JPH07232413A - 塩化ビニル系樹脂積層品 - Google Patents
塩化ビニル系樹脂積層品Info
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- JPH07232413A JPH07232413A JP6028299A JP2829994A JPH07232413A JP H07232413 A JPH07232413 A JP H07232413A JP 6028299 A JP6028299 A JP 6028299A JP 2829994 A JP2829994 A JP 2829994A JP H07232413 A JPH07232413 A JP H07232413A
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Abstract
耐候性、耐汚染性に優れた塩化ビニル系樹脂積層品の提
供。 【構成】 塩化ビニル系樹脂成形品の少なくとも片面
に、下記一般式〔I〕で示される繰り返し単位と下記一
般式〔II〕で示される繰り返し単位とからなり、〔I〕
と〔II〕の比率が重量比で10対90から90対10の
範囲にあり、かつ極限粘度ηinh が0.02以上の共重
合体である高分子紫外線吸収剤を配合してなる厚さ1〜
10μmのアクリル系樹脂層が、更にその上に、フッ素
系樹脂層が形成されてなる塩化ビニル系樹脂積層品。 【化1】
Description
に表面処理を施してなる塩化ビニル系樹脂積層品に関す
るものである。更に詳しくは、耐候性、耐汚染性に優れ
た塩化ビニル系樹脂積層品に関し、特に屋外使用を主目
的としたマーキングフィルムや農業用フィルムに係わる
ものである。
る、着色が容易である、熱可塑性で成形が容易である等
のことから、その成形品は種々用途に用いられており、
屋外使用を主目的としたフィルム、例えば、マーキング
フィルムや農業用フィルム等にも多く使用されている。
る事が多く、看板、広告塔、シャッター、ショーウィン
ドウなどに用いられる。更に、広告ステッカー類、自動
車、二輪車などの車輌やモーターボートなどの船舶など
に用いられる装飾用ストライプステッカー類、交通標
識、道路標識、案内板などに用いられる表示用ステッカ
ー類に用いられている。
樹脂フィルムを基材としてその目的に応じて基材表面に
印刷を施した後、別の片面に適切な感圧または感熱型接
着剤を塗布して接着剤層を形成し、更に接着剤層を保護
する目的で離型紙を貼り合せた構成を採っている。この
様なマーキングフィルムでは耐候性が不十分であり、こ
のため、マーキングフィルムには耐候性を有し、更に汚
れにくく、たとえ汚れても容易に汚れを除去できる性能
を有する事が望まれている。
に、塩化ビニル系樹脂にベンゾフェノン系、ベンゾトリ
アゾール系等の従来から用いられている紫外線吸収剤を
添加する方法があるが、紫外線はフィルムを透過する際
に、入射側から反対側に進むに従って徐々に吸収され、
弱められるが、フィルムの光線が入射する側は、紫外線
により害を受けることになり、退色や物性低下が生じ、
フィルムの耐候性を充分に改良することはできず、更
に、紫外線吸収剤がフィルム表面にブリードアウトする
ことにより、汚染の問題が生じる。
従来の紫外線吸収剤を配合したアクリル樹脂等の熱可塑
性樹脂層を、積層させた場合においても、従来の紫外線
吸収剤は基材の塩化ビニル系樹脂に短時間で拡散するた
め、基材中に紫外線吸収剤を添加した場合に比べほとん
ど向上効果がない。また、従来のマーキングフィルムの
上にPVFあるいはPVDFの透明フィルム層をラミネ
ートする事が考えられるが、耐汚染性は向上するものの
耐候性については十分な改善がなされていない。更に基
材フィルムとの接着性が十分でないため、層間で剥離し
やすい。
おいても、耐候性と耐汚染性の向上が望まれているもの
の、十分満足する性能を有していないのが実状であっ
た。
していた前述の問題点を解消しようとするものであり、
従来得る事のできなかった耐候性、耐汚染性に優れた塩
化ビニル系樹脂積層品を提供する事を目的とするもので
ある。
ニル系樹脂成形品の少なくとも片面に、下記一般式
〔I〕で示される繰り返し単位と下記一般式〔II〕で示
される繰り返し単位とからなり、〔I〕と〔II〕の比率
が重量比で10対90から90対10の範囲にあり、か
つ極限粘度ηinh が0.02以上の共重合体である高分
子紫外線吸収剤を配合してなる厚さ1〜10μmのアク
リル系樹脂層が、更にその上に、フッ素系樹脂層が形成
されてなる塩化ビニル系樹脂積層品に存する。
ルキル基またはアラルキル基、R2 は脂肪族炭化水素
基、R3 は、
20のアルキル基、水素原子またはハロゲン原子を示
