JP2678514B2 - 断熱用箱体 - Google Patents

断熱用箱体

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JP2678514B2 JP2094842A JP9484290A JP2678514B2 JP 2678514 B2 JP2678514 B2 JP 2678514B2 JP 2094842 A JP2094842 A JP 2094842A JP 9484290 A JP9484290 A JP 9484290A JP 2678514 B2 JP2678514 B2 JP 2678514B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ウレタン発泡断熱材を用いた断熱用箱体に
関するものである。
[従来の技術] まず、断熱用箱体の一種である冷蔵庫箱体の一般的な
構成及び製造方法を例えば刊行物{ポリウレタン樹脂ハ
ンドブック 日刊工業新聞社刊 P238〜243,248〜250お
よびプラスチックの市場と商品設計 電機・電子機器
プラスチックス・エージ(株)刊P58〜67}に示されて
いるものに基づいて説明する。第1図は一般的な冷蔵庫
箱体の斜視図、第2図は上記冷蔵庫箱体の断面図であ
る。図において、(1)は外箱、(2)は内箱、(3)
はウレタン発泡断熱材である。即ち、外箱(1)は例え
ば塗装あるいはコーテイングを施した鋼板を外箱形状
(門型あるいは逆門型など)に成形することにより製造
する。次に所定の形状に成形した内箱(2)と外箱
(1)を組み合わせて、内箱(2)と外箱(1)の間に
ウレタン発泡断熱材(3)の原料であるウレタン原液を
注入した後発泡させ、ウレタン発泡断熱材(3)により
外箱(1)と内箱(2)とを接合一体化し、ウレタン発
泡断熱材(3)を断熱材の役割を果たさせるとともに構
造体としての強度部材として用いる。又、使用目的によ
り外箱と内箱の材料を同様にしても良い。
ウレタン発泡時には、ウレタンの硬化反応時の発熱に
よりウレタン発泡断熱材(3)の中心部では60℃以上の
高温となる。このため、ウレタンの硬化反応後、冷却時
にウレタン発泡断熱材(3)は収縮を起こし、収縮応力
が発生する。この収縮応力によりウレタン発泡断熱材
(3)や内箱(2)に歪が生じ、内箱材料の強度が不十
分であると内箱に白化現象やクラックが発生することに
なる。そのため内箱材料としては、成形性が良好であ
り、ウレタン発泡断熱材(3)との接着性が良好でかつ
低温収縮に対する応力耐性に優れ、また庫内での品物の
落下に対する耐衝撃性あるいは冷蔵庫内での食用油、調
味料等の汚染に対する耐薬品性に優れること等が要求さ
れ、これらを満足する材料としてABS樹脂(アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン3元共重合体)やスチロ
ール樹脂等のゴム補強スチレン系樹脂または塩化ビニル
樹脂などが用いられている。
一方、ウレタン発泡断熱材(3)の発泡剤としては、
フロンであるCFC−11(CCl3F)が断熱性、毒性、安全
性、作業性、コストの点から最も一般的に用いられてい
る。そしてこのCFC−11はウレタン原料中に液状で混合
され、ウレタン発泡時にウレタン樹脂の反応熱により気
化し、微細なセルを形成する。この、セル中のCFC−11
は経時的に発泡体セルから外部に拡散する。このため内
箱(2)は、ウレタン原料注入時はもちろんのこと発泡
後もセル内からの拡散によりCFC−11の影響をうける。
現在、内箱(2)に用いられているスチロール樹脂は、
CFC−11に対する耐性が低く、直接発泡材(3)と接触
しないように防御フィルムや防御コートを必要としてい
る。また、塩化ビニル樹脂は、CFC−11からの影響は受
けにくい反面、耐熱性が低く断熱材(3)の反応時の熱
により変形を生じたり、衝撃強度が低く割れ易いという
欠点がある。ABS樹脂は、成形性、低温収縮時における
応力緩和、耐衝撃性、耐溶剤性、耐CFC−11性等のバラ
ンスに優れた材料であり、現在では最も広く用いられて
いる。
ところで、CFC−11をはじめフロンの放出が成層圏の
オゾン層を破壊する原因として、フロン物質の生産およ
び消費に関して国際的に規制され始めた。CFC−11は、
