JPH07237114A - 非磁性材の磁気研磨法 - Google Patents

非磁性材の磁気研磨法

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JPH07237114A JP4777694A JP4777694A JPH07237114A JP H07237114 A JPH07237114 A JP H07237114A JP 4777694 A JP4777694 A JP 4777694A JP 4777694 A JP4777694 A JP 4777694A JP H07237114 A JPH07237114 A JP H07237114A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的簡単にかつ効率よく非磁性材を研磨する
ことができる方法を提供することにある。 【構成】棒状または円板状の磁気を帯びた工具の先端に
磁性研磨材を吸着させ、工具と所定の間隔で対峙した位
置に非磁性ワークを配した状態で工具を回転させること
により磁性研磨材を遠心力により半径方向に広げ、遠心
力による法線方向の力と工具回転に伴う接線方向の力を
磁性研磨材から非磁性ワークに作用させてみがきを行う
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気研磨法とりわけ非磁
性材に対する磁気研磨法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】研磨法の一つとして
磁気研磨法が知られている。この方法はワーク自体が磁
化されて磁石となり、磁性砥粒を吸引して研磨に必要な
加工圧が発生するため良好に研磨を行える利点があり、
通常法では容易ではない部位のみがきや微細バリ取りな
どに利用されている。しかしながら、この磁気研磨法は
鉄や鉄鋼などの磁性材に対しては有効であるが、非磁性
材には磁性研磨材が付着しないため円周方向に研摩材が
向いてしまい、磨きを行えなかった。この対策として
は、ワークの下に鉄板などの強磁性体を配して行う方法
があるが、いちいちそれら部材を使用することは煩雑で
ある。また、磁極が届かないような厚い材料やパイプ材
及び異形状の材料のみがきを行うことが非常に困難であ
り、抜本的な対策とは言い難かった。
【0003】本発明は前記のような問題点を解消するた
めに創案されたもので、その目的とするところは、比較
的簡単に各種の非磁性材を高能率で良好な面粗さに研磨
することができる方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、棒状または円板状の磁気を帯びた工具の先端
に磁性研磨材を吸着させ、工具と所定の間隔で対峙した
位置に非磁性ワークを配した状態で工具を回転させるこ
とにより磁性研磨材を遠心力により半径方向に広げ、遠
心力による法線方向の力と工具回転に伴う接線方向の力
を磁性研磨材から非磁性ワークに作用させてみがきを行
うようにしたものである。本発明は金属、非金属の各種
非磁性材に適用することができ、また、研磨対象面も平
坦面、球面ないし非球面、3次元自由曲面など各種形状
に適用することができる。
【0005】以下本発明を添付図面に基いて説明する。
図1は本発明方法を実施する装置の一例を示しており、
1はフライス盤、マシニングセンタなど所望の加工機械
の主軸ないし回転軸、2は前記主軸1に取り付けられた
工具、3は前記工具2を外囲する電磁石であり、加工機
械に取り付けられた研磨用ホルダ4から伸びるアーム4
0に保持され、励磁電流を流すことにより工具2の先端
部に所定の磁気を与え、工具2の先端に磁性研磨材5を
吸着させるようになっている。6は工具先端部20の側
方すなわち法線方向に前記磁性研磨材5と対峙するよう
に配された非磁性ワークであり、所望の固定機構8たと
えばバイス81とホルダ82などによってX−Yテーブ
ルなどの可動テーブル7に取り付けられ、可動テーブル
7の駆動により所定の送りが与えるようになっている。
【0006】非磁性ワーク6としては金属系、非金属系
のものなど任意である。前者としては、銅及びその合
金、アルミニウムおよびその合金、ステンレス鋼、超硬
合金などが挙げられる。後者としては、光学ガラスなど
の各種ガラス、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、ジルコ
ニアなどで例示される各種セラミックス、アクリルなど
