JPH07231549A - スパイラルケーブル装置 - Google Patents

スパイラルケーブル装置

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Publication number
JPH07231549A
JPH07231549A JP1943394A JP1943394A JPH07231549A JP H07231549 A JPH07231549 A JP H07231549A JP 1943394 A JP1943394 A JP 1943394A JP 1943394 A JP1943394 A JP 1943394A JP H07231549 A JPH07231549 A JP H07231549A
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JP
Japan
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cable
contact portion
case
rotating case
flat cable
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JP1943394A
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Kazuo Oba
和雄 大場
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラットケーブル自体に弾性作用を付与する
ことにより、部品点数を増加させることなく、軸方向に
作用する振動を吸収する。 【構成】 スパイラルケーブル装置14のフラットケー
ブル68の一方の幅方向端縁及び他方の幅方向端縁は折
れ線形状とされており、これにより各端縁に第1の当接
部82及び第2の当接部84が一体形成されている。第
1の当接部82はロータ58の底面に当接し、第2の当
接部84はカバー52の表面に当接している。従って、
フラットケーブル68自体に弾性作用が付与されるの
で、軸方向への振動がスパイラルケーブル装置14に入
力されても、確実にこの振動を吸収することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、車両のステア
リングホイールに配設されるスパイラルケーブル装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、電気着火式のエアバ
ッグ装置を搭載した車両においては、ステアリングホイ
ールにスパイラルケーブル装置を配設している。これに
より、ステアリングホイールの回転量に拘わらず、セン
タエアバッグセンサASSYからの制御信号をインフレ
ータに確実に伝達することができる。この種のスパイラ
ルケーブル装置の一例が特開平3−20910号公報に
開示されており、以下この公報に開示された構造につい
て説明する。
【0003】図9に示されるように、ケーブル本体15
0は、フラットケーブル152と、このフラットケーブ
ル152の軸芯側の面に設けられた吸収ストリップ15
4と、を備えている。吸収ストリップ154は、フラッ
トケーブル152とは材質が異なる弾性体とされてい
る。なお、フラットケーブル152の外端には腰折れ防
止装置156を介して外部コネクタ158が設けられて
おり、又フラットケーブル152の内端には腰折れ防止
装置160を介して内部コネクタ162が設けられてい
る。
【0004】図10に示されるように、上述したケーブ
ル本体150は、一対のカバー164、166より成る
ハウジング168の内部(環状の空洞部)に収容されて
いる。なお、各カバー164、166には連通孔17
0、172が形成されており、各連通孔170、172
からは前述した外部コネクタ158、内部コネクタ16
2が互いに離反する方向へ導出されている。
【0005】また、この図に示されるように、吸収スト
リップ154の幅方向両端部154Aは、反軸芯側へ屈
曲されている。これにより、吸収ストリップ154の幅
方向両端部154Aと各カバー164、166の底面
