JPH0722514Y2 - キャビンの緩衝装置 - Google Patents

キャビンの緩衝装置

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JPH0722514Y2
JPH0722514Y2 JP1988054372U JP5437288U JPH0722514Y2 JP H0722514 Y2 JPH0722514 Y2 JP H0722514Y2 JP 1988054372 U JP1988054372 U JP 1988054372U JP 5437288 U JP5437288 U JP 5437288U JP H0722514 Y2 JPH0722514 Y2 JP H0722514Y2
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JP
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cushioning material
cup
cabin
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partition wall
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JP1988054372U
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Inventor
博夫 多田
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油谷重工株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、建物・作業用機械の主フレーム上に設ける
キャビンの緩衝装置に関する。
従来の技術 建物・作業用機械は作業装置を車体に強固、確実に保持
し、作動を正確に行う目的で、走行装置と一体になった
主フレーム上に、上記作業装置と、運転装置・運転席を
有するキャビンを取付けている。このことを従来の代表
的建物・作業用機械を例にとり説明すると、第4図に示
す履帯式油圧ショベルでは、走行装置である下部走行体
1上に旋回自在の上部旋回体2の旋回ベアリングを介し
て搭載し、該上部旋回体2の前方には作業装置5を強固
に枢支し、かつ、上部旋回体2の主フレームとなる旋回
フレーム3上にキャビン4を取付けている。また、第5
図に示す関節ステアリング式の車輪式トラクタショベル
の走行体は、走行装置を含む前部フレーム6、後部フレ
ーム7から主フレームを構成し、前部フレーム6の前方
には作業装置9を枢支し、後部フレーム7の上面にはキ
ャビン8を搭載している。
これら類似の車両に対し、例えば自動車におけるが如
く、走行装置と主フレームとの間に緩衝装置を設ける
と、作業装置による作業精度が低下するのみならず危険
をも伴うため、走行装置と主フレームの間に緩衝装置を
介在させることはできないので、作業中または走行中の
振動による乗心地の低下などを防止するために、キャビ
ンは振動吸収用の緩衝材を介して主フレームに取付ける
のが一般的であり、その構造は第6図に示す断面図の如
くなっている。すなわち、図において10は旋回フレーム
3または後部フレーム7などの主フレーム35と一体に接
合された取付部材で、該取付部材10上に、キャビン4ま
たは8底面のコーナ部材11が、緩衝材34,34を介してボ
ルト13、ナット14により取付けてある。このような構造
にすることにより、キャビン4,8は取付部材10の上下、
左右方向の振動に直接影響されることなく、緩衝材34,3
4の作用により、その振動は吸収され、しかも、ボルト1
3、ナット14により、取付部材10とコーナ部材11との関
係位置はある範囲で自在となる。
考案が解決しようとする課題 移動のため平坦な、または起状のある路面上を走行する
場合、あるいは、機械を定置したまま作業装置を作動さ
せる場合に、主フレームは振動するが、特に、その上下
方向の振動が大きいとその振動がキャビンにも伝わり運
転操作も不安定となる。ところで、主フレーム上にキャ
ビンを取付ける前述した従来技術の緩衝装置における緩
衝材は、一般に、そのばね常数が小さければ小さい程通
常の振動の吸収はよく、キャビン内の運転席での乗心地
はよいが、建物・作業用機械における緩衝的な上下動に
起因する主フレームの振動の振幅、加速度は使用条件に
より千差万別であり、しかも、比較的重量が重く、その
重心位置が高いキャビンをその底部で保持している関係
から、衝撃による大きい振幅、加速度にも対応できるよ
う、ばね常数の大きい緩衝材を使用せざるを得ず、従っ
て、乗心地の向上はある程度犠牲にせざるを得なかっ
た。
この考案は上記の点に鑑み、通常の振幅、加速度の小さ
い使用条件下では、その振幅の吸収に有利な、ばね常数
の小さい緩衝材の特性を生かすとともに、衝撃的外力に
より大きい振幅が発生したときには、振幅が大きくなれ
