JPH07230152A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤

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JPH07230152A
JPH07230152A JP2127894A JP2127894A JPH07230152A JP H07230152 A JPH07230152 A JP H07230152A JP 2127894 A JP2127894 A JP 2127894A JP 2127894 A JP2127894 A JP 2127894A JP H07230152 A JPH07230152 A JP H07230152A
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solid processing
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bleach
silver halide
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Kenji Kuwae
健児 加
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも1種のアミノポリカルボン酸鉄
(III)錯体と、少なくとも1種の定着剤を一括して含
有するハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固
体処理剤において、該アミノポリカルボン酸鉄(III)
錯体が含水塩であり、かつ該固体処理剤の50℃における
乾燥減量が0.1〜10wt%である粒子状又は錠剤状である
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理
剤により達成。 【効果】 経時及び高温環境下における安定した保存性
を有し、生産時又は使用時における空気中の湿分又は輸
送時の振動等の外力等に対しても微粉を発生せず取り扱
い性に優れる粒子状又は錠剤状のハロゲン化銀カラー写
真感光材料の漂白定着用固体処理剤の提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒子状及び錠剤状のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は、通常、黒
白現像液、定着液又は発色現像液、漂白液、漂白定着
液、安定液等の処理液を使って現像処理が行われ、イメ
ージワイズな画像が得られる。ここで使用される各処理
液は、使い易さのために1つ又は複数の濃厚液パートの
形でプラスチックボトルに入れられ、処理剤キットとし
てユーザーに供給される。ユーザーはこれら処理剤キッ
トを水で希釈して使用液(スタート液及び補充液)を調
製し、使用している。
【0003】近年、カラー写真処理業界においてミニラ
ボと呼ばれる小型自動現像機を使用した小規模の現像所
が急増し、ミニラボで使用される処理剤キットの量も増
加してきている。処理剤キットは通常、濃厚液になって
はいるがそれでも前記キットの貯蔵や保管には多くのス
ペースを要し、また、これらの輸送コストも上昇する。
更に廃棄されるプラスチックボトルの量も年々増加して
きており、これら廃棄されるプラスチックボトルは、回
収し、処理する必要があるが、これらプラスチックボト
ルの回収、処理は困難であるので、廃棄されるプラスチ
ックボトルの量が少ない処理剤の開発がのぞまれてい
る。
【0004】貯蔵に要するスペースを少なくし、輸送コ
ストを軽減し、また廃棄されるプラスチックの量を少な
くするためには、処理剤を粉剤化して供給することが考
えられるが、粉剤化した写真処理剤は、その溶解時に微
粉が舞い上がり、作業者が吸い込んだりして健康への影
響が懸念されるばかりでなく、舞い上がった処理剤成分
が別の写真処理液に混入し、これによって現像処理にト
ラブルが発生するという問題が生じる。
【0005】このため写真処理剤を顆粒化し、顆粒状の
混合物とする技術が特開平2-109042号、同2-109043号、
同4-254853号等に記載されている。更に、特開平5-1194
54号、同5-113646号には、固体現像処理剤を用いる写真
処理システムが記載され、該処理システムに用いる固体
処理剤が記載されている。
【0006】ところでハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理において、脱銀工程として漂白と定着の両方の工
程をまとめて1浴で行う漂白定着処理が一般に広く行わ
れているが、漂白定着剤は酸化剤である漂白剤と、定着
剤として使用している還元性のチオ硫酸塩とが共存する
ために非常に不安定なことが問題となっている。
【0007】固体処理剤の形で漂白定着剤を作る場合に
も、特にその保存性の問題が障害となり、これまでにも
多くの解決のための検討が行われてきた。例えば特開平
4-19655号において漂白剤と定着剤をそれぞれ個別の層
とし、両層の間にそれ以外の化合物からなる層を設けて
真空包装する方法が開示されている。また特開平5-1427
08号には、平均粒径100〜800μmの造粒物を加圧圧縮し
て得られる錠剤が記載されている。また特開平5-119450
号には含水率が0.5〜10wt%とする錠剤が記載されてい
る。
【0008】上記の技術ではそれぞれの課題評価条件で
は一応の効果が得られているようであるが、しかし商品
が実際に製造者により生産され、各種の輸送機関を経
て、最終的に使用者の手にわたり、現像処理が行われる
までの間には様々な悪条件、環境下にさらされることと
なる。これらに耐えて前記の目的の性能を維持している
ことが必要である。
【0009】本発明者等はこの問題に対して様々な検討
を行ったところ、特に輸送、貯蔵時における熱や振動に
よる外力の影響が大きく、また製造時及び使用時には空
気中の湿度による影響が大きく、公知の技術を駆使して
もこれらの条件下で安定した前記性能を発揮し、先に述
べた微粉の発生の少ない固体処理剤を得ることは至難の
業であることが判明した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、第1に経時及び高温環境下にお
ける安定した保存性を有する粒子状及び錠剤状のハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤を提
供することにある。また、第2には生産時又は使用時に
おける空気中の湿分又は輸送時の振動等の外力等に対し
ても微粉を発生せず取り扱い性に優れる、粒子状又は錠
剤状のハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固