し、m=1〜4の整数、p=1〜10の整数を示す。)
を表わす。尚、R3 中の
る。R4 は水素原子またはメチル基、nは2〜200で
ある。)
基であり、Xは300〜400nmに最大吸収ピークを
有する化合物の残基である。) 以下、本発明を詳細に説明する。
のほか、塩化ビニルが主成分を占める共重合体をいう。
塩化ビニルと共重合しうる単量体化合物としては、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリ
ル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタアクリ
ル酸、酢酸ビニル等があげられる。これら塩化ビニル系
樹脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重
合法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によっ
て製造されたものであってもよい。
量部に対して1〜100重量部の可塑剤を配合する。可
塑剤の配合量を上記範囲とすると、成形品は機械的性
質、柔軟性等の優れたものとなり好ましい。使用しうる
可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタ
レート、ブチルベンジルフタレート、ジベンジルフタレ
ート、ジイソデシルフタレート、ジドテシルフタレー
ト、ジウンデシルフタレート等のフタル酸エステル類:
アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジ−n−ブチル、セ
バシン酸ジブチル等の脂肪族二塩基酸エステル類:ペン
タエリスリトールエステル、ジエチレングリコールベン
ゾエート等のグリコールエステル類:アセチルリシノー
ル酸メチル等の脂肪酸エステル類:トリクレジルホスフ
ェート、トリフェニルホスフェート等のりん酸エステル
類:エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキ
シ化油:アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリ
オクチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート等の
クエン酸エステル類:トリアルキルトリメリテート、テ
トラ−n−オクチルピロメリテート、ポリプロピレンア
ジペート、その他ポリエステル系等の種々の構造の可塑
剤があげられる。
要に応じて、通常の各種樹脂添加物、例えば熱安定剤、
滑剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤等を配合することが
できる。使用しうる熱安定剤としては、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉛、ステア
リン酸バリウム、ステアリン酸カドミウム、リシノール
酸バリウム等の金属石けん類:三塩基性硫酸鉛、二塩基
性亜リン酸鉛、ジブチルすずラウレート、ジブチルすず
ジマレート、ジ−n−オクチルすずメルカプタイド、ジ
メチルすずメルカプタイドのような有機すず化合物等が
あげられる。
パルミチン酸、ミスチリン酸等の脂肪酸系滑剤:ステア
リン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステ
アロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸ア
ミド系滑剤:ブチルステアレート、ブチルパルミテート
等のエステル系滑剤、あるいはポリエチレンワックス、
流動パラフィン等があげられる。
は、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタンモノベンゾエート等のソルビタン
系界面活性剤:グリセリンモノラウレート、ジグリセリ
ンモノパルミテート、グリセリンモノステアレートなど
のグリセリン系界面活性剤:ポリエチレングリコールモ
ノステアレート、ポリエチレングリコールモノパルミテ
ートなどのポリエチレングリコール系界面活性剤:アル
キルフェノールのアルキレンオキサイド付加物:ソルビ
タン/グリセリンの縮合物と有機物とのエステル等があ
げられる。
ルー、フタロシアニングリーン、ハイザイエロー、アリ
ザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛華、群青、パーマネン
トレッド、キナクリドン、カーボンブラック等の各種の
顔料、染料をあげることができる。これら各種樹脂添加
物は、通常の配合量、例えば基体塩化ビニル系樹脂10
0重量部当り、10重量部(但し、着色剤については1