ばなるほど、緩衝効果が増大する複合的な緩衝装置を得
んとするものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するため、この考案は次のような構成の
緩衝装置とする。すなわち、 イ.)キャビンのコーナ部材を主フレーム上の取付部材
に、該取付部材を上下から挟持し、通常の振動を吸収す
るに好適なばね定数の小さい緩衝材を解して取付け、 ロ.)該上下の緩衝材を、それぞれ上下から包む形の上
下1対のカップを設け、 ハ.)該カップの内周面と緩衝材の外周との間に、該緩
衝材と同心的に配置し、一方の端面は前記取付部材に固
着し、他方の開放端面は相対するカップとの間に所定の
すき間は生ずる如き筒状の隔壁を設け、該隔壁の内周面
と上記緩衝材の外周とで形成され、緩衝材の撓みおよび
はみ出しにより内容積が減少する如き加圧室と、 ニ.)該加圧室と上記すき間により常時通じ、隔壁およ
びカップの内外周面で形成されるグスリ溜とを設ける。
ホ.)前記加圧室およびグリス溜には、グリスを充満さ
せる。
作用 主フレームが振動し、その振幅、加速度が小さいとき
は、緩衝材の僅かな撓みにより振動エネルギは減衰され
てキャビンへの振動の影響は小さい。従って、このとき
の加圧室とグリス溜との間のグリス流入量は少なく、ま
た、グリスが通過するすき間も大きい。
主フレームの通常の振幅以上の衝撃的な振動が該主フレ
ームに発生し、その振動の振幅、加速度が大きいと緩衝
材の撓みも大きく、それだけ加圧室へのはみ出しは大き
く、かつ、加圧室を形成する上下のカップ、取付部材は
接近して加圧室の容積は減少するので、中に充満したグ
リスは該隔壁の一方の端面とカップまたは取付部材との
すき間からグリス溜へ流出するが、上記すき間は緩衝材
の撓みが多ければ多い程、小さくするので、グリス流出
の抵抗が大きくなり、振動エネルギの吸収も急激に増加
するから、緩衝材の能力を超える衝撃力が作用しても耐
え得る緩衝を発揮する。
実施例 この考案の実施例を図に基づいて説明する。
第1図から第3図は、それぞれ、この考案の第1実施
例、第2実施例、第3実施例の要部断面図であるが、こ
れらの図において、第6図の従来技術と同一部分には同
一符号を付して示してある。
第1実施例である第1図において、17,18,19は何れも緩
衝材12,12と同心に設けられた筒状の隔壁であり、隔壁1
7,19は取付部材10の上面に、隔壁18は下面に、それぞれ
一端面を固着し、他端面は開放状にしてある。
15はボルト13、ナット14により、キャビン4または8の
コーナ部材11と一体に取付けられ、上方の緩衝材12を包
む形に設けたカップであり、16は同様に下方の緩衝材12
を上向きに包む形に設けたカップで、カップ15の内側底
面と隔壁17の前記の他端面、カップ16と隔壁18の前記の
他端面との間は、通常の振動による緩衝材12,12の撓み
では相互に容易には干渉しない最小限のすき間A,Bが設
けてある。
また、隔壁17,18の内周面と緩衝材12,12の外周面とで加
圧室aおよびcを形成し、隔壁19の内周面と隔壁17の外
周面とでグリス溜bを形成し、カップ15の円周部eは該
グリス溜bに突出し、更に、下方のカップ16の外周部e
の内周面と隔壁18の外周面とでグリス溜dを形成し、加
圧室a,cならびに上記グリス溜b,dにはグリスを充満して
ある。
以上の構成からなるこの考案の緩衝装置の作用について
説明する。
履帯式油圧ショベルあるいは車輪式トラクタショベルな
どの如き建設・作業用機械を移動させたり、作業装置を
作動させて作業を行うと、主フレーム35は上下に振動
し、その上面にある取付部材10上に設けられたキャビン
4あるいは8は同時に振動しようとするが、主フレーム
35の振動の振幅、加速度が小さいとき、例えば、平坦な
路面を走行するようなときは、キャビン4または8は、
ばね常数の低い緩衝材12,12を介して取付部材10に取付
けられているので、その撓みにより、キャビン4,8の振
幅は主フレーム35のそれよりも減衰し、乗心地は向上す
る。
一方、悪路走行または作業装置5,9を上下に激しく作動
させて作業を行うときなどでは、主フレーム35に衝撃的
な外力が作用する頻度は高くなり、振幅、加速度共に大
きくなる。それら連れ、キャビン4,8を支持している緩
衝材12,12はばね常数が低いので、振動荷重による上方
向または下方向の大きい圧縮荷重を受け、その方向に撓
むと同時に、外周方向、すなわち、加圧室a,cに向け、
はみ出し現象を起こす。
この結果カップ15と隔壁17とのすき間Aまたは、カップ
16と隔壁18とのすき間Bは狭まると共に、加圧室a,cの
容積は減少するので、該加圧室a,cに充満したグリスは
狭まったすき間A,Bを通りグリス溜b,dに流出するが、こ
の流出時に、グリスの粘度が高いことと、振幅が大きけ
れば大きい程、すき間A,Bが小さくなって通路を絞られ
るので、加圧室内のグリス圧力は上昇し緩衝材12,12単