(内側面)とが所定の隙間を開けて対向する。従って、
ケーブル本体150が軸方向への振動を受けた場合、吸
収ストリップ154の幅方向両端部154Aがカバー1
64、166の底面に当接して屈曲し、これによりこの
際の振動を吸収することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されたスパイラルケーブル装置174による場
合、フラットケーブル152とは別部品である振動吸収
用の吸収ストリップ154を用いているので、部品点数
が増加する。従って、組付工数が増加する(吸収ストリ
ップ154をフラットケーブル152に組付ける工程が
必要となる)と共に、製造コストが高くなる。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、フラットケー
ブル自体に弾性作用を付与することにより、部品点数を
増加させることなく、軸方向に作用する振動を吸収する
ことができるスパイラルケーブル装置を得ることが目的
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、回転軸を中心に回転可能に保持された回転ケース
と、この回転ケースに対し回転不可能に保持されると共
に回転ケースとの間に所定の空洞部を形成する固定ケー
スと、空洞部内に回転軸回りに所定回巻かれた状態で収
容されると共に回転ケースから導出された一方の端部及
び固定ケースから導出された他方の端部に各々接続部を
備え、所定幅の帯状に形成されたケーブル本体と、を含
むスパイラルケーブル装置であって、ケーブル本体の一
方の幅方向端縁に当該ケーブル本体と一体に形成されて
回転ケースの内側面に当接する第1の当接部、及び、ケ
ーブル本体の他方の幅方向端縁に当該ケーブル本体と一
体に形成されて固定ケースにおける回転ケースの内側面
と対向する内側面に当接する第2の当接部、の少なくと
も一方を有し、ケーブル本体の最短幅方向寸法を、回転
ケースの内側面と固定ケースにおける回転ケースの内側
面と対向する内側面との距離よりも小さく設定し、ケー
ブル本体の最長幅方向寸法を、回転ケースの内側面と固
定ケースにおける回転ケースの内側面と対向する内側面
との距離以上に設定した、ことを特徴としている。
【0009】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
本発明において、前記第1の当接部及び前記第2の当接
部のいずれも有し、かつ、第1の当接部の形成位置と第
2の当接部の形成位置とをケーブル本体の長手方向にず
らした、ことを特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、ケーブル本体
の一方の幅方向端縁に当該ケーブル本体と一体に形成さ
れて回転ケースの内側面に当接する第1の当接部、及
び、ケーブル本体の他方の幅方向端縁に当該ケーブル本
体と一体に形成されて固定ケースにおける回転ケースの
内側面と対向する内側面に当接する第2の当接部、の少
なくとも一方を有するので、ケーブル本体自体に弾性作
用が付与される。
【0011】すなわち、仮に、第1の当接部のみを有す
る場合には、この第1の当接部が回転ケースの内側面に
当接していることから、回転軸方向の振動が回転ケー
ス、固定ケースを介してケーブル本体に入力された場
合、第1の当接部が弾性変形すると共に第1の当接部を
支持点としてケーブル本体自体が幅方向に弾性的に変位
することにより、このときの振動が吸収される。
【0012】なお、仮に、第2の当接部のみを有する場
合の作用も、前述した場合と同様である。さらに、第1
の当接部及び第2の当接部の双方を有し、かつ、双方の
形成位置がケーブル本体の長手方向に同一である場合も
基本的には同様である。但し、この場合は、第1の当接
部及び第2の当接部の双方が弾性変形すると共に第1の
当接部若しくは第2の当接部を支持点としてケーブル本
体自体が幅方向に弾性的に変位することにより、回転軸
方向の振動を吸収することになるので、振動吸収量が増
加する。
【0013】なお、本発明では、ケーブル本体の最短幅
方向寸法(以下、「寸法P」と称す)を、回転ケースの
