JPH07235596A - 半導体装置の配線構造及びその形成方法 - Google Patents

半導体装置の配線構造及びその形成方法

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JPH07235596A
JPH07235596A JP4782194A JP4782194A JPH07235596A JP H07235596 A JPH07235596 A JP H07235596A JP 4782194 A JP4782194 A JP 4782194A JP 4782194 A JP4782194 A JP 4782194A JP H07235596 A JPH07235596 A JP H07235596A
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layer
conductive layer
wiring
forming
aluminum
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JP4782194A
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Kazuhide Koyama
一英 小山
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ビアホール底部において、下層配線の一部分に
エレクトロマイグレーションやストレスマイグレーショ
ンが発生した場合でも、上層配線と下層配線との導通を
確実に確保することができ、高い信頼性を配線構造全体
に与えることができる、半導体装置の配線構造を提供す
る。 【構成】半導体装置の配線構造は、(イ)導電層20及
びその上に形成されたアルミニウム系合金層22から成
り、基体上に形成された下層配線と、(ロ)基体上及び
下層配線上に形成された層間絶縁層30と、(ハ)下層
配線上方の層間絶縁層30に形成されそしてアルミニウ
ム系合金層22を貫通し導電層20へと延びる開口部3
2と、(ニ)開口部内及び層間絶縁層上に形成され、下
層配線と電気的に接続された上層配線40,42から成
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレクトロマイグレー
ションやストレスマイグレーションに対して高い耐性を
有する半導体装置の配線構造、より具体的にはビアホー
ルの底部に特徴を有する半導体装置の配線構造、及びそ
の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置は益々高集積化されつ
つあり、その寸法ルールも縮小化されつつある。その結
果、半導体装置内に形成されるアルミニウム系合金から
成る配線の幅が狭くなり、配線がエレクトロマイグレー
ションやストレスマイグレーションによって断線し、半
導体装置の信頼性が損なわれることが重大な問題となっ
ている。
【0003】エレクトロマイグレーションやストレスマ
イグレーションによって配線が断線することを防止する
対策の1つに、図13の(A)に模式的な一部断面図を
示す配線構造が検討されている。この配線は、絶縁層か
ら成る基体210上に形成された導電層220、及びそ
の上に形成されたアルミニウム系合金層222から構成
されている。基体210上及び配線の上には、層間絶縁
層230が形成されている。導電層220は、Ti、T
iN、TiON、TiW、W等の導電性を有する高融点
金属若しくはその化合物から成る。図13の(B)に示
すように、エレクトロマイグレーションやストレスマイ
グレーションによってアルミニウム系合金層222が断
線した場合でも、導電層220が断線することはない。
即ち、導電層220の冗長効果によって、配線全体が断
線することを防止することができる。
【0004】半導体装置の高集積化に伴い、配線が多層
化している。このような多層化された配線構造において
は、図14の(A)に模式的な一部断面図を示すよう
に、下層配線と上層配線の間に層間絶縁層230が形成
されている。そして、この層間絶縁層230には開口部
232が形成されており、開口部232内には上層配線
を構成する金属配線材料が埋め込まれている。これによ
って、下層配線と上層配線とを電気的に接続するビアホ
ールが形成される。尚、下層配線は、絶縁層から成る基
体210上に形成された導電層220、及びその上に形
成されたアルミニウム系合金層222から構成されてい
る。また、上層配線は、TiやTiNから成るバリアメ
タル層240及びアルミニウム系合金から成る金属配線
材料層242から構成されている。
【0005】あるいは又、図14の(B)に模式的な一
部断面図を示すように、上層配線を、TiやTiNから
成る密着層276及びアルミニウム系合金から成る金属
配線材料層274から構成する。一方、層間絶縁層23
0に設けられた開口部232内に、TiN等から成る密
着層270及びタングステン(W)等から成るメタルプ
ラグ272を埋め込み、ビアホールを形成する。このビ
アホールによって、下層配線と上層配線とは電気的に接
続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような多層配線構
造においては、図14の(A)あるいは(B)に示すよ
うに、下層配線を構成するアルミニウム系合金層222
にエレクトロマイグレーションやストレスマイグレーシ
ョンが発生した場合、ビアホール底部にボイドが発生す
る。その結果、ビアホール底部において上層配線と下層
配線が導通しなくなり、あるいは、上層配線と下層配線
とのコンタクト抵抗が増加するという重大な問題が生じ
る。
【0007】従って、本発明の目的は、ビアホール底部
において、下層配線を構成するアルミニウム系合金層に
エレクトロマイグレーションやストレスマイグレーショ
ンが発生した場合でも、上層配線と下層配線との導通を
確実に確保することができ、高い信頼性を配線構造全体
に与えることができる、半導体装置の配線構造及びその
形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の半導体装置の配線構造は、(イ)導
電層及びその上に形成されたアルミニウム系合金層から
成り、基体上に形成された下層配線と、(ロ)基体上及
び下層配線上に形成された層間絶縁層と、(ハ)下層配
線上方の層間絶縁層に形成されそしてアルミニウム系合
金層を貫通し導電層へと延びる開口部と、(ニ)開口部
内及び層間絶縁層上に形成され、下層配線と電気的に接
続された上層配線、から成ることを特徴とする。
【0009】本発明の第1の半導体装置の配線構造にお
いては、導電層をチタン若しくはチタン化合物から構成
することができ、この場合、導電層とアルミニウム系合
金層との間にエッチングストップ層を更に形成すること
ができる。あるいは又、導電層と基体との間にアルミニ
ウム系合金から成る金属層を更に形成することができ
る。
【0010】本発明の第1の半導体装置の配線構造にお
いては、また、導電層をタングステンから構成すること
ができる。この場合、導電層の構造を、開口部の底部及
びその近傍に位置する導電層の厚さが他の領域に位置す
る導電層よりも厚い構造とすることができ、あるいは
又、開口部の底部及びその近傍にのみ導電層が形成され
た構造とすることができる。
【0011】上記の目的を達成するための本発明の第2
の半導体装置の配線構造は、(イ)導電層及びその上に
形成されたアルミニウム系合金層から成り、そして下記
の開口部の底部及びその近傍に位置する部分は導電層の
みから成る、基体上に形成された下層配線と、(ロ)基
体上及び下層配線上に形成された層間絶縁層と、(ハ)
導電層上方の層間絶縁層に形成された開口部と、(ニ)
開口部内及び層間絶縁層上に形成され、下層配線を構成
する導電層と電気的に接続された上層配線、から成るこ
とを特徴とする。
【0012】本発明の第2の半導体装置の配線構造にお
いては、導電層をタングステンから構成することができ
る。
【0013】上記の目的を達成するための本発明の第1
の半導体装置の配線構造の形成方法は、(イ)導電層及
びその上に形成されたアルミニウム系合金層から成る下
層配線を、基体上に形成する工程と、(ロ)基体上及び
下層配線上に層間絶縁層を形成する工程と、(ハ)下層
配線上方の層間絶縁層及びアルミニウム系合金層を貫通
しそして導電層へと延びる開口部を形成する工程と、
(ニ)開口部内及び層間絶縁層上に、下層配線と電気的
に接続された上層配線を形成する工程、から成ることを
特徴とする。
【0014】本発明の第1の半導体装置の配線構造の形
成方法においては、下層配線を形成する工程は、基体上
に導電層を形成し、次いで、その上にアルミニウム系合
金層を形成した後、アルミニウム系合金層及び導電層を
選択的に除去する工程から構成することができる。
【0015】この場合、導電層を形成する工程は、チタ
ン若しくはチタン化合物から成る導電層をスパッタ法若
しくはCVD法にて形成する工程から構成することがで
きる。更には、導電層を形成した後、アルミニウム系合
金層を形成する前に、導電層上にエッチングストップ層
