JP3520575B2 - ゴム強化スチレン系樹脂組成物及び断熱用構造体 - Google Patents
ゴム強化スチレン系樹脂組成物及び断熱用構造体Info
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- JP3520575B2 JP3520575B2 JP25355194A JP25355194A JP3520575B2 JP 3520575 B2 JP3520575 B2 JP 3520575B2 JP 25355194 A JP25355194 A JP 25355194A JP 25355194 A JP25355194 A JP 25355194A JP 3520575 B2 JP3520575 B2 JP 3520575B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム強化スチレン系樹脂
組成物及び断熱用構造体に係り、詳しくは、ウレタン発
泡断熱材を用いた断熱用箱体を製造する用途に好適に使
用されるゴム強化スチレン系樹脂組成物と、該組成物を
用いて成形された断熱用構造体に関し、更に詳しくは、
1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタン(C
HCl2 CF3 :以下「HCFC−123」と称す。)
及び/又は1,1−ジクロロ−1−フロロエタン(CH
3 Cl2 CF3 :以下「HCFC−141b」と称
す。)を発泡剤とするウレタン発泡断熱材に接する構造
体の製造原料として好適な耐フロン性ゴム強化スチレン
系樹脂組成物びこの組成物を用いて成形された箱体等の
断熱用構造体に関する。
組成物及び断熱用構造体に係り、詳しくは、ウレタン発
泡断熱材を用いた断熱用箱体を製造する用途に好適に使
用されるゴム強化スチレン系樹脂組成物と、該組成物を
用いて成形された断熱用構造体に関し、更に詳しくは、
1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタン(C
HCl2 CF3 :以下「HCFC−123」と称す。)
及び/又は1,1−ジクロロ−1−フロロエタン(CH
3 Cl2 CF3 :以下「HCFC−141b」と称
す。)を発泡剤とするウレタン発泡断熱材に接する構造
体の製造原料として好適な耐フロン性ゴム強化スチレン
系樹脂組成物びこの組成物を用いて成形された箱体等の
断熱用構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫、製氷機などの保冷を目的とする
断熱用箱体は、一般に、例えば塗装或いはコーティング
を施した鋼板を外箱形状(門型又は逆門型など)に成形
し、次に所定の形状に成形した合成樹脂製内箱と組み合
わせ、この内箱と外箱との間にウレタン発泡断熱材の原
料であるウレタン原液を注入した後発泡させ、ウレタン
発泡断熱材により外箱と内箱とを接合一体化する。即
ち、ウレタン発泡断熱材を、断熱材としての役割を果た
させると共に、構造体としての強度部材として利用して
いる。なお、使用目的により、外箱と内箱とは、同材質
であっても異材質であっても良い。
断熱用箱体は、一般に、例えば塗装或いはコーティング
を施した鋼板を外箱形状(門型又は逆門型など)に成形
し、次に所定の形状に成形した合成樹脂製内箱と組み合
わせ、この内箱と外箱との間にウレタン発泡断熱材の原
料であるウレタン原液を注入した後発泡させ、ウレタン
発泡断熱材により外箱と内箱とを接合一体化する。即
ち、ウレタン発泡断熱材を、断熱材としての役割を果た
させると共に、構造体としての強度部材として利用して
いる。なお、使用目的により、外箱と内箱とは、同材質
であっても異材質であっても良い。
【0003】ところで、ウレタン発泡の際には、ウレタ
ンの硬化反応時の発熱によりウレタン発泡断熱材の中心
部では60℃以上の高温となる。このため、ウレタンの
硬化反応後、冷却時にウレタン発泡断熱材は収縮を起こ
し、収縮応力が発生する。そして、この収縮応力によ
り、ウレタン発泡断熱材や内箱に歪が生じ、内箱材料の
強度が不十分であると内箱に白化現象やクラックが発生
することになる。そのため、内箱材料としては、成形性
が良好であり、ウレタン発泡断熱材との接着性が良好
で、かつ、低温収縮に対する応力耐性に優れ、また、使
用に際し、内部に収納した品物の落下に対する耐衝撃
性、更には、収納物、例えば、冷蔵庫内の食用油、調味
料等の汚染に対する耐薬品性に優れること等が要求さ
れ、従来、これらを満足する材料としてABS樹脂(ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン3元共重合体)
やスチロール樹脂又は塩化ビニル樹脂などが用いられて
いる。
ンの硬化反応時の発熱によりウレタン発泡断熱材の中心
部では60℃以上の高温となる。このため、ウレタンの
硬化反応後、冷却時にウレタン発泡断熱材は収縮を起こ
し、収縮応力が発生する。そして、この収縮応力によ
り、ウレタン発泡断熱材や内箱に歪が生じ、内箱材料の
強度が不十分であると内箱に白化現象やクラックが発生
することになる。そのため、内箱材料としては、成形性
が良好であり、ウレタン発泡断熱材との接着性が良好
で、かつ、低温収縮に対する応力耐性に優れ、また、使
用に際し、内部に収納した品物の落下に対する耐衝撃
性、更には、収納物、例えば、冷蔵庫内の食用油、調味
料等の汚染に対する耐薬品性に優れること等が要求さ
れ、従来、これらを満足する材料としてABS樹脂(ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン3元共重合体)
やスチロール樹脂又は塩化ビニル樹脂などが用いられて
いる。
【0004】一方、ウレタン発泡断熱材の発泡剤として
は、フロンであるCFC−11(CCl3 F:トリクロ
ロフロロメタン)が断熱性、毒性、安全性、作業性、コ
ストの点から最も一般的に用いられている。そして、こ
のCFC−11はウレタン原料中に液状で混合され、ウ
レタン発泡時にウレタン樹脂の反応熱により気化し、微
細なセルを形成する。このセル中のCFC−11は経時
的に発泡体セルから外部に拡散する。そのため、内箱は
ウレタン原料注入時はもちろんのこと、発泡後もセル内
からの拡散によりCFC−11の影響を受ける。
は、フロンであるCFC−11(CCl3 F:トリクロ
ロフロロメタン)が断熱性、毒性、安全性、作業性、コ
ストの点から最も一般的に用いられている。そして、こ
のCFC−11はウレタン原料中に液状で混合され、ウ
レタン発泡時にウレタン樹脂の反応熱により気化し、微
細なセルを形成する。このセル中のCFC−11は経時
的に発泡体セルから外部に拡散する。そのため、内箱は
ウレタン原料注入時はもちろんのこと、発泡後もセル内
からの拡散によりCFC−11の影響を受ける。
【0005】従来、内箱材料としてスチロール樹脂を用
いた場合には、このCFC−11に対する耐性が低いた
めに、発泡材に直接接触しないように防御フィルムや防
御コートを必要としている。また、塩化ビニル樹脂は、
CFC−11からの影響は受けにくい反面、耐熱性が低
く、断熱材の硬化反応時の熱により変形を生じたり、衝
