JPH0722773B2 - セラミックス被膜を有する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法 - Google Patents

セラミックス被膜を有する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法

Info

Publication number
JPH0722773B2
JPH0722773B2 JP63201495A JP20149588A JPH0722773B2 JP H0722773 B2 JPH0722773 B2 JP H0722773B2 JP 63201495 A JP63201495 A JP 63201495A JP 20149588 A JP20149588 A JP 20149588A JP H0722773 B2 JPH0722773 B2 JP H0722773B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
roughness
buffing
metal strip
processing method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63201495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0252110A (ja
Inventor
章博 柳沢
聡 笠井
晃 市原
Original Assignee
川崎製鉄株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 川崎製鉄株式会社 filed Critical 川崎製鉄株式会社
Priority to JP63201495A priority Critical patent/JPH0722773B2/ja
Publication of JPH0252110A publication Critical patent/JPH0252110A/ja
Publication of JPH0722773B2 publication Critical patent/JPH0722773B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • B21B27/005Rolls with a roughened or textured surface; Methods for making same

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ダル目が形成されたセラミックス被膜を有
する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法に関す
る。
〔従来の技術〕
金属ストリップの各種プロセスラインでは、ストリップ
搬送用として多数のロールが使用されている。この種ロ
ールでは金属ストリップとの摩擦係数を高くしてストリ
ップの蛇行を防止する必要があるが、このためにロール
表面にはダル目付け加工を施すのが一般的である。
このようにダル目を有するプロセスロールでは、そのダ
ル目の粗度はμmオーダーであるため、そのダル目の僅
かな摩耗がロールの寿命を律速するものとなっている。
これに関して、クロームメッキや鋳鉄,鋳鋼ロールに比
べて耐摩耗性に優れるセラミックス溶射ロールが、ダル
目が低下しにくいのでロールの寿命延長に有効であるこ
とは公知である。さらにロール母材にセラミックスを溶
射したままでは、第3図(a)に示すように、異常突起
や1つの突起の斜面にさらに細かい突起が多数形成され
るため製品(被搬送ストリップ)に押し疵が発生する。
そこで、特開昭60−102222号の発明では、セラミックス
溶射の後にバフ研磨加工で表面粗度Raを3.5μmから1.0
〜2.5μmに低下させることで押し疵を防止することが
可能であるとしている。ところが、セラミックス溶射ロ
ールは耐摩耗性に優れるためにバフ研磨加工で表面粗度
を上記のように低下させるためには、ロールの一方の軸
端から他方の軸端までの一連のバフ研磨を1パスとして
30〜40パスのバフ研磨加工を必要とする。
ところで、冷間圧延プロセスにおいて使用するダルロー
ルに要求される機能は、大きく分けて、上記の耐押し疵
特性と、ダル目のグリップ力によって得られる耐スリッ
プ性である。特に、耐スリップ特性がセラミックス溶射
ロールを冷間圧延プロセスに適用する最大の利点であ
る。
そこで、前記特開昭60−102222号公報に記載される粗度
Ra3.5μmからバフ研磨加工で粗度Ra2.0〜2.5μmに低
下させたセラミック溶射ロール(最終粗度Ra2.0〜2.5μ
m)と、溶射したままのセラミックス溶射ロール(最終
粗度Ra2.0〜2.5μm)と、クロームメッキロール(最終
粗度Ra2.0〜2.5μm)についての摩擦係数を測定して比
較した。この測定方法は第4図に示す通りであって、同
図におけるaは測定対象のロールであって回転しないよ
うに固定してある。bは鋼帯であって被搬送ストリップ
