JPH07235626A - 放熱板付リードフレーム及びそれを用いた半導体装置 - Google Patents

放熱板付リードフレーム及びそれを用いた半導体装置

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JPH07235626A
JPH07235626A JP32290594A JP32290594A JPH07235626A JP H07235626 A JPH07235626 A JP H07235626A JP 32290594 A JP32290594 A JP 32290594A JP 32290594 A JP32290594 A JP 32290594A JP H07235626 A JPH07235626 A JP H07235626A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LSIのパッケージの工程を簡略化し、コス
トを低減し、信頼性を高め得る放熱板付のリードフレー
ム及びそれを用いた半導体装置を提供する。 【構成】 インナーリードフレームに金属製の放熱板
を接着して成る放熱板付リードフレームに於いて、接着
層が、高い弾性率を有するポリイミド樹脂から成り、放
熱板のインナーリードフレームに接着される面側に設け
られる補助層と、接着作業温度に於いて補助層を構成す
るポリイミド樹脂よりも1×102 dyne/cm2以上低い弾性
率を有する熱可塑性ポリイミド樹脂から成り、補助層の
上に積層される少なくとも一層の溶融接着層とから成る
複合接着層であることを特徴とする上記の放熱板付リー
ドフレーム、及びその放熱板付リードフレームを用いて
成る半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI用の放熱板付リ
ードフレームおよびそれを用いてLSIチップを固定し
た半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、LSIチップやリードフレームが
取り付けられるダイパッド又はヒートスプレッダなど
は、銅合金や42Ni鋼等の金属薄板により製造されてお
り、その上にLSIチップやリードフレームなどが両面
接着テープや塗布型接着剤などによって取り付けられて
いた。
【0003】即ち、これらダイパッドやヒートスプレッ
ダなどの部品を製造した後、その所定の位置にLSIチ
ップやヒートスプレッダなどを接着するためには、それ
らに両面接着テープを張り付けたり、接着剤を塗布した
りする必要があった。この作業は極めて煩雑であり、相
当のコストを必要とするばかりでなく、品質管理が困難
である上、接着作業そのものが多少とも各種部品の汚染
を伴うので、これらの作業がLSIの信頼性を低下させ
るという問題があった。これらの部品にLSIチップや
リードフレームなどを接着するにあたり、両面接着テー
プを張り付けたり、接着剤を塗布したりしないで済むよ
うにできれば、LSIパッケージの製造工程を大幅に合
理化でき、かつ、製品の歩留まり及び信頼性を飛躍的に
高め得ることになる。
【0004】これらの目的で、即ち、放熱板付リードフ
レームの製造工程を簡略化するため、特開平5-218284号
には、放熱板を形成する金属箔の全面に予め接着剤層を
形成した後、所定形状に加工し、ついで、インナーリー
ドフレームをその接着剤層の所定位置に圧着、固定する
ことにより放熱板付リードフレームを製造する方法が提
案されている。また、特開平5-299571号には、放熱板を
形成する金属箔に先ず、スクリーン印刷でポリイミド絶
縁層を形成し、更にその上に、スクリーン印刷で接着剤
層を形成し、ついで、インナーリードをその接着剤層に
圧着、固定することによる放熱板付リードフレームの製
造法を提案している。
【0005】これらの先行技術では、いずれも接着剤の
種類については規定がなく、一般に知られている熱硬化
性接着剤であるエポキシ系あるいはニトリルフェノリッ
ク系接着剤を使用しているものと推定される。そして、
接着剤層の形成時点では、反応がいわゆるBステージに
留まっているため、インナーリードを接着する際、接着
剤の加熱硬化過程(100 〜 250℃)や、製造された放熱
板付リードフレームにLSIチップを固定するときの温
度(150 〜 250℃)や、ワイヤーボンディング時の温度
(220 〜 280℃)で発生する有機物がインナーリードな
どを汚染するという問題があり、更に、これらの接着剤
はインナーリード材料である銅合金からの銅イオンのマ
イグレーションを引き起こし易く、長期信頼性という点
でも問題を抱えているため、大幅な改善が望まれてい
る。
【0006】一方、特開昭61−182941号には、金属箔に
熱可塑性ポリイミドまたはヒートシール性ポリイミドを
積層して成るフレキシブルプリント回路基板が提案され
ている。然しながら、この提案では、ポリイミドは単に
絶縁性基体の役を担っているだけであり、この熱可塑性
ポリイミドを利用してこの金属箔を他の材料に接着する
ことは全く意図されていない。
【0007】又、特開昭61−193352号では、金属箔の表
面に成形性のないポリイミド層を形成し、更にその上
に、ヒートシール性ポリイミド層を形成して成る可撓性
多層ラミネートが開示されているが、その用途は、金属
箔をエッチング加工してフレキシブル電気回路を製造す
ることに限定されている。即ち、これらの先行技術は、
いずれもプリント配線基板に関するものであり、そのた
め、好ましい銅箔の厚さは10〜50μmであり、放熱板と
しては薄過ぎ、機械的強度、熱伝導性に劣るため、実用
に供し得ないものである。
【0008】熱硬化性接着剤で放熱板とインナーリード
とを接着すると、後の工程でLSIチップを放熱板に接
着する時には、その熱硬化性接着剤の硬化が進んでいる
ため、もはや接着剤としての機能が失われており、その
ため、新たに別の接着剤を用いる必要が生じるが、そう
すると、接着層が厚くなり、LSIチップと放熱板との
間の距離が長くなり、その結果、放熱性が低下するとい
う欠点が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の観点
に立ってなされたものであって、その目的とするところ
は、特開平5−218284号、特開平5−299571号記載の発
明では実現できなかった、LSI用の放熱板と、リード
フレームのインナーリード又はLSIチップとの接着に
際して、有害なガスが発生せず、インナーリードやチッ
プを汚染せず、更に、接着後の製品において銅イオンの
マイグレーションが発生せず、そのため高い信頼性を有
する放熱板付リードフレーム及びそれを用いた半導体装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的は、
インナーリードフレームに金属製の放熱板を接着して成
る放熱板付リードフレームに於いて、両者の接着層を、
高い弾性率を有するポリイミド樹脂から成り、放熱板の
インナーリードフレームに接着される面(以下、この表
面をA面、他の一方の表面をB面という)側に設けられ
る補助層と、接着作業温度に於いて補助層を構成するポ
リイミド樹脂よりも1×102 dyne/cm2以上低い弾性率を
有する熱可塑性ポリイミド樹脂から成り、補助層の上に
積層される少なくとも一層の溶融接着層とから成る複合
接着層とすることにより達成される。
【0011】又、上記の本発明の他の目的は、放熱板の
A面と補助層との間に、接着作業温度に於いて補助層を
構成するポリイミド樹脂よりも1×102 dyne/cm2以上低
い弾性率を有する熱可塑性ポリイミド樹脂から成り、0.