を形成する工程を含み、アルミニウム系合金層及び導電
層を選択的に除去する工程において、併せてエッチング
ストップ層を選択的に除去することができる。あるいは
又、導電層を形成する前に、基体上にアルミニウム系合
金から成る金属層をスパッタ法にて形成する工程を含
み、アルミニウム系合金層及び導電層を選択的に除去す
る工程において、併せて金属層を選択的に除去すること
ができる。
【0016】本発明の第1の半導体装置の配線構造の形
成方法においては、導電層を形成する工程は、タングス
テンから成る導電層をCVD法にて形成する工程から構
成することができる。
【0017】この場合、下層配線を形成する工程は、基
体上に導電層を形成した後、開口部の底部及びその近傍
に位置する導電層の厚さが他の領域に位置する導電層よ
りも厚くなるように導電層をエッチングし、次いで、そ
の上にアルミニウム系合金層を形成した後、アルミニウ
ム系合金層及び導電層を選択的に除去する工程から構成
することができる。
【0018】あるいは又、下層配線を形成する工程は、
基体上に導電層を形成した後、開口部の底部及びその近
傍に位置する導電層が残されるように導電層を選択的に
除去し、次いで、導電層及び基体上にアルミニウム系合
金層を形成した後、アルミニウム系合金層を選択的に除
去する工程から構成することもできる。
【0019】上記の目的を達成するための本発明の第2
の半導体装置の配線構造の形成方法は、(イ)基体上に
導電層を形成した後、開口部形成予定領域の導電層の厚
さが他の領域の導電層よりも厚くなるように導電層をエ
ッチングし、その後、かかる導電層の上にアルミニウム
系合金層を形成し、次いで、アルミニウム系合金層及び
導電層を選択的に除去し、以って、開口部形成予定領域
においては導電層から成りそしてその他の領域において
は導電層及びアルミニウム系合金層から成る下層配線
を、基体上に形成する工程と、(ロ)基体上及び下層配
線上に層間絶縁層を形成する工程と、(ハ)下層配線上
方の層間絶縁層から導電層へと延びる開口部を形成する
工程と、(ニ)開口部内及び層間絶縁層上に、導電層と
電気的に接続された上層配線を形成する工程、から成る
ことを特徴とする。
【0020】本発明の第2の半導体装置の配線構造の形
成方法においては、導電層を形成する工程は、タングス
テンから成る導電層をCVD法にて形成する工程から構
成することができる。
【0021】
【作用】本発明の第1の半導体装置の配線構造及びその
形成方法においては、開口部がアルミニウム系合金層を
貫通し導電層へと延びており、この開口部内に下層配線
と電気的に接続された上層配線が形成されている。従っ
て、開口部底部の近傍に位置するアルミニウム系合金層
にエレクトロマイグレーションやストレスマイグレーシ
ョンによるボイドが発生したとしても、上層配線は導電
層において下層配線と確実に電気的に接続されており、
高い信頼性を有する配線構造を得ることができる。本発
明の第2の半導体装置の配線構造及びその形成方法にお
いては、下層配線を構成する導電層と上層配線とが開口
部の底部で電気的に接続されている。従って、アルミニ
ウム系合金層にエレクトロマイグレーションやストレス
マイグレーションによるボイドが発生したとしても、上
層配線は導電層において下層配線と確実に電気的に接続
されており、高い信頼性を有する配線構造を得ることが
できる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。尚、実施例1から実施例6は、本発明の
第1の半導体装置の配線構造及びその形成方法に関し、
実施例7は、第2の半導体装置の配線構造及びその形成
方法に関する。
【0023】(実施例1)実施例1は、本発明の第1の
半導体装置の配線構造及びその形成方法に関する。半導
体装置における半導体素子を含む配線構造の模式的な一
部断面図を、図1の(B)に示す。また、図1の(B)
に図示した本発明の配線構造の部分を拡大した模式的な
一部拡大図を、図1の(A)に示す。
【0024】図1の(A)に示す実施例1の配線構造
は、基体10上に形成された下層配線20,22と、層
間絶縁層30と、開口部32と、上層配線40,42か
ら構成されている。下層配線は、導電層20、及びその
上に形成されたアルミニウム系合金層22から成る。層
間絶縁層30は、基体10上及び下層配線上に形成され
ている。開口部32は、下層配線上方の層間絶縁層30
に形成されそしてアルミニウム系合金層22を貫通し導
電層20へと延びている。上層配線は、開口部32内及
び層間絶縁層30上に形成されており、開口部32の底
部において、下層配線と電気的に接続されている。上層
配線の一部で埋め込まれた開口部32は、所謂ビアホー
ルを構成している。
【0025】実施例1においては、導電層20はTi及
びTiNの2層(Tiが下層)から構成されており、導
電層20はスパッタ法にて形成される。基体10は絶縁
層から成る。基体10及び層間絶縁層30は、実施例1
においては、SiO2から形成されている。上層配線
は、Tiから成るコンタクト層40、及びアルミニウム
系合金から成る金属配線材料層42から構成されてい
る。
【0026】図1の(B)中、参照番号100はシリコ
ン半導体基板、102は例えばLOCOS構造を有する
素子分離領域、104はゲート配線、106は不純物拡
散領域、108は基体(絶縁層)10に設けられた開口
部である。開口部108内には、下層配線を構成する導
電層20及びアルミニウム系合金層22が埋め込まれて
おり、所謂コンタクトホールを構成する。開口部108
内に形成された導電層20は、不純物拡散領域106に
対するバリアメタル層としての機能を有する。不純物拡
散領域106は、コンタクトホール(開口部108に相
当する)、下層配線20,22、及びビアホール(開口
部32に相当する)を介して、上層配線40,42に電
気的に接続されている。
【0027】図3に模式的に示すように、開口部32
(ビアホール)の底部の近傍に位置するアルミニウム系
合金層22にエレクトロマイグレーションやストレスマ
イグレーションによってボイドが発生したとしても、上
層配線(より具体的には、コンタクト層40)は導電層
20において下層配線と確実に電気的に接続されてお
り、高い信頼性を有する配線構造を得ることができる。
【0028】以下、図1及び図2を参照して、実施例1
の半導体装置の配線構造の形成方法を説明する。尚、実
施例1においては、下層配線を形成する工程は、基体1
0上に導電層20を形成し、次いで、その上にアルミニ
ウム系合金層22を形成した後、アルミニウム系合金層
22及び導電層20を選択的に除去する工程から成る。
導電層20はスパッタ法にて形成する。
【0029】[工程−100](半導体素子の形成及び
基体10の形成) 先ず、図2の(A)に示すように、シリコン半導体基板
100に公知の方法を用いて、例えばLOCOS構造を
有する素子分離領域102、ゲート配線104、不純物
拡散領域106を形成する。その後、例えばプラズマC
VD法で、全面にSiO2から成る絶縁層を形成する。
この絶縁層が基体10に相当する。その後、フォトリソ
グラフィ技術及びエッチング技術を用いて、不純物拡散
領域106の上方の絶縁層(基体10)に開口部108
を形成する。
【0030】[工程−110](導電層20の成膜) 次に、開口部108を含む基体10の全面に導電層20
を成膜する。導電層20は、Ti層及びその上に形成さ
れたTiN層の2層構造を有する。導電層20を構成す
るTi層は、次に形成されるアルミニウム系合金層22
と不純物拡散領域106との間のコンタクト抵抗を低減
させる目的で形成される。また、TiN層は、次に形成
されるアルミニウム系合金層22が不純物拡散領域10
6に突き抜けることを防止する目的で形成される。実施
例1においては、Ti層及びTiN層をスパッタ法で成
膜する。スパッタ法の条件を以下に例示する。尚、Ti
N層の突き抜け防止効果を高めるために、TiN層の形
成後、窒素ガス雰囲気中若しくは窒素ガスと酸素ガスの
混合ガス雰囲気中で500゜C×30分程度のアニール
処理を行うことが好ましい。 Ti層の成膜 プロセスガス : Ar=100sccm DCパワー : 5kW 圧力 : 0.4Pa 基板加熱温度 : 150゜C 膜厚 : 30nm TiN層の成膜 プロセスガス : N2/Ar=80/30sccm DCパワー : 5kW 圧力 : 0.4Pa 基板加熱温度 : 150゜C 膜厚 : 120nm
【0031】[工程−120](アルミニウム系合金層
22の成膜) その後、導電層20の上にアルミニウム系合金層22を
成膜する。アルミニウム系合金層22は、例えば高温ア
ルミニウムスパッタ法にて成膜することができる。高温
アルミニウムスパッタ法の条件を以下に例示する。 アルミニウム系合金層22の成膜 プロセスガス : Ar=100sccm DCパワー : 10kW 圧力 : 0.4Pa 基板加熱温度 : 500゜C 膜厚 : 0.5μm
【0032】基板加熱温度を高温にすることによって、
基体(絶縁層)10上の導電層20の上に堆積したアル
ミニウム系合金層22が流動状態となり、基体(絶縁