撃強度が低く割れ易いという欠点がある。これに対し
て、ABS樹脂は、成形性、耐衝撃性、耐溶剤性、耐C
FC−11性等のバランスに優れた材料であり、現在で
は最も広く用いられている。
いた場合には、このCFC−11に対する耐性が低いた
めに、発泡材に直接接触しないように防御フィルムや防
御コートを必要としている。また、塩化ビニル樹脂は、
CFC−11からの影響は受けにくい反面、耐熱性が低
く、断熱材の硬化反応時の熱により変形を生じたり、衝
撃強度が低く割れ易いという欠点がある。これに対し
て、ABS樹脂は、成形性、耐衝撃性、耐溶剤性、耐C
FC−11性等のバランスに優れた材料であり、現在で
は最も広く用いられている。
【0006】ところで、最近になって、CFC−11を
はじめフロンの放出が成層圏のオゾン層を破壊する原因
として、フロン物質の生産及び消費に関して国際的に規
制され始めた。CFC−11は、この規制対象物質に含
まれているため、上記のようなウレタン発泡断熱材の発
泡剤としての使用が困難となり、代替発泡剤の使用が検
討されている。CFC−11の代替発泡剤としては、C
FC−11と物理特性(沸点、蒸発潜熱等)が類似する
ものであって、フロン規制対象外物質であるHCFC−
123及びHCFC−141bなどが提案されている。
はじめフロンの放出が成層圏のオゾン層を破壊する原因
として、フロン物質の生産及び消費に関して国際的に規
制され始めた。CFC−11は、この規制対象物質に含
まれているため、上記のようなウレタン発泡断熱材の発
泡剤としての使用が困難となり、代替発泡剤の使用が検
討されている。CFC−11の代替発泡剤としては、C
FC−11と物理特性(沸点、蒸発潜熱等)が類似する
ものであって、フロン規制対象外物質であるHCFC−
123及びHCFC−141bなどが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、HCFC−1
23やHCFC−141bは、CFC−11と比較して
高分子材料に対する溶解性が高く、従来の内箱用箱体材
料であるスチロール樹脂やABS樹脂に対する膨潤、溶
解能が大きい。このため、これらの発泡剤による代替
は、箱体の強度低下や破壊、外観不良につながる。例え
ば、ウレタン発泡断熱材の発泡剤としてHCFC−12
3やHCFC−141bを用いた場合、従来、内箱材料
として最も広く使用されているABS樹脂では、発泡剤
のアタックが大きく、内箱にクラック或いは白化を発生
し、冷蔵庫箱体等の強度不足や外観不良となるという問
題がある。そのため、内箱材料の肉厚を非常に厚くする
か、或いはHCFC−123及びHCFC−141b
(以下「HCFC」と総称する。)に優れた耐性を示す
フィルムをラミネートするなどの対策が講じられている
が、内箱材料の肉厚を厚くしても経時的にHCFCの影
響を受け、長期では冷蔵庫箱体等の品質が低下すること
になり、本質的な解決策とはならない。また、肉厚を厚
くすると成形時間が長くなり、生産性が低下したり材料
重量が大きくなり、断熱用箱体の重量が増加するという
欠点もある。また、耐HCFC性に優れた材料をラミネ
ートすることは、必要最小限の厚みでHCFCからのア
タックを防止する効果があるが、内箱の切り欠き部に対
するHCFCからの影響を防止するための保護構造が必
要となり、製造が複雑になること、異種材料から構成さ
れるため材料の再生利用が困難であること等の問題があ
る。
23やHCFC−141bは、CFC−11と比較して
高分子材料に対する溶解性が高く、従来の内箱用箱体材
料であるスチロール樹脂やABS樹脂に対する膨潤、溶
解能が大きい。このため、これらの発泡剤による代替
は、箱体の強度低下や破壊、外観不良につながる。例え
ば、ウレタン発泡断熱材の発泡剤としてHCFC−12
3やHCFC−141bを用いた場合、従来、内箱材料
として最も広く使用されているABS樹脂では、発泡剤
のアタックが大きく、内箱にクラック或いは白化を発生
し、冷蔵庫箱体等の強度不足や外観不良となるという問
題がある。そのため、内箱材料の肉厚を非常に厚くする
か、或いはHCFC−123及びHCFC−141b
(以下「HCFC」と総称する。)に優れた耐性を示す
フィルムをラミネートするなどの対策が講じられている
が、内箱材料の肉厚を厚くしても経時的にHCFCの影
響を受け、長期では冷蔵庫箱体等の品質が低下すること
になり、本質的な解決策とはならない。また、肉厚を厚
くすると成形時間が長くなり、生産性が低下したり材料
重量が大きくなり、断熱用箱体の重量が増加するという
欠点もある。また、耐HCFC性に優れた材料をラミネ
ートすることは、必要最小限の厚みでHCFCからのア
タックを防止する効果があるが、内箱の切り欠き部に対
するHCFCからの影響を防止するための保護構造が必
要となり、製造が複雑になること、異種材料から構成さ
れるため材料の再生利用が困難であること等の問題があ
る。
【0008】また、ガラス繊維(以下「GF」と称
す。)及び炭素繊維(以下「CF」と称す。)等の充填
材を混入し、材料の機械的特性を向上させることも一般
的に良く行なわれているが、GF及びCFはいずれも繊
維径が5〜20μmで長さが100μm〜数mmと形状
が大きく、成形品の表面平滑性、表面意匠性を著しく低
下させるという欠点がある。また、繊維により材料の成
形性が低下するという欠点もあり、GFやCF等の充填
材の使用は好ましいことではない。
す。)及び炭素繊維(以下「CF」と称す。)等の充填
材を混入し、材料の機械的特性を向上させることも一般
的に良く行なわれているが、GF及びCFはいずれも繊
維径が5〜20μmで長さが100μm〜数mmと形状
が大きく、成形品の表面平滑性、表面意匠性を著しく低
下させるという欠点がある。また、繊維により材料の成
形性が低下するという欠点もあり、GFやCF等の充填
材の使用は好ましいことではない。
【0009】なお、従来、ウレタン断熱材料に接触する
箱体製造用原料として、シアン化ビニル成分量の多いA
BS樹脂を用いることが提案されている。即ち、特開昭
58−113215ではゴム成分を除くABS樹脂中の
シアン化ビニル成分量として40%以下を提案している
が、本発明者らが検討した結果、特開昭58−1132
15記載の組成物はCFC−11を用いて発泡されたウ
レタン断熱材料と接触する用途に対しては充分な耐性を
示すが、本発明が対象とするHCFC−123又はHC
FC−141bを用いて発泡されたウレタン断熱材料と
接触させた状態で、高温と低温に繰り返し保持する促進
劣化テスト(ヒートサイクルテスト)によって、前記組
成物で成形された箱体表面に小さな膨れが生じて断熱用
箱体製品の外観意匠性を著しく損なうことが判明した。
箱体製造用原料として、シアン化ビニル成分量の多いA
BS樹脂を用いることが提案されている。即ち、特開昭
58−113215ではゴム成分を除くABS樹脂中の
シアン化ビニル成分量として40%以下を提案している
が、本発明者らが検討した結果、特開昭58−1132
15記載の組成物はCFC−11を用いて発泡されたウ
レタン断熱材料と接触する用途に対しては充分な耐性を
示すが、本発明が対象とするHCFC−123又はHC
FC−141bを用いて発泡されたウレタン断熱材料と