たる製品に対応する。cは錘、dは引っ張り力の測定器
である。ここで、測定器dを介して鋼帯bを下方に引っ
張ったとき、鋼帯bがロールaの周りで動き始める瞬間
の力F(張り側の張力)と錘cの重量W(ゆるみ側の張
力)との間には、鋼帯bが接しているロールaの中心角
をθ、鋼帯bとロールaの摩擦係数をμとすると、鋼帯
bの速度が小さいときの張力比として周知の公式であ
る。
F/W=eμθ が成立するから、この公式を用いて摩擦係数μを算出し
た。その結果を第5図に示す。
第5図により、溶射したままのセラミックス溶射ロール
の摩擦係数は、クロームメッキロールに比べて非常に高
い。またセラミックスは耐摩耗性に優れていることか
ら、セラミックス溶射ロールが耐スリップ性に優れてい
ることは容易に推定することができる。ところが、前記
特開昭60−102222号公報に示される、粗度Ra3.5μmか
らバフ研磨により最終粗度Ra2.0〜2.5μmに加工された
セラミックス溶射ロールの摩擦係数は、クロームメッキ
ロールよりもさらに低いことが分かった。このため、前
記公報記載のロールではセラミックス溶射ロール本来の
耐スリップ特性を発揮することは不可能である。
〔発明が解決しようとする課題〕
してみると、耐摩耗性に優れてダル目が低下しにくい性
質から寿命延長に有効なセラミックス溶射ロールを採用
する場合に、耐押し疵性を確保するために、前記公報記
載の通りに粗度Ra3.5μmからバフ研磨により最終粗度R
a2.0〜2.5μmに加工すると研磨作業が長時間になる一
方、摩擦係数が低下して製品のグリップ力が低下し耐ス
リップ性が劣り、その結果、ダル目を有したプロセスロ
ールに求められる耐押し疵性と耐スリップ性との両者を
確保することができないという問題点がある。
この発明は、このような従来技術の問題点を解決して、
耐押し疵性と耐スリップ性という、ダル目を有したプロ
セスロールに求められる両特性を確保することを目的と
している。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、ダル目が形成されたセラミックス被膜を有
する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法におい
て、前記セラミックス被膜をバフ研磨により、中心線平
均粗さRaを3.5〜4.0μm、最大粗さRmaxと中心線平均粗
さRaの比Rmax/Raを、6.5〜5とするものである。
〔作用〕
バフ研磨により、中心線平均粗さRaを3.5〜4.0μm、最
大粗さRmaxと中心線平均粗さRaの比Rmax/Raを6.5〜8.5
としているため、耐押し疵性と耐スリップ性との両性能
を確保することができる。Rmax/Raが8.5を超えるとダル
目の突起研磨が不充分であって耐押し疵性の点で難点が
あり製品に押し疵が発生し、また6.5未満であるとロー
ル表面の摩擦係数が低下して耐スリップ性の点で不充分
となる。
特に前述のようにしてバフによる研磨を行う被膜表面の
ダル目は、平均粗度Raが3.5〜4.0μmである場合に、充
分な摩擦係数が得られて耐スリップ性を確保できるもの
の、これより大きくするとダル目加工に必要なエネルギ
が増加し、また突起研磨を行っても押し疵発生の問題が
ある。
〔実施例〕
セラミック溶射ロールにダル目を付与し、且つバフ研磨
加工で仕上げる方法には、第1に、セラミック溶射前の
母材を粗面化した後に溶射して形成された被膜表面のダ
ル目についてバフ研磨加工をする方法と、第2に、母材
表面のダル目を研削して3S程度の平滑な面とした後に、
その面にセラミックを溶射して、その溶射被膜表面にダ
ル目を施し、さらにこのダル目についてバフ研磨加工を
する方法とがある。この発明は前記いずれの方法も含む
ものとし、そのバフ研磨加工は、ロールの一方の軸端か
ら他方の軸端までの一連のバフ研磨を1パスとしてい
る。
発明者らは、高炭素クロム軸受鋼(SUJ)からなるロー
ル母材に、タングステンカーバイトにコバルトを含有す
る材料(以下WC−Coと表示する。)を溶射した後、バフ
研磨のパス回数を重ねるごとに粗度、摩擦係数及び感圧
紙による押し疵の評価を試み、また比較のためクローム
メッキにバフ研磨を施さない場合についても同様に試み
た。なお、粗度測定は2次元粗度計を用い、摩擦係数測
定は、前記従来の技術の項において説明した第4図の方
法において行い、押し疵評価は、第6図に示すようにロ
ールe表面に感圧紙fを置き、その上から円筒状の錘g
を1往復転がして、感圧紙fに表れた色の濃淡を基礎と
して評価した。
この結果が第1図に示され、バフ研磨のパス回数を重ね
た場合の粗度の変化と、摩擦係数の変化とが表される。
この結果、バフ研磨のパス回数が10パスまでは粗度は殆
ど変わらず、10パスから20パス,30パスと回数が増加す
るにしたがって粗度は徐々に低下する。これに対して、
摩擦係数は2パスから3パスに増加すると急激に低下す
ることが理解できる。
次に押し疵の評価を表1に示す。
表1では、クロームメッキにバフ研磨を施さない場合を
耐押し疵性は無し(×印)、WC−Co溶射の被膜にバフ研
磨30パスの場合を耐押し疵性は有り(○印)とし、これ
