JPH07230906A - 永久磁石およびその製造方法 - Google Patents

永久磁石およびその製造方法

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JPH07230906A
JPH07230906A JP6019653A JP1965394A JPH07230906A JP H07230906 A JPH07230906 A JP H07230906A JP 6019653 A JP6019653 A JP 6019653A JP 1965394 A JP1965394 A JP 1965394A JP H07230906 A JPH07230906 A JP H07230906A
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permanent magnet
silica
coating
magnet
alloy
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JP6019653A
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Koichiro Tsuji
晃一郎 辻
Yoshinori Fukazawa
美紀 深沢
Kenji Shirasu
賢治 白須
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/0253Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets
    • H01F41/026Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets protecting methods against environmental influences, e.g. oxygen, by surface treatment

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気特性および耐食性にすぐれた永久磁石お
よびこの永久磁石を効率的かつ低コストに製造する方法
を提供する。 【構成】 Nd−Fe−B系合金磁石の表面に、有機変
性シリカ系被膜を形成したことを特徴とする永久磁石。
この永久磁石を得るに際しては、シリカ系前駆物質と、
メタクリレート系、エポキシ系およびビニル系から選ば
れた有機系前駆物質の少なくとも1種との混合物に、酸
性水を加えて撹拌し、加水分解および重縮合せしめて形
成したゾル中に、Nd−Fe−B系合金磁石を浸漬して
引き上げた後、熱硬化処理することにより、前記合金磁
石の表面に有機変性シリカ系被膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、永久磁石およびその
製造方法に関するものである。さらに詳しくは、磁気特
性および耐食性にすぐれた永久磁石およびこの永久磁石
を効率的かつ低コストに製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】希土類鉄系焼結合金磁石、とくにNd
(ネオジウム)−Fe(鉄)−B(硼素)系合金磁石
は、磁気特性がすぐれ、かつ低コストであることから、
OA機器や精密機器などの分野において広く使用されて
いる。
【0003】しかるに、Nd−Fe−B系合金磁石は、
鉄を主成分としていることから、空気中の水分や酸素の
影響を受けて錆を発生しやすく、耐食性が劣り、耐久寿
命が短いという致命的な欠点を有していた。
【0004】そこで、従来では、Nd−Fe−B系合金
磁石の表面から水分などが侵入するのを遮断して、該合
金磁石の耐食性を改良するために、前記合金磁石の表面
にエポキシ系などの有機系樹脂を塗装被覆する方法およ
びニッケルなどの耐食性金属被膜を鍍金被覆する方法な
どが採用されていたが、これらの方法では、前記合金磁
石と前記塗装被膜または鍍金被膜との密着性が悪く、機
械的強度が劣ることから、磁石性能を十分に改良するこ
とができなかった。
【0005】かかる実情に鑑み、近年においてはNd−
Fe−B系合金磁石の耐食性と機械的性質をあわせて改
良する方法が数多くなされており、例えば前記合金磁
石の結晶粒間の空隙に、アマニ油、ワックス、ワニス、
水ガラス、ポリエステル樹脂、フエノール樹脂およびエ