接触させた状態で、高温と低温に繰り返し保持する促進
劣化テスト(ヒートサイクルテスト)によって、前記組
成物で成形された箱体表面に小さな膨れが生じて断熱用
箱体製品の外観意匠性を著しく損なうことが判明した。
【0010】一方、特開平2−284906ではゴム成
分を除くABS樹脂中のシアン化ビニル成分量として5
0%以上を提案している。シアン化ビニル成分を高濃度
に含む樹脂は、いわゆる高ニトリル樹脂或いはバリヤー
樹脂として知られているが、このような樹脂に共通する
性質として、成形加工時の熱安定性が著しく劣るために
大型の成形品を成形し得ないという本質的な欠点を有す
ることもまた良く知られている。また、高ニトリル樹脂
に用いられるシアン化ビニル単量体としてはアクリロニ
トリル単量体を用いるのが一般的であるが、アクリロニ
トリル単量体が共重合体中に連続して存在する場合に
は、通常のABS樹脂の加工温度範囲においてアクリロ
ニトリル連鎖部分が分子内環化或いは分子間架橋して安
定化することが知られている。このために、高ニトリル
樹脂を加工する場合には樹脂の増粘をもたらす温度以下
の温度を用い、かつ、樹脂が高温にさらされる時間を短
くするなどの配慮が必要である。このため、高ニトリル
樹脂では、樹脂の粘度を下げる目的で樹脂の分子量を下
げることが必要とされ、この場合には樹脂の衝撃強度が
著しく低下して断熱用箱体用途において必要とされる衝
撃強度を満たすことができない。
分を除くABS樹脂中のシアン化ビニル成分量として5
0%以上を提案している。シアン化ビニル成分を高濃度
に含む樹脂は、いわゆる高ニトリル樹脂或いはバリヤー
樹脂として知られているが、このような樹脂に共通する
性質として、成形加工時の熱安定性が著しく劣るために
大型の成形品を成形し得ないという本質的な欠点を有す
ることもまた良く知られている。また、高ニトリル樹脂
に用いられるシアン化ビニル単量体としてはアクリロニ
トリル単量体を用いるのが一般的であるが、アクリロニ
トリル単量体が共重合体中に連続して存在する場合に
は、通常のABS樹脂の加工温度範囲においてアクリロ
ニトリル連鎖部分が分子内環化或いは分子間架橋して安
定化することが知られている。このために、高ニトリル
樹脂を加工する場合には樹脂の増粘をもたらす温度以下
の温度を用い、かつ、樹脂が高温にさらされる時間を短
くするなどの配慮が必要である。このため、高ニトリル
樹脂では、樹脂の粘度を下げる目的で樹脂の分子量を下
げることが必要とされ、この場合には樹脂の衝撃強度が
著しく低下して断熱用箱体用途において必要とされる衝
撃強度を満たすことができない。
【0011】ところで、高ニトリル樹脂の熱安定性は、
前記したように、樹脂の加工性と製品強度を決定する上
で極めて重要である。ここで、高ニトリル樹脂の熱安定
性について考察すると、アクリロニトリル成分はABS
樹脂中のゴム成分を除くガラス状重合体部分に主に存在
し、アクリロニトリル以外の単量体成分との共重合体に
含まれる。アクリロニトリル単量体が分子内環化或いは
分子間架橋を起こすためには、前記したガラス状共重合
体部分に、アクリロニトリル単量体が少なくとも3個以
上連続して存在することが必要であることは良く知られ
ている(アクリロニトリル3連鎖)。このアクリロニト
リル3連鎖の生成は重合の諸条件によっても大きく変化
するが、最も理想的な条件で重合された場合を想定して
も、前記ガラス状共重合体部分に占めるアクリロニトリ
ル成分量が多いほどアクリロニトリル3連鎖以上が生成
し易く、この結果として熱安定性が劣るものであること
は理解し易い。前記、特開平2−284906ではゴム
質重合体を除く高ニトリル熱可塑性樹脂中のシアン化ビ
ニル成分量として50〜75重量%を提案しているが、
アクリロニトリル成分量が50重量%以上ではアクリロ
ニトリル単量体のモル比が70%以上となるために、熱
安定性が極めて劣る樹脂しか得られないのである。
前記したように、樹脂の加工性と製品強度を決定する上
で極めて重要である。ここで、高ニトリル樹脂の熱安定
性について考察すると、アクリロニトリル成分はABS
樹脂中のゴム成分を除くガラス状重合体部分に主に存在
し、アクリロニトリル以外の単量体成分との共重合体に
含まれる。アクリロニトリル単量体が分子内環化或いは
分子間架橋を起こすためには、前記したガラス状共重合
体部分に、アクリロニトリル単量体が少なくとも3個以
上連続して存在することが必要であることは良く知られ
ている(アクリロニトリル3連鎖)。このアクリロニト
リル3連鎖の生成は重合の諸条件によっても大きく変化
するが、最も理想的な条件で重合された場合を想定して
も、前記ガラス状共重合体部分に占めるアクリロニトリ
ル成分量が多いほどアクリロニトリル3連鎖以上が生成
し易く、この結果として熱安定性が劣るものであること
は理解し易い。前記、特開平2−284906ではゴム
質重合体を除く高ニトリル熱可塑性樹脂中のシアン化ビ
ニル成分量として50〜75重量%を提案しているが、
アクリロニトリル成分量が50重量%以上ではアクリロ
ニトリル単量体のモル比が70%以上となるために、熱
安定性が極めて劣る樹脂しか得られないのである。
【0012】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、加工時の熱安定性、衝撃強度等の製品
品質のバランスが優れ、従来の製造設備を用いて製造す
ることができ、HCFC−123及びHCFC−141
bの内の少なくとも1種を発泡剤としたウレタン発泡断
熱材と接触しても、強度低下や破壊、外観不良をひき起
こすことのない構造体を提供することができる耐フロン
性ゴム強化スチレン系樹脂組成物及び該組成物よりなる
内箱を有する断熱用構造体を提供することを目的とす
る。
れたものであり、加工時の熱安定性、衝撃強度等の製品
品質のバランスが優れ、従来の製造設備を用いて製造す
ることができ、HCFC−123及びHCFC−141
bの内の少なくとも1種を発泡剤としたウレタン発泡断
熱材と接触しても、強度低下や破壊、外観不良をひき起
こすことのない構造体を提供することができる耐フロン
性ゴム強化スチレン系樹脂組成物及び該組成物よりなる
内箱を有する断熱用構造体を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】ジエン系ゴム質重合体
(A)と、アクリル酸エステル系ゴム質重合体(B)
と、ガラス状共重合体(C)とを含有するゴム強化スチ
レン系樹脂組成物であって、 (i) 前記ジエン系ゴム質重合体(A)100重量部に
対して、前記ガラス状共重合体(C)50〜110重量
部がグラフト結合してグラフト率50〜110%のグラ
フト重合体を形成しており、 (ii) 前記ジエン系ゴム質重合体(A)が、芳香族ビニ
ル単量体とジエン系単量体との共重合体(D)を、前記
ジエン系ゴム質重合体(A)100重合部中に50重量
部以上含み、 (iii) 前記ガラス状共重合体(C)が、シアン化ビニ
ル単量体と、芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カル
ボン酸アルキルエステル単量体とを共重合してなり、該
ガラス状共重合体(C)100重量部中にシアン化ビニ
