JPH0723755A - 調理済みクリームシチュー様レトルト食品 - Google Patents

調理済みクリームシチュー様レトルト食品

Info

Publication number
JPH0723755A
JPH0723755A JP5192685A JP19268593A JPH0723755A JP H0723755 A JPH0723755 A JP H0723755A JP 5192685 A JP5192685 A JP 5192685A JP 19268593 A JP19268593 A JP 19268593A JP H0723755 A JPH0723755 A JP H0723755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooked
food
seasoning
cream
retort food
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5192685A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2914848B2 (ja
Inventor
Atsuro Takagaki
敦郎 高垣
Eriko Saijiyou
江利子 西条
Morio Taniguchi
守男 谷口
Tomoko Asano
智子 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
House Foods Corp
Original Assignee
House Foods Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by House Foods Corp filed Critical House Foods Corp
Priority to JP5192685A priority Critical patent/JP2914848B2/ja
Publication of JPH0723755A publication Critical patent/JPH0723755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2914848B2 publication Critical patent/JP2914848B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Cereal-Derived Products (AREA)
  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
  • Noodles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 直接そのままの形でも好適に食することが可
能であると同時に、適宜調理素材を追加して、予め定め
た1種以上の特定の調理食品にリ・アレンジし得るよう
に調味基準を調整した調理済みクリームシチュー様レト
ルト食品において、当該クリームシチュー様レトルト食
品が少なくとも小麦粉、油脂、乳成分、食塩、適宜調味
料及びニンジン、ジャガイモ等の具材からなっており、
具材を除いたクリームシチュー様レトルト食品に対して
小麦粉の含量が3〜5重量%、油脂の含量が4〜7重量
%、乳固形分の含量が1.8〜5重量%、食塩の含量が
0.5〜1.5重量%であり、60℃における粘度が2
00〜1500cpsである前記調理済みクリームシチ
ュー様レトルト食品。 【効果】 格別の調味手段を施すことなく、予じめ定め
られた1種以上の特定の調理食品に、簡便、かつ短時間
にリ・アレンジすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の調理食品に簡
便、かつ短時間にリ・アレンジすることが可能な調理済
みクリームシチュー様レトルト食品に関するものであ
り、更に詳しくは、直接そのままの形でも好適に食する
ことが可能であると同時に、更に適宜調理素材を追加
し、かつ調味のための調味料を添加するような格別の調
味手段を何ら施すことなく、そのまま予じめ定められた
特定の調理食品に簡便、かつ短時間に任意にリ・アレン
ジすることが可能な全く新しいタイプの調理済みクリー
ムシチュー様レトルト食品(リ・アレンジ食品)に関す
るものである。
【0002】ここで、リ・アレンジとは、直接そのまま
の形でも好適に食することが可能な特定の調理済み食品
をベースとして、これに適宜調理素材を追加するだけ