00重量部)以下の範囲で選ぶことができる。
添加物を配合するには、通常の混合・配合技術、例えば
リボンブレンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキ
サー、ヘンシェルミキサーその他従来から知られている
配合機、混合機を使用すればよい。
加工するには、それ自体公知の方法、例えば溶融押出成
形法(T−ダイ法、インフレーション法、吹込成形法を
含む)、溶液流延法、カレンダー成形法、射出成形法を
採用すればよい。
〕で表されるポリエステルマクロモノマーと下記一般
式〔IV〕で表されるビニル系単量体を通常のラジカル開
始剤の存在下で共重合させることによって得られる。
マクロモノマーにつき詳述する。〔III 〕式中のR
1 は、炭素数1〜20のアルキル基またはアラルキル基
である。R2 は、脂肪族炭化水素基であり、好ましくは
分岐、または直鎖の炭素数3〜8の脂肪族炭化水素基で
ある。具体的には、後述するラクトン化合物の開環重合
によるポリエステルの脂肪族炭化素基に相当し、好まし
くは、
素数1〜20のアルキル基、水素原子またはハロゲン原
子を示し、m=1〜4の整数、p=1〜10の整数) R4 は、水素原子またはメチル基であり、R3 が−CO
−NH−基を有する場合は、好ましくはメチル基であ
る。ポリエステル構造の重合度を表すnは、通常2〜2
00であるが、好ましくは2〜100さらに好ましくは
2〜50である。
ノマーのうち好ましいものとしては、以下のものがあげ
られる。
造は、通常、以下の2工程よりなる。すなわち、第1の
工程で、R1 −OH(R1 は、前記一般式〔I〕と同
義〕で示されるアルコール化合物を開始剤として、
されるラクトン化合物を開環重合して、下記のポリエス
テルアルコールを得る。
は、メタノール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、
n−オクタノール、2−エチルヘキサノール等があげら
れる。また、ラクトン化合物としては、炭素数3〜8の
ラクトンが好ましく、ε−カプロラクトン、β−メチル
−δ−バレロラクトン、β−エチル−δ−バレロラクト
ンが特に好ましい。
が、触媒としては、ラクトンの開環重合に用いられる公
知の触媒、例えば硫酸、リン酸等の鉱酸、リチウム、ナ
トリウム、カリウム等のアルカリ金属、n−ブチルリチ
ウム等のアルキル金属化合物、チタンテトラブトキシド
のような金属アルコキシドなどを用いることができる。
により溶媒を用いても良い。溶媒としては、トルエン、
キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、四塩化炭素な
どが使用できる。反応条件は、0℃から200℃の間の
温度で10分から30時間の反応時間で好適に行なえ
る。
ン化合物のモル比によってコントロールすることがで
き、2〜約200程度である。次に第2工程は、生成し
た前記ポリエステルアルコールと以下に示す〔V〕ある
いは〔VI〕とを反応させる工程よりなる。
式〔I〕と同義である。)
ハロゲン原子あるいは炭素数1〜8のアルコキシ基また
はアリールオキシ基である。) 上記一般式〔V〕の具体例としては、たとえば
〔VI〕の具体例としては、たとえば
ルアルコールと上記〔V〕との反応はウレタン結合生成
反応であり、これらを等モル反応させればよい。反応は
無触媒でも進行するが、反応速度を速めるため、ジブチ
ルスズジラウレート、ジブチルスズジオクトエート、ジ
ブチルスズメルカプチドのようなスズ触媒を用いてもよ
い。
〔VI〕との反応は縮合反応あるいはエステル交換反応で
あり、やはりこれらを等モル反応させればよい。縮合反
応を採用する場合ハロゲン化水素が副生するため、3級
アミンのような脱酸剤を用いてもよく、不活性ガス気流
下で行なってもよい。エステル交換反応を採用する場合
は塩酸や硫酸等の鉱酸、亜鉛、カルシウム、マグネシウ
ム等の金属塩、チタンテトラブトキシド等の金属アルコ
キシドなど公知のエステル交換触媒を用いてもよい。
としてはトルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、クロロホ
ルム、四塩化炭素などが使用できる。反応条件は0℃か
ら200℃の間の温度で30分から50時間の反応時間
で好適に行える。次に一般式〔IV〕で表されるビニル単
量体について述べる。
従来公知のラジカル重合性モノマーに紫外線吸収性化合
物を導入した化合物である。式中のR6 は水素原子また
は、メチル基であり、Xはベンゾフェノン、ベンゾトリ
アゾール等の紫外線吸収性置換基である。ベンゾフェノ
ン骨格を有するXの具体的な例としては、
単量体の製造方法は例えばJ.Appl.Polym.
