JP2724106B2 - 壁用型枠ブロック - Google Patents

壁用型枠ブロック

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JP2724106B2
JP2724106B2 JP6030406A JP3040694A JP2724106B2 JP 2724106 B2 JP2724106 B2 JP 2724106B2 JP 6030406 A JP6030406 A JP 6030406A JP 3040694 A JP3040694 A JP 3040694A JP 2724106 B2 JP2724106 B2 JP 2724106B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建築物の壁を構
築するのに使用して最適な壁用型枠ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の壁等を構築する壁構築法のうち
の一つとして、矩形状の型枠ブロックを使用してこれを
上下左右に平面状に敷き並べるようにした、いわゆる型
枠ブロック造が一般に知られている。
【0003】この種の型枠ブロック造における建築物の
壁の従来の一般的な工法の概要を図14及び図15に示
す。同図において、付番1はコンクリート製の基本型枠
ブロック(H形ブロック)で、この型枠ブロック1は、
所定間隔離間して互いに並行に配置された一対の矩形状
のパネル部2,3を備え、このパネル部2,3をその対
向面で板状のリブ部4で一体に連結して略H状に形成さ
れている。
【0004】前記リブ部4は、その高さがパネル部2,
3の高さhよりも低く設定されているとともに、長さ方
向の内側に互いに離間して配置されており、これによっ
て、この内部及び左右の突合わせ部に縦筋5の通る中空
部が、上部に横筋6の通る空間がそれぞれ形成されるよ
う構成されている。
【0005】そして、前記型枠ブロック1を、内部に縦
筋5及び横筋6を配筋しながら上下左右に敷き並べつ
つ、前記空間及び中空部内に現場打ちコンクリート7を
打設し前記縦筋5及び横筋6を該コンクリート7内に埋
設することによって、建築物の壁を構築するようになっ
ている。
【0006】前記型枠ブロックとしては、前述のH形ブ
ロックの他に、Z形ブロックやL形ブロック等が広く用
いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の壁用型枠ブロックは、そのいずれもがコンクリート
の一体成型品であり、このため、運搬や取扱い等の便を
図る上で、その大きさが限定されているのが現状であっ
た。
【0008】例えば、上記図14に示す型枠ブロック
(H形ブロック)の場合、その長さlは390mmに、
高さhは190mmに、幅tは150・180・200
mmにそれぞれ設定(規格化)されていた。
【0009】更に、コンクリートは、一般に断熱性能に
劣るため、建物全体を断熱材に覆った断熱構造とする場
合には、断熱材を別途用意して、これを建屋全体を包囲
する如く壁の周囲に取付ける必要があるといった問題点
があった。
【0010】本発明は上記に鑑み、軽量化を図るととも
に、型枠ブロック自体に高い断熱性を持たせて断熱材を
別途用意することなく断熱性能に優れた壁を構築するこ
とができ、しかも外壁材(壁材)で壁の外部への露出面
を容易に被覆して、外壁を形成することができるように
したものを提供とすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る壁用型枠パネルは、互いに対峙して並
行に配置された一対のパネル部と、このパネル部をその
対向面で連結するリブ部とを樹脂発泡体で一体に形成す
るとともに、前記少なくとも一方のパネル部の外表面を
壁材塗布面となし、この壁材塗布面に、下方に向かって
徐々に肉厚内方に傾斜して壁材を保持する多数の下地溝
をそのほぼ全域に亘って形成したことを特徴とするもの
である。
【0012】ここに、前記下地溝を、上方に開口した平
面略コ字状に形成するとともに、この下地溝の周壁面と
前記壁材塗布面のなす平面とが互いに鋭角に交わるよう
にすることもできる。
【0013】また、前記リブ部の高さを前記パネル部の
高さよりも低く設定するとともに、前記リブ部を前記パ
ネル部の高さ方向の略中央で長さ方向の内側に配置した
り、更に前記リブ部の上下両端面に横筋通過用の凹溝を
