JPH07224620A - 多気筒内燃機関の制御装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の制御装置

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JPH07224620A
JPH07224620A JP1470494A JP1470494A JPH07224620A JP H07224620 A JPH07224620 A JP H07224620A JP 1470494 A JP1470494 A JP 1470494A JP 1470494 A JP1470494 A JP 1470494A JP H07224620 A JPH07224620 A JP H07224620A
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JP
Japan
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cylinder
signal
rotation
camshaft
intake
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Pending
Application number
JP1470494A
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English (en)
Inventor
Kazushi Katou
千詞 加藤
Nobunao Okawa
信尚 大川
Koji Endo
浩二 遠藤
Shigeru Sone
茂 曽根
Junji Goto
淳史 後藤
Tadahisa Osanawa
忠久 長縄
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】気筒判別センサとは別のセンサを設けることな
くカムシャフトの回転位相を検出し、部品点数の増加を
防止する。 【構成】クランクシャフト7の回転にともない回転速度
信号を発生する回転速度センサ40と、可変バルブタイ
ミング機構(VVT)46の設けられた側のカムシャフ
ト13の回転にともない気筒判別信号を発生する気筒判
別センサ41とを設ける。電子制御装置(ECU)91
は、クランクシャフト7の1回転毎に到来する検出期間
に気筒判別信号の発生の有無を判断し、その判断結果に
応じて気筒を判別する。ECU91は、気筒判別信号の
発生タイミングに対応する回転速度信号と予め設定され
た回転速度信号とに基づき、VVT46側のカムシャフ
ト13の回転位相を検出する。ECU91は、回転位相
が、そのときのエンジン1の運転状態に応じたカムシャ
フト13の目標回転位相に一致するようにVVT46を
駆動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸気バルブ及び排気バ
ルブの少なくとも一方の開閉タイミング(バルブタイミ
ング)を連続的に変化させるための可変バルブタイミン
グ機構を搭載した多気筒内燃機関の制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、多気筒内燃機関として、クランク
シャフトが2回転する毎に1回転される吸気側カムシャ
フト及び排気側カムシャフトを備えたものが知られてい
る。吸気バルブ及び排気バルブは、対応するカムシャフ
トの回転により作動し、燃焼室に連通する吸気通路及び
排気通路をそれぞれ所定のタイミングで開閉する。この
ような多気筒内燃機関の点火時期や燃料噴射量を気筒毎
に電気的に制御するためには、クランクシャフトの回転
角度(クランク角)と、各気筒の吸気から排気までの各
行程とを対応させて、気筒判別を行う必要がある。そこ
で、クランク角を検出する角度センサと、そのクランク
角の基準位置を検出する基準位置センサとがクランクシ
ャフトに設けられ、気筒判別を行う気筒判別センサがカ
ムシャフトに設けられている。
【0003】一方、吸気側カムシャフト及び排気側カム
シャフトの少なくとも一方のクランクシャフトに対する
回転位相を変化させることにより、吸気バルブ及び排気
バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変化させ
るようにした可変バルブタイミング機構がある。この機
構としては、バルブタイミングを、低回転領域に適した
低速タイミングと、高回転領域に適した高速タイミング
とに選択的に切り換えるようにしたタイプが知られてい
る。
【0004】そして、上記可変バルブタイミング機構を
搭載した多気筒内燃機関を制御する技術が、例えば特開
平4−321746号公報に開示されている。この公報
の段落番号8には、可変バルブタイミング機構の設けら
れた側のクランクシャフトに気筒判別センサを設けるこ
とが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、低速
タイミングと高速タイミングだけでなく、その中間のバ
ルブタイミングも無段階に設定できるようにした可変バ
ルブタイミング機構が提案されている。この機構を備え
た内燃機関では、そのときの機関の運転状態に応じたカ
ムシャフトの目標回転位相を決定し、実際のカムシャフ
トの回転位相がその目標回転位相となるように、可変バ
ルブタイミング機構を駆動制御(フィードバック制御)
する必要がある。
【0006】ところが、前記公報記載の技術では、カム
シャフトの回転位相を検出するためのセンサが設けられ
ていない。このため、カムシャフトに、その回転位相を
検出するためのセンサが気筒判別センサとは別に必要と