層)10に形成された開口部108の中にアルミニウム
系合金が流れ込み、開口部108はアルミニウム系合金
で埋め込まれ、コンタクトホールが形成される。一方、
基体10の上には、導電層20及びアルミニウム系合金
層22の2層が成膜される。
【0033】[工程−130](アルミニウム系合金層
22及び導電層20のパターニング) その後、必要に応じて、アルミニウム系合金層22の表
面に反射防止膜(図示せず)を形成する。反射防止膜を
形成する目的は以下のとおりである。即ち、次のフォト
リソグラフィ工程において、アルミニウム系合金層22
の上にレジストを形成し、レジストを露光・現像するこ
とによってレジストをパターニングする。このレジスト
露光の際、予め反射防止膜を形成しておくことによっ
て、露光光のアルミニウム系合金層での反射を防止する
ことができ、所望のパターン形状を有するレジストを形
成することができる。反射防止膜は、例えば、TiN、
TiON、SiOXYから成る。
【0034】次いで、フォトリソグラフィ技術を用いて
アルミニウム系合金層22の上に(反射防止膜を形成し
た場合にはその上に)パターニングされたレジスト(図
示せず)を形成する。その後、エッチング技術を用い
て、アルミニウム系合金層22及び導電層20を選択的
に除去する。こうして、導電層20及びその上に形成さ
れたアルミニウム系合金層22から成り、所望のパター
ン形状を有する下層配線が、基体10上に形成される。
この状態を図2の(B)に示す。尚、図2の(B)に示
した基体10等の領域は、図2の(A)において円で囲
まれた領域に相当する。以下の図においても同様であ
る。アルミニウム系合金層22及び導電層20のエッチ
ング条件を、例えば以下のとおりとすることができる。 使用ガス : BCl3/Cl2=60/90sccm RFパワー: 1200W 圧力 : 2Pa
【0035】[工程−140](層間絶縁層30の形
成) その後、基体10上及び下層配線20,22上に層間絶
縁層30を形成する。層間絶縁層30は、例えばプラズ
マCVD法で形成されたSiO2から成る。層間絶縁層
30の形成条件を以下に例示する。 使用ガス : SiH4/O2/N2=250/250/
100sccm 圧力 : 13.3Pa 成膜温度 : 410゜C 膜厚 : 0.5μm
【0036】[工程−150](開口部32の形成) 次に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用
いて、下層配線上方の層間絶縁層30及びアルミニウム
系合金層22を貫通しそして導電層20へと延びる開口
部32を形成する(図2の(C)参照)。開口部32の
形成条件は、例えば以下に示すとおりである。 層間絶縁層30のエッチング 使用ガス : C48=50sccm RFパワー: 1200W 圧力 : 2Pa アルミニウム系合金層22のエッチング 使用ガス : BCl3/Cl2=60/90sccm RFパワー: 1200W 圧力 : 2Pa
【0037】[工程−160](上層配線の形成) 次に、開口部32内及び層間絶縁層30上に、下層配線
と電気的に接続された上層配線を形成する。実施例1に
おいては、上層配線は、Tiから成るコンタクト層4
0、及びアルミニウム系合金から成る金属配線材料層4
2から構成されており、これらの各層はスパッタ法にて
成膜することができる。コンタクト層40及び金属配線
材料層42の成膜条件を以下に例示する。 Tiから成るコンタクト層40の成膜 プロセスガス : Ar=100sccm DCパワー : 5kW 圧力 : 0.4Pa 基板加熱温度 : 150゜C 膜厚 : 200nm アルミニウム系合金から成る金属配線材料層42の成膜 プロセスガス : Ar=100sccm DCパワー : 10kW 圧力 : 0.4Pa 基板加熱温度 : 500゜C 膜厚 : 0.6μm
【0038】基板加熱温度を高温にすることによって、
層間絶縁層30上のコンタクト層40の上に堆積したア
ルミニウム系合金から成る金属配線材料層42が流動状
態となり、層間絶縁層30に形成された開口部32の中
にアルミニウム系合金が流れ込み、開口部32はアルミ
ニウム系合金で埋め込まれ、ビアホールが形成される。
コンタクト層40は、金属配線材料層42のスパッタリ
ングの際の濡れ性を改善する機能も有する。
【0039】その後、フォトリソグラフィ技術及びエッ
チング技術を用いて、金属配線材料層42及びコンタク
ト層40を選択的に除去し、上層配線に所望のパターン
を形成する。こうして、図1の(A)に示した配線構造
を形成することができる。また、半導体素子を含む半導
体装置のより広い領域を、図1の(B)に示す。
【0040】(実施例2)実施例2は実施例1の変形で
ある。実施例2が実施例1と相違する点は、図4の
(C)に模式的な一部断面図を示すように、導電層20
とアルミニウム系合金層22との間にエッチングストッ
プ層24が形成されている点にある。エッチングストッ
プ層24は、例えばスパッタ法にて形成されたPt、C
u等の導電性材料から成る。導電層20は、実施例1と
同様に、Ti層及びTiN層の2層から構成されてい
る。エッチングストップ層24を設けることによって、
開口部32の形成の際、開口部32が導電層20の内部
にまで延びて配線構造の信頼性が低下することを、効果
的に防止することができる。
【0041】以下、実施例2の半導体装置の配線構造の
形成方法を、図4を参照して説明する。実施例2の半導
体装置の配線構造の形成方法においては、導電層20を
形成した後、アルミニウム系合金層22を形成する前
に、導電層20上にエッチングストップ層24を形成す
る工程を含み、アルミニウム系合金層22及び導電層2
0を選択的に除去する工程において、併せてエッチング
ストップ層24を選択的に除去する。
【0042】[工程−200](半導体素子の形成及び
基体10の形成) 先ず、実施例1の[工程−100]と同様の方法で、図
2の(A)に示すように、シリコン半導体基板100に
公知の方法を用いて、例えばLOCOS構造を有する素
子分離領域102、ゲート配線104、不純物拡散領域
106、絶縁層(基体10に相当する)及び開口部10
8を形成する。
【0043】[工程−210](導電層20の成膜) 次に、実施例1の[工程−110]と同様のスパッタ法
にて、開口部108を含む基体10の全面に導電層20
を成膜する。導電層20は、Ti層及びその上に成膜さ
れたTiN層の2層構造を有する。
【0044】[工程−220](エッチングストップ層
24の成膜) この工程は、実施例2に特有の工程である。即ち、導電
層20上にスパッタ法にて、例えばPtから成るエッチ
ングストップ層24を成膜する。エッチングストップ層
は、下記の[工程−260]においてエッチングされ難
い材料であって導電性を有する材料から構成すればよ
く、その膜厚は数nm〜数十nm程度であればよい。エ
ッチングストップ層24の成膜条件を、以下に例示す
る。 プロセスガス : Ar=100sccm DCパワー : 5kW 圧力 : 0.4Pa 基板加熱温度 : 150゜C 膜厚 : 10nm
【0045】[工程−230](アルミニウム系合金層
22の成膜) その後、導電層20の上にアルミニウム系合金層22を
成膜する。実施例2においては、アルミニウム系合金層
22を、高温アルミニウムスパッタ法ではなく、所謂ア
ルミニウムリフロー法で成膜した。アルミニウム系合金
層22の成膜条件を以下に例示する。 プロセスガス : Ar=100sccm DCパワー : 20kW スパッタ圧力 : 0.4Pa 基体加熱温度 : 150゜C 膜厚 : 0.5μm その後、基体10を約500゜Cに加熱する。これによ
って、エッチングストップ層24上に堆積したアルミニ
ウム系合金は流動状態となり、開口部108内に流入
し、開口部108はアルミニウム系合金で確実に埋め込
まれ、コンタクトホールが形成される。一方、基体10
の上には、導電層20、エッチングストップ層24及び
アルミニウム系合金層22の3層が形成される。加熱条
件を、例えば以下のとおりとすることができる。 加熱方式 : 基板裏面ガス加熱 加熱温度 : 500゜C 加熱時間 : 2分 プロセスガス : Ar=100sccm プロセスガス圧力: 1.1×103Pa ここで、基板裏面ガス加熱方式とは、シリコン半導体基
板100の裏面に配置したヒーターブロックを所定の温
度(加熱温度)に加熱し、ヒーターブロックとシリコン
半導体基板100の裏面の間にプロセスガスを導入する
ことによって基体10を加熱する方式である。加熱方式
としては、この方式以外にもランプ加熱方式等を用いる
ことができる。
【0046】[工程−240](アルミニウム系合金層
22、エッチングストップ層24及び導電層20のパタ
ーニング) その後、必要に応じて、アルミニウム系合金層22の表
面に反射防止膜(図示せず)を形成した後、フォトリソ
グラフィ技術及びエッチング技術を用いて、アルミニウ
ム系合金層22、エッチングストップ層24及び導電層
20を選択的に除去する。こうして、導電層20及びそ
の上に形成されたアルミニウム系合金層22、並びにこ
れらの層の間に形成されたエッチングストップ層24か