で、格別の調味手段を施すことなく、そのまま一定のマ
ニュアルに基づいて予じめ定められた特定の複数の種類
の調理食品(リ・アレンジクッキングフーズ)に再構成
することを意味するものとして定義づけられる。また、
本発明で云うところのリ・アレンジ食品とは、調味料を
加えずに複数の料理に変化させることが可能な調理済み
の加工食品を意味するものとして定義づけられる。更
に、リ・アレンジクッキングフーズとは、前記リ・アレ
ンジされた調理食品を意味するものとして定義づけられ
る。
【0003】
【従来の技術】従来、調理済の各種食品をレトルトパウ
チに収納し、これをレトルト処理して製造されるいわゆ
るレトルト食品は、電子レンジの普及と、調理の簡便
化、省力化の傾向、及びレトルト技術の発展等に呼応す
る形で、広く普及し、発展する傾向にあり、その製品の
種類も、カレー製品、シチュー製品、米飯製品、麺製
品、惣菜製品等にみられる如く、広汎な領域にまで拡大
し、今後、ますます増加する成長製品と見込まれている
ものである。
【0004】このようなレトルト食品の普及、発展の要
因としては、レトルト食品は、調理済み食品であること
から、そのまま食することができること、あるいは単に
電子レンジ等で温めるだけで簡便に食することができる
こと、また、レトルト技術の進歩により、具材を大きな
形のまま使用できる等素材の特性を充分に生かして製品
化することが可能になったこと、更に、メインディッシ
ュでも15分以内に調理できることが望まれる等家庭内
における食生活が大きく変化し、クッキング時間の短縮
化の傾向が、ますます強くなりつつあること、等の様々
な事項が考えられるが、いずれにしても、最近では、レ
トルト食品の容量の拡大化が技術的に可能となる等、そ
の中心となるのは、レトルト技術そのものの発展による
所が大であることは云うまでもない。
【0005】ところで、従来、レトルト食品は、ソース
類等は別として、一般に、これをそのままの形で食する
ことを主たる目標として製品化されたものがほとんどで
あり、当該調理済みレトルト食品の調味技術について
も、従来、当該レトルト食品を食するに際し、もっぱ
ら、格別に手を加えることなく、そのまま食べる時に最
適の旨味が得られることを追求する方向で技術開発が行
われてきた。従って、実際に、調理済みレトルト食品を
食する場合には、当該レトルト食品をそのまま、あるい
は単に電子レンジ等で加熱処理するだけで、直ちに食す
ることが可能であり、当該調理済み食品の調味も、当然
のことながら、当該調理済みレトルト食品をそのままの
形で食することのみを前提として、その最適な調味基準
の設定がなされていた。
【0006】このように、従来、一般に、調理済みレト
ルト食品は、そのまま食べられること、あるいは単に電
子レンジ等により温めるだけで食べられることを基本概
念としたものであり、その開発目標も、そのまま食した
場合に、最適な形で利用できるような製品を開発するこ
とにあることから、当該調理済みレトルト食品の調味基
準も、当該調理済みレトルト食品を、そのままの形で食
した場合に、最適なものとなるように設定されているの
が普通であり、このように利用することが、従来の調理
済みレトルト食品のいわば固定化された基本的な概念と
なっていた。
【0007】一方、従来の調理済みレトルト食品を利用
するに際し、適宜の素材を加え、調味料を加え、自分な
りにアレンジして使用することも行われていたが、それ
も、例えば、野菜や肉類等の具を加え、更に調味料等を
加えて調味を変更していわゆる調味基準を完全に修正し
て全体として調理しなおすと云うような、いわば調理済
みレトルト食品を単に一種の調理素材として利用した通
常の料理もしくは調理、すなわち単なる二次的な再料理
ないし再調理の範疇に属するものであり、調味のための
調味料を使用するような格別の調味手段を施すことな
く、前記調理済みレトルト食品をそのまま特定の調理食
品にリ・アレンジするものではない。
【0008】このように、従来、調理済みレトルト食品
を、他の具材等と共に二次的に再調理して、適宜、変更
を加えることは行われていたものの、調味のための調味
料を添加するような格別の調味手段を何ら施すことな
く、予じめ定められた特定の調理食品に、一定のマニュ
アルに基づいて、そのまま直接リ・アレンジすることが
可能な調理済みレトルト食品は、全く存在しておらず、
従って、これまでは、既存の調理済みレトルト食品をそ
のままの形で利用するか、もしくは、当該調理済みレト
ルト食品を使用して、これを通常の料理手段もしくは調
