JPH07241894A

JPH07241894A - 射出成形機の設定値変更操作方法

Info

Publication number: JPH07241894A
Application number: JP6031370A
Authority: JP
Inventors: Takuji Kushihashi; 卓二櫛橋
Original assignee: Ube Industries Ltd
Current assignee: Ube Corp
Priority date: 1994-03-01
Filing date: 1994-03-01
Publication date: 1995-09-19

Abstract

(57)【要約】【目的】成形条件の設定値変更操作を簡便、容易に、
かつ、短時間で迅速に実施できる射出成形機の設定値変
更操作方法を提供するものである。【構成】予め設定変更の都度変更操作事項を成形条件
の各々の設定項目毎に時系列に配列して該制御装置に所
要数記憶させるとともに、設定値変更時にディスプレイ
装置の設定値変更操作画面内に設定項目のうち設定値変
更操作を意図する設定項目の過去の設定値変更経歴を割
り込み表示し、同一画面上で設定値変更経歴の表示と設
定値変更操作を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ダイカストマシンを含
む射出成形機の成形条件を設定変更する際の射出成形機
の設定値変更操作方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】スクリュインライン式射出成形機の射出
部は、図５に示すような構造をしている。図５におい
て、１は樹脂材料であるペレットをシリンダバレル２に
供給するホッパであり、シリンダバレル２はホッパ１よ
り供給される樹脂材料をその内部で混練可塑化し、溶融
状態とするようになっている。３はシリンダバレル２内
の先端部に蓄えられた溶融樹脂をその前進動作によって
シリンダバレル２先端のノズル４より押し出すスクリュ
である。即ち、型締された可動金型５と固定金型６とで
形成するキャビティ７内へ、図示しない射出シリンダに
導入される圧油によって作動するスクリュ３を前進させ
て、溶融樹脂を充填し、成形加工を行っている。このよ
うな射出成形機の充填工程と保圧工程とからなる射出工
程におけるスクリュ３の速度変化や圧力変化を図７の制
御装置１０のＣＲＴなどのディスプレイ装置のモニタ画
面に表示して、成形条件を把握し品質管理を行っている
が、各ショット毎のショットデータ（波形モニタ）とは
別に、複数のショットデータの成形条件の主要項目のみ
を取り纏めたショットデータリスト（一覧表）があり、
随時画面上に写し出して情報検索や製品の品質管理に使
用していた。また、成形条件の設定値を変更する時に
は、過去の設定経歴を一旦画面上に表示して、これまで
の設定値変更経歴を参照確認したうえで、再び画面を設
定値変更操作画面に切り替えて新たな設定値変更操作を
行っていた。従来の設定値変更経歴画面は、図６に示す
ように、「実施年月日」、「時刻」、「設定項目名」、
「変更前の数値」、「変更後の数値」を時系列的に最新
１０回程度の設定変更項目を順次一括して配列表示する
ものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】以上のような従来行わ
れていた成形条件の設定値変更操作においては、下記に
示すように問題点があった。（１）前回の設定値を参考として設定変更を行う場合、
“設定値変更経歴”を呼び出して該当する設定項目を目
視で探さなければならなかった。（２）設定値を変更する画面（“設定値変更操作画面”
という）と設定経歴が表示される画面（即ち“設定値変
更経歴画面”）は別であるため、設定値の変更経歴を参
照する場合に、その都度画面を切り替えねばならず、煩
わしい。（３）“設定値変更経歴画面”には過去の設定経歴のう
ち最新１０回程度の設定経歴しか残らないため、参照し
たい設定項目の経歴が画面上になく消去されている場合
がある。これらの対策のため、記憶する経歴の数を増や
し、それをすべて画面上に表示すると数が多くなって、
該当の設定経歴がますます見つけ難くなる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決し、円
滑容易に設定変更操作ができるように、本発明では、制
御装置を備えた射出成形機の成形条件の設定値変更の際
に該制御装置のディスプレイ装置に表示されるモニタ画
面を監視しつつ設定値変更を行う射出成形機の設定値変
更操作方法であって、予め設定変更の都度変更操作事項
を成形条件の各々の設定項目毎に時系列に配列して該制
御装置に所要数記憶させるとともに、設定値変更時に該
ディスプレイ装置の設定値変更操作画面内に設定項目の
うち設定値変更操作をしようとする設定項目の過去の設
定値変更経歴を割り込み表示し、同一画面上で設定値変
更経歴の表示と設定値変更操作を実施するようにした。

【０００５】

【作用】本発明においては、任意の設定項目について設
定値の変更をしようとする時は、その設定項目について
の過去の“設定値変更経歴”を“設定値変更操作画面”
に割り込み表示させて、変更前の設定値を参照確認した
うえで新たな設定値を入力する。新たな設定値を入力完
了し、確認ＯＫのキー操作を行うと制御装置より新たな
設定値が射出成形機へ発信され、成形条件が変更され
る。