体処理剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下のハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体
処理剤(以下、単に固体処理剤という)により達成され
る。
【0012】(1) 少なくとも1種のアミノポリカルボ
ン酸鉄(III)錯体と、少なくとも1種の定着剤を一括
して含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定
着用固体処理剤において、該アミノポリカルボン酸鉄
(III)錯体が含水塩であり、かつ該固体処理剤の50℃
における乾燥減量が0.1〜10wt%であること。
【0013】(2) (1)項記載の固体処理剤が粒子状で
あって、かつ該固体処理剤にしめる粒子の粒径が149μm
未満の粒子が30wt%以下であること。
【0014】(3) (1)又は(2)項記載の固体処理剤
に、少なくともアミノポリカルボン酸鉄(III)錯体を
含有する造粒物が存在すること。
【0015】(4) 定着剤が少なくとも1種のチオ硫酸
塩である(1)又は(2)又は(3)記載の固体処理剤。
【0016】(5) チオ硫酸塩の一部又はすべてが造粒
物である(1)〜(4)いずれか1項記載の固体処理剤。
【0017】(6) 少なくとも糖類又は水溶性ポリマー
から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有し、前記固
体処理剤総量における該化合物の含有率が1〜30wt%で
ある(1)〜(5)いずれか1項記載の固体処理剤。
【0018】(7) 少なくとも1種のアミノポリカルボ
ン酸鉄(III)錯体の含水塩と、少なくとも1種の定着
剤を一括して含有する混合物を圧縮成型することによっ
て作られた錠剤状である(1)記載の固体処理剤。
【0019】(8) 定着剤として少なくとも1種のチオ
硫酸塩を含有することを特徴とする(7)記載の固体処理
剤 (9) 前記混合物中に少なくともアミノポリカルボン酸
鉄(III)錯体の含水塩を含有する造粒物が存在してい
る(7)又は(8)記載の固体処理剤。
【0020】(10) 前記混合物中に少なくともチオ硫酸
塩を含有する造粒物が存在する(7)〜(9)いずれか1項
記載の固体処理剤。
【0021】(11) アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体
の含水塩及び定着剤を含有する成分パーツがそれぞれ別
の造粒物である(7)〜(10)いずれか1項記載の固体処理
剤。
【0022】(12) 少なくとも糖類又は水溶性ポリマー
から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有し、前記固
体処理剤における該化合物の総量に対する含有率が1〜
30wt%である(7)〜(11)いずれか1項記載の固体処理
剤。
【0023】以下、本発明について具体的に説明する。
【0024】本発明者等は、固体処理剤に関し、実験に
より以下の事実を見出した。アミノポリカルボン酸鉄
(III)錯体を含有する漂白定着用固体処理剤におい
て、該アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体の結晶水
を、通常起こり得る温度の上限と考えられる50℃におけ
る固体処理剤中の乾燥減量が、上記問題に大きく影響す
ることをみいだした。アミノポリカルボン酸鉄(III)
錯体を含有する固体処理剤において、結晶水を持たない
該錯体の無水物を使用した場合、製品輸送時に想定され
る振動を与えると包装材料(以下包材と略す)中で微粉
を発生したり、また、包材によって完全に外気から遮断
されている時以外に(例えば使用時の溶解前、製造時の
包材への充填までの間等)一時的とはいえ高湿下にさら
されることが有り、そのような場合に、該処理剤が空気
中の湿分を吸収し、崩壊や微粉の発生が起こるという問
題が起こり、固体処理剤の取り扱い性に重大な障害が起
こることが判明した。
【0025】そこで、本発明者らは、該錯体を含水塩と
して使用したところ、上記問題についてはほぼ満足な結
果を得るに至った。しかし、固体処理剤が使用するまで
の間に想定される環境温度での経時の保存性について評
価を行ったところ、固体処理剤中のチオ硫酸塩が何らか
の反応で変質し、水に不溶な成分が生じる問題が新たに
起こった。固体処理剤の使用時に、不溶物が処理液中に
あると処理機のフィルターの目詰まりや、感光材料の表
面への付着や傷の発生など致命的な問題を生じる。
【0026】鋭意検討した結果、アミノポリカルボン酸
鉄(III)錯体の含水塩を含有する固体処理剤におい
て、該処理剤が保存される温度の上限における遊離され
る水分量が、上記の問題において著しく影響を及ぼすこ
とが明らかとなった。
【0027】上記問題は、以下の本発明の方法を実施す
ることにより解決が可能となった。
【0028】すなわち、少なくとも1種のアミノポリカ
ルボン酸鉄(III)錯体を含有する固体処理剤におい
て、該アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体を含水塩の
形で含有し、かつ、該固体処理剤の50℃における乾燥減
量を0.1〜10重量%になるように制御を行う。
【0029】本発明における乾燥減量の温度条件が50℃
である根拠は、通常物流過程で起こり得る温度の上限に
相当するためである。異なる測定温度の下では、乾燥減
量の値が変わることが予測されるが、本発明の主旨を考
えればそれらも本発明の態様の一つに含まれる。
【0030】乾燥減量が本発明の範囲より大きい場合す
なわち10重量%を越えた場合、先に述べた高温下に置か
れた場合の保存性が低下し不溶物が生じる。また、乾燥
減量が0.1重量%未満の場合、あるいは乾燥減量せずに
吸湿増量をするような場合には、該固体処理剤を包材中
に封入した状態で外から振動を加えた場合に微粉を大量
に発生する。また、さらにアミノポリカルボン酸鉄(II
I)錯体は含水塩の形で使用することにより、振動を加
えたときだけではなく使用時または製造時に置かれる環
境中の湿分の吸湿による崩壊から生じる微粉発生を防止
することが可能となる。
【0031】本発明において、固体処理剤の乾燥減量は
0.1〜10重量%の範囲であればよいが、本発明の効果の
点からすると、好ましくは0.3〜5重量%の範囲であ
り、より好ましくは0.5〜3重量%の範囲である。
【0032】本発明における乾燥減量とは、試料を50℃
で恒量になるまで放置し減少した重量を求め、この値を
測定前の試料の重量で割った値の百分率として表した値
であり、次式で計算できる。
【0033】乾燥減量=(乾燥前の試料の重量−乾燥後
の試料の重量)/(乾燥前の試料の重量)×100(重量