なり、部品点数が増加するという問題があった。
【0007】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、可変バルブタイミング機構の駆
動制御に際し、気筒判別センサとは別のセンサを設ける
ことなくカムシャフトの回転位相を検出でき、部品点数
の増加を防止することのできる多気筒内燃機関の制御装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の第1の発明は、図1に示すように、
多気筒内燃機関M1のクランクシャフトM2と、前記ク
ランクシャフトM2が2回転する毎に1回転される吸気
側カムシャフトM3及び排気側カムシャフトM4と、前
記内燃機関M1の気筒毎の燃焼室M5に連通する吸気通
路M6及び排気通路M7を、前記両カムシャフトM3,
M4の回転によりそれぞれ所定のタイミングで開閉する
吸気バルブM8及び排気バルブM9と、少なくとも一方
のカムシャフトM3,M4のクランクシャフトM2に対
する回転位相を変化させることにより、吸気バルブM8
及び排気バルブM9の少なくとも一方の開閉タイミング
を連続的に変化させるための可変バルブタイミング機構
M10と、前記クランクシャフトM2の回転にともない
第1の単位角信号を発生する第1の信号発生手段M11
と、前記可変バルブタイミング機構M10の設けられた
側のカムシャフトM3,M4の回転にともない第2の単
位角信号を発生する第2の信号発生手段M12と、前記
第1の信号発生手段M11による第1の単位角信号が、
クランクシャフトM2の1回転毎に到来する検出期間に
おいて発生されるとき、第2の信号発生手段M12から
の第2の単位角信号の発生の有無を判断し、その判断結
果に応じて内燃機関M1の気筒を判別する気筒判別手段
M13と、前記気筒判別手段M13による判別結果に基
づき、内燃機関M1の運転状態を変更するためのアクチ
ュエータM14を駆動制御する第1の制御手段M15
と、前記第2の単位角信号の発生タイミングに対応する
第1の単位角信号と、予め設定された第1の単位角信号
とに基づき、可変バルブタイミング機構M10の設けら
れた側のカムシャフトM3,M4の回転位相を検出する
回転位相検出手段M16と、前記内燃機関M1の運転状
態を検出するための運転状態検出手段M17と、前記回
転位相検出手段M16によるカムシャフトM3,M4の
実際の回転位相が、前記運転状態検出手段M17による
運転状態に応じたカムシャフトM3,M4の目標回転位
相に一致するように可変バルブタイミング機構M10を
駆動制御する第2の制御手段M18とを備えている。
【0009】請求項2に記載の第2の発明は、第1の発
明の構成に加え、前記第2の信号発生手段M12が、前
記カムシャフトM3,M4から突出する歯M12aと、
前記カムシャフトM3,M4の回転に際して前記歯M1
2aの通過を検出することにより前記第2の単位角信号
を発生するピックアップM12bとを備え、前記可変バ
ルブタイミング機構M10により変更し得る回転位相の
角度範囲を変位幅aとし、気筒判別手段M13による気
筒判別に際し、所定の第2の単位角信号のみを前記検出
期間にて発生させるための角度範囲を余裕角度Bとし、
各種誤差による、前記第2の単位角信号の検出角度と実
際のクランク角度との誤差をαとし、B=(720/n
−a)≧αを満たすnのうち自然数の最大値をNとする
と、前記歯M12aの数bは3≦b≦Nを満たす奇数の
自然数であり、それらの歯M12aは単位角度を隔てて
配列されている。
【0010】
【作用】第1の発明においては、図1に示すように、ク
ランクシャフトM2が2回転する毎に吸気側及び排気側
のカムシャフトM3,M4がそれぞれ1回転される。吸
気バルブM8及び排気バルブM9が作動され、吸気通路
M6及び排気通路M7が所定のタイミングで開閉され
る。バルブM8,M9の少なくとも一方の開閉タイミン
グは、可変バルブタイミング機構M10により連続的に
変更可能である。この変更に際しては、クランクシャフ
トM2に対する少なくとも一方のカムシャフトM3,M
4の回転位相が変更される。
【0011】上記のようにバルブM8,M9の開閉タイ
ミングを連続的に変更可能にした内燃機関M1では、気
筒判別及び可変バルブタイミング機構M10の駆動制御
が以下のようにして行われる。
【0012】第1の信号発生手段M11は前記クランク
シャフトM2の回転にともない第1の単位角信号を発生
する。第2の信号発生手段M12は、可変バルブタイミ
ング機構M10の設けられた側のカムシャフトM3,M
4の回転にともない第2の単位角信号を発生する。
【0013】気筒判別手段M13は、クランクシャフト
M2の1回転毎に到来する検出期間において第1の単位
角信号が発生されるとき、第2の単位角信号の発生の有
無を判断する。気筒判別手段M13は、その判断結果に
応じて内燃機関M1の気筒を判別する。その判別結果に
基づき第1の制御手段M15は内燃機関M1の運転状態
を変更するためのアクチュエータM14を駆動制御す
る。
【0014】また、回転位相検出手段M16は、第2の
単位角信号の発生タイミングに対応する第1の単位角信
号と予め設定された第1の単位角信号とに基づき、可変
バルブタイミング機構M10側のカムシャフトM3,M
4の回転位相を検出する。運転状態検出手段M17は内
燃機関M1の運転状態を検出する。そして、第2の制御
手段M18は、回転位相検出手段M16によるカムシャ
フトM3,M4の実際の回転位相が、前記運転状態検出
手段M17による運転状態に応じたカムシャフトM3,
M4の目標回転位相に一致するように可変バルブタイミ
ング機構M10を駆動制御する。
