JPH07225471A - 平版印刷版用修正剤 - Google Patents

平版印刷版用修正剤

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JPH07225471A
JPH07225471A JP1755494A JP1755494A JPH07225471A JP H07225471 A JPH07225471 A JP H07225471A JP 1755494 A JP1755494 A JP 1755494A JP 1755494 A JP1755494 A JP 1755494A JP H07225471 A JPH07225471 A JP H07225471A
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JP
Japan
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group
hydrogen atom
alkyl group
weight
isothiazoline
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JP1755494A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsumoto
博 松本
Yasue Harada
康衛 原田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の修正部分の画像部だけを消去でき、修
正部分の画像部を迅速に消去することができ、更に、自
動水洗機に対して微生物の発生しにくい修正剤を提供す
る。 【構成】 修正剤の総重量に対して、(a)画像又はイ
ンキを溶解又は膨潤する沸点120℃以上の有機溶剤4
0〜95重量%、(b)界面活性剤1〜20重量%、
(c)酸性物質0.1〜10重量%、(d)増粘剤0.
1〜20重量%、(e)水1〜20重量%、(f)下記
一般式〔I〕〜〔V〕で示される化合物から選ばれた少
なくとも1種の化合物0.01〜10重量%を含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版用修正剤に
関するものであり、特に写真製版法により製造された平
版印刷版の画像部(平版印刷時に使用される湿し水を反
撥して油性インクを受容する領域)を消去する為に使用
される修正剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特公昭51−33442号公報(これは
英国特許第1,408,709号に対応する。)にはo
−キノンジアジド化合物からなる感光層を有する、感光
性平版印刷版(PS版と略称される。)から製版された
平版印刷版の修正剤として、炭素原子数3〜6のラクト
ンを含有する修正剤が開示されている。また、特公昭4
6−16047号公報(これは、英国特許第1,27
2,868号に対応する。)には、写真製版法で製造さ
れた平版印刷版の修正剤として、 1)グリコール、ポリグリコール、グリコールエーテル
又はポリグリコールエーテル20〜60重量%、 2)1)で挙げた以外の中性有機溶剤10〜50重量
%、 3)水3〜25重量%、 4)酸又は水溶液中で酸性を示す物質0.5〜15重量
%及び 5)粘稠剤5〜25重量% を含み、その際に1)、2)及び3)に挙げた液体は、
相互に完全に溶けていることを特徴とする組成物が開示
されている。特開昭62−27190号公報には、成分
Aとしてエチレングリコールジアセテート、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ラクトン、N,Nジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドンおよびシクロヘキサノンよ
り選ばれる少なくとも一種の化合物と、成分Bとしてリ
ン酸および酢酸、成分Cとして硼弗化水素等の組合せ組
成物、特開昭58−127156号公報にはホスホン酸
類等が開示されている。
【0003】しかし、これら公知の修正剤は、次のよう
な欠点を有していた。即ち、前記の前者の修正剤におい
ては、含有されている溶剤の蒸気が、所望の修正部分以
外の画像部にまで作用してしまう為に、消去したい画像
部に近接した必要な画像部までも消去されてしまう欠点
がある上、消去の速度も遅いという欠点があった。ま
た、前記後者の修正剤は近年平版印刷版の高耐刷力指向
と画像部の強化による修正剤の画像部を溶解する力の低
下、これによる修正に費す時間が大巾に増加し作業性に
問題を有していた。また、修正作業の迅速化が望まれ、
今まで人的に水洗水を水道水又はシャワー等で修正作業
終了後修正剤の除去を行っていたが近年自動水洗機の出
現により洗浄作業の自動化が主流になってきている。こ
の自動化に伴って自動水洗機のタンク又は搬送ベルト及
びゴムローラ等に微生物が発生し、これが版上に付着す
ると汚れ易くなる新たな問題点が生じた。このためこの
微生物の発生しにくい修正剤が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、近接する必要な画像部に悪影響を与えることなく、
所望の修正部分の画像部だけを消去できる平版印刷版用
修正剤を提供することである。更に、本発明の目的は、
修正部分の画像部を迅速に消去することができる平版印
刷版用修正剤を提供することである。更に、本発明の目
的は自動水洗機に対して微生物の発生しにくい修正剤を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するため鋭意研究を重ねた結果、本発明をなすに至っ
た。本発明は、感光性平版印刷版上に形成された画像の
修正剤として、下記(a)〜(f)の成分を修正剤の総
重量に対して、下記の割合で含有することを特徴とする
平版印刷版用修正剤。 (a)画像又はインキを溶解又は膨潤する沸点120℃
以上の有機溶剤40〜95 重量% (b)界面活性剤1〜20重量% (c)酸性物質0.1〜10重量% (d)増粘剤0.1〜20重量% (e)水1〜20重量% (f)下記一般式〔I〕〜〔V〕で示される化合物から
選ばれた化合物の少なくとも1種の化合物0.01〜1
0重量%
【0006】
【化6】
【0007】(式中R1 は水素原子、アルキル基又はア
ルコキシ基、R2 、R3 およびR4 は各々独立に水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ
基又はニトロ基を示す。)
【0008】
【化7】
【0009】(式中R5 は水素原子、アルキル基、環状
アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール
基、−CONHR8 基、R8 はアルキル基、アリール
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホ
ニル基又はアリールスルホニルを示す。又は複素環基を
示し、R6 、R7 は各々独立に水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、環状アルキル基、アリール基、複素環
基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アル
キルスルホキシド基、アルキルスルフィニル基又はアル
キルスルホニル基を示す。)
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R9 、R10は各々独立に互いに異
なり又は同一であってもよく、ハロゲン原子、水素原
子、炭素数1〜5の低級アルキル基又はヒドロキシメチ
ル基を示し、R11は水素原子、炭素原子数1〜5の低級
アルキル基を示す。)
【0012】
【化9】
【0013】(式中、Mは水素原子、C1 〜C3 のアル
キル基又はK、Na、LiもしくはZn塩を示す。R
は、各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシ基、シアノ基又はニトロ基を示す。)
【0014】
【化10】
【0015】(式中R12〜R14は各々独立に水素原子、
炭素数1〜5の低級アルキル基又はヒドロキシメチル
基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基を示
す。)
【0016】本発明の修正剤は、従来のものに較べて著
しく消去性が高く、しかも近接画線(消去すべき画像部