ポキシ樹脂などの封止剤を充填し、さらにこの磁石の表
面に塗装やコーティングなどの表面処理を行うことによ
り耐食性を改良する方法(特開昭62−287004号
公報)、前記合金磁石の表面に有機チタンを付着させ
た後、不活性雰囲気中で熱処理することにより耐食性を
改良する方法(特開昭63−168009号公報)、お
よび前記合金磁石の材料である合金粉末の表面に、水
ガラスなどによりケイ素質被膜を形成し、次いでこの合
金粉末を用いて磁石を成形することにより、粗大結晶粒
の生成を防ぎ、プロセスの簡素化を図ると共に、酸素分
圧の高い雰囲気での使用を可能とする方法(特開平3−
295204号公報)などが提案されている。
【0006】しかしながら、これらの方法で得られたN
d−Fe−B系合金磁石(永久磁石)は、その機械的性
質こそ改良されているものの、耐食性についてはいまだ
に不十分であり、しかもとくに上記および法では、
大型の装置を必要とし、工程の複雑化を招くために磁石
のコスト低減を図れないという問題を包含していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
従来の永久磁石が有する問題点を解決するために検討し
た結果、達成されたものである。
【0008】したがって、この発明の目的は、磁気特性
および耐食性にすぐれた永久磁石およびこの永久磁石を
効率的かつ低コストに製造する方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の永久磁石は、Nd−Fe−B系合金磁
石の表面に、有機変性シリカ系被膜を形成したことを特
徴とする。
【0010】また、この発明の永久磁石の製造方法は、
シリカ系前駆物質と、メタクリレート系、エポキシ系お
よびビニル系から選ばれた有機系前駆物質の少なくとも
1種との混合物に、酸性水を加えて撹拌し、加水分解お
よび重縮合せしめて形成したゲル中に、Nd−Fe−B
系合金磁石を浸漬して引き上げた後、熱硬化処理するこ
とにより、前記Nd−Fe−B系合金磁石の表面に、有
機変性シリカ系被膜を形成することを特徴とする。
【0011】
【作用】この発明の永久磁石は、Nd−Fe−B系合金
磁石の表面に、有機変性シリカ系被膜を形成したため、
Nd−Fe−B系合金磁石のすぐれた磁気特性を保持し
たまま、有機変性シリカ系被膜により水分や酸素の侵入
を十分に防止してすぐれた耐食性を発揮し、磁石の長寿
命化を実現することができる。
【0012】また、この発明の永久磁石の製造方法によ
れば、従来の塗装や鍍金などの面倒な工程を必要とせ
ず、磁石をゲル中にディッピング後熱硬化処理するとい
う簡便な工程により、磁気特性および耐食性にすぐれた
永久磁石を効率的かつ低コストに製造することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しつつ、この発明の永久磁
石およびその製造方法の実施例について具体的に説明す
る。
【0014】図1はこの発明の永久磁石の一例を示す断
面説明図、図2はこの発明の永久磁石の製造方法を示す
工程概略図である。
【0015】図1に示した実施例おいて、この発明の永
久磁石1は、Nd−Fe−B系合金磁石2と、その表面
に形成した有機変性シリカ系被膜3とからなる。
【0016】この発明でいうNd−Fe−B系合金磁石
2とは、少なくともネオジウム、鉄および硼素を含む磁
石を意味し、これら成分以外にも、ランタン、セリウ
ム、プラセオジウム、ジスプロシウム、ホルミウムおよ
びテレビウムから選ばれた希土類元素、アルミニウム、
チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニ
ッケル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル
およびタングステンから選ばれた金属元素を所望に応じ
て少量含有することができる。
【0017】このNd−Fe−B系合金磁石における各
成分の割合は、通常ネオジウムが5〜15モル%、鉄が
70〜90モル%、硼素が2〜10モル%の範囲にある
ことが好適である。
【0018】なお、Nd−Fe−B系合金磁石2は、通
常公知の方法により製造することができ、例えば所定割
合のネオジウム、鉄、硼素および他の金属からなる原料
を準備し、この混合物を高真空下、高周波加熱などの手
段で鋳造し、得られたインゴットを解砕、粗粉砕して合