設けることもできる。
【0014】
【作用】上記のように構成した本発明によれば、一対の
パネル部とリブ部とからなる型枠ブロックを樹脂発泡体
によって一体に形成することにより、型枠ブロックの軽
量化を図るとともに、型枠ブロック自体に高い断熱性能
を持たせることができ、しかも壁材塗布面にそのほぼ全
域に亘って設けた下地溝の内部に、壁材の一部を入り込
ませてこれを保持することにより、型枠ブロックの露出
表面を壁材で容易に被覆して外壁を形成することができ
る。
【0015】
【実施例】図1乃至図7は、前記従来例と同様に、建築
物の壁を構築するようにした本発明の実施例を示すもの
で、同図において、付番10は、樹脂発泡体からなる矩
形状の型枠ブロックで、この型枠ブロック10は、上下
左右方向に順次平面状に敷き並べて建築物の壁を構築す
るためのものである。
【0016】ここに、前記型枠ブロック10を構成する
樹脂発泡体は、例えば発泡ポリスチレン、発泡ポリウレ
タン、発泡ポリ塩化ビニルまたは発泡ポリオレフィン等
のように、合成樹脂を発泡させて形成したものであり、
この発泡倍率は、例えば5〜100倍、好ましくは、2
0〜80倍、更に好ましくは、30〜70倍程度であ
る。
【0017】このように、型枠ブロック10を樹脂発泡
体で構成することにより、この軽量化を図るとともに、
型枠ブロック10自体に高い断熱性能と吸音効果を持た
せ、更に腐蝕の防止とコストダウンを図ることができ
る。
【0018】前記型枠ブロック10には、互いに対峙し
て略平行で、上方に向かってその間隔がやや広くなるよ
うに配置された一対の矩形状パネル部11,12が備え
られ、このパネル部11,12は、その対向面で複数の
リブ部13を介して一体に連結されている。
【0019】前記リブ部13は、所定のピッチp1 で配
置されて、互いに隣接するリブ部13間に上下方向に連
通する中空部14が形成されているとともに、最外方に
位置する両リブ部13は、パネル部11,12の端面か
ら前記ピッチp1 の半分の距離a(=p1 /2)だけ内
方に配置され、これによって2個の型枠ブロック10を
左右方向に突き合わせて配列した時、図2に示すよう
に、互いに隣接する型枠ブロック10間にも中空部14
が形成されるようになっている。
【0020】更に、前記リブ部13は、その高さH2
パネル部11,12の高さH1 よりも低く(H2
1)設定されているとともに、該パネル部11,12
の高さ方向中央に配置され、これによって、型枠ブロッ
ク10のリブ部13の上方及び下方に横方向に連通する
空間15ができるよう構成されている。
【0021】前記中空部14は、信号分配のためのEP
S(電気配管配線スペース)、空調ダクトのためのDS
(ダクトスペース)及び給排水管路のためのPS(配管
スペース)等として利用するとともに、図4乃至図6に
示すように、この内部に上下方向に延びる縦筋16を挿
通させるためのものである。
【0022】また、前記空間15は、前記中空部14を
互いに連通させるとともに、この内部に横方向に延びる
横筋17を挿通させるためのものであるが、本実施例の
ように、リブ部13の上下両端面に所定のピッチで複数
の凹溝13aを設け、この凹溝13a内を横筋17が挿
通するようにすることもできる。
【0023】即ち、型枠ブロック10を上下左右方向に
順次平面状に積み上げて建築物の壁を構築する時、これ
を補強するための縦筋16が前記上下方向に連通する中
空部14内に、横筋17が前記左右方向に連通する凹溝
13a内にそれぞれ位置し、この中空部14及び空間1
5内に現場打ちコンクリート18を打設して該コンクリ
ート18内に前記縦筋16及び横筋17を埋設するよう
になっている。
【0024】ここに、前述のように、樹脂発泡体によっ
て型枠ブロック10を構成することにより、この軽量化
を図ることができるため、この型枠ブロック10は、例
えばその長さLが約900mm、その高さH1が約30
0mm、その上端における幅T1 が約190mm、下端
における幅T2 が約200mmにそれぞれ設定されてい
る。
【0025】そして、この型枠ブロック10を上下方向
に積み重ねた時、図2に示すように、下方に位置する1
個の型枠ブロック10の上面に、上方に位置する1の型
枠ブロック10の2/3が、他の型枠ブロック10の1
/3がそれぞれ乗るようになっており、この時、前記中
空部14が上下方向に直線状に連通するようにするた