ら成り、所望のパターン形状を有する下層配線が、基体
10上に形成される。この状態を図4の(A)に示す。
これらの層のエッチング条件は、実施例1の[工程−1
30]と概ね同様とするとすることができる。エッチン
グストップ層24は、膜厚が薄いので、エッチング時の
イオンエネルギーを十分高くすれば、容易にエッチング
することができる。
【0047】[工程−250](層間絶縁層30の形
成) その後、実施例1の[工程−140]と同様の方法で、
基体10上及び下層配線上に層間絶縁層30を形成す
る。
【0048】[工程−260](開口部32の形成) 次に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用
いて、下層配線上方の層間絶縁層30及びアルミニウム
系合金層22を貫通しそして導電層20へと延びる開口
部32を形成する(図4の(B)参照)。開口部32の
形成条件は、実施例1の[工程−150]と同様とする
ことができる。エッチングストップ層24が形成されて
いるので、実際には層間絶縁層30のエッチングはエッ
チングストップ層24で止まり、開口部32が導電層2
0の内部まで侵入することを確実に防止することができ
る。
【0049】[工程−270](上層配線の形成) 次に、実施例1の[工程−160]と同様の方法で、開
口部32内及び層間絶縁層30上に、下層配線と電気的
に接続された上層配線を形成した後、フォトリソグラフ
ィ技術及びエッチング技術を用いて、金属配線材料層4
2及びコンタクト層40を選択的に除去し、上層配線に
所望のパターンを形成する。こうして、図4の(C)に
示す配線構造を形成することができる。
【0050】(実施例3)実施例3も実施例1の変形で
ある。実施例3が実施例1と相違する点は、図5の
(C)に模式的な一部断面図を示すように、基体10と
導電層20の間に、アルミニウム系合金から成る金属層
52が形成されている点にある。尚、図5中、参照番号
50はバリアメタル層である。導電層20は、実施例1
と異なり、Ti層から構成されている。金属層52を設
けることによって、アルミニウム系合金層22の厚さを
薄くすることができ、その結果、開口部32の所謂アス
ペクト比を、実施例1よりも小さくすることができる。
その結果、上層配線を構成する材料で開口部32を埋め
込むことが容易になる。
【0051】以下、実施例3の半導体装置の配線構造の
形成方法を、図5を参照して説明する。実施例3の半導
体装置の配線構造の形成方法において、導電層20を形
成する前に、基体10上にスパッタ法にてアルミニウム
系合金から成る金属層52を形成する工程を含み、アル
ミニウム系合金層22及び導電層20を選択的に除去す
る工程において、併せて金属層52を選択的に除去す
る。
【0052】[工程−300](半導体素子の形成及び
基体10の形成) 先ず、実施例1の[工程−100]と同様の方法で、図
2の(A)に示すように、シリコン半導体基板100に
公知の方法を用いて、例えばLOCOS構造を有する素
子分離領域102、ゲート配線104、不純物拡散領域
106、絶縁層(基体10に相当する)及び開口部10
8を形成する。
【0053】[工程−310](バリアメタル層50及
び金属層52の成膜) この工程は、実施例3に特有の工程である。即ち、実施
例1の[工程−110]及び[工程−120]と同様の
スパッタ法にて、開口部108を含む基体10の全面
に、バリアメタル層50、及びアルミニウム系合金から
成る金属層52を形成する。バリアメタル層50は、T
i層及びその上に形成されたTiN層の2層構造を有す
る。
【0054】[工程−320](導電層20及びアルミ
ニウム系合金層22の成膜) その後、実施例1の[工程−110]及び[工程−12
0]と同様のスパッタ法にて、金属層52の上に導電層
20及びアルミニウム系合金層22を成膜する。但し、
導電層20はTiから構成する。
【0055】[工程−330](アルミニウム系合金層
22、導電層20、金属層52及びバリアメタル層50
のパターニング) その後、必要に応じて、アルミニウム系合金層22の表
面に反射防止膜(図示せず)を形成した後、フォトリソ
グラフィ技術及びエッチング技術を用いて、アルミニウ
ム系合金層22、導電層20、金属層52及びバリアメ
タル層50を選択的に除去する。こうして、導電層20
及びその上に形成されたアルミニウム系合金層22、並
びに導電層20の下に形成された金属層52及びバリア
メタル層50から成り、所望のパターン形状を有する下
層配線が、基体10上に形成される。この状態を図5の
(A)に示す。これらの層のエッチング条件は、実施例
1の[工程−130]と概ね同様とするとすることがで
きる。
【0056】[工程−340](層間絶縁層30の形
成) その後、実施例1の[工程−140]と同様の方法で、
基体10上及び下層配線上に層間絶縁層30を形成す
る。
【0057】[工程−350](開口部32の形成) 次に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用
いて、下層配線上方の層間絶縁層30及びアルミニウム
系合金層22を貫通しそして導電層20へと延びる開口
部32を形成する(図5の(B)参照)。開口部32の
形成条件は、実施例1の[工程−150]と同様とする
ことができる。
【0058】[工程−360](上層配線の形成) 次に、実施例1の[工程−160]と同様の方法で、開
口部32内及び層間絶縁層30上に、下層配線と電気的
に接続された上層配線を形成した後、フォトリソグラフ
ィ技術及びエッチング技術を用いて、金属配線材料層4
2及びコンタクト層40を選択的に除去し、上層配線に
所望のパターンを形成する。こうして、図5の(C)に
示す配線構造を形成することができる。
【0059】尚、実施例3においても、実施例2にて説
明したと同様に、導電層20の上にエッチングストップ
層24を形成してもよい。
【0060】(実施例4)実施例4も実施例1の変形で
ある。実施例4が実施例1と相違する点は、図6の
(C)に模式的な一部断面図を示すように、導電層62
がタングステン(W)から成る点、及び、開口部32内
をタングステン層72から成るメタルプラグで埋め込
み、ビアホールを形成する点にある。尚、図6中、参照
番号60,70は密着層である。上層配線は、密着層7
0、タングステン層72及び、アルミニウム系合金から
成る金属配線材料層74から構成されている。導電層6
2及びタングステン層72は、所謂ブランケットタング
ステンCVD法にて形成することができる。
【0061】以下、実施例4の半導体装置の配線構造の
形成方法を、図6を参照して説明する。
【0062】[工程−400](半導体素子の形成及び
基体10の形成) 先ず、実施例1の[工程−100]と同様の方法で、図
2の(A)に示すように、シリコン半導体基板100に
公知の方法を用いて、例えばLOCOS構造を有する素
子分離領域102、ゲート配線104、不純物拡散領域
106、絶縁層(基体10に相当する)及び開口部10
8を形成する。
【0063】[工程−410](密着層60の成膜) この工程は、実施例4に特有の工程である。即ち、先
ず、開口部108内を含む基体10の全面に密着層60
を形成する。密着層60は、Ti層及びその上に形成さ
れたTiN層から成り、スパッタ法にて成膜することが
できる。具体的なTi層及びTiN層の成膜条件は、実
施例1の[工程−110]と同様とすることができる。
尚、TiN層のアニール処理を行う場合には、650゜
C×60秒程度の条件とすることが好ましい。
【0064】[工程−420](導電層62の成膜) その後、密着層60の上にタングステンから成る導電層
62を、例えば以下に示す条件のブランケットタングス
テンCVD法にて成膜する。 使用ガス : WF6/H2/Ar=80/500/28
00sccm 成膜温度 : 450゜C 圧力 : 1.1×104Pa 膜厚 : 0.8μm これによって、基体(絶縁層)10に形成された開口部
108の中にタングステンが埋め込まれ、コンタクトホ
ールが形成される。一方、基体10の上には、導電層6
2が形成される。尚、必要に応じて、タングステンから
成る導電層62を所望の膜厚までエッチバックしてもよ
い。例えば、0.6μmエッチバックして、0.2μm
厚さの導電層62を残す。この場合のエッチバック条件
を以下に例示する。 使用ガス : SF6/Ar=110/90sccm 圧力 : 35Pa RFパワー : 275W
【0065】[工程−430](アルミニウム系合金層
64の成膜) 次いで、実施例1の[工程−120]と同様のスパッタ
法にて、導電層62上にアルミニウム系合金層64を成
膜する。
【0066】[工程−440](アルミニウム系合金層
64、導電層62及び密着層60のパターニング) その後、必要に応じて、アルミニウム系合金層64の表
面に反射防止膜(図示せず)を形成した後、フォトリソ
グラフィ技術及びエッチング技術を用いて、アルミニウ
ム系合金層64、導電層62及び密着層60を選択的に
除去する。こうして、導電層62及びその上に形成され
たアルミニウム系合金層64、並びに導電層62の下に