内側面と固定ケースにおける回転ケースの内側面と対向
する内側面との距離(以下、「寸法R」と称す)よりも
小さく設定すると共に、ケーブル本体の最長幅方向寸法
(以下、「寸法Q」と称す)を、寸法R以上に設定した
ので、現象としては以下の如くとなる。つまり、寸法P
<寸法R<寸法Qに設定した場合には、ケーブル本体を
予め幅方向に撓ませておくことになるので、振動発生の
初期から振動を減衰して吸収することができる。一方、
寸法P<寸法R=寸法Qに設定した場合には、ケーブル
本体は回転ケースの内側面及び固定ケースにおける当該
内側面と対向する内側面に接触することになるので、振
動が発生した後にケーブル本体が弾性変形或いは弾性的
に変位し振動を減衰して吸収することになる。
【0014】また、ケーブル本体が回転ケースと固定ケ
ースとによって形成される空洞部内に収容された状態で
は、第1の当接部が回転ケースの内側面に当接している
ので、振動吸収に際してケーブル本体が回転ケースの内
側面或いは固定ケースの内側面に当接して打音が生じる
といった不具合も解消される。
【0015】さらに、第1の当接部は、いずれもケーブ
ル本体に一体に形成されているので、振動吸収のために
別部品を用いる場合に比し、部品点数が削減される。こ
のため、当該場合に比し、組付工数の削減を図ることが
でき、製造コストも安くなる。
【0016】請求項2記載の本発明によれば、請求項1
記載の本発明において、前述した第1の当接部及び前記
第2の当接部のいずれも有し、かつ、第1の当接部の形
成位置と第2の当接部の形成位置とをケーブル本体の長
手方向にずらしたことから、以下の作用が得られる。
【0017】すなわち、第1の当接部の形成位置と第2
の当接部の形成位置とがケーブル本体の長手方向にずれ
ていることから、ケーブル本体における第1の当接部と
第2の当接部との間の部分(この部分は、バネとみたて
ることができる)が、第1の当接部及び第2の当接部を
支持点として比較的大きく弾性的に変位することが可能
となる。従って、請求項2記載の本発明による場合は、
請求項1記載の本発明による場合よりも、弾性的な変位
量を増加させることができ、より一層前述した振動を吸
収することができる。
【0018】
【実施例】以下、図1〜図5を用いて、本発明の一実施
例について説明する。
【0019】図5には、電気着火式のエアバッグ装置1
0がステアリングホイール12のハブ12Aに組み付け
られた状態が断面にて示されている。まず、このエアバ
ッグ装置10の概略構成について説明した後、本実施例
に係るスパイラルケーブル装置14について説明する。
【0020】エアバッグ装置10は、金属製(鋼板等)
の板材を所定形状に屈曲させることにより形成されたベ
ースプレート16を備えている。このベースプレート1
6の中央部には円孔が形成されており、この円孔内へ略
円柱形のインフレータ18が反乗員側から挿入されて円
孔周囲に固定されている。また、インフレータ18の乗
員側には、バッグ20が折り畳み状態で配設されてい
る。具体的には、バッグ20の開口周囲内側に配設され
たリングプレート22をベースプレート16に固定する
ことにより、バッグ20をベースプレート16に固定し
ている。このバッグ20の乗員側にはパッド24が配置
されている。パッド24内にはインサートプレート26
がインサート成形により埋設されており、このインサー
トプレート26の反乗員側端部がベースプレート16に
固定されている。なお、パッド24には、破断用の薄肉
部28が形成されている。
【0021】上述したインフレータ18はアッパケース
30及びロアケース32を備えており、両者を溶接する
ことにより一体化されている。インフレータ18の軸芯
部には点火装置34及び伝火剤36が収容されており、
更にこれらの周囲にはガス発生剤38及びクーラント4
0が配設されている。また、クーラント40の外周部に
は、ガス発生剤38の燃焼かすを除去するためのスクリ
ーン42が配設されている。
【0022】一方、図4に示されるように、車両の前部
両サイドにはフロントエアバッグセンサ44がそれぞれ
配設されている。また、センタコンソールボックス46
の下側には、図示しないセンタエアバッグセンサや点火