1μmないし10μmの厚みを有する補助接着層を設ける
ことにより達成される。又、上記の本発明の更に他の目
的は、放熱板のB面に、常温に於いて1×1010dyne/cm2
以上、1×1011dyne/cm2以下、 200℃以上、 400℃以下
の温度範囲内で1×109 dyne/cm2以上の弾性率を有する
非熱可塑性ポリイミド樹脂からなる厚さ0.5μmないし
20μmの接着層を設けることにより達成される。
【0012】上記の本発明の目的を一層確実に達成する
ため、放熱板の少なくとも一方の表面を耐熱製合金でメ
ッキした粗面とすることが望ましい。又、溶融接着層に
用いられる熱可塑性ポリイミド樹脂は、そのガラス転移
温度が 180℃以上、 280℃以下であり、 200℃以上、 3
00℃以下の温度範囲以内に定められる所望の温度に於い
て、1×102 dyne/cm2以上、1×109 dyne/cm2以下の弾
性率を有するものが望ましい。複合接着層は放熱板のA
面に、全面に渡って形成することもあるが、放熱板のA
面に、所望のパターンを描出するよう部分的に設けるこ
ともある。更に、上記の本発明の目的は、前述の方法で
製造された放電板付リードフレームを、再度、ポリイミ
ド樹脂の流動開始温度以上に加熱し、所定箇所に所望の
LSIチップを溶融接着層に圧着、固定して成る半導体
装置によって達成される。
【0013】ここで、ポリイミド樹脂とは、下記の式
(4)で示された繰り返し単位からなるものである。
【化4】 但し、ここでR1 、R2 は炭素数6以上の同一または別
異の芳香族基である。
【0014】また、このポリイミド樹脂は必要に応じて
式(5)のシリコーン化合物で変性しても良い。
【化5】 但し、ここでR1 は炭素数1以上の脂肪族基または別異
の芳香族基である。
【0015】而して、本発明で使用する熱可塑性ポリイ
ミド樹脂は、ガラス転移温度が180℃以上、280℃以下
であり、常温に於いて、その弾性率が、1×1010dyne/c
m2以上、1×1011dyne/cm2以下の範囲であり、 200℃以
上、 300℃以下の温度範囲内に任意に定められる温度に
於いて、その弾性率が、1×102 dyne/cm2以上、1×10
9 dyne/cm2以下の範囲であるものを意味する。
【0016】ガラス転移温度の範囲は、 180℃より低け
れば、LSIのモールド工程でモールド材の成形圧力で
インナーリードが動く恐れがあり、 280℃より高ければ
接着作業温度が高くなりすぎて接着作業性が低下するた
めである。常温における必要弾性率は、放熱板付リード
フレームの形態維持に必要な強度から下限が、パッケー
ジ後の熱サイクル等に起因する機械的衝撃の緩和から上
限が決められれた。
【0017】200℃以上、300℃以下の温度範囲内に任
意に定められる温度に於ける弾性率は、放熱板とリード
フレームとの接着は通常 200℃以上、 400℃以下で行わ
れる接着の際に適切な流動性を示す指標になる。これが
1×102 dyne/cm2以下であれば接着作業時に樹脂の流動
性が高くなり過ぎ、インナーリードを所定の位置に固定
できなくなるが、逆に1×109 dyne/cm2以上となると、
接着の際、ホットメルト的に接着するのに必要な流動性
が得られなくなる。
【0018】補助層に用いるポリイミド樹脂は、接着作
業温度に於ける弾性率が溶融接着層の熱可塑性ポリイミ
ドの弾性率より1×102 dyne/cm2以上高いポリイミド樹
脂を意味する。好ましくは、常温に於いて1×1010dyne
/cm2以上、1×1011dyne/cm2以下、 200℃以上、 400℃
以下の温度範囲内で1×109 dyne/cm2以上の弾性率を有
する非熱可塑性ポリイミド樹脂が用いられる。
【0019】補助層は放熱板として使用する金属製薄板
とインナーリードとの絶縁性を確保するために設けられ
ているものである。複合接着層を設けた放熱板とインナ
ーリードとの接着は通常 200℃以上 400℃以下の温度
で、5〜 500kg/cm2の圧力下で行われる。而して、接着
層が複合接着層でなく、単一の溶融接着層だけの場合
は、その接着作業時にインナーリードが溶融接着層の内
部に侵入するので、インナーリードが放熱板に接触して
電気回路をショートさせたり、溶融接着層が経時的にク
リープしてその絶縁性が大きく低下したりする恐れがあ
る。そのような恐れを完全に防止するためには、補助層
のポリイミドは、接着作業温度において溶融接着層のポ
リイミドの弾性率より1×102 dyne/cm2以上高い弾性率
を有することが必要である。このようにしておくと、イ
ンナーリードが補助層を貫通して放熱板に接触したりす
ることがなくなるので、ショートや絶縁抵抗の低下が防
止できるものである。
【0020】溶融接着層に用いられる熱可塑性ポリイミ
ド樹脂の中で、特に好ましい構造を持ったポリイミド
は、式(1)の構造単位の繰り返しから成るポリイミド
(以下、PI−Xというものとする)、式(1)の構造
単位の繰り返しから成り、その分子端が式(2)で表さ
れるジカルボン酸無水物で封止されているポリイミド
(以下、PI−Xhというものとする)、式(3)の構
造単位の繰り返しから成り、かつ式(3)においてm:
n=1〜90:99〜10であるポリイミド(以下、PI−Y
というものとする)、式(3)の構造単位の繰り返しか
ら成り、かつ式(3)においてm:n=1〜90:99〜10
であり、その分子端が式(2)で表されるジカルボン酸
無水物で封止されているポリイミド(以下、PI−Yh
というものとする)、及びそれらの混合物である。
【化6】
【化7】 (式中Zは、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基また
は芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された
非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた2価の基
である。)
【化8】 但し、式(3)においてm:n=1〜90:99〜10であ
る。m,nは繰り返し単位の全ポリマーに対する割合を
示しており、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー
等を含んでいる。また、ガラス質の表面への接着性を増
強するために、式(5)で示される化合物で式(1)、
式(3)で示されるポリイミドを変性して用いても良い
し、熱可塑性ポリイミドとシランカップリング剤を該熱
可塑性ポリイミドの合成時又は合成後に反応又は混合し
て成るシランカップリング剤変性熱可塑性ポリイミドと
して用いても良い。
【0021】而して、非熱可塑性ポリイミド樹脂の代表
的な構造単位の例は式(6)および式(7)で表される
【化9】
【化10】
【0022】而して、放熱板の材料としては、銅合金又
は42Ni合金などの、厚み 100μmないし3000μm程度の
薄板を用いる事が推奨されるが、放熱性から考え熱伝導
性の良い銅合金が好ましい。銅合金を用いる場合には、
銅合金薄板の両面にNi/Cu合金、クロメート等の公知の
耐酸化性、耐熱性合金のメッキ等による粗化処理を施す
ことが樹脂との密着性を増進するために望ましい。これ
ら金属製薄板の複合接着層を設けない面には、モールド
樹脂との密着製を増進するため、非熱可塑性ポリイミド
からなく0.5μmないし20μm程度の薄い層を設けるこ
とがある。
【0023】而して、材料にもよるが、板厚が 100μm
より薄いと必要な強度が得られなくなることがある。逆
に強度および熱伝導の面からみて、板厚を3000μmより
厚くする必要性は全く存在しない。而して、補助層の厚
さは2μmより薄いと絶縁性が保てなくなり、50μmよ
り厚いと熱伝導性が低下するので好ましくない。溶融接
着層の厚さは1μmより薄いと接着性が低下し、50μm
より厚いと熱伝導性が低下するので好ましくない。
【0024】而して、本発明で用いる金属製薄板のA面