%) 本発明において、少なくとも1種のアミノポリカルボン
酸鉄(III)錯体の含水塩を含有することが必須である
が、異なる2種類以上の錯体を組み合わせて使用するこ
とができる。その場合、本発明の効果の点から、少なく
とも半分以上が含水塩として使用することがより好まし
い。本発明で使用するアミノポリカルボン酸鉄(III)
錯体の含水塩とは、結晶あるいはその他の固形状(非晶
質、あるいはゲル等)の形態をしており、その中に水分
を含有しているものを指し、水分の形態は結晶水、配位
水その他の水分が含まれ、その水分の割合は任意の割合
のものが含まれる。また、適当なアミノポリカルボン酸
鉄(III)錯体含水塩から加熱等により任意の割合で結
晶水を除去し、全体が均一な組成を持たないものも本発
明の態様の1つとして含まれる。本発明において、該含
水塩中の結晶水の割合とは、上記の水分の形態のすべて
を含み、上記アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体に対
する含水塩中の水分子のモル比率で表す際には本発明の
効果の点から0.3〜3.5の範囲が特に好ましく用いられ
る。本発明のアミノポリカルボン酸鉄(III)錯体中の
水分率は、熱重量分析、示差熱分析、カールフィッシャ
ー法、元素分析等、公知の適当な方法で求められる。ま
た上記アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体の固体処理
剤における含有量は10〜70wt%が好ましい。
【0034】本発明の固体処理剤の形状は、粒子状又は
錠剤状であって、ここでいう粒子状とは粉体としての一
次粒子及び造粒操作等によって得られる二次粒子(顆粒
等)を含む。
【0035】また、本発明の目的の効果の点から粒子状
の固体処理剤における粒度としては、粒径149μm未満の
粒子が30重量%以下であることが好ましく、より好まし
くは、15重量%以内、さらに好ましくは10重量%以内で
ある。この粒度とするためには、前述の造粒操作によっ
て得られる造粒物を使用してもよいし、別の手段とし
て、漂白剤または定着剤等を適度な大きさに晶析させた
ものを使用したり、それらを整粒、分級などの操作によ
って得られた結晶状粒子を使用することも可能である。
また造粒物と結晶状粒子を併用してもよい。
【0036】本発明でいう粒径とは、JIS規格のふる
いを用いて測定される大きさで、上記の〔粒径149μm未
満の粒子が30重量%以下〕とは、目開き149μmのJIS
規格のふるいでふるい分けしたときに、ふるい下に落ち
た粒子の重量が全体の30%以下であることを示す。
【0037】本発明の固体処理剤は少なくとも1種のア
ミノポリカルボン酸鉄(III)錯体の含水塩と、少なく
とも1種の定着剤を一括して含有する固体処理剤である
が、本発明の効果をより発揮させるためには、漂白剤で
あるアミノポリカルボン酸鉄(III)錯体と、定着剤で
あるチオ硫酸塩等との接触をできるだけ小さくすること
が好ましく、この点から、前記漂白剤および定着剤の少
なくとも一方が造粒物であると本発明の効果がより顕著
に発現するので好ましい。さらに、前記漂白剤および定
着剤の何れも造粒物であることが好ましい。これは、前
記漂白剤および定着剤の少なくとも一方が造粒物である
場合、前述の効果のみならず固体処理剤の保存による微
粉発生の増加が一層防止されるという別なる効果がある
ためである。
【0038】前記造粒物の製造方法としては、転動造
粒、押し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、撹拌造粒、流
動層造粒、噴霧乾燥造粒、加熱溶融造粒等の公知の方法
を用いることができる。
【0039】本発明でいう糖類とは、単糖類と、これが
複数個互いにグリコシド結合した多糖類とをいう。
【0040】単糖類とは、単一のポリヒドロキシアルデ
ヒド、ポリヒドロキシケトン及びこれらの還元誘導体、
酸化誘導体、デオキシ誘導体、アミノ誘導体、チオ誘導
体など広い範囲の誘導体の総称である。多くの糖は、一
般式 CnH2nOnで表されるが、この一般式で表される糖骨
格から誘導される化合物も含めて、本発明では単糖類と
定義する。これらの単糖類のうちで好ましいものは、糖
のアルデヒド基及びケトン基を還元して各々第一、第二
アルコール基とした糖アルコールであり、特に好ましく
は、炭素数が6のヘキシットである。
【0041】多糖類には、セルロース類、デンプン類、
グリコーゲン類などが含まれ、セルロース類には、水酸
基の一部又は全部がエーテル化されたセルロースエーテ
ル等の誘導体を含み、デンプン類には加水分解して麦芽
糖に至るまでの種々の分解生成物であるデキストリン類
等を含む。セルロース類は溶解性の観点からアルカリ金
属塩の形でもかまわない。これら多糖類で好ましく用い
られるものは、セルロース類とデキストリン類であり、
より好ましくはデキストリン類である。
【0042】本発明の単糖類の具体的例示化合物を次に
示す。
【0043】〔例示化合物〕 A−1 グリセリン A−2 D-トレイット A−3 L-トレイット A−4 エリトレット A−5 D-アラビット A−6 L-アラビット A−7 アドニット A−8 キシリット A−9 D-ソルビット A−10 L-ソルビット A−11 D-マンニット A−12 L-マンニット A−13 D-イジット A−14 L-イジット A−15 D-タリット A−16 L-タリット A−17 ズルシット A−18 アロズルシット A−19 エリスリトール これら例示化合物のうち好ましく用いられるのはA−9
〜A−19である。
【0044】本発明の多糖類の具体的例示化合物を次に
示す。
【0045】B−1 α-デキストリン B−2 β-デキストリン B−3 γ-デキストリン B−4 δ-デキストリン B−5 ε-デキストリン B−6 α-限界デキストリン B−7 β-限界デキストリン B−8 ホスホリラーゼ限界デキストリン B−9 可溶性デンプン B−10 薄手ノリデンプン B−11 白色デキストリン B−12 黄色デキストリン B−13 ブリテッシュガム B−14 パインフロー (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−15 パインデックス100 (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−16 パインデックス 1 (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−17 パインデックス 2 (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−18 パインデックス 3 (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−19 パインデックス 4 (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−20 パインデックス 6 (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−21 フードテックス (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−22 マックス 1000(商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−23 グリスターP (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−24 TK−16 (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−25 MPD (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−26 H−PDX (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−27 スタコデックス (商品名、松谷化学工業株
式会社社製) B−28 マビット (商品名、林原商事株式会
社製) B−29 プルラン (商品名、林原商事株式会
社製) B−30 メチルセルロース B−31 ジメチルセルロース B−32 トリメチルセルロース B−33 エチルセルロース B−34 ジエチルセルロース B−35 トリエチルセルロース B−36 カルボキシメチルセルロース B−37 カルボキシエチルセルロース B−38 アミノエチルセルロース B−39 ヒドロキシメチルセルロース B−40 ヒドロキシエチルメチルセルロース B−41 ヒドロキシプロピルセルロース B−42 ヒドロキシプロピルメチルセルロース B−43 ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテー
トサクシネート B−44 カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース これら例示化合物の中で好ましく用いられるものは、B
−1〜B−28である。
【0046】糖類は、広く天然に存在しており、市販品
を簡単に入手できる。又、種々の誘導体についても還
元、酸化あるいは脱水反応などを行うことによって容易
に合成できる。
【0047】本発明でいう水溶性ポリマーとは、水溶性
の高分子化合物であるが、ポリエチレングリコール系、
ポリプロピレングリコール系、ポリエチレングリコール
とポリプロピレングリコールのブロックポリマー(プル
ロニック)系、ポリビニルピロリドン系、及びポリビニ
ルアルコール系の化合物が好ましく用いられる。
【0048】ポリエチレングリコール系、ポリプロピレ
ングリコール系、プルロニック系の化合物は平均分子量
が500〜10000程度のものが好ましく用いられるが、より
好ましくは2000〜8000である。以下に好ましい化合物の
具体例を挙げる。
【0049】例示化合物 C−1 ポリエチレングリコール 600 C−2 ポリエチレングリコール 1000 C−3 ポリエチレングリコール 1500 C−4 ポリエチレングリコール 1540 C−5 ポリエチレングリコール 2000 C−6 ポリエチレングリコール 4000 C−7 ポリエチレングリコール 6000 C−8 ポリエチレングリコール 10000 C−9 ポリプロピレングリコール 平均分子量 425 C−10 ポリプロピレングリコール 平均分子量 72 C−11 ポリプロピレングリコール 平均分子量 100 C−12 ポリプロピレングリコール 平均分子量 200 C−13 ポリプロピレングリコール 平均分子量 300 C−14 プルロニック F-68 (商品名、旭電化工業
(株)製) C−15 プルロニック F-88 (商品名、旭電化工業
(株)製) C−16 プルロニック F-38 (商品名、旭電化工業
(株)製) C−17 プルロニック F-77 (商品名、旭電化工業
(株)製) C−18 ポリビニルピロリドン K-17 C−19 ポリビニルアルコール 平均重合度 500 C−20 ポリビニルアルコール 平均重合度 1000 これら例示化合物のうち特に好ましい化合物はC−5〜
C−7である。これらの糖類又は水溶性ポリマーは1種
類でも異なる2種類以上のものを組み合わせて使用して
もよい。使用量としては、これらの化合物の総量が固体
処理剤中における重量比で1〜30%の範囲が好ましく、
より好ましくは3〜20%、さらに好ましくは5〜15%の
範囲である。また造粒の操作を行う際に、これらの化合
物を添加することにより本発明の効果を一層高める。
【0050】また、以上述べたハロゲン化銀カラー写真
感光材料の漂白定着用固体処理剤は、これを圧縮成形
し、錠剤状とした場合、あるいは圧縮成形した錠剤が上
記の構成となっている場合には、高温下での保存性、外
力による振動が加わった場合の摩損性、高湿下に置かれ
た場合での膨張による形状の変化が、従来物と比較して
飛躍的に向上することが確認され、かつ、粉粒体状のも
のと比較して微粉発生をより防止することが可能とな
る。
【0051】錠剤型固体処理剤は、公知の圧縮機を用い
て製造することができる。製造には、例えば、油圧プレ
ス機、単発ロータリー式打錠機、ブリケッティングマシ
ンを用いることができる。錠剤型固体処理剤は任意の形
状をとることが可能であるが、生産性、取り扱い性の点
から円筒型のものが好ましい。
【0052】本発明の固体処理剤が錠剤状である場合に
は、打錠前に造粒物、粉体、結晶状粒子等の成分を混合
する際に前述の糖類又は水溶性ポリマーを添加する方法
も適用できる。
【0053】本発明のアミノポリカルボン酸鉄(III)
錯体にその他のイオンを伴う場合は(配位子、対イオン
等)、特に限定はないが、好ましい塩の形としては、カ
チオンを伴う場合、水素イオン、ナトリウムイオン、カ
リウムイオン、アンモニウムイオンの塩として用いるこ
とが好ましく、アニオンを伴う場合としては、塩化物イ
オン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、水酸化
物イオンの塩として用いることが好ましい。本発明で用
いられるアミノポリカルボン酸鉄(III)錯体として
は、特に制限はなく、公知の全てのものが含まれるが、
特に好ましい化合を以下に示す。
【0054】本発明に係わるアミノポリルボン酸第2鉄
錯体・含水塩を構成するアミノポリカルボン酸(遊離
酸)(例示化合物I類)の具体的例示化合物を下記に示
す。
【0055】
【化1】
【0056】
【化2】