め、前記リブ部13は、合計3個設けられている。
【0026】更に、前記パネル部11,12の外表面
は、壁材塗布面20,21となされている。この両壁材
塗布面20,21は、同一構成であるので、ここでは外
壁を構成する一方のパネル部11の壁材塗布面20につ
いて説明する。
【0027】即ち、壁を構築した時に室外側に位置する
一方のパネル部11の壁材塗布面20は、ここにセメン
トモルタル22等の外装材(壁材)を塗布して外壁を構
成するためのものであり、そのほぼ全域に亘って多数の
下地溝23が並列的に形成されている。
【0028】前記下地溝23は、下方に向かって徐々に
肉厚内方に傾斜するテーパ面24の周囲を、肉厚方向に
立ち上がる周壁面25で上方に開口する平面略コ字状に
囲繞して構成されている。
【0029】この周壁面25は、両側の上方に向かって
除々に拡がる側面部25aとこの側面部25aの下端を
該側面部25aに連続して繋ぐ底面部25bとからな
り、これによって、前記下地溝23は、上方に拡がった
等脚台形状で下方に向かって徐々に深くなり、周壁面2
5の底面部25bは、下地溝23の最も狭く深い位置で
肉厚方向に立ち上がっている。
【0030】そして、型枠ブロック10を敷き並べた
後、この壁材塗布面20に、例えばセメントモルタル2
2等の壁材を塗布して外壁を構築するのであるが、この
時、このセメントモルタル22の一部が、前記下地溝2
3の内部に入り込んで下方に流れ出さないように保持さ
れ、これによって左官のための下地を別途取付けること
なく、セメントモルタル22の塗布作業ができるように
なっている。
【0031】この下地溝23によるセメントモルタル2
2の保持を確実ならしめるため、この下地溝23の周壁
面25と壁材塗布面20のなす平面とが互い鋭角に交わ
るよう構成されている。
【0032】即ち、図5及び図6に示すように、周壁面
25の底面部25bと壁材塗布面20とのなす角α、及
び周壁面25の側面部25aと壁材塗布面20とのなす
角βは、それぞれ約70°(α=β=70°)に設定さ
れており、これによって、この下地溝23の周囲にポケ
ット状の溝部が形成されている。
【0033】これによって、型枠ブロック10の壁材塗
布面20に塗布されたセメントモルタル22は、前記下
地溝23の周囲に形成されたポケット状の溝部内にこの
上方から容易に流入し、しかも周壁面25によってここ
からの脱出が防止されるようになっている。
【0034】なお、これらの角度α,βは、好ましく
は、約30°〜90°程度であり、45°〜85°程度
が特に好ましい。また、前記室内側に位置する他方のパ
ネル部12の外表面の壁材塗布面21にも適当な内壁処
理を施すのであるが、前述と同様に、内装材としてセメ
ントモルタル26やプラスター等の内装材(塗布材)を
使用した時、これらの塗布材(セメントモルタル26)
を壁材塗布面21に塗り付けるだけで、これを確実に保
持して内壁を形成することができるようになっている。
【0035】上記型枠ブロック10は、例えば型内成型
や、下地溝23の形状に沿った外形を有する焼き鏝等を
使用した後加工、更には、切削加工等によって形成する
ことができる。
【0036】なお、この実施例では、下地溝23とし
て、その周壁面25と壁材塗布面20とが互いに鋭角に
交わるようにした例を示しているが、図8(a)に示す
ように、周壁面25の底面部25bを水平面とするとと
もに、その表面側端部に上方への突起25cを設けた
り、同図(b)に示すように、水平面とした底面部25
bの途中に凹部25dを設け、これらの突起25cや凹
部25dによって、セメントモルタル22等の壁材が下
方に流れ出さないようにすることもできる。
【0037】また、下地溝23の形状は、図9(a)に
示すように、側面部25aがほぼ垂直に立ち上がった矩
形状にしたり、同図(b)に示すように、側面部25a
同士が下端で交わる三角形状にしたり、同図(c)に示
すように、底面部25bを円弧状にしたり、同図(d)
に示すように、底面部25bを、パネル部11のほぼ全
長に亘って直線状に延ばしたり、更に、図示しないが、
全体を半円状に形成する等、任意の形状に形成すること
ができる。
【0038】更に、この実施例においては、下地溝23
を、並列的に、即ち縦及び横方向に等間隔に配置してい
るが、千鳥状に配置したり、ランダムに配置しても良い
ことは勿論である。
【0039】この実施例では、型枠ブロック10を該型