理加工を施して別形態の調理食品へ二次的に加工し、再
調理する以外に、活用の仕方がないというのが実情であ
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような実情を踏ま
えて、本発明者らは、従来の調理済みレトルト食品の前
記基本概念にとらわれることなく、当該レトルト食品を
一層多角的に活用することが可能な全く新しいタイプの
調理済みレトルト食品を開発することを目標としてその
検討に着手した結果、調理済みレトルト食品の全く新し
い概念として、従来の、そのまま、あるいは単に温める
だけで食べられるものであること(調理済みであるこ
と)に加えて、次のような開発目標を設定し、その研究
に着手した。
【0010】すなわち、家庭にある調理素材を使って
特定の調理食品に簡便、かつ短時間にリ・アレンジでき
ると共に、その方法がマニュアル化されていること、す
なわち、例えば、適宜の調理素材をプラスして他の特定
の調理食品(リ・アレンジクッキングフーズ)に容易に
リ・アレンジすることができること、及び、メインデ
ィッシュでも15分以内に調理でき、電子レンジが利用
できること、すなわち、調味のための調味料を使用する
ような格別の調味手段や本格的な調理もしくは料理手段
を何ら施すことなしに、簡便、かつ短時間に調理できる
こと、を基本とし、当該基本的概念を満たし得る新しい
調理済みレトルト食品を開発することを目標として鋭意
研究を積み重ねた結果、予じめ定められた1種以上の特
定の調理食品にリ・アレンジし得る全く新しいタイプの
調理済みクリームシチュー様食品(リ・アレンジ食品)
を開発することに成功して本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、そのまま、あるいは
単に温めるだけで直接そのままの形でも好適に食するこ
とが可能であると同時に、適宜の調理素材を加えて、予
じめ定められた特定の調理食品に簡便、かつ短時間にリ
・アレンジすることができる全く新しいタイプの調理済
みクリームシチュー様レトルト食品を提供することを目
的とするものである。
【0012】また、本発明は、適宜の調理素材を加える
ことにより、調味のための調味料を使用するような格別
の調味手段や調理もしくは料理手段を施すことなしに、
簡便、かつ短時間に特定の調理食品にリ・アレンジする
ことができる全く新しいタイプの調理済みクリームシチ
ュー様レトルト食品を提供することを目的とするもので
ある。
【0013】また、本発明は、そのままの形で食する時
にも、更に、他の調理素材を加えた形で食する時にも、
調味のための調味料を加えるような格別の調味手段を施
すことなしに、各々、好適なおいしさ、すなわち好適な
調味基準を保った形で食することが可能な全く新しいタ
イプの調理済みクリームシチュー様レトルト食品を提供
することを目的とするものである。
【0014】更に、本発明は、予じめ定められた1種以
上の特定の調理食品を、一定のマニュアル化された加工
方法に基づいて、調味のための調味料を添加するような
格別の調味手段を施すことなく、容易に調製することが
可能な全く新しいタイプの調理済みクリームシチュー様
レトルト食品を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の構成は、以下の(1)〜(3)の技術
的手段からなるものである。 (1)直接そのままの形でも好適に食することが可能で
あると同時に、適宜調理素材を追加して、予め定めた1
種以上の特定の調理食品にリ・アレンジし得るように調
味基準を調整した調理済みクリームシチュー様レトルト
食品において、当該クリームシチュー様レトルト食品が
少なくとも小麦粉、油脂、乳成分、食塩、適宜調味料及
びニンジン、ジャガイモ等の具材からなっており、具材
を除いたクリームシチュー様レトルト食品に対して小麦
粉の含量が3〜5重量%、油脂の含量が4〜7重量%、
乳固形分の含量が1.8〜5重量%、食塩の含量が0.
5〜1.5重量%であり、60℃における粘度が200
〜1500cpsであることを特徴とする前記特定の調
理食品にリ・アレンジすることが可能な調理済みクリー
ムシチュー様レトルト食品。
【0016】(2)適宜追加できる調理素材が、スパゲ
ッティ、マカロニ、ライス、野菜類、タマゴ等のそれ自
体に特別の調味処理が施されていない素材である前記
(1)に記載の調理済みクリームシチュー様レトルト食
品。
【0017】(3)予め定めた1種以上の特定の調理食
品が、クリームスパゲッティ、マカロニグラタン、ライ