Sci.10 663〜672(1966)などに記載
されている。ベンゾトリアゾール骨格を有するXの具体
的な例としては、
量体の具体的な例としては、以下のものがあげられる。
ばUSP3072585等に記載されている。ベンゾフ
ェノン系ビニル単量体およびベンゾトリアゾール系ビニ
ル単量体は、それぞれ単独で用いても良いし、組み合わ
せて用いることもできる。ポリエステルマクロモノマー
〔III 〕とビニル系単量体〔IV〕との共重合は通常のラ
ジカル重合法で容易に行うことができる。すなわち、ポ
リエステルマクロモノマー〔III 〕とビニル系単量体
〔IV〕をアゾ化合物ないしは、過酸化物等のラジカル開
始剤を通常、0.1〜10重量%添加し、0℃〜200
℃の温度で1時間〜24時間で好適に行うことができ
る。なおここで、重合度を調節するために、アルキルメ
ルカプタン等の連鎖移動剤を添加してもよい。重合法と
しては、ラジカル重合で通常採用される、塊状重合溶液
重合、乳化重合、懸濁重合等のいずれを用いてもよい。
ニル系単量体〔IV〕の比率は、重量比で10対90ない
しは90対10、好ましくは、20対80ないしは80
対20の範囲である。ビニル系単量体〔IV〕の比率が、
10より小さくなると、紫外線吸収性が発現しにくくな
り、また、ポリエステルマクロモノマー〔III 〕の比率
が10より小さいと、樹脂に混合する際の親和性が悪く
なるため好ましくない。
ノール(7/3)混合溶媒中に0.5g/dlとなるよ
うに溶解し、25℃で測定した極限粘度ηinh は、0.
02以上である。ηinh が0.02より低い場合は、高
分子量化したことによる利点が失われ、基材からブリー
ドアウトしやすくなるばかりでなく、紫外線吸収性能も
低下する。
00重量部に対して0.1〜200重量部、更に1〜1
00重量部含有して用いることが好ましい。アクリル系
樹脂及び高分子紫外線吸収剤を溶液として塗布すれば、
両者が均一に相溶ないしは、分散した塗膜が得られ、塗
膜としての強度密着性が良く、高分子紫外線吸収剤とし
ての性能が長期間にわたって変化することがない。
アルキルエステル類あるいはメタクリル酸アルキルエス
テル類の重合体をいう。アクリル酸あるいはメタクリル
酸のアルキルエステル類としては、具体的には、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアク
リレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、iso−ブチルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、トリ
デシルアクリレート、ステアリルアクリレート等のよう
なアクリル酸のC1 〜C22のアルキルエステル類:メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピ
ルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、
n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシル
メタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリ
ルメタクリレート等のようなメタクリル酸のC1 〜C22
のアルキルエステル類:等があげられる。これらアクリ
ル系樹脂は、各々単独で、もしくは混合物として使用す
ることができる。
収剤を含有するアクリル系樹脂層は、アクリル系樹脂を
有機溶媒に溶解して塗布するのがよい。有機溶媒として
は、アルコール類が好ましく、例えばメタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール、sec−ブタノール、tert−ブタノー
ル、n−アミノアルコール、イソアミルアルコール、t
ert−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、
シクロヘキサノール等があげられる。上記アルコール類
のほか、酢酸エチル、メチルエチルケトン、テトラヒド
スフラン、ヘキサン、トルエン、キシレン、クロロホル
ム等があり、これらは1種もしくは2種以上混合して使
用することができる。
樹脂層を塩化ビニル系樹脂成形品表面に形成するには、
成形品の形状に応じて公知の各種方法が適用される。例
えば、溶液状態で被膜層を形成する場合は、バーコート
法、ドクタープレートコート法、グラビアロールコート
法、エヤナイフコート法、リバースロールコート法、デ
イプコート法、カーテンロールコート法、スプレイコー
ト法、ロッドコート法等の塗布方法が用いられる。ま
