JPH07238675A - 壁構築用セパレータ - Google Patents

壁構築用セパレータ

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JPH07238675A
JPH07238675A JP3041194A JP3041194A JPH07238675A JP H07238675 A JPH07238675 A JP H07238675A JP 3041194 A JP3041194 A JP 3041194A JP 3041194 A JP3041194 A JP 3041194A JP H07238675 A JPH07238675 A JP H07238675A
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Toshiro Fujiwara
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 型枠ブロックを樹脂発泡体で構成して壁を構
築した時に、この型枠ブロックの上下の連結部に配置し
てこの外方への拡がりを阻止するとともに、壁板等で型
枠ブロックを被覆する時の取付け具としても使用できる
ようにする。 【構成】 互いに対峙して略平行に配置された一対のパ
ネル部21,22の上下両端面に、上下に連結した時に
互いに肉厚方向に向かい合って係合する凸部30,33
を設けた樹脂発泡体からなる型枠ブロック20のパネル
部21,22間に跨がって配置される壁構築用セパレー
タ10であって、型枠ブロック20を上下に連結した時
に互いに肉厚方向に向かい合う凸部30,33間に位置
する段部12を連結板部11の両端に形成するととも
に、この段部12の先端に水平方向にパネル部の外方ま
で延びる平坦部13を、この平坦部13の先端に鉛直方
向に延びる鉛直板部14をそれぞれ連接したことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建築物の壁を構
築する時に使用して最適な壁構築用セパレータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】建築物の壁等を構築する壁構築法のうち
の一つとして、矩形状の型枠ブロックを使用してこれを
上下左右に平面状に敷き並べるようにした、いわゆる型
枠ブロック造が一般に知られている。
【0003】この種の型枠ブロック造における建築物の
壁の従来の一般的な工法の概要を図15及び図16に示
す。同図において、付番1はコンクリート製の基本型枠
ブロック(H形ブロック)で、この型枠ブロック1は、
所定間隔離間して互いに並行に配置された一対の矩形状
のパネル部2,3を備え、このパネル部2,3をその対
向面で板状のリブ部4で一体に連結して略H状に形成さ
れている。
【0004】前記リブ部4は、その高さがパネル部2,
3の高さhよりも低く設定されているとともに、長さ方
向の内側に互いに離間して配置されており、これによっ
て、この内部及び左右の突合わせ部に縦筋5の通る中空
部が、上部に横筋6の通る空間がそれぞれ形成されるよ
う構成されている。
【0005】そして、前記型枠ブロック1を、内部に縦
筋5及び横筋6を配筋しながら上下左右に敷き並べつ
つ、前記空間及び中空部内に現場打ちコンクリート7を
打設し前記縦筋5及び横筋6を該コンクリート7内に埋
設することによって、建築物の壁を構築するようになっ
ている。
【0006】前記型枠ブロックとしては、前述のH形ブ
ロックの他に、Z形ブロックやL形ブロック等が広く用
いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の壁用型枠ブロックは、そのいずれもがコンクリート
の一体成型品であり、このため、運搬や取扱い等の便を
図る上で、その大きさが限定されているのが現状であっ
た。
【0008】例えば、上記図15に示す型枠ブロック
(H形ブロック)の場合、その長さlは390mmに、
高さhは190mmに、幅tは150・180・200
mmにそれぞれ設定(規格化)されていた。
【0009】また、コンクリートは、一般に断熱性能に
劣るため、建物全体を断熱材に覆った断熱構造とする場
合には、断熱材を別途用意して、これを建屋全体を包囲
する如く壁の周囲に取付ける必要があった。
【0010】これらの欠点を解消するため、前記型枠ブ
ロックを樹脂発泡体で構成することが考えられる。しか