形成された密着層60から成り、所望のパターン形状を
有する下層配線が、基体10上に形成される。この状態
を図6の(A)に示す。アルミニウム系合金層64のエ
ッチング条件は、実施例1の[工程−130]と同様と
するとすることができる。また、導電層62及び密着層
60のエッチング条件は、[工程−420]のエッチバ
ックの条件と同様とすることができる。
【0067】[工程−450](層間絶縁層30の形
成) その後、実施例1の[工程−140]と同様の方法で、
基体10上及び下層配線上に層間絶縁層30を形成す
る。
【0068】[工程−460](開口部32の形成) 次に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用
いて、下層配線上方の層間絶縁層30及びアルミニウム
系合金層64を貫通しそしてタングステンから成る導電
層62へと延びる開口部32を形成する(図6の(B)
参照)。開口部32の形成条件は、実施例1の[工程−
150]と同様とすることができる。尚、導電層62が
タングステンから構成されているので、導電層62の内
部に開口部32が延びることを確実に防止することがで
きる。
【0069】[工程−470](上層配線の形成) 次に、[工程−410]及び[工程−420]と同様の
方法で、開口部32内を含む層間絶縁層30上に密着層
70及びタングステン層72を形成する。尚、密着層7
0をTiNのみから構成してもよい。こうして、開口部
32はタングステンで埋め込まれ、ビアホールが形成さ
れる。次いで、必要に応じてタングステン層72をエッ
チバックした後、アルミニウム系合金から成る金属配線
材料層74を、実施例1の[工程−160]と同様のス
パッタ法で、タングステン層72上に堆積させる。その
後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用い
て、金属配線材料層74、タングステン層72及び密着
層70を選択的に除去し、上層配線に所望のパターンを
形成する。こうして、図6の(C)に示す配線構造を形
成することができる。
【0070】(実施例5)実施例5は実施例4の変形で
ある。実施例5が実施例4と相違する点は、図8の
(B)に模式的な一部断面図を示すように、開口部32
の底部及びその近傍に位置する導電層62Aの厚さが、
他の領域に位置する導電層62よりも厚い点にある。導
電層62がタングステン(W)から成る点、及び、開口
部32内をタングステン層72から成るメタルプラグで
埋め込み、ビアホールを形成する点は、実施例4と同様
である。しかしながら、上層配線が、密着層76及びア
ルミニウム系合金から成る金属配線材料層74から構成
されている点は、実施例4と相違している。
【0071】以下、実施例5の半導体装置の配線構造の
形成方法を、図7及び図8を参照して説明する。実施例
5の半導体装置の配線構造の形成方法においては、下層
配線を形成する工程は、基体上に導電層を形成した後、
開口部の底部及びその近傍に位置する導電層の厚さが他
の領域に位置する導電層よりも厚くなるように導電層を
エッチングし、次いで、その上にアルミニウム系合金層
を形成した後、アルミニウム系合金層及び導電層を選択
的に除去する工程から成る。
【0072】[工程−500](半導体素子の形成及び
基体10の形成) 先ず、実施例1の[工程−100]と同様の方法で、図
2の(A)に示すように、シリコン半導体基板100に
公知の方法を用いて、例えばLOCOS構造を有する素
子分離領域102、ゲート配線104、不純物拡散領域
106、絶縁層(基体10に相当する)及び開口部10
8を形成する。
【0073】[工程−510](密着層60の成膜) 次に、実施例4の[工程−410]と同様の方法で、開
口部108内を含む基体10の全面に密着層60を形成
する。密着層60は、Ti層及びその上に形成されたT
iN層から成り、スパッタ法にて成膜することができ
る。
【0074】[工程−520](導電層62の成膜) その後、密着層60の上にタングステンから成る導電層
62を、実施例4の[工程−420]と同様に、ブラン
ケットタングステンCVD法にて成膜する(図7の
(A)参照)。導電層62の厚さを例えば0.5μmと
する。これによって、基体(絶縁層)10に形成された
開口部108の中にタングステンが埋め込まれ、コンタ
クトホールが形成される。一方、基体10の上には、導
電層62が形成される。
【0075】[工程−530](導電層62のエッチバ
ック) 次に、導電層62上にレジスト(図示せず)を形成し、
レジストをパターニングする。そして、後述する開口部
の底部及びその近傍に位置する導電層62Aの厚さ(例
えば、0.5μm)が他の領域に位置する導電層62の
厚さ(例えば、0.2μm)よりも厚くなるように、導
電層62をエッチバックする。この状態を図7の(B)
に示す。導電層62の厚さが厚い領域の導電層を参照番
号62Aで示した。尚、この領域の導電層62Aの大き
さは、形成すべき開口部の大きさよりも大きくする。導
電層62のエッチバックの条件を、以下に例示する。 使用ガス : SF6/Ar=110/90sccm 圧力 : 35Pa RFパワー : 275W
【0076】[工程−540](アルミニウム系合金層
64の成膜) 次いで、実施例1の[工程−120]と同様のスパッタ
法にて、導電層62上にアルミニウム系合金層64を成
膜する。アルミニウム系合金層64の厚さを、例えば
0.3μmとした。
【0077】[工程−550](アルミニウム系合金層
64、導電層62及び密着層60のパターニング) その後、実施例4の[工程−440]と同様の方法で、
必要に応じて、アルミニウム系合金層64の表面に反射
防止膜(図示せず)を形成した後、フォトリソグラフィ
技術及びエッチング技術を用いて、アルミニウム系合金
層64、導電層62及び密着層60を選択的に除去す
る。こうして、導電層62及びその上に形成されたアル
ミニウム系合金層64、並びに導電層62の下に形成さ
れた密着層60から成り、所望のパターン形状を有する
下層配線が、基体10上に形成される。この状態を図7
の(C)に示す。
【0078】[工程−560](層間絶縁層30の形
成) その後、実施例1の[工程−140]と同様の方法で、
基体10上及び下層配線上に層間絶縁層30を形成す
る。
【0079】[工程−570](開口部32の形成) 次に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用
いて、下層配線上方の層間絶縁層30及びアルミニウム
系合金層64を貫通しそしてタングステンから成る導電
層62へと延びる開口部32を形成する(図8の(A)
参照)。開口部32の形成条件は、実施例1の[工程−
150]と同様とすることができる。
【0080】開口部32の底部及びその近傍に位置する
導電層62Aの厚さが、他の領域に位置する導電層62
よりも厚く、所謂ピラー構造を有する導電層が形成され
ているので、開口部のアスペクト比を、実施例1よりも
小さくすることができる。
【0081】[工程−580](上層配線の形成) 次に、[工程−410]と同様の方法で、開口部32内
を含む層間絶縁層30上に密着層70を形成する。尚、
密着層70をTiNのみから構成してもよい。その後、
[工程−420]と同様の方法で、密着層70上にタン
グステン層72をブランケットタングステンCVD法で
成膜する。これによって、開口部32はタングステンで
埋め込まれ、ビアホールが形成される。次いで、層間絶
縁層30上のタングステン層72及び密着層70をエッ
チバックし、層間絶縁層30上からタングステン層72
及び密着層70を除去する。
【0082】あるいは又、密着層70を形成せずに、開
口部32内に選択タングステンCVD法にてタングステ
ンを析出させて、開口部32がタングステンで埋め込ま
れたビアホールを形成することもできる。 使用ガス: WF6/SiH4/H2/Ar=10/7/
1000/10sccm 温度 : 260゜C 圧力 : 27Pa 膜厚 : 0.15μm
【0083】その後、Tiから成る密着層76を層間絶
縁層30上にスパッタ法にて形成し、次いで、アルミニ
ウム系合金から成る金属配線材料層74を、実施例1の
[工程−160]と同様のスパッタ法で、密着層76の
上に堆積させる。その後、フォトリソグラフィ技術及び
エッチング技術を用いて、金属配線材料層74及び密着
層76を選択的に除去し、上層配線に所望のパターンを
形成する。こうして、図8の(B)に示す配線構造を形
成することができる。
【0084】(実施例6)実施例6は実施例4の変形で
ある。実施例6が実施例4と相違する点は、図10の
(B)に模式的な一部断面図を示すように、開口部32
の底部及びその近傍にのみ導電層62が形成されている
点にある。また、導電層62がタングステン(W)から
成る点、及び、開口部32内をタングステン層72から
成るメタルプラグで埋め込み、ビアホールを形成する点
は、実施例4と同様であるが、上層配線は、密着層76
及びアルミニウム系合金から成る金属配線材料層74か
ら構成されている点が、実施例4と相違している(尚、
実施例5とは同様である)。