た、溶液状態とせずアクリル系樹脂単独の被膜層を形成
する場合は、押出し法、押出しコーティング法、押出し
ラミネート法、ラミネート法が用いられる。
場合の溶剤の乾燥方法としては、例えば自然乾燥法、熱
風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等があるが、
これらの乾燥法を用いて50〜150℃に30秒から5
分間保持すればよい。高分子紫外線吸収剤を含有するア
クリル系樹脂層の厚さは、1〜10μmであり、1μm
未満の場合、本発明の目的が達成されないので好ましく
なく、10μmを超えた場合、折り曲げ時クラックが入
り易くなり、被膜が剥離し易いという問題が生じ、好ま
しくない。特に1〜5μmの範囲が好適である。
吸収剤の量、塩化ビニル系樹脂成形品に形成される被膜
の厚さは、種々変更しうるが、フィルム一定面積当りの
高分子紫外線吸収剤の量を50〜1000mg/m2 の
範囲とすると特に好ましい。
ニル、フッ化ビニリデン、三フッ化塩化エチレン、四フ
ッ化エチレン等の単独重合体:4フッ化エチレン−エチ
レン、三フッ化塩化エチレン−エチレン、4フッ化エチ
レン−6フッ化プロピレン、4フッ化エチレン−パーク
ロロアルキルビニルエーテル等の共重合体:フッ化アル
キルアクリレートランダム共重合体:フッ化アルキルア
クリレートアルキル(メタ)アクリレートブロック共重
合体:フルオロオレフィン−炭化水素系ビニルエーテル
モノマー交互共重合体:上記フッ素系単量体の中から選
ばれる2種以上の単量体からなる共重合体:上記フッ素
系単量体の中から選ばれる1種以上の単量体とフッ素を
含有しない共重合可能な単量体からなる共重合体:上記
フッ素系重合体の一部を改質もしくは変性した重合体:
その他、上記フッ素系重合体の混合物、さらに他の熱可
塑性樹脂との混合物等がある。
合される各種添加剤や顔料に配合することも可能であ
る。塩化ビニル系樹脂成形品表面にすでに形成された高
分子紫外線吸収剤を含有するアクリル系樹脂層に形成す
るフッ素系樹脂層は、フッ素系樹脂を有機溶媒に分散お
よび/または溶解して塗布すれのがよい。
ではヘプタン、シクロヘキサン等:芳香族炭化水素では
ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等:アルコ
ール類ではメタノール、エタノール、プロパノール、t
−ブチルアルコール、ポリオキシエチレングリコール、
ジエチレングリコール等:ハロゲン化炭化水素ではクロ
ロホルム、四塩化炭素、四臭化炭素、ブロムトリクロル
メタン、クロルベンゼン、クロルトルエン、ジクロルベ
ンゼン等:ケトン類ではアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等:エステル類ではメチル
アセテート、エチルアセテート、アリルアセテート、エ
チルステアレート等:アミン類ではトリメチルアミン、
ジフェニルアミン、ヘキサメチレンジアミン等:その他
ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジエチルエーテ
ル、ジエチレンジチオグリコール、ジアセトンアルコー
ル、ベンゾニトリル、ジメチルスルホキサイド等があ
り、これらは単独もしくは2種以上の併用で使うことが
できる。上記フッ素系樹脂を塗布し高分子紫外線吸収剤
を含有するアクリル系樹脂層上に被膜層を形成するに
は、成形品の形状に応じて、アクリル系樹脂層を形成し
た時と同様の公知の各種方法が適用される。被膜形成法
として塗布方式を用いた場合の溶剤の乾燥方法も同様に
アクリル系樹脂の溶剤を乾燥した時と同様の方法が適用
される。
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
成) 撹拌翼、滴下ロート及びガス導入口を備えたフラスコを
乾燥窒素で十分置換した後、2−エチルヘキサノール
5.7gと金属ナトリウム0.1gを仕込、撹拌して金
属ナトリウムを溶解させた。次にこのフラスコ40℃の
オイルバスに浸漬し、撹拌しながらβ−メチル−δ−バ
レロラクトン50gを滴下ロートより滴下した。1時間
後、撹拌を停止し、フラスコの内容物を取り出し、精製
したクロロホルム500mlに溶解したこの溶液を50
0mlの脱イオン水中に投入し、洗浄を行い、クロロホ
ルム層を分液した。この洗浄をもう一度繰り返した後、
クロロホルム溶液から減圧下溶媒を留去し、無色透明の
ポリエステルアルコールを得た。この物の水酸基価は、
58.6KOHmg/g、酸価は、0.03KOHmg
/gであった。
合成) 撹拌翼、還流冷却器を備えた反応器に、(A)で合成し
たポリエステルアルコール20.00g、m−イソプロ