【0057】
【化3】
【0058】
【化4】
【0059】これらの化合物の中には分子中に不斉炭素
を有するために数種の立体異性体が存在するものがある
が[(I−5)、(I−6)、(I−7)、(I−17)〜
(I−19)]、いずれの立体異性体も包含され、どの様
な比率で構成されてもかまわない。アミノポリカルボン
酸が3座配位子の場合にはFe3+イオンと1:2錯体を形
成した鉄(III)錯体がより好ましい。本発明の効果を
良好にする化合物としては、(I−1)〜(I−9)、
(I−12)、(I−14)〜(I−20)、(I−22)、
(I−23)、(I−27)が挙げられ、特に好ましい化合
物としては、(I−1)〜(I−6)、(I−9)、
(I−14)〜(I−17)が挙げられ、最も好ましくは
(I−1)、(I−3)、(I−5)、(I−17)が挙げら
れる。
【0060】特に好ましいアミノポリカルボン酸第2鉄
錯体の形(例示化合物II類)と特に好ましい結晶水の比
率を下記に示すがこれらに限定されるものではない。
【0061】
【化5】
【0062】また、本発明の固体処理剤には、上記アミ
ノポリカルボン酸鉄(III)錯体含水塩のほかに、アミ
ノポリカルボン酸の遊離酸または該アルカリ金属塩を併
用することがより好ましく、さらに好ましくは、使用す
る鉄(III)錯体を構成するものと同一の遊離酸、また
は、アルカリ金属塩である。
【0063】本発明で用いる定着剤としては、チオ硫酸
塩、チオシアン酸塩を好ましく用いることができるが、
特に好ましくはチオ硫酸塩である。また、両者を併用し
て用いることもできる。上記定着剤はナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩の形で好ましく用いられる
が、2種以上の塩を併用して用いることもできる。これ
らのチオ硫酸塩の含有量としては本発明の固体処理剤総
量の20〜70wt%が好ましい。
【0064】本発明において、チオ硫酸塩を使用する場
合、保恒剤を使用することが好ましいが、特に亜硫酸
塩、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩が好ましい。これらの
保恒剤は通常ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩として使用する。これらの保恒剤は単独で使用しても
よいし、2種以上のものを使用してもよい。また、好ま
しい含有量は本発明の固体処理剤総量の5〜30%wt%で
ある。
【0065】本発明の固体処理剤には、必要に応じてバ
ッファー剤を使用しても良い。例としては、固体の有機
酸(例えば、こはく酸、マレイン酸、しゅう酸、マロン
酸、アジピン酸、グルタル酸、グリコール酸)及びその
塩、あるいはアミノ酸の類(例えば:グリシン、アラニ
ン、アスパラギン酸、グルタミン酸など)及びその塩、
酢酸塩(例えば酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ア
ンモニウム、酢酸リチウム等)などが挙げられるが、こ
れらの化合物を2種以上併用して用いることもできる。
【0066】本発明の固体処理剤中には、ハロゲン化ア
ルカリまたはハロゲン化アンモニウム等(例えば、臭化
ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム等)を含有
することができる。
【0067】
【実施例】以下、実施例にて本発明の詳細な説明をす
る。
【0068】実施例1Aパ−ト 例示化合物(Fe(III)錯体)表1記載 1200g パインフロー(松谷化学(株)製) 100gBパ−ト チオ硫酸アンモニウム 1800g チオ硫酸ナトリウム 200g メタ重亜硫酸ナトリウム 700g エチレンジアミン4酢酸 100g パインフロー(松谷化学(株)製) 100g [試料(1−3)の作成]操作(1−1) 上記Aパートの化合物それぞれを市販のハンマーミル中
で平均粒径50μm以下になるまで粉砕した。これら各化
合物を市販のクロスロータリー式混合機により室温にて
混合し、これを市販の撹拌造粒機で約8分間、ポリエチ
レングリコール#600(関東化学製)を50ml噴霧しなが
ら造粒した。得られた造粒物を市販の流動層乾燥機で40
℃、3時間乾燥し造粒物(A1)を得た。
【0069】操作(1−2) 上記Bパートの各化合物を上記と同様に粉砕、混合を行
った。この混合物を撹拌造粒機中で、70mlの水を噴霧し
ながら約8分間造粒した。得られた造粒物を流動層乾燥
機で60℃で4時間乾燥し造粒物(B1)を得た。
【0070】操作(1−3) 造粒物(A1)と造粒物(B1)を市販のクロスロータ
リー式混合機により室温にて混合し試料(1−3)を得
た。
【0071】[試料(1−1),(1−2)及び(1−
4)〜(1−8)の作成]操作(1−4) 操作(1−2)における造粒中の水の添加量と、乾燥温
度、乾燥時間を適宜変化させ、含水量の異なる造粒物を
作成し、造粒物(A1)と市販のクロスロータリー式混
合機により室温にて混合し試料(1−1),(1−2)
及び(1−4)〜(1−8)を得た。
【0072】[試料(1−9)〜(1−11)の作成]操作(1−5) 操作(1−1)において、Aパートの例示化合物1200g
を市販の減圧乾燥機を用いて、結晶水を完全に除去した
ものに変更して同様の操作をおこない造粒物(A′)を
作成し、造粒物(A1)のかわりに造粒物(A′)を用
いて操作(1−4)と同様の操作を行い試料(1−9)
〜(1−11)を得た。
【0073】[試料(1−12)〜試料(1−40)の作
成]操作(1−6) Aパートの例示化合物(II−1)を例示化合物(II−
9)、(II−11)、(II−6)、(II−13)に変更して
同様の操作をおこない、それぞれ試料(1−12)〜(1
−22)、(1−23)〜(1−33)、(1−34)〜(1−
37)、(1−38)〜(1−40)を得た。
【0074】以上作成した試料(1−1)〜(1−40)
の50℃における乾燥減量を測定した結果を表1に示す。
測定方法は、試料を50℃に調温した棚型乾燥機中で恒量
となるまで乾燥を行い、減少した重量比により求めた。
【0075】実験(1−1)振動テスト 上記操作によって得られた試料(1−1)〜(1−40)
をそれぞれ100gをアルミニウム包材に密閉し、IDEX社
製バイブレーションテスターBF-UAを用いて振動テスト
を行った。振動条件は5〜67Hz/210secで30分間行っ
た。結果は表1に示す。
【0076】評価の基準を以下に示す。
【0077】 ◎:微粉がほとんど認められず、極めて好ましい ○:微粉が多少発生するが、良好な結果である ×:粉発生が著しく、許容できない(商品価値が著しく
損なわれる) なお、◎印の数が多いほど微粉の発生が少ないことを表
す。