【0015】このように、第1の発明では、第1の信号
発生手段M11による第1の単位角信号と第2の信号発
生手段M12による第2の単位角信号とに基づき、気筒
判別とカムシャフトM3,M4の回転位相の検出とが行
われる。そして、その回転位相を用いて可変バルブタイ
ミング機構M10の駆動制御が行われる。従って、気筒
判別のための手段と回転位相検出のための手段とを別々
に設ける必要がない。
【0016】第2の発明においては、第2の信号発生手
段M12の歯数bが「3」よりも小さな奇数の自然数で
ある場合、すなわち「1」の場合、気筒判別は可能であ
るものの、クランクシャフトM2が2回転(720°C
A)しなければ回転位相を検出できず、バルブタイミン
グをフィードバック制御する場合の制御応答性が悪化す
る。
【0017】これに対し、歯数bが「N」よりも多い
と、気筒を誤検出するおそれがある。すなわち、気筒判
別に際し、第2の単位角信号の発生の有無が判断される
検出期間において、本来ならば発生するはずのない第2
の単位角信号が、構成部材のばらつき等により発生する
と、誤った気筒判別が行われる。これとは逆に、本来は
検出期間内で発生するはずの第2の単位角信号が構成部
材のばらつき等により発生しないと、誤った気筒判別が
行われる。
【0018】所定の第2の単位角信号のみを検出期間に
て発生させるための角度範囲を余裕角度Bとし、各種誤
差による、第2の単位角信号の検出角度と実際のクラン
ク角度との誤差をαとすると、両者の間には、B(=7
20/n−a)≧αが成り立つ。ここで、歯数bが
「N」よりも多く設定されると、余裕角度Bは「α」未
満となり、気筒が誤判別されてしまう。従って、上記関
係を満たすように歯数bが設定されれば、気筒の誤判別
が防止されつつ、バルブタイミングのフィードバック制
御時の制御応答性が確保される。
【0019】
【実施例】以下、第1及び第2の発明を具体化した一実
施例を図2〜図12に従って説明する。
【0020】図2に示すように、車両には多気筒内燃機
関としての4サイクル多気筒ガソリンエンジン(以下、
単にエンジンという)1が搭載されている。エンジン1
はシリンダブロック2及びシリンダヘッド3を備えてい
る。シリンダブロック2には、上下方向へ延びる6つの
気筒(第1気筒#1,第2気筒#2,第3気筒#3,第
4気筒#4,第5気筒#5,第6気筒#6)が紙面の厚
み方向へ並設され、各気筒#1〜#6内にピストン5が
往復動可能に収容されている。各ピストン5は、コネク
ティングロッド6を介し共通のクランクシャフト7に連
結されている。各ピストン5の往復運動はコネクティン
グロッド6によって回転運動に変換された後、クランク
シャフト7に伝達される。
【0021】シリンダブロック2及びシリンダヘッド3
間において、各ピストン5の上側は燃焼室8となってい
る。シリンダヘッド3には、その両外側面と各燃焼室8
とを連通させる吸気ポート9及び排気ポート10がそれ
ぞれ設けられている。これらのポート9,10を開閉す
るために、シリンダヘッド3には吸気バルブ11及び排
気バルブ12がそれぞれ略上下方向への往復動可能に支
持されている。また、シリンダヘッド3において、各バ
ルブ11,12の上方には、吸気側カムシャフト13及
び排気側カムシャフト14がそれぞれ回転可能に設けら
れている。各カムシャフト13,14の端部に設けられ
たタイミングプーリ15,16は、タイミングベルト1
7によりクランクシャフト7に駆動連結されている。
【0022】そして、クランクシャフト7が回転される
と、その回転がタイミングベルト17を介して両タイミ
ングプーリ15,16に伝達される。タイミングプーリ
15の回転にともない吸気側カムシャフト13が回転す
ると、その回転により吸気バルブ11が往復動し、吸気
ポート9が開閉される。また、タイミングプーリ16の
回転にともない排気側カムシャフト14が回転すると、
その回転により排気バルブ12が往復動し、排気ポート
10が開閉される。
【0023】吸気ポート9には、エアクリーナ18、ス
ロットルバルブ19、サージタンク21、吸気マニホル
ド22等を備えた吸気通路23が接続されている。エン
ジン1外部の空気(外気)は、吸気通路23の各部材を
順に通過して燃焼室8に取り込まれる。
【0024】スロットルバルブ19は軸24により吸気
通路23に回動可能に設けられている。軸24はワイヤ
等を介して運転席のアクセルペダル(図示しない)に連
結されており、運転者によるアクセルペダルの踏み込み
操作に連動してスロットルバルブ19と一体で回動され
る。この際のスロットルバルブ19の傾斜角度に応じ
て、吸気通路23を流れる空気の量(吸入空気量)が決
定される。サージタンク21は吸入空気の脈動(圧力振
動)を平滑化させるためのものである。
【0025】吸気マニホルド22には、各吸気ポート9
へ向けて燃料を噴射するインジェクタ25が取付けられ
ている。そして、各インジェクタ25から噴射される燃
料と吸気通路23内を流れる空気とからなる混合気は、
各燃焼室8内へ導入される。この混合気に着火するため
に、シリンダヘッド3には点火プラグ26が取付けられ
ている。本実施例では、インジェクタ25及び点火プラ
グ26により、エンジン1の運転状態を変更するための
アクチュエータが構成されている。
【0026】点火プラグ26はディストリビュータ27
によって分配された点火信号に基づいて駆動される。デ
ィストリビュータ27は、イグナイタ28から出力され
る高電圧をクランクシャフト7の回転角(クランク角°
CA、なお、CAはcrank angle の略称である。)に同
期して点火プラグ26に分配する。そして、燃焼室8内