で代表される各種プラスチック、あるいは金属、セラミ
ックプラスチックの少なくとも2種以上からなる複合材
などが挙げられる。工具2としては、棒状、筒状、また
は円板状の各種のものを使用することができる。図1は
棒状段付き工具を用いているが、図2(a)のように、段
のないストレート工具、(b)のように下端に円板2aの
付いた円板状工具、(c)のように円板2aを多段に付けた
多段工具、(d)のように厚い円板2bの外径面が曲面と
なった円弧工具、(e)のように厚い円板2bの外径面が
錘形となった頂角工具、(f)のようにスリット2cを有す
るスリット工具、(g)のように傾斜した円板2dを有する
傾斜板工具など各種のものを使用することができる。磁
性研磨材5としては、強磁性体粒子の内部に砥粒が混入
された複合研磨材、強磁性体粒子と砥粒を混合しあるい
は機械的に砥粒を強磁性体粒子にめりこまさせた混合研
磨材、複合研磨材または混合研磨材に金属短繊維を混入
した短繊維混合研磨材などを使用することができる。砥
粒としては、ワークの材質に応じてダイヤモンド、Si
C、Al2O3、立方晶窒化けい素などで代表される硬質砥
粒、CeO2やCr2O3などで代表される軟質砥粒を選択すれ
ばよい。砥粒粒径は要求される表面粗さに応じてたとえ
ば0.2〜65μmの範囲から選定すればよい。
【0007】図3と図4は工具2の先端に磁性研磨材5
を吸着させた状態で図示しない可動テーブル7を作動さ
せることにより非磁性ワーク6の被加工面60を工具先
端外面から法線方向で所要の距離(以下加工隙間という)
CL離れた位置に対峙させた状態を示しており、被加工
面60は磁性研磨材5に接触している。このとき、磁性
研磨材5は工具2の先端外面200から底面201にか
けた領域にリング状に吸着されている。この状態で主軸
1を駆動して工具2を回転させながら、可動テーブル7
を作動させて非磁性ワーク6に所望の送りを与えるもの
である。こうすれば、工具2の回転に伴い、遠心力Fに
よって磁性研磨材5は図5と図6で模式的に示すように
工具半径方向に広がり、それによって被加工面60には
磁性研磨材5による法線方向研磨荷重PNが作用すると
共に、工具回転に伴う接線方向荷重PTが作用し、これ
らの荷重により図7と図8のように被加工面60が研磨
される。600は研磨部である。本発明はもちろん工具
2を回転させた状態で非磁性ワーク6の被加工面60を
加工間隙CLに移動し、その状態で送りを与えるように
してもよい。
【0008】前記した加工隙間という)CLは、これが小
さいほど法線方向研磨荷重PNが大となって研磨深さが
増し、加工隙間CLが広くなると、法線方向研磨荷重
(=研磨深さ)が低下し、ワークの表面粗さが低下す
る。つまり加工隙間CLと法線方向研磨荷重PNはほぼ反
比例関係を示す。従って、非磁性ワークの材質(主とし
て硬度)等にもよるが、加工隙間CLは一般に3mm以
下、好ましくは0.2〜2.0mmである。工具周速V
sは、最大研磨深さHmaxと法線方向研磨荷重PNに
影響を及ぼし、加工間隔CLが一定の条件において、工
具周速Vsが大であるほど最大研磨深さHmaxは比例
的に増大するが、高速域(通常200m/min以上)に達すると
研磨深さは一定になる傾向を示す。法線方向研磨荷重P
Nは、工具周速Vsが低速域(通常100m/min以下)では一
定の傾向を示し、低速域を超えると急増し、高速域(通
常200m/min以上になると一定になる傾向を示す。このよ
うに、法線方向研磨荷重PNと最大研磨深さHmaxが
一定になる理由は必ずしも明確ではないが、工具周速が
増加すると遠心力も増大し、砥粒が円周方向に引っ張ら
れて密集する力が弱まるためと考えられる。また、工具
周速Vsは過度に高速例えば300m/min以上というように
あまり大であると研摩材が飛散するため不適当である。
したがって工具周速Vsは、ワーク材質等にもよるが、
一般的に75〜250m/min好適には100〜230m/minの範囲で
ある。一般に、回転半径をrとし、工具周速をVsとす
ると、質量mの物体に作用する遠心力FはF=m(Vs
2/r)となる。磁性研磨材5を剛体と考え、その質量
(m=1g)が一点に集中したと仮定しても遠心力はかな
り小さい。しかしながら、加工間隔CL(被加工面60と
工具2の間隔)を小さくすれば、遠心力によって広がっ
た磁性研磨材5が狭い加工隙間CLに無理やり押し込ま
れることによりウェッジ効果が生ずる。このため、法線