この規制対象物質に含まれており、ウレタン断熱材の発
泡剤としての使用が困難となり代替発泡剤が必要であ
る。CFC−11の代替発泡剤としてはCFC−11と物理特性
(沸点、蒸発潜熱等)が類似しフロン規制対象外物質で
あるHCFC−123(CHCl2CF3)およびHCFC−141b(CH3CCl2
F)がある。
[発明が解決しようとする課題] しかし、HCFC−123およびHCFC−141bはCFC−11と比較
して高分子材料に対する溶解性が高く、箱体材料である
スチロール樹脂やABS樹脂に対して膨潤、溶解能が大き
く、これらの発泡剤の代替は箱体の強度低下や破壊、外
観不良につながる。ウレタン発泡断熱材(3)の発泡剤
としてHCFC−123およびHCFC−141bを用いた場合、従来
箱体に使用されているABS樹脂では、発泡剤のアタック
が大きく箱体がクラックを発生したりあるいは膨潤、溶
解し、冷蔵庫箱体等の強度不足や外観不良となるという
課題がある。そのため箱体材料の肉厚を非常に厚くする
か、あるいはHCFC−123およびHCFC−141bに優れた耐性
を示すフィルムをラミネートすること等が行なわれる
が、箱体材料の肉厚を厚くしても経時的にHCFCの影響を
受け、長期では冷蔵庫箱体等の品質が低下することにな
り、本質的な解決策とはならない。また、板厚を厚くす
ると成形時間が長くなり生産性が低下したり、材料重量
が大きくなり冷蔵庫箱体の重量が増加するという欠点も
ある。また、耐HCFC性に優れた材料のラミネートは、必
要最小限の厚みでHCFCからのアタックを防止する効果が
あるが、箱体の切り欠き部に対するHCFCからの影響をう
けるため、HCFCのアタックを防止するための保護が必要
となり製造が複雑になること、異種材料から構成される
ため材料の再生利用が困難であること等の課題がある。
またガラス繊維(GF)および炭素繊維(CF)等の充填
材を混入し、材料の機械的特性を向上させることも一般
的によく行われているが、GFおよびCFはいずれも繊維径
が5〜20μmで長さが100μm〜数mmと形状が大きく、
成形品の表面平滑性、表面意匠性を著しく低下させると
いう欠点がある。また、繊維により材料の成形性が低下
する欠点も有している。
本発明は、かかる課題を解消するためになされたもの
で、従来の製造設備を用いても得ることができ、HCFC−
123およびHCFC−141bの内の少なくとも一種を発泡剤と
したウレタン発泡断熱材を用いても、強度や外観および
意匠性に優れた断熱用箱体を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明の断熱用箱体は、HCFC−123およびHCFC−141b
の内の少なくとも一種を発泡剤としたウレタン発泡断熱
材、およびこの断熱材と接する熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーを5〜40重量%含有するゴム補強スチレン系
樹脂で形成した箱体を備えたものである。
本発明の別の発明の断熱用箱体は、HCFC−123およびH
CFC−141bの内の少なくとも一種を発泡剤としたウレタ
ン発泡断熱材、およびこの断熱材と接する酢酸ビニル成
分を5〜45重量%含むエチレン酢酸ビニル樹脂を5〜40
重量%含有するゴム補強スチレン系樹脂で形成した箱体
を備えたものである。
[作用] 本発明に使用した熱可塑性ポリエステル系エラストマ
ーは、公知の材料であり、HCFC−123およびHCFC−141b
を吸収して膨潤する。一方、ゴム補強スチレン系樹脂の
耐溶剤性は、構成成分のアクリロニトリルの共重合比率
によって大きく変化し、スチレン100重量部に対して、
アクリロニトリルが40重量部以下の場合にはHCFC−123
に溶解(無制限膨潤)し、HCFC−141bに対して膨潤す
る。このように、本発明に用いた熱可塑性ポリエステル
系エラストマーおよびゴム補強スチレン系樹脂それぞれ
単独では、HCFC−123およびHCFC−141bに対する耐溶剤
性は必ずしも好ましいものではないが、本発明者らは、
上記両樹脂を請求の範囲に示した配合割合でブレンドし
たもので、HCFC−123およびHCFC−141bの内の少なくと
も一種を発泡剤としたウレタン発泡断熱材と接する箱体
を形成し、この箱体を用いた断熱用箱体に、高温と低温
条件に繰り返し保持する試験(ヒートサイクルテスト)