しながら、型枠ブロックを樹脂発泡体で構成した場合、
この内部に打設する現場打コンクリートの内圧によっ
て、特に型枠ブロックの上下の連結部が外方に拡がって
しまうばかりでなく、型枠ブロック(樹脂発泡体)の周
囲を壁板等で被覆して保護する必要が生じ、この被覆す
る作業がかなり困難であるといった問題点が生じてしま
う。
【0011】本発明は上記に鑑み、型枠ブロックを軽量
で断熱性に優れた樹脂発泡体で構成して壁を構築した時
に、この型枠ブロックの上下の連結部に配置してこの外
方への拡がりを阻止するとともに、壁板等で型枠ブロッ
クを被覆する時の取付け具としても使用できるようにし
たものを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る壁構築用セパレータは、互いに対峙し
て略平行に配置された一対のパネル部の上下両端面に、
上下に連結した時に互いに肉厚方向に向かい合って係合
する凸部を設けた樹脂発泡体からなる型枠ブロックの前
記パネル部間に跨がって配置される壁構築用セパレータ
であって、型枠ブロックを上下に連結した時に互いに肉
厚方向に向かい合う前記凸部間に位置する段部を連結板
部の両端に形成するとともに、この段部の先端に水平方
向に前記パネル部の外方まで延びる平坦部を、この平坦
部の先端に鉛直方向に延びる鉛直板部をそれぞれ連接し
たことを特徴とするものである。
【0013】ここに、前記連結板部の内部に配筋挿通用
の切欠溝を設けたり、前記連結板部の端部に略垂直に屈
曲する屈曲片を連接し、この屈曲片の内部に前記切欠溝
に直交する方向に延びる第2の切欠溝を設けることもで
きる。
【0014】
【作用】上記のように構成した本発明によれば、樹脂発
泡体で構成した型枠ブロックを上下に積み上げる際に型
枠ブロックの上下の連結部に装着することにより、型枠
ブロックの内部に打設した現場打コンクリートの内圧を
連結板部の両端に形成した段部で受けて型枠ブロックが
外方に拡がることを阻止することができる。しかも、型
枠ブロックの外部に露出している鉛直板部の外表面のな
す平面は、常に一定であるので、これを壁材を塗布する
時の目安としたり、壁板等の取付け具として利用するこ
とができる。
【0015】また、配筋挿通用の切欠溝を設け、この切
欠溝内に配筋を挿通させることにより、配筋の間隔を熟
練を要さずに容易に一定にすることができ、これによっ
て、強度ムラのない壁体を構築することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1乃至図8は、本発明に係る壁構築用セパレー
タを使用して建築物の壁を構築するようにした実施例を
示すもので、同図において、付番10は、壁構築用セパ
レータで、このセパレータ10は、やや長尺の矩形平板
状の板体を屈曲して形成されている。
【0017】前記セパレータ10は、水平方向に延びる
連結板部11と、この連結板11の両端に上方に立ち上
がって形成された段部12と、この各段部12の先端か
ら水平方向に屈曲して延びる平坦部13と、この各平坦
部13の先端から上方に立ち上がる鉛直板部14とから
構成され、前記連結板部11には、この内方に延びる切
欠溝15が形成されている。
【0018】前記セパレータ10は、図1に示すよう
に、樹脂発泡体からなる型枠ブロック20の上端に装着
し、この状態で、図4に示すように、型枠ブロック20
を上下方向に積み上げ、下記のように、この内部に現場
打コンクリート28を打設して壁を構築する時に、この
外方への拡がりを防止するとともに、モルタルコンクリ
ート等の壁材を塗布する時の目安となし、更に壁板の取
付け具として使用するためのものである。
【0019】前記型枠ブロック20は、例えば発泡ポリ
スチレン、発泡ポリウレタン、発泡ポリ塩化ビニルまた
は発泡ポリオレフィン等のように、合成樹脂を発泡させ
て形成したものであり、この発泡倍率は、例えば、5〜
100倍、好ましくは、20〜80倍、更に好ましく
は、30〜70倍程度である。
【0020】このように、型枠ブロック20を樹脂発泡
体で構成することにより、この軽量化を図るとともに、
型枠ブロック20自体に高い断熱性能と吸音効果を持た
せ、更に腐蝕の防止とコストダウンを図ることができ
る。
【0021】前記型枠ブロック20には、図3に詳細に
示すように、互いに対峙して略平行で、上方に向かって
その間隔がやや広くなるように配置された一対の矩形状
パネル部21,22が備えられ、このパネル部21,2