判定回路等を内蔵したセンタエアバッグセンサASSY
48が配設されている。これらのフロントエアバッグセ
ンサ44及びセンタエアバッグセンサは車両の減速度を
検出しており、車両急減速時になると点火判定回路にO
N信号を出力する。点火判定回路では、所定の演算をし
て、演算値が設定値を越えると、インフレータ18の点
火装置34へ所定の電流を流す。
【0023】さて、上述したセンタエアバッグセンサA
SSY48とインフレータ18の点火装置34との電気
的接続を行っているのが、スパイラルケーブル装置14
であり、以下このスパイラルケーブル装置14について
説明する。
【0024】図1に示されるように、スパイラルケーブ
ル装置14は、軸芯部に比較的小径の貫通孔50を有す
る円板形状のカバー52と、このカバー52の表面(乗
員側の面)に配置され底壁に大径の貫通孔54を有し断
面ハット形状とされたハウジング56と、を備えてい
る。なお、これらのカバー52及びハウジング56が、
本発明における「固定ケース」に相当する。
【0025】ハウジング56の底壁とカバー52との間
には、ロータ58が保持されている。ロータ58は、円
板形状の底壁58Aとこの底壁58Aの軸芯部からカバ
ー52側へ膨出された円筒形の膨出部58Bとを備えて
いる。底壁58Aの周縁部は、ハウジング56の底壁の
底面に当接して掛かり合っている。また、膨出部58B
の先端部は縮径されてカバー52の貫通孔50内へ嵌合
されている。なお、このロータ58が、本発明における
「回転ケース」に相当する。
【0026】上述したカバー52及びハウジング56の
周縁部は、ライトコントロールスイッチやワイパコント
ロールスイッチ等が組付けられるコンビネーションスイ
ッチ部の取付ベースの取付座面62(図5参照)に取り
付けられる。また、この取付状態では、ロータ58の膨
出部58B内に回転軸としてのステアリングシャフト6
4(図5参照)の先端部が挿入されている。なお、ロー
タ58の膨出部58Bの内周面はステアリングシャフト
64の先端部の外周面に対して非固定とされている。
【0027】また、上述したカバー52、ハウジング5
6、及びロータ58が組み付けられた状態では、ロータ
58はカバー52、ハウジング56に対して回転可能で
あると共に、カバー52、ハウジング56とロータ58
との間に所定の空洞部66が形成されている。なお、こ
の空洞部66は、立体的に見た場合環状である。この空
洞部66内には、フラットケーブル68がロータ58の
膨出部58B回りに複数回巻き付けられた状態で収容さ
れている。なお、このフラットケーブル68が、本発明
における「ケーブル本体」に相当する。
【0028】図2に示されるように、フラットケーブル
68は、幅方向寸法が所定幅Pとされた帯状の被覆部7
0を備えている。なお、被覆部70は、絶縁性材料(弾
性体〔例えば、ゴム〕、樹脂等)によって形成されてい
る。従って、フラットケーブル68は、可撓性を有する
(その意味では、フラットケーブル68は、フレキシブ
ルフラットケーブルといえる)。
【0029】この被覆部70内には、複数本の導体(本
実施例では、銅線)72が埋設されている。図3に示さ
れるように、導体72の一方の端部には、インフレータ
18の点火装置34側のコネクタ74に接続するための
コネクタ76(電気的な接続部)が設けられている。ま
た、導体72の他方の端部には、センタエアバッグセン
サASSY48側のコネクタ78に接続するためのコネ
クタ80(電気的な接続部)が設けられている。
【0030】ここで、本実施例では、図2に示されるよ
うに、被覆部70の一方の幅方向端縁70A及び他方の
幅方向端縁70Bが直線形状ではなく、折れ線形状とさ
れている。すなわち、一方の幅方向端縁70Aには、そ
の長手方向に沿って所定の間隔で山となる部分(以下、
この山となる部分を「第1の当接部82」と称す)と谷
となる部分とが形成されている。また、他方の幅方向端
縁70Bについても、一方の幅方向端縁70Aと同一の
折れ線形状とされ、一方の幅方向端縁70Aの山となる
部分には谷となる部分が形成され、一方の幅方向端縁7
0Aの谷となる部分には山となる部分(以下、この山と
なる部分を「第2の当接部84」と称す)が形成されて