に使用する補助層、溶融接着層のポリイミド及び、B面
に使用する非熱可塑性ポリイミドの熱分解温度は両方共
にTGA分析法で、1%分解は 450℃以上であり、実質
的に溶剤を含まない事から複合接着層を持った金属製薄
板とインナーリードとの接着、金属製薄板とLSIとの
接着、LSIとインナーリードとのワイヤーポンドの各
種作業時において、有機物の発生がなく、インナーリー
ドを汚さない。
【0025】本発明の複合接着層中のナトリウム、カリ
ウム、塩素、硫酸等のイオン性不純物は極めて微量であ
り、1μg/g程度である(熱水抽出法、 120℃の水で
24時間抽出したイオン量から計算)。そのため、複合接
着層周辺の電子回路が複合接着層中のイオン性不純物に
より腐食されたり、金属のマイグレーションにより回路
のショート等の生じたりすることがない。また、半導体
記憶装置でのソフトエラーの原因となるウラン、トリウ
ム等の放射性元素の量は放射化分析装置での検出限界
(0.6ppb)以下であり、半導体装置の長期信頼性が
非常に高い。また、本発明の熱可塑性ポリイミドの吸水
率は1.2%以下(23℃の純水に24時間浸漬)である。こ
の値は一般的なポリエーテルアミドやポリエーテルアミ
ドイミドの1/2〜1/5であり、高温短時間で接着す
る際に発生し易い水の蒸気圧によるボイドの発生確率を
大幅に低下させることができる。これらの結果、非常に
優れた放熱板付リードフレームを製造できるようにな
る。
【0026】金属製薄板の表面にポリイミド樹脂層を形
成する方法は、ポリイミドの前駆耐であるポリアミド酸
を含有するポリアミド酸ワニス、ポリイミドとして溶解
しているポリイミドワニスあるいは、ポリアミド酸の重
合時あるいは重合後にシランカップリング剤を添加し、
ポリアミド酸とシランカップリング剤を反応あるいは混
合させたワニスを金属製薄板上に流延塗布し、乾燥及び
イミド化後形成したり、それらのワニスを金属製薄板上
にスクリーン印刷し、乾燥及びイミド化後形成したりす
ることによってできる。さらに、これらのワニスを基体
上に流延塗布したりスクリーン印刷する前に、必要に応
じてウラン、トリウム等の放射性元素を含まない溶融シ
リカ等のフィラーやEOCN−1027(日本化薬社製)等
のエポキシ樹脂をワニスに混合しても良い。これらのポ
リイミド樹脂層のなかでポリイミド樹脂は重量比で50%
以上、好ましくは75%以上含むことが必要である。
【0027】流延塗布の方法としてはコンマコータ、3
本リバースコータ、ダイコータ等の公知のコート方法が
適用できる。乾燥、イミド化方法としては、基体上の片
面にポリイミド樹脂層を形成する場合は通常のロール搬
送のドライヤーが使用できる。また、基体上の両面にポ
リイミド樹脂層を形成する場合はフローティングドライ
ヤーが好適である。複合接着層を設けるためには、2種
以上のワニスを多層ダイを用いて同時に金属製薄板に流
延塗布しても良いし、一層のワニスを塗布し、残溶剤が
5〜100 %迄乾燥した状態で他のワニスをその上に塗布
しても良い。
【0028】ポリイミド樹脂層に含まれる溶剤量が15重
量%以下の場合はサポートロール間の距離を1〜5mと
りサポートロール間に遠赤外線ヒータを備えたドライヤ
ーを設置して加熱乾燥することは、溶融接着層とインナ
ーリードフレームやLSIチップ等の半導体材料との接
着性を向上させるために好ましい方法である。これらの
乾燥条件はポリイミド樹脂層の厚み、ワニスの濃度、乾
燥方法等にも依存するので一概には言えないが、ワニス
濃度が25%、乾燥後の厚みが25μmの場合、 100〜 1
50℃で2〜30分、150 〜 200℃で2〜30分、200 〜 250
℃で2〜30分、250 〜 300℃で0〜30分程度行うのが一
般である。更により短時間で乾燥を進めるために300 〜
400℃で10分以下の乾燥工程を加えても良い。
【0029】これらの乾燥によりポリイミド樹脂層に残
存する溶剤は1%以下、更に好ましくは0.1%以下、特
に好ましくは0.05%以下にすることが加熱溶融圧着時
に発生するガスを低下できるので望ましい。これらの乾
燥工程を経ることにより、ポリアミド酸は実質的にポリ
イミドに変化する。これらの乾燥はクリーン度1000以
下、好ましくは 100以下の空気中で、より好ましくは、
同一クリーン度の窒素中で行うことが推奨される。特
に、放熱板が銅合金で、乾燥温度が 200℃以上の場合に
は、銅合金の酸化を防ぐため、酸素濃度が0.1%以下、
より好ましくは0.02%以下の窒素等の不活性ガス中で
乾燥する事が必要である。
【0030】以上のように製造した複合接着層付き金属
製薄板をリードフレームのインナーリードフレームに接
着した放熱板付リードフレームとする例としては次のよ
うにして行う事ができ、生産性が高い。複合接着層付き
金属製薄板を所定のサイズに打ち抜き、窒素雰囲気中
(酸素濃度は0.2%以下が好ましい)で熱板の上に置
き、所定の温度(一般には300 〜 400℃)にする。次
に、インナーリードフレームが複合接着層付き金属製薄
板の周辺の所定の場所にくるように置くと同時にインナ
ーリードフレームを加圧(144ピンのQFP用リードフ
レームで一般には5〜10kgf)する。加圧時間は一般
には1〜5秒である。その後、加圧ゾーンから取り出
し、放冷する。
【0031】次にポリアミド酸ワニス又はポリイミドワ
ニスの製法の一例を説明する。芳香族ジアミンをNメチ
ルピロリドン等の極性溶剤に溶解し、そのジアミン量に
対して芳香族テトラカルボン酸二無水物を当量比で90〜
110 %の範囲で添加し反応させ、ポリイミドの前駆体で
あるポリアミド酸のワニスを製造する。その当量比は、
好ましくは95〜105 %であり、とくに好ましくは、97〜
102 %である。このようなアミド酸重合物は対数粘度η
(N,N-ジメチルアセトアミド溶媒、濃度0.5g/100 m
l、35℃で測定)が0.3〜3dl/g程度のものであ
り、好ましくは0.5〜1.5である。前記のPI−Xは特
開昭61−291670号、PI−Yは特開平5−059344号公報
記載の方法等で合成出来る。
【0032】また、より低温、低圧で接着が必要な場合
は、接着温度での熱可塑性ポリイミドの流動性を上げる
目的で式(2)
【化11】 (式中、Zは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基また
は芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された
非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた2価の基
を示す)で表されるジカルボン酸無水物を使用してアミ
ド酸の末端のアミンを封止する。
【0033】このジカルボン酸無水物は前記アミド酸重
合物製造の初期から加えても良く、アミド酸重合物製造
後加えても良い。末端のアミンを封止されたアミド酸重
合物のワニスはこのまま絶縁性基体上に流延塗布しても
良いが、ワニス中で加熱により熱イミド化反応させて、
ポリイミドワニスとしてから流延塗布しても良い。前記
のPI−Xh及びPI−Yhは各々特開平4−111167
号、特開平5−059344号公報記載の方法等で合成でき
る。
【0034】PI−X、PI−Xh、PI−Y、PI−
Yhについては、これらのポリアミド酸ワニス、あるい
はポリイミドワニスを作成する際、これらのワニスを乾
燥し、フィルム化した後の特性が本発明が規定している
ガラス転移温度、高温時の弾性率範囲内であれば、これ
らポリアミド酸あるいはポリイミドの構成部分である芳
香族ジアミン、芳香族テトラカルボン酸二無水物、ジカ
ルボン酸無水物の一部を、他の芳香族ジアミン、芳香族
テトラカルボン酸無水物、ジカルボン酸無水物と置き換
えても問題ない。
【0035】置き換え可能な芳香族ジアミンとしては、
例えば、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジア
ミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルア
ミン、o−アミノベンジルアミン、3-クロロ−1,2-フェ
ニレンジアミン、4-クロロ−1,2-フェニレンジアミン、
2,3-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノトルエン、2,5-ジ
アミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,4-ジアミノ
トルエン、3,5-ジアミノトルエン、2-メトキシ−1,4-フ
ェニレンジアミン、4-メトキシ−1,2-フェニレンジアミ
ン、4-メトキシ−1,3-フェニレンジアミン、ベンジジ
ン、3,3'−メチルベンジジン、3,3'−ジメトキシベンジ
ジン、3,3'−ジクロロベンジジン、3,3'−ジアミノジフ
ェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,3'−ジアミノジ
フェニルスルフィド、3,4'−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'−ジ
アミノジフェニルスルホキシド、3,4'−ジアミノジフェ
ニルスルホキシド、4,4'−ジアミノジフェニルスルホキ
シド、3,3'−ジアミノジフェニルスルホン、3,4'−ジア
ミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジフェニルス
ルホン、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、3,4'−ジアミ
ノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、3,
3'−ジアミノジフェニルメタン、3,4'−ジアミノジフェ
ニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、ビス
〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス
〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1-ビ
ス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2-
ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,
1-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、1,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン、1,3-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン、1,1-ビス〔4-(4-アミノフェノキ
シ)フェニル〕ブタン、1,2-ビス〔4-(4-アミノフェノ
キシ)フェニル〕ブタン、1,3-ビス〔4-(4-アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ブタン、1,4-ビス〔4-(4-アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミ
ノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,3-ビス〔4-(4-
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2-〔4-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4-(4-アミノフェ
ノキシ)−3−メチルフェニル〕プロパン、2,2'−ビス
〔4-(4-アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プ
ロパン、2-〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕−2
−〔4-(4-アミノフェノキシ)−3,5-ジメチルフェニ
ル〕ブロパン、2,2'−ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)
−3,5-ジメチルフェニル〕プロパン、2,2'−ビス〔4-
(4-アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3-ヘキ
サフルオロプロパン、2,2'−ビス〔3-(4-アミノフェノ
キシ)フェニル−1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2'−ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕
−1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2'−ビス
〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3-
ヘキサフルオロプロパン、1,3-ビス(3-アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビ
ス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'−ビス(3-ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、3,3'−ビス(3-アミノフ
ェノキシ)ビフェニル、ビス〔3-(4-アミノフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(4-アミノフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(3-アミノフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(3-アミノフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(4-アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(4-アミノフェノ
キシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(3-アミノフェ
ノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(3-アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(4-アミノ
フェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔3-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(3-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(3-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(3-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(3-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4-ビス〔4-
(3-アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3-ビ
ス〔4-(3-アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、
1,4-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベン
ゼン、1,3-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ベンゼン、4,4'−ビス(3-アミノフェノキシ)−3-
メチルビフェニル、4,4'−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,3'−ジメチルビフェニル、4,4'−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)−3,5 −ジメチルビフェニル、4,4'−
ビス(3-アミノフェノキシ)−3,3',5,5'-テトラメチル
ビフェニル、4,4'−ビス(3-アミノフェノキシ)−3,3'
−ジクロロビフェニル、4,4'−ビス(3-アミノフェノキ
シ)−3,5 −ジクロロビフェニル、4,4'−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)−3,3',5,5'-テトラクロロビフェニ
ル、4,4'−ビス(3-アミノフェノキシ)−3,3'−ジブロ
モビフェニル、4,4'−ビス(3-アミノフェノキシ)−3,
5 −ジブロモビフェニル、4,4'−ビス(3-アミノフェノ
キシ)−3,3',5,5'-テトラブロモビフェニル、ビス〔4-
(3-アミノフェノキシ)−3−メトキシフェニル〕スル
フィド、〔4-(3-アハノフェノキシ)フェニル〕〔4-
(3-アミノフェノキシ)−3,5 −ジメトキシフェニル〕
スルフィド、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)−3,5 −
ジメトキシフェニル〕スルフィド、ビス〔4-(3-アミノ
フェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3-(3-アミノフ
ェノキシ)フェニル〕メタン、1,1-ビス〔4-(3-アミノ
フェノキシ)フェニル〕エタン、1,2-ビス〔4-(3-アミ
ノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1-ビス〔4-(3-ア
ミノフェノキシ)フェニルプロパン、1,2-ビス〔4-(3-
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,3-ビス〔4-
(3-アミノフェノキシ)フェニルプロパン、2,2-ビス
〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1-
ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、1,
2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、
1,3-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ブタ
ン、1,4-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ブ
タン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕
ブタン、2,3-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ブタン、1,3-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン等が挙げられる。
【0036】芳香族テトラカルボン酸二無水物として
は、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタ
ンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンカルボン
酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'-ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボ
キシフェニル)プロパン二無水物、2,2-ビス(2,3-ジカ
ルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4-ジカ
ルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3-ジカ
ルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4-ジカ
ルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(2,3-ジカ
ルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(2,3-ジカ
ルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4-ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、1,1-ビス(2,3-ジカ
ルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1-ビス(3,4-ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2-ビス(2,3-
ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2-ビス(3,
4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,3-ビス
(2,3-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス
〔3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス
(2,3-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス
(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン、2,3,6,7-ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-ベンゼンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7-アントラセンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,7,8-フェナントレンテトラカルボン酸二無水
物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,
3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2-ビスス(2,
3-ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオ
ロプロパン二無水物、1,3-ビス(4-(1,2-ジカルボキ
シ)フェノキシ)ベンゼン二無水物、1,3-ビス(3-(1,
2-ジカルボキシ)フェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-
ビス(4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ)ベンゼン二
無水物、1,4-ビス(3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキ
シ)ベンゼン二無水物、1,3-ビス(4-((1,2-ジカルボ
キシ)−α,α−ジメチル)ベンジル)ベンゼン二無水
物、1,3-ビス(3-((1,2-ジカルボキシ)−α,α−ジ
メチル)ベンジル)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3-