へ導入された混合気は点火プラグ26の点火によって爆
発・燃焼される。この際に生じた高温高圧の燃焼ガスに
よりピストン5が往復動し、クランクシャフト7が回転
され、エンジン1の駆動力が得られる。
【0027】排気ポート10には、排気マニホルド2
9、触媒コンバータ31等を備えた排気通路32が接続
されている。燃焼室8で生じた燃焼ガスは、排気通路3
2の各部材を順に通ってエンジン1外部へ導出される。
触媒コンバータ31には、排気通路32を流れる排気ガ
スを浄化するための三元触媒33が内蔵されている。
【0028】上記エンジン1においては、混合気が燃焼
室8内に吸入されてその燃焼室8から排気ガスが排出さ
れるまでの期間(1サイクル)に、ピストン5が2往復
してクランクシャフト7が2回転する。このサイクル
は、吸気行程、圧縮行程、爆発行程及び排気行程の4つ
の行程からなる。吸気行程では、ピストン5の下降運動
により燃焼室8内に負圧が発生し、この負圧により燃焼
室8内に混合気が吸入される。圧縮行程では、ピストン
5が上昇運動し、混合気が圧縮される。爆発行程では、
圧縮された混合気に点火されて爆発・燃焼が行われ、そ
の際に発生する圧力によりピストン5が押し下げられ
る。排気行程では、押し下げられたピストン5が上昇
し、燃焼により生じた排気ガスが燃焼室8外へ排出され
る。
【0029】なお、本実施例では第1気筒#1のサイク
ルに対し第6気筒#6が1/2サイクルずらされてい
る。すなわち、第1気筒#1のピストン5が圧縮上死点
に到達したとき、第6気筒#6のピストン5が吸気上死
点に到達する。逆に、第6気筒#1のピストン5が圧縮
上死点に到達したとき、第1気筒#1のピストン5が吸
気上死点に到達するようになっている。
【0030】前記エンジン1の運転状態を検出するため
に各種センサが用いられている。シリンダブロック2に
は、エンジン1の冷却水の温度(冷却水温THW)を検
出するための水温センサ34が取付けられている。吸気
通路23においてエアクリーナ18の近傍には、吸入空
気の温度(吸気温THA)を検出するための吸気温セン
サ35が取付けられている。吸気通路23において、ス
ロットルバルブ19の近傍には、その軸24の回動角度
(スロットル開度TA)を検出するためのスロットルセ
ンサ36が設けられている。サージタンク21には、そ
の内部の圧力(吸気圧PM)を検出するための吸気圧セ
ンサ37が取付けられている。排気通路32の途中に
は、排気ガス中の残存酸素濃度を検出するための酸素セ
ンサ39が取付けられている。
【0031】さらに、クランクシャフト7の回転速度
(エンジン回転速度)NEを検出するために、第1の信
号発生手段としての回転速度センサ40が設けられてい
る。図7に示すように、クランクシャフト7には円盤状
の磁性体からなるロータ40aが一体回転可能に装着さ
れている。そのロータ40aの外周ほぼ全体には複数対
の歯43及び第1の凹部43aが等角度(本実施例では
10度)毎に形成されている。また、ロータ40aにお
ける複数の歯43のうちの2つは欠落されており、この
欠落部分、すなわち、第2の凹部43bの間隔は、第1
の凹部43aの間隔より大きく設定されている。
【0032】前記ロータ40aの近傍には、そのロータ
40aの外周に対向する電磁ピックアップ44が配置さ
れている。電磁ピックアップ44はコイル(図示しな
い)を備え、前記各歯43との対向位置関係が変化した
ときに、コイルのインダクタンスが変化する特性を利用
した周知のものである。従って、電磁ピックアップ44
はクランクシャフト7の回転にともない、ロータ40a
が回転して歯43及び第1の凹部43aがその電磁ピッ
クアップ44の前方を通過する毎に、第1の単位角信号
としてパルス状の回転速度信号SG1を出力する。この
回転速度信号SG1の発生間隔(時間)を計測すること
により、エンジン回転速度NEを検出することが可能で
ある。そして、本実施例ではロータ40a及び電磁ピッ
クアップ44によって回転速度センサ40が構成されて
いる。
【0033】本実施例におけるロータ40aは、図10
に示すように、第1気筒#1及び第6気筒#6内のピス
トン5の位置に対して次の関係が成立するように、クラ
ンクシャフト7上に取付けられている。第1気筒#1又
は第6気筒#6のピストン5が上死点に位置するときの
回転速度信号SG1を基準とすると、その信号よりも1
40°CA及び130°CA前のタイミングで第2の凹
部43bが電磁ピックアップ44に対向するようになっ
ている。換言すると、第2の凹部43bが電磁ピックア
ップ44に対向した後、回転速度信号SG1が13個出
力されたとき、第1気筒#1又は第6気筒#6のピスト
ン5が上死点に位置するようになっている。
【0034】図2に示すように、吸気側カムシャフト1
3とタイミングプーリ15との間には、可変バルブタイ
ミング機構(以下単に「VVT」という)46が設けら
れている。VVT46は、タイミングプーリ15(クラ
ンクシャフト7)の回転に対するカムシャフト13の回
転位相を変化させて、吸気バルブ11の開閉タイミング
を連続的に変更するための機構であり、油圧により駆動
される。本実施例では、VVT46の作動により、カム
シャフト13の回転位相を最大で60°CA変更できる
ようになっている。
【0035】次に、VVT46の構成を図3〜図6に従
って説明する。吸気側カムシャフト13は、その外周に
設けられたジャーナル47において、シリンダヘッド3
及びベアリングキャップ48間で回転可能に支持されて
いる。カムシャフト13の外周においてジャーナル47
の前方(図3及び図5の左方)近傍には、タイミングプ
ーリ15が相対回動可能に装着されている。タイミング