いる。従って、第1の当接部82の形成位置と第2の当
接部84の形成位置とは、フラットケーブル68の長手
方向に等ピッチでずれている。なお、フラットケーブル
68の第1の当接部82及び第2の当接部84を交互に
形成し、かつ、フラットケーブル68が一周する内に数
カ所設けられているのが好ましい。
【0031】また、第1の当接部82と第2の当接部8
4との距離(フラットケーブル68の最長幅方向寸法)
Qは、空洞部66の幅方向寸法R(図1参照)以上に設
定されている。さらに、前述したフラットケーブル68
の被覆部70の所定幅(フラットケーブル68の最短幅
方向寸法)Pは、空洞部66の幅方向寸法Rよりも小さ
く設定されている。従って、図1に示される如く、フラ
ットケーブル68を渦巻き状にして空洞部66内に収容
させた状態では、被覆部70の第1の当接部82がロー
タ58の底壁58Aの底面に点接触状態で当接し、第2
の当接部84がカバー52の表面に点接触状態で当接す
る。更に付言すると、第1の当接部82及び第2の当接
部84をロータ58の底壁58Aの底面及びカバー52
の表面に当接させるべくR<Q若しくはR=Qの関係を
必要とし、一方の幅方向端縁70A及び他方の幅方向端
縁70Bにおける第1の当接部82及び第2の当接部8
4以外の部分はロータ58の底壁58Aの底面及びカバ
ー52の表面に当接させないようにするべくP<Rの関
係を必要とする。そして、両者の関係から、P<R<Q
若しくはP<R=Qの関係が得られる。
【0032】以下に、本実施例の作用を説明する。スパ
イラルケーブル装置14の組付状態では、スパイラルケ
ーブル装置14のロータ58の膨出部58Bがステアリ
ングシャフト64の先端部の周囲に配置される。また、
この状態においては、スパイラルケーブル装置14から
乗員側へ引き出されたコネクタ76がエアバッグ装置1
0の点火装置34から引き出されたコネクタ74に電気
的に接続され、スパイラルケーブル装置14から反乗員
側へ引き出されたコネクタ80がセンタエアバッグセン
サASSY48のコネクタ78に電気的に接続される
(図3参照)。
【0033】車両走行状態になった場合、ステアリング
ホイール12を回転させると、その回転に追従してエア
バッグ装置10の点火装置34側のコネクタ74がステ
アリングシャフト64回りに回転する。このため、コネ
クタ74と接続されているスパイラルケーブル装置14
のコネクタ76及びロータ58も回転するので、フラッ
トケーブル68がステアリングホイール12の回転量に
応じて空洞部66内にて緩み或いは締まる。これによ
り、ステアリングホイール12の回転量に拘わらず、セ
ンタエアバッグセンサASSY48とインフレータ18
の点火装置34との電気的接続状態が断線されることな
く良好に維持される。
【0034】ところで、この車両走行状態においては、
ステアリングシャフト64の軸方向への振動がステアリ
ングシャフト64を介してスパイラルケーブル装置14
に入力される。ここで、本実施例では、フラットケーブ
ル68の第1の当接部82がロータ58の底壁58Aの
底面に当接し、第2の当接部84がカバー52の表面に
当接し、かつ、第1の当接部82の形成位置と第2の当
接部84の形成位置とがフラットケーブル68の長手方
向にずれていることから、フラットケーブル68に弾性
作用が付与される。すなわち、第1の当接部82及び第
2の当接部84がバネの支持点として機能するので、第
1の当接部82と第2の当接部84との間の部分(この
部分がバネとしての機能を発揮する)が比較的大きく弾
性的に変位可能となる。このため、ステアリングシャフ
ト64の軸方向(図1の矢印A方向及び矢印B方向)へ
の振動が入力されると、この振動を吸収するべく、第1
の当接部82と第2の当接部84との間の部分が弾性的
に変位して、前記振動が吸収される。
【0035】なお、車両急減速時になると、このときの
減速度がフロントエアバッグセンサ44、センタエアバ
ッグセンサによって検出され、センタエアバッグセンサ
ASSY48の判定回路に出力される。判定回路では、
所定の演算を行い、演算値が設定値を越えると、点火装
置34に所定の電流を流す。これにより、点火装置34