を行ったところ、上記ウレタン発泡断熱材と接する上記
箱体にクラックが生じるのが防止できた。また、熱可塑
性ポリエステルエラストマーは、シート押出成形加工と
シート真空成形における成形加工温度範囲がABS樹脂等
のゴム補強スチレン系樹脂と近く、100℃以上の高温で
の引張挙動において幅広い範囲で安定した引張強度と伸
び特性を示すことから、ゴム補強スチレン系樹脂に配合
してもゴム補強スチレン系樹脂の優れた真空成形性を損
なうことがなく、上記箱体の成形加工が可能となる。ま
た、熱可塑性のポリエステル系エラストマーは、色が乳
白色であるためゴム補強スチレン系樹脂に配合してもゴ
ム補強スチレン系樹脂の着色性を阻害することなくゴム
補強スチレン系樹脂に匹敵する着色性が得られる。ま
た、熱可塑性のポリエステル系エラストマーは衝撃強
度、耐寒性に優れることから、熱可塑性のポリエステル
系エラストマーを配合した本発明のゴム補強スチレン系
樹脂は、優れた衝撃強度を示す。このように、熱可塑性
のポリエステルエラストマーを5〜40重量%の範囲でゴ
ム補強スチレン系樹脂に含む材料を箱体に用いることに
より、所期目的を達成することができる。
本発明の別の発明に使用した酢酸ビニル成分5〜45重
量%のエチレン酢酸ビニル樹脂は、公知の材料であり、
HCFC−123およびHCFC−141bに対して膨潤するが、これ
をABS樹脂等のゴム補強スチレン系樹脂に請求の範囲に
示した配合比で混合した樹脂混合物で箱体を形成するこ
とにより、この箱体が、発泡剤としてHCFC−123およびH
CFC−141bの内の少なくとも一種を用いたウレタン発泡
断熱材との密着力が強く、断熱材注入、成形後の冷却サ
イクル等の促進劣化テストによっても箱体にクラック等
の劣化を示さないことを見いだし本発明に到った。ま
た、酢酸ビニル成分5〜45重量%のエチレン酢酸ビニル
樹脂は、シート押出成形加工とシート真空成形における
成形加工温度範囲がABS樹脂等のゴム補強スチレン系樹
脂と近く、80℃以上の高温での引張挙動において幅広い
範囲で安定した引張強度と伸び特性を示すことから、ゴ
ム補強スチレン系樹脂に配合してもゴム補強スチレン系
樹脂の優れた真空成形性を損なうことがなく、冷蔵庫内
箱の成形加工が可能となる。また、酢酸ビニル成分5〜
45重量%のエチレン酢酸ビニル樹脂は色がほとんど無色
であるためゴム補強スチレン系樹脂に配合してもゴム補
強スチレン系樹脂の着色性を阻害することなくゴム補強
スチレン系樹脂に匹敵する着色性が得られる。また、酢
酸ビニル成分5〜45重量%のエチレン酢酸ビニル樹脂は
衝撃強度、耐寒性に優れることから、エチレン酢酸ビニ
ル樹脂を配合した本発明の別の発明のゴム補強スチレン
系樹脂は優れた衝撃強度を示す。このように、酢酸ビニ
ル成分5〜45重量%のエチレン酢酸ビニル樹脂を5〜40
重量%の範囲でゴム補強スチレン系樹脂に含む材料を箱
体に用いることにより、所期目的を達成することができ
る。
[実施例] 本発明に係わるゴム補強スチレン系樹脂はアクリロニ
トリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS樹脂)に
代表されるものであり、ゴム成分が、ブタジエン、スチ
レン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体、アクリル酸アルキルエステル系重合体、
エチレン−プロピレン共重合体等の内の少なくとも一種
の混合物で構成され、これらのゴム成分が粒子状に分散
し、かつこれらのゴム分散粒子に対してその一部が化学
的に結合したガラス状重合体としてスチレン、P−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、
アクリル酸アルキル系ビニルモノマー、アクリル酸系ビ
ニルモノマー、N−フェニルマレイミド等の内の少なく
とも一種の単量体を重合して得られる連続相で構成され
るものであり、ABS樹脂以外には、いわゆるAAS樹脂およ
びAES樹脂などがある。
一般的には熱可塑性のエラストマーはハード・セグメ
ントとソフト・セグメントのブロック共重合体から構成
されるが、本発明に係わる熱可塑性のポリエステルエラ
ストマーは、ハード・セグメントが結晶性ポリエステ
ル、ソフト・セグメントが非結晶性ポリエステルまたは