プーリ15の外周には多数の外歯49が形成され、ここ
にタイミングベルト17が掛装されている。上述したよ
うにクランクシャフト7の回転は、このタイミングベル
ト17を介してタイミングプーリ15に伝達される。
【0036】カムシャフト13の前端には、略円筒状を
なすインナキャップ51が中空ボルト52及びピン53
により一体回転可能に取付けられている。タイミングプ
ーリ15には、蓋54を有するカバー55が複数本のボ
ルト56及びピン57により一体回転可能に取付けられ
ている。このカバー55によりカムシャフト13の前端
部及びインナキャップ51の全体が覆われている。
【0037】タイミングプーリ15及びカムシャフト1
3は、カバー55及びインナキャップ51間に介在され
たリングギヤ58によって連結されている。リングギヤ
58は略円環状をなし、タイミングプーリ15、カバー
55及びインナキャップ51によって囲まれた空間S内
にカムシャフト前後方向への往復動可能に収容されてい
る。リングギヤ58の内外周には多数の歯58a,58
bが設けられている。これに対応して、インナキャップ
51の外周及びカバー55の内周には多数の歯51a,
55bが設けられている。これらの歯58a,58b,
51a,55bは、いずれもカムシャフト13の軸線に
対し交差したヘリカル歯となっている。そして、歯51
a,58aが互いに噛合し、歯55b,58bが互いに
噛合している。これらの噛合により、タイミングプーリ
15の回転は、カバー55、リングギヤ58、インナキ
ャップ51を介してカムシャフト13に伝達される。ま
た、各歯58a,58b,51a,55bがヘリカル歯
であることから、リングギヤ58が前後方向へ移動する
と、インナキャップ51及びカバー55に捩じり力が付
与され、その結果、カムシャフト13がタイミングプー
リ15に対し相対回動する。
【0038】空間Sにおいて、リングギヤ58の前側は
第1の油圧室59をなし、後側は第2の油圧室61をな
している。各油圧室59,61に潤滑油による油圧を供
給するために、図2に示すように、エンジン1に既設の
オイルポンプ62が利用されている。オイルポンプ62
はクランクシャフト7に駆動連結されており、エンジン
1の運転にともない作動してオイルパン63から潤滑油
を吸引及び吐出する。吐出された潤滑油中の異物、金属
粉等はオイルフィルタ64によって除去される。そし
て、オイルフィルタ64を通過した潤滑油の油圧が各油
圧室59,61に供給される。
【0039】図3及び図5に示すように、オイルポンプ
62の吐出孔は第1の供給路により第1の油圧室59に
連通されている。すなわち、シリンダヘッド3及びベア
リングキャップ48には、上下方向へ延びるヘッド油路
66が形成されている。ベアリングキャップ48には、
ヘッド油路66と平行に油孔67が形成されている。カ
ムシャフト13のジャーナル47において油孔67と対
応する箇所には、ジャーナル溝68が全周にわたって形
成されている。
【0040】カムシャフト13にはその軸線に沿って延
びるシャフト油路69が形成されている。シャフト油路
69は、その途中に配置されたボール71により前後に
区画されている。カムシャフト13には、ジャーナル溝
68及びボール71より前方のシャフト油路69を連通
させる油孔72が貫設されている。シャフト油路69の
前側は、中空ボルト52の中心孔52aを通じて第1の
油圧室59に連通されている。そして、前述したヘッド
油路66、油孔67、ジャーナル溝68、油孔72、シ
ャフト油路69及び中心孔52aにより第1の供給路が
構成されている。
【0041】オイルポンプ62の吐出孔は第2の供給路
により第2の油圧室61に連通されている。すなわち、
ベアリングキャップ48には、油孔67と平行に油孔7
4が形成されている。カムシャフト13のジャーナル4
7において油孔74と対応する箇所には、ジャーナル溝
75が全周にわたって形成されている。カムシャフト1
3には、シャフト油路69と平行にシャフト油路76が
形成されている。シャフト油路76の後端はジャーナル
溝75に接続され、前端は、カムシャフト13及びイン
ナキャップ51間に設けられた油孔77を介して第2の
油圧室61に接続されている。そして、前述したヘッド
油路66、油孔74、ジャーナル溝75、シャフト油路
76、油孔77により第2の供給路が構成されている。
【0042】第1の供給路及び第2の供給路の途中に
は、各油圧室59,61に供給される油圧の大きさを調
整するために、電磁式のリニアソレノイドバルブ(LS
V)78が設けられている。
【0043】図3及び図4に示すように、LSV78の
ケーシング79には、その内外を連通させる第1のポー
ト81、第2のポート82、第3のポート83、第4の
ポート84及び第5のポート85がそれぞれ設けられて
いる。第1のポート81は油孔67に接続され、第2の
ポート82は油孔74に接続されている。第3及び第4
のポート83,84は、ベアリングキャップ48に形成
された油孔86を介してオイルパン63に接続されてい
る。第5のポート85は、ヘッド油路66、オイルフィ
ルタ64等を介してオイルポンプ62に接続されてい
る。
【0044】ケーシング79の内部には、円筒状の4つ
の弁体87aを備えたスプール87が往復動可能に収容
されている。スプール87は、その両側に設けられたス
プリング88及び電磁ソレノイド89の作動により軸方
向へ移動される。
【0045】例えば図6に示すように、スプール87が
前方(図の左方)へ移動されると、第5のポート85が
第1のポート81に連通されるとともに、第2のポート
82が第4のポート84に連通される。これらの連通に
より、ヘッド油路66に供給された油圧が、LSV78