と近接する必要画像部)に対しても何ら影響を及ぼさな
い優れた性能を有していることが判明した。一方、自動
水洗機で約1ケ月間ラニングテストを実施した結果微生
物の発生は殆ど見られず又従来の修正剤との比較では大
巾に自動水洗機の、ゴムローラー、搬送ベルト、タンク
等の汚染防止に効果があることが判明した。本発明の修
正剤に含有されている成分(f)は、殺菌効果及び防腐
効果を示す化合物として知られているが、本発明の修正
剤の他の成分(a)〜(e)と組み合わせることによ
り、印刷版の汚れ防止効果及び金属の防錆効果という予
想外の効果を得ることができる。成分(f)は、2種以
上を組み合わせて用いると1種類のときと同使用量で殺
菌効果及び防腐効果が顕著になる。また、成分(f)の
中で「S」、「N」基を含有する成分は、印刷版の汚れ
防止効果及び金属の防錆効果に優れている。
【0017】以下本発明を詳細に説明する。成分(a)
画像又はインキを溶解又は膨潤する沸点120℃以上の
有機溶剤としては例えばグリコールエーテル類、ケトン
類、エステル類、アルコール類、窒素化合物、ラクトン
環を有する化合物、その他炭化水素系溶剤等の溶剤が挙
げられる。成分(a)の沸点が120℃未満だと蒸発し
易く修正剤としての消去能力が大幅に劣化する。具体的
には例えばグリコールエーテル類としてはエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレング
リコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノプロピ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、エ
チレングリコールモノターシャリブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノターシャリブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノターシャリブチルエーテル、エ
チレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレング
リコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコー
ルモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェ
ニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエー
テル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール
【0018】、トリプロピレングリコール、テトラプロ
ピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、
トリプロピレングリコールモノメチルーテル、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、
トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロ
ピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノイソプロピルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエー
テル,トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノターシャリブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノターシャリブチルエー
テル、トリプロピレングリコールモノターシャリブチル
エーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、エチレングリコール
ジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエー
テル、エチレングリコールジイソブチルエーテル、エチ
レングリコールジターシャリブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジイソブチルエーテル、ジエチレング
リコールジターシャリブチルエーテル、トリエチレング
リコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジ
エチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエ
ーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、ト
リエチレングリコールジイソブチルエーテル
【0019】、トリエチレングリコールジターシャリブ
チルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテ
ル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレ
ングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコー
ルジブチルエーテル、プロピレングリコールジイソブチ
ルエーテル、プロピレングリコールジターシャリブチル
エーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、
ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレングリコ
ールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジイソ
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジターシャリ
ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエ
ーテル、トリプロピレンジエチルエーテル、トリプロピ
レングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレング
リコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコール
ジイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールジタ
ーシャリブチルエーテル等が挙げられる。更に分子量2
00〜1000のポリエチレングリコール及びポリプロ
ピレングリコールそれらの化合物のモノメチルエーテ
ル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル及びイ
ソプロピルエーテル、モノブチルエーテル等も挙げるこ
とができる。
【0020】本発明に用いることのできるケトン類とし
ては、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、メチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシ
ルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−n−プロピ
ルケトン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、
ジアセトンアルコール、メシテルオキシド、ホロン、イ
ソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン
等を挙げることができる。本発明に用いることのできる
エステル類としては、酢酸−n−ブチル、酢酸−n−ア
ミル、酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸メ
トキシブチル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、乳
酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等を挙げることがで
きる。本発明に用いることのできるアルコール類として
は、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、n
−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、シクロヘキ