によって伝火剤36が点火され、その火炎によってガス
発生剤38が燃焼される。ガス発生剤38が燃焼すると
大量のガス(窒素ガス)が発生する。このガスは、クー
ラント40で冷却されスクリーン42で燃焼かすが取り
除かれた後に、バッグ20内へ流入される。このため、
バッグ20が膨張し、パッド24が薄肉部28から破断
して展開する。この結果、バッグ20が乗員側へ膨出さ
れる。
【0036】このように本実施例では、スパイラルケー
ブル装置14のフラットケーブル68の被覆部70の一
方の幅方向端縁70A及び他方の幅方向端縁70Bを折
れ線形状にして第1の当接部82及び第2の当接部84
を形成し(寸法的には、P<R<Q若しくはP<R=Q
とし)、かつ、第1の当接部82と第2の当接部84と
をフラットケーブル68の長手方向にずらしたので、フ
ラットケーブル68自体に弾性作用を付与することがで
きる。ちなみに、P<R<Qとした場合にはフラットケ
ーブル68自体を幅方向に予め撓ませておくことになる
ので、振動発生の初期から振動を減衰して吸収すること
ができ、P<R=Qとした場合にはフラットケーブル6
8自体はカバー52の内側面及びロータ58の内側面に
接触することになるので、振動発生後に振動を減衰して
吸収することになる。この結果、ステアリングシャフト
64の軸方向への振動がスパイラルケーブル装置14に
入力されても、確実にこの振動を吸収することができ
る。
【0037】しかも、フラットケーブル68がカバー5
2、ハウジング56及びロータ58によって形成される
空洞部66内に収容された状態では、第1の当接部82
がロータ58の底面に当接し第2の当接部84がカバー
52の底面に当接しているので、振動吸収に際してフラ
ットケーブル68がロータ58の底面或いはカバー52
の底面に当接して打音が生じるといった不具合も生じな
い。従って、騒音低減効果が得られると共に導体72に
悪影響を及ぼすこともない。
【0038】また、第1の当接部82及び第2の当接部
84は、いずれもフラットケーブル68の被覆部70に
一体に形成されているので、振動吸収のために別部品を
用いる場合に比し、部品点数が削減される。このため、
当該場合に比し、組付工数の削減を図ることができ、製
造コストの削減を図ることができる。なお、本実施例の
構成にした上で、ロータ58の底壁58Aの底面及びカ
バー52の表面に防振構成(例えば、フェルトの貼着、
薄肉ゴム部材の貼着等)を付加した場合には、振動吸収
効果及び騒音低減効果がより一層向上する。
【0039】さらに、本実施例では、フラットケーブル
68の一方の幅方向端縁70A及び他方の幅方向端縁7
0Bに第1の当接部82及び第2の当接部84を形成す
るために、一方の幅方向端縁70A及び他方の幅方向端
縁70Bを折れ線形状に形成したので、第1の当接部8
2がロータ58の底面に、第2の当接部84がカバー5
2の底面に、それぞれ点接触する。従って、フラットケ
ーブル68が移動する際の摺動抵抗を低減することがで
きる。このため、フラットケーブル68の移動が円滑に
行われる。
【0040】なお、請求項1記載の本発明では、ケーブ
ル本体の一方の幅方向端縁に当該ケーブル本体と一体に
形成されて回転ケースの内側面に当接する第1の当接
部、及び、ケーブル本体の他方の幅方向端縁に当該ケー
ブル本体と一体に形成されて固定ケースにおける回転ケ
ースの内側面と対向する内側面に当接する第2の当接
部、の少なくとも一方を有する構成としたが、例えば、
「ケーブル本体の一方の幅方向端縁に当該ケーブル本体
と一体に形成されて回転ケースの内側面に点接触状態で
当接する第1の当接部、及び、ケーブル本体の他方の幅
方向端縁に当該ケーブル本体と一体に形成されて固定ケ
ースにおける回転ケースの内側面と対向する内側面に点
接触状態で当接する第2の当接部、の少なくとも一方を
有する」構成にした場合には、第1の当接部又は第2の
当接部、或いは双方が点接触状態で各々当接することに
起因して、摺動抵抗が低減され、ひいては円滑なケーブ
ル本体の移動が行われるというメリットがある。
【0041】このように点接触にする構成としては、前
述した実施例の他に、以下の構成を挙げることができ