【0078】実験(1−2)保存性 実験1同様試料(1−1)〜(1−40)をそれぞれ10g
をアルミニウム包材に密閉し、50℃のサーモに8日間保
存した。保存後、200mlのイオン交換水に溶解し、不溶
物の有無及び溶液の外観を観察した。結果を表1に示
す。
【0079】評価については、 ◎◎:液は澄明であり、沈澱物が全く認められず、極め
て良好である ◎:液に極、かすかな曇りが認められが、沈澱物は全く
認められず、非常に良好な結果である ○:液に多少曇りが認められるが、沈澱物は全く認めら
れず、良好な結果である ×:不溶物が発生し、液が濁り商品価値が無い 実験(1−1)又は実験(1−2)の何れか一方に×印
が有るものは、実質上商品価値が無く不可である。
【0080】以上の結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】表1の結果から本発明による試料は振動テ
ストの結果も良好でしかも保存性に優れることがわか
る。
【0083】実施例2 実施例1における例示化合物の鉄(III)錯体を(II−
2)、(II−3)、(II−9)、(II−10)の鉄錯体に
変更して同様の実験を行い同様の評価を行ったが、実施
例1の例示化合物(II−9)と同等の効果があった。
【0084】実施例3 以下に示す処方と操作により試料を作成した。
【0085】 Aパート 例示化合物(アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体(表2に記載) 1200g エチレンジアミン4酢酸 100g パインフロー(松谷化学(株)製) 100g Bパート チオ硫酸アンモニウム 1400g チオ硫酸ナトリウム 160g メタ重亜硫酸ナトリウム 300g 亜硫酸ナトリウム 300g エチレンジアミン4酢酸 200g パインフロー(松谷化学(株)製) 100g操作(3−1) 操作(1−1)において、Aパートの例示化合物1200g
を、鉄(III)錯塩中の含水率(結晶水)モル比が表2
記載の値となるように乾燥を行ったものに変更して、同
様の操作をおこないAパートの造粒物を作成した。以
下、実施例1と同様な操作をおこない試料(3−1)〜
(3−4)、(3−17)を得た。また、例示化合物(II
−9)、(II−12)、(II−14)についても上記と同様
の操作を行い試料(3−5)〜(3−8)、(3−9)
〜(3−12)、(3−13)〜(3−16)を得た。
【0086】実験(3−1) 上記で得られた試料を、実験(1−1)と(1−2)と
同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【0087】実験(3−2)開放条件下での微粉発生テ
スト 試料(3−1)〜(3−17)をそれぞれ、25℃,湿度40
%(RH)に調温、調湿された部屋に開放条件で48時間
放置した。放置後の微粉の発生状況と外観の状態を観察
した。結果を表2に示す。評価の基準は実験1−1と同
様の記号で示した。
【0088】
【表2】
【0089】表2の結果から本発明の試料は振動テスト
の結果が良好で保存性に優れ、開放条件下においても微
粉の発生も少なく良好であることがわかる。
【0090】実施例4操作(4−1) 実施例1において作成した試料(1−4)を整粒機にか
け、目開き149μmのJIS規格のふるいを用いてふるい
分けをおこなった後、149μm未満の粒子の重量比が表3
記載の値となるように、149μm以上の粒子と149μm未満
の粒子を混合して試料(4−1)〜(4−6)を得た。
試料(1−8)についても同様の操作を行い試料(4−
7)及び(4−8)を得た。
【0091】実験(4−1) 試料(4−1)〜(4−8)について実験(1−1)と
同様の評価を行った。結果を表3に示す。
【0092】
【表3】
【0093】表3の結果から本発明の試料は、149μm未
満の粒子の割合が少ない程保存性が良好で、好ましくは
30wt%以下であることがわかる。
【0094】実施例5 Aパート 例示化合物(Fe(III)錯体)表4〜5記載 700g マレイン酸 150g 糖類又は水溶性ポリマー 表4,5記載 Bパート チオ硫酸カリウム 1000g 亜硫酸カリウム 300g メタ重亜硫酸カリウム 50g エチレンジアミン4酢酸 50g 糖類又は水溶性ポリマー 表4,5記載操作(5−1) 上記Aパートの化合物それぞれを市販のハンマーミル中
で平均粒径50μm以下になるまで粉砕した。これら各化
合物を市販のクロスロータリー式混合機により室温にて
混合し、これを市販の撹拌造粒機で約8分間、イオン交
換水を50ml噴霧しながら造粒した。得られた造粒物を市
販の流動層乾燥機で40℃、3時間乾燥し造粒物(A5)
を得た。
【0095】操作(5−2) 上記Bパートの各化合物を上記と同様に粉砕、混合を行
った。この混合物を撹拌造粒機中で、70mlの水を噴霧し
ながら約8分間造粒した。得られた造粒物を流動層乾燥
機で60℃で4時間乾燥し造粒物(B5)を得た。
【0096】操作(5−3) 造粒物(A5)と造粒物(B5)を市販のクロスロータ
リー式混合機により室温にて7分間混合し試料(5−
1)を得た。
【0097】[試料(5−2)〜(5−20)の作成]操作(5−4) 糖類又は水溶性ポリマーを表4〜5記載の例示化合物に
変更し、操作(5−1)〜(5−3)と同様の操作をお
こない試料(5−2)〜(5−20)を作成した。
【0098】[試料(5−21)〜(5−24)の作成]操作(5−5) 例示化合物(EDTA-Na・3H20) 700g マレイン酸 150g チオ硫酸カリウム 1000g 亜硫酸カリウム 300g メタ重亜硫酸カリウム 50g エチレンジアミン4酢酸 50g 糖類又は水溶性ポリマー 表4,5記載 上記化合物をそれぞれを市販のハンマーミル中で平均粒
径50μm以下になるまで粉砕した。これら各化合物を市
販のクロスロータリー式混合機により室温にて混合し、
これを市販の撹拌造粒機で約8分間、イオン交換水を50
0ml噴霧しながら造粒した。得られた造粒物を市販の流
動層乾燥機で40℃、3時間乾燥し造粒物を得た。糖類又
は水溶性ポリマーの量を変更して同様の操作を行い、試
料(5−21)〜試料(5−24)を得た。
【0099】[(5−25)〜(5−32)の作成] 操作(5−6) アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体を表5記載の例示
化合物に変更し、前記の操作と同様な方法を行い、試料
(5−25)〜(5−32)を作成した。
【0100】実験(5−1) 実施例1と同様の評価を行った。結果は表4,5に示
す。
【0101】実験(5−2)包材への付着性テスト 実験1と同様に試料(5−1)〜(5−32)それぞれ10
0gをポリエチレン包材包材に密閉し、55℃のサーモに
7日間保存した。
【0102】次に保存後の試料入りの包材を開封し、逆