2は、その対向面で複数のリブ部23を介して一体に連
結されている。
【0022】前記リブ部23は、所定のピッチp1 で配
置されて、互いに隣接するリブ部23間に上下方向に連
通する中空部24が形成されているとともに、最外方に
位置する両リブ部23は、パネル部21,22の端面か
ら前記ピッチp1 の半分の距離a(=p1 /2)だけ内
方に配置され、これによって2個の型枠ブロック20を
左右方向に突き合わせて配列した時、図4に示すよう
に、互いに隣接する型枠ブロック20間にも中空部24
が形成されるようになっている。
【0023】更に、前記リブ部23は、その高さH2
パネル部21,22の高さH1 よりも低く(H2
1 )設定されているとともに、該パネル部21,22
の高さ方向中央に配置され、これによって、型枠ブロッ
ク20のリブ部23の上方及び下方に横方向に連通する
空間25ができるよう構成されている。
【0024】前記中空部24は、信号分配のためのEP
S(電気配管配線スペース)、空調ダクトのためのDS
(ダクトスペース)及び給排水管路のためのPS(配管
スペース)等として利用するとともに、図6及び図7に
示すように、この内部に上下方向に延びる縦筋26を挿
通させるためのものである。
【0025】また、前記空間25は、前記中空部24を
互いに連通させるとともに、この内部に横方向に延びる
横筋27を挿通させるためのものであるが、本実施例の
ように、リブ部23の上下両端面に所定のピッチで複数
の凹溝23aを設け、この凹溝23a内を横筋27が挿
通するようにすることもできる。
【0026】即ち、型枠ブロック20を上下左右方向に
順次平面状に積み上げて建築物の壁を構築する時、これ
を補強するための縦筋26が前記上下方向に連通する中
空部24内に、横筋27が前記左右方向に連通する凹溝
23a内にそれぞれ位置し、この中空部24及び空間2
5内に現場打ちコンクリート28を打設して該コンクリ
ート28内に前記縦筋26及び横筋27を埋設するよう
になっている。
【0027】ここに、前述のように、樹脂発泡体によっ
て型枠ブロック20を構成することにより、この軽量化
を図ることができるため、この型枠ブロック20は、例
えばその長さLが約900mm、その高さH1が約28
0mm、その上端における幅T1 が約190mm、下端
における幅T2 が約200mmにそれぞれ設定されてい
る。
【0028】そして、この型枠ブロック20を上下方向
に積み重ねた時、図4に示すように、下方に位置する1
個の型枠ブロック20の上面に、上方に位置する1の型
枠ブロック20の2/3が、他の型枠ブロック20の1
/3がそれぞれ乗るようになっており、この時、前記中
空部24が上下方向に直線状に連通するようにするた
め、前記リブ部23は、合計3個設けられている。
【0029】更に、前記パネル部21,22の外表面
は、壁材塗布面30,31となされている。この両壁材
塗布面30,31は、同一構成であるので、ここでは外
壁を構成する一方のパネル部21の壁材塗布面30につ
いて説明する。
【0030】即ち、壁を構築した時に室外側に位置する
一方のパネル部21の壁材塗布面30は、ここにセメン
トモルタル32等の外装材(壁材)を塗布して外壁を構
成するためのものであり、そのほぼ全域に亘って多数の
下地溝33が並列的に形成されている。
【0031】前記下地溝33は、下方に向かって徐々に
肉厚内方に傾斜するテーパ面34の周囲を、肉厚方向に
立ち上がる周壁面35で上方に開口する平面略コ字状に
囲繞して構成されている。
【0032】この周壁面35は、両側の上方に向かって
除々に拡がる側面部35aとこの側面部35aの下端を
該側面部35aに連続して繋ぐ底面部35bとからな
り、これによって、前記下地溝33は、上方に拡がった
等脚台形状で下方に向かって徐々に深くなり、周壁面3
5の底面部35bは、下地溝33の最も狭く深い位置で
肉厚方向に立ち上がっている。
【0033】そして、型枠ブロック20を敷き並べた
後、この壁材塗布面30に、例えばセメントモルタル3
2等の壁材を塗布して外壁を構築するのであるが、この
時、このセメントモルタル32の一部が、前記下地溝3
3の内部に入り込んで下方に流れ出さないように保持さ
れ、これによって左官のための下地を別途取付けること
なく、セメントモルタル32の塗布作業ができるように
なっている。
【0034】この下地溝33によるセメントモルタル3