金粉末となす。次に、前記合金粉末をジェットミルなど
を用いて微粉砕し、この微粉末を磁場中で成形した成形
体を、焼成炉内で高真空、高温下に焼結することによ
り、所望のNd−Fe−B系合金磁石を得ることができ
る。
【0019】また、有機変性シリカ系被膜3は、シリカ
系前駆物質と、メタクリレート系、エポキシ系およびビ
ニル系から選ばれた有機系前駆物質の少なくとも1種、
とくに好ましくはメタクリレート系前駆物質とから形成
された硬化被膜であり、その膜厚は、0.1〜500μ
m、とくに0.1〜50μmの範囲にある。
【0020】そして、有機変性シリカ系被膜3は、上記
シリカ系前駆物質成分30〜70モル%と、上記有機系
前駆物質成分30〜70モル%とからなる硬化被膜であ
ることがとくに望ましい。
【0021】ここで、上記シリカ系前駆物質成分の具体
例としては、テトラエチルオルソシリケイトなどが挙げ
られる。
【0022】また、上記有機系前駆物質成分におけるメ
タクリレート系前駆物質の具体例としては、オルガノモ
ディファイドアルコキシド、3−メタクリルオキシチル
トリメトキシシラン(MPMS)などが、エポキシ系前
駆物質の具体例としては、3−グリシルオキシプロピル
トリメトキシシラン(GPMS)などが、ビニル系前駆
物質の具体例としては、ビニル−トリエトキシシラン
(VES)などが、それぞれ挙げられる。
【0023】このように、Nd−Fe−B系合金磁石の
表面に有機変性シリカ系被膜を形成してなるこの発明の
永久磁石は、Nd−Fe−B系合金磁石のすぐれた磁気
特性を保持したまま、有機変性シリカ系被膜により水分
や酸素の侵入を十分に防止してすぐれた耐食性を発揮
し、磁石の長寿命化を実現することができ、OA機器や
精密機器などの用途にきわめて有用である。
【0024】次に、図2にしたがって、この発明の永久
磁石の製造方法の一具体例について詳述する。
【0025】この発明の製造方法においては、上記有機
変性シリカ系被膜3の形成方法として、被膜の沈着が容
易に可能なゾル−ゲル法が採用される。
【0026】すなわち、まずシリカ系前駆物質と有機系
前駆物質とからなるゾルは、シリカ系前駆物質と有機系
前駆物質を所望の割合で混合した混合物をゾル形成のオ
ルモシルとして用い、これに塩酸、硝酸、硫酸などの酸
性水を加え、十分に撹拌して、加水分解および重縮合を
生起せしめることにより、容易に形成することができ
る。
【0027】ここで、ゲルの形成に際しては、シリカ系
前駆物質成分/有機系前駆物質成分の割合を、30〜7
0モル%、30〜70モル%、好ましくは30〜50モ
ル%/50〜70モル%とするのが望ましく、シリカ系
前駆物質成分が30モル%以下ではゾルが2相に分離し
てしまう。また50モル%以上ではゾルが短期間でゲル
化してしまうため好ましくない。
【0028】次に、上記で得られたゲルを任意のディッ
プコーティング装置に入れ、ゲル中にNd−Fe−B系
合金磁石を所望時間浸漬(ディッピング)して引き上げ
た後、これをオーブンなどの熱処理装置に入れ、100
〜200℃程度の温度で、5〜15時間熱硬化処理を行
うことにより、膜厚が均一な有機変性シリカ系被膜を形
成することができる。
【0029】なお、上記ゲルの濃度および/またはNd
−Fe−B系合金磁石の引き上げ速度を適切に制御する
ことにより、形成される有機変性シリカ系被膜の膜厚を
0.1〜500μmの範囲に調節することが望ましい。
【0030】また、ゲルに水分が多く含まれる場合に
は、Nd−Fe−B系合金磁石の表面に形成したゲル被
膜の熱硬化処理に先立ち、赤外線照射または真空加熱に
より、前記ゲル被膜から水分を除去することが望まし
い。
【0031】さらに、シリカ系前駆物質成分および有機
系前駆物質成分からなるゲルに対し、クロム酸亜鉛、酸
化鉄、マイカ、シリカ、酸化チタンおよびジルコニアか
ら選ばれた固体粉末の少なくとも1種を2〜40モル%
添加することによって、有機変性シリカ系被膜の機械的
性質を一層すぐれたものにすることができる。なお、こ
の場合には、ゲルに固体粉末を添加した後、超音波処理
などを施すことにより、固体粉末のゲルに対する分散制
を促進させることが望ましい。
【0032】かくして、上記したこの発明の永久磁石の
製造方法によれば、従来の塗装や鍍金などの面倒な工程
を必要とせず、磁石をゲル中にディッピング後熱硬化処
理するという簡便な工程により、磁気特性および耐食性
にすぐれた永久磁石を効率的かつ低コストに製造するこ
