップ28と第2のピックアップ29とよりな
る。図5中、左側のブラケット27には第1のセンサコ
イル28a,第2の磁石29bが支持され、右側のブラ
ケット26には第1の磁石28bと第2のセンサコイル
29aが支持されている。従って、互いに対向する位置
に設けられた第1のセンサコイル28aと第1の磁石2
8bとにより第1のピックアップ28が構成され、第2
のセンサコイル29aと第2の磁石29bとにより第2
のピックアップ29が構成されている。
【0048】第1のセンサコイル28a及び第2のセン
サコイル29aは夫々銅線が環状に巻回されており、棒
状に形成された第1の磁石28b及び第2の磁石29b
は夫々上記第1のセンサコイル28a及び第2のセンサ
コイル29aの中空部に挿通される。そのため、センサ
チューブ7,8が上記加振器18,19により近接、離
間方向に振動すると、第1の磁石28b,第2の磁石2
9bは第1のセンサコイル28a,第2のセンサコイル
29aに対して相対的に逆方向に変位する。
【0049】第1の磁石28bはその先端部分が第1の
センサコイル28aの右側から左側へ挿入されている。
第2の磁石29bは、上記第1の磁石28bとは逆に第
2のセンサコイル29aの左側から右側に挿入されてい
る。
【0050】従って、一対のセンサチューブ7,8の振
動に伴い2組のピックアップ28,29は互いに同一方
向に動作する。即ち、一対のセンサチューブ7,8が近
接方向に変位すると、第1のセンサコイル28aと第1
の磁石28bとが近接方向に変位するとともに、第2の
磁石29bと第2のセンサコイル29aとが同様に近接
方向に変位する。又、一対のセンサチューブ7,8が離
間方向に変位すると、第1のセンサコイル28aと第1
の磁石28bとが離間方向に変位するとともに、第2の
磁石29bと第2のセンサコイル29aとが同様に離間
方向に変位する。
【0051】これにより、第1のセンサコイル28a,
第2のセンサコイル29aからは、第1の磁石28b,
第2の磁石29bとの相対速度に応じた電圧値の検出信
号が同位相で出力される。この2組のコイル28b,2
9bから得られる同相の位相差の検出信号の合成によ
り、検出信号にノイズとして生ずる高調波をキャンセル
して上流側ピックアップ部20のリニアリティ(直線
性)を改善することができる。
【0052】図1乃至図3に示すように、流入側マニホ
ールド6及び流出側マニホールド9には、一対のセンサ
チューブ7,8が接続される接続部間に溝31,32が
設けられているため、前述した溶接ニの熱による歪が低
減され、センサチューブ7,8に溶接歪の影響を与えな
いようにしている。
【0053】図6は溝31,32のX方向の深さLとセ
ンサチューブ7,8の中間部分のY方向の撓み量ΔLと
の関係を調べた実験結果である。尚、この実験で使用さ
れたセンサチューブ7,8は全長が600mmである。
【0054】同図より、溝31,32の深さLが10mm
以上であれば、撓み量ΔLがゼロとなることが分かる。
しかしながら、溝31,32の深さLは、流入側マニホ
ールド6及び流出側マニホールド9の大きさ及び内部流
路の位置によって上限が決まるため、L>10mmにでき
ない場合もある。
【0055】従って、溝31,32の深さLが7.5〜
10mmになるように設定することが実際的である。
【0056】図7は溝31,32の深さLを変えた場合
の被測流体の供給圧力とゼロ点のズレ量との関係を調べ
た実験結果である。同図中、溝31,32の深さLが1
0mm又は12.5mmとした場合のゼロ点のズレ量は、供
給圧力が0〜6MPaの範囲で0.1%以下に抑えられ
ていることがわかる。又、溝31,32の深さLが7.
