JPH07235219A - 導電性透明基材およびその製造方法 - Google Patents
導電性透明基材およびその製造方法Info
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Abstract
とともに、エッチング特性および比抵抗の熱的安定性に
優れた透明導電膜であって、低基板温度下でも基板上に
設けることが可能な透明導電膜を利用した導電性透明基
材、およびその製造方法を提供する。 【構成】 本発明の導電透明基材は、透明基材上に、主
要カチオン元素としてインジウム(In)および亜鉛
(Zn)を含有する非晶質酸化物からなる透明導電膜で
あって、Inの原子比In/(In+Zn)が0.8〜
0.9の範囲内である透明導電膜が設けられていること
を特徴とする。また、本発明の導電透明基材の製造方法
は、透明基材上に、主要カチオン元素としてインジウム
(In)および亜鉛(Zn)を含有する非晶質酸化物か
らなる透明導電膜であって、Inの原子比In/(In
+Zn)が0.8〜0.9の範囲内である透明導電膜を
スパッタリング法により設けることを特徴とする。
Description
その製造方法に係り、特に、電気絶縁性透明基材の上に
透明導電膜を設けてなるタイプの導電性透明基材および
その製造方法に関する。
あり、駆動電圧も低いことから、パ−ソナルコンピュー
タやワードプロセッサ等のOA機器へ活発に導入されて
いる。そして、前述のような利点を有している液晶表示
装置は必然的に大面積化、多画素化、高精細化の方向に
向かっており、表示欠陥のない高品質の液晶表示素子が
求められている。
た2つの透明電極により液晶を挟み込んだサンドイッチ
構造をなしており、透明電極は高品質の液晶表示素子を
得るうえでの重要な要素の一つである。この透明電極
は、例えば透明ガラス基板上に成膜した透明導電膜をフ
ォトリソグラフィー法等により所定形状にパターニング
することで作製されており、近年では表示装置のより一
層の軽量化を図るため、透明ガラス基板に代えて高分子
フィルムを用いることが試みられている。そして、この
ような透明電極を作製するための母材等として、ガラス
や透明高分子からなる電気絶縁性の透明基材の上に透明
導電膜を設けたタイプの導電性透明基材が開発されてい
る。
在、透明導電膜としてITO膜を利用したものが主流を
占めており、このITO膜はスパッタリングターゲット
としてITOを用いたスパッタリング法等により成膜さ
れている。透明導電膜としてITO膜が多用されている
理由は、ITO膜の高透明性、低抵抗性の他、エッチン
グ特性、基材への付着性等が良好なためである。
抗が低くかつ透明性が高いITO膜をスパッタリング法
により得るためには、一般に基板温度を200〜300
℃にする必要があり、このようにしてITO膜を形成し
た場合にはITO膜が結晶化する結果、そのエッチング
特性は良好ではあっても優れているとはいい難いものと
なる。また、基板として高分子フィルムや高分子シート
を用いた場合には、基板温度を200〜300℃にする
ことが困難であるために、電気抵抗が低くかつ透明性が
高いITO膜を形成することが困難である。
を非晶質にすることで向上させ得るが(米国特許第51
05291号明細書参照)、非晶質にした場合には導電
性が低下するという難点がある(非晶質のITOについ
ては『透明導電性フィルムの製造と応用』(第19〜2
6頁,(株)シー・エム・シー,1986年)にも記載
有り)。また、非晶質のITOは耐熱性や耐湿性に劣
り、例えば大気中で90℃、1000時間の耐熱性試験
を行った場合や、95%RHの雰囲気中で40℃、10
00時間の耐湿性試験を行った場合には、表面抵抗が7
0〜80%増大する。インジウム酸化物を主成分とする
膜で結晶化度が1〜80%のものも知られているが(特
開平2−276630号公報参照)、比抵抗が4×10
-4Ωcm未満のものは耐熱性が低く、100〜250℃
の熱処理により抵抗値が増大する。
過性を有するとともに、エッチング特性および比抵抗の
熱的安定性に優れた透明導電膜であって、低基板温度下
でも基板上に設けることが可能な透明導電膜を利用した
導電性透明基材、およびその製造方法を提供することを
目的とする。
明の導電性透明基材は、透明基材上に、主要カチオン元
素としてインジウム(In)および亜鉛(Zn)を含有
する非晶質酸化物からなる透明導電膜であって、Inの
原子比In/(In+Zn)が0.8〜0.9の範囲内
である透明導電膜が設けられていることを特徴とするも
のである。
透明基材の製造方法は、透明基材上に、主要カチオン元
素としてインジウム(In)および亜鉛(Zn)を含有
する非晶質酸化物からなる透明導電膜であって、Inの
原子比In/(In+Zn)が0.8〜0.9の範囲内
である透明導電膜をスパッタリング法により設けること
を特徴とするものである。
明の導電性透明基材について説明する。この導電性透明
基材は、上述したように、主要カチオン元素としてイン
ジウム(In)および亜鉛(Zn)を含有する特定組成
の非晶質酸化物からなる透明導電膜が透明基材上に設け
られているものである。ここで、透明基材は電気絶縁性
の透明材料からなるものであれば特に限定されるもので
はないが、電気絶縁性の透明高分子または透明ガラスか
らなるものが好ましい。透明基材は可撓性基板(例えば
以下に述べるフィルム状の透明高分子等)であってもよ
いし、可撓性に乏しい基板(例えばガラス基板)であっ
てもよい。
(以下、透明高分子基材という)の具体例としては、ポ
リエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエー
テルスルホン樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂、
ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リアミド樹脂、マレイミド樹脂等からなるフィルムまた
はシートが挙げられる。これらの透明高分子基材のなか
でも、透明性および熱的安定性の点から、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂、またはポリエーテルスルホン樹脂からなる
ものが好ましい。
明基材(以下、透明ガラス基材という)の具体例として
は、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、硼硅酸ガラス、高硅
酸ガラス、無アルカリガラス等の透明ガラス製のフィル
ム状物あるいは板状物が挙げられる。これらの透明ガラ
ス基材のなかでも、透明導電膜中へのアルカリイオンの
拡散が起こらない点でアルカリ成分を含有しないものが
好ましい。
られる側の表面には、金属酸化物(ケイ素酸化物を含
む)、金属窒化物(ケイ素窒化物を含む)、金属炭化物
(ケイ素炭化物を含む)、架橋性樹脂等からなる単層構
造または複数層構造の中間層が設けられていてもよい。
前記金属酸化物の具体例としてはAl2 O3 ,SiOx
(0<x≦2),ZnO,TiO2 等が挙げられ、前記
金属窒化物の具体例としてはAlN,Si3 N4 ,Ti
N等が挙げられ、前記金属炭化物の具体例としてはSi
C,B4 C等が挙げられる。また、前記架橋性樹脂の具
体例としてはエポキシ樹脂、フェノキシエーテル樹脂、
アクリル樹脂等が挙げられる。
の密着性を向上させる上で有用である。透明基材として
透明高分子基材を用いる場合には、架橋性樹脂層と無機
物層(前記の金属酸化物、金属窒化物、または金属炭化
物からなる層)とが順次積層された2層構造の中間層が
設けられていることが好ましく、この2層構造の中間層
が設けられていた場合には単層構造の中間層が設けられ
ていた場合よりも密着性が向上する。一方、透明基材と
して透明ガラス基材を用いる場合には、無機物層(前記
の金属酸化物、金属窒化物、または金属炭化物からなる
層)と架橋性樹脂層とが順次積層された2層構造の中間
層が設けられていることが好ましく、この2層構造の中
間層が設けられていた場合には単層構造の中間層が設け
られていた場合よりも密着性が向上する。また、透明高
分子基材上に熱的安定性がより向上した透明導電膜を形
成するうえからは、中間層またはその一部として設けた
無機物層(前記の金属酸化物、金属窒化物、または金属
炭化物からなる層)上に透明導電膜を形成するようにす
ることが好ましい。
てまたはその一部として架橋性樹脂層を設ける場合、こ
の架橋性樹脂層と前記の透明基材との間には接着層やガ
スバリヤー層を介在させてもよい。接着層の材質として
は、エポキシ系、アクリルウレタン系、フェノキシエー
テル系の接着剤等が挙げられる。ガスバリヤー層は、例
えば導電性透明基材を最終的に液晶表示素子用の透明電
極として利用したときに、液晶への水蒸気や酸素等の拡
散を防止するうえで有用である。ガスバリヤー層の材質
としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルニトリル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。
等からなる透明基材は、その光透過率が70%以上であ
ることが好ましい。70%未満では透明基材として不適
である。透明基材としては光透過率が80%以上のもの
がより好ましく、更に好ましいものは光透過率が90%
以上のものである。また、透明基材の厚さは目的とする
導電性透明基材の用途や透明基材の材質等に応じて適宜
選択されるが、概ね15μm〜3mmが好ましく、50
μm〜1mmがより好ましい。
明基材の上に、主要カチオン元素としてインジウム(I
n)および亜鉛(Zn)を含有する非晶質酸化物からな
る透明導電膜であって、Inの原子比In/(In+Z
n)が0.8〜0.9の範囲内である透明導電膜が設け
られている。ここで、Inの原子比In/(In+Z
n)を前記の範囲に限定する理由は、この原子比が0.
8未満では比抵抗の熱的安定性が低くなり、0.9を超
えると比抵抗の熱的安定性が低くなるとともにエッチン
グ特性も低くなるからである。Inの原子比In/(I
n+Zn)は0.81〜0.90の範囲内であることが
より好ましく、特に0.82〜0.90の範囲内が好ま
しい。
て実質的にインジウム(In)および亜鉛(Zn)のみ
を含有するものであってもよいし、インジウム(In)
および亜鉛(Zn)以外のカチオン元素として価数が正
3価以上である1種以上の第3元素を含有するものであ
ってもよい。前記第3元素の具体例としてはアルミニウ
ム(Al)、アンチモン(Sb)、ガリウム(Ga)、
ゲルマニウム(Ge)等が挙げられる。また、第3元素
の含有量は、その総量の原子比(全第3元素)/(In
+Zn+全第3元素)が0.2以下となる量であること
が好ましい。第3元素の総量の原子比が0.2を超える
と、イオンの散乱により導電性が低くなる。第3元素の
総量のより好ましい原子比は0.08以下であり、さら
に好ましくは0.01以下である。なお、組成が同じで
あっても結晶化したものは非晶質のものより導電性に劣
るので、本発明の導電性透明基材で利用する透明導電膜
は非晶質のものに限定される。
透明導電膜として利用することが可能になる。このとき
の膜厚は用途や当該透明導電膜が設けられる基材の材質
等に応じて適宜選択可能であるが、概ね3nm〜300
0nmの範囲内である。3nm未満では導電性が不十分
となり易い。一方、3000nmを超えると光透過性が
低下したり、導電性透明基材を製造する過程や製造後に
おいて故意または不可避的に透明基材を変形させたとき
に透明導電膜にクラック等が生じ易くなる。透明導電膜
の好ましい膜厚は5〜1000nmであり、特に好まし
い膜厚は10〜800nmである。
定性は、例えば後述する本発明の方法により当該透明導
電膜を形成する場合、成膜時の雰囲気ガス中の酸素分圧
の影響を受ける。より比抵抗の熱的安定性が高い透明導
電膜を得るうえからは、前記の酸素分圧を後述のように
制御することが好ましい。
上に設けられている本発明の導電性透明基材は、実用上
十分な導電性および光透過性を有しており、かつ、この
導電性透明基材を構成する透明導電膜はエッチング特性
に優れている。また、その比抵抗の熱的安定性は高い。
さらに、後述するように、前記透明導電膜は低基板温度
下においても基板上に設けることができるため、高分子
フィルムのような耐熱性が比較的低いものでも基板とし
て利用することができる。このような特徴を有する本発
明の導電性透明基材は、液晶表示素子用の透明電極、エ
レクトロルミネッセンス素子用の透明電極、太陽電池用
の透明電極等、種々の用途の透明電極をエッチング法に
より形成する際の母材等として、あるいは帯電防止膜や
窓ガラス等用の氷結防止ヒータ等として好適である。
電膜が設けらていれる面とは反対の側の面に、ガスバリ
ヤー層、ハードコート層、反射防止層等を有していても
よい。ガスバリヤー層の具体例としては、透明高分子基
材の説明の中で例示したものと同じものが挙げられる。
また、ハードコート層の具体例としては、チタン系やシ
リカ系のハードコート剤、ポリメチルメタクリレート等
の高分子、ポリフォスファゼン等の無機高分子等からな
るものが挙げられる。そして、反射防止層の具体例とし
ては、低屈折率ポリマー、MgF2 やCaF2 等のフッ
化物、SiO2,ZnO,BiO2 ,Al2 O3 等の酸
化物等からなるものが挙げられる。また、本発明の導電
性透明基材は、透明導電膜上に有機重合体薄膜または無
機薄膜を有していてもよい。
スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD
法、スプレイパイロリシス、蒸着法等、種々の方法によ
り製造することが可能であるが、透明導電膜の性能、生
産性等の点から、以下に述べる本発明の方法により製造
することが好ましい。
述したように、透明基材上に、主要カチオン元素として
インジウム(In)および亜鉛(Zn)を含有する非晶
質酸化物からなる透明導電膜であって、Inの原子比I
n/(In+Zn)が0.8〜0.9の範囲内である透
明導電膜を所定のスパッタリングターゲットを用いたス
パッタリング法により設けることを特徴とするもので
る。
導電性透明基材の説明の中で述べたとおりである。ま
た、透明導電膜は、前述したようにカチオン元素として
実質的にインジウム(In)および亜鉛(Zn)のみを
含有する非晶質酸化物からなるものであってもよいし
(以下、この透明導電膜を透明導電膜Iという)、イン
ジウム(In)および亜鉛(Zn)以外のカチオン元素
として価数が正3価以上である1種以上の第3元素を含
有する非晶質酸化物からなるものであってもよい(以
下、この透明導電膜を透明導電膜IIという)。
マグネトロンスパッタリング等の通常のスパッタリング
(以下、ダイレクトスパッタリングという)でも反応性
スパッタリングでもよく、使用するスパッタリングター
ゲットの組成やスパッタリング条件は、成膜しようとす
る透明導電膜の組成等に応じて適宜選択される。例えば
ダイレクトスパッタリング法により透明導電膜Iを設け
る場合には、下記(i) 〜(ii)のスパッタリング用酸化物
ターゲット(酸化物ターゲット)を用いることが好まし
い。
からなる焼結体ターゲットで、Inの原子比In/(I
n+Zn)が所定の値のもの。ここで、「Inの原子比
In/(In+Zn)が所定の値のもの」とは、最終的
に得られる膜におけるInの原子比In/(In+Z
n)が0.8〜0.9の範囲内の所望値(この値の好ま
しい範囲については本発明の導電性透明基材の説明の中
で述べたとおりである)となるものを意味する。具体的
には、Inの原子比In/(In+Zn)が0.75〜
0.9である焼結体ターゲットを用いることで達成され
る。前記原子比が0.75〜0.9の範囲から外れる
と、このターゲットをスパッタリングすることで得られ
る膜におけるInの原子比In/(In+Zn)が0.
8未満に、または0.9を超えるようになり易く、目的
とする透明導電膜Iを得ることが困難になる。この焼結
体ターゲットは、酸化インジウムと酸化亜鉛との混合物
からなる焼結体であってもよいし、In2 O3 (Zn
O)m (m=2〜20)で表される六方晶層状化合物の
1種以上とIn2 O3 とから実質的になる焼結体であっ
てもよい。なお、六方晶層状化合物を表す前記式におい
てmを2〜20に限定する理由は、mが前記範囲外では
六方晶層状化合物にならないからである。mの好ましい
範囲は2〜8であり、更に好ましくは2〜6である。
に配置した1個以上の酸化物系タブレットとからなるス
パッタリングターゲット。酸化物系ディスクは、酸化イ
ンジウムから実質的になるものであってもよいし、In
2 O3 (ZnO)m (m=2〜20)で表される六方晶
層状化合物の1種以上とIn2 O3 とから実質的になる
焼結体であってもよい。また、酸化物系タブレットは、
酸化亜鉛または酸化インジウムから実質的になるもので
あってもよいし、In2 O3 (ZnO)m (m=2〜2
0)で表される六方晶層状化合物の1種以上から実質的
になるものであってもよし、In2 O3(ZnO)
m (m=2〜20)で表される六方晶層状化合物の1種
以上とIn2O3 とから実質的になるものであってもよ
い。酸化物系ディスクおよび酸化物系タブレットの組成
並びに酸化物系ディスクと酸化物系タブレットの使用割
合は、最終的に得られる膜におけるInの原子比In/
(In+Zn)が0.8〜0.9の範囲内の所望値(こ
の値の好ましい範囲については本発明の導電性透明基材
の説明の中で述べたとおりである)となるように適宜決
定される。
ターゲットも、その純度は98%以上であることが好ま
しい。98%未満では、不純物の存在により、得られる
膜の化学的安定性が低下したり、導電性が低下したり、
光透過性が低下したりすることがある。より好ましい純
度は99%以上であり、更に好ましい純度は99.9%
以上である。また、焼結体ターゲットを用いる場合、こ
のターゲットの相対密度は70%以上とすることが好ま
しい。相対密度が70%未満では、成膜速度の低下や膜
質の低下をまねき易い。より好ましい相対密度は85%
以上であり、更に好ましくは90%以上である。
電膜Iを設ける場合のスパッタリング条件は、ダイレク
トスパッタリングの方法やスパッタリングターゲットの
組成、用いる装置の特性等により種々変ってくるために
一概に規定することは困難であるが、DCマグネトロン
スパッタリング法による場合には例えば以下のように設
定することが好ましい。
Pa以下に減圧する。 ・スパッタリング時の真空度およびターゲット印加電圧 スパッタリング時の真空度は1×10-4〜5×10-2To
rr程度(1.3×10-2〜6.7×100 Pa程度)、
より好ましくは2×10-4〜1×10-2Torr(2.7×
10-2〜1.3×100 Pa程度)、更に好ましくは3
×10-4〜5×10-3Torr(4.0×10-2〜6.7×
10-1Pa程度)とする。また、ターゲット印加電圧は
200〜500Vが好ましい。ここで、スパッタリング
時の真空度とはスパッタリング時の真空槽内の圧力を示
す。スパッタリング時の真空度が1×10-4Torrより高
い(1×10-4Torrよりも圧力が低い)とプラズマの安
定性が悪く、5×10-2Torrに達しない(5×10-2To
rrよりも圧力が高い)とスパッタリングターゲットへの
印加電圧を高くすることができなくなる。また、ターゲ
ット印加電圧が200V未満では良質の薄膜を得ること
が困難になったり、成膜速度が制限されることがある。
素ガスとの混合ガスが好ましい。不活性ガスとしてアル
ゴンガスを用いる場合、このアルゴンガスと酸素ガスと
の混合比(体積比)は概ね0.6:0.4〜0.99
9:0.001とすることが好ましい。この範囲を外れ
ると、低抵抗かつ光透過率の高い膜が得られない場合が
ある。不活性ガスと酸素ガスとの混合比を前記の範囲内
とし、かつ酸素分圧を1×10-3〜4×10-5Paの範
囲内とすることにより、大気中90℃で1000時間保
持した後の比抵抗R1000と初期比抵抗R0 との比R1000
/R0 で表される抵抗変化率が2.0以下の透明導電膜
を容易に得ることができる。ここで、酸素分圧はスパッ
タリング時の真空度とこのときの雰囲気ガス中の酸素ガ
スの体積分率との積により表される。また、酸素分圧を
前記の範囲内とすることによりファン・デル・ポウ(v
an der Pauw)法に基づいて測定したキャリ
ア濃度が0.5×1021/cm3 以上の透明導電膜を容
易に得ることができる。前記のキャリア濃度が高いほ
ど、耐熱性および温度変化に対する電気抵抗の安定性に
優れた膜が得やすい。
じて、当該基材が熱により変形や変質を起こさない温度
の範囲内で適宜選択される。基板温度が室温未満では冷
却用の機器が別途必要になるため、製造コストが上昇す
る。また、基板温度を高温に加熱するにしたがって製造
コストが上昇する。透明基材として透明高分子基材を用
いる場合には室温〜200℃が好ましく、200℃を超
えると透明高分子基材が変形することがある。また、透
明ガラス基板を用いる場合には室温〜400℃が好まし
く、400℃を超えると透明ガラス基材が変形したり、
高温に加熱することの効果が得られなくなる場合があ
る。
ターゲットを用いて上述したような条件でダイレクトス
パッタリングを行うことにより、目的とする透明導電膜
Iを透明基材上に設けることができる。
ト並びに前記(ii)の酸化物系ディスクおよび酸化物系タ
ブレットの1つである、In2 O3 (ZnO)m (m=
2〜20)で表される六方晶層状化合物の1種以上とI
n2 O3 とから実質的になる焼結体は、例えば次のよう
にして作ることができる。
とを混合し、この混合で得られた混合物を仮焼して仮焼
物を得た後、この仮焼物を成型し焼結して、目的とする
酸化物の焼結体を得る。ここで、原料として用いるイン
ジウム化合物および亜鉛化合物は、酸化物または焼成後
に酸化物になるもの(酸化物前駆体)であればよい。イ
ンジウム酸化物前駆体、亜鉛酸化物前駆体としては、イ
ンジウムおよび亜鉛それぞれについての硫化物、硫酸
塩、硝酸塩、ハロゲン化物(塩化物、臭化物等)、炭酸
塩、有機酸塩(酢酸塩、しゅう酸塩、プロピオン酸塩、
ナフテン酸塩等)、アルコキシド(メトキシド、エトキ
シド等)、有機金属錯体(アセチルアセトナート等)等
が挙げられる。低温で完全に熱分解し、不純物が残存し
ないようにするためには、この中でも硝酸塩、有機酸
塩、アルコキシド、有機金属錯体を用いるのが好まし
い。
物との混合物は、下記(A) 溶液法(共沈法)または(B)
物理混合法により得ることが好ましい。
した溶液、もしくは少なくともインジウム化合物を溶解
した溶液と少なくとも亜鉛化合物を溶解した溶液の他
に、沈澱形成剤を溶解した溶液をそれぞれ調製し、別に
用意した容器(必要により溶媒を入れておいてもよい)
に、必要により撹拌しながら、前述の溶液を同時にある
いは順次添加混合してインジウム化合物と亜鉛化合物の
共沈物を形成させるものである。またインジウム化合物
と亜鉛化合物を溶解した溶液に、沈澱形成剤を溶解した
溶液を添加してもよいし、またその逆であってもよい。
溶液と沈澱形成剤を溶解した溶液とをそれぞれ調製し、
溶媒を入れた別の容器に撹拌しながら両者の溶液を同時
に添加混合して沈澱を形成する場合を例として以下詳細
に説明する。
とを適当な溶媒に溶解させた溶液(以下溶液Aという)
を準備する。溶媒は、用いるインジウム化合物または亜
鉛化合物の溶解性に応じて適宜選択すればよく、例え
ば、水、アルコール、非プロトン性極性溶媒(DMS
O、NMP、スルホラン、THF等)を用いることがで
き、生成する沈澱の溶解度が低いことから、特に炭素数
1〜5のアルコール(メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、メトキシエタノール、エチレングリコール
等)が好ましい。溶液A中の各金属の濃度は0.01〜
10 mol/リットルが好ましい。その理由は0.01 m
ol/リットル未満では生産性が劣り、10 mol/リット
ルを超えると不均一な沈澱が生成するからである。
溶媒により適宜、酸(硝酸、塩酸等)やアセチルアセト
ン類、多価アルコール(エチレングリコール等)、エタ
ノールアミン類(モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン等)を溶液中の金属量の0.01〜10倍程度添
加してもよい。
せた溶液(以下、溶液Bという)を準備する。溶液Bに
溶解させる沈澱形成剤としては、アルカリ(水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、水酸化アンモ
ニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム等)、
有機酸(ギ酸、蓚酸、クエン酸等)等を用いることがで
きる。沈澱は、沈澱形成剤により水酸化物、無機酸塩、
有機酸塩となる。
および沈澱を形成させる容器に入れる溶媒としては、イ
ンジウム化合物、亜鉛化合物を溶解するために用いる前
述の溶媒を用いることができる。また、各種溶液に用い
る溶媒は、操作上同じものを用いた方がよいが、異なる
溶媒を用いてもよい。
で沈澱を形成させるが、沈澱形成時の温度は、溶媒の融
点以上沸点以下であればよい。また、沈澱形成後に1〜
50時間沈澱を熟成させてもよい。このようにして得ら
れた沈澱物を次に固液分離、乾燥する。沈澱物の固液分
離は、遠心分離、濾過等の常法により行われる。固液分
離後、沈澱物から陰イオンやアルカリ金属イオン等を除
去する目的で、溶液A、Bに用いた溶媒またはその他の
溶媒で沈澱物を十分に洗浄することが望ましい。固液分
離後の乾燥は、40〜200℃で0.1〜100時間行
うのが好ましい。40℃未満では乾燥に時間がかかり過
ぎ、200℃以上では粒子の凝集が起きやすくなる。
またはその前駆体(水溶性、難溶性を問わない)であ
り、上記の亜鉛化合物が酸化亜鉛またはその前駆体(水
溶性、難溶性を問わない)である場合のいずれにも行な
うことができる方法であり、インジウム化合物と亜鉛化
合物をボールミル、ジェットミル、パールミル等の混合
器に入れ、両化合物を均一に混ぜ合わせるものである。
混合時間は1〜200時間とするのが好ましい。1時間
未満では均一化が不十分となりやすく、200時間を超
えると生産性が低下するからである。特に好ましい混合
時間は10〜120時間である。
インジウム化合物と亜鉛化合物の混合物を得た後、この
混合物を仮焼する。この仮焼工程は、温度と時間との兼
ね合いで種々異なってくるが、500〜1200℃で1
〜100時間行うことが好ましい。500℃未満または
1時間未満ではインジウム化合物と亜鉛化合物の熱分解
が不十分であり、1200℃を超えた場合または100
時間を超えた場合には粒子が焼結して粒子の粗大化が起
こる。特に好ましい焼成温度および焼成時間は、800
〜1200℃で2〜50時間である。
焼物の粉砕を行なった方が好ましく、また必要に応じ
て、粉砕前後に還元処理を行ってもよい。仮焼物の粉砕
は、ボールミル、ロールミル、パールミル、ジェットミ
ル等を用いて、粒子径が0.01〜1.0μmになるよ
うに行うことが好ましい。粒子径が0.01μm未満で
は粉末が凝集しやすく、ハンドリングが悪くなる上、緻
密な焼結体が得にくい。一方1.0μmを超えると緻密
な焼結体が得にくい。なお仮焼と粉砕を繰り返し行なっ
た方が組成の均一な焼結体が得られる。
は還元性ガスによる還元、真空焼成または不活性ガスに
よる還元等を適用することができる。還元性ガスによる
還元を行う場合、還元性ガスとしては水素、メタン、C
O等や、これらのガスと酸素との混合ガス等を用いるこ
とができる。また、不活性ガス中での焼成による還元の
場合、不活性ガスとしては窒素、アルゴン等や、これら
のガスと酸素との混合ガス等を用いることができる。還
元温度は100〜800℃が好ましい。100℃未満で
は十分な還元を行うことが困難である。一方、800℃
を超えると酸化亜鉛の蒸発が生じて組成が変化する。特
に好ましい還元温度は200〜800℃である。還元時
間は、還元温度にもよるが、0.01〜10時間が好ま
しい。0.01時間未満では十分な還元を行うことが困
難である。一方、10時間を超えると経済性に乏しくな
る。特に好ましい還元時間は0.05〜5時間である。
末を含む)を得た後、この仮焼物の成型、焼結を次に行
なう。仮焼物の成型は、金型成型、鋳込み成型、射出成
型等により行なわれるが、焼結密度の高い焼結体を得る
ためには、CIP(冷間静水圧)等で成型し、後記する
焼結処理に付するのが好ましい。成型体の形状は、ター
ゲットとして好適な各種形状とすることができる。また
成型するにあたっては、PVA(ポリビニルアルコー
ル)、MC(メチルセルロース)、ポリワックス、オレ
イン酸等の成型助剤を用いてもよい。
静水圧)焼成等により行なわれる。焼結温度は、インジ
ウム化合物と亜鉛化合物が熱分解し、酸化物となる温度
以上であればよく、通常800〜1700℃が好まし
い。1700℃を超えると酸化亜鉛および酸化インジウ
ムが昇華し組成のずれを生じるので好ましくない。特に
好ましい焼結温度は1200〜1700℃である。焼結
時間は焼結温度にもよるが、1〜50時間、特に2〜1
0時間が好ましい。
雰囲気としては、H2 、メタン、CO等の還元性ガス、
Ar、N2 等の不活性ガスの雰囲気が挙げられる。な
お、この場合酸化亜鉛、酸化インジウムが蒸発しやすい
ので、HIP焼結等により加圧焼結することが望まし
い。このようにして焼結を行なうことにより、目的とす
るターゲットを得ることができる。
明基材上に透明導電膜Iを設ける場合について説明す
る。反応性スパッタリング法により透明導電膜Iを設け
る場合には、スパッタリングターゲットとして、インジ
ウムと亜鉛との合金からなるものであって、Inの原子
比In/(In+Zn)が所定の値のものを用いること
が好ましい。ここで、「Inの原子比In/(In+Z
n)が所定の値のもの」とは、最終的に得られる膜にお
けるInの原子比In/(In+Zn)が0.8〜0.
9の範囲内の所望値(この値の好ましい範囲については
本発明の導電性透明基材の説明の中で述べたとおりであ
る)となるものを意味するが、前記原子比が概ね0.7
5〜0.9のものである。
ジウム中に亜鉛の粉末またはチップの所定量を分散させ
た後、これを冷却することにより得られる。なお、この
合金ターゲットの純度は、前述した(i) 〜(ii)のスパッ
タリングターゲットと同様の理由から98%以上である
ことが好ましい。より好ましい純度は99%以上であ
り、更に好ましい純度は99.9%以上である。
タリング条件は、スパッタリングターゲットの組成や用
いる装置の特性等により種々変ってくるために一概に規
定することは困難であるが、スパッタリング時の真空
度、ターゲット印加電圧および基板温度については、先
に例示したDCダイレクトスパッタリングの条件と同様
である。また、雰囲気ガスとしてはDCダイレクトスパ
ッタリングの場合と同様にアルゴンガス等の不活性ガス
と酸素ガスとの混合ガスが好ましいが、酸素ガスの割合
はダイレクトスパッタリングのときよりも高めにするこ
とが好ましい。不活性ガスとしてアルゴンガスを用いる
場合、このアルゴンガスと酸素ガスとの混合比(体積
比)は概ね0.5:0.5〜0.99:0.01とする
ことが好ましい。前述した合金ターゲットを用いて上述
のような条件で反応性スパッタリングを行うことによ
り、目的とする透明導電膜Iを透明基材上に設けること
ができる。
所定の基材上に透明導電膜IIを設ける場合について説明
する。ダイレクトスパッタリング法により透明導電膜II
を設ける場合には、下記(iii) 〜(iv)のものをスパッタ
リングターゲットとして用いることが好ましい。
価数が正3価以上である1種以上の第3元素の酸化物を
含有させた組成物からなる焼結体ターゲットで、Inの
原子比In/(In+Zn)および第3元素の総量の原
子比(全第3元素)/(In+Zn+全第3元素)がそ
れぞれ所定値のもの。ここで、「Inの原子比In/
(In+Zn)が所定の値のもの」とは、最終的に得ら
れる膜におけるInの原子比In/(In+Zn)が
0.8〜0.9の範囲内の所望値(この値の好ましい範
囲については本発明の導電性透明基材の説明の中で述べ
たとおりである)となるものを意味するが、前記原子比
が概ね0.75〜0.9である焼結体ターゲットを用い
ることで達成される。また、「第3元素の総量の原子比
(全第3元素)/(In+Zn+全第3元素)が所定値
のもの」とは、最終的に得られる膜における第3元素の
総量の原子比(全第3元素)/(In+Zn+全第3元
素)が0.2以下の所望値(この値の好ましい範囲につ
いては本発明の導電性透明基材の説明の中で述べたとお
りである)となるものを意味する。第3元素の具体例と
してはAl,Sb,Ga,Ge等が挙げられる。この焼
結体ターゲットは、酸化インジウムと酸化亜鉛と少なく
とも1種の第3元素の酸化物との混合物から実質的にな
る焼結体であってもよいし、In2 O3(ZnO)
m (m=2〜20)で表される六方晶層状化合物に少な
くとも1種の前記第3元素を含有させてなる化合物の1
種以上とIn2 O3 とから実質的になる焼結体であって
もよい。
上に配置した1個以上の酸化物系タブレットとからなる
もの。酸化物系ディスクは、酸化インジウムから実質的
になるものであってもよいし、価数が正3価以上である
1種以上の第3元素の酸化物と酸化インジウムとの混合
物からなるものであってもよいし、In2 O3 (Zn
O)m (m=2〜20)で表される六方晶層状化合物の
少なくとも1種と前記第3元素の少なくとも1種とIn
2 O3 とから実質的になる焼結体であってもよいし、I
n2 O3 (ZnO)m (m=2〜20)で表される六方
晶層状化合物に少なくとも1種の前記第3元素を含有さ
せてなる化合物(例えばZnm InAlOm+3 (m=2
〜7)で表される酸化インジウム・酸化亜鉛・酸化アル
ミニウムの六方晶層状化合物や、Znm InGaOm+3
(m=2〜7)で表される酸化インジウム・酸化亜鉛・
酸化ガリウムの六方晶層状化合物等)の1種以上とIn
2 O3 とから実質的になる焼結体であってもよい。ま
た、酸化物系タブレットは、酸化亜鉛および/または酸
化インジウムから実質的になるものであってもよいし、
In2 O3 (ZnO)m (m=2〜20)で表される六
方晶層状化合物の1種以上から実質的になる焼結体であ
ってもよいし、In2 O3 (ZnO)m (m=2〜2
0)で表される六方晶層状化合物に少なくとも1種の第
3元素を含有させてなる化合物(例えばZnm InAl
Om+3 (m=2〜7)で表される酸化インジウム・酸化
亜鉛・酸化アルミニウムの六方晶層状化合物や、Znm
InGaOm+3 (m=2〜7)で表される酸化インジウ
ム・酸化亜鉛・酸化ガリウムの六方晶層状化合物等)か
ら実質的になる焼結体であってもよいし、In2 O
3 (ZnO)m (m=2〜20)で表される六方晶層状
化合物に少なくとも1種の第3元素を含有させてなる化
合物の1種以上とIn2O3 とから実質的になる焼結体
であってもよいし、Zn7 Sb2 O12,ZnAl2 O4
等のスピネル構造化合物から実質的になっていてもよい
し、三重ルチル構造化合物から実質的になっていてもよ
い。
トの組成並びに酸化物系ディスクと酸化物系タブレット
の使用割合は、最終的に得られる膜におけるInの原子
比In/(In+Zn)が0.8〜0.9の範囲内の所
望値(この値の好ましい範囲については本発明の導電性
透明基材の説明の中で述べたとおりである)で、かつ第
3元素の総量の原子比(全第3元素)/(In+Zn+
全第3元素)が0.2以下の所望値(この値の好ましい
範囲については本発明の導電性透明基材の説明の中で述
べたとおりである)となるように適宜決定される。
グターゲットも、その純度は98%以上であることが好
ましい。98%未満では、不純物の存在により、得られ
る膜の化学的安定性が低下したり、導電性が低下した
り、光透過性が低下したりすることがある。より好まし
い純度は99%以上であり、更に好ましい純度は99.
9%以上である。また、焼結体ターゲットを用いる場
合、このターゲットの相対密度は70%以上とすること
が好ましい。相対密度が70%未満では、成膜速度の低
下や膜質の低下をまねき易い。より好ましい相対密度は
85%以上であり、更に好ましくは90%以上である。
電膜IIを設ける場合のスパッタリング条件も、ダイレク
トスパッタリングの方法やスパッタリングターゲットの
組成、用いる装置の特性等により種々変ってくるために
一概に規定することは困難であるが、DCダイレクトス
パッタリング法による場合には、この方法により透明導
電膜Iを設ける場合と同様に設定することができる。
ターゲットを用いて上述したような条件でダイレクトス
パッタリングを行うことにより、目的とする透明導電膜
IIを透明基材上に設けることができる。
ットの1つである、In2 O3 (ZnO)m (m=2〜
20)で表される六方晶層状化合物に少なくとも1種の
第3元素を含有させてなる化合物の1種以上とIn2 O
3 とから実質的になる焼結体は、例えば次のようにして
得ることができる。すなわち、出発原料に所望の第3元
素の酸化物または焼成により所望の第3元素の酸化物と
なる化合物を所定量加える以外は前述した物理混合法と
同様にして混合物を得た後、または、インジウム化合物
および亜鉛化合物の他に所望の第3元素の化合物をも溶
解させた溶液と沈殿形成剤を溶解させた溶液とを反応さ
せて沈殿物を生成させる以外は前述した溶液法(共沈
法)と同様にして混合物を得た後、この混合物を前述し
た(i) のスパッタリングターゲットを得る場合と同様に
仮焼、焼結することにより得ることができる。
l)を含有する焼結体用の混合物を物理混合法に準じて
得る場合には、酸化アルミニウムまたは焼成により酸化
アルミニウムとなる化合物、具体的には塩化アルミニウ
ム、アルミニウムアルコキシド(トリメトキシアルミニ
ウム、トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシアル
ミニウム、トリブトキシアルミニウム等)、硫酸アルミ
ニウム、硝酸アルミニウム、しゅう酸アルミニウム等を
出発原料に所望量加え、溶液法に準じて得る場合にはア
ルミニウム化合物として前述の「焼成により酸化アルミ
ニウムとなる化合物」の所望量を加える。
を含有する焼結体用の混合物を物理混合法に準じて得る
場合には、酸化アンチモンまたは焼成により酸化アンチ
モンとなる化合物、具体的には塩化アンチモン、フッ化
アンチモン、アンチモンアルコキシド(トリメトキシア
ンチモン、トリエトキシアンチモン、トリプロポキシア
ンチモン、トリブトキシアンチモン等)、硫酸アンチモ
ン、水酸化アンチモン等を出発原料に所望量加え、溶液
法に準じて得る場合にはアンチモン化合物として前述の
「焼成により酸化アンチモンとなる化合物」の所望量を
加える。
る焼結体用の混合物を物理混合法に準じて得る場合に
は、酸化ガリウムまたは焼成により酸化ガリウムとなる
化合物、具体的には塩化ガリウム、ガリウムアルコキシ
ド(トリメトキシガリウム、トリエトキシガリウム、ト
リプロポキシガリウム、トリブトキシガリウム等)、硫
酸ガリウム等を出発原料に所望量加え、溶液法に準じて
得る場合にはガリウム化合物として前述の「焼成により
酸化ガリウムとなる化合物」の所望量を加える。
e)を含有する焼結体用の混合物を物理混合法に準じて
得る場合には、酸化ゲルマニウムまたは焼成により酸化
ゲルマニウムとなる化合物、具体的には塩化ゲルマニウ
ム、ゲルマニウムアルコキシド(テトラメトキシゲルマ
ニウム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラプロポキ
シゲルマニウム、テトラブトキシゲルマニウム等)等を
出発原料に所望量加え、溶液法に準じて得る場合にはゲ
ルマニウム化合物として前述の「焼成により酸化ゲルマ
ニウムとなる化合物」の所望量を加える。
基材上に透明導電膜IIを設ける場合について説明する。
反応性スパッタリング法により透明導電膜IIを設ける場
合には、インジウムと亜鉛と価数が正3価以上である少
なくとも1種の第3元素との合金からなるものであっ
て、Inの原子比In/(In+Zn)および第3元素
の総量の原子比(全第3元素)/(In+Zn+全第3
元素)がそれぞれ所定値であるものをスパッタリングタ
ーゲットとして用いることが好ましい。
n)が所定の値のもの」とは、最終的に得られる膜にお
けるInの原子比In/(In+Zn)が0.8〜0.
9の範囲内の所望値(この値の好ましい範囲については
本発明の導電性透明基材の説明の中で述べたとおりであ
る)となるものを意味するが、前記原子比が概ね0.7
5〜0.9のものである。また、「第3元素の総量の原
子比(全第3元素)/(In+Zn+全第3元素)が所
定値のもの」とは、最終的に得られる膜における第3元
素の総量の原子比(全第3元素)/(In+Zn+全第
3元素)が0.2以下の所望値(この値の好ましい範囲
については本発明の導電性透明基材の説明の中で述べた
とおりである)となるものを意味する。第3元素の具体
例としてはAl,Sb,Ga,Ge等が挙げられる。
ジウム中に亜鉛の粉末またはチップの所定量並びに第3
元素の単体(固体)の粉末またはチップの所定量を分散
させた後、これを冷却することにより得られる。また、
インジウムと少なくとも1種の第3元素との合金を溶融
させ、この中に亜鉛の粉末またはチップの所定量を分散
させた後、これを冷却することによっても得られる。な
お、この合金ターゲットの純度は、前述した(iii) 〜(i
v)のスパッタリングターゲットと同様の理由から98%
以上であることが好ましい。より好ましい純度は99%
以上であり、更に好ましい純度は99.9%以上であ
る。
IIを設ける場合のスパッタリング条件も、スパッタリン
グターゲットの組成や用いる装置の特性等により種々変
ってくるために一概に規定することは困難であるが、こ
の方法により透明導電膜Iを設ける場合と同様に設定す
ることができる。前述した合金ターゲットを用いて上述
のような条件で反応性スパッタリングを行うことによ
り、目的とする透明導電膜IIを透明基材上に設けること
ができる。
の透明基材上に透明導電膜Iまたは透明導電膜IIを設け
ることにより、目的とする本発明の導電性透明基材を得
ることができる。このときの透明導電膜Iまたは透明導
電膜IIの膜厚は、前述した本発明の導電性透明基材の説
明の中で述べたように、目的とする導電性透明基材の用
途や透明導電膜が設けられる基材の材質等に応じて適宜
選択されるが、概ね3nm〜3000nmの範囲内であ
る。そして、透明導電膜Iおよび透明導電膜IIのいずれ
を設ける場合でも好ましい膜厚は5〜1000nmであ
り、特に好ましい膜厚は10〜800nmである。
ように透明導電膜が設けらていれる面とは反対の側の面
にガスバリヤー層、ハードコート層、反射防止層等を有
していてもよいわけであるが、これらの層の形成は透明
導電膜の形成に先立て行ってもよいし、透明導電膜の形
成後に行ってもよい。ガスバリヤー層、ハードコート
層、反射防止層等の形成は、常法により行うことができ
る。
ステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィル
ム)を用い、スパッタリングターゲットとして、In2
O3 焼結体(直径4インチ、厚さ5mm、相対密度73
%)の上にZnO焼結体(直径10mm、厚さ5mm、
相対密度80%)を3個載せたものを用いて、以下の要
領で導電性透明フィルムを製造した。まず、前記ポリエ
ステルフィルムをRFスパッタリング装置に装着し、真
空槽内を1×10-3Pa以下まで減圧した。この後、ア
ルゴンガス(純度99.99%)と酸素ガスとの混合ガ
ス(酸素ガスの濃度=0.28%)を1×10-1Paま
で導入し(酸素分圧は2.8×10-4Pa)、RF出力
1.2W/cm2 、基板温度20℃の条件で膜厚273
nmの透明導電膜Iを前記ポリエステルフィルム上に設
けた。なお、透明導電膜の膜厚はスローン(Sloa
n)社製のDEKTAK3030を用いた触針法により
測定した(以下の実施例および比較例においても同
じ)。
ムを構成する前記透明導電膜Iは、X線回折測定(使用
機種はリガク社製のロータフレックスRU−200B。
以下の実施例および比較例においても同じ。)の結果、
非晶質であることが確認された。このX線回折の測定結
果を図1に示す。また、この透明導電膜IにおけるIn
の原子比In/(In+Zn)は、ICP分析(誘導結
合プラズマ発光分光分析;使用機種はセイコー電子工業
社製のSPS−1500VR。以下の実施例および比較
例においても同じ。)の結果、0.88であった。透明
導電膜Iの成膜条件の抜粋とInの原子比を表1に示
す。
UV分光測定(使用機種は日立製作所製のU−321
0、試験光の波長=550nm)により求めると共に、
透明導電膜Iの表面抵抗(以下、初期表面抵抗という)
を四端子法(使用機種は三菱油化社製のロレスタFP)
により測定し、その比抵抗(以下、初期比抵抗R0 とい
う)を算出した。さらに、このときのキャリア濃度と移
動度を東洋テクニカ社製のホール係数測定装置(商品名
RESITEST8200;van der Pauw
法に基づく測定装置)により測定した。また、この導電
性透明フィルムを2つに分け、一方の断片については大
気中90℃で1000時間保持することで耐熱性試験を
行い、試験後に透明導電膜Iの比抵抗(以下、比抵抗R
1000という)を求めて、この比抵抗R1000と初期比抵抗
R0 との比R1000/R0 で定義される抵抗変化率を算出
した。残りの断片については、HCl:HNO3 :H2
O=1:0.08:1(モル比)の溶液をエッチング容
液として用いて透明導電膜Iのエッチング速度(以下、
初期エッチング速度という)を測定した。これらの結果
を表2に示す。
社製の#7059)を用い、その他は実施例1と同条件
で、膜厚200nmの透明導電膜Iを前記ガラス板上に
設けた。このようにして得られた導電性透明ガラスを構
成する前記透明導電膜Iは、X線回折測定の結果、非晶
質であることが確認された。また、この透明導電膜Iに
おけるInの原子比In/(In+Zn)は、ICP分
析の結果、0.88であった。この透明導電膜Iの成膜
条件の抜粋とInの原子比を表1に示す。また、この導
電性透明ガラスの光線透過率を実施例1と同様にして測
定した。さらに、この導電性透明ガラスを3つに分け、
うち2片を用いて透明導電膜Iの初期表面抵抗、初期比
抵抗R0 、キャリア濃度、移動度、抵抗変化率、および
初期エッチング速度を実施例1と同様にして測定ないし
算出した。これらの結果を表2に示す。3つに分けたう
ちの残りの1片については、これを200℃で1時間加
熱した後に、透明導電膜Iの表面抵抗およびエッチング
速度を実施例1と同様にして測定した。また、加熱後に
おける透明導電膜Iの比抵抗を算出した。これらの結果
を表3に示す。
で、膜厚100nmの透明導電膜Iをガラス板(コーニ
ング社製の#7059)上に設けた。このようにして得
られた導電性透明ガラスを構成する前記透明導電膜I
は、X線回折測定の結果、非晶質であることが確認され
た。また、この透明導電膜IにおけるInの原子比In
/(In+Zn)は、ICP分析の結果、0.88であ
った。この透明導電膜Iの成膜条件の抜粋とInの原子
比を表1に示す。また、この導電性透明ガラスの光線透
過率を実施例1と同様にして測定した。さらに、この導
電性透明ガラスを3つに分け、うち2片を用いて透明導
電膜Iの初期表面抵抗、初期比抵抗R0 、キャリア濃
度、移動度、抵抗変化率、および初期エッチング速度を
実施例1と同様にして測定ないし算出した。これらの結
果を表2に示す。3つに分けたうちの残りの1片につい
ては、これを200℃で1時間加熱した後に、透明導電
膜Iの表面抵抗およびエッチング速度を実施例1と同様
にして測定した。また、加熱後における透明導電膜Iの
比抵抗を算出した。これらの結果を表3に示す。
ステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィル
ム)を用い、スパッタリングターゲットとして、In2
O3 (ZnO)3 で表される六方晶層状化合物とIn2
O3 とからなる焼結体ターゲット(Inの原子比In/
(In+Zn)=0.84、相対密度95%)を用い
て、以下の要領で導電性透明フィルムを製造した。ま
ず、前記ポリエステルフィルムをDCスパッタリング装
置に装着し、真空槽内を1×10-3Pa以下まで減圧し
た。この後、アルゴンガス(純度99.99%)と酸素
ガスとの混合ガス(酸素ガスの濃度=0.50%)を1
×10-1Paまで導入し(酸素分圧は5×10-4P
a)、DC出力1.2W/cm2 、基板温度20℃の条
件で膜厚300nmの透明導電膜Iを前記ポリエステル
フィルム上に設けた。このようにして得られた導電性透
明フィルムを構成する前記透明導電膜Iは、X線回折測
定の結果、非晶質であることが確認された。また、この
透明導電膜IにおけるInの原子比In/(In+Z
n)は、ICP分析の結果、0.88であった。この透
明導電膜Iの成膜条件の抜粋とInの原子比を表1に示
す。また、この導電性透明フィルムの光線透過率を実施
例1と同様にして測定した。さらに、この導電性透明フ
ィルムを2つに分け、透明導電膜Iの初期表面抵抗、初
期比抵抗R0 、キャリア濃度、移動度、抵抗変化率、お
よび初期エッチング速度を実施例1と同様にして測定な
いし算出した。これらの結果を表2に示す。
社製の#7059)を用い、その他は実施例4と同条件
で、膜厚250nmの透明導電膜Iを前記ガラス板上に
設けた。このようにして得られた導電性透明ガラスを構
成する前記透明導電膜Iは、X線回折測定の結果、非晶
質であることが確認された。また、この透明導電膜Iに
おけるInの原子比In/(In+Zn)は、ICP分
析の結果、0.87であった。この透明導電膜Iの成膜
条件の抜粋とInの原子比を表1に示す。また、この導
電性透明ガラスの光線透過率を実施例1と同様にして測
定した。さらに、この導電性透明ガラスを3つに分け、
うち2片を用いて透明導電膜Iの初期表面抵抗、初期比
抵抗R0 、キャリア濃度、移動度、抵抗変化率、および
初期エッチング速度を実施例1と同様にして測定ないし
算出した。これらの結果を表2に示す。3つに分けたう
ちの残りの1片については、これを200℃で1時間加
熱した後に、透明導電膜Iの表面抵抗およびエッチング
速度を実施例1と同様にして測定した。また、加熱後に
おける透明導電膜Iの比抵抗を算出した。これらの結果
を表3に示す。
O)4 で表される六方晶層状化合物とIn2 O3 とから
なる焼結体ターゲット(Inの原子比In/(In+Z
n)=0.80、相対密度87%)を用い、その他は実
施例5と同条件で、膜厚210nmの透明導電膜Iをガ
ラス板(コーニング社製の#7059)上に設けた。こ
のようにして得られた導電性透明ガラスを構成する前記
透明導電膜Iは、X線回折測定の結果、非晶質であるこ
とが確認された。また、この透明導電膜IにおけるIn
の原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結果、
0.84であった。この透明導電膜Iの成膜条件の抜粋
とInの原子比を表1に示す。また、この導電性透明ガ
ラスの光線透過率を実施例1と同様にして測定した。さ
らに、この導電性透明ガラスを3つに分け、うち2片を
用いて透明導電膜Iの初期表面抵抗、初期比抵抗R0 、
キャリア濃度、移動度、抵抗変化率、および初期エッチ
ング速度を実施例1と同様にして測定ないし算出した。
これらの結果を表2に示す。3つに分けたうちの残りの
1片については、これを200℃で1時間加熱した後
に、透明導電膜Iの表面抵抗およびエッチング速度を実
施例1と同様にして測定した。また、加熱後における透
明導電膜Iの比抵抗を算出した。これらの結果を表3に
示す。
エチレンテレフタレートフィルム)の上に厚さ1μmの
エポキシ樹脂層をスピンコート法により設け、UV照射
により前記エポキシ樹脂を架橋させて架橋性樹脂層を形
成した。この後は実施例6と同条件で、前記架橋性樹脂
層上に膜厚200nmの透明導電膜Iを設けた。このよ
うにして得られた導電性透明フィルムを構成する前記透
明導電膜Iは、X線回折測定の結果、非晶質であること
が確認された。また、この透明導電膜IにおけるInの
原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結果、
0.84であった。この透明導電膜Iの成膜条件の抜粋
とInの原子比を表1に示す。また、この導電性透明フ
ィルムの光線透過率を実施例1と同様にして測定した。
さらに、この導電性透明フィルムを2つに分け、透明導
電膜Iの初期表面抵抗、初期比抵抗R0 、キャリア濃
度、移動度、抵抗変化率、および初期エッチング速度を
実施例1と同様にして測定ないし算出した。これらの結
果を表2に示す。
ステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィル
ム)を用い、スパッタリングターゲットとして、In2
O3 (ZnO)4 で表される六方晶層状化合物とIn2
O3 とからなる焼結体ターゲット(Inの原子比In/
(In+Zn)=0.84、相対密度95%)を用い
て、スパッタリング時の混合ガス雰囲気中の酸素ガス量
を0.1%(酸素分圧は1×10-4Pa)とした以外は
実施例1と同条件で、膜厚100nmの透明導電膜Iを
前記ポリエステルフィルム上に設けた。このようにして
得られた導電性透明フィルムを構成する前記透明導電膜
Iは、X線回折測定の結果、非晶質であることが確認さ
れた。また、この透明導電膜IにおけるInの原子比I
n/(In+Zn)は、ICP分析の結果、0.88で
あった。この透明導電膜Iの成膜条件の抜粋とInの原
子比を表1に示す。また、この導電性透明フィルムの光
線透過率を実施例1と同様にして測定した。さらに、こ
の導電性透明フィルムを2つに分け、透明導電膜Iの初
期表面抵抗、初期比抵抗R0 、キャリア濃度、移動度、
抵抗変化率、および初期エッチング速度を実施例1と同
様にして測定ないし算出した。これらの結果を表2に示
す。
エチレンテレフタレートフィルム)の上に厚さ100n
mのSiO2 層をEB蒸着法により形成し、このSiO
2 層表面に実施例4と同条件で膜厚100nmの透明導
電膜Iを設けた。このようにして得られた導電性透明フ
ィルムを構成する前記透明導電膜Iは、X線回折測定の
結果、非晶質であることが確認された。また、この透明
導電膜IにおけるInの原子比In/(In+Zn)
は、ICP分析の結果、0.88であった。この透明導
電膜Iの成膜条件の抜粋とInの原子比を表1に示す。
また、この導電性透明フィルムの光線透過率を実施例1
と同様にして測定した。さらに、この導電性透明フィル
ムを2つに分け、透明導電膜Iの初期表面抵抗、初期比
抵抗R0 、キャリア濃度、移動度、抵抗変化率、および
初期エッチング速度を実施例1と同様にして測定ないし
算出した。これらの結果を表2に示す。
%(酸素分圧は3×10-3Pa)とした以外は実施例9
と同条件で、膜厚100nmの透明導電膜Iをポリエス
テルフィルム(厚さ100μmの2軸延伸ポリエステル
フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム))上
に設けた。このようにして得られた導電性透明フィルム
を構成する前記透明導電膜Iは、X線回折測定の結果、
非晶質であることが確認された。また、この透明導電膜
IにおけるInの原子比In/(In+Zn)は、IC
P分析の結果、0.88であった。この透明導電膜Iの
成膜条件の抜粋とInの原子比を表1に示す。また、こ
の導電性透明フィルムの光線透過率を実施例1と同様に
して測定した。さらに、この導電性透明フィルムを2つ
に分け、透明導電膜Iの初期表面抵抗、初期比抵抗
R0 、キャリア濃度、移動度、抵抗変化率、および初期
エッチング速度を実施例1と同様にして測定ないし算出
した。これらの結果を表2に示す。
O)3 で表される六方晶層状化合物とIn2 O3 とから
なる焼結体ターゲット(Inの原子比In/(In+Z
n)=0.91、相対密度80%)を用い、その他は実
施例2と同条件で、膜厚300nmの透明導電膜をガラ
ス板(コーニング社製の#7059)上に設けた。この
ようにして得られた導電性透明ガラスを構成する前記透
明導電膜は、X線回折測定の結果、非晶質であることが
確認された。また、この透明導電膜におけるInの原子
比In/(In+Zn)は、ICP分析の結果、本発明
の限定範囲外の0.93であった。この透明導電膜の成
膜条件の抜粋とInの原子比を表1に示す。また、この
導電性透明ガラスの光線透過率を実施例1と同様にして
測定した。さらに、この導電性透明ガラスを3つに分
け、うち2片を用いて透明導電膜Iの初期表面抵抗、初
期比抵抗R0 、抵抗変化率、および初期エッチング速度
を実施例1と同様にして測定ないし算出した。これらの
結果を表2に示す。3つに分けたうちの残りの1片につ
いては、これを200℃で1時間加熱した後に、透明導
電膜Iの表面抵抗およびエッチング速度を実施例1と同
様にして測定した。また、加熱後における透明導電膜I
の比抵抗を算出した。これらの結果を表3に示す。
O3 −5wt%SnO2)を用い、その他は実施例3と同
条件で、膜厚100nmの透明導電膜をガラス板(コー
ニング社製の#7059)上に設けた。このようにして
得られた導電性透明ガラスを構成する前記透明導電膜に
ついてX線回折測定を行った結果、酸化インジウムの結
晶が確認された。この透明導電膜の成膜条件の抜粋を表
1に示す。また、この導電性透明ガラスの光線透過率を
実施例1と同様にして測定した。さらに、この透明導電
膜の初期表面抵抗、初期比抵抗R0 および初期エッチン
グ速度を実施例1と同様にして測定した。これらの結果
を表2に示す。
例10で得られた各導電性透明基材は、実用上十分な導
電性および光透過性を有しており、各導電性透明基材を
構成する透明導電膜Iはいずれも優れたエッチング特性
を有している。また、抵抗変化率の値から明らかなよう
に、実施例1〜実施例9で得られた各導電性透明基材を
構成する透明導電膜Iはいずれも比抵抗の熱的安定性に
優れており、特に実施例9の透明導電膜Iの比抵抗の熱
的安定性は極めて高い。実施例10で得られた導電性透
明基材を構成する透明導電膜Iは、抵抗変化率について
は他の実施例のものよりも値が大きく、抵抗変化率から
いえる比抵抗の熱的安定性は劣るが、比較例1のものと
比べれば抵抗変化率からいえる比抵抗の熱的安定性は高
い。
施例3、実施例5および実施例6で得られたものは、表
3に示したように熱処理(200℃、1時間)後でも比
抵抗がそれ程変化しておらず、この点からも比抵抗の熱
的安定性に優れていることがわかる。またエッチング速
度も殆ど変化していない。なお、実施例1、実施例4、
実施例7、実施例8および実施例9で得られた各導電性
透明基材については、透明基材(ポリエチレンフィル
ム)の耐熱性が低いことから透明導電膜Iの比抵抗の熱
的安定性を確かめるための熱処理(200℃、1時間)
を行っていない。
が本発明の限定範囲外である透明導電膜を備えた比較例
1の導電性透明ガラスは、表2に示したように、実用上
十分な導電性および光透過性を有するとともに、これを
構成する透明導電膜は優れたエッチング特性を有してい
る。しかしながら、抵抗変化率からいえる比抵抗の熱的
安定性はそれ程高くなく(表2参照)、熱処理(200
℃、1時間)後の比抵抗からいえる熱的安定性は極めて
低い(表3参照)。また、ITOターゲットを用いて得
た結晶質の透明導電膜を備えた比較例2の導電性透明ガ
ラスは、導電性および光透過性に優れてはいるものの、
表2から明らかなように、これを構成する透明導電膜の
エッチング特性は実施例1〜実施例10の各導電性透明
基材を構成する透明導電膜Iよりも遥かに劣る。
明基材は実用上十分な導電性および光透過性を有し、か
つ、これを構成する透明導電膜はエッチング特性および
比抵抗の熱的安定性に優れた透明導電膜である。したが
って本発明によれば、実用上十分な導電性および光透過
性を有し、かつ熱的安定性にも優れた透明電極を、透明
ガラス基材上や透明高分子基材上等にエッチング法によ
り容易に形成することが可能になる。
線回折測定の結果を示すグラフである。
Claims (17)
- 【請求項1】 透明基材上に、主要カチオン元素として
インジウム(In)および亜鉛(Zn)を含有する非晶
質酸化物からなる透明導電膜であって、Inの原子比I
n/(In+Zn)が0.8〜0.9の範囲内である透
明導電膜が設けられていることを特徴とする導電性透明
基材。 - 【請求項2】 キャリア濃度が0.5×1021/cm3
以上である、請求項1に記載の導電性透明基材。 - 【請求項3】 大気中90℃で1000時間保持した後
の比抵抗R1000と初期比抵抗R0 との比R1000/R0 で
表される抵抗変化率が2.0以下である、請求項1また
は請求項2に記載の導電性透明基材。 - 【請求項4】 透明基材が可撓性基板またはガラス基板
である、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の導
電性透明基材。 - 【請求項5】 透明基材がフィルム状またはシート状の
透明高分子からなる、請求項4に記載の導電性透明基
材。 - 【請求項6】 透明基材と透明導電膜との間に単層構造
または複数層構造の中間層が少なくとも介在する、請求
項1〜請求項5のいずれか一項に記載の導電性透明基
材。 - 【請求項7】 中間層が金属酸化物、金属窒化物および
金属炭化物からなる群より選択された1種からなる層を
含む、請求項6に記載の導電性透明基材。 - 【請求項8】 中間層が架橋性樹脂からなる層を含む、
請求項6または請求項7に記載の導電性透明基材。 - 【請求項9】 透明導電膜が、主要カチオン元素として
インジウム(In)および亜鉛(Zn)の他に価数が正
3価以上である1種以上の第3元素を含有し、前記第3
元素の総量の原子比(全第3元素)/(In+Zn+全
第3元素)が0.2以下である、請求項1〜請求項8の
いずれか一項に記載の導電性透明基材。 - 【請求項10】 第3元素がアルミニウム(Al)、ア
ンチモン(Sb)、ガリウム(Ga)およびゲルマニウ
ム(Ge)からなる群より選択される少なくとも1種で
ある、請求項9に記載の導電性透明基材。 - 【請求項11】 透明基材上に、主要カチオン元素とし
てインジウム(In)および亜鉛(Zn)を含有する非
晶質酸化物からなる透明導電膜であって、Inの原子比
In/(In+Zn)が0.8〜0.9の範囲内である
透明導電膜をスパッタリング法により形成することを特
徴とする導電性透明基材の製造方法。 - 【請求項12】 スパッタリングターゲットして酸化物
ターゲットを用い、スパッタリング時の酸素分圧を1×
10-3〜4×10-5Paの範囲内とする、請求項11に
記載の方法。 - 【請求項13】 スパッタリング法が、スパッタリング
ターゲットとして(A)酸化インジウムと酸化亜鉛との
組成物からなる焼結体ターゲットであって、Inの原子
比In/(In+Zn)が所定の値のもの、または
(B)酸化物系ディスクと、このディスク上に配置した
1個以上の酸化物系タブレットとからなるターゲットで
あって、Inの原子比In/(In+Zn)が所定の値
のものを用いたスパッタリング法である、請求項11ま
たは請求項12に記載の方法。 - 【請求項14】 透明導電膜として、主要カチオン元素
としてインジウム(In)および亜鉛(Zn)の他に価
数が正3価以上である1種以上の第3元素を含有する透
明導電膜であって、前記第3元素の総量の原子比(全第
3元素)/(In+Zn+全第3元素)が0.2以下で
ある透明導電膜を形成する、請求項11〜請求項13の
いずれか一項に記載の方法。 - 【請求項15】 スパッタリング法が、スパッタリング
ターゲットとして(A)酸化インジウムと酸化亜鉛の他
に価数が正3価以上である1種以上の第3元素の酸化物
を含有する組成物からなる焼結体ターゲットであって、
Inの原子比In/(In+Zn)および第3元素の総
量の原子比(全第3元素)/(In+Zn+全第3元
素)がそれぞれ所定値のもの、または(B)酸化物系デ
ィスクと、このディスク上に配置した1個以上の酸化物
系タブレットとからなるターゲットであって、Inの原
子比In/(In+Zn)および第3元素の総量の原子
比(全第3元素)/(In+Zn+全第3元素)がそれ
ぞれ所定値のものを用いたスパッタリング法である、請
求項14に記載の方法。 - 【請求項16】 透明基材として透明高分子からなるフ
ィルムまたはシートを用いる、請求項11〜請求項15
のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項17】 透明基材として透明ガラス基材を用い
る、請求項11〜請求項15のいずれか一項に記載の方
法。
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