サノール、2−メチルシクロヘキサノール、ベンジルア
ルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等を挙げ
ることができる。本発明に用いることのできる窒素化合
物としては、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトア
ミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。本発明に
用いることのできるラクトン環を有する化合物として
は、γ−ブチロラクトン、γ−ブレロラクトン、γ−カ
プロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクト
ン等を挙げることができる。
【0021】本発明に用いることのできる炭化水素系溶
剤としては、例えば沸点120℃〜300℃附近の石油
溜分、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、
メチルナフタレン、テレピン油等が挙げられる。以上挙
げた成分(a)の画像又は印刷インキを溶解又は膨潤す
る溶剤は単独使用することもできるが2種以上併用した
方が消去性の向上等に有利に使用できる。また、溶剤
(a)の沸点が120℃以下の場合、修正剤使用容器の
キャップを開放すると蒸発により組成変化が激しく、消
去性の機能が劣化するため120℃以上が好ましい。本
発明の修正剤に対して成分(a)の溶剤の使用範囲はで
きるだけその量を多く使用することで消去性を向上させ
るが、他の機能に使用する成分(b)〜(f)等の必要
量によって決定される。従って、その範囲は、本発明の
修正剤の総重量に対して40重量%〜95重量%で使用
されるが、より好ましくは50〜80重量%の範囲であ
る。
【0022】本発明の成分(b)の界面活性剤は、本発
明の修正剤に含まれる各成分が平版印刷版の画像部へよ
り良好に浸透する性能を付与することができ、更に修正
剤中に含まれる各成分が良好に混合して安定な溶液を形
成し得るようにする為に有効である。本発明に使用でき
る界面活性剤としてはいずれの型の界面活性剤も使用で
きるが、特にアニオン型とノニオン型の界面活性剤が有
利に使用できる。具体例としてはポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアル
キルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル、ソルビ
タン脂肪酸部分エステル、ペンタエリストール脂肪酸部
分エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステ
ル、しょ糖脂肪酸部分エステル、オキシエチレンオキシ
プロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソル
ビトール脂肪酸部分エステル、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル、
ポリオキシエチレン化ひまし油、ポリオキシエチレング
リセリン脂肪酸部分エステル、脂肪酸ジエタノールアミ
ド、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミ
ン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの
非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩、アビエチン酸塩、ヒ
ドロキシアルカンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸
塩、ジアルキルスルホこはく酸エステル塩、直鎖アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、分枝鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル
フェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル
塩、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム、N
−アルキルスルホこはく酸モノアミド二ナトリウム塩、
石油スルホン酸塩、硫酸化ひまし油、硫酸化牛脂油、脂
肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩、アルキル硫酸
エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
エステル塩、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステ
ル塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫
酸エステル塩、アルキルりん酸エステル塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルりん酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテルりん酸エステル
塩、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化
物、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化
物、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等のアニ
オン性界面活性剤、この他にフッ素系、シリコン系の界
面活性剤が挙げられる。
【0023】以上挙げられた界面活性剤の中でポリオキ
シエチレンとあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオ
キシプロピレン、ポリオキシブチレンなどのポリオキシ
アルキレンに読み替えることもできる。これらのうち、
非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤が好ましく、
これらの成分(b)を含有する修正剤は成分(a)水可
溶性溶剤と水難溶性溶剤及び成分(e)水を均一溶液に
するため可溶化、及び成分(a)の浸透性を高める機能
を付与する。修正剤中に含まれる各成分が良好に混合す
ることから親水親油バランス(HLB)が9以上の界面
活性剤がより好ましい。さらに、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、オキシエチレンオキシプロピ
レンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビトー
ル脂肪酸部分エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸
塩、フッ素化化合物の界面活性剤等が、修正剤の画像部
消去効果を良好にするため好ましい。最も好ましいもの
はオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー
である。これらの界面活性剤は単独でも2種以上混合し
てもよく、本発明の修正剤の総重量に対して1〜20重
量%、好ましくは2〜15重量%範囲で含有させる。成
分(b)の使用量が20重量%を越えると、成分(a)
の溶剤の画像部成分の溶解性を妨げるため、使用量はで
きるだけ少量で機能する化合物を選択した方が有利であ
る。また、1重量%未満だと上記成分(b)の機能が得
られない。
【0024】本発明の修正剤は酸性を示す範囲において
その効果が十分に発揮され、本発明の修正剤のpHは好
ましくはpH1〜5、より好ましくは1〜3の範囲であ
る。上記の好ましいpH域に調整するために、必要とさ
れる本発明の成分(c)の酸性物質としては、例えば、
リン酸、メタリン酸、亜リン酸、硫酸、硝酸、弗化水素
酸、弗化ジルコン水素酸、珪弗化水素酸、硼弗化水素
酸、等の鉱酸、くえん酸、たんにん酸、りんご酸、氷酢
酸、乳酸、蓚酸、p−トルエンスルホン酸、フィチン
酸、ホスホン酸等の有機酸およびそれらの塩がある。上
記の本発明の成分(c)として用いられるホスホン酸と
しては、例えば、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸、1,2−ジホスホノ−1,2−ジカルボ
キシエタン、1,2,2,3−テトラホスホノプロパ
ン、2(2′−ホスホノエチル)ピリジン、アミノトリ
