JPH07242765A - 断熱箱体 - Google Patents

断熱箱体

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JPH07242765A
JPH07242765A JP6035683A JP3568394A JPH07242765A JP H07242765 A JPH07242765 A JP H07242765A JP 6035683 A JP6035683 A JP 6035683A JP 3568394 A JP3568394 A JP 3568394A JP H07242765 A JPH07242765 A JP H07242765A
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JP
Japan
Prior art keywords
weight
copolymer
inner box
heat insulating
aromatic vinyl
Prior art date
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Pending
Application number
JP6035683A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tsujita
博志 辻田
Kazuo Shimabara
和雄 嶋原
Shingo Obata
慎吾 小畑
Kazuhiro Morikiyo
和宏 森清
Junichi Nakada
純一 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
Priority to JP6035683A priority Critical patent/JPH07242765A/ja
Publication of JPH07242765A publication Critical patent/JPH07242765A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、冷蔵庫の断熱箱体にHCFC12
3またはHCFC141bまたはシクロペンタンを発泡
剤とするウレタン断熱材を用いた場合、前記HCFC1
23断熱材やHCFC141bの強いケミカルアタック
で樹脂製内箱が割れる問題を解消するもので、樹脂製内
箱の材料仕様を変えることにより、従来の高い加工性を
維持しながら、割れない樹脂製内箱を有する断熱箱体を
提供するものである。 【構成】 樹脂製内箱を共役ジエンと芳香属ビニルとシ
アン化ビニルのグラフト共重合物と、芳香属ビニルとシ
アン化ビニルの共重合物と、芳香族ビニルとシアン化ビ
ニルの共重合物をコーティングしたn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとsec−ブチルアク
リレートの共重合体と、芳香族ビニルオリゴマーとを混
合した樹脂組成物とした断熱箱体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬質ウレタンフォーム
などの発泡断熱材を用いる冷蔵庫、冷凍庫、ショーケー
スなどの断熱箱体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に冷蔵庫などの断熱箱体は、内箱と
外箱とを結合させて形成した両箱間の空間に、硬質ウレ
タンフォームなどの発泡断熱材の原料を注入し、一体発
泡することにより形成している。発泡断熱材の発泡剤で
あるCFC11(トリクロロフルオロメタン)は、塩素
をふくんでいること、分解速度が遅いことからオゾン層
破壊の原因物質として全世界でその使用が制限され、フ
ロン規制の対象となっており、国際的な削減努力をしな
ければならない。そこで、代替の新規発泡剤としてHC
FC123(1・1−ジクロロ2・2・2−フルオロエ
タン)またはHCFC141b(1,1−ジクロロ−1
−フルオロエタン)またはシクロペンタンを用いた発泡
断熱材(以下HCFC123断熱材またはHCFC14
1b断熱材またはシクロペンタン断熱材と呼ぶ)を適用
せざるを得なくなっている。
【0003】断熱箱体の内箱に要求される特性として
は、剛性と耐衝撃性の高い物性バランス、容易な成型加
工性、優れた光沢の外観、硬質ウレタンフォームの発泡
剤であるHCFC141b(1・1−ジクロロ1−フル
オロエタン)やHCFC123(1・1−ジクロロ2・
2・2−トリフルオロエタン)またはシクロペンタンに
対して耐ストレスクラック性があること、および硬質ウ
レタンフォームなどの発泡断熱材に対して高い接着性が
あることなどがある。さらに、押し出し成形したシート
を真空成形して製造するので、シート押し出し成形の容
易さと真空成形での高い金型再現性が要求される。
【0004】一方、硬質ウレタンフォームなどの断熱材
に対しては、断熱性能はもちろんのこと充填性や内箱に
対する接着性などに優れた性能が必要である。
【0005】以下、上述したHCFC123やHCFC
141bまたはシクロペンタン断熱材で一体発泡した断
熱箱体について説明する。
【0006】断熱箱体は、内箱と外箱を結合して形成し
た空間に一体発泡したHCFC123断熱材またはHC
FC141b断熱材またはシクロペンタン断熱材から構
成される。
【0007】特開昭62−228860号公報では、前
記内箱を多量のアクリロニトリルと少量の他の単量体成
分を共役ジエン系合成ゴムの存在化で共重合させた、不
飽和ニトリル分が50重量%以上の樹脂で構成してお
り、基本構成としては、前記の構成を示している。
【0008】ここで、発泡剤のHCFC123またはH
CFC141bまたはシクロペンタンの挙動を説明する
と、HCFC123またはHCFC141bまたはシク
ロペンタン断熱材の気泡中にあるHCFC123または
HCFC141bまたはシクロペンタンは、沸点が2
7.5及び32℃及び49℃であるため、通常の冷蔵庫
使用状態では、庫外側ではガス状態で存在し、庫内側で
は液状態で存在し、中間域では気液2相で存在するが、
いずれの状態であっても、非常に樹脂を溶解しやすい性
質がある。つまりHCFC123やHCFC141b分
子あるいはシクロペンタン分子は内箱の樹脂へ膨潤し、
分子鎖を切断するため、微小なクレ−ズを生じさせる。
この状態で、冷蔵庫の庫外と庫内の温度差により、断熱
箱体がバイメタル状に反ったりすることが原因で、内箱
に僅かな(1%以下程度)の歪が生じると、前記の微小
なクレ−ズが拡大していき、最後には約1mm以上の割
れが無数に発生することになる。
【0009】内箱を多量のアクリロニトリルと少量の他
の単量体成分を共役ジエン系合成ゴムの存在化で共重合
させた、不飽和ニトリル分が50重量%以上の樹脂で構
成することにより、HCFC123やHCFC141b
あるいはシクロペンタンに対してほとんど不溶となり上
記のクレーズまたは割れは発生しない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
に構成された断熱箱体は、内箱がHCFC123やHC
FC141bあるいはシクロペンタンに対して余りにも
溶解性がないため、HCFC123やHCFC141b
あるいはシクロペンタンを発泡剤として用いる硬質ウレ
タンフォームなどの断熱材に対して接着性がないという
問題点があった。
【0011】また、内箱を構成する樹脂が、熱によって
解重合を起こし著しく着色してくる不飽和ニトリル分が
50重量%以上であるため、シート押し出し成形や真空
成形する際の熱により内箱が黄色から褐色に変色し商品
価値を低くするという問題点があった。
【0012】また、混練力が低いシート押出機を用いた
場合、白色顔料の酸化チタン粉末の分散が不十分となり
シート表面の肌荒れ現象が生じるという問題点があっ
た。酸化チタン粉末の分散性向上のためには金属石鹸等
の滑剤が用いられることがあるが、この種の滑剤を用い
ると酸化チタン粉末がシート表面に移行し、シート表面
に粉がふいたような状態になる、いわゆる酸化チタンの
ブリード現象が発生しやすいという問題点があった。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑み、前記HCF
C123断熱材4やHCFC141b断熱材に対して内
箱が強固に接着し、シート押し出しや真空成形の際の熱
によって内箱が変色せず、また内箱表面が滑らかで酸化
チタンのブリード現象もない高い商品価値を維持し、し
かもHCFC123やHCFC141bあるいはシクロ
ペンタンの強いケミカルアタック性に対してもクレーズ
や割れの発生のない断熱箱体を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本課題を解決するため、
本発明の断熱箱体は、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱
間に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタ
ン断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてH
CFC123またはHCFC141bおよびその混合物
またはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリ
メリックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜1
00重量%であり残りをTDI−80、クルードTDI
およびそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネ
ートからなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴム
の存在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と
48〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合
物を重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニ
ル化合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜
65重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜
52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共
重合体をコーティングしたn−プロピルアクリレートと
n−ブチルアクリレートとsec−ブチルアクリレート