スグラタン、リゾット、温野菜のクリーム煮及び/又は
洋風茶碗蒸しである前記(1)に記載の調理済みクリー
ムシチュー様レトルト食品。
【0018】続いて、本発明について更に詳細に説明す
る。本発明の調理済みクリームシチュー様レトルト食品
は、直接そのままの形でもクリームシチューとして好適
に食することが可能であり、当該調理済みクリームシチ
ュー様レトルト食品の組成は、その調味基準のベースと
なる特定の成分の含量の割合を除いて、基本的には、通
常のクリームシチューと同様のものを適宜使用すること
が可能である。
【0019】本発明の調理済みクリームシチュー様レト
ルト食品は、そのまま、あるいは単に温めるだけで、前
記クリームシチューとして直接そのままの形で食するこ
との他、次のような調理素材をプラスして、予じめ定め
られた1種以上の特定の調理食品に、ごく簡単な調理操
作を施すだけでリ・アレンジすることができるものであ
り、しかも、当該リ・アレンジ操作に際して、何ら格別
の調味手段を施す必要のない点にその最大の特徴を有す
るものである。ここで、リ・アレンジとは、前記したよ
うに、直接そのままの形でも好適に食することが可能な
特定の調理済み食品をベースとして、これに適宜調理素
材を追加するだけで、格別の調味手段を施すことなく、
そのまま一定のマニュアルに基づいて予じめ定められた
特定の複数の種類の調理食品(リ・アレンジクッキング
フーズ)に再構成することを意味するものとして定義づ
けられる。
【0020】前記リ・アレンジ操作に際して使用される
調理素材としては、特に、クリームシチュー様レトルト
食品のリ・アレンジに好適に適合するものとして、スパ
ゲッティ、マカロニ、ライス、野菜類、タマゴ等のそれ
自体に特別の調味処理が施されていない生鮮素材が代表
的なものとしてあげられるが、当該調理素材は、リ・ア
レンジする調理食品の種類に応じて適宜変更し得るもの
であることは云うまでもない。
【0021】本発明において、リ・アレンジの目標とさ
れる調理食品(リ・アレンジクッキングフーズ)につい
ては、予じめ1種以上の特定の調理食品を定めておくこ
とが必要であるが、その種類については、本発明の調理
済みクリームシチュー様レトルト食品(リ・アレンジ食
品)をベースとしてリ・アレンジし得るものであれば、
いかなるものでもよく、特に制限されるものではない。
そして、当該1種以上の特定の調理食品の好適な具体例
としては、例えば、素材としてスパゲッティを利用した
クリームスパゲッティ、素材としてマカロニを利用した
マカロニグラタン、素材としてライスを利用したライス
グラタン、その他、リゾット、温野菜のクリーム煮、洋
風茶碗蒸し等が代表的なリ・アレンジクッキングフーズ
として例示される。
【0022】これらの調理食品をリ・アレンジする対象
食品とした場合、本発明の調理済みクリームシチュー様
レトルト食品は、少なくとも小麦粉、油脂、乳成分、食
塩、適宜調味料及びニンジン、ジャガイモ等の具材から
なっており、かつ具材を除いたクリームシチュー様レト
ルト食品に対して小麦粉の含量が3〜5重量%、油脂の
含量が4〜7重量%、乳固形分の含量が1.8〜5重量
%、食塩の含量が0.5〜1.5重量%であるように設
定することが重要である。例えば、1種以上の特定の調
理食品として、前記クリームスパゲッティ、マカロニグ
ラタン、ライスグラタン、リゾット、温野菜のクリーム
煮及び/又は洋風茶碗蒸しを選択した場合には、本発明
のクリームシチュー様レトルト食品の調味基準を、これ
らの食品の各々の最適の調味基準を勘案して当該各成分
の含量の割合を前記値の範囲に設定する。
【0023】この場合、小麦粉の含量が前記下限を下回
り3%未満になると、スープ様の粘度となり粘性が低す
ぎて好ましくなく、上限の5%を越えると、ベシャメル
ソース様となり粘度が高くシチューがポタポタした物性
となり好ましくない。また、油脂の含量が前記下限を下
回り4%未満になると、粉臭さを感じる、製造上ダマが
出来やすい、風味があっさりする、と云った問題が生じ
好ましくなく、上限の7%を越えると、油が分離する、
油が口にまとわりつき、くどさを感じさせる、と云った
問題が生じ好ましくない。また、乳固形分の含量が前記
下限を下回り1.8%未満になると、コクが不足する、
水くさい、と云った問題が生じ好ましくなく、上限の5
%を越えると、しつこい、褐変臭を感じる、色調が赤く
なりやすい、と云った問題が生じ好ましくない。
【0024】更に、食塩の含量が前記下限を下回り、
0.5%未満になると、味にしまりがなくなる、水っぽ
くなる、と云った問題が生じ好ましくなく、上限の1.