2の保持を確実ならしめるため、この下地溝33の周壁
面35と壁材塗布面30のなす平面とが互い鋭角に交わ
るよう構成されている。
【0035】即ち、図6及び図7に示すように、周壁面
35の底面部35bと壁材塗布面30とのなす角α、及
び周壁面35の側面部35aと壁材塗布面30とのなす
角βは、それぞれ約70°(α=β=70°)に設定さ
れており、これによって、この下地溝33の周囲にポケ
ット状の溝部が形成されている。
【0036】これによって、型枠ブロック20の壁材塗
布面30に塗布されたセメントモルタル32は、前記下
地溝33の周囲に形成されたポケット状の溝部内にこの
上方から容易に流入し、しかも周壁面35によってここ
からの脱出が防止されるようになっている。
【0037】なお、これらの角度α,βは、好ましく
は、約30°〜90°程度であり、45°〜85°程度
が特に好ましい。また、前記室内側に位置する他方のパ
ネル部22の外表面の壁材塗布面31にも適当な内壁処
理を施すのであるが、前述と同様に、内装材としてセメ
ントモルタル36やプラスター等の内装材(塗布材)を
使用した時、これらの塗布材(セメントモルタル36)
を壁材塗布面31に塗り付けるだけで、これを確実に保
持して内壁を形成することができるようになっている。
【0038】上記型枠ブロック20は、例えば型内成型
や、下地溝33の形状に沿った外形を有する焼き鏝等を
使用した後加工、更には、切削加工等によって形成する
ことができる。
【0039】なお、この実施例では、下地溝33とし
て、その周壁面35と壁材塗布面30とが互いに鋭角に
交わるようにした例を示しているが、図9(a)に示す
ように、周壁面35の底面部35bを水平面とするとと
もに、その表面側端部に上方への突起35cを設けた
り、同図(b)に示すように、水平面とした底面部35
bの途中に凹部35dを設け、これらの突起35cや凹
部35dによって、セメントモルタル32等の壁材が下
方に流れ出さないようにすることもできる。
【0040】また、下地溝33の形状は、図10(a)
に示すように、側面部35aがほぼ垂直に立ち上がった
矩形状にしたり、同図(b)に示すように、側面部35
a同士が下端で交わる三角形状にしたり、同図(c)に
示すように、底面部35bを円弧状にしたり、同図
(d)に示すように、底面部14bを、パネル部21の
ほぼ全長に亘って直線状に延ばしたり、更に、図示しな
いが、全体を半円状に形成する等、任意の形状に形成す
ることができる。
【0041】更に、この実施例においては、下地溝33
を、並列的に、即ち縦及び横方向に等間隔に配置してい
るが、千鳥状に配置したり、ランダムに配置しても良い
ことは勿論である。
【0042】そして、前記パネル部21,22の上下両
端面には、型枠ブロック20を該型枠ブロック10自体
で相互に位置決めを行いつつ積み重ねるようにするた
め、以下の構成が備えられている。
【0043】即ち、パネル部21,22の各上端面に
は、その長さ方向に沿って所定のピッチp2 で第1の凸
部40と第2の凸部41とがその肉厚方向に2列に亘っ
て互い違いに、かつパネル部21,22の第1の凸部4
0同士及び第2の凸部41同士が互いに対峙する位置に
形成されている。
【0044】この各凸部40,41の長さbは全て等し
く、共に前記ピッチp2 の半分(b=p2 /2)に設定
されているとともに、外側に位置する第1の凸部40の
幅W1 の方が内側に位置する第2の凸部41の幅W2
り狭く(W1 <W2 )設定されている。更にこの凸部4
0,41の互いに向かい合う側の立上り面40a,41
a及び長さ方向両側の立上り面40b,41bは、高さ
に方向に沿って徐々に外方に拡がるテーパ面となるよう
に、即ち前記凸部40,41の長さbは上方に向かって
徐々に長くなり、且つこの幅W1 ,W2 も上方に向かっ
て徐々に厚くなるようになっている。
【0045】一方、前記パネル部21,22の各下端面
には、その長さ方向に沿って、前記上端面と同じ所定の
ピッチp2 で、且つ同じ長さbの第1の凸部42と第2
の凸部43とがその肉厚方向に2列に亘って互い違いに
形成されている。
【0046】この外側に位置する第1の凸部42は前記
第2の凸部41と、内側に位置する第2の凸部43は前
記第1の凸部40とそれぞれ同じ形状に形成されてお
り、この凸部42,43の互いに向かい合う側の立上り
面42a,43a及び長さ方向両側の立上り面42b,
43bは、高さ方向に沿って徐々に外方に拡がるテーパ