枠ブロック10自体で相互に位置決めを行いつつ積み重
ねるようにするため、前記パネル部11,12の上下両
端面には、以下の構成が備えられている。
【0040】即ち、パネル部11,12の各上端面に
は、その長さ方向に沿って所定のピッチp2 で第1の凸
部30と第2の凸部31とがその肉厚方向に2列に亘っ
て互い違いに、かつパネル部11,12の第1の凸部3
0同士及び第2の凸部31同士が互いに対峙する位置に
形成されている。
【0041】この各凸部30,31の長さbは全て等し
く、共に前記ピッチp2 の半分(b=p2 /2)に設定
されているとともに、外側に位置する第1の凸部30の
幅W1 の方が内側に位置する第2の凸部31の幅W2
り狭く(W1 <W2 )設定されている。更にこの凸部3
0,31の互いに向かい合う側の立上り面30a,31
a及び長さ方向両側の立上り面30b,31bは、高さ
に方向に沿って徐々に外方に拡がるテーパ面となるよう
に、即ち前記凸部30,31の長さbは上方に向かって
徐々に長くなり、且つこの幅W1 ,W2 も上方に向かっ
て徐々に厚くなるようになっている。
【0042】一方、前記パネル部11,12の各下端面
には、その長さ方向に沿って、前記上端面と同じ所定の
ピッチp2 で、且つ同じ長さbの第1の凸部32と第2
の凸部33とがその肉厚方向に2列に亘って互い違いに
形成されている。
【0043】この外側に位置する第1の凸部32は前記
第2の凸部31と、内側に位置する第2の凸部33は前
記第1の凸部30とそれぞれ同じ形状に形成されてお
り、この凸部32,33の互いに向かい合う側の立上り
面32a,33a及び長さ方向両側の立上り面32b,
33bは、高さ方向に沿って徐々に外方に拡がるテーパ
面となるように、即ち凸部32,33の長さは下方に向
かって徐々に長くなり、且つその幅も下方に向かって徐
々に厚くなるようになっている。
【0044】また、各パネル部11,12の上下両端面
において、外側に位置する第1の凸部30,32同士及
び内側に位置する第2の凸部31,33同士は、互いに
その長さb(=p2 /2)分だけ位相をずらした状態に
配置されている。
【0045】これにより、図2及び図3に示すように、
型枠ブロック10を上下方向に積み上げた時、下方に位
置する型枠ブロック10の外側の第1の凸部30は、上
方に位置する型枠ブロック10の外側の第1の凸部32
の間に入り込むとともに、この下方に位置する型枠ブロ
ック10の凸部30の立上り面30aが上方に位置する
型枠ブロック10の第2の凸部33の立上り面33aと
対面する。
【0046】一方、下方に位置する型枠ブロック10の
内側の第2の凸部31は、図3及び図7に示すように、
上方に位置する型枠ブロック10の内側の第2の凸部3
3の間に入り込むとともに、この下方に位置する凸部3
1の立上り面31aが上方に位置する型枠ブロック10
の第1の凸部32の立上り面32aと対面するよう構成
されている。
【0047】この時、型枠ブロック10は、図3に示す
ように、その下端における幅T2 の方が上端における幅
1 より大きく(T2 >T1 )、かつ上下に重ね合わせ
た時に下方に位置する型枠ブロック10の第1の凸部3
0の立上り面30aと上方に位置する型枠ブロック10
の第2の凸部33の立上り面33aとが、下方に位置す
る型枠ブロック10の第2の凸部31の立上り面31a
と上方に位置する型枠ブロック10の第2の凸部32の
立上り面32aとが互いに係合するよう構成されてい
る。
【0048】これにより、各凸部30,31,32,3
3は、その3つの立上り面30a,30b,30b、3
1a,31b,31b、32a,32b,32b、33
a,33b,33bで互いに係合して、相互の位置決め
が行われ、しかも、これらの立上り面30a,30b、
31a,31b、32a,32b、33a,33bを外
方に向かって徐々に拡がるテーパ面とすることにより、
この係合を確実なものとして、両者の連結を行うことが
できるようになっている。
【0049】そして、前述のように、下方に位置する1
個の型枠ブロック10の上端面に上方に位置する1の型
枠ブロック10の2/3が、他の型枠ブロック10の1
/3がそれぞれ乗るようするため、前記各凸部30,3
1,32,33は、所定のピッチp2 で3の倍数の合計
6個相当分設けられている。
【0050】このようにして上下に積み重ねると、型枠
ブロック10の1/3または2/3が側方に突き出た形