5%を越えると、塩辛くなり、好適な調味基準を維持す
ることができない。また、粘度が前記値の範囲をはずれ
ると、クリームシチュー特有の食感を得ることができ
ず、本発明のリ・アレンジ食品の特性を維持することは
不可能であり、かつこれを前記1種以上の食品にリ・ア
レンジすることはできない。
【0025】このように、当該各成分の含量の割合は、
臨界的意義を有するものであり、これらが前記範囲に設
定された場合に、本発明の調理済みクリームシチュー様
レトルト食品を前記調理食品にリ・アレンジすることが
可能であるが、各成分の含量の割合が、これらの範囲を
逸脱した場合には、好適な調味基準を満たすことは困難
であり、所期の目的を達成することはできない。また、
当該好適な調味基準とは、例えば、前記各々の食品の好
適な調味の濃度、バランスの程度等を意味するものとし
て定義されるものであり、いわゆる好適に食することが
可能な味付けを意味する。
【0026】一般に、食品の呈味もしくは風味は、個々
の食品に個有のものであり、食品の味覚は、その物性を
含めて、総合的に定まるものであることは云うまでもな
いが、このような食品の味覚についても、ごく近似した
内容の食品にあっては、例えば、特定の1種類の味覚
は、基本的には、その呈味成分の濃度レベル、すなわち
味付けの濃淡によって定まるように、調味の濃度、バラ
ンスの程度によって左右されること、更に、実際に、味
覚として感じられる呈味もしくは風味は、例えば、調味
の濃度、バランスの程度によって一定の上限と下限があ
り、これらの濃度、バランスの範囲を超えない限り、す
なわち、調味の濃度、バランスの程度が、これらの濃
度、バランスの範囲に設定されている限り、一定の呈味
もしくは風味が良好なものとして感じられるものであ
る。
【0027】このことを前提とすると、前記リ・アレン
ジが可能な調理済みクリームシチュー様レトルト食品の
調味基準のベースとなる各成分の含量の割合を、当該リ
・アレンジの目標とされる1種以上の特定の調理食品等
の各々の好適な調味基準が得られるように設定すること
により、本発明の調理済みクリームシチュー様食品を直
接そのままの形でも好適に食することが可能であると同
時に、前記の調理素材を追加し、予じめ定めた前記1種
以上の特定の調理食品にリ・アレンジした場合にも、各
々の調理食品を各々好適なものとして食することができ
るようになる。
【0028】かかる調味基準をクリアーするためには、
前記したように、具材を除いたクリームシチュー様レト
ルト食品に対して小麦粉の含量が3〜5重量%、油脂の
含量が4〜7重量%、乳固形分の含量が1.8〜5重量
%、食塩の含量が0.5〜1.5重量%であるように各
成分の含量の割合を特定の範囲に設定すること、及び6
0℃における粘度を200〜1500cpsの範囲に設
定することが不可欠であり、これらの範囲を逸脱した場
合には、前記したように、前記1種以上の調理食品にリ
・アレンジすることはできない。
【0029】このように、本発明の調理済みクリームシ
チュー様レトルト食品は、前記1種以上の特定の調理食
品に簡便にリ・アレンジすることができるものであり、
かつ当該リ・アレンジによっても当該各々の調理食品の
呈味もしくは風味を好適なレベルに維持し得るように、
前記調理済みクリームシチュー様レトルト食品の調味基
準を、その各成分の含量の割合を前記範囲に設定するこ