体のばね常数が一定であっても、外圧の作用により見か
けのばね常数は増大すると共に、グリスがすき間A,Bを
通過する間に、衝撃的エネルギは吸収される。その結
果、衝撃的な連続上下方向の振動に対してもカップ15,1
6、隔壁17,18が直接干渉することもなく、効果的な緩衝
作用を発揮する。
第2図は、この考案の第2実施例を示す要部断面図であ
るが、第1実施例では、すき間A,B、加圧室a,cがそれぞ
れ1個のみであるが、この実施例では、更に大きい振動
エネルギを吸収する目的で、多段式に、隔壁22および23
を有するカップ20および21、取付部材19上の隔壁24,25
を組合わせ、加圧室a,c、すき間A,Bをともに複数箇所設
けるようにしたものである。
第3図は第3実施例の要部断面図を示し、この実施例
は、第1実施例、第2実施例にも併用できることは勿論
である。
すなわち、加圧室aとグリス溜bとの間の隔壁28,29
は、それぞれ取付部材10の上下面に固着されているが、
その外面にはカップ26,27の内面に接するリップ部を有
する弾性被覆fが施してあり、緩衝材12,12の撓みが比
較的小さい時点から徐々にグリスの通過抵抗を増大させ
ていくよう配慮してある。また、隔壁30.31の他に、シ
ールリング32,33を隔壁31、カップ27の外周面にリップ
部が接する如く設け、グリス溜りbからのグリスの流失
またはグリス溜bへの塵埃の侵入を防止している。
考案の効果 緩衝材を介して主フレーム上にキャビンを取付ける緩衝
装置として、この考案に示す如きグリスを充満させた加
圧室とグリス溜とを併置した構造にしておくと、主フレ
ームの振動による振幅または加速度が低いときは、キャ
ビンはばね常数の小さい緩衝材で保持されているので振
動は吸収される。また、衝撃的な振動により振幅が増大
すると、狭いすき間を経て加圧室からグリス溜へグリス
が流出する過程の抵抗と圧力により、主フレームからキ
ャビンに伝わる衝撃エネルギをその振幅が大きくなれば
なる程大量に吸収するので、キャビンは衝撃的な振動か
ら保護されるといった複合的効果のある緩衝作用が自動
的に得られる。
従って、この考案は平坦地走行のときは勿論のこと、悪
路の走行、作業装置の激しい作動などで起こる主フレー
ムの衝撃振動に対しても、キャビンは常に振動が少な
く、車両の如何なる使用条件にも対応して乗心地の向上
のみならず安全運転にも寄与することのできる緩衝装置
が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1実施例、第2図は第2実施例、
第3図は第3実施例の要部を示す断面図、第4図は履帯
式油圧ショベルの外観側面図、第5図は車輪式トラクタ
ショベルの外観側面図、第6図は従来の緩衝装置の要部
断面図である。 11……コーナ部材 12,34……緩衝材 15,16,20,21,26,27……カップ 17,18,19,22,23,24,25,28,29,30,31……隔壁 32,33……シールリング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】主フレーム上の取付部材を上下から挟持す
    る上部・下部の緩衝材を介してキャビン底部のコーナ部
    材を取付ける構造の緩衝装置において、該緩衝材の上下
    面に接して相対向する方向に設け、緩衝材の外径よりも
    大きい内径を有しそれぞれの上下および外周を包む形状
    の上部・下部1対のカップと、該カップの内周と上記緩
    衝材の外周との中間に緩衝材と同心的に配置し、取付状
    態の緩衝材の外径よりも若干大きい内径を有し、該内径
    と上記緩衝材の外径との間で上・下部の加圧室を形成
    し、かつ、一方の端面は前記取付部材の上・下面にそれ
    ぞれ固着し他方の開放端面は相対するカップの底面との
    間に所定のすき間が生ずる高さの筒状の上部・下部から
    なる第1の隔壁と、上記の上部カップ外周部とその外径
    よりも大径で、かつ、その下端面は前記取付部材の上面
    に固着された筒状の第2隔壁の内周面とで形成され前記
    上部の加圧室に常時通じる上部のグリス溜と、下部カッ
    プ外周部内面と下部の第1の隔壁の外周面とで形成され
    前記下部の加圧室に常時通じる下部のグリス溜とから構
    成し、前記上部のグリス溜・加圧室および下部のグリス
    溜・加圧室にそれぞれグリスを充填したことを特徴とす
    るキャビンの緩衝装置。
JP1988054372U 1988-04-21 1988-04-21 キャビンの緩衝装置 Expired - Lifetime JPH0722514Y2 (ja)

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JPH01156341U JPH01156341U (ja) 1989-10-27
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