((1,2-ジカルボキシ)−α,α−ジメチル)ベンジ
ル)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(4-((1,2-ジカルボ
キシ)−α,α−ジメチル)ベンジル)ベンゼン二無水
物、2,2-ビス〔4-(4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキ
シ)フェニル〕プロパン二無水物、2,2-ビス〔4-(3-
(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ)フェニル〕プロパン
二無水物、ビス〔4-(4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキ
シ)フェニル〕ケトン二無水物、ビス〔4-(3-(1,2-ジ
カルボキシ)フェノキシ)フェニル〕ケトン二無水物、
ビス〔4-(4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ)フェニ
ル〕スルホン二無水物、ビス〔4-(3-(1,2-ジカルボキ
シ)フェノキシ)フェニル〕スルホン二無水物、4,4'−
ビス〔4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ)〕ビフェニ
ル二無水物、4,4'−ビス〔3-(1,2-ジカルボキシ)フェ
ノキシ)〕ビフェニル二無水物、2,2-ビス〔4-(4-(1,
2-ジカルボキシ)フェノキシ)フェニル〕スルフィド二
無水物、2,2-ビス〔4-(3-(1,2-ジカルボキシ)フェノ
キシ)フェニル〕スルフィド二無水物、2,2-ビス〔4-
(4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ)フェニル−1,1,
1,3,3,3-トリフルオロプロパン二無水物、2,2-ビス〔4-
(3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ)フェニル〕−1,
1,1,3,3,3-トリフルオロプロパン二無水物で等である。
【0037】ジカルボン酸無水物としては、2,3-ベンゾ
フェノンジカルボン酸無水物、3,4-ベンゾフェノンジカ
ルボン酸無水物、2,3-ジカルボキシフェニルフェニルエ
ーテル無水物、3,4-ジカルボキシフェニルフェニルエー
テル無水物、2,3-ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4-
ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3-ジカルボキフェニ
ルフェニルスルホン無水物、3,4-ジカルボキフェニルフ
ェニルスルホン無水物、2,3-ジカルボキフェニルフェニ
ルスルフィド無水物、1,2-ナフタレンジカルボン酸無水
物、1,8-ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2-アントラ
センジカルボン酸無水物、2,3-アントラセンジカルボン
酸無水物、1,9-アントラセンジカルボン酸無水物が挙げ
られる。これらのジカルボン酸無水物はアミンまたはジ
カルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換されてい
ても差し支えない。
【0038】本発明に係るワニスの製造に用いる溶剤と
しては、N-メチル-2- ピロリドン、N,N-ジメチルアセト
アミド、N,N-ジメチルホルムアミド、1,3-ジメチル−2-
イミダゾリジノン、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジ
メチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルア
ミド、テトラメチル尿素、N-メチルカプロラクタム、プ
チロラクタム、テトラヒドロフラン、m-ジオキサン、p-
ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、ビス(2-メトキシ
エチル)エーテル、1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エ
タン、ビス2-(2-メトシエトキシ)エチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、
ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジメチル
スルホン、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾー
ル、クレゾール酸、p-クロロフェノール、アニソール等
が挙げられる。
【0039】
【本発明を実施するための最良の態様】以下、図面によ
り本発明の実施態様について説明する。図1は、本発明
に係る放熱板付リードフレームの放熱板製造用の複合接
着層付金属製薄板の構成の一例を示す断面図、図2は放
熱板製造用の複合接着層付金属製薄板の構成の他の一例
を示す断面図、図3はB面に非熱可塑性ポリイミドを設
けた放熱板製造用の複合接着層付金属製薄板の一例を示
す断面図、図4は前記の図1乃至図3などに示したもの
とは別異の複合接着層付金属製薄板の構成例を示す断面
図、図5は図1に示したのと同様な複合接着層付金属製
薄板を用いて製造した放熱板にリードフレームを取り付
けた状態を示す断面図、図6は図5に示した放熱板付リ
ードフレームにLSIチップを取り付けた状態を示す断
面図、図7は金属製薄板のA面の一部のみに複合接着層
を設ける例を示す平面図、図8は図7に示した複合接着
層付金属製薄板をA−A切断線に沿って切断した断面
図、図9は本発明に係る半導体装置のパッケージ例を示
す説明図である。
【0040】なお、これらの図面では、金属製薄板、ポ
リイミド樹脂層、リードフレーム、LSIチップ等の厚
みを強調して表示してあるが、これらは何れも極めて薄
いものである。又、これらの図は単なる説明図であり、
図に表示された各層の厚みの比は実際の厚みの比には何
ら対応しないものである。また、パッケージを示すもの
も図を簡略にするため細部の構成を省略して示した。こ
れら実施例に於いて、金属製薄板は銅合金製であり、そ
の表裏両面にNi/Cu合金、クロメート等の公知の耐酸化
性、耐熱性合金のメッキ等による粗化処理を施こしたも
のである。
【0041】図1に於いて、1は複合接着層付放熱板の
材料となる広幅、長尺の複合接着層付金属製薄板であ
り、11は例えば銅合金等から成る金属製薄板、12は金属
製薄板11の全面に渡って形成された補助層121 と、更に
その上層に形成された溶融接着層 122とにより構成され
た複合接着層である。
【0042】図2に於いて、2は図1に示したものとは
別異の複合接着層付金属製薄板であり、21は例えば42Ni
鋼などの金属製薄板、221 は前述の補助層121 と同様な
非熱可塑性ポリイミドからなる補助層、222 は前述の溶
融接着層122 と同様な非熱可塑性ポリイミドからなる溶
融接着層であるが、本実施例に於いては、金属製薄板21
のA面と補助層222 との間に、溶融接着層222 と同様な
非熱可塑性ポリイミドからなる補助溶融接着層223 を設
けてある。
【0043】即ちこの実施例に於いては、複合接着層22
は、A面側から順次、補助溶融接着層223 、補助層221
及び溶融接着層222 を積層して成るものである。このよ
うにすると製造工程は若干複雑になるが、金属製薄板21
と補助層221 を構成する非熱可塑性ポリイミド層間の接
着力が高められ、信頼性を一層強固にすることを得る。
この補助溶融接着層223 を構成する熱可塑性ポリイミド
は、メインの溶融接着層222 を構成する熱可塑性ポリイ
ミドと同一のものであっても、別異のものであっても差
し支えない。
【0044】具体的な例としては、厚さ1μmのPI−
X(ガラス転移温度=200 ℃、240℃における弾性率=
