JPH0722958Y2 - 超音波送受波器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、超音波風速計用の超音波送受波器における超
音波発射面側の電極への接続手段の改良に関する。

（従来の技術） 第２図は、従来の超音波風速計用の超音波送受波器にお
ける超音波振動子への電気信号印加手段を説明する図で
ある。

超音波振動子１の振動子後面電極３へは導体４からリー
ド線８′を介して電気信号が印加される。リード線８′
は振動子後面電極３へ半田付けされている。

振動子前面電極２はその一部分が側面延長電極２″とな
って超音波振動子１の側面へ伸びており、この部分にリ
ード線８の一端が半田付けされ、他端が振動子ケース７
に半田付けされている。

超音波周波数の電気信号は導体４と振動子ケース７とに
印加されるから導体４および振動子ケース７を通じて振
動子前面電極２および振動子後面電極３に印加され超音
波振動を生ずる。

超音波振動子１は振動子ケース７との間にゴム系充填物
９を充填することにより、外界から密閉するとともに超
音波振動が振動子ケース７に伝わらないようにしてい
る。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら上記従来技術のように、側面延長電極２″
と振動子ケース７にリード線８を半田付けして接続する
方法では、超音波振動子１の振動を妨げないようにする
ために超音波振動子１と振動子ケース７との間隙を半田
付けの盛り上がりが相互に接触し合わないだけの寸法に
する必要がある。

このためリード線を半田付けする方法ではこの間隙を或
る一定寸法より小さくすることはできず、その寸法より
小さくしようとするとリード線の半田付けによる方法を
用いることができず送受波器の小型化に対して障害があ
った。

本考案の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、リー
ド線の半田付けという手段を用いずに振動子全面電極に
電気信号を印加するようにし、以て、小型化の可能な超
音波送受波器を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記の目的を達成するために、次に手段構成を
有する。

即ち、本考案の超音波送受波器は、金属製振動子ケース
内に納められた円柱状超音波振動子の超音波発射面の電
極を該発射面の周囲側面に延ばして設け、該周囲側面電
極と振動子ケースとの間隙に導電性ゴム系充填物を充填
したことを特徴とするものである。

（作用） 以下、上記超音波送受波器の作用を述べる。

本考案では金属製振動子ケース内に超音波振動子を支持
しているゴム系充填物を導電性のものとしたことによ
り、リード線の半田付けを用いずに振動子ケースと側面
延長電極との間に導通を得ることができ、従来よりも間
隙を小さくすることができ小型化を図ることができる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は、本考案の超音波送受波器の実施例の構造図で
ある。第２図と異なる点は、側面延長電極が第２図では
周囲の一部に設けられていたが、第１図では側面全周に
渡っていること、第２図におけるリード線８およびその
両端の半田付けがなくなる一方、ゴム系充填物９が例え
ば銀粉入りシリコンゴムのような導電生ゴム系充填物と
なっていることである。

第２図の如き半田付けの盛り上がりがなくなった分だけ
振動子ケース７と超音波振動子１との間隙を小さくでき
その分だけ小型化を図ることができる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案の超音波送受波器は、金属
製振動子ケースと超音波振動子との間隙のゴム系充填物
を導電性充填物にして振動子ケースと超音波振動子前面
電極との導通を得るようにしたのでリード線を半田付け
することにより導通を得ていた場合よりも間隙を狭くす
ることができその分だけ小型にすることができるという
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の超音波送受波器の実施例の構造図、第
２図は従来の超音波送受波器の構造図である。 １……超音波送受波器、２……振動子前面電極、２′,
2″……側面延長電極、３……振動子後面電極、４……
導体、５……絶縁体、６……導電性ゴム系充填物、７…
…振動子ケース、8,8′……リード線、９……ゴム系充
填物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金属製振動子ケース内に納められた円柱状
   超音波振動子の超音波発射面の電極を該発射面の周囲側
   面に延ばして設け、該周囲側面電極と振動子ケースとの
   間隙に導電性ゴム系充填物を充填したことを特徴とする
   超音波送受波器。