となるため、パネル部11,12の表面の該パネル部1
1,12を長さ方向に3等分した位置には、切込み線3
4が設けられ、この切込み線34に沿って切断すること
により、端部が揃うようになっている。
【0051】更に、前記パネル部11,12の各上端面
には、図5に詳細に示すように、例えば金属製のセパレ
ータ40を挿入するための該セパレータ40の厚さに見
合った深さの凹部35がその厚さ方向に沿って形成され
ている。
【0052】このセパレータ40は、パネル部11,1
2間に跨がってこの内部に現場打コンクリート18を打
設した際にこの間隔を一定に保持するとともに、セメン
トモルタル22,26等の壁材の打設厚さの目安とする
ためのものであり、矩形平板状の板体を屈曲して形成さ
れている。
【0053】即ち、前記セパレータ40には、互いに対
峙する凸部30間の長さを有する連結板部41の両端に
段部42を介して一段立上った平坦部43が形成されて
いるとともに、この平坦部43に上方に立ち上がった鉛
直板部44が一体に連接されている。
【0054】これにより、前述のように、型枠ブロック
10を上下方向に重ね合わせると、その上下方向の接合
部に段差d(図3参照)が生じるが、この型枠ブロック
10内に現場打コンクリート18を打設すると、この力
を受けて型枠ブロック10は外方に拡がるように変形す
る。すると、図5に示すように、上方に位置する型枠ブ
ロック10は、その下端面に設けた第2の凸部33の立
上り面33aが前記セパレータ40の段部42に当接
し、一方、下方に位置する型枠ブロック10の第2の凸
部31の立上り面31aと上方に位置する型枠ブロック
10の第1の凸部32の立上り面32aとが互いに圧接
し、これらの相互作用によって、型枠ブロック10が面
一に揃うようになっている。
【0055】更に、型枠ブロック10内に現場打コンク
リート18を打設すると、このコンクリート18の内圧
によって、型枠ブロック10の一部に突出部が生じて、
ここでの平坦度が担保されないおそれがあるが、この内
圧によってもセパレータ40の長さは変形しないため、
このセパレータ40の鉛直板部44のなす平面は、常に
一定となり、この鉛直板部44のなす平面を目安とし
て、セメントモルタル22,26を平坦に打設すること
ができる。
【0056】そして、前記段部42と鉛直板部44との
間隔は、前記パネル部11,12の肉厚よりも厚く、か
つ壁材塗布面20,21にセメントモルタル22,26
等の壁材を塗布した時に、前記鉛直板部44の表面が外
部に露出する大きさに設定されている。
【0057】更に、前記セパレータ40には、縦筋16
を上下方向に挿通させるための複数の切欠溝45が形成
されている。そして、前記セパレータ40の鉛直板部4
4は、前述のように、セメントモルタル22,26等の
壁材を塗布した時にその表面が外部に露出するように構
成されており、この鉛直板部44を介して外装板50及
び内装板51の取付けが行えるようになっている。つま
り、例えばこの鉛直板部44に雌ねじを刻設し、この雌
ねじに螺合するビス等を介して、外装板50や内装板5
1の取付けが行えるようになっている。
【0058】なお、前記セパレータ40には、縦筋16
を挿通させるための切欠溝45が設けられているが、型
枠ブロック10のリブ部13の上方(または下方)に位
置する場合には、縦筋16を挿通させる必要がないの
で、図10に示すように、内部に切欠溝44を有さない
セパレータ40aを使用しても良い。
【0059】また、図11に示すように、連結板部41
の端面に垂直に立ち上がる立上り片46を一体に連接
し、この立上り片46の上部に前記切欠溝45と直交す
る方向に延びる第2の切欠溝47を設けてセパレータ4
0bを構成し、この第2の切欠溝内を横筋17を挿通さ
せることにより、縦筋16と横筋17とをこのセパレー
タ40bを介して結束させるようにすることもできる。
【0060】この実施例によれば、内部に縦筋16及び
横筋17を配筋しつつ型枠ブロック10を上下左右に積
み重ね、この中空部14及び空間15内にコンクリート
18を打設し、しかる後、室外側の壁材塗布面20及び
室内側の壁材塗布面21にセメントモルタル22,26
等の壁材を塗布し、更に外装板50及び内装板51を取
付けることによって建築物の壁を構築することができ
る。
【0061】これによって、通常の型枠ブロックとほぼ
同じ要領で、しかも樹脂発泡体からなる型枠ブロック1