8×107 dyne/cm2)から成る補助溶融接着層223 と、厚
さ9μmの式(6)で示されるポリイミド(25℃におけ
る弾性率=3.3×1010dyne/cm2、350 ℃における弾性率
=2×1010dyne/cm2)層から成る補助層221 と、厚さ10
μmのPI−Y2(ここでm:n=5:5、ガラス転移
温度=248 ℃、280 ℃における弾性率=4.5×107 dyne
/cm2)から成る溶融接着層222 とを順次積層することに
よりこの複合接着層22を構成することが推奨される。
【0045】図3に示した複合接着層付金属製薄板3
は、図1に示した複合接着層付金属製薄板1と同様に、
金属製薄板31のA面に、補助層321 と溶融接着層322 と
から成る複合接着層32を設けると共に、B面にも非熱可
塑性ポリイミドからなる一層の緩衝接着層33を設けたも
のである。B面に緩衝接着層33を設ける目的は、モール
ド材との密着安定性を補強するためである。又、この緩
衝接着層33を形成する樹脂を非熱可塑性ポリイミドとす
る理由は、溶融接着層32により金属製薄板3にインナー
リードやLSIチップを加熱接着するとき、緩衝接着層
33が熱可塑性ポリイミドであると、その接着性により接
着加工治具などと強力に接着してしまうなどの不都合が
生じる事があるが、これが非熱可塑性ポリイミドであれ
ばその様な不都合が発生しないからである。
【0046】より具体的な例としては、補助層321 には
式(7)で示される厚さ8μmのポリイミド層を用い、
溶融接着層322 には厚さ10μmのPI−Y3(ここで
m:n=1:9、ガラス転移温度=264 ℃、290 ℃にお
ける弾性率=6×107 dyne/cm2)層を用い、緩衝接着層
33には式(7)で示される厚さ5μmのポリイミド層を
用いることが望ましい。尚、金属製薄板31には、例えば
日本電解(株)製の 105μm厚みの両面粗化されたSL
P105Wなどが推奨される。より具体的には、例えば
補助層321 には前記式(7)で示される厚さ10μmのポ
リイミド(25℃における弾性率=6.5×1010dyne/cm2
350℃における弾性率=3.0×1010dyne/cm2)を用い、
溶融接着層322 には厚さ10μmのPI−Y1(ここで
m:n=3:7、ガラス転移温度=255℃、280℃にお
ける弾性率=5×107 dyne/cm2、350℃における弾性率
=4×107 dyne/cm2)を用いて複合接着層32を構成する
ことが推奨される。
【0047】次に図4について説明する。図4は、上述
の複合接着層付金属製薄板とは別異の複合接着層付金属
製薄板4の構成を示す断面図であり、41は金属製薄板、
42は補助層421 と溶融接着層422とから成る複合接着層
である。而して、本実施例は、複合接着層42を構成する
補助層421 が、いわゆる非熱可塑性ポリイミドでなく、
熱可塑性ポリイミドである例である。
【0048】本発明に於いては、補助層421 が熱可塑性
ポリイミドであっても、接着温度に於ける弾性率が、溶
融接着層422 のそれより一定の限界値以上に高いもので
あればよいものであって、その弾性率の差の限界値は1
×102 dyne/cm2である。弾性率にそのような差があれ
ば、複合接着層付放熱板とリードフレームの加熱接着を
行う際、溶融接着層422 を構成する熱可塑性ポリイミド
が接着に適する流動状態となっても、補助層421 を形成
する熱可塑性ポリイミドはその流動性が充分に低く、あ
たかも非熱可塑性ポリイミドであるような挙動を示すか
ら、放熱板とリードフレーム間の絶縁性を充分に確保で
きるものである。より具体的な例としては、補助層421
にPI−Y2を用い、溶融接着層422 にPI−Xhを用
いる例が挙げられる。この場合、リードフレームと複合
接着層付放熱板との接着温度は280 ℃とすることが推奨
される。尚、PI−Y2と、PI−Xhとの弾性率の差
は2×105 dyne/cm2である。
【0049】図5は、図1に示した複合接着層付金属製
薄板1と同様なものを用いて製造される放熱板付リード
フレーム50の一例を示す図で、図中、放熱板付リードフ
レーム50は、補助層521 、溶融接着層522 から成る複合
接着層52をA面に積層した放熱板51に、例えば144 ピン
QFP用などのリードフレーム53を接着して成るもので
ある。この複合接着層52を積層した放熱板51は、図1に
示した前述の複合接着層付金属製薄板1を例えば29mm
角に打ち抜いて製造したものであり、これを窒素雰囲気
中で金属製薄板を400 ℃に加熱された熱板上の所定の場
所にセットし、リードフレーム53を所定の場所に載せ、
5kgfで5秒間、加圧、接着して放熱板付リードフレ
ーム50を得る。この場合、リードフレーム53は、溶融接
着層522 を構成するPI−Y1の中に8μm潜り込んで
接着され、その結果として図6に示された放熱板付リー
ドフレームが得られる。リードフレーム53と放熱板51と
の絶縁破壊電圧は通常2.3KV程度であり、十分な絶縁
性が認められる。
【0050】図6に於いて、61は図5に示した装置にL
SIチップ54を取り付けて成る半導体装置5を示す断面
図である。而して、上記の如くして組み立てられたLS
I搭載の放熱板付リードフレームは、公知のワイヤーボ
ンティングや、モールドなどの工程を経て、半導体装置
として完成される。
【0051】図7及び図8に示した複合接着層付金属製
薄板7は、金属製薄板71の上に、ロの字形のパターンで
複合接着層72を多数格子状に形成し、それらのロの字形
の複合接着層72の中央に溶融接着層73を塗布して成るも
のである。而して、複合接着層72は、非熱可塑性ポリイ
ミドから成る補助層721 とその上層に形成された熱可塑
性ポリイミドからなる溶融接着層722 とから成る。複合
接着層72はインナーリードを接着するため用いられ、溶
融接着層73はLSIチップを接着するために用いられ
る。溶融接着層73に用いられる熱可塑性ポリイミドのガ
ラス転移温度は、溶融接着層722 に用いられる熱可塑性
ポリイミドのガラス転移温度より低い事が好ましい。よ
り具体的な例としては、例えば金属製薄板71としてNiメ
ッキした厚さ150 μmのMF F−202(三菱メテック
株式会社)層を用い、補助層721 としては、式(7)で
示される厚さ10μmのポリイミド層、溶融接着層722 と
しては厚さ10μmのPI−Y3層、溶融接着層73には厚
さ25μmのPI−Xh(ガラス転移温度=190 ℃、240
℃における弾性率=5×102 dyne/cm2)層を用いること
が推奨される。
【0052】図9は、完成された半導体装置の一例を示
す説明図であり、図中、9は完成された半導体装置、90
は放熱板91、複合接着層92、補助溶融接着層93から成る
複合接着層付放熱板であり、、94はリードフレーム、95
はLSIチップ95、96はリード96、97はモールド材であ
る。而して、複合接着層付放熱板90は、図7及び図8に
示したものと同様な複合接着層付金属製薄板7を打ち抜
いて得たものであり、放熱板91のA面には、非熱可塑性
ポリイミドから成る補助層921 と、熱可塑性ポリイミド
から成る溶融接着層922 とから成る複合接着層92がロの
字形に積層され、そのロの字形の複合接着層92の図形の
中心に補助溶融接着層93とが形成されている。而して、
この半導体装置を製造するには、先ず複合接着層付放熱
板90を窒素雰囲気中で350 ℃に加熱し、これに所望のリ
ードフレーム94を押し当て、加圧接着(5kgf×5s
ec)し、次いで350 ℃に加熱されたLSIチップ95を
押し当て、加圧接着(7kgf×3sec)する。
【0053】本発明は叙上の如く構成されるから、本発
明によれば、特定のポリイミドを組み合わせて成る複合
接着層を用いる事により、放熱板と、リードフレームの
インナーリードやLSIチップとを接着する際のガス発
生が無いので、インナーリードやチップを汚染されるこ
とがなく、更に、接着後の製品に銅イオンのマイグレー