(メチレンホスホン酸)、ビニルホスホン酸、ポリビニ
ルホスホン酸、2−ホスホノエタン−1−スルホン酸、
ビニルホスホン酸とアクリル酸および/または酢酸ビニ
ルとの水溶性コポリマー等を挙げることができる。本発
明の成分(c)の中でリン酸、メタリン酸、フィチン
酸、弗化水素酸、弗化ジルコン水素酸、珪弗化水素酸は
特に有効に効果を発揮する。本発明の修正剤に単独もし
くは上記酸性物質を2種以上併用することもできる。本
発明の修正剤の総重量に対して約0.1〜10重量%の
範囲であり、最も好ましくは0.3〜8重量%の範囲で
含有させることができる。これら成分(c)酸性部質の
使用量が10重量%を越えると、PS版に予め付与され
ているアルミニウム表面に形成されている電気的に形成
された親水層の陽極酸化膜、及び非画像の一部に、印刷
中汚れが生じることがある。また、0.1重量%未満だ
と、成分(c)によるpHの調節が充分行われない。
【0025】本発明の修正剤において、成分(d)の増
粘剤を含有させることにより、一層優れた性能、即ち筆
を用いて平版印刷版上に修正剤を施す場合ののび易さ
(かすれたりしないこと)およびにじみの防止等の性質
を修正剤にもたせることができる。本発明の成分(d)
の増粘剤として好ましくは水溶性高分子化合物が用いら
れ、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース・Na塩等の改質セルロース、
アラビアガム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチ
ルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共
重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等の高分
子化合物が挙げられる。中でも改質セルロース、ポリビ
ニルピロリドン、プルラン、ストラクタン等が有用であ
る。更に粘度調節剤として珪酸微粉末、コロイド、シリ
カ、ゼオライト等を併用するとチキソトロピィー作用に
よって修正剤の筆からしたたり落ちてしまうような不都
合が生じないようにする上で有効である。これらの増粘
剤によって、本発明の修正剤が設計粘度に調整される。
特に好ましい化合物としては、成分(a)溶剤と成分
(e)の混合系に溶解する化合物の水溶性高分子化合物
が特に好ましく使用できる。この混合系に溶解しにくい
水溶性化合物を使用すると経時変化し修正剤が2層等に
液分離する率が高い。本発明の成分(d)の増粘剤は、
本発明の修正剤総重量に対して1〜20重量%で、これ
ら水溶液高分子化合物を20重量%より多く使用する
と、感光層に使用している高分子化合物と水素結合する
現象が生じて消去性を劣化することがあるので、できる
だけ少ない使用量が望ましい。また、1重量%未満だと
粘度を充分調整できない。好ましくは、水溶性高分子チ
キソトロピイー剤を含めて3〜15重量%の範囲であ
る。
【0026】本発明の成分(e)の水は、成分(d)の
増粘剤として用いられる水溶性高分子の溶解を促進し又
成分(c)の酸性物質の活性を高めるものであり、更に
各成分を相互に混合させて安定させるのに有用である。
使用量は本発明の修正剤の総重量に対して1〜20重量
%で、使用量が1重量%未満、あるいは、20重量%を
越えると成分(a)の画像部の溶解性を劣化し消去性に
影響する。特に好ましい量としては、使用する酸性物質
がリン酸系の場合は5〜15重量%の範囲が好ましく、
フッ素化合物の場合は2〜10重量%の範囲での使用が
PS版の親水化層を破壊することなく適度に表面をエッ
チングして残存する感脂化成分を除去する最も好ましい
範囲である。
【0027】本発明の成分(f)は自動水洗機等に使用
されているゴムローラー、搬送ベルト、タンク等の微生
物による汚染を防止し、これら微生物で原因と考えられ
る印刷版の汚れ防止に有効である。
【0028】本発明の成分(f)下記一般式で表される
化合物は自動水洗機等に使用されているゴムローラー、
搬送ベルト、タンク等微生物による汚染を防止し、これ
ら微生成での原因と考えられる印刷版の汚れ防止に有効
である。次に具体的に一般式に表される化合物について
説明する。
【0029】式〔I〕、〔II〕中R1 は水素原子、ア
ルキル基又はアルコキシ基、R2 3 及びR4 は各々水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基シア
ノ又はニトロ基を表し、R5 は水素原子、アルキル基、
環状アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリー
ル基、−CONHR8 基(R8 はアルキル基、アリール
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホ
ニル基又はアリールスルホニル基を表す。)又は複素環
基を表し、R6 及びR7 は各々水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、環状アルキル基、アリール基、複素環
基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アル
キルスルホオキシド基、アルキルスルフィニル基又は複
素環基を表す。R1 、R2 、R3 又はR4 で表されるア
ルキル基及びアルコキシ基のアルキル部分は好ましくは
炭素1〜6の直鎖分岐のアルキル基である。R1 がアル
キル基のときメチル基が好ましい。上記一般式〔I〕
〔II〕で表される化合物の代表的具体例を以下に示す。
但しこれらに限定されるものではない。
【0030】<例示化合物>1,2−ベンゾイソチアゾ
リン−3−オン、2−メチル−1,2−ベンゾイソチア
ゾリン−3−オン、2−エチル−1,2−ベンゾイソチ
アゾリン−3−オン、2−(n−プロピル)−1,2−
ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−(n−ブチル)
−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−(s
ec−ブチル)−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン、2−(i−ブチル)−1,2−ベンゾイソチアゾ
リン−3−オン、2−メトキシ−1,2−ベンゾイソチ
アゾリン−3−オン、2−エトキシ−1,2−ベンゾイ
ソチアゾリン−3−オン、2−(n−プロピルオキシ)
−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−(n
−ブチルオキシ)−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3
−オン、5−クロロ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−
3−オン、5−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン
−3−オン、6−エトキシ−1,2−ベンゾイソチアゾ
リン−3−オン、6−シアノ−1,2−ベンゾイソチア
ゾリン−3−オン、5−ニトロ−1,2−ベンゾイソチ
アゾリン−3−オン。
【0031】上記一般式〔II〕のR5 においてアルキル
基及びアルケニル基の炭素数は1〜36、より好ましく
は1〜18である。環状アルキル基の炭素数は3〜1
2、より好ましくは3〜6である。R5 で表されるアル
キル基、環状アルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、アリール基及び複素環基ならびにR5 で表される各
基は置換基を有していても良く、その置換基としてはハ
ロゲン原子、ニトロ、シアノ、アリール、アルコキシ、
アリールオキシ、カルボキシ、スルホキシ、アルキルカ
ルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニル、アシルオキシスルファ
モイル、カルバモイル、アシルアミノ、ジアシルアミ
ノ、ウレイド、チオウレイド、ウレタン、チオウレタ
ン、スルホンアミド、複素環基、アリールスルホニルオ
キシ、アルキルスルホニル、アリールチオ、アルキルチ
オ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、ア
ルキルアミノ、ジアルキルアミノアニリノ、N−アルキ
ルアニリノ、N−アシルアミノ、ヒドロキシ及びメルカ