方向研磨荷重PNは工具周速が100m/min以下の低速域で
も、200m/min以上の高速域でもほとんど変化せず、適切
な研磨を行うことができる。そして、磁性研磨材5が磁
力線の強さの影響で工具2のエッジ部すなわち側面と底
面の境界領域に集中するため、研磨能率が向上するので
ある。
【0009】ワークの送り速度については、法線方向研
磨荷重PNとは関係がないが、最大研磨深さHmaxは
送り速度が速くなるにつれて減少し、研磨能率が低下す
る傾向を示す。なお、砥粒供給量については、法線方向
研磨荷重PNは研摩材供給量を増しても変化せず、最大
研磨深さHmaxも変化しない傾向を示す。磁性研摩材
として混合研摩材を使用した場合には、砥粒の混入率を
あまり高くすると着磁時に工具から砥粒が脱落するた
め、通常の場合、砥粒混入率は5〜20wt%である。砥粒粒
径はこれの大小と法線方向研磨荷重PNは関係がない
が、表面粗さには影響を及ぼし、砥粒粒径が大きいほど
表面粗さは低下する。励磁電流は励磁密度と比例関係に
立ち、励磁電流は法線方向研磨荷重PNと比例関係にあ
り、最大研磨深さHmaxとも比例関係に立つ。すなわ
ち、励磁電流が減少するとともに磁束密度が低下して磁
力が弱まるため、研磨能率が低下する。したがって、一
般励磁電流は0.3A以上が好ましい。
【0010】なお、本発明によって非磁性ワーク6の広
い面の磨き(平面磨き)を行う場合には、図9(a)のよう
に工具2の経路をX軸方向およびZ軸方向に矩形経路制
御するか、あるいは(b)のように工具経路をヘリカルス
キャン経路にすればよい。これらは主軸1をプログラム
制御することにより実現できる。そしてヘリカルスキャ
ン経路を採用すれば、平坦度の高い研磨面を得ることが
できる。なお、本発明は場合によっては電磁石に代えて
永久磁石を使用することもできる。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。 実施例1 (1)磨き機械として縦型マシニングセンタを使用し、こ
れに図1のように磁気研磨用ホルダを取付けた。工具と
して段付き棒状工具(φ25mm、鋼材製)を使用し、
電磁コイルに励磁電流2Aを流して工具先端部に磁束密
度900ガウスを与えるようにした。磁性研磨材として
は強磁性体粒子と砥粒との混合研磨材を使用した。具体
的には、鉄粉(粉径74〜106μm)0.9gとダイヤ
モンド砥粒(粒径:0.5〜3μm)0.1gを乳鉢で混合し
たものである。磁性研磨材総供給量はM=1gで、磁気
研磨時にはみがき加工油を若干滴下した。ワークは幅4
0×長さ200×厚さ3mmの60/40黄銅板材(引
張り強さ400MPa,EI=43%)を用いた。ワー
クの初期表面粗さはRmax≒1.0μmである。前記ワ
ークはこの実験では精密バイスに固定したプラスチック
板に接着剤によって固定した。
【0012】この実験では各種研磨条件を採用したが、
標準的なみがき条件は、Vs=210m/min、CL=
0.75mm、送り方向はX軸とし、送り速度Vw=5
0mm/min、移動距離L=30mm、パス回数n=
8回(約5分)とし、それらを種々変化させて影響を調べ
た。なお、本発明法によるみがき部位断面形状はみがき
条件によって変化するが、一般に磁石エッジ部近傍のみ
がき深さが大きくなり、従って、特に断らない限りみが
き深さ(Hmax)は最大みがき深さを示すことにす
る。 〔工具周速Vsの影響について〕加工間隙CLを0.75
mmとして工具周速Vsの影響を調べた。その結果を図
10に示す。この図から明らかなように、最大研磨深さ
Hmax(研磨能率)は、周速に比例して増大し、Vs=
200m/minでHmax=40μm(8パス後)に
なっている。しかし、それ以上周速を増大しても研磨深
さは増大しない。Vs≧300m/minでは砥粒が飛
散し始めるため、不適であった。法線方向研磨荷重PN
はVs=50〜100m/minでは約40gfと一定
であるが、Vs=100〜200m/minの範囲では
急増し、それ以上では一定(Pn≒75gf)となっ
た。また、研磨荷重が大きいほどみがき深さが深くなっ
た。
【0013】〔加工間隙の影響について〕Vs=200
〜300m/minで加工能率は最大値を示したことか
ら、Vs210m/minとして加工間隙CLを種々変化
させ、研磨深さと表面粗さおよび法線方向研磨荷重PN
を調べた。その結果を図11に示す。この図から、加工
間隙CLが狭いほど法線方向研磨荷重PNが高くなり(CL=0.