ル単量体成分を25〜50重量部含みかつ (iv) 1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタ
ン及び/又は1,1−ジクロロ−1−フロロエタンを発
泡剤とするウレタン発泡断熱材に接する構造体製造用樹
脂組成物である、ことを特徴とする。
(A)と、アクリル酸エステル系ゴム質重合体(B)
と、ガラス状共重合体(C)とを含有するゴム強化スチ
レン系樹脂組成物であって、 (i) 前記ジエン系ゴム質重合体(A)100重量部に
対して、前記ガラス状共重合体(C)50〜110重量
部がグラフト結合してグラフト率50〜110%のグラ
フト重合体を形成しており、 (ii) 前記ジエン系ゴム質重合体(A)が、芳香族ビニ
ル単量体とジエン系単量体との共重合体(D)を、前記
ジエン系ゴム質重合体(A)100重合部中に50重量
部以上含み、 (iii) 前記ガラス状共重合体(C)が、シアン化ビニ
ル単量体と、芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カル
ボン酸アルキルエステル単量体とを共重合してなり、該
ガラス状共重合体(C)100重量部中にシアン化ビニ
ル単量体成分を25〜50重量部含みかつ (iv) 1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタ
ン及び/又は1,1−ジクロロ−1−フロロエタンを発
泡剤とするウレタン発泡断熱材に接する構造体製造用樹
脂組成物である、ことを特徴とする。
【0014】請求項2の断熱用構造体は、請求項1に記
載のゴム強化スチレン系樹脂組成物を用いて形成され
た、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタン
及び/又は 1,1−ジクロロ−1−フロロエタンを発
泡剤とするウレタン発泡断熱材に接する断熱用構造体で
ある。
載のゴム強化スチレン系樹脂組成物を用いて形成され
た、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタン
及び/又は 1,1−ジクロロ−1−フロロエタンを発
泡剤とするウレタン発泡断熱材に接する断熱用構造体で
ある。
【0015】なお、以下において「(共)重合」なる記
載は、「重合又は共重合」を示す。
載は、「重合又は共重合」を示す。
【0016】本発明に用いられるジエン系ゴム質重合体
(A)は、ジエン系単量体と芳香族ビニル単量体とを共
重合して得られる共重合体(D)を、該ジエン系ゴム質
重合体(A)100重量部中に50重量部含有するもの
である。この共重合体(D)としては、スチレン−ブタ
ジエン共重合体(SBR)が好適である。ジエン系ゴム
質重合体(A)中のSBR等の共重合体(D)の含有量
が、ジエン系ゴム質重合体100重量部に対して50重
量部未満では本発明が目的とする構造体を成形すること
が困難となる。なお、ジエン系ゴム質重合体(A)中に
は、SBR等の共重合体(D)以外に、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン等の重合体やアクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体(NBR)等を含んでいても良い。
(A)は、ジエン系単量体と芳香族ビニル単量体とを共
重合して得られる共重合体(D)を、該ジエン系ゴム質
重合体(A)100重量部中に50重量部含有するもの
である。この共重合体(D)としては、スチレン−ブタ
ジエン共重合体(SBR)が好適である。ジエン系ゴム
質重合体(A)中のSBR等の共重合体(D)の含有量
が、ジエン系ゴム質重合体100重量部に対して50重
量部未満では本発明が目的とする構造体を成形すること
が困難となる。なお、ジエン系ゴム質重合体(A)中に
は、SBR等の共重合体(D)以外に、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン等の重合体やアクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体(NBR)等を含んでいても良い。
【0017】本発明に用いられるアクリル酸エステル系
ゴム質重合体(B)としては、炭素数1〜16のアルキ
ル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体の1種
又は2種以上に、架橋剤、グラフト化剤等の共重合可能
な単量体を(共)重合させて得られるゴム質(共)重合
体が挙げられ、炭素数1〜16のアルキル基を有するア
クリル酸アルキルエステル単量体としてはアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル等が挙げられる。また、架橋剤
又はグラフト化剤としてはジビニルベンゼン、ジアリル
マレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。
ゴム質重合体(B)としては、炭素数1〜16のアルキ
ル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体の1種
又は2種以上に、架橋剤、グラフト化剤等の共重合可能
な単量体を(共)重合させて得られるゴム質(共)重合
体が挙げられ、炭素数1〜16のアルキル基を有するア
クリル酸アルキルエステル単量体としてはアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル等が挙げられる。また、架橋剤
又はグラフト化剤としてはジビニルベンゼン、ジアリル
マレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。
【0018】本発明に用いられるガラス状共重合体は、
シアン化ビニル単量体と、芳香族ビニル単量体及び/又
は不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体との共重合
体であって、シアン化ビニル単量体としてはアクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等が、芳香族ビニル単量体
としてはスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルス
チレン、クロルスチレン等が、不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル単量体としてはメチルアクリレート、エチル
アクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレートなどが挙げられ、各々、1種又は2種以上を
用いることができる。
シアン化ビニル単量体と、芳香族ビニル単量体及び/又
は不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体との共重合
体であって、シアン化ビニル単量体としてはアクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等が、芳香族ビニル単量体
としてはスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルス
チレン、クロルスチレン等が、不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル単量体としてはメチルアクリレート、エチル
アクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレートなどが挙げられ、各々、1種又は2種以上を
用いることができる。
【0019】ガラス状共重合体(C)中のシアン化ビニ
ル単量体成分の含有量は、ガラス状共重合体(C)の1
00重量部に対して25〜50重量部とする。このシア
ン化ビニル単量体成分量が25重量%未満では、本発明
の目的であるHCFC−123あるいはHCFC−14
1bなどのフロンに対する耐溶剤性を十分に改善するこ
とができず、断熱用箱体に用いた場合の促進劣化テスト
において断熱用箱体に膨れ等の外観不良を生じる。逆に
50重量%を超える場合には、得られる樹脂組成物を断
熱用箱体に成形加工する工程において、経時的に材料粘
度が増加するために、連続して成形加工することができ
ず、また、これを回避する目的で樹脂組成物の分子量を
下げて、低い温度で加工しようとする場合には断熱用箱
体が必要とする衝撃強度を満足し得ないという問題を生
じる。また、シアン化ビニル単量体成分量が50重量%
を超えるガラス状共重合体は、前記したように熱安定性
が非常に劣るものである上に、たとえ少量含まれていて
も、断熱用箱体の製造を連続して行う実際の工程におい
ては押出機内に蓄積されて樹脂が劣化し、小粒の変色樹
脂となって製品中に混入するために好ましくない。この
ようなことから、本発明の樹脂組成物を構成するガラス
状共重合体(C)は実質的に50重量%以下のシアン化
ビニル単量体成分を含む共重合体である必要があり、シ
アン化ビニル単量体成分量が50重量%を超えるガラス
状共重合体の樹脂組成物中の含有量は、3重量%以下、
特に1重量%以下にすることが好ましい。
ル単量体成分の含有量は、ガラス状共重合体(C)の1
00重量部に対して25〜50重量部とする。このシア
ン化ビニル単量体成分量が25重量%未満では、本発明
の目的であるHCFC−123あるいはHCFC−14
1bなどのフロンに対する耐溶剤性を十分に改善するこ
とができず、断熱用箱体に用いた場合の促進劣化テスト
において断熱用箱体に膨れ等の外観不良を生じる。逆に
50重量%を超える場合には、得られる樹脂組成物を断
熱用箱体に成形加工する工程において、経時的に材料粘
度が増加するために、連続して成形加工することができ
ず、また、これを回避する目的で樹脂組成物の分子量を
下げて、低い温度で加工しようとする場合には断熱用箱
体が必要とする衝撃強度を満足し得ないという問題を生
じる。また、シアン化ビニル単量体成分量が50重量%
を超えるガラス状共重合体は、前記したように熱安定性
が非常に劣るものである上に、たとえ少量含まれていて
も、断熱用箱体の製造を連続して行う実際の工程におい
ては押出機内に蓄積されて樹脂が劣化し、小粒の変色樹
脂となって製品中に混入するために好ましくない。この
ようなことから、本発明の樹脂組成物を構成するガラス
状共重合体(C)は実質的に50重量%以下のシアン化
ビニル単量体成分を含む共重合体である必要があり、シ
アン化ビニル単量体成分量が50重量%を超えるガラス
状共重合体の樹脂組成物中の含有量は、3重量%以下、
特に1重量%以下にすることが好ましい。
【0020】本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物に
おいては、このようなガラス状共重合体(C)が、ジエ
ン系ゴム質重合体(A)100重量部に対して50〜1
10重量部、グラフト結合している。このグラフト結合
しているガラス状共重合体の量が、50重量部未満で
は、得られる構造体の光沢が低下し、110重量部を超
える場合には構造体を成形する工程で不都合が生じる。
なお、ガラス状共重合体(C)の一部は、アクリル酸ア
ルキルエステルゴム(B)に化学的に結合していても良
い。
おいては、このようなガラス状共重合体(C)が、ジエ
ン系ゴム質重合体(A)100重量部に対して50〜1
10重量部、グラフト結合している。このグラフト結合
しているガラス状共重合体の量が、50重量部未満で
は、得られる構造体の光沢が低下し、110重量部を超
える場合には構造体を成形する工程で不都合が生じる。
なお、ガラス状共重合体(C)の一部は、アクリル酸ア
ルキルエステルゴム(B)に化学的に結合していても良
い。
【0021】本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物に
含まれる、25〜50重量%のシアン化ビニル単量体成
分を含むガラス状共重合体(C)の量としては40重量
%以上が好ましく、この量が40重量%未満では樹脂組
成物の耐フロン性改良効果が充分でないために前記のヒ
ートサイクルテストにおいて箱体に膨れを生じる。
含まれる、25〜50重量%のシアン化ビニル単量体成
分を含むガラス状共重合体(C)の量としては40重量
%以上が好ましく、この量が40重量%未満では樹脂組
成物の耐フロン性改良効果が充分でないために前記のヒ
ートサイクルテストにおいて箱体に膨れを生じる。
【0022】一方、本発明のゴム強化スチレン系樹脂組
成物を構成するアクリル酸アルキルエステルゴム(B)
又はジエン系ゴム質重合体(A)の含有量には特に制限
はなく、樹脂の物性を発現するために適当な量で良い
が、樹脂組成物を本発明が目的とする構造体に成形する
工程での生産性を考慮すると、その合計量が35重量%
以下、特に20〜30重量%とするのが好適である。
成物を構成するアクリル酸アルキルエステルゴム(B)
又はジエン系ゴム質重合体(A)の含有量には特に制限
はなく、樹脂の物性を発現するために適当な量で良い
が、樹脂組成物を本発明が目的とする構造体に成形する
工程での生産性を考慮すると、その合計量が35重量%
以下、特に20〜30重量%とするのが好適である。
【0023】なお、本発明に係るジエン系ゴム質重合体
(A)は、本発明の樹脂組成物中に粒子状に分散してお
り、その粒子径については特に制限は無いが、混合樹脂
の衝撃強度を発現するために0.1〜1μmの範囲であ
ることが好ましい。
(A)は、本発明の樹脂組成物中に粒子状に分散してお
り、その粒子径については特に制限は無いが、混合樹脂
の衝撃強度を発現するために0.1〜1μmの範囲であ
ることが好ましい。
【0024】このようなジエン系ゴム質重合体(A)
は、該ゴム質重合体を構成する1種以上の単量体と、必
要により重合開始剤、分子量調節剤、架橋剤などを加え
て公知の乳化重合法或いは溶液重合法等で反応させるこ
とにより容易に製造することができる。
は、該ゴム質重合体を構成する1種以上の単量体と、必
要により重合開始剤、分子量調節剤、架橋剤などを加え
て公知の乳化重合法或いは溶液重合法等で反応させるこ
とにより容易に製造することができる。
【0025】また、ジエン系ゴム質重合体(A)にガラ
ス状共重合体(C)がグラフト結合してなるグラフト重