とができる。
【0033】以下に、試験例を挙げて、この発明の構成
および効果をさらに詳述する。
【0034】<試験例> (1)Nd−Fe−B系合金磁石の準備 Nd−Fe−B系合金磁石として、ネオジウム5〜15
モル%、鉄70〜90モル%、硼素2〜10モル%の割
合からなる3mm×10mm×50mmの立法体形状のものを
準備した。
【0035】(2)ゾルの調整 テトラエチルオルソシリケイト13.44mlおよびオル
ガノモディファイドアルコキシド34.50mlを5分間
予備混合し、これに35%塩酸0.60mlと水6.0ml
を加えて十分に混合した。混合開始後1分間で混合物は
透明になり、急速に発熱した。さらに約20分間混合を
続けることにより、透明なゾルが得られた。
【0036】(3)ディップコーティング ディップコート装置に上記ゾルを入れ、ホルダーに取付
けたNd−Fe−B系合金磁石をゾルに浸漬してから、
9cm/分の速度で引き上げた。
【0037】(4)熱硬化処理 ゾルから引き上げた後、有機変性シリカ系被膜はすぐに
硬化を開始するが、まず120℃で3時間真空加熱処理
を行ない、水分を蒸発させた後、160℃の熱オーブン
中で10時間熱硬化処理を行ったところ、膜厚10μm
の均一なシリカ−メタクリレート系硬化被膜を形成する
ことができた。……本永久磁石をサンプルAとする。
【0038】なお、比較のために、上記と同様のNd−
Fe−B系合金磁石の表面に、通常の鍍金法により膜厚
10μmのニッケル被膜を形成した。……本永久磁石を
サンプルBとする。
【0039】さらに、上記と同様のNd−Fe−B系合
金磁石の表面に、通常のコーティング法により膜厚20
μmのエポキシ樹脂被膜を形成した。……本永久磁石を
サンプルCとする。
【0040】(4)耐食性の評価 上記で得た3種類の永久磁石について、下記条件による
耐食性試験を行い、その評価結果を表1に示した。
【0041】熱衝撃試験 室温−(5min)→40℃(1hrキープ)−(5m
in)→120℃(1hrキープ)−(5min)→室
温 でこれを500サイクルし、結果を下記の基準で判定。
【0042】○ 表面の割れ、腐食全くなし × 表面の割れなし、ただし腐食が多少進行。
【0043】高湿度試験 80℃,湿度95%,500hr し、結果を下記の基準で判定。
【0044】○ 表面の割れ、腐食全くなし △ 表面の割れなし、ただし腐食がいくらか進行 × 表面全体に亘る割れがあり、腐食域も発生。
【0045】高温度試験 120℃で1000hr し、結果を下記の基準で判定。
【0046】○ 表面の割れ、腐食全くなし 塩水噴霧試験 5重量%食塩水 35℃,48hr (ASTM B−117に準拠) し、結果を下記の基準で判定。
【0047】○ 表面の割れ、腐食全くなし × 表面全体に亘る割れがあり、腐食域も発生。
【0048】
【表1】 表1の結果から明らかなように、この発明の永久磁石A
は、従来の永久磁石BまたはCに比較して、耐食性がき
わめてすぐれている。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の永久磁
石は、Nd−Fe−B系合金磁石の表面に、有機変性シ
リカ系被膜を形成したため、Nd−Fe−B系合金磁石
のすぐれた磁気特性を保持したまま、有機変性シリカ系
被膜により水分や酸素の侵入を十分に防止してすぐれた
耐食性を発揮し、磁石の長寿命化を実現することができ
る。
【0050】また、この発明の永久磁石の製造方法によ
れば、従来の塗装や鍍金などの面倒な工程を必要とせ
ず、磁石をゲル中にディッピング後熱硬化処理するとい
う簡便な工程により、磁気特性および耐食性にすぐれた
永久磁石を効率的かつ低コストに製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の永久磁石の一例を示す断面説
明図はである。
【図2】図2はこの発明の永久磁石の製造方法を示す工
程概略図である。
【符号の説明】
1 永久磁石 2 Nd−Fe−B系合金磁石 3 有機変性シリカ系被膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 永久磁石およびその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、永久磁石およびその
製造方法に関するものである。さらに詳しくは、磁気特
性および耐食性にすぐれた永久磁石およびこの永久磁石