プト基などより選ばれる。
【0032】一般式〔II〕のR6 及びR7 においてはア
ルキル基の炭素数は1〜18、より好ましくは1〜9で
ある。環状アルキル基の炭素数は3〜18、より好まし
くは3〜6である。R6 及びR7 で表される各基は置換
基を有しても良く、その置換基としてはハロゲン原子、
ニトロ基、スルホン基、アリール基、ヒドロキシ基等が
挙げられる。上記一般式〔II〕で表される化合物の代表
的具体例を以下に示すが、本発明の化合物はこれに限定
されるものではない。
【0033】<例示化合物>2−(N−メチルカルバモ
イル)−3−イソチアゾリン、5−メチル−2−(N−
メチルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、2−(N
−メチルチオカルバモイル)−3−イソチアゾリン、4
−ブロモ−5−メチル−2−(N−メチルカルバモイ
ル)−3−イソチアゾリン、4−シアノ−5−メチルチ
オ−2−(N−メチルカルバモイル)−3−イソチアゾ
リン、4−シアノ−5−メチルスルフィニル−2−(N
−メチルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、4−シ
アノ−5−メチルスルホニル−2−(N−メチルカルバ
モイル)−3−イソチアゾリン、2−(N−n−ブチル
カルバモイル)−3−イソチアゾリン、2−(N−t−
オクチルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、5−メ
チル−2−(N−フェニルカルバモイル)−3−イソチ
アゾリン、4−シアノ−5−メチルチオ−2−(N−フ
ェニルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、4−ブロ
モ−5−メチル−2−(N−3−クロロフェニルカルバ
モイル)−3−イソチアゾリン、5−ブロモメチル−2
−(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−3−イソ
チアゾリン、5−メチル−2−(N−3−クロロフェニ
ルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、4−シアノ−
5−メチルチオ−2−(N−3−クロロフェニルカルバ
モイル)−3−イソチアゾリン、2−(N−3−クロロ
フェニルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、5−メ
チル−2−(N−2−クロロフェニルカルバモイル)−
3−イソチアゾリン、5−ブロモメチル−2−(N−2
−クロロフェニルカルバモイル)−3−イソチアゾリ
ン、4−ブロモ−5−メチル−2−(N−3,4−ジク
ロロフェニルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、5
−メチル−2−(N−3,4−ジクロロフェニルカルバ
モイル)−3−イソチアゾリン、
【0034】4−シアノ−5−メチルチオ−2−(N−
3,4−ジクロロフェニルカルバモイル)−3−イソチ
アゾリン、5−メチル−2−(N−4−トシルカルバモ
イル)−3−イソチアゾリン、4−シアノ−5−メチル
チオ−2−(N−4−トシルカルバモイル)−3−イソ
チアゾリン、4−ブロモ−5−メチル−2−(N−4−
トシルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、2−(N
−n−プロピルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、
2−(N−エチルカルバモイル)−3−イソチアゾリ
ン、2−(N−i−プロピルカルバモイル)−3−イソ
チアゾリン、4−ブロモ−2−(N−メチルカルバモイ
ル)−3−イソチアゾリン、2−(N−4−メトキシフ
ェニルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、2−(N
−2−メトキシフェニルカルバモイル)−3−イソチア
ゾリン、2−(N−3−ニトロフェニルカルバモイル)
−3−イソチアゾリン、2−(N−3,4−ジクロロフ
ェニルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、2−(N
−n−ドデシルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、
2−(N−2,5−ジクロロフェニルカルバモイル)−
3−イソチアゾリン、2−(N−カルボエトキシメチル
カルバモイル)−3−イソチアゾリン、2−(N−4−
ニトロフェニルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、
5−メチル−2−(N−エチルカルバモイル)−3−イ
ソチアゾリン、5−メチル−2−(N−エチルチオカル
バモイル)−s−イソチアゾリン、5−クロロ−2−
(N−エチルカルバモイル)−3−イソチアゾリン、2
−n−プロピル−3−イソチアゾリン、2−t−ブチル
−3−イソチアゾリン、2−n−ブチル−3−イソチア
ゾリン、2−シクロヘキシル−3−イソチアゾリン、2
−n−オクチル−3−イソチアゾリン、2−i−オクチ
ル−3−イソチアゾリン、
【0035】2−ベンジルオキシ−3−イソチアゾリ
ン、3−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾリン、3
−クロロ−2−ベンジル−3−イソチアゾリン、4,5
−ジクロロ−2−メチル−3−イソチアゾリン、2−ジ
メチル−3−イソチアゾリン、4−メチル−2−(3,
4−ジクロロフェニル)−3−イソチアゾリン、2−
(3,4−ジクロロフェニル)−3−イソチアゾリン、
4,5−ジクロロ−2−ベンジル−3−イソチアゾリ
ン、4−ブロモ−5−クロロ−2−メチル−3−イソチ
アゾリン、4−ブロモ−2−メチル−3−イソチアゾリ
ン、2−ヒドロキシメチル−3−イソチアゾリン、2−
(β−ジエチルアミノエチル)−3−イソチアゾリン、
2−n−プロピル−3−イソチアゾリン塩酸塩、5−ク
ロロ−2−メチル−3−イソチアゾリン塩酸塩、2−エ
チル−3−イソチアゾリン塩酸塩、2−メチル−3−イ
ソチアゾリン塩酸塩、2−ベンジル−3−イソチアゾリ
ン塩酸塩、2−n−ドデシル−3−イソチアゾリン、2
−n−テトラデシル−3−イソチアゾリン、2−(4−
クロロベンジル)−3−イソチアゾリン、2−(2−ク
ロロベンジル)−3−イソチアゾリン、2−(2,4−
ジクロロベンジル)−3−イソチアゾリン、2−(4−
メトキシベンジル)−3−イソチアゾリン、2−(4−
メチルベンジル)−3−イソチアゾリン、2−(2−エ
トキシヘキシル)−3−イソチアゾリン、2−(2−フ
ェニルエチル)−3−イソチアゾリン、2−(2−フェ
ニルエチル)−4−クロロ−3−イソチアゾリン、2−
(1−フェニルエチル)−3−イソチアゾリン、2−n
−デシル−3−イソチアゾリン、2−n−オクチル−3
−イソチアゾリン、2−t−オクチル−4−クロロ−3
−イソチアゾリン、2−t−オクチル−4−ブロモ−3
−イソチアゾリン、2−n−ノニル−3−イソチアゾリ
ン、2−n−オクチル−5−クロロ−3−イソチアゾリ
ン、2−(4−ニトロフェニル)−3−イソチアゾリ
ン、2−(4−カルボエトキシフェニル)−3−イソチ
アゾリン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾリ
ン・モノクロロ酢酸塩、4,5−ジクロロ−2−メチル
−3−イソチアゾリン・モノクロロ酢酸塩、2−エチル
−3−イソチアゾリン・モノクロロ酢酸塩、2−n−プ
ロピル−3−イソチアゾリン・モノクロロ酢酸塩、2−
ベンジル−3−イソチアゾリン・モノクロロ酢酸塩。
【0036】本発明に用いられる一般式〔I〕〔II〕で
示される化合物は、全重量に対して1×10-5〜10重
量%の範囲で含有させるのが好ましく、より好ましくは
3×10-4〜5重量%の範囲が好ましい。添加量は修正
液の使用成分の種類等によって上記の範囲外でも良いこ
とは勿論である。
【0037】式〔III〕中、R9 、R10は各々独立に
ハロゲン原子、水素原子、炭素原子数1〜5の低級アル
キル基又はヒドロキシメチル基を表わし、R11は水素原
子、炭素原子1〜5の低級アルキル基を表わす。一般式
〔III 〕においてはR9 10又はR11の低級アルキル基
としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられる
が、特にメチル基、エチル基が好ましく使用できる。
【0038】式〔IV〕中、Mは水素原子、低級アルキ
ル基又はアルカリ金属塩、及びZn塩を表わす。低級ア
ルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル
基、iso−プロピル基、ブチル基を示し、アルカリ金
属塩としてはナトリウム、カリウム、リチウム塩等を示
す。Rは、前記R2 、R3 、R4 と同様である。
【0039】式〔V〕中、R13、R14、R15は各々独立
に水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基を表わ
す。アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、iso−プロピル基、ブチル基を示し、特にC
1 〜C3 が好ましく使用できる。ヒドロキシアルキル基
してはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒド
ロキシプロピル基等のC1 〜C3 が好ましく使用でき
る。
【0040】本発明に使用される一般式〔I〕〔II〕
に示される代表具体例を以下に示すが本発明化合物はこ
れらに限定されるものでない。
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】
【化19】
【0050】これらの例示化合物はフランス国特許15
55416号等に合成方法が記載されており、その一部
は、ローム・アンド・ハース・ジャパン社から市販され
ている。次に、本発明に使用される一般式〔III〕に
示される代表具体例を以下に示すが本発明化合物はこれ
らに限定されるものでない。
【0051】
【化20】
【0052】
【化21】
【0053】これらの化合物は、以下の文献を参考にし
て合成することができ、また一部は、三愛石油(株)社
から市販されている。E.Schmidt,R.Wii
kendorf,Berichte derDeutc
hen Chemischen Geselschaf
t,52,392(1919)、B.M.Vander
biit,H.B.Haas,Ind.Eng.Che
m.,32,34(1940)、I.M.Gorsk
y,S.P.Makarow,Berichte de
r Deutchen Chemischen Ges
elschaft,67,996(1934) 次に、本発明に使用される一般式〔IV〕及び〔V〕に
示される代表具体例を以下に示すが本発明の化合物はこ
れらに限定されるものでない。
【0054】
【化22】
【0055】本発明において一般式〔I〕〜〔V〕で示
される化合物の中でもより好ましく使用できる化合物と
しては、I−1、II−40、II−45、II−4
7、II−48、III−1、III−12、III−
15、IV−2、IV−4、V−1である。本発明にお
いて一般式〔I〕〜〔V〕で示される化合物は単独で使
用してもよく2種以上併用してもよい。一般式〔I〕〜
〔V〕に示される化合物は、本発明において成分(a)
画像又はインキを溶解又は膨潤する溶剤及び成分(b)
界面活性剤及び成分(c)酸性物質の3成分と混合し組
合せることにより特異的に修正箇所跡の微細な砂目中に
残存する成分を除去し修正跡の不感脂化性を高める効果
を示し実質的に修正剤の消去能力を高める。又一方別の
効果として自動洗浄機のローラー、ベルトコンベアー、
タンク等への微生物の付着の防止に有効に作用し製版作
業の効率を高めることができる。本発明において一般式
〔I〕〜〔V〕で示される化合物の使用量は総重量に対
して0.01〜10重量%でより好ましくは0.1〜7
重量%の範囲である。
【0056】本発明において、一般式〔I〕〜〔V〕で
示される化合物単独でも良く、また2種以上組み合わせ
て使用することもできる。特に一般式〔I〕、〔II〕
の化合物と〔III〕、〔IV〕、〔V〕の化合物との
組み合わせにより、印刷版(PS版)の消去スピードが
向上し、消去跡の親水層の破壊防止機能が発揮され、汚
れを防止する親水性の保護作用がある。一方2種以上組
み合わせることにより、バクテリア、カビ、酵母菌等各
種の菌に対して幅広く効力を発揮し殺菌作用をより強力
にする効果がある。更に一般式〔I〕、〔II〕の化合
物を含有すると使用する製版機器の金属の防錆効果を示
して機器の安定稼働に有利となる。本発明修正剤におい
て、一般式〔I〕〜〔V〕で示される化合物の使用範囲
は総重量に対して0.01〜10重量%である。一般式
〔I〕〜〔V〕の化合物の使用量が、10重量%を越え
て用いられると若干成分(a)の画像部の初期溶解性
が、1〜5秒間での観察で劣化する傾向が見られる。一
方一般式〔I〕〜〔V〕で示される化合物は単価が高価
のため、多く使用するとコスト等経済面でも不利となる
ことがある。また、0.01重量%未満だと成分(f)
の機能が発揮されない。より好ましくは0.1〜7重量
%の範囲である。
【0057】本発明の修正剤には、更に必要に応じて防
錆剤、消泡剤、着色剤等を添加することができる。防錆
剤としては、例えば1Hベンゾトリアゾール及びその誘
導体、ベンゾイミダゾール及びその誘導体チオサリチル
酸等を挙げることができる。消泡剤としては、例えばシ
リコン消泡剤等が好ましく使用できる。その中で乳化分
散型及び可溶化型いずれも使用することができる。防錆
剤、消泡剤の好ましい添加量としては本発明修正剤総重
量に対して0.001〜1.0重量%の範囲が好適に使
用できる。着色剤としては、染料、顔料があるが染料の
方が好ましく使用できる。特に着色する色相としては青
色、赤色、緑色、紫色の染料が好適である。
【0058】本発明の修正剤はポシ型及びネガ型感光性
平版印刷版(以下PS版)に適用でき画像部を修正消去
するときに有利に使用される。このPS版について以下
詳細に説明する。PS版作成の際のポジ型感光性組成物
に用いられるジアゾ化合物としては、従来知られている
ものが使用できるが、代表的なものとしてはo−キノン
ジアジド類が挙げられ、好ましくはo−ナフトキノンジ
アジド化合物が挙げられる。o−ナフトキノンジアジド
化合物の内でも、特に種々のヒドロキシ化合物のo−ナ
フトキノンジアジドスルホン酸エステル又はo−ナフト
キノンジアジドカルボン酸エステル、及び芳香族アミノ
化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド又
はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸アミドが好適で
ある。好ましいヒドロキシル化合物としてはフェノール
類とカルボニル基含有化合物との縮合樹脂が挙げられ
る。該フェノール類としてはフェノール、クレゾール、
レゾルシン及びピロガロール等が挙げられ、該カルボニ
ル基含有化合物としてはホルムアルデヒド、ベンズアル
デヒド及びアセトン等が挙げられる。好ましいヒドロキ
シ化合物としては、フェノール・ホルムアルデヒド樹
脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、ピロガロール
・アセトン樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹脂が
挙げられる。
【0059】o−キノンジアジド化合物の代表的な具体
例としては、ベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスル
ホン酸又はナフトキノン−(1,2)−ジアジドスルホ
ン酸とフェノール・ホルムアルデヒド樹脂又はクレゾー
ル・ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、特開昭56−
1044号公報に記載されているナフトキノン−(1,
2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸とレゾルシン
−ベンズアルデヒド樹脂とのエステル、米国特許第3,
635,709号明細書に記載されているナフトキノン
−(1,2)−ジアジドスルホン酸とピロガロール・ア
セトン樹脂とのエステル、特開昭55−76346号公
報に記載されているナフトキノン−(1,2)−ジアジ
ド−(2)−5−スルホン酸とレゾルシン−ピロガロー
ル−アセトン共重縮合物とのエステルが挙げられる。そ
の他有用なo−キノンジアジド化合物としては、特開昭
50−117503号公報に記載されている末端ヒドロ
キシル基を有するポリエステルにo−ナフトキノンジア
ジドスルホニルクロライドをエステル化反応させたも