から油孔67、ジャーナル溝68、油孔72、シャフト
油路69及び中心孔52aを通じて第1の油圧室59に
供給される。この油圧がリングギヤ58に前側から加え
られると、同リングギヤ58が第2の油圧室61内の潤
滑油に抗して後方へ移動しながら回動する。この回動を
ともなう移動により、インナキャップ51及びカバー5
5に捩じり力が付与される。
【0046】その結果、タイミングプーリ15に対する
カムシャフト13の回転位相が変えられ、吸気バルブ1
1の開閉タイミングが進角される。この現象を図11
(b)を用いて説明すると、吸気バルブ11の開弁期間
が早められ、吸気バルブ11と排気バルブ12とがとも
に開いている期間(バルブオーバラップ)が拡大され
る。リングギヤ58の後方への移動は、これがタイミン
グプーリ15に当接したところで規制される。リングギ
ヤ58がタイミングプーリ15に当接して停止したと
き、吸気バルブ11の開弁期間が最も早くなる。
【0047】一方、図4に示すように、LSV78のス
プール87が後方(図の右方)へ移動されると、第5の
ポート85が第2のポート82に連通されるとともに、
第1のポート81が第3のポート83に連通される。す
ると、ヘッド油路66に供給された油圧が、LSV78
から油孔74、ジャーナル溝75、シャフト油路76及
び油孔77を通じて第2の油圧室61に供給される。こ
の油圧がリングギヤ58に後側から加えられることによ
り、同リングギヤ58が第1の油圧室59内の潤滑油に
抗して軸方向へ移動しながら回動する。この回動をとも
なう移動により、インナキャップ51及びカバー55に
捩じり力が付与される。
【0048】その結果、タイミングプーリ15に対する
カムシャフト13の回転位相が変えられ、吸気バルブ1
1の開閉タイミングが遅角される。この現象をバルブタ
イミングダイヤグラムを用いて説明すると、図11
(a)に示すように、吸気バルブ11の開弁期間が遅ら
されバルブオーバラップが縮小される。リングギヤ58
の前方への移動は、これがカバー55に当接することで
規制される。リングギヤ58がカバー55に当接して停
止したとき、吸気バルブ11の開弁期間が最も遅くな
る。
【0049】上記のようにVVT46が構成されてお
り、同VVT46を駆動させることにより、吸気バルブ
11の開閉タイミング、ひいてはバルブオーバラップ
が、図11(a)に示す状態と、図11(b)に示す状
態との間で連続的に変更可能である。
【0050】エンジン1には、その燃料噴射制御や点火
制御に際して気筒#1〜#6の判別を行うために、第2
の信号発生手段としての気筒判別センサ41が設けられ
ている。図8に示すように、吸気側カムシャフト13上
にはロータ41aが一体回転可能に装着され、その外周
には磁性体よりなる歯41bが形成されている。ロータ
41aの近傍には、前記電磁ピックアップ44と同一構
成の別の電磁ピックアップ45が配置されている。電磁
ピックアップ45は、吸気側カムシャフト13の回転に
ともないロータ41aが回転して歯41bがその電磁ピ
ックアップ45の前方を通過する毎に、第2の単位角信
号としてパルス状の気筒判別信号SG2を出力する。そ
して、本実施例では、ロータ41a及び電磁ピックアッ
プ45によって気筒判別センサ41が構成されている。
【0051】気筒判別信号は、前述した気筒判別以外に
も、クランクシャフト7の回転に対する吸気側カムシャ
フト13の回転位相(変位角θ)を検出するための信号
としても用いられる。すなわち、この信号は、VVT4
6の作動により進角側あるいは遅角側へ吸気側カムシャ
フト13の回転位相が変更されたとき、その変更量であ
る変位角θを検出するためにも用いられる。
【0052】ここで、VVT46により変更し得る回転
位相(変位角θ)の角度範囲を変位幅aとし、各種誤差
による、気筒判別信号の検出角度と実際のクランク角度
との誤差をαとし、 (720/n−a)≧α ……(1) を満たすnのうち、自然数の最大値をNとすると、歯4
1bの数(歯数)bが 「3≦b≦N」 ……(2) を満たす奇数の自然数であり、それらの歯41bが単位
角度を隔てて配列されている必要がある。式(1)中の
(720/n−a)は、気筒判別に際し、所定の気筒判
別信号のみを検出期間にて発生させるための余裕角度B
である(これについては後述する)。また、本実施例で
は誤差αとして「5°CA」が設定されている。
【0053】このように歯数bに上記の制限を付したの
は、誤りなく気筒を判別し、かつ、VVT46によって
バルブタイミングをフィードバック制御する場合の制御
応答性を確保するためである。その詳細について以下に
説明する。
【0054】エンジン1の1サイクルには、クランクシ
ャフト7及び回転速度センサ40のロータ40aが一体
で2回転し、各気筒#1〜#6内でピストン5が2往復
する。このピストン5の位置と回転速度センサ40によ
る回転速度信号SG1との対応関係を図10に示す。図
の上段は、吸気上死点に位置している第1気筒#1のピ
ストン5が、圧縮上死点に到達するまでの期間(0〜3
60°CA)を表している。この期間には、圧縮上死点
に位置している第6気筒#6のピストン5が吸気上死点
に到達する。また、図の下段は、前記上段に続く期間を
表している。すなわち、圧縮上死点に位置している第1
気筒#1のピストン5が、吸気上死点に到達するまでの
期間(360〜720°CA)を表している。この期間
には、吸気上死点に位置している第6気筒#6のピスト
ン5が圧縮上死点に到達する。
【0055】そして、上段及び下段の期間においては、
第2の凹部43bが電磁ピックアップ44の前方を通過
した後、13個の回転速度信号SG1が発生したとき、