5mmとした場合のゼロ点のズレ量は0.1〜0.2%の
範囲に抑えられていることがわかる。
【0057】図8は溝31,32の深さLを変えた場合
の被測流体の温度変化量と位相出力(FS%)との関係
を調べた実験結果である。同図中、溝31,32の深さ
Lが10mm又は12.5mmとした場合のゼロ点のズレ量
は、位相出力が0〜70°Cの範囲で0.1%以下に抑
えられていることがわかる。又、溝31,32の深さL
を7.5mmとした場合の位相出力は、被測流体の温度が
0〜70°Cの範囲で0.4%以下に抑えられているこ
とがわかる。
【0058】従って、図6乃至図8の各実験結果より、
溝31,32の深さLを7.5mm以上にした場合、セン
サチューブ7,8の撓み量が少なく、被測流体の圧力や
温度によるゼロ点の安定度が良いことが分かる。又、溝
31,32の深さLを10mm以上にした場合は、L=
7.5mmとした場合よりも非常に性能が向上しているこ
とが分かる。
【0059】本実施例では、流入側マニホールド6及び
流出側マニホールド9の大きさ及び内部流路の位置によ
って溝31,32の深さLを7.5mmに設定する。又、
溝31,32の深さLを7.5mm以下に設定した場合、
溝31,32の無い従来の構成のものと大差ない効果し
か得られない。
【0060】図9乃至図11に本発明の第2実施例を示
す。
【0061】各図中、センサチューブ7,8は上記第1
実施例と同様に両端が流入側マニホールド6及び流出側
マニホールド9に接続固定されている。
【0062】従って、センサチューブ7,8の流出側の
端部7a,8aとスリーブ33,34の一端33a,3
4aとは溶接イにより固着され、センサチューブ7,8
の外周とスリーブ33,34の他端33b,34bとの
間がろう付ロにより固着される。さらに、センサチュー
ブ7,8の外周と支持板12の孔12a,12bの開口
部分との間がろう付ハにより固着され、スリーブ33,
34の外周と流出側マニホールド9の接続口9a,9b
との間が溶接ニにより固着される。
【0063】尚、センサチューブ7,8の流入側の端部
が流入側マニホールド6に固着される際の工程も上記流
出側マニホールド9の場合と同様に行われる。
【0064】上記溶接イの場合、溶接面積が小さいた
め、溶接時に発生する入熱量が小さくて済む。そのた
め、センサチューブ7,8に溶接イの熱による歪が生じ
ない。
【0065】又、ろう付の場合、溶接に比べて融点の低
いろう材(例えば、銀ろう等)を溶融させて接合させる
ため、センサチューブ7,8にろう付の熱による歪が発
生しない。
【0066】このように、センサチューブ7,8の端部
は、スリーブ33,34を介して流入側マニホールド6
及び流出側マニホールド9に固着される。そのため、セ
ンサチューブ7,8が直接流入側マニホールド6及び流
出側マニホールド9に固着されるよりも溶接熱による歪
が低減される。
【0067】上記のように溶接ニによりスリーブ33,
34の外周と流出側マニホールド9の接続口9a,9b
との間を固着する場合、センサチューブ7,8はろう付
ハにより支持板(支持部材)11,12に強固に固着さ
れた状態であるので、溶接ニによる溶接歪が支持板1
1,12間に延在するセンサチューブ7,8に伝わらな
い。
【0068】本実施例では、支持板11,12の厚さを
t、センサチューブ7,8の外径をdとすると、t/d
≧0.4の関係を満足するように設定されている。即
ち、支持板11,12の厚さtが0.4d以上となるよ
うに設定された場合、センサチューブ7,8が溶接ニに
よる溶接歪の影響を受けることがなく、支持板11,1
2間に延在するセンサチューブ7,8は平行な状態に保
持される。
【0069】従って、支持板11,12の厚さtを厚く
することによりセンサチューブ7,8に溶接ニによる溶
接歪が発生することを防止でき、温度変化によるゼロ点
の変動量を大幅に低減でき、より高精度な流量計測が可
能となる。
【0070】図11は支持板11,12の厚さtとセン
サチューブ7,8の外径dとの比t/dと温度変化によ
るゼロ点の変動量との関係を示す実験結果である。同図
中、温度変化50°Cの場合のグラフIと、10°Cの
場合のグラフIIとがあり、共に支持板11,12の厚さ
tとセンサチューブ7,8の外径dとの比t/dが0.