の、特開昭50−113305号公報に記載されている
ようなp−ヒドロキシスチレンのホモポリマー又は他の
共重合し得るモノマーとの共重合体にo−ナフトキノン
ジアジドスルホニルクロライドをエステル化反応させた
もの、特開昭54−29922号公報に記載されている
ビスフェノール・ホルムアルデヒド樹脂とo−キノンジ
アジドスルホン酸とのエステル、米国特許第3,85
9,099号明細書に記載されているアルキルアクリレ
ート、アクリロイルオキシアルキルカルボネート及びヒ
ドロキシアルキルアクリレートの共重合体とo−キノン
ジアジドスルホニルクロライドとの縮合物、特公昭49
−17481号公報記載のスチレンとフェノール誘導体
との共重合体生成物とo−キノンジアジドスルホン酸と
の反応生成物、米国特許第3,759,711号明細書
に記載されているようなp−アミノスチレンと共重合し
うるモノマーとの共重合体とo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸または、o−ナフトキノンジアジドカルボン
酸とのアミド、及びそのほかにポリヒドロキシベンゾフ
ェノンとo−ナフトキノンジアジドスルホニルクロライ
ドとのエステル化合物等が挙げられる。
【0060】これらのo−キノンジアジド化合物は単独
で使用することができるが、アルカリ可溶性樹脂と混合
し、この混合物を感光層として設ける方が好ましい。好
適なアルカリ可溶性樹脂には、ノボラック型フェノール
樹脂が含まれ、具体的にはフェノールホルムアルデヒド
樹脂、クレゾールホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−
57841号公報に記載されているようなフェノール・
クレゾールホルムアルデヒド共重縮合体樹脂などが含ま
れる。更に、特開昭50−125806号公報に記され
ているように、上記のようなフェノール樹脂と共にt−
ブチルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂のような炭素
数3〜8のアルキル基で置換されたフェノール又はクレ
ゾールとホルムアルデヒドとの縮合物とを併用すると、
より一層好ましい。更に上記アルカリ可溶性ノボラック
型フェノール樹脂以外のアルカリ可溶性樹脂を必要に応
じて配合することができる。例えば、スチレン−アクリ
ル酸共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共
重合体、アルカリ可溶性ポリウレタン樹脂、特公昭52
−28401号公報記載のアルカリ可溶性ビニル系樹脂
及びアルカリ可溶性ポリブチラール樹脂等を挙げること
ができる。
【0061】o−キノンジアジド化合物の含有量は感光
性組成物全固形分に対し、5〜80重量%が好ましく、
特に好ましくは10〜50重量%である。アルカリ可溶
性樹脂の含有量は感光性組成物の全固形分に対し30〜
90重量%が好ましく、特に好ましくは50〜85重量
%である。ネガ型感光性組成物は感光性ジアゾ化合物及
び好ましくは高分子化合物を含有するもので、感光性ジ
アゾ化合物としては従来知られているものが使用でき
る。好ましいものとしては有機溶媒可溶のジアゾ樹脂の
塩、例えはp−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデ
ヒド又はアセトアルデヒドの縮合物とヘキサフルオロ燐
酸塩との塩、トルエンスルホン酸塩との塩、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩
との塩等が挙げられる。
【0062】本発明において、PS版作成の際に用いら
れる、本発明に係る感光組成物中のジアゾ樹脂の含有量
は1〜50重量%、好ましくは3〜40重量%の範囲で
ある。上記感光性組成物において使用された高分子化合
物としては、例えばアクリル酸又はメタクリル酸共重合
体、クロトン酸共重合体、イタコン酸共重合体、マレイ
ン酸共重合体、側鎖にカルボキシル基を有するセルロー
ス誘導体、側鎖にカルボキシル基を有するポリビニルア
ルコール誘導体、側鎖にカルボキシル基を有するヒドロ
キシアルキルアクリレート又はメタクリレート共重合
体、カルボキシル基を有する不飽和ポリエステル樹脂等
が好んで用いられる。より好ましくは酸化が10〜30
0の高分子化合物である。特に特開昭50−11880
2号に記載されているヒドロキシエチル、メタクリレー
ト/アクリルニトリル等の共重合体等が好適に用いられ
ている。又特開平2−236552、特開平4−274
429号に記載のジメチルマレイミド基を含有する感光
性ポリマー系にも用いられる。
【0063】PS版作成の際、支持体上に設けられる上
記感光性組成物の塗布量は0.1〜7g/m2 が好まし
く、更に好ましくは0.5〜4g/m2 である。必要に
より、支持体と感光性組成物層の間に特公昭57−16
349号公報記載の金属塩と親水性セルロース、特公昭
46−35685号公報記載のポリビニルホスホン酸、
特開昭60−149491号公報記載のβ−アラニン酸
又は特開昭60−232998号公報記載のトリエタノ
ールアミン・塩酸塩などの下塗層を設けてもよい。本発
明に用いられる感光性平版印刷版に使用される支持体と
しては、アルミニウム(アルミウニム合金を含む)、
紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレート、二酢酸セルロー
ス、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、ポリ
ビニルアセタール、ポリカーボネート、等)及び亜鉛、
銅等の金属の上にアルミニウムがラミネート又は蒸着さ
れた複合支持体が好適に用いられる。アルミニウム材の
表面は、保水性を高め、感光層との密着性を向上させる
目的で粗面化処理されていることが望ましい。
【0064】粗面化方法としては、一般に公知のブラシ
研磨法、ボール研磨法、電解エッチング、化学的エッチ
ング、液体ホーニング、サンドブラスト等の方法及びこ
れらの組合せが挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、電
解エッチング、化学的エッチング及び液体ホーニングが
挙げられ、これらのうちで特に電解エッチングの使用を
含む粗面化方法が好ましい。また、電解エッチングの際
に用いられる電解浴としては、酸、アルカリ又はそれら
の塩を含む水溶液あるいは有機溶剤を含む水性溶液が用
いられ、これらのうちで特に塩酸、硝酸又はそれらの塩
を含む電解液が好ましい。更に粗面化処理の施されたア
ルミニウム板は、必要に応じて酸又はアルカリの水溶液
にてデスマット処理される。こうして得られたアルミニ
ウム板は陽極酸化処理されることが望ましく、特に好ま
しくは、硫酸又はリン酸を含む浴で処理する方法が挙げ
られる。更に必要に応じて封孔処理、その他弗化ジルコ
ニウム酸カリウム水溶液への浸漬などによる表面処理を
行うことができる。かくして得られたPS版は透明原図
を通してカーボンアーク灯、水銀灯、メタルハライドラ
ンプ、タングステンランプ等の活性光線の豊富な光源に
より露光され、次いで湿式処理による現像処理工程にて
現像される。
【0065】上記現像処理工程に際して使用される現像
液は水を主溶媒とするアルカリ性溶液であり、アルカリ
剤の必要に応じて有機溶剤、アニオン界面活性剤、無機
塩等を含むものが用いられる。現像液中には必要に応じ
て更に消泡剤、湿潤剤等を含有させておくことも有用で
ある。上記のような現像液で画像露光させたPS版を現
像する方法としては従来公知の種々の方法が可能であ
る。具体的には、画像露光されたPS版を現像液中に浸
漬する方法、PS版の感光層に対して多数のノズルから
現像液を噴射する方法、現像液で湿潤されたスポンジで
PS版の感光層を拭う方法、PS版の感光層の表面に現
像液をローラ塗布する方法などが挙げられる。また、こ
のようにしてPS版の感光層に現像液が施された後、感
光層の表面をブラシなどで軽く擦ることもできる。上記
のような現像処理の後、水洗、リンス、不感脂化処理な
どを組み合せた処理を行い、PS版の現像処理を完了さ
せる。
【0066】上記の如く、PS版に画像露光および現像
を施して得られた平版印刷版に不必要な画像部がある場
合に、その画像部の上に本発明の修正剤を施して所望の
修正部分の画像部が消去される。本発明の修正剤を平版
印刷版の画像部に施す場合、現像後直ちに施すよりも、
現像後の平版印刷版を十分水洗したのちに施す方が好ま
しい。平版印刷版の画像部に本発明の修正剤を施す具体