を効率的かつ低コストに製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】希土類鉄系焼結合金磁石、とくにNd
(ネオジウム)−Fe(鉄)−B(硼素)系合金磁石
は、磁気特性がすぐれ、かつ低コストであることから、
OA機器や精密機器などの分野において広く使用されて
いる。
【0003】しかるに、Nd−Fe−B系合金磁石は、
鉄を主成分としていることから、空気中の水分や酸素の
影響を受けて錆を発生しやすく、耐食性が劣り、耐久寿
命が短いという致命的な欠点を有していた。
【0004】そこで、従来では、Nd−Fe−B系合金
磁石の表面から水分などが侵入するのを遮断して、該合
金磁石の耐食性を改良するために、前記合金磁石の表面
にエポキシ系などの有機系樹脂を塗装被覆する方法およ
びニッケルなどの耐食性金属被膜を鍍金被覆する方法な
どが採用されていたが、これらの方法では、前記合金磁
石と前記塗装被膜または鍍金被膜との密着性が悪く、機
械的強度が劣ることから、磁石性能を十分に改良するこ
とができなかった。
【0005】かかる実情に鑑み、近年においてはNd−
Fe−B系合金磁石の耐食性と機械的性質をあわせて改
良する方法が数多くなされており、例えば前記合金磁
石の結晶粒間の空隙に、アマニ油、ワックス、ワニス、
水ガラス、ポリエステル樹脂、フエノール樹脂およびエ
ポキシ樹脂などの封止剤を充填し、さらにこの磁石の表
面に塗装やコーティングなどの表面処理を行うことによ
り耐食性を改良する方法(特開昭62−287004号
公報)、前記合金磁石の表面に有機チタンを付着させ
た後、不活性雰囲気中で熱処理することにより耐食性を
改良する方法(特開昭63−168009号公報)、お
よび前記合金磁石の材料である合金粉末の表面に、水
ガラスなどによりケイ素質被膜を形成し、次いでこの合
金粉末を用いて磁石を成形することにより、粗大結晶粒
の生成を防ぎ、プロセスの簡素化を図ると共に、酸素分
圧の高い雰囲気での使用を可能とする方法(特開平3−
295204号公報)などが提案されている。
【0006】しかしながら、これらの方法で得られたN
d−Fe−B系合金磁石(永久磁石)は、その機械的性
質こそ改良されているものの、耐食性についてはいまだ
に不十分であり、しかもとくに上記および法では、
大型の装置を必要とし、工程の複雑化を招くために磁石
のコスト低減を図れないという問題を包含していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
従来の永久磁石が有する問題点を解決するために検討し
た結果、達成されたものである。
【0008】したがって、この発明の目的は、磁気特性
および耐食性にすぐれた永久磁石およびこの永久磁石を
効率的かつ低コストに製造する方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の永久磁石は、Nd−Fe−B系合金磁
石の表面に、有機変性シリカ系被膜を形成したことを特
徴とする。
【0010】また、この発明の永久磁石の製造方法は、
シリカ系前駆物質と、メタクリレート系、エポキシ系お
よびビニル系から選ばれた有機系前駆物質の少なくとも
1種との混合物に、酸性水を加えて撹拌し、加水分解お
よび重縮合せしめて形成したゾル中に、Nd−Fe−B
系合金磁石を浸漬して引き上げた後、熱硬化処理するこ
とにより、前記Nd−Fe−B系合金磁石の表面に、有
機変性シリカ系被膜を形成することを特徴とする。
【0011】
【作用】この発明の永久磁石は、Nd−Fe−B系合金
磁石の表面に、有機変性シリカ系被膜を形成したため、
Nd−Fe−B系合金磁石のすぐれた磁気特性を保持し
たまま、有機変性シリカ系被膜により水分や酸素の侵入
を十分に防止してすぐれた耐食性を発揮し、磁石の長寿
命化を実現することができる。
【0012】また、この発明の永久磁石の製造方法によ
れば、従来の塗装や鍍金などの面倒な工程を必要とせ
ず、磁石をゾル中にディッピング後熱硬化処理するとい
う簡便な工程により、磁気特性および耐食性にすぐれた
永久磁石を効率的かつ低コストに製造することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しつつ、この発明の永久磁
石およびその製造方法の実施例について具体的に説明す
る。
【0014】図1はこの発明の永久磁石の一例を示す断