とにより、これらの各食品の各々の好適な調味基準に設
定することが必要とされる。そして、当該調味基準の要
素としては、前記調味の濃度が代表的なものとしてあげ
られるが、呈味もしくは風味の種類、呈味もしくは風味
のバランス、色調、物性値等の味覚を構成する基本的要
素、製品の粘性もしくは流動性等の要素は、すべて包含
される。本発明における前記各成分の含量の割合、及び
粘度範囲は、これらの各調理食品の調味基準の要素を考
慮して、定性及び定量的に決定されたものである。
【0030】そして、前記調味基準は、例えば、調味の
濃度の場合、前記各々の特定の調理食品において好適な
呈味もしくは風味として感じられる上限もしくは下限の
調味の濃度を予じめ設定しておき、同様に設定された前
記各々の特定の調理食品、及び前記クリームシチュー様
レトルト食品の同様の上限もしくは下限の調味の濃度の
範囲内において、各々の調理食品等の好適な調味の濃度
として定めることができる。なお、当該調味の濃度は、
前記調理食品等の製品中における呈味もしくは風味につ
いての濃度レベルを意味するものであって、製品そのも
のの濃度を意味するものではないことは云うまでもな
い。
【0031】また、当該調味の濃度と同様に、呈味もし
くは風味のバランス、色調、物性値、製品の粘性もしく
は流動性等についても、前記基準値を設定することがで
きるが、これらの基準値を構成する要素は、目標とする
リ・アレンジ食品の種類に応じて適宜選択すればよい。
【0032】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明は、当該実施例のみに限定されるもの
ではない。 実施例1 下記の組成の処方に基づいて、クリームシチューベース
を調製した。 (組成) (配合量、g) 白色ルー 80 牛乳 320 水 500 全脂粉乳 5
【0033】前記白色ルーは、薄力小麦粉をバターで色
の着かないように軽く攪拌しながら加熱することによっ
て製造したものを使用した。当該白色ルーに、よく攪拌
しながら牛乳、水等を少量ずつ加え、更に、食塩、ペッ
パー、オニオンパウダー、グルタミン酸ソーダ等の固形
分を少量ずつ攪拌しながら加え、全体を均一に攪拌しな
がら、更に煮込んでクリームシチューベースを調製し
た。
【0034】一方、適宜の大きさに切り並えた肉、野菜
等を用意し、これを常法によりバターで軽く炒めて前処
理したものを具として使用し、前記クリームシチューベ
ースと併わせて、均一に攪拌しながら、更に煮込んで仕
上げた。
【0035】当該クリームシチューの最終的な調味は、
当該クリームシチューの最適な調味基準と、予じめ定め
た6種類の特定の調理食品、すなわち、クリームスパゲ
ッティ、マカロニグラタン、ライスグラタン、リゾッ
ト、温野菜のクリーム煮、洋風茶碗蒸しの各々の好適な
調味基準に基づいて、それらの基準値を満たすように設
定し、最終的な調味として、食塩を7g、ペッパーを
0.5g、オニオンパウダーを1g、グルタミン酸ソー
ダを3gを添加した。
【0036】このようにして仕上げたクリームシチュー
を、常法により180g毎にレトルトパウチに袋詰し、
本発明の調理済みクリームシチュー様レトルト食品を得
た。当該調理済みクリームシチュー様レトルト食品の具
材を除いた各成分の含量は、小麦粉の含量が4.4重量
%、油脂の含量が4.7重量%、乳固形分の含量が1.