第1気筒#1及び第6気筒#6の各ピストン5が上死点
に到達することになる。このため、第2の凹部43bを
検出後、回転速度信号SG1の発生数をカウントすれ
ば、第1気筒#1及び第6気筒#6の上死点のタイミン
グを検出可能である。ただし、回転速度センサ40によ
る回転速度信号SG1は上段においても下段においても
全く同一の波形を示す。このため、検出された上死点の
タイミングが、第1気筒#1の圧縮上死点(第6気筒#
6の吸気上死点)であるか、第6気筒#6の圧縮上死点
(第1気筒#1の吸気上死点)であるかは判別できな
い。
【0056】そこで、気筒判別センサ41による気筒判
別信号を用いて気筒判別が行われる。その判別のため
に、第2の凹部43bの検出後、回転速度信号SG1が
13個発生するまでの2つの期間(240〜360°C
Aの期間と、600〜720°CAの期間)が気筒判別
信号の検出期間Aとされている。
【0057】この検出期間Aは、各種誤差(ばらつき)
を考慮して、変位幅a(この場合60°CA)の前後に
所定クランク角(本実施例では30°CA)が加えられ
た期間となっている。各種ばらつきは、真のクランク角
に対する回転速度信号SG1や気筒判別信号のずれであ
る。このばらつきの原因としては、例えば、センサ4
0,41の取付け公差、ロータ40a,41aの有する
公差、センサ出力の公差、電気回路の特性の公差、タイ
ミングベルト17の伸び等や、さらにはこれら各要素が
重畳したものが挙げられる。
【0058】そして、これらの検出期間A内で気筒判別
信号が発生したか否かによって、第1気筒#1及び第6
気筒#6の上死点が判別されるようになっている。本実
施例では、検出期間A内に気筒判別信号が発生した場
合、その直後の上死点が第1気筒#1の圧縮上死点(第
6気筒#6の吸気上死点)と判別され、発生しない場
合、第6気筒#6の圧縮上死点(第1気筒#1の吸気上
死点)が判別されるようになっている。
【0059】ここで、上段の検出期間Aでは気筒判別信
号を発生させ、下段の検出期間Aでは同信号を発生させ
ないようにするには、クランクシャフト7が2回転する
期間に気筒判別信号を奇数個発生させる必要がある。つ
まり、ロータ41aの歯数bを奇数に設定する必要があ
る。この制約を満たす歯数bの最小値は「1」である。
【0060】しかし、b=1の場合、気筒判別はできる
ものの、クランクシャフト7が2回転(720°CA)
しなければ変位角θを検出できず、バルブタイミングを
フィードバック制御する場合の制御応答性が悪化する。
例えば、エンジン回転速度NEが600rpmの場合に
は200ms経過毎に1回しか変位角θを検出できな
い。制御応答性の悪化を防止するには、上記制約に加
え、気筒判別信号の数をできるだけ多くすればよい。本
実施例では上記の要求(「1」よりも大きな奇数の自然
数)を満たす数として、歯数bの最小値が「3」に設定
されている。
【0061】これに対し、気筒判別信号の数をあまり多
くすると、気筒を誤検出するおそれがある。すなわち、
第1気筒#1の圧縮上死点よりも前の検出期間Aには、
必ず気筒判別信号を発生させる必要がある。しかし、前
述した各種ばらつき等により、気筒判別信号が検出期間
Aから外れたタイミングで発生すると、第1気筒#1の
圧縮上死点を判別しなければならないのに、誤って第6
気筒#6の圧縮上死点を判別してしまう。これとは逆
に、本来は検出期間A内で発生するはずのない気筒判別
信号が同検出期間A内で発生すると、第6気筒#6の圧
縮上死点を誤って第1気筒#1の圧縮上死点と判別して
しまう。
【0062】従って、歯数bの設定に際しては、気筒判
別の誤検出を防止するのに必要な余裕角度B(=720
/n−a)を考慮することが重要である。そして、カム
シャフト13及びクランクシャフト7を駆動連結するタ
イミングベルト17の伸び等に基づくばらつきを考慮す
ると、この余裕角度Bとしては、一般的には「5°C
A」以上にするのが望ましい。
【0063】このような要求から、歯数bの設定に当た
り上記式(1),(2)の制約が加えられる。変位幅a
が60°CAである場合、Nは「11」となり、結局、
歯数bとしては「3≦b≦11」を満たす奇数の自然数
に設定すればよいことになる。その一例として、本実施
例では歯数bが「3」に設定されている。もちろんそれ
以外にも、歯数bを「5」,「7」,「9」,「11」
のうちのいずれかに設定してもよい。
【0064】前記した気筒判別センサ41の3つの歯4
1bは、ロータ41aの外周に単位角度(この場合、1
20°)を隔てて配列されている。そして、図10に示
すように、クランクシャフト7が2回転(720°CA
回転)する間に、3つの気筒判別信号(第1の気筒判別
信号SG2a,第2の気筒判別信号SG2b,第3の気
筒判別信号SG2c)が出力される。また、変位角θの
検出のために、ロータ41aは、クランクシャフト7上
のロータ40aの第1の凹部43aに対して、次の関係
が成立するようにカムシャフト13に取付けられてい
る。図10に示すように、第1の気筒判別信号SG2a
は、第1気筒#1が圧縮上死点に到達する時点(360
°CA)よりも90〜30°CA前の範囲で発生するよ
うになっている。第2の気筒判別信号SG2bは、第3
気筒#3が圧縮上死点に到達する時点(600°CA)
よりも90〜30°CA前の範囲で発生するようになっ
ている。第3の気筒判別信号SG2cは、第2気筒#2
が圧縮上死点に到達する時点(120°CA)よりも9
0〜30°CA前の範囲で発生するようになっている。
【0065】そして、気筒判別信号SG2a〜SG2c
の発生時の回転速度信号SG1から、各圧縮上死点より