る。例えば、本実施例では、フラットケーブル68の一
方の幅方向端縁70A及び他方の幅方向端縁70Bを折
れ線形状に形成したが、これを図6(A)に示されるフ
ラットケーブル86の如く、一方の幅方向端縁86A及
び他方の幅方向端縁86Bを緩やかな波状に形成するこ
とで第1の当接部88及び第2の当接部90を形成する
構成や、或いは、図6(B)に示されるフラットケーブ
ル92の如く、一方の幅方向端縁92A及び他方の幅方
向端縁92Bに所定の間隔で三角形状(半円形状でもよ
い)等の突起を交互に形成することで第1の当接部94
及び第2の当接部96を形成する構成が考えられる。そ
して、この構成を採っても、前述した実施例と同一の効
果(振動吸収効果、騒音低減効果、部品点数削減効果、
及び摺動抵抗低減効果)が得られる。
【0042】しかし、点接触にしない構成、例えば、図
6(C)に示されるフラットケーブル98の如く、一方
の幅方向端縁98A及び他方の幅方向端縁98Bに所定
の間隔で台形状(矩形状でもよい)等の突起を交互に形
成することで第1の当接部100及び第2の当接部10
2を形成し所定長さで線接触する構成を採ったとして
も、振動吸収効果、騒音低減効果、部品点数削減効果、
及び摺動抵抗低減効果(摺動抵抗低減効果については点
接触させる構成よりは劣る)が得られる。
【0043】また、上述した実施例では、第1の当接部
82の形成位置と第2の当接部84の形成位置とをフラ
ットケーブル68の長手方向にずらしたが、これに限ら
ず、図7に示される如く、フラットケーブル104の一
方の幅方向端縁104Aに半円形状等の第1の当接部1
06のみを一つ以上設ける構成にしてもよいし、或いは
他方の幅方向端縁104Bに第2の当接部のみを一つ以
上設ける構成にしてもよい。この場合、第1の当接部1
06若しくは第2の当接部が弾性変形すると共に、第1
の当接部106若しくは第2の当接部を支持点として、
フラットケーブル104自体が幅方向に弾性的に変位し
て振動吸収作用を行うため、前述した実施例に比し、振
動吸収効果が低下するもののある程度の振動吸収効果は
期待できる。
【0044】さらに、図8に示されるフラットケーブル
108のように、一方の幅方向端縁108Aに第1の当
接部110を形成すると共に他方の幅方向端縁108B
に第2の当接部112を形成し、かつ、両者の形成位置
をフラットケーブル108の長手方向に同一としてもよ
い。この場合、第1の当接部110及び第2の当接部1
12が対になって弾性変形すると共に、第1の当接部1
10若しくは第2の当接部112を支持点としてフラッ
トケーブル108自体が幅方向に弾性的に変位し、これ
により振動吸収作用を行う。従って、振動吸収効果は前
述した実施例(図2図示の構成)よりも劣るが、図7に
示されるフラットケーブル104よりも優れており、両
者の中間的な効果を期待できる。
【0045】また、本実施例では、スパイラルケーブル
装置14の導体72をセンタエアバッグセンサASSY
48とエアバッグ装置10の点火装置34との電気的接
続のために用いたが、車両急減速時にウエビング巻取装
置の巻取軸をウエビング巻取方向へ急速回転させる電気
着火式のプリローダの点火装置とセンタエアバッグセン
サASSY48との電気的接続のために用いる導体を付
加してもよい。この場合、車両急減速時になると、エア
バッグ装置10及びプリローダの双方が同時に作動する
ことになる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係るスパイラルケーブル装置は、ケーブル本体の一
方の幅方向端縁に当該ケーブル本体と一体に形成されて
回転ケースの内側面に当接する第1の当接部、及び、ケ
ーブル本体の他方の幅方向端縁に当該ケーブル本体と一
体に形成されて固定ケースにおける回転ケースの内側面
と対向する内側面に当接する第2の当接部、の少なくと
も一方を有し、ケーブル本体の最短幅方向寸法を、回転
ケースの内側面と固定ケースにおける回転ケースの内側
面と対向する内側面との距離よりも小さく設定し、ケー
ブル本体の最長幅方向寸法を、回転ケースの内側面と固
定ケースにおける回転ケースの内側面と対向する内側面