ションが発生せず、従って信頼性の高い放熱板付リード
フレーム及びそれを用いた半導体装置を供給でき、益々
強くなっている半導体チップの高密度化、信頼性の向
上、コスト低減などの要求を満たし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放熱板付リードフレームの放熱板
製造用の複合接着層付金属製薄板の構成の一例を示す断
面図である。
【図2】放熱板製造用の複合接着層付金属製薄板の構成
の他の一例を示す断面図である。
【図3】B面に非熱可塑性ポリイミドを設けた放熱板製
造用の複合接着層付金属製薄板の一例を示す断面図であ
る。
【図4】前記の図1及び図3などに示したものとは別異
の複合接着層付金属製薄板の構成例を示す断面図であ
る。
【図5】図1に示したのと同様な複合接着層付金属製薄
板を用いて製造した放熱板にリードフレームを取り付け
た状態を示す断面図である。
【図6】図5に示した放熱板付リードフレームにLSI
チップを取り付けた状態を示す断面図である。
【図7】金属製薄板のA面の一部のみに複合接着層を設
ける例を示す平面図である。
【図8】図7に示した複合接着層付金属製薄板をA−A
切断線に沿って切断した断面図である。
【図9】本発明に係る半導体装置のパッケージ例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1、2、3、4、7・・・・・・・・・・・・・・複合
接着層付金属製薄板 11、21、31、41、51、71、91・・・・・・・・・・金属
製薄板 12、22、32、42、52、72、92・・・・・・・・・・複合
接着層 121、 221、 321、 421、 521、 721、 921・・・・補
助層 122、 222、 322、 422、 522、 722、 922・・・・溶
融接着層 33、73、93・・・・・・・・・・・・・・・・・・補助
溶融接着層 5・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・半導
体装置 53、94・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リー
ドフレーム 54、95・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・LS
Iチップ 96・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リー
ド 97・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・モー
ルド

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インナーリードフレームに金属製の放熱板
    を接着して成る放熱板付リードフレームに於いて、 接着層が、高い弾性率を有するポリイミド樹脂から成
    り、放熱板のインナーリードフレームに接着される面
    (以下、この表面をA面、他の一方の表面をB面とい
    う)側に設けられる補助層と、接着作業温度に於いて補
    助層を構成するポリイミド樹脂よりも1×102 dyne/cm2
    以上低い弾性率を有する熱可塑性ポリイミド樹脂から成
    り、補助層の上に積層される少なくとも一層の溶融接着
    層とから成る複合接着層であることを特徴とする上記の
    放熱板付リードフレーム。
  2. 【請求項2】放熱板のA面と補助層との間に、接着作業
    温度に於いて補助層を構成するポリイミド樹脂よりも1
    ×102 dyne/cm2以上低い弾性率を有する熱可塑性ポリイ
    ミド樹脂から成り、0.1μmないし10μmの厚みを有す
    る補助接着層が設けられた請求項1に記載の放熱板付リ
    ードフレーム。
  3. 【請求項3】放熱板のB面に、常温に於いて1×1010dy
    ne/cm2以上、1×1011dyne/cm2以下、200℃以上400℃
    以下の温度範囲内で1×109 dyne/cm2以上の弾性率を有
    する非熱可塑性ポリイミド樹脂からなる厚さ0.5μmな
    いし20μmの接着層を設けた請求項1又は2に記載の放
    熱板付リードフレーム。
  4. 【請求項4】放熱板の少なくとも一方の表面が耐熱製合
    金でメッキされた粗面である請求項1ないし3のいずれ
    か一に記載の放熱板付リードフレーム。
  5. 【請求項5】溶融接着層に用いられる熱可塑性ポリイミ
    ド樹脂のガラス転移温度が 180℃以上、280℃以下であ
    り、 200℃以上、 300℃以下の温度範囲以内に定められ
    る所望の温度に於いて、1×102 dyne/cm2以上、1×10
    9 dyne/cm2以下の弾性率を有する請求項1ないし4のい
    ずれか一に記載の放熱板付リードフレーム。
  6. 【請求項6】放熱板のA面に、全面に渡って複合接着層
    を形成した請求項1ないし5のいずれか一に記載の放熱
    板付リードフレーム。
  7. 【請求項7】放熱板のA面に、所望のパターンを描出す
    るよう部分的に複合接着層を形成した請求項1ないし5
    のいずれか一に記載の放熱板付リードフレーム。
  8. 【請求項8】溶融接着層に用いられる熱可塑性ポリイミ
    ドが、 下記の式(1)の構造単位の繰り返しから成るポリイミ
    ド、 下記の式(1)の構造単位の繰り返しから成り、その分
    子端が下記の式(2)で表されるジカルボン酸無水物で
    封止されているポリイミド、 下記の式(3)の構造単位の繰り返しから成り、式
    (3)においてm:n=1〜90:99〜10であるポリイミ
    ド、および下記の式(3)の構造単位の繰り返しから成
    り、式(3)においてm:n=1〜90:99〜10であり、
    かつ、その分子端が下記の式(2)で表されるジカルボ
    ン酸無水物で封止されているポリイミド、 から成る群の中から選ばれた少なくとも一種のポリイミ
    ドである請求項1ないし7のいずれか一に記載の放熱板
    付リードフレーム。 【化1】 【化2】 (但し、式中Zは、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族
    基および芳香族基が直接または架橋員により相互に連結
    された非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた2
    価の基を示す) 【化3】
  9. 【請求項9】補助層に用いられるポリイミドが、 常温において1×1010dyne/cm2以上、1×1011dyne/cm2
    以下、 200℃以上 400℃以下の温度範囲内で1×109 dy
    ne/cm2以上の弾性率を有する非熱可塑性ポリイミド、 式(1)の構造単位の繰り返しから成るポリイミド、 式(3)の構造単位の繰り返しから成り、式(3)にお
    いてm:n=1〜90:99〜10であるポリイミド、 から成る群の中から選ばれた少なくとも一種のポリイミ
    ドである請求項1ないし8のいずれか一に記載の放熱板
    付リードフレーム。
  10. 【請求項10】放熱板の厚さが 100〜3000μmであり、
    補助層の厚さが2〜50μm、溶融接着層の厚さが1〜50
    μmである請求項1ないし9のいずれか一に記載の放熱
    板付リードフレーム。
  11. 【請求項11】請求項1ないし10の何れか一に記載の放
    熱板付リードフレームを、溶融接着層を形成する熱可塑
    性ポリイミド樹脂の流動開始温度以上に加熱し、溶融接
    着層の所定箇所に所望のLSIチップを圧着し、冷却、
    固定して成る半導体装置。
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