ポリエーテルからなる共重合体である。これらの熱可塑
性のポリエステル系エラストマーとしては、例えば商品
名:ハイトレル{東レ・デュポン(株)性}、商品名:
ペルプレン{東洋紡績(株)性}、商品名:グリラック
スE{大日本インキ化学工業(株)製}、商品名:LOMOD
{General Electric社製}、商品名:ARNITEL{AKZO社
製}、商品名:RITEFLEX{Celanese/Hoechs社製}、商品
名:PIBIFLEX{Montedison社製}、商品名:ELASTUF{Goo
dyear社製}、商品名:ECTAR{Eastman社製}などをも用
いることができる。なお、熱可塑性のエラストマーとし
ては、上記本発明に用いるポリエステル系のエラストマ
ーの他にスチレン系、弗素系、塩化ビニル系樹脂などが
あるが、スチレン系はHCFC系の溶剤に対して耐性がな
く、弗素系は耐溶剤性および耐熱性に優れるが相容性が
悪く、価格が高く、ABS樹脂等のゴム補強スチレン系樹
脂に配合した場合に成形性に劣るなどの難点があり、塩
化ビニル樹脂系は耐熱性が不十分でABS樹脂等のゴム補
強スチレン系樹脂との配合工程や箱体への成形工程で特
性劣化を起こす等のいずれも難点があり、ABS樹脂等の
ゴム補強スチレン系樹脂に対する特性改良効果は得られ
ない。また、本発明に係わる熱可塑性のポリエステル系
エラストマーの配合量は5〜40重量%で、5重量%未満
では配合の効果が得られず、HCFCを発泡剤とするウレタ
ン断熱材を用いた場合、内箱にクラックなどの破壊現象
が生ずる。また、40重量%を越えると配合したゴム補強
スチレン系樹脂の剛性が低下し、断熱用箱体組立時の作
業性を低下させたり、箱体強度を低下させる欠点があ
る。
本発明の別の発明に係わるエチレン酢酸ビニル樹脂は
高圧重合法により製造されたもので、酢酸ビニルの含有
量は5〜45重量%の範囲である。酢酸ビニルの含有量が
5重量%未満では、ウレタ発泡断熱材からの化学的アタ
ックに耐えることが困難となる。また、酢酸ビニルの含
有量が45重量%を越えるとエチレン酢酸ビニル樹脂の軟
化点や融点が低下して、ゴム補強スチレン系樹脂の耐熱
性を著しく低下させたり剛性を大きく低下させ、断熱用
箱体の箱体としての強度が耐系して製造時の破損や変形
を発生する。なお、一般にエチレン酢酸ビニル樹脂は、
高圧重合、溶液重合、エマルジョン重合により製造され
ているが、酢酸ビニルの含有量は重合法によって異な
り、上記のように本発明の別の発明に係わるエチレン酢
酸ビニル樹脂は高圧重合法により製造される。また、エ
チレン酢酸ビニル樹脂の配合量は5〜40重量%であり、
5重量%未満では配合の効果が得られず、HCFCを発泡剤
とするウレタン発泡断熱材を用いた場合、箱体にクラッ
クなどの破壊現象が生ずる。また、40重量%を越えると
配合したゴム補強スチレン系樹脂の剛性が低下し、断熱
用箱体組立時の作業性を低下させたり箱体強度を低下さ
せる欠点がある。
実施例1 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のEX200{商品名
宇部サイコン(株)製}を使用し、熱可塑性のポリエ
ステルエラストマーとしてペルプレンP153D{商品名
東洋紡(株)製}を使用した。上記ABS樹脂ペレットに
ペルプレンP153Dペレットを表1に示す配合量となるよ
うに配合し、公知の方法である混練押出機を用いて溶融
混合しペレットとした。次に、コートーハンガーダイを
有するシート押出機にてシートを成形し、このシートを
用いて真空成形機にて断熱用箱体としての冷蔵庫の内箱
の成形を行った。これをHCFC−123またはHCFC−141bを
発泡剤としたウレタン原液を用いて発泡成形し第1図に
示した冷蔵庫箱体の組立を行い、ヒートサイクル試験を
行ったところ表1の結果を得た。なお、ヒートサイクル
テストは−20℃で12時間−+50℃で12時間を10サイクル
行った後の状態を目視観察した結果である。
実施例2 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のEX200{商品名
宇部サイコン(株)製}を使用し、熱可塑性のポリエ
ステルエラストマーとしてペルプレンS3001{商品名
東洋紡(株)製}を使用した。上記ABS樹脂ペレットに