【0085】以下、実施例6の半導体装置の配線構造の
形成方法を、図9及び図10を参照して説明する。実施
例6の半導体装置の配線構造の形成方法においては、下
層配線を形成する工程は、基体上に導電層を形成した
後、開口部の底部及びその近傍に位置する導電層が残さ
れるように導電層を選択的に除去し、次いで、導電層及
び基体上にアルミニウム系合金層を形成した後、アルミ
ニウム系合金層を選択的に除去する工程から成る。
【0086】[工程−600](半導体素子の形成及び
基体10の形成) 先ず、実施例1の[工程−100]と同様の方法で、図
2の(A)に示すように、シリコン半導体基板100に
公知の方法を用いて、例えばLOCOS構造を有する素
子分離領域102、ゲート配線104、不純物拡散領域
106、絶縁層(基体10に相当する)及び開口部10
8を形成する。
【0087】[工程−610](密着層60の成膜) 次に、実施例4の[工程−410]と同様の方法で、開
口部108内を含む基体10の全面に密着層60を形成
する。密着層60は、Ti層及びその上に形成されたT
iN層から成り、スパッタ法にて成膜することができ
る。
【0088】[工程−620](導電層62の成膜) その後、密着層60の上にタングステンから成る導電層
62を、実施例4の[工程−420]と同様に、ブラン
ケットタングステンCVD法にて成膜する(図9の
(A)参照)。導電層62の厚さを例えば0.2μmと
する。これによって、基体(絶縁層)10に形成された
開口部108の中にタングステンが埋め込まれ、コンタ
クトホールが形成される。一方、基体10の上には、導
電層62が形成される。
【0089】[工程−630](導電層62のエッチン
グ) 次に、導電層62上にレジスト(図示せず)を形成し、
レジストをパターニングする。そして、後述する開口部
の底部及びその近傍に位置する基体10上にのみ導電層
62が残されるように、導電層62をエッチングする。
この状態を図9の(B)に示す。エッチング後の導電層
62の大きさは、形成すべき開口部の大きさよりも大き
くする。導電層62のエッチングの条件は、実施例4の
[工程−420]のエッチバック条件と同様とすること
ができる。尚、この工程で密着層60を選択的に除去し
てもよいし、除去しなくともよい。密着層60をこの工
程で除去しない場合には、アルミニウム系合金層64の
選択的な除去の工程において密着層60を除去すること
ができる。
【0090】[工程−640](アルミニウム系合金層
64の成膜) 次いで、実施例1の[工程−120]と同様のスパッタ
法にて、導電層62上にアルミニウム系合金層64を成
膜する。尚、アルミニウム系合金層64の成膜前に、全
面に、例えばTi層やTiN層から成る密着層(図示せ
ず)をスパッタ法にて成膜しておくこともできる。アル
ミニウム系合金層64の厚さを、例えば0.3μmとし
た。
【0091】[工程−650](アルミニウム系合金層
64パターニング) その後、実施例1の[工程−130]と同様の方法で、
必要に応じて、アルミニウム系合金層64の表面に反射
防止膜(図示せず)を形成した後、フォトリソグラフィ
技術及びエッチング技術を用いて、アルミニウム系合金
層64を選択的に除去する。場合によっては、密着層6
0も選択的に除去する。こうして、導電層62及びその
上に形成されたアルミニウム系合金層64、並びに導電
層62の下に形成された密着層60から成り、所望のパ
ターン形状を有する下層配線が、基体10上に形成され
る。この状態を図9の(C)に示す。
【0092】[工程−660]以降、実施例5の[工程
−560](層間絶縁層30の形成)、[工程−57
0](開口部32の形成)(図10の(A)参照)、
[工程−580](上層配線の形成)を実行する。こう
して、図10の(B)に示す配線構造を形成することが
できる。
【0093】実施例6においては、開口部32の底部及
びその近傍にのみ導電層62が形成されているで、開口
部のアスペクト比を、実施例1よりも小さくすることが
できる。
【0094】また、タングステンから成る導電層62の
上にアルミニウム系合金層64を成膜するとき、成膜条
件によってはアルミニウム系合金層64を構成するアル
ミニウム系合金の配向性が悪くなる場合がある。実施例
6においては、開口部32の底部及びその近傍にのみ導
電層62が形成されているので、このようなアルミニウ
ム系合金の配向性の劣化を、最小に止めることができ
る。また、アルミニウム系合金層64と、タングステン
から成る導電層62を連続的にエッチングする際、エッ
チング条件によっては、導電層62にサイドエッチング
の問題が生じたり(即ち、導電層62の幅が所望の値よ
りも狭くなる)、エッチングによって所望のパターン形
状が導電層62に形成できない場合がある。実施例6に
おいては、開口部32の底部及びその近傍にのみ導電層
62が形成されているので、エッチング時におけるこの
ような問題を回避することができる。
【0095】(実施例7)実施例7は、本発明の第2の
半導体装置の配線構造及びその形成方法に関する。実施
例7の配線構造は、図12の(B)に模式的な一部断面
図を示すように、基体10上に形成された下層配線2
0,22と、層間絶縁層30と、開口部32と、上層配
線70,72,74,76から構成されている。
【0096】下層配線は、導電層62及びその上に形成
されたアルミニウム系合金層64から成り、そして開口
部32の底部及びその近傍に位置する部分は導電層62
Aのみから成る。層間絶縁層30は、基体10上及び下
層配線上に形成されている。開口部32は、下層配線上
方の層間絶縁層30に形成されそして導電層62Aへと
延びている。上層配線は、開口部32内及び層間絶縁層
30上に形成されており、開口部32の底部において、
下層配線を構成する導電層62Aと電気的に接続されて
いる。上層配線の一部で埋め込まれた開口部32は、所
謂ビアホールを構成している。
【0097】実施例7においては、導電層62はタング
ステン(W)から成る。開口部32内をタングステン層
72から成るメタルプラグで埋め込み、ビアホールを形
成する。上層配線は、密着層76及びアルミニウム系合
金から成る金属配線材料層74から構成されている。図
中、参照番号60,70は密着層である。導電層62及
びタングステン層72は、所謂ブランケットタングステ
ンCVD法にて形成することができる。
【0098】以下、図11及び図12を参照して、実施
例7の半導体装置の配線構造の形成方法を説明する。
【0099】[工程−700](半導体素子の形成及び
基体10の形成) 先ず、実施例1の[工程−100]と同様の方法で、図
2の(A)に示すように、シリコン半導体基板100に
公知の方法を用いて、例えばLOCOS構造を有する素
子分離領域102、ゲート配線104、不純物拡散領域
106、絶縁層(基体10に相当する)及び開口部10
8を形成する。
【0100】[工程−710](密着層60の成膜) 次に、実施例4の[工程−410]と同様の方法で、開
口部108内を含む基体10の全面に密着層60を形成
する。密着層60は、Ti層及びその上に形成されたT
iN層から成り、スパッタ法にて成膜することができ
る。
【0101】[工程−720](導電層62の成膜) その後、密着層60の上にタングステンから成る導電層
62を、実施例4の[工程−420]と同様に、ブラン
ケットタングステンCVD法にて成膜する(図11の
(A)参照)。これによって、基体(絶縁層)10に形
成された開口部108の中にタングステンが埋め込ま
れ、コンタクトホールが形成される。一方、基体10の
上には、導電層62が形成される。
【0102】[工程−730](導電層62のエッチバ
ック) 次に、導電層62上にレジスト(図示せず)を形成し、
レジストをパターニングする。そして、後述する開口部
の底部及びその近傍に位置する導電層62Aの厚さ(例
えば、0.5μm)が他の領域に位置する導電層62の
厚さ(例えば、0.2μm)よりも厚くなるように、導
電層62をエッチバックする。この状態を図11の
(B)に示す。導電層62の厚さが厚い領域を参照番号
62Aで示した。尚、この領域における導電層62Aの
大きさは、形成すべき開口部の大きさよりも大きくす
る。導電層62のエッチバックの条件を、実施例5の
[工程−530]と同様とすることができる。
【0103】[工程−740](アルミニウム系合金層
64の成膜) 次いで、実施例1の[工程−120]と同様のスパッタ
法にて、導電層62上にアルミニウム系合金層64を成
膜する。アルミニウム系合金層64の厚さを、例えば
0.3μmとした。この状態を図11の(C)に示す。
【0104】[工程−750](アルミニウム系合金層
64、導電層62及び密着層60のパターニング) その後、アルミニウム系合金層64をエッチバックし、
導電層62の厚さが厚い領域の導電層62Aを露出させ
る。この状態を図11の(D)に示す。その後、実施例
4の[工程−440]と同様の方法で、必要に応じて、
アルミニウム系合金層64の表面及び露出した導電層6
2Aの上に反射防止膜(図示せず)を形成した後、フォ
トリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、アル