5mmで約75gf)、結果として加工能率も増大することがわ
かる。また、加工間隙CLが狭いほど最大研磨深さHma
xも増大し、CL=0.5mmにおける研磨深さはHm
ax=50μmと深くみがかれていることがわかる。ま
た、表面粗さについては、CL≦1.5mmでの粗さは
約0.12〜0.2μmとなった。しかし、CLが1.5m
mを超えると、表面粗さは悪化している。これは砥粒が
ワークから離れ過ぎて研磨能率及び研磨荷重が減少する
ためである。
【0014】〔みがき断面形状について〕工具周速Vsを
種々変えた場合のみがき断面形状を図12(a)に示し、
加工隙間CLを種々変えた場合のみがき断面形状を図12
(b)に示す。工具周速が速いほど、また、加工間隙が広
いほどみがき幅も広くなることがわかる。 〔送り速度について〕CL=0.75mmとして送り速度を50〜2
00mm/minと変化させ、その影響を調べた。法線方向研磨
荷重PNは、送り速度とは無関係に約70gfとなっており、
最大研磨深さは、送り速度が速くなるにつれて減少し、
研磨能率が低下することがわかった。表面粗さについて
は、送り速度と無関係にRmax≒0.2μmとなった。 〔砥粒供給量について〕CL=1.0mmで砥粒供給量Mを1〜2.
5gに変化させた結果、法線方向研磨荷重PNは変化がな
く、約50〜60gfとほぼ平均的となった。また最大研磨深
さHmaxも≒30μmで一定であった。表面粗さはRmax
≒0.1μmとなった。 〔砥粒混入率について〕CL=0.75mmとして、砥粒混入率
を5〜20wt%に変化させ、その影響を調べた結果、法線方
向研磨荷重PNは63〜70gfとほぼ一定であり、最大研磨深
さHmaxも≒40μmで一定であった。 〔励磁電流について〕前記標準的なみがき条件におい
て、コイルの励磁電流を0.5〜2Aの範囲で変化させた。
その結果、法線方向研磨荷重PNは励磁電流の減少ととも
に直線的に約75gfから約25gfまで減少し、最大研磨深さ
Hmaxも約35μmから約27μmに減少した。但し、表面
粗さは、励磁電流と無関係にRmax≒0.2μmとなった。こ
れはパス数8回で十分な研磨深さが得られているためで
ある。
【0015】実施例2 本発明法により平面磨きを行った。ワーク、磁性研摩
材、工具は実施例1と同じであり、磨き条件は、Vs=
210m/min、CL=0.75mm、励磁電流2A、
研摩材供給量M=1g、磨き範囲20×50mm、磨き
時間10min(40パス)とした。工具経路は、矩形経
路、ヘリカルスキャン経路を採用した。矩形経路は、長
方形を描くようにして4つの辺を直角に経路を作り、ル
ープさせ、Z軸方向を上下に送り移動させることにより
行った。ヘリカルスキャン経路は、Z軸方向を30°傾
斜させ、平行四辺形を描くようにして工具経路を作り、
ループさせ、X軸方向を左右に送り移動させることによ
り行った。この結果広い面を磨くことができ、矩形経路
の場合には、表面粗さRmax≒0.4μmと良好な面粗さを
得ることができた。ヘリカルスキャン経路の場合には、
矩形経路よりも平坦度が良好でしかもRmax≒0.2μmと
さらに良好な面粗さを得ることができた。
【0016】実施例3 本発明によりステンレス鋼(SUS304)と光学ガラス(BK4)
を研磨した。ステンレス鋼は幅40×長さ200×厚さ3mm、
初期面がRmax≒1.0μm、光学ガラスは幅100×長さ100×
厚さ20mm、初期面がRmax≒1.0μmである。磁性研摩材、
工具は実施例1と同じ条件とし、磨き条件をVs=21
0m/min、送り速度50mm/min、CL=0.75mm、
磨き距離L=30mm、パス回数8回(5min)、励磁電流2A、
研摩材供給量M=1gとした。その結果、法線方向研磨