面説明図、図2はこの発明の永久磁石の製造方法を示す
工程概略図である。
【0015】図1に示した実施例おいて、この発明の永
久磁石1は、Nd−Fe−B系合金磁石2と、その表面
に形成した有機変性シリカ系被膜3とからなる。
【0016】この発明でいうNd−Fe−B系合金磁石
2とは、少なくともネオジウム、鉄および硼素を含む磁
石を意味し、これら成分以外にも、ランタン、セリウ
ム、プラセオジウム、ジスプロシウム、ホルミウムおよ
びテレビウムから選ばれた希土類元素、アルミニウム、
チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニ
ッケル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル
およびタングステンから選ばれた金属元素を所望に応じ
て少量含有することができる。
【0017】このNd−Fe−B系合金磁石における各
成分の割合は、通常ネオジウムが5〜15モル%、鉄が
70〜90モル%、硼素が2〜10モル%の範囲にある
ことが好適である。
【0018】なお、Nd−Fe−B系合金磁石2は、通
常公知の方法により製造することができ、例えば所定割
合のネオジウム、鉄、硼素および他の金属からなる原料
を準備し、この混合物を高真空下、高周波加熱などの手
段で鋳造し、得られたインゴットを解砕、粗粉砕して合
金粉末となす。次に、前記合金粉末をジェットミルなど
を用いて微粉砕し、この微粉末を磁場中で成形した成形
体を、焼成炉内で高真空、高温下に焼結することによ
り、所望のNd−Fe−B系合金磁石を得ることができ
る。
【0019】また、有機変性シリカ系被膜3は、シリカ
系前駆物質と、メタクリレート系、エポキシ系およびビ
ニル系から選ばれた有機系前駆物質の少なくとも1種、
とくに好ましくはメタクリレート系前駆物質とから形成
された硬化被膜であり、その膜厚は、0.1〜500μ
m、とくに0.1〜50μmの範囲にある。
【0020】そして、有機変性シリカ系被膜3は、上記
シリカ系前駆物質成分30〜70モル%と、上記有機系
前駆物質成分30〜70モル%とからなる硬化被膜であ
ることがとくに望ましい。
【0021】ここで、上記シリカ系前駆物質成分の具体
例としては、テトラエチルオルソシリケイトなどが挙げ
られる。
【0022】また、上記有機系前駆物質成分におけるメ
タクリレート系前駆物質の具体例としては、オルガノモ
ディファイドアルコキシド、3−メタクリルオキシピル
トリメトキシシラン(MPMS)などが、エポキシ系前
駆物質の具体例としては、3−グリシルオキシプロピル
トリメトキシシラン(GPMS)などが、ビニル系前駆
物質の具体例としては、ビニル−トリエトキシシラン
(VES)などが、それぞれ挙げられる。
【0023】このように、Nd−Fe−B系合金磁石の
表面に有機変性シリカ系被膜を形成してなるこの発明の
永久磁石は、Nd−Fe−B系合金磁石のすぐれた磁気
特性を保持したまま、有機変性シリカ系被膜により水分
や酸素の侵入を十分に防止してすぐれた耐食性を発揮
し、磁石の長寿命化を実現することができ、OA機器や
精密機器などの用途にきわめて有用である。
【0024】次に、図2にしたがって、この発明の永久
磁石の製造方法の一具体例について詳述する。
【0025】この発明の製造方法においては、上記有機
変性シリカ系被膜3の形成方法として、被膜の沈着が容
易に可能なゾル−ゲル法が採用される。
【0026】すなわち、まずシリカ系前駆物質と有機系
前駆物質とからなるゾルは、シリカ系前駆物質と有機系
前駆物質を所望の割合で混合した混合物をゾル形成のオ
ルモシルとして用い、これに塩酸、硝酸、硫酸などの酸
性水を加え、十分に撹拌して、加水分解および重縮合を
生起せしめることにより、容易に形成することができ
る。
【0027】ここで、ゾルの形成に際しては、シリカ系
前駆物質成分/有機系前駆物質成分の割合を、30〜7
0モル%/30〜70モル%、好ましくは30〜50モ
ル%/50〜70モル%とするのが望ましく、シリカ系
前駆物質成分が30モル%以下ではゾルガ2相に分離し
てしまう。また70モル%以上ではゾルが短期間でゲル
化してしまうため好ましくない。
【0028】次に、上記で得られたゾルを任意のディッ
プコーティング装置に入れ、ゾル中にNd−Fe−B系
合金磁石を所望時間浸漬(ディッピング)して引き上げ
た後、これをオーブンなどの熱処理装置に入れ、100