ミニウム系合金層64、導電層62及び密着層60を選
択的に除去しする。こうして、開口部形成予定領域にお
いては導電層62Aから成り、そしてその他の領域にお
いては導電層62及びアルミニウム系合金層64から成
る下層配線を、基体10上に形成することができる。下
層配線は、所望のパターン形状が形成されている。
【0105】[工程−760](層間絶縁層30の形
成) その後、実施例1の[工程−140]と同様の方法で、
基体10上及び下層配線上に層間絶縁層30を形成す
る。
【0106】[工程−770](開口部32の形成) 次に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用
いて、下層配線上方の層間絶縁層30を貫通しそしてタ
ングステンから成る導電層62Aへと延びる開口部32
を形成する(図12の(A)参照)。開口部32の形成
条件は、例えば以下に示すとおりである。 層間絶縁層30のエッチング 使用ガス : C48=50sccm RFパワー: 1200W 圧力 : 2Pa
【0107】実施例1〜実施例6と異なり、開口部32
の形成時、層間絶縁層30のエッチング条件からアルミ
ニウム系合金層のエッチング条件へとエッチング条件を
切り替える必要がなく、安定したエッチング条件で開口
部32を形成することができる。
【0108】[工程−780](上層配線の形成) 次に、[工程−410]と同様の方法で、開口部32内
を含む層間絶縁層30上に密着層70を形成する。尚、
密着層70をTiNのみから構成してもよい。その後、
[工程−420]の方法で、密着層70上にタングステ
ン層72をブランケットタングステンCVD法で成膜す
る。これによって、開口部32はタングステンで埋め込
まれ、ビアホールが形成される。次いで、層間絶縁層3
0上のタングステン層72及び密着層70をエッチバッ
クし、層間絶縁層30上からタングステン層72及び密
着層70を除去する。
【0109】あるいは又、密着層70を形成せずに、開
口部32内に選択タングステンCVD法にてタングステ
ンを析出させて、開口部32がタングステンで埋め込ま
れたビアホールを形成することもできる。
【0110】その後、Tiから成る密着層76を層間絶
縁層30上にスパッタ法にて形成し、次いで、アルミニ
ウム系合金から成る金属配線材料層74を、実施例1の
[工程−160]と同様のスパッタ法で、密着層76の
上に堆積させる。その後、フォトリソグラフィ技術及び
エッチング技術を用いて、金属配線材料層74及び密着
層76を選択的に除去し、上層配線に所望のパターンを
形成する。こうして、図12の(B)に示す配線構造を
形成することができる。
【0111】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。各実施例にて説明した条件や数値は例示であ
り、適宜変更することができる。また、各層の成膜方法
も種々組み合わせを変えることができる。
【0112】アルミニウム系合金には、例えば、純アル
ミニウム、Al−Si、Al−Cu、Al−Si−C
u、Al−Ge、Al−Si−Ge等の種々のアルミニ
ウム合金が包含される。基体や層間絶縁層を構成する材
料は、SiO2だけでなく、BPSG、PSG、BS
G、AsSG、PbSG、SbSG、SOG、SiON
あるいはSiN等の公知の絶縁材料、あるいはこれらの
絶縁層を積層したものから構成することができる。導電
層を構成する材料は、Ti、TiN、Wだけでなく、M
o等の高融点金属、又は、TiW、ZrN、WC、Ti
C、その他MoSi2、WSi2、TiSi2等のシリサ
イド等を単層若しくは各種組み合わせた多層膜を挙げる
こともできる。
【0113】半導体装置の構造も、図1の(A)に示し
た例に限定されず、本発明は種々の構造を有する半導体
装置、例えば、バイポーラトランジスタ、CCDにも適
用できる。基板100もシリコン半導体基板に限定され
ず、MgO基板、GaAs基板、超伝導トランジスタ基
板等を例示することができる。基体としても、下層配線
が形成された絶縁層、接続孔(コンタクトホール、ビヤ
ホール、スルーホール)を形成して電気的接続を形成す
る必要があるゲート電極等の各種素子部や薄膜トランジ
スタを作製するための各種基板上に形成された絶縁層等
を挙げることができる。また、各実施例において説明し
た配線構造を、図1に示したような第1層目の配線と第
2層目の配線に適用するだけでなく、第2層目の配線と
第3層目の配線、第3層目の配線と第4層目の配線等に
適用することができる。
【0114】導電層を構成する例えばTi層を、スパッ
タ法以外にも、CVD法で成膜することができる。EC
R CVD法によるTi層の成膜条件を以下に例示す
る。 使用ガス : TiCl4/H2/Ar=15/5
0/43sccm マイクロ波パワー: 2.0kW 温度 : 500゜C 圧力 : 0.3Pa
【0115】導電層を構成する例えばTiN層を、スパ
ッタ法以外にも、CVD法で成膜することができる。E
CR CVD法によるTiN層の成膜条件を以下に例示
する。 使用ガス : TiCl4/H2/N2=20/2
6/8sccm マイクロ波パワー 2.8kW 基板RFバイアス: −50W 温度 : 750゜C 圧力 : 0.12Pa
【0116】タングステンから成る導電層の成膜はCV
D法だけでなく、スパッタ法にて行うこともできる。
【0117】エッチングストップ層は、スパッタ法の代
わりにCVD法にて形成することができる。CVD法に
よるCu層の形成条件を以下に例示する。 使用ガス : Cu(HFA)2/H2=10/100
0sccm 圧力 : 2.6×103Pa 基板加熱温度: 350゜C パワー : 500W 尚、HFAとは、ヘキサフルオロアセチルアセトネート
の略である。
【0118】また、アルミニウム系合金層の上に、Ti
層をスパッタ法にて形成し、その上にTiN層を形成
し、開口部をこのTiN層に達するように形成すること
によっても、アルミニウム系合金層にエレクトロマイグ
レーションやストレスマイグレーションが発生した場合
でも、アルミニウム系合金層上に形成されたTi層/T
iN層によって、上層配線と下層配線との間の導通をと
ることができる。
【0119】スパッタ法は、マグネトロンスパッタリン
グ装置、DCスパッタリング装置、RFスパッタリング
装置、ECRスパッタリング装置、また基板バイアスを
印加するバイアススパッタリング装置等各種のスパッタ
リング装置にて行うことができる。
【0120】
【発明の効果】本発明においては、上層配線はビアホー
ルの底部で少なくとも導電層と確実に電気的に接続され
ているので、ビアホールの底部においてアルミニウム系
合金層にエレクトロマイグレーションやストレスマイグ
レーションが発生した場合でも、上層配線と下層配線と
の導通を確実に確保することができ、高い信頼性を配線
構造全体に与えることができる。ビアホールの底部以外
の部分において、アルミニウム系合金層にエレクトロマ
イグレーションやストレスマイグレーションが発生した
場合でも、導電層によって配線全体の断線を防止するこ
とができる。
【0121】また、エッチングストップ層を設けること
によって、開口部の形成の際、開口部が導電層の内部に
まで延び、配線構造の信頼性が低下することを効果的に
防止することができる。導電層の下に金属層を設けるこ
とによって、アルミニウム系合金層の厚さを薄くするこ
とができ、その結果、開口部のアスペクト比を小さくす
ることができ、上層配線を構成する材料で開口部を埋め
込むことが容易になる。
【0122】導電層をタングステンから構成すれば、導
電層の内部に開口部が延びることを確実に防止できる。
また、開口部の底部及びその近傍に位置する導電層の厚
さを他の領域に位置する導電層よりも厚くすることで、
開口部のアスペクト比を小さくすることができる。ある
いは又、開口部の底部及びその近傍にのみ導電層を形成
すれば、開口部のアスペクト比を一層小さくすることが
できる。また、開口部の底部及びその近傍にのみ導電層
を形成すれば、アルミニウム系合金の成膜時の配向性の
劣化を、最小に止めることができるし、下層配線を形成
するためのエッチング時の問題を回避することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の半導体装置の配線構造の模式的な一
部断面図である。
【図2】実施例1の半導体装置の配線構造の形成方法の
各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図で
ある。
【図3】実施例1の半導体装置の配線構造において、ア
ルミニウム系合金層にエレクトロマイグレーション等に
よってボイドが発生した状態を示す図である。
【図4】実施例2の半導体装置の配線構造の形成方法の
各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図で
ある。
【図5】実施例3の半導体装置の配線構造の形成方法の
各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図で