ペルプレンS3001ペレットを表2に示す配合量となるよ
うに配合し、公知の方法である混練押出機を用いて溶融
混合しペレットとした。次に、実施例1と同様の方法で
内箱を製造し、冷蔵庫の評価試験を行なった。結果を表
2に示す。
実施例3 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のEX200{商品名
宇部サイコン(株)製}を使用し、熱可塑性のポリエ
ステルエラストマーとしてペルプレンP55B{商品名 東
洋紡(株)製}を使用した。上記ABS樹脂ペレットにペ
ルプレンP55Bペレットを表3に示す配合量となるように
配合し、公知の方法である混練押出機を用いて溶融混合
しペレットとした。次に、実施例1と同様の方法で内箱
を製造し、冷蔵庫の評価試験を行なった。結果を表3に
示す。
実施例4 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のEX200{商品名
宇部サイコン(株)製}を使用し、熱可塑性のポリエ
ステルエラストマーとしてハイトレル5557{商品名 東
レ・デュポン製}を使用した。上記ABS樹脂ペレットに
ハイトレル5557を表4に示す配合量となるように配合
し、公知の方法である混練押出機を用いて溶融混合しペ
レットとした。次に、実施例1と同様の方法で内箱を製
造し、冷蔵庫の評価試験を行なった。結果を表4に示
す。
実施例5 熱可塑性のポリエステルエラストマーとしてハイトレ
ル5557{商品名 東レ・デュポン製}を用い、ゴム補強
スチレン樹脂としてAAS樹脂のMD120{商品名宇部サイコ
ン(株)製}、AES樹脂のUB−600{商品名 住友化学工
業(株)製}、およびABS樹脂EX200の100重量部に対し
てMD120を20重量部混合した樹脂を用いて表5にしめす
配合量となるように配合し、実施例1と同様の評価試験
を行い表5の結果を得た。
実施例6 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のEX200{商品名
宇部サイコン(株)製}を使用し、エチレン酢酸ビニ
ル樹脂としてV223H{商品名 三菱油化(株)製}を使
用した。V223Hの酢酸ビニル含有量はJISK6730で5重量
%であった。ABS樹脂ペレットにV223Hペレットを表6に
示す配合量となるように配合し、公知の方法である混練
押出機を用いて溶融混合しペレットとした。次に、実施
例1と同様の方法で内箱を製造し、冷蔵庫の評価試験を
行ない、結果を表6に示す。
実施例7 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のEX200{商品名
宇部サイコン(株)製}を使用し、エチレン酢酸ビニ
ル樹脂としてEVAFLEX 45X{商品名 三井デュポンポリ
ケミカル(株)製}を使用した。EVAFLEX 45Xの酢酸ビ
ニル含有量はJISK6730で45重量%であった。ABS樹脂ペ
レットにEVAFLEX 45Xペレットを表7に示す配合量とな
るように配合し、実施例1と同様の方法で内箱を製造
し、冷蔵庫の評価試験を行ない結果を表7に示す。
実施例8 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のEX200{商品名
宇部サイコン(株)製}を使用し、エチレン酢酸ビニ
ル樹脂としてV403E{商品名 三菱油化(株)製}を使
用した。V403の酢酸ビニル含有量はJISK6730で15重量%
であった。ABS樹脂ペレットにV403ペレットを表8に示
す配合量となるように配合し、実施例1と同様の方法で
内箱を製造し、冷蔵庫の評価試験を行なった。結果を表
8に示す。
実施例9 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のGSE{商品 名 宇部サイコン(株)製}を使用し、エチレン酢酸ビ
ニル樹脂としてV403E{商品名 三菱油化(株)製}を
使用した。V403Eの酢酸ビニル含有量はJISK6730で15重
量%であった。ABS樹脂ペレットにV403Eペレットを表9
に示す配合量となるように配合し、実施例6と同様の方
法で内箱を製造し、冷蔵庫の評価試験を行なった。結果
を表9に示す。
比較例1 また比較のため表10は、従来の押出成形用ABS樹脂で