との距離以上に設定したので、部品点数を増加させるこ
となく、軸方向に作用する振動を吸収することができる
という優れた効果を有する。
【0047】また、請求項2記載の本発明に係るスパイ
ラルケーブル装置は、請求項1記載の本発明において、
第1の当接部及び前記第2の当接部のいずれも有し、か
つ、第1の当接部の形成位置と第2の当接部の形成位置
とをケーブル本体の長手方向にずらしたので、更に軸方
向に作用する振動を吸収することができるという優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るスパイラルケーブル装置の縦断
面図である。
【図2】フラットケーブルを展開した状態で示す正面図
である。
【図3】スパイラルケーブルとの接続関係を示す概略構
成図である。
【図4】図1に示されるスパイラルケーブル装置を備え
た車両を示す斜視図である。
【図5】図4に示されるエアバッグ装置を拡大して示す
断面図である。
【図6】(A)乃至(C)は図2に示されるフラットケ
ーブルの変形例を示す正面図である。
【図7】フラットケーブルの別の変形例を示す正面図で
ある。
【図8】フラットケーブルの更に別の変形例を示す正面
図である。
【図9】従来例に係るケーブル本体を示す平面図であ
る。
【図10】図9に示されるケーブル本体を備えたスパイ
ラルケーブル装置を示す図1に対応する縦断面図であ
る。
【符号の説明】
14 スパイラルケーブル装置 52 カバー(固定ケース) 56 ハウジング(固定ケース) 58 ロータ(回転ケース) 64 ステアリングシャフト(回転軸) 66 空洞部 68 フラットケーブル(ケーブル本体) 70A 一方の幅方向端縁 70B 一方の幅方向端縁 76 コネクタ(接続部) 80 コネクタ(接続部) 82 第1の当接部 84 第2の当接部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を中心に回転可能に保持された回
    転ケースと、 この回転ケースに対し回転不可能に保持されると共に回
    転ケースとの間に所定の空洞部を形成する固定ケース
    と、 空洞部内に回転軸回りに所定回巻かれた状態で収容され
    ると共に回転ケースから導出された一方の端部及び固定
    ケースから導出された他方の端部に各々接続部を備え、
    所定幅の帯状に形成されたケーブル本体と、 を含むスパイラルケーブル装置であって、 ケーブル本体の一方の幅方向端縁に当該ケーブル本体と
    一体に形成されて回転ケースの内側面に当接する第1の
    当接部、及び、ケーブル本体の他方の幅方向端縁に当該
    ケーブル本体と一体に形成されて固定ケースにおける回
    転ケースの内側面と対向する内側面に当接する第2の当
    接部、の少なくとも一方を有し、 ケーブル本体の最短幅方向寸法を、回転ケースの内側面
    と固定ケースにおける回転ケースの内側面と対向する内
    側面との距離よりも小さく設定し、 ケーブル本体の最長幅方向寸法を、回転ケースの内側面
    と固定ケースにおける回転ケースの内側面と対向する内
    側面との距離以上に設定した、 ことを特徴とするスパイラルケーブル装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の当接部及び前記第2の当接部
    のいずれも有し、かつ、第1の当接部の形成位置と第2
    の当接部の形成位置とをケーブル本体の長手方向にずら
    した、 ことを特徴とする請求項1記載のスパイラルケーブル装
    置。
JP1943394A 1994-02-16 1994-02-16 スパイラルケーブル装置 Pending JPH07231549A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021200366A1 (ja) * 2020-04-02 2021-10-07 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤハーネス

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