面となるように、即ち凸部42,43の長さは下方に向
かって徐々に長くなり、且つその幅も下方に向かって徐
々に厚くなるようになっている。
【0047】また、各パネル部21,22の上下両端面
において、外側に位置する第1の凸部40,42同士及
び内側に位置する第2の凸部41,43同士は、互いに
その長さb(=p2 /2)分だけ位相をずらした状態に
配置されている。
【0048】これにより、図4及び図5に示すように、
型枠ブロック20を上下方向に積み上げた時、下方に位
置する型枠ブロック20の外側の第1の凸部40は、上
方に位置する型枠ブロック20の外側の第1の凸部42
の間に入り込むとともに、この下方に位置する型枠ブロ
ック20の凸部40の立上り面40aが上方に位置する
型枠ブロック20の第2の凸部43の立上り面43aと
対面する。
【0049】一方、下方に位置する型枠ブロック20の
内側の第2の凸部41は、図5及び図8に示すように、
上方に位置する型枠ブロック20の内側の第2の凸部4
3の間に入り込むとともに、この下方に位置する凸部4
1の立上り面41aが上方に位置する型枠ブロック20
の第1の凸部42の立上り面42aと対面するよう構成
されている。
【0050】この時、型枠ブロック20は、図5に示す
ように、その下端における幅T2 の方が上端における幅
1 より大きく(T2 >T1 )、かつ上下に重ね合わせ
た時に下方に位置する型枠ブロック20の第1の凸部4
0の立上り面40aと上方に位置する型枠ブロック20
の第2の凸部43の立上り面43aとが、下方に位置す
る型枠ブロック20の第2の凸部41の立上り面41a
と上方に位置する型枠ブロック20の第2の凸部42の
立上り面42aとが互いに係合するよう構成されてい
る。
【0051】これにより、各凸部40,41,42,4
3は、その3つの立上り面40a,40b,40b、4
1a,41b,41b、42a,42b,42b、43
a,43b,43bで互いに係合して、相互の位置決め
が行われ、しかも、これらの立上り面40a,40b、
41a,41b、42a,42b、43a,43bを外
方に向かって徐々に拡がるテーパ面とすることにより、
この係合を確実なものとして、両者の連結を行うことが
できるようになっている。
【0052】そして、前述のように、下方に位置する1
個の型枠ブロック20の上端面に上方に位置する1の型
枠ブロック20の2/3が、他の型枠ブロック20の1
/3がそれぞれ乗るようするため、前記各凸部40,4
1,42,43は、所定のピッチp2 で3の倍数の合計
6個相当分設けられている。
【0053】このようにして上下に積み重ねると、型枠
ブロック20の1/3または2/3が側方に突き出た形
となるため、パネル部21,22の表面の該パネル部2
1,22を長さ方向に3等分した位置には、切込み線4
4が設けられ、この切込み線44に沿って切断すること
により、端部が揃うようになっている。
【0054】更に、前記パネル部21,22の各上端面
には、図1に詳細に示すように、前記セパレータ10を
挿入するための該セパレータ10の厚さに見合った深さ
の凹部35がその厚さ方向に沿って形成されている。
【0055】このセパレータ10は、パネル部21,2
2間に跨がってこの内部に現場打コンクリート28を打
設した際にこの間隔を一定に保持するとともに、セメン
トモルタル32,36等の壁材の塗布厚さの目安とする
ためのものであり、このセパレータ10の連結板部11
の長さは、上下に連結した時に互いに肉厚方向に向かい
合って係合する一方の凸部40,43の立上り面40
a,43a間に段部12が位置する長さに設定されてい
る。
【0056】そして、型枠ブロック20同士を上下に積
み上げた際には、このセパレータ10の段部12の外周
面が下方に位置する型枠ブロック20の凸部40の立上
り面40aに当接してこの保持が行われ、この内部に現
場打コンクリート28を打設した際には、セパレータ1
0の段部12の内周面が上方に位置する型枠ブロック2
0の凸部43の立上り面43aに当接するようになって
いる。
【0057】これにより、前述のように、型枠ブロック
20を上下方向に重ね合わせると、その上下方向の接合
部に段差d(図5参照)が生じるが、この型枠ブロック
20内に現場打コンクリート28を打設すると、この力
を受けて型枠ブロック20は外方に拡がるように変形す
る。すると、図6に示すように、上方に位置する型枠ブ