ペニル−α,α′−ジメチルベンジルイソシアナート
4.25g、及びジブチルスズジオクトエート(1%ト
ルエン溶液)0.12gを仕込み、80℃に加温して、
9時間反応を行った。生成物のIRスペクトルとH−N
HRを測定し、以下のような構造のポリエステルマクロ
モノマーが得られることを確認した。
考例(B)で合成したポリエステルマクロモノマー1
0.0g、4−メタアクリロイルオキシエチル−2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン10.0g、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.2g及びテトラハイドロフラン20gを
仕込み、窒素気流下で、70℃で8時間重合した。重合
後、反応液をメタノール中に投入し、生成物を析出さ
せ、メタノールで十分洗浄し、乾燥した。収率は91%
であった。ここで得られた共重合体のηinh は0.15
dl/gであった。
ート(PMMA)樹脂粉末(三菱レイヨン製BR−8
0)7gをメチルエチルケトンに固形分が10wt%と
なる様に溶解し、バーコーターを用いて、白色塩ビ系マ
ーキングフィルム(スコッチカル3650、住友3M
(株)製;厚さ30μmの粘着剤層を有する厚さ50μ
mのマーキングフィルム)上に塗布し、120℃で2分
間加熱した。乾燥後の塗膜層の厚みは3μmであった。
更に、その表面上にカイナー202(ペンウォルト社製
フッ素系樹脂塗料)による樹脂層を、形成後塗膜層の
厚みが2μmとなるようにバーコートし、塩化ビニル系
樹脂積層品を製造した。
同様の方法で、塩化ビニル系樹脂積層品を製造した。 比較例2 実施例1において、高分子紫外線の吸収剤の替わりにチ
ヌビンP(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、チバガ
イギー社製)を用いた以外は同様の方法で、塩化ビニル
系樹脂積層品を製造した。
は同様の方法で、塩化ビニル系樹脂積層品を製造した。 〈実施例1、比較例1〜3の評価〉得られた各塩化ビニ
ル系樹脂積層品の耐候性、耐汚染性を評価し、結果を表
−1に示した。なお、評価方法は次の通りである。
ンシャインウェザロメーターにて5000時間曝露させ
た後の外観(色・光沢と平滑性)を目視判定した。評価
基準は以下の通りである。 色・光沢 ○:原フィルムと比較し、変褪色、光沢低下がほとんど
認められないもの △:変褪色あるいは光沢低下がやや認められるもの ×:著しく変褪色あるいは光沢低下を起こしたもの 平滑性 ○:クラックの発生が認められないもの △:クラックの発生がわずかに認められるもの ×:クラックの発生がかなり認められるもの
させ24時間室温に放置したのち、汚染物質を脱脂綿で
ふき取って、痕跡を観察した。評価基準は以下の通りで
ある。 ○:痕跡の認められないもの △:わずかに認められるもの ×:明瞭に認められるもの
0.0g、2−(4′−メタアクリロイルオキシエチル
−2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール1
0.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びテ
トラハイドロフラン20gを仕込み、窒素気流下で、7
0℃で8時間重合した。重合後、反応液をメタノール中
に投入し、生成物を析出させ、メタノールで十分洗浄
し、乾燥した。収率は88%であった。ここで得られた
共重合体のηinh は0.17dl/gであった。
樹脂粉末とともに溶媒に溶かし、バーコーターを用いて
農業用塩化ビニルフィルム(ノービエース、三菱化成ビ
ニル(株)製:厚さ100μm)上に塗布した。乾燥後
の塗膜層厚みは3μmであった。更にその表面上にルミ
フランLF−200(旭硝子製フッ素系樹脂塗料)によ
る樹脂層を形成後塗膜層の厚みが2μmとなるようにバ
ーコートし、塩化ビニル系樹脂積層品を製造した。
様の方法で、塩化ビニル系樹脂積層品を製造した。 比較例5 実施例2において、高分子紫外線吸収剤を用いない以外
は同様の方法で、塩化ビニル系樹脂積層品を製造した。
替わりにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を多量に含
有するカットエース(三菱化成ビニル(株)製、厚さ1
00μm)を用いた以外は同様の方法で、塩化ビニル系
樹脂積層品を製造した。
透過率、耐候性、耐汚染製について測定、評価し、結果
を表−2に示した。 (1)紫外線透過率:屋外曝露前の波長380nmにお
ける光線透過率を分光光度計によって測定した。
設置した屋根型ハウス(間口3m、奥行5m、棟高1.