〜200℃程度の温度で、5〜15時間熱硬化処理を行
うことにより、膜厚が均一な有機変性シリカ系被膜を形
成することができる。
【0029】なお、上記ゾルの濃度および/またはNd
−Fe−B系合金磁石の引き上げ速度を適切に制御する
ことにより、形成される有機変性シリカ系被膜の膜厚を
0.1〜500μmの範囲に調節することが望ましい。
【0030】また、ゾルに水分が多く含まれる場合に
は、Nd−Fe−B系合金磁石の表面に形成したゾル被
膜の熱硬化処理に先立ち、赤外線照射または真空加熱に
より、前記ゾル被膜から水分を除去することが望まし
い。
【0031】さらに、シリカ系前駆物質成分および有機
系前駆物質成分からなるゾルに対し、クロム酸亜鉛、酸
化鉄、マイカ、シリカ、酸化チタンおよびジルコニアか
ら選ばれた固体粉末の少なくとも1種を2〜40モル%
添加することによって、有機変性シリカ系被膜の機械的
性質を一層すぐれたものにすることができる。なお、こ
の場合には、ゾルに固体粉末を添加した後、超音波処理
などを施すことにより、固体粉末のゾルに対する分散性
を促進させることが望ましい。
【0032】かくして、上記したこの発明の永久磁石の
製造方法によれば、従来の塗装や鍍金などの面倒な工程
を必要とせず、磁石をゾル中にディッピング後熱硬化処
理するという簡便な工程により、磁気特性および耐食性
にすぐれた永久磁石を効率的かつ低コストに製造するこ
とができる。
【0033】以下に、試験例を挙げて、この発明の構成
および効果をさらに詳述する。
【0034】<試験例> (1)Nd−Fe−B系合金磁石の準備 Nd−Fe−B系合金磁石として、ネオジウム5〜15
モル%、鉄70〜90モル%、硼素2〜10モル%の割
合からなる3mm×10mm×50mmの立法体形状のものを
準備した。
【0035】(2)ゾルの調整 テトラエチルオルソシリケイト13.44mlおよびオル
ガノモディファイドアルコキシド34.50mlを5分間
予備混合し、これに35%塩酸0.60mlと水6.0ml
を加えて十分に混合した。混合開始後1分間で混合物は
透明になり、急速に発熱した。さらに約20分間混合を
続けることにより、透明なゾルが得られた。
【0036】(3)ディップコーティング ディップコート装置に上記ゾルを入れ、ホルダーに取付
けたNd−Fe−B系合金磁石をゾルに浸漬してから、
9cm/分の速度で引き上げた。
【0037】(4)熱硬化処理 ゾルから引き上げた後、有機変性シリカ系被膜はすぐに
硬化を開始するが、まず120℃で3時間真空加熱処理
を行ない、水分を蒸発させた後、160℃の熱オーブン
中で10時間熱硬化処理を行ったところ、膜厚10μm
の均一なシリカ−メタクリレート系硬化被膜を形成する
ことができた。……本永久磁石をサンプルAとする。
【0038】なお、比較のために、上記と同様のNd−
Fe−B系合金磁石の表面に、通常の鍍金法により膜厚
10μmのニッケル被膜を形成した。……本永久磁石を
サンプルBとする。
【0039】さらに、上記と同様のNd−Fe−B系合
金磁石の表面に、通常のコーティング法により膜厚20
μmのエポキシ樹脂被膜を形成した。……本永久磁石を
サンプルCとする。
【0040】(4)耐食性の評価 上記で得た3種類の永久磁石について、下記条件による
耐食性試験を行い、その評価結果を表1に示した。
【0041】熱衝撃試験 室温−(5min)→40℃(1hrキープ)−(5m
in)→120℃(1hrキープ)−(5min)→室
温 でこれを500サイクルし、結果を下記の基準で判定。 ○ 表面の割れ、腐食全くなし × 表面の割れなし、ただし腐食が多少進行。
【0042】高湿度試験 80℃、湿度95%、500hrで高湿度試験し、結果
を下記の基準で判定。 ○ 表面の割れ、腐食全くなし △ 表面の割れなし、ただし腐食がいくらか進行 × 表面全体に亘る割れがあり、腐食域も発生。
【0043】高温度試験 120℃で1000hr高温度試験し、結果を下記の基
準で判定。 ○ 表面の割れ、腐食全くなし
【0044】塩水噴霧試験 5重量%食塩水を用い、35℃、48hrの条件で、A
STM B−117に準拠して試験し、結果を下記の基
準で判定。 ○ 表面の割れ、腐食全くなし × 表面全体に亘る割れがあり、腐食域も発生。
【0045】
【表1】 表1の結果から明らかなように、この発明の永久磁石A
は、従来の永久磁石BまたはCに比較して、耐食性がき