ロック20は、その下端面に設けた第2の凸部43の立
上り面43aが前記セパレータ10の段部12に当接
し、一方、下方に位置する型枠ブロック20の第2の凸
部41の立上り面41aと上方に位置する型枠ブロック
20の第1の凸部42の立上り面42aとが互いに圧接
し、これらの相互作用によって、型枠ブロック20が面
一に揃うようになっている。
【0058】更に、型枠ブロック20内に現場打コンク
リート28を打設すると、このコンクリート28の内圧
によって、型枠ブロック20の一部に突出部が生じて、
ここでの平坦度が担保されないおそれがあるが、この内
圧によってもセパレータ10の長さは変形しないため、
このセパレータ10の鉛直板部14のなす平面は、常に
一定となり、この鉛直板部14のなす平面を目安とし
て、セメントモルタル32,36を平坦に打設すること
ができる。
【0059】なお、上記実施例においては、上下方向に
連結した時に肉厚方向に向かい合って係合する一方の凸
部40,43間にセパレータ10の段部12が位置する
ようにした例を示しているが、他方の凸部41,42間
にこの段部12が位置するようにすることもできること
は勿論である。
【0060】そして、前記段部12と鉛直板部14との
間隔は、前記パネル部21,22の肉厚よりも厚く、か
つ壁材塗布面30,31にセメントモルタル32,36
等の壁材を塗布した時に、前記鉛直板部14の表面が外
部に露出する大きさに設定されている。
【0061】更に、前記セパレータ10の切欠溝15
は、前記縦筋26を上下方向に挿通させる位置に形成さ
れおり、この切欠溝15内に縦筋26を挿通させること
により、縦筋26の間隔を熟練を要さずに容易に一定に
して、強度ムラのない壁体を構築することができる。
【0062】そして、前記セパレータ10の鉛直板部1
4は、前述のように、セメントモルタル32,36等の
壁材を塗布した時にその表面が外部に露出するように構
成されており、この鉛直板部14を介して外装板50及
び内装板51の取付けが行えるようになっている。つま
り、例えばこの鉛直板部14に雌ねじを刻設し、この雌
ねじに螺合するビス等を介して、外装板50や内装板5
1の取付けが行えるようになっている。
【0063】なお、前記セパレータ10には、縦筋26
を挿通させるための切欠溝15が設けられているが、型
枠ブロック20のリブ部23の上方(または下方)に位
置する場合には、縦筋26を挿通させる必要がないの
で、図11に示すように、内部に切欠溝15を有さない
セパレータ10aを使用しても良い。
【0064】また、図12に示すように、連結板部11
の端面に垂直に屈曲して立ち上がる屈曲片16を一体に
連接し、この屈曲片16の上部に前記切欠溝15と直交
する方向に延びる第2の切欠溝17を設けてセパレータ
10bを構成し、この第2の切欠溝17内を横筋27を
挿通させることにより、縦筋26と横筋27とをこのセ
パレータ10bを介して結束させるようにすることもで
きる。
【0065】このように、切欠溝15内に縦筋26を、
第2の切欠溝17内に横筋27をそれぞれ挿通させるこ
とにより、配筋の間隔を熟練を要さずに容易に一定にし
て、強度ムラのない壁体を構築することができる。
【0066】この実施例によれば、内部に縦筋26及び
横筋27を配筋しつつ型枠ブロック20を上下左右に積
み重ね、この中空部24及び空間25内にコンクリート
28を打設し、しかる後、必要に応じて、室外側の壁材
塗布面30及び室内側の壁材塗布面31にセメントモル
タル32,36等の壁材を塗布し、更にセパレータ10
の鉛直板部14を取付け具として、これに外装板50及
び内装板51を取付けることによって建築物の壁を構築
することができる。
【0067】これによって、通常の型枠ブロックとほぼ
同じ要領で、しかも樹脂発泡体からなる型枠ブロック2
0は、軽量でそれ自体が断熱性能を有しているため、か
なり大型の型枠ブロックを使用して、断熱構造の壁を迅
速かつ容易に構築することができる。更に、必要に応じ
て、セメントモルタル32,36等の壁材で壁の外部へ
の露出面を容易に被覆した後、外装板や内装板を容易に
取付けて樹脂発泡体からなる型枠ブロック20の周囲を
被覆してこれを保護することができる。
【0068】図13及び図14は、内部に配筋を行う必
要がない場合における壁の構築例を示すもので、この例
は、壁構築用セパレータ10cとして、所定の長さを有
する連結板部11の両端に段部12を介して一段立上っ