らの中間値を△印として評価した。表1より、バフ研磨
のパス回数3回以降については評価は変わらない。また
異常突起が押し疵の原因となり、その指標として最大粗
さRmaxと表面平均粗度Raとの比Rmax/Raについては第1
図において示してある。
前記比Rmax/Raが大きいほど異常突起が大きくて押し疵
になる。ただし正弦波のように規則正しい粗さでもRmax
/Raは「4」より小さくならない。また第1図により、
バフ研磨のパス回数3回以降のRmax/Raは殆ど変わらな
いことが理解できる。このために、表1の押し疵評価の
結果が表れたものと認められる。
異常の結果をさらに理解し易く且つ綜合的に表したのが
表2である。
表2から、バフ研磨のパス回数を2パスにすることで、
即ち、Rmax/Raを6.5〜8.5とすることにより耐押し疵性
と耐スリップ性との両方を備えたセラミックス溶射ロー
ルを得ることができることが理解できる。
なお、セラミックスを溶射後に研削し、再度粗面化して
ダル目を付した被膜についてバフ研磨加工を施した場合
も同様の結果を得ている。
発明者らは、この発明の効果を確認するために、冷間圧
延鋼板に調質圧延を施すラインにおいて、圧延機出側の
ブライドルロールに以下のA〜Dのロールを組み込んで
操業した。
A・WC−Co溶射の後にバフ研磨2パス仕上げにより粗度
Ra3.5〜4.0μmのもの。
B・WC−Co溶射の後にバフ研磨8パス仕上げにより粗度
Ra3.5〜4.0μmのもの。
C・WC−Co溶射のままバフ研磨なしで、粗度Ra3.5〜4.0
μmのもの。
D・Crメッキ後にバフ研磨2パス仕上げにより粗度Ra3.
5〜4.0μmのもの。
結果は第2図に示され、またこの発明により加工された
ロールである前記Aのロールの被膜の粗度プロフィール
は第3図(b)に示される。第2図に示されるように、
この発明により加工されたロールである前記Aのロール
は6ヵ月間使用可能であったが、Dのロールは1ヵ月で
スリップが発生して使用不能になり、Bのロールは1週
間でスリップが発生して使用不能になり、さらにCのロ
ールは稼動直後に押し疵が発生して最初から使用不能で
あった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明にあっては、耐押し疵性
と耐スリップ性との両性能を兼備したセラミックス被膜
を有する金属ストリップ搬送用ロールを得ることができ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、バフ研磨のパス回数とロール被膜の粗度と摩
擦係数との関係を示すグラフ、第2図は実機による試験
結果を示すグラフ、第3図はロール被膜の粗度プロフィ
ールを示す説明図であり、同図(a)がバフ研磨前、同
図(a)がバフ研磨2パス後のものである。第4図は摩
擦係数の測定方法を示す斜視図、第5図は摩擦係数の測
定結果を示すグラフ、第6図は押し疵の測定方法を示す
説明図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−102222(JP,A) 特開 平1−293911(JP,A) 特開 平2−187206(JP,A) 特開 平1−11956(JP,A) 特開 平1−87006(JP,A) 特開 平1−258(JP,A) 特開 昭63−86856(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダル目が形成されたセラミックス被膜を有
    する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法におい
    て、前記セラミックス被膜をバフ研磨により、中心線平
    均粗さ(Ra)を3.5〜4.0μm、最大粗さ(Rmax)と中心
    線平均粗さ(Ra)の比(Rmax/Ra)を6.5〜8.5とするこ
    とを特徴とするセラミックス被膜を有する金属ストリッ
    プ搬送用ロールの表面加工方法。
JP63201495A 1988-08-12 1988-08-12 セラミックス被膜を有する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法 Expired - Lifetime JPH0722773B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63201495A JPH0722773B2 (ja) 1988-08-12 1988-08-12 セラミックス被膜を有する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63201495A JPH0722773B2 (ja) 1988-08-12 1988-08-12 セラミックス被膜を有する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0252110A JPH0252110A (ja) 1990-02-21
JPH0722773B2 true JPH0722773B2 (ja) 1995-03-15