ある。
【図6】実施例4の半導体装置の配線構造の形成方法の
各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図で
ある。
【図7】実施例5の半導体装置の配線構造の形成方法の
各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図で
ある。
【図8】図7に引き続き、実施例5の半導体装置の配線
構造の形成方法の各工程を説明するための基体等の模式
的な一部断面図である。
【図9】実施例6の半導体装置の配線構造の形成方法の
各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図で
ある。
【図10】図9に引き続き、実施例6の半導体装置の配
線構造の形成方法の各工程を説明するための基体等の模
式的な一部断面図である。
【図11】実施例7の半導体装置の配線構造の形成方法
の各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図
である。
【図12】図11に引き続き、実施例7の半導体装置の
配線構造の形成方法の各工程を説明するための基体等の
模式的な一部断面図である。
【図13】従来の配線構造の模式的な一部断面図であ
る。
【図14】従来の多層配線構造における問題点を説明す
るための模式図である。
【符号の説明】
10 基体 20 導電層 22 アルミニウム系合金層 24 エッチングストップ層 30 層間絶縁層 32 開口部 40 バリアメタル層 42 金属配線材料層 50 バリアメタル層 52 金属層 60,70 密着層 62 導電層 64 アルミニウム系合金層 72 タングステン層 74 金属配線材料層 76 密着層 100 シリコン半導体基板 102 素子分離領域 104 ゲート配線 106 不純物拡散領域 108 開口部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)導電層及びその上に形成されたアル
    ミニウム系合金層から成り、基体上に形成された下層配
    線と、 (ロ)基体上及び下層配線上に形成された層間絶縁層
    と、 (ハ)下層配線上方の層間絶縁層に形成されそしてアル
    ミニウム系合金層を貫通し導電層へと延びる開口部と、 (ニ)開口部内及び層間絶縁層上に形成され、下層配線
    と電気的に接続された上層配線、から成ることを特徴と
    する半導体装置の配線構造。
  2. 【請求項2】導電層はチタン若しくはチタン化合物から
    成ることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の配
    線構造。
  3. 【請求項3】導電層とアルミニウム系合金層との間にエ
    ッチングストップ層が更に形成されていることを特徴と
    する請求項2に記載の半導体装置の配線構造。
  4. 【請求項4】導電層と基体との間にアルミニウム系合金
    から成る金属層が更に形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の半導体装置の配線構造。
  5. 【請求項5】導電層はタングステンから成ることを特徴
    とする請求項1に記載の半導体装置の配線構造。
  6. 【請求項6】開口部の底部及びその近傍に位置する導電
    層の厚さが、他の領域に位置する導電層よりも厚いこと
    を特徴とする請求項1又は請求項5に記載の半導体装置
    の配線構造。
  7. 【請求項7】開口部の底部及びその近傍にのみ導電層が
    形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項5
    に記載の半導体装置の配線構造。
  8. 【請求項8】(イ)導電層及びその上に形成されたアル
    ミニウム系合金層から成り、そして下記の開口部の底部
    及びその近傍に位置する部分は該導電層のみから成る、
    基体上に形成された下層配線と、 (ロ)基体上及び下層配線上に形成された層間絶縁層
    と、 (ハ)導電層上方の層間絶縁層に形成された開口部と、 (ニ)開口部内及び層間絶縁層上に形成され、下層配線
    を構成する導電層と電気的に接続された上層配線、から
    成ることを特徴とする半導体装置の配線構造。
  9. 【請求項9】導電層はタングステンから成ることを特徴
    とする請求項8に記載の半導体装置の配線構造。
  10. 【請求項10】(イ)導電層及びその上に形成されたア
    ルミニウム系合金層から成る下層配線を、基体上に形成
    する工程と、 (ロ)基体上及び下層配線上に層間絶縁層を形成する工
    程と、 (ハ)下層配線上方の層間絶縁層及びアルミニウム系合
    金層を貫通しそして導電層へと延びる開口部を形成する
    工程と、 (ニ)開口部内及び層間絶縁層上に、下層配線と電気的
    に接続された上層配線を形成する工程、から成ることを
    特徴とする半導体装置の配線構造の形成方法。
  11. 【請求項11】下層配線を形成する工程は、基体上に導
    電層を形成し、次いで、その上にアルミニウム系合金層
    を形成した後、アルミニウム系合金層及び導電層を選択
    的に除去する工程から成ることを特徴とする請求項10
    に記載の半導体装置の配線構造の形成方法。
  12. 【請求項12】導電層を形成する工程は、チタン若しく
    はチタン化合物から成る導電層をスパッタ法若しくはC
    VD法にて形成する工程から成ることを特徴とする請求
    項11に記載の半導体装置の配線構造の形成方法。
  13. 【請求項13】導電層を形成した後、アルミニウム系合
    金層を形成する前に、導電層上にエッチングストップ層
    を形成する工程を含み、アルミニウム系合金層及び導電
    層を選択的に除去する工程において、併せてエッチング
    ストップ層を選択的に除去することを特徴とする請求項
    12に記載の半導体装置の配線構造の形成方法。
  14. 【請求項14】導電層を形成する前に、基体上にスパッ
    タ法にてアルミニウム系合金から成る金属層を形成する
    工程を含み、アルミニウム系合金層及び導電層を選択的
    に除去する工程において、併せて金属層を選択的に除去
    することを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の
    配線構造の形成方法。
  15. 【請求項15】導電層を形成する工程は、CVD法にて
    タングステンから成る導電層を形成する工程から成るこ
    とを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の配線構
    造の形成方法。
  16. 【請求項16】下層配線を形成する工程は、基体上に導
    電層を形成した後、開口部の底部及びその近傍に位置す
    る導電層の厚さが他の領域に位置する導電層よりも厚く
    なるように該導電層をエッチングし、次いで、その上に
    アルミニウム系合金層を形成した後、アルミニウム系合
    金層及び導電層を選択的に除去する工程から成ることを
    特徴とする請求項10又は請求項15に記載の半導体装
    置の配線構造の形成方法。
  17. 【請求項17】下層配線を形成する工程は、基体上に導
    電層を形成した後、開口部の底部及びその近傍に位置す
    る導電層が残されるように該導電層を選択的に除去し、
    次いで、該導電層及び基体上にアルミニウム系合金層を
    形成した後、アルミニウム系合金層を選択的に除去する
    工程から成ることを特徴とする請求項10又は請求項1
    5に記載の半導体装置の配線構造の形成方法。
  18. 【請求項18】(イ)基体上に導電層を形成した後、開
    口部形成予定領域の導電層の厚さが他の領域の導電層よ
    りも厚くなるように導電層をエッチングし、その後、か
    かる導電層の上にアルミニウム系合金層を形成し、次い
    で、アルミニウム系合金層及び導電層を選択的に除去
    し、以って、開口部形成予定領域においては導電層から
    成りそしてその他の領域においては導電層及びアルミニ
    ウム系合金層から成る下層配線を、基体上に形成する工
    程と、 (ロ)基体上及び下層配線上に層間絶縁層を形成する工
    程と、 (ハ)下層配線上方の層間絶縁層から導電層へと延びる
    開口部を形成する工程と、 (ニ)開口部内及び層間絶縁層上に、導電層と電気的に
    接続された上層配線を形成する工程、から成ることを特
    徴とする半導体装置の配線構造の形成方法。
  19. 【請求項19】導電層を形成する工程は、CVD法にて
    タングステンから成る導電層を形成する工程から成るこ
    とを特徴とする請求項18に記載の半導体装置の配線構
    造の形成方法。
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