た平坦部13を形成するとともに、この平坦部13に下
方に延びる鉛直板部14aを一体に連接したものを使用
したものである。
【0069】
【発明の効果】本発明は上記のような構成であるので、
軽量で断熱性に優れた樹脂発泡体で構成することによ
り、軽量化と断熱性能の向上を図った型枠ブロックを使
用し、しかもこの型枠ブロックのこの内部に打設した現
場打コンクリートの内圧による該型枠ブロックの外方へ
の拡がりを有効に阻止し、かつセパレータの鉛直板部を
壁材の塗布厚さの目安及び壁材の取付け具として使用し
て壁を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る壁構築用セパレータを使用して壁
を構築する際の型枠ブロックの上部を拡大して示す斜視
図。
【図2】図1における壁構築用セパレータを示す斜視
図。
【図3】同じく、型枠ブロックを示す斜視図。
【図4】図3に示す型枠ブロックを上下左右に敷き並べ
た状態を示す斜視図。
【図5】型枠ブロックを上下に積み上げた際の上下方向
の接合部の拡大断面図。
【図6】壁を構築した状態を示す縦断面図(図7のA−
A線断面図)。
【図7】同じく、図6のB−B線断面図。
【図8】同じく、図6のC−C線断面図。
【図9】下地溝の断面形状の変形例を示す断面図。
【図10】同じく、平面形状の変形例を示す平面図。
【図11】セパレータの変形例を示す斜視図。
【図12】セパレータの他の変形例を示す斜視図。
【図13】セパレータの更に他の例を示す斜視図。
【図14】図13に示すセパレータを使用して壁を構築
した状態を示す図6相当図。
【図15】従来の型枠ブロックを示す斜視図。
【図16】図15に示す型枠ブロックを使用して壁を構
築する時の状態を示す斜視図。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c セパレータ 11 連結板部 12 段部 13 平坦部 14 鉛直板部 15 切欠溝 16 屈曲片 17 第2の切欠溝 20 型枠ブロック 21,22 パネル部 23 リブ部 30、31 壁材塗布面 32,36 セメントモルタル(壁材) 33 下地溝 35 下地溝の周壁面 40,41,42,43 凸部 40a,40b,41a,41b,42a,42b,4
3a,43b 立上り面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対峙して略平行に配置された一対の
    パネル部の上下両端面に、上下に連結した時に互いに肉
    厚方向に向かい合って係合する凸部を設けた樹脂発泡体
    からなる型枠ブロックの前記パネル部間に跨がって配置
    される壁構築用セパレータであって、型枠ブロックを上
    下に連結した時に互いに肉厚方向に向かい合う前記凸部
    間に位置する段部を連結板部の両端に形成するととも
    に、この段部の先端に水平方向に前記パネル部の外方ま
    で延びる平坦部を、この平坦部の先端に鉛直方向に延び
    る鉛直板部をそれぞれ連接したことを特徴とする壁構築
    用セパレータ。
  2. 【請求項2】前記連結板部の内部に配筋挿通用の切欠溝
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の壁構築用セパ
    レータ。
  3. 【請求項3】前記連結板部の端部に略垂直に屈曲する屈
    曲片を連接し、この屈曲片の内部に前記切欠溝に直交す
    る方向に延びる第2の切欠溝を設けたことを特徴とする
    請求項1または2記載の壁構築用セパレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11323955A (ja) * 1998-03-12 1999-11-26 Hitachi Chem Co Ltd 型枠用セパレ―タ及びこのセパレ―タを用いたコンクリ―ト打設用型枠
CN105235234A (zh) * 2015-10-27 2016-01-13 马珂 一种由整幅宽玻璃布包覆木条形成的模板及生产线

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CN105235234A (zh) * 2015-10-27 2016-01-13 马珂 一种由整幅宽玻璃布包覆木条形成的模板及生产线

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