Family

ID=16442005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63201495A Expired - Lifetime JPH0722773B2 (ja) 1988-08-12 1988-08-12 セラミックス被膜を有する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0722773B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000190013A (ja) * 1998-12-24 2000-07-11 Nippon Steel Corp テンションブライドル装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60102222A (ja) * 1983-11-10 1985-06-06 Kawasaki Steel Corp 冷延プロセス用セラミツク溶射ロ−ル
JP2719521B2 (ja) * 1988-05-18 1998-02-25 日鉄ハード株式会社 耐摩耗性に優れた圧延用ワークロール

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0252110A (ja) 1990-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0714525B2 (ja) 軟質非鉄金属板搬送用ロール
JPH0722773B2 (ja) セラミックス被膜を有する金属ストリップ搬送用ロールの表面加工方法
EP1515185B1 (en) Manufacturing method of roller of film or tape handling machine
US2991544A (en) Bright surfaced metal sheets and method of producing same
JP2954003B2 (ja) ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法
JPH0569014A (ja) 圧延ロールの表面加工方法
JP3425656B2 (ja) スクイジングローラおよび金属箔用多段圧延機
JP3469775B2 (ja) 搬送ロール
JP3110276B2 (ja) ブライドルロール
JP2923095B2 (ja) 圧延用ロール、その研磨方法および金属板圧延方法
JPH093617A (ja) 形状検出ロール
JP2002143904A (ja) 高光沢アルミニウム板及びその製造方法
WO1998029205A1 (en) Brushing process for corrosion and oxidation resistance
JPH0613124B2 (ja) 圧延機
JPH08174015A (ja) ステンレス鋼用冷間圧延機の補助ロールおよびその表面加工方法
JPH07116723A (ja) 高張力圧延機用デフレクタロール
JP2003205303A (ja) 金属箔帯の重ね圧延方法
JP2853070B2 (ja) シャドウマスク用薄板の製造方法
JP3236553B2 (ja) 金属板圧延用ロール及びそのロールを用いた圧延方法
JPH03133503A (ja) 帯条体の圧延方法
JP2951424B2 (ja) 連続焼鈍設備におけるインラインスキンパスダル目転写方法
JP4270427B2 (ja) クロムめっきロールおよび鋼板の製造方法
JP2862097B2 (ja) 被研磨管の通管方法及び装置
JPH04158913A (ja) ブライドルロール装置
JPH05253821A (ja) ステンレス鋼帯の研削方法