との共重合物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した
樹脂組成物とした構成を備えたものである。
【0015】また、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間
に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン
断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHC
FC123またはHCFC141bおよびその混合物ま
たはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメ
リックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜10
0重量%であり残りをTDI−80、クルードTDIお
よびそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネー
トからなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの
存在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と4
8〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物
を重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル
化合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜6
5重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜5
2重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重
合体をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn
−ブチルアクリレートとtert−ブチルアクリレート
との共重合物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した
樹脂組成物とした構成を備えたものである。
【0016】また、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間
に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン
断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHC
FC123またはHCFC141bおよびその混合物ま
たはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメ
リックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜10
0重量%であり残りをTDI−80、クルードTDIお
よびそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネー
トからなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの
存在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と4
8〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物
を重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル
化合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜6
5重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜5
2重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重
合体をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn
−ブチルアクリレートとイソブチルアクリレートとの共
重合物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組
成物とした構成を備えたものである。
【0017】また、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間
に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン
断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHC
FC123またはHCFC141bおよびその混合物ま
たはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメ
リックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜10
0重量%であり残りをTDI−80、クルードTDIお
よびそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネー
トからなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの
存在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と4
8〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物
を重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル
化合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜6
5重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜5
2重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重
合体をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn
−ブチルアクリレートとエチルアクリレートとの共重合
物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成物
とした構成を備えたものである。
【0018】また、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間
に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン
断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHC
FC123またはHCFC141bおよびその混合物ま
たはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメ
リックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜10
0重量%であり残りをTDI−80、クルードTDIお
よびそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネー
トからなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの
存在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と4
8〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物
を重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル
化合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜6
5重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜5
2重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重
合体をコーティングしたポリn−プロピルアクリレート
と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成物と
した構成を備えたものである。
【0019】
【作用】本発明は、上記した構成によって、内箱を構成
する樹脂組成物中のn−プロピルアクリレートとn−ブ
チルアクリレートとsec−ブチルアクリレートとの共
重合物が、発泡剤のHCFC123やHCFC141b
あるいはシクロペンタンを吸収し樹脂内部への発泡剤の
浸透を防ぐのでHCFC123やHCFC141bある
いはシクロペンタンの強いケミカルアタック性で、樹脂
の分子鎖が切断されることがないので、クレーズや割れ
が防止できるという効果がある。また、樹脂中の不飽和
ニトリル分が50重量%未満であるため、シート押し出
し成形や真空成形する際の熱により内箱が黄色から褐色
に変色しないという効果がある。また、芳香族ビニルオ
リゴマーが酸化チタンの分散を向上させる滑剤として働
くため内箱表面が滑らかで酸化チタンのブリード現象も
ない高い商品価値を維持できるという効果がある。さら
に、ウレタン断熱材は、内箱に対して強い接着力があ
り、内箱の樹脂中のポリn−ブチルアクリレートも接着
力が強いため、断熱箱体の内箱の剥がれが起こらないと
いう効果がある。ないという効果がある。さらに、ウレ
タン断熱材は、内箱に対して強い接着力があり、内箱の
樹脂中のn−プロピルアクリレートとn−ブチルアクリ
レートとsec−ブチルアクリレートとの共重合物も接
着力が強いため、断熱箱体の内箱の剥がれが起こらない
という効果がある。ウレタン断熱材は優れた流動性があ
り、内箱と外箱との両箱間を均一に充填することがで
き、高い断熱性能の断熱箱体を得ることができるという
効果がある。
【0020】また、内箱を構成する樹脂組成物中のn−
プロピルアクリレートとn−ブチルアクリレートとte
rt−ブチルアクリレートとの共重合物が、発泡剤のH
CFC123やHCFC141bあるいはシクロペンタ
ンを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHCF
C123やHCFC141bあるいはシクロペンタンの
強いケミカルアタック性で、樹脂の分子鎖が切断される
ことがないので、クレーズや割れが防止できるという効
果がある。また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重量
%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形する
際の熱により内箱が黄色から褐色に変色しないという効
果がある。また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタン
の分散を向上させる滑剤として働くため内箱表面が滑ら
かで酸化チタンのブリード現象もない高い商品価値を維
持できるという効果がある。さらに、ウレタン断熱材
は、内箱に対して強い接着力があり、内箱の樹脂中のn
−プロピルアクリレートとn−ブチルアクリレートとt
ert−ブチルアクリレートとの共重合物も接着力が強
いため、断熱箱体の内箱の剥がれが起こらないという効
果がある。ウレタン断熱材は優れた流動性があり、内箱
と外箱との両箱間を均一に充填することができ、高い断
熱性能の断熱箱体を得ることができるという効果があ
る。
【0021】また、内箱を構成する樹脂組成物中のn−
プロピルアクリレートとn−ブチルアクリレートとイソ
ブチルアクリレートとの共重合物が、発泡剤のHCFC
123やHCFC141bあるいはシクロペンタンを吸
収し樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHCFC12
3やHCFC141bあるいはシクロペンタンの強いケ
ミカルアタック性で、樹脂の分子鎖が切断されることが
ないので、クレーズや割れが防止できるという効果があ
る。また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重量%未満
であるため、シート押し出し成形や真空成形する際の熱
により内箱が黄色から褐色に変色しないという効果があ
る。また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタンの分散
を向上させる滑剤として働くため内箱表面が滑らかで酸
化チタンのブリード現象もない高い商品価値を維持でき
るという効果がある。さらに、ウレタン断熱材は、内箱
に対して強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピ
ルアクリレートとn−ブチルアクリレートとイソブチル
アクリレートとの共重合物も接着力が強いため、断熱箱
体の内箱の剥がれが起こらないという効果がある。ウレ
タン断熱材は優れた流動性があり、内箱と外箱との両箱
間を均一に充填することができ、高い断熱性能の断熱箱
体を得ることができるという効果がある。
【0022】また、内箱を構成する樹脂組成物中のn−
プロピルアクリレートとn−ブチルアクリレートとエチ
ルアクリレートとの共重合物が、発泡剤のHCFC12
3やHCFC141bあるいはシクロペンタンを吸収し
樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHCFC123や
HCFC141bあるいはシクロペンタンの強いケミカ
ルアタック性で、樹脂の分子鎖が切断されることがない
ので、クレーズや割れが防止できるという効果がある。
また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重量%未満であ
るため、シート押し出し成形や真空成形する際の熱によ
り内箱が黄色から褐色に変色しないという効果がある。
また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタンの分散を向
上させる滑剤として働くため内箱表面が滑らかで酸化チ
タンのブリード現象もない高い商品価値を維持できると
いう効果がある。さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対
して強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルア
クリレートとn−ブチルアクリレートとエチルアクリレ
ートとの共重合物も接着力が強いため、断熱箱体の内箱
の剥がれが起こらないという効果がある。ウレタン断熱
材は優れた流動性があり、内箱と外箱との両箱間を均一
に充填することができ、高い断熱性能の断熱箱体を得る
ことができるという効果がある。
【0023】また、内箱を構成する樹脂組成物中のポリ
n−プロピルアクリレートが、発泡剤のHCFC123
やHCFC141bあるいはシクロペンタンを吸収し樹
脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHCFC123やH
CFC141bあるいはシクロペンタンの強いケミカル
アタック性で、樹脂の分子鎖が切断されることがないの
で、クレーズや割れが防止できるという効果がある。ま
た、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重量%未満である
ため、シート押し出し成形や真空成形する際の熱により
内箱が黄色から褐色に変色しないという効果がある。ま
た、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタンの分散を向上
させる滑剤として働くため内箱表面が滑らかで酸化チタ
ンのブリード現象もない高い商品価値を維持できるとい
う効果がある。さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対し
て強い接着力があり、内箱の樹脂中のポリn−プロピル
アクリレートも接着力が強いため、断熱箱体の内箱の剥
がれが起こらないという効果がある。ウレタン断熱材は
優れた流動性があり、内箱と外箱との両箱間を均一に充
填することができ、高い断熱性能の断熱箱体を得ること
ができるという効果がある。
【0024】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明の断熱箱体を説
明する。
【0025】本発明の第1の実施例につき説明する。共
役ジエン系合成ゴムとしてポリブタジエンゴム70重量
部の存在下に、シアン化ビニル化合物としてアクリロニ
トリル45重量%と芳香属ビニル化合物としてスチレン
55重量%との単量体混合物30重量部を混合して得た
グラフト共重合体19重量部と、アクリロニトリル45
重量%とスチレン55重量%の共重合体70重量部と、
アクリロニトリル45重量%とスチレン55重量%の共
重合体をコーティングしたn−プロピルアクリレート3
3重量%とn−ブチルアクリレート33重量%とsec
−ブチルアクリレート33重量%との共重合物10重量
部と、芳香族ビニルオリゴマーとしてスチレンオリゴマ
ー1重量部とを混合して得た樹脂組成物を押し出し成形
して樹脂シートを作成した。
【0026】このシートを真空成形して形成した内箱
を、鉄板製の外箱と結合し、量箱間にウレタン断熱材を
一体発泡して断熱箱体を作成した。
【0027】ウレタン断熱材は三種類用い、ポリオール
として芳香属アミン系ポリエーテル(OH価440mg
KOH/g)100重量部、整泡剤として信越化学
(株)製F−338を1.5重量部、触媒として花王
(株)製カオライザーNo.1を2重量部、発泡剤とし
てHCFC123を45重量部と、イソシアネート成分
としてプレポリマーTDI(アミン当量150)50重
量%とクルードTDI(アミン当量120)50重量%
の混合物14重量部と、ポリメリックMDI(アミン当
量135)50重量%とプレポリマーMDI(アミン当
量150)50重量%の混合物105重量部からなるH
CFC123断熱材を一種類用いた。
【0028】もう一種類は、ポリオールとして芳香属ア
ミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/g)1
00重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−338
を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオライザー
No.1を2重量部、発泡剤としてHCFC141bを
38重量部と、イソシアネート成分としてプレポリマー
TDI(アミン当量150)50重量%とクルードTD
I(アミン当量120)50重量%の混合物14重量部
と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50重量
%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50重量
%の混合物105重量部からなるHCFC141b断熱
材を一種類用いた。
【0029】さらにもう一種類は、ポリオールとして芳
香属アミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/
g)100重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−
338を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオラ
イザーNo.1を2重量部、発泡剤としてシクロペンタ
ンを15重量部と、イソシアネート成分としてプレポリ
マーTDI(アミン当量150)50重量%とクルード
TDI(アミン当量120)50重量%の混合物14重
量部と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50
重量%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50
重量%の混合物105重量部からなるシクロペンタン断
熱材を一種類用いた。
【0030】このようにして作成した本発明の断熱箱体
は、内箱品質として真空成形時の金型再現性がよく、ま
た内箱を構成する樹脂組成物中のn−プロピルアクリレ
ートとn−ブチルアクリレートとsec−ブチルアクリ
レートとの共重合物が、発泡剤のHCFC123及びH
CFC141bを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を防
ぐのでHCFC123及びHCFC141bの強いケミ
カルアタック性で、樹脂の分子鎖が切断されることがな
く、60℃/−25℃の冷熱サイクル試験を5サイクル
行い熱衝撃を与えた場合でも、クレーズや割れが発生し
なかった。n−プロピルアクリレート33重量%とn−