さにして自由落下にて試料を包材から落とした後、包材
への試料の付着状況を観察した。結果を表4,5に示
す。
【0103】評価に基準を下記に示す。
【0104】◎:包材に殆ど試料の付着が認められず、
極めて良好である ○:包材に微量の試料の付着が認められるが、軽く叩く
と殆ど落ち、好ましい結果である ×:包材に多量に付着し、強く叩いても落ちない 但し「×」印のものについては、商品価値が著しく損な
われる。
【0105】
【表4】
【0106】
【表5】
【0107】この結果より、本発明において、糖類又は
水溶性ポリマーを1〜30wt%使用することにより、本発
明の効果はさらに良好な性質が得られることがわかる。
また、水溶性ポリマーとしてポリエチレングリコールを
使用した場合、#2000、#4000、#6000のものが#600
のものと比較して包材への付着性が少なく好ましい結果
が得られた。
【0108】実施例6操作(6−1) 実施例1における試料(1−1)〜(1−11)のそれぞ
れに0.5wt%のN-ラウロイルサルコシンナトリウムを添
加して3分間混合した後、得られた混合物を菊水製作所
(株)製クリーンプレスコレクト18Kを改造した打錠機を
用い、1錠当たりの充填量を12gとして圧縮打錠を行
い、直径30mmの漂白定着用錠剤型処理剤試料(6−1)
〜(6−11)を作成した。
【0109】操作(6−2) 実施例1における試料(1−1)〜(1−11)につい
て、Aパートの原料を造粒操作を行わず10分間混合し、
Bパートの造粒物(実施例1で使用したものと同じも
の)を添加し、さらに0.5wt%のN-ラウロイルサルコシ
ンナトリウムを添加して3分間混合した後、得られた混
合物を操作(6−1)同様に圧縮打錠を行い、1錠12
g、直径30mmの漂白定着用錠剤型処理剤試料(6−12)
〜(6−22)を作成した。
【0110】操作(6−3) 実施例1のBパートの原料を混合した後多湿条件下にさ
らし、湿分により重量増加を行い、適宜に乾燥の操作を
行ったものに、操作(1−1)で得られたAパートの造
粒物を添加し10分間混合し、さらにN-ラウロイルサルコ
シンナトリウムを添加して3分間混合した後、得られた
混合物を操作(6−1)同様にして圧縮打錠を行い、1
錠12g、直径30mmの漂白定着用錠剤型処理剤試料(6−
23)〜(6−28)を作成した。
【0111】操作(6−4) 操作(6−3)で得られた、湿分による重量増加の調節
操作を行ったBパートの原材料に、Aパートの原材料を
添加して10分間混合し、さらに0.5wt%のN-ラウロイル
サルコシンナトリウムを添加して3分間混合した後、得
られた混合物を操作(6−1)同様にして圧縮打錠を行
い、1錠12g、直径30mmの漂白用錠剤型処理剤試料(6
−29)〜(6−33)を作成した。
【0112】操作(6−5) Aパートの例示化合物(II−1)を(II−3)に変更し
て上記と同様の操作を行い試料(6−34)〜(6−40)
を作成した。
【0113】なお、表5記載の50℃における乾燥減量
は、打錠後の試料を乳鉢で粉砕して測定した値を記して
あるが、打錠前の試料の測定値もほぼ一致していた。
【0114】実験(6−1) 試料を5個密閉したポリプロピレン製の箱に入れ、実験
(1−1)1と同様の振動試験と評価を行った。
【0115】実験(6−2) 実験(1−2)と同様に、アルミニウムの包材に試料を
1錠ずつ密閉して、同様の保存実験を行った。
【0116】実験(6−3)開放条件によるテスト 実験(3−2)と同様に試料を、25℃,湿度40%(RH)
しに調温、調湿された部屋に開放条件で48時間放置し
た。放置後の試料の微粉の発生状況と外観の状態を観察
し、また試料を手に取った時の手に付着する微粉の程度
を測定した。
【0117】評価の基準を下記に示す。
【0118】◎◎:ひびが全く認められず、また手に微
粉が付着せず極めて好ましい ◎:ひびが全く認められず、手に僅かに微粉が残る程度
であるが、非常に好ましい ○:非常に微細なひびが観察され、また手に僅かに微粉
が残る程度であるが、好ましい ×:大きなひびが観察され、また手に多量の微粉が付着
し、好ましくない ××:崩壊して原型を殆ど維持しておらず、手で持てな
い なお、「×」および「××」印のものは、商品価値が無
く許容できない。
【0119】実験(6−4)回転テスト 萱垣医理科工業(株)製、摩損度試験機を改造した試験器
に5個の試料を投入し5分間回転動作を行い、目視観察
を行った。
【0120】評価 ◎◎:外観にほとんど変化が認められず、非常に良好で
ある ◎:微粉がわずかに発生しているが、錠剤の表面に欠け
が殆ど見あたらない ○:粉が多少発生し、錠剤の表面に多少の欠けが見られ
た ×:粉が大量に発生し、割れた錠剤も認められた 以上の結果を表6に示す
【0121】
【表6】
【0122】表6の結果より、漂白剤又は定着剤を含有
するパートを造粒操作を行うことにより、より好ましい
結果が得られる。また、両者を別々に造粒した場合より
一層良好な結果が得られる。また、実施例1と比較して
みると錠剤とすることにより効果は特に良好となること
がわかる。
【0123】実施例7 Aパート Fe(III)錯体(例示化合物) 1200g 糖類又は水溶性ポリマー 表7〜9記載 炭酸ナトリウム・1水塩 500g Bパート チオ硫酸アンモニウム 720g チオ硫酸ナトリウム 80g メタ重亜硫酸ナトリウム 300g エチレンジアミン4酢酸 50g 糖類又は水溶性ポリマー 表7〜9記載 Cパート 糖類又は水溶性ポリマー 表7〜9記載操作(7−1) 上記Aパートの化合物それぞれを市販のハンマーミル中
で平均粒径50μm以下になるまで粉砕した。これら各化
合物を市販のクロスロータリー式混合機により室温にて
混合し、これを市販の撹拌造粒機で約8分間、50mlの水
を噴霧しながら造粒した。得られた造粒物を市販の流動
層乾燥機で55℃、3時間乾燥し造粒物(A7)を得た。
【0124】操作(7−2) 上記Bパートの各化合物を操作(7−1)と同様に粉
砕、混合を行った。この混合物を撹拌造粒機中で、50ml
の水を噴霧しながら約8分間造粒した。得られた造粒物
を流動層乾燥機で55℃で4時間乾燥し造粒物(B7)を
得た。
【0125】操作(7−3) 造粒物(A7)、(B7)、さらにCパートを10分間混
合し、0.5wt%のN-ラウロイルサルコシンナトリウムを
添加して3分間混合した後、得られた混合物を操作(6
−1)を同様の方法で、1錠あたりの充填量を12gとし
て圧縮打錠を行い、直径30mmの漂白定着用錠剤型処理剤
試料(7−3)を作成した。
【0126】操作(7−4) 表7、8に示す例示化合物に変更し、操作(7−1)〜
(7−3)と同様の操作を行い試料(7−1)〜(7−
48)を得た。操作(7−1)、(7−2)における水の
添加量、乾燥温度、乾燥時間を適宜調節し、表7〜9の