0は、軽量でそれ自体が高い断熱性能を有しているた
め、かなり大型の型枠ブロックを使用して、断熱構造の
壁を迅速かつ容易に構築することができる。更に、セメ
ントモルタル22,26等の壁材で壁の外部への露出面
を容易に被覆し、必要に応じて外装板や内装板を取付け
ることによって、外壁及び内壁を形成することができ
る。
【0062】図12及び図13は、内部に配筋を行う必
要がない場合における壁の構築例を示すもので、この例
は、セパレータ40cとして、所定の長さを有する連結
板部41の両端に段部42を介して一段立上った平坦部
43を形成するとともに、この平坦部43に下方に延び
る鉛直板部44aを一体に連接したものを使用したもの
である。
【0063】なお上記実施例は、パネル部11,12の
両外表面を壁材塗布面20,21とした例を示している
が、壁を構築した時に室外側に位置する一方のパネル部
のみを外壁塗布面とすることもできる。
【0064】
【発明の効果】本発明は上記のような構成であるので、
一対のパネル部とリブ部からなる型枠ブロックの軽量化
を図るとともに、型枠ブロック自体に高い断熱性能を持
たせ、これによって断熱材を別途用意することなく断熱
性能に優れた壁を容易かつ迅速に構築することができ
る。
【0065】しかも、型枠ブロックを安価に製造してコ
ストダウンを図るとともに、この壁材塗布面に壁材を塗
布することにより、この壁材を壁材塗布面自体で直接保
持して外壁を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示す型枠ブロックの斜視図。
【図2】図1に示す型枠ブロックを上下左右に敷き並べ
た状態を示す斜視図。
【図3】図2における上下方向の接合部の拡大断面図。
【図4】同じく、上部を拡大して示す斜視図。
【図5】図1に示す型枠ブロックを使用して壁を構築し
た状態を示す縦断面図(図6のA−A線断面図)。
【図6】同じく、図5のB−B線断面図。
【図7】同じく、図5のC−C線断面図。
【図8】下地溝の断面形状の変形例を示す断面図。
【図9】同じく、平面形状の変形例を示す平面図。
【図10】セパレータの変形例を示す斜視図。
【図11】セパレータの他の変形例を示す斜視図。
【図12】セパレータの更に他の変形例を示す斜視図。
【図13】図12に示すセパレータを使用して壁を構築
した状態を示す図4相当図。
【図14】従来の型枠ブロックを示す斜視図。
【図15】図14に示す型枠ブロックを使用して壁を構
築する時の状態を示す斜視図。
【符号の説明】
10 型枠ブロック 11,12 パネル部 13 リブ部 20、21 壁材塗布面 22,26 セメントモルタル(壁材) 23 下地溝 25 下地溝の周壁面 30,31,32,33 凸部 30a,30b,31a,31b,32a,32b,3
3a,33b 立上り面 40,40a,40b、40c セパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04C 1/10 D 1/40 P

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対峙して略平行に配置された一対の
    パネル部と、このパネル部をその対向面で連結するリブ
    部とを樹脂発泡体で一体に形成するとともに、前記少な
    くとも一方のパネル部の外表面を壁材塗布面となし、こ
    の壁材塗布面に、下方に向かって徐々に肉厚内方に傾斜
    して壁材を保持する多数の下地溝をそのほぼ全域に亘っ
    て形成したことを特徴とする壁用型枠ブロック。
  2. 【請求項2】前記下地溝を、上方に開口した形状に形成
    するとともに、この下地溝の周壁面と前記壁材塗布面の
    なす平面とが互いに鋭角に交わるようにしたことを特徴
    とする請求項1記載の壁用型枠ブロック。
  3. 【請求項3】前記リブ部の高さを前記パネル部の高さよ
    りも低く設定するとともに、前記リブ部を前記パネル部
    の高さ方向の略中央で長さ方向の内側に配置したことを
    特徴とする請求項1または2記載の壁用型枠ブロック。
  4. 【請求項4】前記リブ部の上下両端面に横筋通過用の凹
    溝を設けたことを特徴とする請求項3記載の壁用型枠ブ
    ロック。
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