合体は、ジエン系ゴム質重合体(A)の存在下でガラス
状共重合体(C)を構成する2種以上の単量体と、必要
により乳化剤、重合開始剤、分子量調節剤、懸濁剤等を
加えて公知の乳化重合、懸濁重合或いは溶液重合などの
方法によってグラフト重合することにより得ることがで
きる。なお、グラフト重合体のグラフト率はジエン系ゴ
ム質重合体(A)100重量部に対してガラス状共重合
体(C)が50重量部以上、即ち50%以上であり、こ
の値が50重量部未満ではシートが層状に剥離したり、
衝撃強度が劣るなどの欠点を生じる。
ス状共重合体(C)がグラフト結合してなるグラフト重
合体は、ジエン系ゴム質重合体(A)の存在下でガラス
状共重合体(C)を構成する2種以上の単量体と、必要
により乳化剤、重合開始剤、分子量調節剤、懸濁剤等を
加えて公知の乳化重合、懸濁重合或いは溶液重合などの
方法によってグラフト重合することにより得ることがで
きる。なお、グラフト重合体のグラフト率はジエン系ゴ
ム質重合体(A)100重量部に対してガラス状共重合
体(C)が50重量部以上、即ち50%以上であり、こ
の値が50重量部未満ではシートが層状に剥離したり、
衝撃強度が劣るなどの欠点を生じる。
【0026】本発明の樹脂組成物を製造するに際して
は、ガラス状共重合体(C)を、このようにジエン系ゴ
ム質重合体の存在下でガラス状共重合体を構成する1種
以上の単量体を加えて重合して得られるグラフト重合体
として用いても良く、また、このようにして得られたグ
ラフト重合体に、ジエン系ゴム質重合体の非存在下で別
に重合したガラス状共重合体を添加混合して用いても良
い。
は、ガラス状共重合体(C)を、このようにジエン系ゴ
ム質重合体の存在下でガラス状共重合体を構成する1種
以上の単量体を加えて重合して得られるグラフト重合体
として用いても良く、また、このようにして得られたグ
ラフト重合体に、ジエン系ゴム質重合体の非存在下で別
に重合したガラス状共重合体を添加混合して用いても良
い。
【0027】本発明の断熱用構造体は、このようなゴム
強化スチレン系樹脂組成物を用いて常法に従って、容易
に製造される。
強化スチレン系樹脂組成物を用いて常法に従って、容易
に製造される。
【0028】
【作用】本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物を構成
するジエン系ゴム質重合体(A)は、本発明の樹脂組成
物に可撓性と衝撃強度を付与する。
するジエン系ゴム質重合体(A)は、本発明の樹脂組成
物に可撓性と衝撃強度を付与する。
【0029】本発明では、このジエン系ゴム質重合体
(A)中のスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)等
の芳香族ビニル単量体とジエン系単量体との共重合体の
含有量が50重量%以上であるため、構造体に成形加工
する温度における伸び率が改善される。
(A)中のスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)等
の芳香族ビニル単量体とジエン系単量体との共重合体の
含有量が50重量%以上であるため、構造体に成形加工
する温度における伸び率が改善される。
【0030】本発明の別の構成物質であるシアン化ビニ
ル単量体と芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カルボ
ン酸アルキルエステル単量体とで構成されるガラス状共
重合体(C)は、本発明の樹脂組成物に機械的強度、表
面光沢などを付与するとともに、本発明の目的であるH
CFC−123、HCFC−141b等への耐フロン性
を付与するために重要である。即ち、シアン化ビニル単
量体は、本発明の樹脂組成物の耐フロン性を実質的に変
化させる。耐フロン性を向上させるためには、シアン化
ビニル単量体成分量が多い程良いが、過度に多いと、成
形加工時の熱安定性が低下する。シアン化ビニル単量体
成分量を本発明の範囲に保つことによって、耐フロン性
及び成形時の熱安定性を良好に保つことが可能となる。
ル単量体と芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カルボ
ン酸アルキルエステル単量体とで構成されるガラス状共
重合体(C)は、本発明の樹脂組成物に機械的強度、表
面光沢などを付与するとともに、本発明の目的であるH
CFC−123、HCFC−141b等への耐フロン性
を付与するために重要である。即ち、シアン化ビニル単
量体は、本発明の樹脂組成物の耐フロン性を実質的に変
化させる。耐フロン性を向上させるためには、シアン化
ビニル単量体成分量が多い程良いが、過度に多いと、成
形加工時の熱安定性が低下する。シアン化ビニル単量体
成分量を本発明の範囲に保つことによって、耐フロン性
及び成形時の熱安定性を良好に保つことが可能となる。
【0031】また、本発明のゴム強化スチレン系樹脂組
成物は優れた加工性と、着色性、衝撃強度、耐寒性など
の特徴を有し、本発明の樹脂組成物を箱体に用いること
によりHCFC−123及び/又はHCFC−141b
を発泡剤としたウレタン発泡断熱材と接する用途に対し
て、樹脂が劣化せず、成形加工性、外観意匠性に優れた
断熱用構造体を提供することができる。
成物は優れた加工性と、着色性、衝撃強度、耐寒性など
の特徴を有し、本発明の樹脂組成物を箱体に用いること
によりHCFC−123及び/又はHCFC−141b
を発泡剤としたウレタン発泡断熱材と接する用途に対し
て、樹脂が劣化せず、成形加工性、外観意匠性に優れた
断熱用構造体を提供することができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を製造例、実施例及び比較例に
基いて具体的に説明する。なお、実施例及び比較例にお
ける評価方法は下記の通りである。
基いて具体的に説明する。なお、実施例及び比較例にお
ける評価方法は下記の通りである。
【0033】 押出成形性
押し出し成形工程における混合樹脂の溶融粘度と熱安定
性を考慮して、実用の可能性を判定した。(○:良好,
△:使用可,×:不可) 真空成形性 厚み2mmのシートを用い、(株)浅野研究所製コスミ
ック真空成形機、FC−1APA−W4型により、間口
600×500mm、深さ450mmの箱をプラグアシ
スト方式で成形してコーナー部の厚みを測定した。
性を考慮して、実用の可能性を判定した。(○:良好,
△:使用可,×:不可) 真空成形性 厚み2mmのシートを用い、(株)浅野研究所製コスミ
ック真空成形機、FC−1APA−W4型により、間口
600×500mm、深さ450mmの箱をプラグアシ
スト方式で成形してコーナー部の厚みを測定した。
【0034】(○:良好,△:使用可,×:不可)
押出シートの外観
押出シートの色調と表面光沢を評価して、断熱用箱体と
しての外観意匠性から判定した。(○:良好,△:使用
可,黄変:赤黄色に変色,低光沢:光沢が不足) 押出シートの強度 押出シートの引張強度、曲げ弾性率、表面剛性を評価し
て、断熱用箱体に組み込んだ場合の断熱用箱体の強度及
び樹脂製内箱表面の傷つき易さを考慮して判定した。
(○:良好,△:使用可) ヒートサイクル性 まず、押出シートを真空成形して厚み約1mmの成形品