9重量%、食塩の含量が0.76重量%であり、また、
60℃における粘度は、500cpsであった。
【0037】次いで、このようにして得られた本発明の
調理済みクリームシチュー様レトルト食品を開封し、当
該レトルト食品をベースとして、別に用意した茹上げス
パゲッティ200g、水50gを加え、液体成分と固体
成分とを充分に混合し、全体を電子レンジで加熱するこ
とによって、リ・アレンジされた具入りクリームスパゲ
ッティを得た。このようにして、リ・アレンジして得ら
れたクリームスパゲッティは、調味のための調味料を添
加するような格別に調味手段を施すことなく、きわめて
良好な呈味及び風味バランスを有しており、そのまま、
リ・アレンジクッキングフーズとして好適に食すること
ができるものであった。
【0038】このようなリ・アレンジ工程において、調
理素材として、前記スパゲッティに代え、マカロニ、ラ
イス、野菜類、タマゴ等のそれ自体に特別の調味処理が
施されていない素材を使用し、これと同様にリ・アレン
ジすることにより、前記本発明の調理済みクリームシチ
ュー様レトルト食品を用いて、簡便、且つ短時間に、各
々、マカロニグラタン、ライスグラタン、リゾット、温
野菜のクリーム煮、洋風茶碗蒸しが得られ、いずれのも
のも、調味のための調味料を添加するような格別の調味
手段を施すことなく、きわめて良好な呈味及び風味バラ
ンスを有しており、そのまま、リ・アレンジクッキング
フーズとして好適に食することができるものであった。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明は、直接そ
のままでも好適に食することが可能であると同時に、適
宜の調理素材を追加して、予じめ定めた1種以上の特定
の調理食品にリ・アレンジすることが可能な全く新しい
タイプの調理済みクリームシチュー様レトルト食品(リ
・アレンジ食品)に関するものであり、本発明の調理済
みクリームシチュー様レトルト食品によれば、適宜の調
理素材をプラスし、そのまま、あるいは単に電子レンジ
等で温めるだけで、調味のための調味料を添加するよう
な格別の調味手段を何ら施すことなく、好適に食するこ
とが可能な特定の調理食品(リ・アレンジクッキングフ
ーズ)にリ・アレンジすることができる。
【0040】また、従来、通常レトルト食品としてのク
リームシチューに、他の調理素材を加え、別形態の調理
食品へ二次加工する場合は、格別の調味工程及び格別の
調味料を加えることが必要とされたが、本発明の調理済
みクリームシチュー様レトルト食品によれば、格別の調
味工程等を必要とすることなく、簡便、かつ短時間に特
定の調味食品にリ・アレンジすることができる。
【0041】更に、本発明の調理済みクリームシチュー
様レトルト食品は、直接そのままの形で好適に食するこ
とができると共に、更に、他の調理素材をプラスして、
予じめ定めた1種以上の特定の調理食品にリ・アレンジ
した場合にも、格別の調味手段を施すことなく、そのま
ま、好適に食することができる特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/32 Z 9359−4B 3/00 101 C (72)発明者 浅野 智子 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直接そのままの形でも好適に食すること
    が可能であると同時に、適宜調理素材を追加して、予め
    定めた1種以上の特定の調理食品にリ・アレンジし得る
    ように調味基準を調整した調理済みクリームシチュー様
    レトルト食品において、当該クリームシチュー様レトル
    ト食品が少なくとも小麦粉、油脂、乳成分、食塩、適宜
    調味料及びニンジン、ジャガイモ等の具材からなってお
    り、具材を除いたクリームシチュー様レトルト食品に対
    して小麦粉の含量が3〜5重量%、油脂の含量が4〜7
    重量%、乳固形分の含量が1.8〜5重量%、食塩の含
    量が0.5〜1.5重量%であり、60℃における粘度
    が200〜1500cpsであることを特徴とする前記
    特定の調理食品にリ・アレンジすることが可能な調理済
    みクリームシチュー様レトルト食品。
  2. 【請求項2】 適宜追加できる調理素材が、スパゲッテ
    ィ、マカロニ、ライス、野菜類、タマゴ等のそれ自体に
    特別の調味処理が施されていない素材である請求項1に
    記載の調理済みクリームシチュー様レトルト食品。
  3. 【請求項3】 予め定めた1種以上の特定の調理食品
    が、クリームスパゲッティ、マカロニグラタン、ライス
    グラタン、リゾット、温野菜のクリーム煮及び/又は洋
    風茶碗蒸しである請求項1に記載の調理済みクリームシ
    チュー様レトルト食品。
JP5192685A 1993-07-08 1993-07-08 調理済みクリームシチュー様レトルト食品 Expired - Fee Related JP2914848B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5192685A JP2914848B2 (ja) 1993-07-08 1993-07-08 調理済みクリームシチュー様レトルト食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5192685A JP2914848B2 (ja) 1993-07-08 1993-07-08 調理済みクリームシチュー様レトルト食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0723755A true JPH0723755A (ja) 1995-01-27
JP2914848B2 JP2914848B2 (ja) 1999-07-05

Family

ID=16295349

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5192685A Expired - Fee Related JP2914848B2 (ja) 1993-07-08 1993-07-08 調理済みクリームシチュー様レトルト食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2914848B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008146915A1 (ja) * 2007-05-31 2008-12-04 Q.P. Corporation パウチ詰液状食品