【０００６】

【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図１〜図４は本発明の実施例に係り、
図１は設定値変更経歴を割り込み表示した設定値変更操
作画面を示す表示図、図２は新たな設定値変更を入力し
た設定値変更操作画面の表示図、図３は設定値変更操作
画面の表示図、図４は他の設定項目に関する新たな設定
値変更を入力した設定値変更操作画面の表示図である。
本発明においては、予め成形条件の設定値変更が実施さ
れた時には、成形条件の各設定項目毎に設定値変更が実
行された時の「日付」、「時刻」、変更前後の「設定
値」を最新５回程度の設定変更分の情報を制御装置に記
憶させておく。設定項目には射出成形機の成形状態を左
右するいろいろな条件、例えば、温度、圧力、速度、時
間や生産数など種々の分類項目が採用される。このよう
な前準備を行ったうえで、実操業における設定値変更の
際には、ディスプレイ装置のモニタ画面に図３に示すよ
うな“設定値変更操作画面”を表示させる。図３には、
各設定項目と各設定項目の現在の設定値が表示されてい
る。このような“設定値変更操作画面”で、ある任意の
設定項目、例えば、計量完了位置を変更しようとする時
には、図３に表示されている「計量完」の位置を指でタ
ッチすると、透明のタッチパネルが貼られたＣＲＴ画面
よりその指でタッチされた位置が検出されて、画面は図
１のように切り替わる。

【０００７】図１の画面は、今までの“設定値変更操作
画面”上に、設定変更経歴と入力操作画面とを並列して
割り込み表示（重ね表示）したものであり、図１の割り
込み表示の左側半分には設定項目「計量完了位置」に関
する最新５個の設定変更経歴が時系列的に表示される。
即ち、各行に実施年月日、時刻、変更前の設定値、変更
後の設定値が配列される。最終行の最右欄の変更後の設
定値は入力前は空欄である。一方、右半分は入力操作の
ための０〜９の数字や微小変動操作用キーである増加キ
ー△、減少キー▽、取消および設定完了用のキーが配列
表示される。左側の過去の設定値変更経歴を参酌したう
え設定変更値が決定されると、操作者は指先または筆記
具の先端を介して画面の数字に接触して例えば、１２
１．０ｍｍという新たな設定値を入力する。入力動作後
設定値の値が正しいかどうか確認したうえ、「設定」欄
をタッチすると入力は完了し、前述したようにＣＲＴ画
面の各数字位置に貼りつけられたタッチパネルを介して
入力された設定値の情報がコントローラ（図７のデータ
管理ユニットおよび制御ユニット）を経由して射出成形
機のマシン側へ発信される。図２は、入力操作が完了し
た時の画面を示している。この後、「設定」欄をタッチ
すると割り込み表示は消失し、図３の状態に戻るから次
の設定値変更操作に入る。上述の実施例では、入力操作
はタッチパネルの貼られたＣＲＴ画面への接触による方
法で行ったが、ポインティングハウスやマウスによる入
力やＣＲＴに付属の操作盤キーボードによる入力によっ
て実施してよいことはいうまでもない。以上のようにし
て、本発明の射出成形機の設定値変更操作方法では、同
一画面上で過去の設定値変更経歴を参照しながら設定値
の変更操作が行えるので、従来のように画面切替操作や
設定値変更経歴に関する制御装置の操作性が向上する。
また、これらの操作性の向上により、生産条件決定のス
ピード化や最適化が図られ生産性が向上する。さらに、
各設定項目毎に最新の５回分程度の設定経歴が常時確実
に記憶、表示されるようになっているため、従来有り勝
ちな設定項目の消失が排除される。なお、図４に示され
るものは、設定項目がＶＰ切替圧力の場合の入力操作完
了後の設定値変更操作画面を示している。また、本発明
は樹脂を成形する射出成形機ばかりでなく、金属溶融を
成形するダイカストマシンなどの射出成形機にも適用で
きる。

【０００８】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
便容易、かつ、迅速に設定値の変更操作が可能となり、
操作性と生産性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る設定値変更経歴を割り込
み表示した設定値変更操作画面を示す表示図である。

【図２】本発明の実施例に係る新たな設定値変更を入力
した設定値変更操作画面の表示図である。

【図３】本発明の実施例に係る設定値変更操作画面の表
示図である。

【図４】本発明の他の実施例を示す入力操作完了後の設
定値変更操作画面の表示図である。

【図５】従来の射出成形機の構成を示す概略側断面図で
ある。

【図６】従来の設定値変更経歴画面を示す表示図であ
る。

【図７】従来の射出成形機の制御系統図である。

【符号の説明】

１ホッパ２シリンダバレル３スクリュ４ノズル５可動金型６固定金型７キャビティ１０制御装置２０射出成形機本体および周辺機器

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】制御装置を備えた射出成形機の成形条件
の設定値変更の際に該制御装置のディスプレイ装置に表
示されるモニタ画面を監視しつつ設定値変更を行う射出
成形機の設定値変更操作方法であって、予め設定変更の
都度変更操作事項を成形条件の各々の設定項目毎に時系
列に配列して該制御装置に所要数記憶させるとともに、
設定値変更時に該ディスプレイ装置の設定値変更操作画
面内に設定項目のうち設定値変更操作をしようとする設
定項目の過去の設定値変更経歴を割り込み表示し、同一
画面上で設定値変更経歴の表示と設定値変更操作を実施
する射出成形機の設定値変更操作方法。