乾燥減量の値となるように制御した。尚50℃における乾
燥減量の測定法は実施例6と同様に行った。
【0127】実験(7−1) 実施例6と同様に、保存性及び回転テストを行った。
【0128】実験(7−2)滑り性テスト アルミニウム製の包材に試料を1錠ずつ密閉したものを
作成し、50℃、2週間保存した試料を25℃、45%RHの環
境室でポリエチレン板にのせStatic FrictionTester HE
IDEN-10(HEIDEN社製)を用い、ポリエチレン板を固定
し、試料がポリエチレン板から動き出す角度θを各試料
につき3錠ずつ測定した。
【0129】評価基準を下記に示す。
【0130】◎◎:20度未満で滑り出す ◎:20度以上〜25度未満で滑り出す ○:25度以上〜30度未満で滑り出す ×:30度以上にならないと滑らない 小さい角度で滑り出す錠剤ほど使用時における取り扱い
性に優れ、好ましい。2種の記号を記してあるものは3
回の測定において、異なる評価区分の値をとったことを
意味する。
【0131】以上の結果を表7〜9に示す。
【0132】
【表7】
【0133】
【表8】
【0134】
【表9】
【0135】表7〜9の結果から本発明の試料は、鉄
(III)錯体を含有する造粒物とチオ硫酸塩を含有する
造粒物のそれぞれに糖類又は水溶性ポリマーを添加した
場合に本発明の効果に対して良好な結果を与える。ま
た、さらに上記の造粒物とは別に上記の化合物を添加し
た場合にはさらに良好な結果が得られた。水溶性ポリマ
ーについては平均分子量が2000〜8000の時に特に滑り性
が好ましい結果が得られた。
【0136】
【発明の効果】本発明により、経時及び高温環境下にお
ける安定した保存性を有し、生産時又は使用時における
空気中の湿分又は輸送時の振動等の外力等に対しても微
粉を発生せず取り扱い性に優れる粒子状又は錠剤状のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤
を提供することができた。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種のアミノポリカルボン酸
    鉄(III)錯体と、少なくとも1種の定着剤を一括して
    含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用
    固体処理剤において、該アミノポリカルボン酸鉄(II
    I)錯体が含水塩であり、かつ該固体処理剤の50℃にお
    ける乾燥減量が0.1〜10wt%であることを特徴とするハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理
    剤。
  2. 【請求項2】 前記固体処理剤が粒子状であって、かつ
    該固体処理剤にしめる粒子の粒径が149μm未満の粒子が
    30wt%以下であることを特徴とする請求項1記載のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤。
  3. 【請求項3】 少なくともアミノポリカルボン酸鉄(II
    I)錯体を含有する造粒物が存在することを特徴とする
    請求項1又は2記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料
    の漂白定着用固体処理剤。
  4. 【請求項4】 前記定着剤が少なくとも1種のチオ硫酸
    塩であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記
    載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体
    処理剤。
  5. 【請求項5】 前記チオ硫酸塩の1部又はすべてが造粒
    物であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記
    載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体
    処理剤。
  6. 【請求項6】 少なくとも糖類又は水溶性ポリマーから
    選ばれる少なくとも1種の化合物を含有し、前記固体処
    理剤総量における該化合物の含有率が1〜30wt%である
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種のアミノポリカルボン酸
    鉄(III)錯体の含水塩と、少なくとも1種の定着剤を
    一括して含有する混合物を圧縮成型することによって作
    られた錠剤状であることを特徴とする請求項1記載のハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理
    剤。
  8. 【請求項8】 定着剤として少なくとも1種のチオ硫酸
    塩を含有することを特徴とする請求項7記載のハロゲン
    化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤。
  9. 【請求項9】 前記混合物中に少なくともアミノポリカ
    ルボン酸鉄(III)錯体の含水塩を含有する造粒物が存
    在していることを特徴とする請求項7又は8記載のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固体処理剤。
  10. 【請求項10】 前記混合物中に少なくともチオ硫酸塩
    を含有する造粒物が存在することを特徴とする請求項7
    〜9いずれか1項記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料の漂白定着用固体処理剤。
  11. 【請求項11】 アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体
    の含水塩及び定着剤を含有する成分パーツがそれぞれ別
    の造粒物であることを特徴とする請求項7〜10いずれか
    1項記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着
    用固体処理剤。
  12. 【請求項12】 少なくとも糖類又は水溶性ポリマーか
    ら選ばれる少なくとも1種の化合物を含有し、前記固体
    処理剤における該化合物の総量に対する含有率が1〜30
    wt%であることを特徴とする請求項7〜11いずれか1項
    記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白定着用固
    体処理剤。
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