荷重PNはステンレス鋼、光学ガラスともPN=70gfであっ
た。また、表面粗さは、ステンレス鋼、光学ガラスとも
Rmax≒0.2μmとなり、良好な面粗さが得られた。最大
研磨深さHmaxはステンレス鋼が12.13μm、光学ガラ
スが7.97μmとなった。また、上記実施例2と同じく矩形
経路とヘリカルスキャン経路をとって研磨したところ、
広い面の研磨を行うことができた。
【0017】実施例4 砥粒としてCr2O3(粒径0.5μm)を使用し、加工液としてp
H2.5の水を使用するほか上記実施例3の研磨条件と同じ
条件でSi3N4セラミックスをメカノケミカルポリシング
した。その結果、Rmax≒0.05μmという良好な仕上げ
面粗さが得られた。
【0018】
【発明の効果】以上説明した本発明によるときには、非
磁性材を比較的簡単にしかも十分な研磨能率で研磨する
ことができ、これにより磁極の届かない厚い材料やパイ
プ状や異形状の材料をうまく磨くことができるという優
れた効果が得られる。請求項4によれば遠心力によって
広がった磁性研磨材が狭い加工隙間に無理やり押し込ま
れることによりウェッジ効果が得られるため、法線方向
研磨荷重PNを工具周速が低速域でも高速域でもほとん
ど変化させず適切な研磨を行うことができるというすぐ
れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施装置の一例を示す正面図であ
る。
【図2】本発明に使用する工具例を示す側面図である。
【図3】本発明における研磨開始前の状態を示す側面図
である。
【図4】同じくその底面図である。
【図5】本発明の研磨開始時の状態を示す側面図であ
る。
【図6】同じくその側面図である。
【図7】本発明の研磨中の状態を示す斜視図である。
【図8】同じくその側面図である。
【図9】本発明により平面研磨を行うときの工具経路を
示す説明図である。
【図10】本発明を適用したときの工具周速と最大研磨
深さ、法線方向研磨荷重の関係を示すグラフである。
【図11】本発明を適用したときの加工隙間と最大研磨
深さ、表面粗さ、法線方向研磨荷重との関係を示すグラ
フである。
【図12】工具周速と研磨面断面形状の関係および加工
隙間と研磨面断面形状の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
2 工具 3 電磁石 5 磁性研摩材 6 非磁性ワーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】棒状または円板状の磁気を帯びた工具の先
    端に磁性研磨材を吸着させ、工具と所定の間隔で対峙し
    た位置に非磁性ワークを配した状態で工具を回転させる
    ことにより磁性研磨材を遠心力により半径方向に広げ、
    遠心力による法線方向の力と工具回転に伴う接線方向の
    力を磁性研磨材から非磁性ワークに作用させてみがきを
    行うようにしたことを特徴とする非磁性材の磁気研磨
    法。
  2. 【請求項2】非磁性ワークが金属、非金属、金属と非金
    属の複合材のいずれかである請求項1に記載の非磁性材
    の磁気研磨法。
  3. 【請求項3】磁性研磨材が、複合研摩材、混合研摩材、
    短繊維混合研摩材のいずれかである請求項1または2に
    記載の非磁性材の磁気研磨法。
  4. 【請求項4】工具と非磁性ワークの隙間を3mm以下好
    ましくは0.2〜2.0mmとして行う請求項1ないし
    3のいずれかに記載の非磁性材の磁気研磨法。
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