ブチルアクリレート33重量%とsec−ブチルアクリ
レート33重量%との共重合物のガラス転移点は−40
℃と極めて低く低温での耐衝撃性も実用上十分なものが
得られた。
【0031】n−プロピルアクリレート33重量%とn
−ブチルアクリレート33重量%とsec−ブチルアク
リレート33重量%の共重合物は2成分型の共重合体よ
りもさらに熱安定性に優れ、シート押し出し成形時の熱
によって発生する分解ガスも極めて少なく、ガス発生時
に生じる微細気孔が原因である光沢の低下はまったく発
生しなかった。
【0032】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色することもな
かった。
【0033】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため肌荒れなどの
ない滑らかな内箱表面が得られた。また、60℃×90
%RHの恒温高湿雰囲気においても酸化チタンのブリー
ド現象は発生しなかった。
【0034】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとsec−ブチルアク
リレートの共重合物も接着力が強いため、上記の冷熱サ
イクル試験においても断熱箱体の内箱の剥がれが起こら
ないという効果があった。ウレタン断熱材は優れた流動
性があり、内箱と外箱との両箱間を均一に充填すること
ができ、高い断熱性能の断熱箱体を得ることができた。
【0035】また、本発明の第2の実施例につき説明す
る。共役ジエン系合成ゴムとしてポリブタジエンゴム7
0重量部の存在下に、シアン化ビニル化合物としてアク
リロニトリル45重量%と芳香属ビニル化合物としてス
チレン55重量%との単量体混合物30重量部を混合し
て得たグラフト共重合体19重量部と、アクリロニトリ
ル45重量%とスチレン55重量%の共重合体70重量
部と、アクリロニトリル45重量%とスチレン55重量
%の共重合体をコーティングしたn−プロピルアクリレ
ート33重量%とn−ブチルアクリレート33重量%と
tert−ブチルアクリレート33重量%との共重合物
10重量部と、芳香族ビニルオリゴマーとしてスチレン
オリゴマー1重量部とを混合して得た樹脂組成物を押し
出し成形して樹脂シートを作成した。
【0036】このシートを真空成形して形成した内箱
を、鉄板製の外箱と結合し、量箱間にウレタン断熱材を
一体発泡して断熱箱体を作成した。
【0037】ウレタン断熱材は三種類用い、ポリオール
として芳香属アミン系ポリエーテル(OH価440mg
KOH/g)100重量部、整泡剤として信越化学
(株)製F−338を1.5重量部、触媒として花王
(株)製カオライザーNo.1を2重量部、発泡剤とし
てHCFC123を45重量部と、イソシアネート成分
としてプレポリマーTDI(アミン当量150)50重
量%とクルードTDI(アミン当量120)50重量%
の混合物14重量部と、ポリメリックMDI(アミン当
量135)50重量%とプレポリマーMDI(アミン当
量150)50重量%の混合物105重量部からなるH
CFC123断熱材を一種類用いた。
【0038】もう一種類は、ポリオールとして芳香属ア
ミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/g)1
00重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−338
を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオライザー
No.1を2重量部、発泡剤としてHCFC141bを
38重量部と、イソシアネート成分としてプレポリマー
TDI(アミン当量150)50重量%とクルードTD
I(アミン当量120)50重量%の混合物14重量部
と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50重量
%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50重量
%の混合物105重量部からなるHCFC141b断熱
材を一種類用いた。
【0039】さらにもう一種類は、ポリオールとして芳
香属アミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/
g)100重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−
338を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオラ
イザーNo.1を2重量部、発泡剤としてシクロペンタ
ンを15重量部と、イソシアネート成分としてプレポリ
マーTDI(アミン当量150)50重量%とクルード
TDI(アミン当量120)50重量%の混合物14重
量部と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50
重量%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50
重量%の混合物105重量部からなるシクロペンタン断
熱材を一種類用いた。
【0040】このようにして作成した本発明の断熱箱体
は、内箱品質として真空成形時の金型再現性がよく、ま
た内箱を構成する樹脂組成物中のn−プロピルアクリレ
ートとn−ブチルアクリレートとtert−ブチルアク
リレートとの共重合物が、発泡剤のHCFC123及び
HCFC141bを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を
防ぐのでHCFC123及びHCFC141bの強いケ
ミカルアタック性で、樹脂の分子鎖が切断されることが
なく、60℃/−25℃の冷熱サイクル試験を5サイク
ル行い熱衝撃を与えた場合でも、クレーズや割れが発生
しなかった。n−プロピルアクリレート33重量%とn
−ブチルアクリレート33重量%とtert−ブチルア
クリレート33重量%との共重合物のガラス転移点は−
42℃と極めて低く低温での耐衝撃性も実用上十分なも
のが得られた。
【0041】n−プロピルアクリレート33重量%とn
−ブチルアクリレート33重量%とtert−ブチルア
クリレート33重量%の共重合物は2成分型の共重合体
よりもさらに熱安定性に優れ、シート押し出し成形時の
熱によって発生する分解ガスも極めて少なく、ガス発生
時に生じる微細気孔が原因である光沢の低下はまったく
発生しなかった。
【0042】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色することもな
かった。
【0043】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため肌荒れなどの
ない滑らかな内箱表面が得られた。また、60℃×90
%RHの恒温高湿雰囲気においても酸化チタンのブリー
ド現象は発生しなかった。
【0044】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとtert−ブチルア
クリレートの共重合物も接着力が強いため、上記の冷熱
サイクル試験においても断熱箱体の内箱の剥がれが起こ
らないという効果があった。ウレタン断熱材は優れた流
動性があり、内箱と外箱との両箱間を均一に充填するこ
とができ、高い断熱性能の断熱箱体を得ることができ
た。
【0045】また、本発明の第3の実施例につき説明す
る。共役ジエン系合成ゴムとしてポリブタジエンゴム7
0重量部の存在下に、シアン化ビニル化合物としてアク
リロニトリル45重量%と芳香属ビニル化合物としてス
チレン55重量%との単量体混合物30重量部を混合し
て得たグラフト共重合体19重量部と、アクリロニトリ
ル45重量%とスチレン55重量%の共重合体70重量
部と、アクリロニトリル45重量%とスチレン55重量
%の共重合体をコーティングしたn−プロピルアクリレ
ート33重量%とn−ブチルアクリレート33重量%と
イソブチルアクリレート33重量%との共重合物10重
量部と、芳香族ビニルオリゴマーとしてスチレンオリゴ
マー1重量部とを混合して得た樹脂組成物を押し出し成
形して樹脂シートを作成した。
【0046】このシートを真空成形して形成した内箱
を、鉄板製の外箱と結合し、量箱間にウレタン断熱材を
一体発泡して断熱箱体を作成した。
【0047】ウレタン断熱材は三種類用い、ポリオール
として芳香属アミン系ポリエーテル(OH価440mg
KOH/g)100重量部、整泡剤として信越化学
(株)製F−338を1.5重量部、触媒として花王
(株)製カオライザーNo.1を2重量部、発泡剤とし
てHCFC123を45重量部と、イソシアネート成分
としてプレポリマーTDI(アミン当量150)50重
量%とクルードTDI(アミン当量120)50重量%
の混合物14重量部と、ポリメリックMDI(アミン当
量135)50重量%とプレポリマーMDI(アミン当
量150)50重量%の混合物105重量部からなるH
CFC123断熱材を一種類用いた。
【0048】もう一種類は、ポリオールとして芳香属ア
ミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/g)1
00重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−338
を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオライザー
No.1を2重量部、発泡剤としてHCFC141bを
38重量部と、イソシアネート成分としてプレポリマー
TDI(アミン当量150)50重量%とクルードTD
I(アミン当量120)50重量%の混合物14重量部
と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50重量
%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50重量
%の混合物105重量部からなるHCFC141b断熱
材を一種類用いた。
【0049】さらにもう一種類は、ポリオールとして芳
香属アミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/
g)100重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−
338を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオラ
イザーNo.1を2重量部、発泡剤としてシクロペンタ
ンを15重量部と、イソシアネート成分としてプレポリ
マーTDI(アミン当量150)50重量%とクルード
TDI(アミン当量120)50重量%の混合物14重
量部と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50
重量%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50
重量%の混合物105重量部からなるシクロペンタン断
熱材を一種類用いた。
【0050】このようにして作成した本発明の断熱箱体
は、内箱品質として真空成形時の金型再現性がよく、ま
た内箱を構成する樹脂組成物中のn−プロピルアクリレ
ートとn−ブチルアクリレートとイソブチルアクリレー
トとの共重合物が、発泡剤のHCFC123及びHCF
C141bを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐの
でHCFC123及びHCFC141bの強いケミカル
アタック性で、樹脂の分子鎖が切断されることがなく、
60℃/−25℃の冷熱サイクル試験を5サイクル行い
熱衝撃を与えた場合でも、クレーズや割れが発生しなか
った。n−プロピルアクリレート33重量%とn−ブチ
ルアクリレート33重量%とイソブチルアクリレート3
3重量%との共重合物のガラス転移点は−44℃と極め
て低く低温での耐衝撃性も実用上十分なものが得られ
た。
【0051】n−プロピルアクリレート33重量%とn
−ブチルアクリレート33重量%とイソブチルアクリレ
ート33重量%の共重合物は2成分型の共重合体よりも
さらに熱安定性に優れ、シート押し出し成形時の熱によ
って発生する分解ガスも極めて少なく、ガス発生時に生
じる微細気孔が原因である光沢の低下はまったく発生し
なかった。
【0052】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色することもな
かった。
【0053】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため肌荒れなどの
ない滑らかな内箱表面が得られた。また、60℃×90
%RHの恒温高湿雰囲気においても酸化チタンのブリー
ド現象は発生しなかった。
【0054】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとイソブチルアクリレ
ートの共重合物も接着力が強いため、上記の冷熱サイク
ル試験においても断熱箱体の内箱の剥がれが起こらない
という効果があった。ウレタン断熱材は優れた流動性が
あり、内箱と外箱との両箱間を均一に充填することがで
き、高い断熱性能の断熱箱体を得ることができた。
【0055】また、本発明の第4の実施例につき説明す
る。共役ジエン系合成ゴムとしてポリブタジエンゴム7
0重量部の存在下に、シアン化ビニル化合物としてアク
リロニトリル45重量%と芳香属ビニル化合物としてス
チレン55重量%との単量体混合物30重量部を混合し
て得たグラフト共重合体19重量部と、アクリロニトリ
ル45重量%とスチレン55重量%の共重合体70重量
部と、アクリロニトリル45重量%とスチレン55重量
%の共重合体をコーティングしたn−プロピルアクリレ
ート33重量%とn−ブチルアクリレート33重量%と
エチルアクリレート33重量%との共重合物10重量部
と、芳香族ビニルオリゴマーとしてスチレンオリゴマー
1重量部とを混合して得た樹脂組成物を押し出し成形し
て樹脂シートを作成した。
【0056】このシートを真空成形して形成した内箱
を、鉄板製の外箱と結合し、量箱間にウレタン断熱材を
一体発泡して断熱箱体を作成した。
【0057】ウレタン断熱材は三種類用い、ポリオール
として芳香属アミン系ポリエーテル(OH価440mg
KOH/g)100重量部、整泡剤として信越化学
(株)製F−338を1.5重量部、触媒として花王
(株)製カオライザーNo.1を2重量部、発泡剤とし
てHCFC123を45重量部と、イソシアネート成分
としてプレポリマーTDI(アミン当量150)50重
量%とクルードTDI(アミン当量120)50重量%
の混合物14重量部と、ポリメリックMDI(アミン当
量135)50重量%とプレポリマーMDI(アミン当
量150)50重量%の混合物105重量部からなるH
CFC123断熱材を一種類用いた。
【0058】もう一種類は、ポリオールとして芳香属ア
ミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/g)1
00重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−338
を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオライザー
No.1を2重量部、発泡剤としてHCFC141bを
38重量部と、イソシアネート成分としてプレポリマー
TDI(アミン当量150)50重量%とクルードTD
I(アミン当量120)50重量%の混合物14重量部
と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50重量
%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50重量
%の混合物105重量部からなるHCFC141b断熱
材を一種類用いた。
【0059】さらにもう一種類は、ポリオールとして芳
香属アミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/
g)100重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−
338を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオラ
イザーNo.1を2重量部、発泡剤としてシクロペンタ
ンを15重量部と、イソシアネート成分としてプレポリ
マーTDI(アミン当量150)50重量%とクルード
TDI(アミン当量120)50重量%の混合物14重
量部と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50
重量%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50
重量%の混合物105重量部からなるシクロペンタン断
熱材を一種類用いた。
【0060】このようにして作成した本発明の断熱箱体
は、内箱品質として真空成形時の金型再現性がよく、ま
た内箱を構成する樹脂組成物中のn−プロピルアクリレ
ートとn−ブチルアクリレートとエチルアクリレートと
の共重合物が、発泡剤のHCFC123及びHCFC1
41bを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでH
CFC123及びHCFC141bの強いケミカルアタ
ック性で、樹脂の分子鎖が切断されることがなく、60
℃/−25℃の冷熱サイクル試験を5サイクル行い熱衝
撃を与えた場合でも、クレーズや割れが発生しなかっ
た。n−プロピルアクリレート33重量%とn−ブチル
アクリレート33重量%とエチルアクリレート33重量
%との共重合物のガラス転移点は−45℃と極めて低く
低温での耐衝撃性も実用上十分なものが得られた。
【0061】n−プロピルアクリレート33重量%とn
−ブチルアクリレート33重量%とエチルアクリレート
33重量%の共重合物は2成分型の共重合体よりもさら
に熱安定性に優れ、シート押し出し成形時の熱によって
発生する分解ガスも極めて少なく、ガス発生時に生じる
微細気孔が原因である光沢の低下はまったく発生しなか
った。
【0062】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色することもな
かった。
【0063】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため肌荒れなどの
ない滑らかな内箱表面が得られた。また、60℃×90
%RHの恒温高湿雰囲気においても酸化チタンのブリー
ド現象は発生しなかった。
【0064】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとエチルアクリレート
の共重合物も接着力が強いため、上記の冷熱サイクル試
験においても断熱箱体の内箱の剥がれが起こらないとい
う効果があった。ウレタン断熱材は優れた流動性があ
り、内箱と外箱との両箱間を均一に充填することがで
き、高い断熱性能の断熱箱体を得ることができた。
【0065】また、本発明の第5の実施例につき説明す
る。共役ジエン系合成ゴムとしてポリブタジエンゴム7
0重量部の存在下に、シアン化ビニル化合物としてアク
リロニトリル45重量%と芳香属ビニル化合物としてス
チレン55重量%との単量体混合物30重量部を混合し
て得たグラフト共重合体19重量部と、アクリロニトリ
ル45重量%とスチレン55重量%の共重合体70重量
部と、アクリロニトリル45重量%とスチレン55重量
%の共重合体をコーティングしたポリn−プロピルアク
リレート10重量部と、芳香族ビニルオリゴマーとして
スチレンオリゴマー1重量部とを混合して得た樹脂組成
物を押し出し成形して樹脂シートを作成した。
【0066】このシートを真空成形して形成した内箱
を、鉄板製の外箱と結合し、量箱間にウレタン断熱材を
一体発泡して断熱箱体を作成した。
【0067】ウレタン断熱材は三種類用い、ポリオール
として芳香属アミン系ポリエーテル(OH価440mg
KOH/g)100重量部、整泡剤として信越化学
(株)製F−338を1.5重量部、触媒として花王
(株)製カオライザーNo.1を2重量部、発泡剤とし
てHCFC123を45重量部と、イソシアネート成分
としてプレポリマーTDI(アミン当量150)50重
量%とクルードTDI(アミン当量120)50重量%
の混合物14重量部と、ポリメリックMDI(アミン当
量135)50重量%とプレポリマーMDI(アミン当
量150)50重量%の混合物105重量部からなるH
CFC123断熱材を一種類用いた。
【0068】もう一種類は、ポリオールとして芳香属ア
ミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/g)1
00重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−338
を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオライザー
No.1を2重量部、発泡剤としてHCFC141bを
38重量部と、イソシアネート成分としてプレポリマー
TDI(アミン当量150)50重量%とクルードTD
I(アミン当量120)50重量%の混合物14重量部
と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50重量
%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50重量
%の混合物105重量部からなるHCFC141b断熱
材を一種類用いた。
【0069】さらにもう一種類は、ポリオールとして芳
香属アミン系ポリエーテル(OH価440mgKOH/
g)100重量部、整泡剤として信越化学(株)製F−
338を1.5重量部、触媒として花王(株)製カオラ
イザーNo.1を2重量部、発泡剤としてシクロペンタ
ンを15重量部と、イソシアネート成分としてプレポリ
マーTDI(アミン当量150)50重量%とクルード
TDI(アミン当量120)50重量%の混合物14重
量部と、ポリメリックMDI(アミン当量135)50
重量%とプレポリマーMDI(アミン当量150)50
重量%の混合物105重量部からなるシクロペンタン断
熱材を一種類用いた。
【0070】このようにして作成した本発明の断熱箱体
は、内箱品質として真空成形時の金型再現性がよく、ま
た内箱を構成する樹脂組成物中のポリn−プロピルアク
リレートが、発泡剤のHCFC123及びHCFC14
1bを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHC
FC123及びHCFC141bの強いケミカルアタッ
ク性で、樹脂の分子鎖が切断されることがなく、60℃
/−25℃の冷熱サイクル試験を5サイクル行い熱衝撃
を与えた場合でも、クレーズや割れが発生しなかった。
ポリn−プロピルアクリレートのガラス転移点は−48
℃と極めて低く低温での耐衝撃性も実用上十分なものが
得られた。
【0071】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色することもな
かった。
【0072】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため肌荒れなどの
ない滑らかな内箱表面が得られた。また、60℃×90
%RHの恒温高湿雰囲気においても酸化チタンのブリー
ド現象は発生しなかった。
【0073】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のポリn−プロピルア
クリレートも接着力が強いため、上記の冷熱サイクル試
験においても断熱箱体の内箱の剥がれが起こらないとい
う効果があった。ウレタン断熱材は優れた流動性があ
り、内箱と外箱との両箱間を均一に充填することがで
き、高い断熱性能の断熱箱体を得ることができた。
【0074】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明の
断熱箱体は樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間に一体発
泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン断熱材が
ポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHCFC12
3またはHCFC141bおよびその混合物またはシク
ロペンタン、イソシアネート成分としてポリメリックM
DIまたはそのプレポリマー化物が40〜90重量%で
あり残りをTDI−80、クルードTDIおよびそのプ
レポリマー化物とする有機ポリイソシアネートからな
り、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存在下に
35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48〜65
重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を重合さ
せて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化合物3
5〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%
の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52重量%
と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合体をコ
ーティングしたn−プロピルアクリレートとn−ブチル
アクリレートとsec−ブチルアクリレートとの共重合
物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成物
とした構成であるため、内箱を構成する樹脂組成物中の
n−プロピルアクリレートとn−ブチルアクリレートと
sec−ブチルアクリレートとの共重合物が、発泡剤の
HCFC123やHCFC141bあるいはシクロペン
タンを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHC
FC123やHCFC141bあるいはシクロペンタン
の強いケミカルアタック性で、樹脂の分子鎖が切断され
ることがないので、クレーズや割れが防止できるという
効果がある。
【0075】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色しないという
効果がある。
【0076】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため内箱表面が滑
らかで酸化チタンのブリード現象もない高い商品価値を
維持できるという効果がある。
【0077】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとsec−ブチルアク
リレートとの共重合物も接着力が強いため、断熱箱体の
内箱の剥がれが起こらないという効果がある。ウレタン
断熱材は優れた流動性があり、内箱と外箱との両箱間を
均一に充填することができ、高い断熱性能の断熱箱体を
得ることができるという効果がある。
【0078】また、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間
に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン
断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHC
FC123またはHCFC141bおよびその混合物ま
たはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメ
リックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜90
重量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよ
びそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネート
からなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存
在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48
〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を
重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化
合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65
重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52
重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合
体をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn−
ブチルアクリレートとtert−ブチルアクリレートと
の共重合物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹
脂組成物とした構成であるため、内箱を構成する樹脂組
成物中のn−プロピルアクリレートとn−ブチルアクリ
レートとtert−ブチルアクリレートとの共重合物
が、発泡剤のHCFC123やHCFC141bあるい
はシクロペンタンを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を
防ぐのでHCFC123やHCFC141bあるいはシ
クロペンタンの強いケミカルアタック性で、樹脂の分子
鎖が切断されることがないので、クレーズや割れが防止
できるという効果がある。
【0079】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色しないという
効果がある。
【0080】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため内箱表面が滑
らかで酸化チタンのブリード現象もない高い商品価値を
維持できるという効果がある。
【0081】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとtert−ブチルア
クリレートとの共重合物も接着力が強いため、断熱箱体
の内箱の剥がれが起こらないという効果がある。ウレタ
ン断熱材は優れた流動性があり、内箱と外箱との両箱間
を均一に充填することができ、高い断熱性能の断熱箱体
を得ることができるという効果がある。
【0082】また、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間
に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン
断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHC
FC123またはHCFC141bおよびその混合物ま
たはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメ
リックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜90
重量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよ
びそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネート
からなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存
在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48
〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を
重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化
合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65
重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52
重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合
体をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn−
ブチルアクリレートとイソブチルアクリレートとの共重
合物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成
物とした構成であるため、内箱を構成する樹脂組成物中
のn−プロピルアクリレートとn−ブチルアクリレート
とイソブチルアクリレートとの共重合物が、発泡剤のH
CFC123やHCFC141bあるいはシクロペンタ
ンを吸収し樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHCF
C123やHCFC141bあるいはシクロペンタンの
強いケミカルアタック性で、樹脂の分子鎖が切断される
ことがないので、クレーズや割れが防止できるという効
果がある。
【0083】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色しないという
効果がある。
【0084】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため内箱表面が滑
らかで酸化チタンのブリード現象もない高い商品価値を
維持できるという効果がある。
【0085】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとイソブチルアクリレ
ートとの共重合物も接着力が強いため、断熱箱体の内箱
の剥がれが起こらないという効果がある。ウレタン断熱
材は優れた流動性があり、内箱と外箱との両箱間を均一
に充填することができ、高い断熱性能の断熱箱体を得る
ことができるという効果がある。
【0086】また、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間
に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン
断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHC
FC123またはHCFC141bおよびその混合物ま
たはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメ
リックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜90
重量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよ
びそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネート
からなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存
在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48
〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を
重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化
合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65
重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52
重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合
体をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn−
ブチルアクリレートとエチルアクリレートとの共重合物
と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成物と
した構成であるため、内箱を構成する樹脂組成物中のn
−プロピルアクリレートとn−ブチルアクリレートとエ
チルアクリレートとの共重合物が、発泡剤のHCFC1
23やHCFC141bあるいはシクロペンタンを吸収
し樹脂内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHCFC123
やHCFC141bあるいはシクロペンタンの強いケミ
カルアタック性で、樹脂の分子鎖が切断されることがな
いので、クレーズや割れが防止できるという効果があ
る。また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重量%未満
であるため、シート押し出し成形や真空成形する際の熱
により内箱が黄色から褐色に変色しないという効果があ
る。
【0087】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため内箱表面が滑
らかで酸化チタンのブリード現象もない高い商品価値を
維持できるという効果がある。
【0088】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートとn−ブチルアクリレートとエチルアクリレート
との共重合物も接着力が強いため、断熱箱体の内箱の剥
がれが起こらないという効果がある。ウレタン断熱材は
優れた流動性があり、内箱と外箱との両箱間を均一に充
填することができ、高い断熱性能の断熱箱体を得ること
ができるという効果がある。
【0089】また、樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間
に一体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン
断熱材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHC
FC123またはHCFC141bおよびその混合物ま
たはシクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメ
リックMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜90
重量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよ
びそのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネート
からなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存
在下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48
〜65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を
重合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化
合物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65
重量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52
重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合
体をコーティングしたポリn−プロピルアクリレート
と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成物と
した構成であるため、内箱を構成する樹脂組成物中のn
−プロピルアクリレートが、発泡剤のHCFC123や
HCFC141bあるいはシクロペンタンを吸収し樹脂
内部への発泡剤の浸透を防ぐのでHCFC123やHC
FC141bあるいはシクロペンタンの強いケミカルア
タック性で、樹脂の分子鎖が切断されることがないの
で、クレーズや割れが防止できるという効果がある。
【0090】また、樹脂中の不飽和ニトリル分が50重
量%未満であるため、シート押し出し成形や真空成形す
る際の熱により内箱が黄色から褐色に変色しないという
効果がある。
【0091】また、芳香族ビニルオリゴマーが酸化チタ
ンの分散を向上させる滑剤として働くため内箱表面が滑
らかで酸化チタンのブリード現象もない高い商品価値を
維持できるという効果がある。
【0092】さらに、ウレタン断熱材は、内箱に対して
強い接着力があり、内箱の樹脂中のn−プロピルアクリ
レートも接着力が強いため、断熱箱体の内箱の剥がれが
起こらないという効果がある。ウレタン断熱材は優れた
流動性があり、内箱と外箱との両箱間を均一に充填する
ことができ、高い断熱性能の断熱箱体を得ることができ
るという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/08 LJC LJD 51/04 LKY F25D 23/06 T //(C08G 18/62 101:00) C08L 75:04 (72)発明者 森清 和宏 大阪府東大阪市高井田本通3丁目22番地 松下冷機株式会社内 (72)発明者 中田 純一 大阪府東大阪市高井田本通3丁目22番地 松下冷機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間に一
    体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン断熱
    材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHCFC
    123またはHCFC141bおよびその混合物または
    シクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメリッ
    クMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜100重
    量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよび
    そのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネートか
    らなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存在
    下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48〜
    65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を重
    合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化合
    物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重
    量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52重
    量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合体
    をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn−ブ
    チルアクリレートとsec−ブチルアクリレートとの共
    重合物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組
    成物であることを特徴とする断熱箱体。
  2. 【請求項2】 樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間に一
    体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン断熱
    材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHCFC
    123またはHCFC141bおよびその混合物または
    シクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメリッ
    クMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜100重
    量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよび
    そのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネートか
    らなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存在
    下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48〜
    65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を重
    合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化合
    物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重
    量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52重
    量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合体
    をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn−ブ
    チルアクリレートとtert−ブチルアクリレートとの
    共重合物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂
    組成物であることを特徴とする断熱箱体。
  3. 【請求項3】 樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間に一
    体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン断熱
    材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHCFC
    123またはHCFC141bおよびその混合物または
    シクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメリッ
    クMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜100重
    量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよび
    そのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネートか
    らなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存在
    下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48〜
    65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を重
    合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化合
    物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重
    量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52重
    量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合体
    をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn−ブ
    チルアクリレートとイソブチルアクリレートとの共重合
    物と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成物
    であることを特徴とする断熱箱体。
  4. 【請求項4】 樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間に一
    体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン断熱
    材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHCFC
    123またはHCFC141bおよびその混合物または
    シクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメリッ
    クMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜100重
    量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよび
    そのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネートか
    らなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存在
    下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48〜
    65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を重
    合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化合
    物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重
    量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52重
    量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合体
    をコーティングしたn−プロピルアクリレートとn−ブ
    チルアクリレートとエチルアクリレートとの共重合物
    と、芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成物で
    あることを特徴とする断熱箱体。
  5. 【請求項5】 樹脂製内箱と金属製外箱との両箱間に一
    体発泡したウレタン断熱材からなり、前記ウレタン断熱
    材がポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤としてHCFC
    123またはHCFC141bおよびその混合物または
    シクロペンタン、イソシアネート成分としてポリメリッ
    クMDIまたはそのプレポリマー化物が40〜100重
    量%であり残りをTDI−80、クルードTDIおよび
    そのプレポリマー化物とする有機ポリイソシアネートか
    らなり、前記樹脂製内箱が共役ジエン系合成ゴムの存在
    下に35〜52重量%のシアン化ビニル化合物と48〜
    65重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を重
    合させて得たグラフト共重合体と、シアン化ビニル化合
    物35〜52重量%と芳香族ビニル化合物48〜65重
    量%の共重合体と、シアン化ビニル化合物35〜52重
    量%と芳香族ビニル化合物48〜65重量%の共重合体
    をコーティングしたポリn−プロピルアクリレートと、
    芳香族ビニルオリゴマーとを混合した樹脂組成物である
    ことを特徴とする断熱箱体。
JP6035683A 1994-03-07 1994-03-07 断熱箱体 Pending JPH07242765A (ja)

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