4以下になると、急激にゼロ点の変動量が増大すること
が分かる。そのため、、支持板11,12の厚さtは、
温度変化に拘わらずt/d≧0.4を満足するように決
めることが条件となることが分かる。
【0071】従って、支持板11,12の厚さtを厚く
するほど、より強固にセンサチューブ7,8を支持する
ことができるが、支持板11,12の厚さtを厚くし過
ぎると、重量が異常に増大してセンサチューブ7,8に
余計な応力がかかることになるので、実際にはt/d≧
0.4〜1.0程度に設定することが望ましい。
【0072】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1によれ
ば、マニホールドのセンサチューブが接続される一対の
接続口の間に溝を設けることにより、マニホールドとセ
ンサチューブとを溶接する際に発生する熱による歪がセ
ンサチューブに伝播することを防止でき、一対のセンサ
チューブの平行度を保持して計測精度の低下を防止する
ことができる。
【0073】又、請求項2によれば、センサチューブの
外径dと、支持部材の厚さtとが、t/d≧0.4の関
係を満足するように設定されているので、マニホールド
とセンサチューブとを溶接する際に発生する熱による歪
を支持部材より絶縁して溶接歪がセンサチューブに伝播
することを防止できる。従って、温度変化によるゼロ点
の変動量を大幅に低減でき、より高精度な流量計測を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる振動式測定装置の第1実施例に適
用された質量流量計の縦断面図である。
【図2】質量流量計の流路を示す縦断面図である。
【図3】流出側マニホールドを拡大して示す縦断面図で
ある。
【図4】加振器の取り付け構造を示す縦断面図である。
【図5】ピックアップの取り付け構造を示す縦断面図で
ある。
【図6】マニホールドに設けられた溝の深さLとセンサ
チューブの撓み量ΔLとの関係を示すグラフである。
【図7】マニホールドに設けられた溝の深さLを変えた
場合の被測流体の供給圧力とゼロ点のズレ量との関係を
示すグラフである。
【図8】マニホールドに設けられた溝の深さLを変えた
場合の被測流体の温度変化量と位相出力(FS%)との
関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2実施例の縦断面図である。
【図10】第2実施例の要部を拡大して示す縦断面図で
ある。
【図11】支持板の厚さtとセンサチューブの外径dと
の比t/dと温度変化によるゼロ点の変動量との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】 1 質量流量計 6 流入側マニホールド 7,8 センサチューブ 9 流出側マニホールド 11,12 支持板 15 加振部 18,19 加振器 20 上流側ピックアップ部 23,24,28,29 ピックアップ 25 下流側ピックアップ部 30 流量計測制御回路 33,34 スリーブ 31,32 溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入側及び流出側に配設され、夫々一対
    の接続口を有するマニホールドと、両端が該マニホール
    ドの接続口に接続されて平行に延在する一対のセンサチ
    ューブとを有し、該一対のセンサチューブを振動させて
    被測流体の流量又は密度を測定する振動式測定装置にお
    いて、 前記マニホールドの前記センサチューブが接続される一
    対の接続口の間に溝を設けてなることを特徴とする振動
    式測定装置。
  2. 【請求項2】 流入側及び流出側に配設され、夫々一対
    の接続口を有するマニホールドと、両端が該マニホール
    ドの接続口に接続されて平行に延在する一対のセンサチ
    ューブと、該一対のセンサチューブの端部近傍に横架さ
    れ該一対のセンサチューブを支持する支持部材とを有
    し、該一対のセンサチューブを振動させて被測流体の流
    量又は密度を測定する振動式測定装置において、 前記センサチューブの外径dと、前記支持部材の厚さt
    とが、t/d≧0.4の関係を満足するように設定され
    ていることを特徴とする振動式測定装置。
JP3508894A 1994-03-04 1994-03-04 振動式測定装置 Pending JPH07243889A (ja)

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