わめてすぐれている。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の永久磁
石は、Nd−Fe−B系合金磁石の表面に、有機変性シ
リカ系被膜を形成したため、Nd−Fe−B系合金磁石
のすぐれた磁気特性を保持したまま、有機変性シリカ系
被膜により水分や酸素の侵入を十分に防止してすぐれた
耐食性を発揮し、磁石の長寿命化を実現することができ
る。
【0047】また、この発明の永久磁石の製造方法によ
れば、従来の塗装や鍍金などの面倒な工程を必要とせ
ず、磁石をゾル中にディッピング後熱硬化処理するとい
う簡便な工程により、磁気特性および耐食性にすぐれた
永久磁石を効率的かつ低コストに製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の永久磁石の一例を示す断面説
明図である。
【図2】図2はこの発明の永久磁石の製造方法を示す工
程概略図である。
【符号の説明】 1 永久磁石 2 Nd−Fe−B系合金磁石 3 有機変性シリカ系被膜

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Nd−Fe−B系合金磁石の表面に、有
    機変性シリカ系被膜を形成したことを特徴とする永久磁
    石。
  2. 【請求項2】 有機変性シリカ系被膜の膜厚が、0.1
    〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の
    永久磁石。
  3. 【請求項3】 有機変性シリカ系被膜が、シリカ系前駆
    物質と、メタクリレート系、エポキシ系およびビニル系
    から選ばれた有機系前駆物質の少なくとも1種とから形
    成された硬化被膜であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の永久磁石。
  4. 【請求項4】 有機変性シリカ系被膜が、シリカ系前駆
    物質成分30〜70モル%と、有機系前駆物質成分30
    〜70モル%とからなることを特徴とする請求項1、2
    または3に記載の永久磁石。
  5. 【請求項5】 有機変性シリカ系被膜が、シリカ−メタ
    クリレート系硬化被膜からなることを特徴とする請求項
    1、2、3または4に記載の永久磁石。
  6. 【請求項6】 シリカ系前駆物質と、メタクリレート
    系、エポキシ系およびビニル系から選ばれた有機系前駆
    物質の少なくとも1種との混合物に、酸性水を加えて撹
    拌し、加水分解および重縮合せしめて形成したゲル中
    に、Nd−Fe−B系合金磁石を浸漬して引き上げた
    後、熱硬化処理することにより、前記Nd−Fe−B系
    合金磁石の表面に、有機変性シリカ系被膜を形成するこ
    とを特徴とする永久磁石の製造方法。
  7. 【請求項7】 ゲルの濃度および/またはNd−Fe−
    B系合金磁石の引き上げ速度を制御することにより、形
    成される有機変性シリカ系被膜の膜厚を0.1〜500
    μmの範囲に調節することを特徴とする請求項6に記載
    の永久磁石の製造方法。
  8. 【請求項8】 ゲルを、シリカ系前駆物質成分30〜7
    0モル%と、有機系前駆物質成分30〜70モル%との
    混合物を用いて形成することを特徴とする請求項6また
    は7に記載の永久磁石の製造方法。
  9. 【請求項9】 ゲルを、シリカ系前駆物質成分と、有機
    メタクリレート系前駆物質との混合物から形成すること
    を特徴とする請求項6、7または8に記載の永久磁石。
  10. 【請求項10】 Nd−Fe−B系合金磁石の表面に形
    成したゲル被膜の熱硬化処理に先立ち、赤外線照射また
    は真空加熱により、前記ゲル被膜から水分を除去するこ
    とを特徴とする請求項6、7、8または9に記載の永久
    磁石の製造方法。
  11. 【請求項11】 ゲルが、シリカ系前駆物質成分および
    有機系前駆物質成分の混合物に加えて、クロム酸亜鉛、
    酸化鉄、マイカ、シリカ、酸化チタンおよびジルコニア
    から選ばれた固体粉末の少なくとも1種を2〜40モル
    %含有することを特徴とする請求項6、7、8、9また
    は10に記載の永久磁石の製造方法。
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