あるGSW、GSE、EX200、EX201、EX245{いずれも宇部サ
イコン(株)製}を用いて内箱を製造し、実施例 1と同様に冷蔵庫として評価した場合の結果を示した。
いずれのABS樹脂の場合もHCFC−123、HCFC−141bを発泡
剤に用いたヒートサイクルテストにおいて、内箱にクラ
ック等が発生し、冷蔵庫内箱材料として不適である。
比較例2 ゴム補強スチレン樹脂としてABS樹脂のEX200{商品名
宇部サイコン(株)製}を使用し、エチレン酢酸ビニ
ル樹脂としてV103H{商品名 三菱油化(株)製}を使
用した。V103Hの酢酸ビニル含有量はJISK6730で2重量
%であった。ABS樹脂ペレットにV103Hペレ ットを表11に示す配合量となるように配合し、実施例1
と同様の方法で内箱を製造し、冷蔵庫の評価試験を行な
った。結果を表11に示す。
以上の結果から解るように、本発明の実施例の断熱用
箱体は使用した配合材料により、若干の白化現象は見ら
れたが実用に供し得るものであり、所期目的を達成する
とができた。
なお、上記実施例では本発明の断熱用箱体の実施例と
して、冷蔵庫箱体のものについて述べたが、それに限定
されず、例えば保温庫に適用しても同様の効果を呈し、
またHCFC−123およびHCFC−141bを発泡剤としたウレタ
ン発泡断熱材の場合も上記実施例と同様の効果を呈する
のは言うまでもない。
さらに、上記実施例では断熱用箱体の内箱にのみ上記
組成のものを用いたが、外箱にも用いても同様の効果を
呈する。
[発明の効果] 以上説明した通り本発明はHCFC−123およびHCFC−141
bの少なくとも一種を発泡剤としたウレタン発泡断熱
材、およびこの断熱材と接する熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーを5〜40重量%含有するゴム補強スチレン系
樹脂で形成した箱体を備えたものを用いることにより、
また本発明の別の発明はHCFC−123およびHCFC−141bの
内の少なくとも一種を発泡剤としたウレタン発泡断熱
材、およびこの断熱材と接する酢酸ビニル成分を5〜45
重量%含むエチレン酢酸ビニル樹脂を5〜40重量%含有
するゴム補強スチレン系樹脂で形成した箱体を備えたも
のを用いることにより、従来の製造設備を用いても得る
ことができ、HCFC−123およびHCFC−141bの内の少なく
とも一種を発泡剤としたウレタン発泡断熱材を用いて
も、強度や外観および意匠性に優れた断熱用箱体を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的な冷蔵庫箱体の断面図、第2図は斜視図
である。 図において、(1)は外箱、(2)は内箱、(3)はウ
レタン発泡断熱材である。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 675:00 B29L 31:44 (72)発明者 嶋村 光助 静岡県静岡市小鹿3丁目18番1号 三菱 電機株式会社静岡製作所内 (72)発明者 赤星 純久 山口県宇部市大字沖宇部525―14 宇部 サイコン株式会社宇部工場内 (72)発明者 五十嵐 裕 山口県宇部市大字沖宇部525―14 宇部 サイコン株式会社宇部工場内 (72)発明者 平田 浩二 山口県宇部市大字沖宇部525―14 宇部 サイコン株式会社宇部工場内 (56)参考文献 特開 平2−9609(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】HCFC−123およびHCFC−141bの内の少なく
    とも一種を発泡剤としたウレタン発泡断熱材、およびこ
    の断熱材と接する熱可塑性ポリエステルエラストマーを
    5〜40重量%含有するゴム補強スチレン系樹脂で形成し
    た箱体を備えた断熱用箱体。
  2. 【請求項2】HCFC−123およびHCFC−141bの内の少なく
    とも一種を発泡剤としたウレタン発泡断熱材、およびこ
    の断熱材と接する酢酸ビニル成分を5〜45重量%含むエ
    チレン酢酸ビニル樹脂を5〜40重量%含有するゴム補強
    スチレン系樹脂で形成した箱体を備えた断熱用箱体。
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