を得た。この真空成形シートを適当な大きさに切断した
後、外枠が金属で作られた間口200mm×100m
m、深さ20mmの弁当箱状容器の上面に固定した後、
この1面が樹脂製シート、他の5面が金属で形成されて
いる中空容器の中空部に発泡ポリウレタン原料を注入発
泡させた。発泡操作後60℃で30分キュアリングを行
った後、−10℃で12時間放置した後+50℃に12
時間放置する操作を7回繰り返すヒートサイクル試験を
行なって試験終了後の樹脂製シートの表面状態を観察し
た。なお、発泡ウレタン原料は東洋ゴム(株)製「#1
903−25」発泡ポリウレタン原料を用いたが、この
原料のうち、フロンについてのみHCFC−123或い
はHCFC−141bを用いた。(○:良好,膨れ:ヒ
ートサイクルテストによりシートに膨れが発生,ク:ク
ラック発生) 押出シートの熱安定性 押出シートを多光源分光測色計を用いて標準白色板に対
する色差(ΔE)を求めた。(○:ΔE≦7,△:ΔE
=7〜10,×:ΔE>10) 製造例1:ABSグラフト重合体の製造 公知の乳化重合法により得られたポリブタジエンゴム乳
化ラテックスのゴム成分と、同様に、公知の乳化重合法
により得られたスチレン−ブタジエン共重合ゴム乳化ラ
テックスとの量比を変えて混合した混合ゴムラテックス
にアクリロニトリルとスチレンを加えて公知の乳化グラ
フト重合する際に、ゴムラテックス添加量、分子量調節
剤および開始剤の種類と量を変え、ゴム含有量とグラフ
ト率の異なる表1のABSグラフト重合体(I)〜(VI
I)を得た。
しての外観意匠性から判定した。(○:良好,△:使用
可,黄変:赤黄色に変色,低光沢:光沢が不足) 押出シートの強度 押出シートの引張強度、曲げ弾性率、表面剛性を評価し
て、断熱用箱体に組み込んだ場合の断熱用箱体の強度及
び樹脂製内箱表面の傷つき易さを考慮して判定した。
(○:良好,△:使用可) ヒートサイクル性 まず、押出シートを真空成形して厚み約1mmの成形品
を得た。この真空成形シートを適当な大きさに切断した
後、外枠が金属で作られた間口200mm×100m
m、深さ20mmの弁当箱状容器の上面に固定した後、
この1面が樹脂製シート、他の5面が金属で形成されて
いる中空容器の中空部に発泡ポリウレタン原料を注入発
泡させた。発泡操作後60℃で30分キュアリングを行
った後、−10℃で12時間放置した後+50℃に12
時間放置する操作を7回繰り返すヒートサイクル試験を
行なって試験終了後の樹脂製シートの表面状態を観察し
た。なお、発泡ウレタン原料は東洋ゴム(株)製「#1
903−25」発泡ポリウレタン原料を用いたが、この
原料のうち、フロンについてのみHCFC−123或い
はHCFC−141bを用いた。(○:良好,膨れ:ヒ
ートサイクルテストによりシートに膨れが発生,ク:ク
ラック発生) 押出シートの熱安定性 押出シートを多光源分光測色計を用いて標準白色板に対
する色差(ΔE)を求めた。(○:ΔE≦7,△:ΔE
=7〜10,×:ΔE>10) 製造例1:ABSグラフト重合体の製造 公知の乳化重合法により得られたポリブタジエンゴム乳
化ラテックスのゴム成分と、同様に、公知の乳化重合法
により得られたスチレン−ブタジエン共重合ゴム乳化ラ
テックスとの量比を変えて混合した混合ゴムラテックス
にアクリロニトリルとスチレンを加えて公知の乳化グラ
フト重合する際に、ゴムラテックス添加量、分子量調節
剤および開始剤の種類と量を変え、ゴム含有量とグラフ
ト率の異なる表1のABSグラフト重合体(I)〜(VI
I)を得た。
【0035】なお、グラフト率はグラフト重合体を重合
する際に仕込んだゴム量とアクリロニトリル、スチレン
単量体の重合率からグラフト共重合体のゴム含量(a)
を求めた後、グラフト重合体1gを50mlのアセトニ
トリルに室温で溶解した後に超遠心装置を用いて不溶分
を求め、その重量%(b)を用いて次式により計算し
た。 グラフト率(重量%)={(b)−(a)}×100/
(a) また、グラフト重合体中のアクリロニトリルとスチレン
単量体成分の量比は元素分析により求めた。
する際に仕込んだゴム量とアクリロニトリル、スチレン
単量体の重合率からグラフト共重合体のゴム含量(a)
を求めた後、グラフト重合体1gを50mlのアセトニ
トリルに室温で溶解した後に超遠心装置を用いて不溶分
を求め、その重量%(b)を用いて次式により計算し
た。 グラフト率(重量%)={(b)−(a)}×100/
(a) また、グラフト重合体中のアクリロニトリルとスチレン
単量体成分の量比は元素分析により求めた。
【0036】製造例2:ASAグラフト重合体の製造
アクリル酸ブチルにジビニルベンゼンを加えて乳化重合
して得られたアクリル酸ブチルエステルゴム100重量
部に対して、30重量部のアクリロニトリルと70重量
部のスチレンを加えて公知の乳化グラフト重合法により
ASAグラフト重合体(AI)を得た。
して得られたアクリル酸ブチルエステルゴム100重量
部に対して、30重量部のアクリロニトリルと70重量
部のスチレンを加えて公知の乳化グラフト重合法により
ASAグラフト重合体(AI)を得た。
【0037】また、ゴム成分量を基準としてアクリル酸
エステルゴムラテックス30重量部、ポリブタジエン乳
化ラテックス25重量部、スチレン−ブタジエン共重合
ゴムラテックス75重量部を混合した混合ゴムラテック
ス100重量部に対して、30重量部のアクリロニトリ
ルと70重量部のスチレンを加えて公知の乳化グラフト
重合によりASAグラフト(AII)を得た。
エステルゴムラテックス30重量部、ポリブタジエン乳
化ラテックス25重量部、スチレン−ブタジエン共重合
ゴムラテックス75重量部を混合した混合ゴムラテック
ス100重量部に対して、30重量部のアクリロニトリ
ルと70重量部のスチレンを加えて公知の乳化グラフト
重合によりASAグラフト(AII)を得た。
【0038】
【表1】
【0039】製造例3:共重合体の製造
アクリロニトリル、スチレン、メチルメタクリレートの
組合せと量比を変えて公知の懸濁重合により表2の共重
合体(i)〜(vi)を得た。
組合せと量比を変えて公知の懸濁重合により表2の共重
合体(i)〜(vi)を得た。
【0040】
【表2】
【0041】実施例1〜6、比較例1〜11
グラフト重合体、及び共重合体の種類と量比を変えて配
合したものに、滑剤、可塑剤、安定剤等を加えた後、公
知の押出機又はバンバリーミキサーにて混練して混合樹
脂ペレットを得た。この混合樹脂ペレットを公知のコー
トハンガーダイを有する押出機にて押し出し成形し、厚
み約2mmのシートを成形した。
合したものに、滑剤、可塑剤、安定剤等を加えた後、公
知の押出機又はバンバリーミキサーにて混練して混合樹
脂ペレットを得た。この混合樹脂ペレットを公知のコー
トハンガーダイを有する押出機にて押し出し成形し、厚
み約2mmのシートを成形した。
【0042】評価結果を表3,4,5に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】以上の結果から明らかなように、本発明の
ゴム強化スチレン系樹脂組成物は、押出成形性、真空成
形性、押出シートの外観、強度等に優れ、また、本発明
のゴム強化スチレン系樹脂組成物を用いて成形されたシ