JP2008295383A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Aohata Corp パウチ詰液状食品
JP2009254304A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Q P Corp 電子レンジ調理用容器詰挽肉ソース及びこれを用いた加熱料理の製造方法
JP2009254303A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Q P Corp 電子レンジ調理用容器詰液状調味料及びこれを用いた加熱料理の製造方法
JP2010017133A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Q P Corp レトルトクリームソース、電子レンジ調理用容器詰食品及びクリーム煮料理の調理又は製造方法
JP2010017138A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Q P Corp 電子レンジ調理用容器詰液状食品及びこれを用いた加熱料理の製造方法
JP2010017137A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Q P Corp レトルトクリームソース、電子レンジ調理用容器詰食品及びクリーム煮料理の製造方法
JP2013046644A (ja) * 2012-12-07 2013-03-07 Q P Corp レトルトクリームソース、電子レンジ調理用容器詰食品及びクリーム煮料理の調理又は製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008146915A1 (ja) * 2007-05-31 2008-12-04 Q.P. Corporation パウチ詰液状食品
JP2008295383A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Aohata Corp パウチ詰液状食品
JP5136802B2 (ja) * 2007-05-31 2013-02-06 キユーピー株式会社 パウチ詰液状食品
JP2009254304A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Q P Corp 電子レンジ調理用容器詰挽肉ソース及びこれを用いた加熱料理の製造方法
JP2009254303A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Q P Corp 電子レンジ調理用容器詰液状調味料及びこれを用いた加熱料理の製造方法
JP2010017133A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Q P Corp レトルトクリームソース、電子レンジ調理用容器詰食品及びクリーム煮料理の調理又は製造方法
JP2010017138A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Q P Corp 電子レンジ調理用容器詰液状食品及びこれを用いた加熱料理の製造方法
JP2010017137A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Q P Corp レトルトクリームソース、電子レンジ調理用容器詰食品及びクリーム煮料理の製造方法
JP2013046644A (ja) * 2012-12-07 2013-03-07 Q P Corp レトルトクリームソース、電子レンジ調理用容器詰食品及びクリーム煮料理の調理又は製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2914848B2 (ja) 1999-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3207264B2 (ja) 穀類加工食品用ほぐれ改良剤
JP7123055B2 (ja) 冷凍ミートソースの製造方法
JP2914848B2 (ja) 調理済みクリームシチュー様レトルト食品
KR100454594B1 (ko) 라이스 커틀릿 및 그 제조방법
EP1719418B1 (en) Deep-frozen finished product of the type soup, purée or sauce and method for the manufacture of such a deep-frozen finished product
JP2001314161A (ja) 穀類加工食品
JP2003052340A (ja) レトルト食品の製造方法
JP3532881B2 (ja) 香味増強素材、これを含む調理食品又は調理食品用基材
KR101827327B1 (ko) 시래기 닭조림 제조방법 및 이에 의해 제조된 시래기 닭조림
KR100428901B1 (ko) 가축의 등뼈찜의 요리방법
KR100435581B1 (ko) 자장소스의 제조방법
KR101713161B1 (ko) 붉은대게 그라탱 및 그 제조방법
KR102482068B1 (ko) 샤브샤브 대패순대국 식품 포장체의 제조방법 및 이에 따라 제조된 샤브샤브 대패순대국
JP3648011B2 (ja) たこ焼き様スナック食品の製造方法
JP2518695B2 (ja) ポテト含有レトルト食品
JP2012065594A (ja) 粉末スープ
KR0159530B1 (ko) 즉석 짜장 조성물
JP3133923B2 (ja) 容器入りグラタン類
JPH01196281A (ja) 食品用加工材料
JPH0779651B2 (ja) パスタ含有レトルト食品の製造方法
JPH0622463B2 (ja) 水中油型乳化食品
JPH03175929A (ja) 挽肉加工食品の製造法
KR20000001289A (ko) 물냉면 요리방법
JP2002330732A (ja) 練り製品
JPH1146734A (ja) 品質の改良されたたこ焼、お好み焼及び これらに類似した食品

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080416

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110416

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees