JPH0723271B2 - ガラス状炭素被覆物品 - Google Patents

ガラス状炭素被覆物品

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JPH0723271B2
JPH0723271B2 JP2159695A JP15969590A JPH0723271B2 JP H0723271 B2 JPH0723271 B2 JP H0723271B2 JP 2159695 A JP2159695 A JP 2159695A JP 15969590 A JP15969590 A JP 15969590A JP H0723271 B2 JPH0723271 B2 JP H0723271B2
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JP
Japan
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glassy carbon
coated article
substrate
regular reflectance
reflectance
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正明 小畑
征彦 中島
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ダスト発生防止効果の大きなガラス状炭素被
覆物品に関する。
(従来の技術) 無機質基体、例えば黒鉛基体にガラス状炭素を被覆する
ことにより、基体からのダスト発生防止、吸湿又はガス
吸着の防止、不純物汚染の防止、生体修復材における生
体適合性の向上、さらにはガス不透過性の付与等の効果
があることから、産業界の広い分野で使用されている。
例えば(特公昭52-39684号公報、特開昭62-207785号公
報、特開昭62-252394号公報、特開昭62-270489号公報、
特開昭63-54729号公報参照)。
上記効果のうち、特にダスト発生防止効果は、例えば各
種の半導体関連製品の性能向上及び不良率低下に直接寄
与するので注目されており、よりダスト発生防止効果の
大きなガラス状炭素被覆物品の開発が望まれている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、ダスト発生防止効果の大きなガラス状炭素被
覆物品を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、前記目的を達成するために、表面被覆状
態とダスト発生機構の関係について種々検討したとこ
ろ、ガラス状炭素被覆物品の表面の滑らかさとダスト発
生量との間に密接な関係があることを見出し、表面の滑
らかさを表す尺度であるところの正反射率、すなわちそ
のものの表面に対し30度の角度で入射させた光の強さの
割合(以下、正反射率という)が2〜19%であるガラス
状炭素被覆物品が極めてダスト発生量が少なく好適であ
ることを新規に知見し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、基体の表面に対し30度の角度で入射さ
せた光の正反射率が1〜8%となるように表面を処理し
た無機質基体にガラス状炭素を被覆した物品であって、
その物品の表面に対し30度の角度で入射させた光の正反
射率が2〜19%であることを特徴とするガラス状炭素被
覆物品である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明で使用される無機質基体の材質としては、黒鉛、
アルミナ、炭化けい素、窒化けい素、窒化アルミニウ
ム、ムライト等の種類に関係なく使用可能であるので、
以下、この分野に典型な黒鉛基体を例にとって説明す
る。
黒鉛基体は、一般に粒径が数百μm以下の黒鉛粒子の集
合体である。これらの構成粒子又は構成粒子に外部から
付着した粒子が、機械的、熱的あるいは電気的等の各衝
撃により脱離したものがダストである。従って、このダ
ストの発生を防止するには、構成粒子及び付着粒子の脱
離を防止することが必要であり、そのために基体表面を
ガラス状炭素で被覆するのもその防止法の一例である。
本発明のガラス状炭素被覆物品は、正反射率が1〜8%
となるように表面を処理した無機質基体にガラス状炭素
を被覆して表面の正反射率を2〜19%にしたものであ
る。
前記基体の表面の正反射率が1〜8%となるように処理
した後ガラス状炭素を被覆する理由は、基体表面の正反
射率が1%未満の如く粗れている場合には、表面は脱離
し易い粒子でおおわれた状態にあり、これにガラス状炭
素を被覆しても被覆層ごと粒子が脱離してダストが発生
するからであり、一方、8%を超えるとガラス状炭素被
覆層が剥離し易くなるからである。
また、前記ガラス状炭素被覆物品の正反射率が2〜19%
であることが必要な理由は、被覆後の表面の正反射率が
2%未満と粗れていると、例えば機械的衝撃が加わった
場合に表面の微小な凹凸の凸部が欠けたりするため、ダ
スト発生の防止効果が小さく、一方、19%を超えるとガ
ラス状炭素被覆層が剥離し易くなるからである。
なお、ここで言う表面が粗れている状態とは、顕微鏡あ
るいはSEM観察により、ガラス状炭素被覆後の表面に基
体の構成粒子の形態が認められるような状態のことを言
うのであり、この状態では、ガラス状炭素被覆物品の表
面に入射した光のほとんどは、基体の構成粒子の形跡で
ある表面の微小な凹凸により乱反射され、正反射率が2
%未満となるのである。これに対して、表面の正反射率
が2〜19%のごとく滑らかな場合には、上記のような問
題は起こらずダスト発生量は著しく減少する。
次に、本発明のガラス状炭素被覆物品の製造方法の一例
を説明する。
本発明のガラス状炭素被覆物品は、基体の表面の正反射
率が1〜8%となるように処理した後ガラス状炭素を被
覆することにより製造される。
前記基体の表面の正反射率が1〜8%となるように処理
する方法としては、バフ、パッド、ブラシ、紙ヤスリ等
による通常の研磨法で充分であるが、特にバフやパッド
を使用すると研磨により脱離した粒子が基体の細孔中に
目詰めされ、ガラス状炭素被覆後のガス不透過性効果が
大きくなる利点がある。
正反射率が1〜8%となるように処理された無機質基体
の表面にガラス状炭素を被覆して正反射率が2〜19%の
ガラス状炭素被覆層を形成する方法としては、基体表面
に、有機重合体の熱分解物を溶媒に溶解させたものを基
体に塗布し、不活性あるいは真空中で焼成する方法を適
用することができる。なお、ガラス状炭素を被覆した後
の正反射率は、被覆前の基体の正反射率より大きくな
り、しかも被覆層の厚さに比例して正反射率は大きくな
る傾向を有するため、これらの点を考慮して、被覆層の
厚さを適宜決定することが好ましい。有機重合体として
は、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、油溶性フ
ェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、塩素化パラフ
ィン、塩素化ポリプロピレン、酢酸ビニル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂などがあげられるが、特に不純物の面か
らは上記のうち塩化ビニル樹脂が好ましい。
(実施例) 次に、実施例と比較例により、さらに具体的に本発明を
説明する。
実施例1〜3、比較例1〜2 表面の正反射率が0.2%であるカサ比重1.85の等方性黒
鉛の表面を工業用パッド(スコッチブライト7448)で研
磨し、表面の正反射率を8%とした。
一方、ポリ塩化ビニルを窒素中390℃で熱分解しタール
状の炭素前駆体を得、トリクレンにこの炭素前駆体を溶
解し、それを上記の等方性黒鉛に塗布した後、真空雰囲
気中1200℃で焼成し、正反射率が9%、15%、19%、20
%のガラス状炭素被覆物品をそれぞれ作製した。
実施例4〜5、比較例3〜4 表面の正反射率が0.1%であるカサ比重1.60の押出材黒
鉛の表面を工業用パッド(スコッチブライト7448)で研
磨し、表面の正反射率を1%とした。
この押出材黒鉛の表面に、実施例1〜4と同様の方法で
ガラス状炭素被覆を行ない、正反射率が1.8%、2%、
5%のガラス状炭素被覆物品をそれぞれ作製した。
実施例1〜5、比較例1〜4が得られたガラス状炭素被
覆物品の正反射率及びダスト量を測定したところ、表1
の結果が得られた。尚、表1に記載した物性値の測定は
次の方法で行なった。
(1)正反射率(%) 光沢計GM−060(ミノルタカメラ社製)を用いて30°入
射光の正反射率を測定。
(2)ダスト量(個/cm2・min) ガラスセル(15φ×30l)中に試料(7×7×7,3ケ)を
入れ、振幅0.05mm60Hzで振動を加え、0.3μm以上のパ
ーティクル数をパーティクルカウンターで測定。
(発明の効果) 本発明のガラス状炭素被覆物品はダスト発生防止効果が
大きいために、これを用いて製造した例えば半導体関連
製品の性能向上、不良率の低下など寄与するところが大
きい。
本発明のガラス状炭素被覆物品は、化学、半導体、原子
力、航空宇宙などの広い産業分野で使用される。その具
体例をあげれば、シリコンウエハーなどのエピタキシャ
ル気相成長,その他各種絶縁膜あるいは多結晶膜の気相
成長などの工程で使用する各種サセプタ、ダイオード,
トランジスタ,ICなどの半導体電子部品の組立て,化学
処理,製造,検査などを行なうときに使用する各種治
具、金属の融解,蒸発,還元精製などに用いられるルツ
ボ、半導体の単結晶化,精製など半導体原料を高温で融
解させて種々の処理を行なう装置に用いられる各種部
材、液相エピタキシャル成長の工程で使用するボート、
各種反応管などである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体の表面に対し30度の角度で入射させた
    光の正反射率が1〜8%となるように表面を処理した無
    機質基体にガラス状炭素を被覆した物品であって、その
    物品の表面に対し30度の角度で入射させた光の正反射率
    が2〜19%であることを特徴とするガラス状炭素被覆物
    品。
JP2159695A 1990-06-20 1990-06-20 ガラス状炭素被覆物品 Expired - Lifetime JPH0723271B2 (ja)

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JPH0450185A JPH0450185A (ja) 1992-02-19
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022209966A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 イーグル工業株式会社 摺動部品

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