ートはHCFC−123及び/又はHCFC−141b
を発泡剤とするウレタン発泡断熱材と接する状態におけ
る促進劣化テストによってもウレタンと接触することに
よって樹脂が劣化、変形しない。このため、本発明のゴ
ム強化スチレン系樹脂組成物によって、強度や外観意匠
性に優れる断熱用箱体製造用の混合樹脂が提供されるこ
とが明らかである。
ゴム強化スチレン系樹脂組成物は、押出成形性、真空成
形性、押出シートの外観、強度等に優れ、また、本発明
のゴム強化スチレン系樹脂組成物を用いて成形されたシ
ートはHCFC−123及び/又はHCFC−141b
を発泡剤とするウレタン発泡断熱材と接する状態におけ
る促進劣化テストによってもウレタンと接触することに
よって樹脂が劣化、変形しない。このため、本発明のゴ
ム強化スチレン系樹脂組成物によって、強度や外観意匠
性に優れる断熱用箱体製造用の混合樹脂が提供されるこ
とが明らかである。
【0047】これに対して、グラフト重合体やガラス状
共重合体が本発明の範囲外である比較例1〜8や、AS
Aグラフト重合体を含まない比較例9〜11では、良好
な結果は得られない。
共重合体が本発明の範囲外である比較例1〜8や、AS
Aグラフト重合体を含まない比較例9〜11では、良好
な結果は得られない。
【0048】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のゴム強化ス
チレン系樹脂組成物及び断熱用構造体によれば、HCF
C−123及び/又はHCFC−141bを発泡剤とし
たウレタン発泡断熱材と接する箱体等の構造体として、
強度や外観意匠性に優れた断熱用構造体が提供される。
しかも、本発明の樹脂組成物を用いてなる本発明の断熱
用構造体は、いずれも従来の製造設備を用いて製造でき
るため工業的に極めて有利である。
チレン系樹脂組成物及び断熱用構造体によれば、HCF
C−123及び/又はHCFC−141bを発泡剤とし
たウレタン発泡断熱材と接する箱体等の構造体として、
強度や外観意匠性に優れた断熱用構造体が提供される。
しかも、本発明の樹脂組成物を用いてなる本発明の断熱
用構造体は、いずれも従来の製造設備を用いて製造でき
るため工業的に極めて有利である。
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
// C08L 75:04 C08L 75:04
(72)発明者 野口 裕二
山口県宇部市大字沖宇部525−14 宇部
サイコン株式会社宇部工場内
(72)発明者 赤星 純久
山口県宇部市大字沖宇部525−14 宇部
サイコン株式会社宇部工場内
(56)参考文献 特開 平6−240100(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08L 9/00 - 9/10
C08L 25/12
C08L 33/08
C08L 51/04
C08L 53/00 - 53/02
C08L 55/02
Claims (4)
- 【請求項1】 ジエン系ゴム質重合体(A)と、アクリ
ル酸エステル系ゴム質重合体(B)と、ガラス状共重合
体(C)とを含有するゴム強化スチレン系樹脂組成物で
あって、 (i) 前記ジエン系ゴム質重合体(A)100重量部に
対して、前記ガラス状共重合体(C)50〜110重量
部がグラフト結合してグラフト率50〜110%のグラ
フト重合体を形成しており、 (ii) 前記ジエン系ゴム質重合体(A)が、芳香族ビニ
ル単量体とジエン系単量体との共重合体(D)を、前記
ジエン系ゴム質重合体(A)100重合部中に50重量
部以上含み、 (iii) 前記ガラス状共重合体(C)が、シアン化ビニ
ル単量体と、芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カル
ボン酸アルキルエステル単量体とを共重合してなり、該
ガラス状共重合体(C)100重量部中にシアン化ビニ
ル単量体成分を25〜50重量部含みかつ (iv) 1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタ
ン及び/又は1,1−ジクロロ−1−フロロエタンを発
泡剤とするウレタン発泡断熱材に接する構造体製造用樹
脂組成物である、ことを特徴とするゴム強化スチレン系
樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1において、真空成形用ゴム強化
スチレン系樹脂組成物であることを特徴とするゴム強化
スチレン系樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のゴム強化スチレ
ン系樹脂組成物を用いて形成された、1,1−ジクロロ
−2,2,2−トリフロロエタン及び/又は1,1−ジ
クロロ−1−フロロエタンを発泡剤とするウレタン発泡
断熱材に接する断熱用構造体。 - 【請求項4】 請求項3において、真空成形により形成
されたことを特徴とする断熱用構造体。
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---|---|---|---|
JP25355194A JP3520575B2 (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | ゴム強化スチレン系樹脂組成物及び断熱用構造体 |
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JP25355194A JP3520575B2 (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | ゴム強化スチレン系樹脂組成物及び断熱用構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08113675A JPH08113675A (ja) | 1996-05-07 |
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JP25355194A Expired - Fee Related JP3520575B2 (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | ゴム強化スチレン系樹脂組成物及び断熱用構造体 |
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WO2016190311A1 (ja) * | 2015-05-28 | 2016-12-01 | ウィンテックポリマー株式会社 | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物及び成形品 |
-
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- 1994-10-19 JP JP25355194A patent/JP3520575B2/ja not_active Expired - Fee Related
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