5m、屋根勾配30度)に、被膜を設けた面をハウスの
外側にして被覆し、平成3年1月から平成6年1月まで
の3年間展張試験を行った。展張したフィルムについて
以下の方法により評価した。 フィルムの外観…展張後のフィルムの外観を肉眼で観
察した。 ◎:変色等の外観変化が認められないもの ○:わずかな変色等の外観変化が一部認められるもの △:変色等の外観変化がかなり認められるもの ×:全面に変色が認められるもの
し、伸度を測定し、次式により伸度保持率を算出した。 (屋外展張後のフィルムの伸度)/(屋外展張前のフィ
ルムの伸度)×100(%) 結果の表示は次のとおりとした。 ◎:伸度保持率が80%以上のもの ○:伸度保持率が60〜79%の範囲のもの △:伸度保持率が40〜59%の範囲のもの ×:伸度保持率が40%未満のもの
張試験したフィルムについて、波長555μmにおける
直光線透過率を分光光度計によって測定し、次式により
耐汚染性を算出した。 (屋外展張後のフィルムの光線透過率)/(屋外展張前
のフィルムの光線透過率)×100(%) 測定結果の表示は次のとおりとした。 ◎:展張後の光線透過率が展張前の90%以上のもの ○:展張後の光線透過率が展張前の70〜89%の範囲
のもの △:展張後の光線透過率が展張前の50〜69%の範囲
のもの ×:展張後の光線透過率が展張前の50%未満のもの
ム(スコッチカル3650)の評価
(ノービエース)の評価
期に亘って安定した紫外線吸収性を有しており耐候性・
耐汚染性に優れ、マーキングフィルム、農業用塩化ビニ
ル系樹脂フィルム等の屋外使用を目的とした用途に広く
利用でき、工業上極めて重要である。
Claims (3)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂成形品の少なくとも片
面に、下記一般式〔I〕で示される繰り返し単位と下記
一般式〔II〕で示される繰り返し単位とからなり、
〔I〕と〔II〕の比率が重量比で10対90から90対
10の範囲にあり、かつ極限粘度ηinh が0.02以上
の共重合体である高分子紫外線吸収剤を配合してなる厚
さ1〜10μmのアクリル系樹脂層が、更にその上に、
フッ素系樹脂層が形成されてなる塩化ビニル系樹脂積層
品。 【化1】 (式〔I〕中、R1 は炭素数1〜20のアルキル基また
はアラルキル基、R2 は脂肪族炭化水素基、R3 は、 【化2】 または−CO−(ここでR5 は炭素数1〜20のアルキ
ル基、水素原子またはハロゲン原子を示し、m=1〜4
の整数、p=1〜10の整数を示す。)を表わす。尚、
R3 中の 【化3】 −O−と隣接してウレタン結合を形成する。R4 は水素
原子またはメチル基、nは2〜200である。) 【化4】 (式〔II〕中R6 は水素原子またはメチル基であり、X
は300〜400nmに最大吸収ピークを有する化合物
の残基である。) - 【請求項2】 高分子紫外線吸収剤を、アクリル系樹脂
100重量部あたり、0.1〜200重量部配合してな
る請求項1記載の塩化ビニル系樹脂積層品。 - 【請求項3】 式〔II〕中Xがベンゾフェノン基又はベ
ンゾトリアゾール基である請求項1または2記載の塩化
ビニル系樹脂積層品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6028299A JPH07232413A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 塩化ビニル系樹脂積層品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6028299A JPH07232413A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 塩化ビニル系樹脂積層品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07232413A true JPH07232413A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=12244743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6028299A Pending JPH07232413A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 塩化ビニル系樹脂積層品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07232413A (ja) |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP6028299A patent/JPH07232413A/ja active Pending
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