的方法としては、本発明の修正剤を毛筆に含ませ、これ
を所望の消去したい画像部へ塗布する方法が一般的であ
る。塗布した修正剤は、そのまま約10秒〜約1分間放
置したのち、水洗して修正剤を流し去れば、修正剤が塗
布された部分の画像部は綺麗に除かれ、非画像部とな
る。その後は、通常の方法で処理(例えばガム引きな
ど。)され、平版印刷版として使用される。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。なお、他に明記しない限り「部」は重量部を、
「%」は「重量%」を意味するものとする。 実施例1 厚さ0.3mmのアルミニウム板を硝酸溶液中で電気化
学的に粗面化し、よく洗浄した後硫酸溶液中で陽極酸化
を行って2.5g/m2 の酸化皮膜を上記アルミニウム
板表面上に形成させた。水洗、乾燥後、特開昭56−1
044号公報の実施例に従って合成したレゾルシンベン
ズアルデヒド樹脂とナフトキノン1,2−ジアジド−5
−スルホニルクロライドとのエステル化物3部とクレゾ
ールホルマリンノボラック樹脂9部、ならびにピクトリ
ア・ピュア・ブルーBOH(保土谷化学工業株式会社
製)0.12部を2−メトキシエタノール100部に溶
解した感光液を回転式塗布機で上記支持体上に塗布乾燥
し、2.8g/m2 の感光性層を有するポジ型PS版を
得た。この上に網点写真透明陽画を密着させて、0.8
mの距離からメタルハライドランプにて60秒間露光
し、次の現像液にて現像し、印刷版を得た。 (現像液) ケイ酸カリウムA (SIO2 26%、K2 O 13.5%) 120部 86%水酸化カリウム 15.5部 水 500部
【0068】こうして得られた平版印刷版には陽画フィ
ルムのエッジが版面に画像として薄く残っていた。一
方、本発明の修正剤を次のようにして調製した。先ず、
γ−ブチロラクトン 30部、エチレングリコールモノ
メチルエーテル 30部、純水10部にヒドロキシプロ
ピルセルロース(ヒドロキシプロピル基70〜95%)
1.5部を溶解させ、その後にキシレン14.0部、一
般式I−1の化合物0.5部、一般式III−14の化
合物0.5部を混合し均一の溶液にした。次に、オキシ
エチレンオキシプロピレンブロックポリマー(平均分子
量2,000のポリプロピレングリコールの両端にエチ
レンオキサイドを重合させたもの。分子量:10,00
0、エチレンオキサイド含量:80%)6.5部を分散
させた。燐酸(85%)3.0部および組成100%の
中に染料としてクリスタルバイオレットを0.003部
を添加し、充分攪拌して均一な溶液とした。これに粉末
二酸化珪素4.0部を添加して分散させ、粘稠な修正剤
を得た。この修正剤のpHは25℃において1.46で
あった。調製された修正剤を毛筆に含ませて前記の平版
印刷上のフィルムのエッジが画像として残った領域に塗
布し30秒後に水を噴霧して洗い流した。上記フィルム
切口による画像部は完全に親水層が露呈し他の非画像域
と区別することができなかった。
【0069】このようにして修正の完了した版をアラビ
アガム14°Be水溶液でガム引きを行ない、オフセッ
ト印刷機に取付けて1万枚印刷したが、消去した画像部
に汚れの発生は見られず美しい印刷物が得られた。本発
明の修正剤は細部の消去においても液のにじみが極小の
ため安心して修正作業をすることができ又生理的な点で
も安全性が高く不快なことが殆どなく使用適性が優れて
いた。以下、表1に示した各成分を用いた実施例2〜5
及び比較例1〜2を実施例1と同様の方法で調製し本発
明の修正剤を得た。これを用いて実施例1の場合と同様
な方法で消去を行ない、そのときの消去性スピード、に
じみ易さ、消去後汚れを調べた。又、強制経時テストと
して修正剤を50℃/80%RHの中で7日間保存後、
消去性の劣化等について調べた。その結果を表2に示
す。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】表2の結果から明らかなように、本発明に
よる修正剤は消去性等に優れている。又一般式〔I〕
〔II〕〔III〕〔IV〕〔V〕で示される化合物を
添加した試料はバクテリアの増殖が著しく押えられてい
ることも分る。更に、本発明の修正剤は50℃/80%
RHの中で7日間保存後も消去性が悪化することなく、
経時安定にも優れていることがわかる。
【0074】また、参考に微生物の影響についてゼラチ
ン2%水溶液にシュードモナス(Pseudmona
s)属の混合菌を37℃中に24時間振とう培養した菌
を実施例1〜5、比較例1〜2を水道水で100倍に希
釈、500倍希釈液とし、100ml中に培養菌を1m
l添加し37℃で24時間と48時間振とうし菌の増殖
について調べた。その結果、比較例は微生物の発生が著
しく発生したが、本発明は微生物の発生が少なく、微生
物の発生を抑制できることがわかった。更に自動洗浄機
を用いて実施例1を約1ケ月間ランニングテストを実施
した結果ゴムローラ、ベルトコンベアー、洗浄機タンク
等の汚染は殆んど見られず簡単に洗浄で除去することが
でき、安定に印刷版の製版をすることができた。
【0075】
【発明の効果】本発明の修正剤は、画像部の消去速度が
著しく早い。従って消去工程が短縮され、製版作業の能
率が向上する。本発明の修正剤は、近接する画像部に悪
い影響を与えることなく、所望の画像部を消去できる利
点がある。従って、込み入った細部の画像部の消去も容
易且つ完全に行なうことができる。本発明の修正剤は、
経時安定性に優れている。更に工程の省力化に伴う自動
水洗機等のゴムローラー搬送用ベルト及びタンク送の微
生物による汚染を大巾に低減され安定した印刷版の製版
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性平版印刷版上に形成された画像の
    修正剤として、下記(a)〜(f)の成分を修正剤の総
    重量に対して、下記の割合で含有することを特徴とする
    平版印刷版用修正剤。 (a)画像又はインキを溶解又は膨潤する沸点120℃
    以上の有機溶剤40〜95重量% (b)界面活性剤1〜20重量% (c)酸性物質0.1〜10重量% (d)増粘剤0.1〜20重量% (e)水1〜20重量% (f)下記一般式〔I〕〜〔V〕で示される化合物から
    選ばれた少なくとも1種の化合物0.01〜10重量% 【化1】 (式中R1 は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基、
    2 、R3 およびR4 は各々独立に水素原子、ハロゲン
    原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基又はニトロ
    基を示す。) 【化2】 (式中R5 は水素原子、アルキル基、環状アルキル基、
    アルケニル基、アラルキル基、アリール基、もしくは−
    CONHR8 基(R8 はアルキル基、アリール基、アル
    キルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基又
    はアリールスルホニル基を示す。)を示し、又は複素環
    基を示す。R6 、R7 は各々独立に水素原子、ハロゲン
    原子、アルキル基、環状アルキル基、アリール基、複素
    環基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
    ルキルスルホオキシド基、アルキルスルフィニル基又は
    アルキルスルホニル基を示す。) 【化3】 (式中、R9 、R10は各々独立に水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜5の低級アルキル基又はヒドロキシメチ
    ル基を示し、R11は水素原子、炭素原子数1〜5の低級
    アルキル基を示す。) 【化4】 (式中、Mは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は
    K、Na、LiもしくはZn塩を示す。Rは、水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ
    基又はニトロ基を示す。) 【化5】 (式中R12〜R14は各々独立に水素原子、炭素数1〜5
    の低級アルキル基又はヒドロキシメチル基、ヒドロキシ
    エチル基、ヒドロキシプロピル基を示す。)
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