も30°CA前の回転速度信号SG1までに要する時間
が計測され、その時間に基づき変位角θが検出される。
【0066】上述した各種センサ34〜37,39〜4
1の検出値に基づき各インジェクタ25、イグナイタ2
8及びLSV78を駆動制御するために、電子制御装置
(以下単に「ECU」という)91が設けられている。
ECU91は図9に示すように、気筒判別手段、第1の
制御手段、回転位相検出手段及び第2の制御手段として
の中央処理装置(CPU)92、読み出し専用メモリ
(ROM)93、ランダムアクセスメモリ(RAM)9
4、バックアップRAM95、外部入力回路96及び外
部出力回路97を備えている。これらの各部材92〜9
7は互いにバス98によって接続されている。ROM9
3は所定の制御プログラムや初期データを予め記憶して
いる。CPU92はその制御プログラム及び初期データ
に従って各種演算処理を実行する。RAM94はCPU
92による演算結果を一時的に記憶する。バックアップ
RAM95は、ECU91に対する電源供給が停止され
た後にも、RAM94内の各種データを保持するため
に、バッテリ(図示しない)によってバックアップされ
ている。
【0067】外部入力回路96には、前述した水温セン
サ34、吸気温センサ35、スロットルセンサ36、吸
気圧センサ37、酸素センサ39、回転速度センサ40
及び気筒判別センサ41がそれぞれ接続されている。一
方、外部出力回路97には、各インジェクタ25、イグ
ナイタ28及びLSV78がそれぞれ接続されている。
【0068】そして、CPU92は外部入力回路96を
介して入力される各センサ34〜37,39〜41の検
出信号を入力値として読み込む。また、CPU92はそ
の入力値に基づき、各インジェクタ25、イグナイタ2
8及びLSV78の作動を制御し、気筒判別、燃料噴射
量制御、点火時期制御、バルブタイミング制御等を実行
する。
【0069】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。まず、気筒判別を行う
ために、回転速度信号SG1及び気筒判別信号SG2a
〜SG2cに基づいてCPU92が実行する処理につい
て説明する。CPU92は回転速度センサ40による回
転速度信号SG1に基づき、ロータ40aの第2の凹部
43bを検出したか否かを判定する。この判定は、例え
ば、回転速度信号SG1の発生間隔(時間)と予め定め
た判定値とを比較することによって行うことができる。
すなわち、第2の凹部43bが電磁ピックアップ44に
対向すると、第1の凹部43aが対向する場合よりも回
転速度信号SG1の発生間隔が大きくなる。このことか
ら、同発生間隔が判定値よりも大きくなったとき、第2
の凹部43bの位置を検出することができる。
【0070】CPU92は第2の凹部43bを検出する
と、第1気筒#1及び第6気筒#6の上死点を判別する
ために、回転速度信号SG1の発生回数のカウントを開
始する。これと同時に、CPU92は検出期間Aに気筒
判別信号SG2a〜SG2cが発生したか否かの判断を
開始する。すなわち、CPU92は第2の凹部43bの
検出後、カウント値が1〜13の期間(240〜360
°CAの期間、及び600〜720°CAの期間)で気
筒判別信号SG2a〜SG2cの発生の有無を判断す
る。この検出期間Aで気筒判別信号SG2a〜SG2c
が発生すると、CPU92は、その直後の上死点(第2
の凹部43bの検出後、回転速度信号SG1が13個発
生したタイミング)を、第1気筒#1の圧縮上死点(第
6気筒#6の吸気上死点)と判定する。これとは逆に、
検出期間Aで気筒判別信号SG2a〜SG2cが発生し
ないと、CPU92は、その直後の上死点(第2の凹部
43bの検出後、回転速度信号SG1が13個発生した
タイミング)を、第6気筒#6の圧縮上死点(第1気筒
#1の吸気上死点)と判定する。
【0071】CPU92は気筒を判別すると、その判別
結果に基づき点火時期を制御する。そのために、ROM
93には、エンジン1の運転状態に応じた最適な点火時
期が予め記憶されている。CPU92は各センサからの
検出信号によりエンジン1の運転状態(エンジン回転速
度NE、吸気圧PM、暖機状態等)を検知し、ROM9
3内のデータを参照して最適な点火時期を割出し、イグ
ナイタ28に一次電流の遮断信号を出力して点火時期を
制御する。
【0072】また、CPU92は前記気筒判別結果に基
づき燃料噴射を制御する。そのために、CPU92は回
転速度センサ40によるエンジン回転速度NEと、吸気
圧センサ37による吸気圧PMとをそれぞれ読み込む。
CPU92は、気筒判別信号SG2a〜SG2cの発生
時の回転速度信号SG1から、各圧縮上死点よりも30
°CA前の回転速度信号SG1までに要する時間を計測
し、その時間に基づきクランクシャフト7に対するカム
シャフト13の回転位相(変位角θ)を算出する。
【0073】CPU92はエンジン回転速度NE、吸気
圧PM及び変位角θをパラメータとして補正係数KTP
を規定したマップを参照し、前記のようにして読み込ん
だ各種値に対応する補正係数KTPを算出する。
【0074】補正係数KTPを決定すると、CPU92
は次式(3)に従って、1回の吸入行程で各気筒#1〜
#6に充填される空気の質量GNを演算する。 GN=K1 ・PM・KTP ……(3) K1 は、吸気圧PMで示される密度の新気が行程容積分
だけ吸入された場合において、その吸気圧PMを空気質
量GNに変換するための換算係数である。次に、CPU
92は次式(4)に従って基本噴射時間TPを算出す
る。
【0075】 TP=KINJ ・GN ……(4) KINJ は、空気質量GNを基本噴射時間TPに変換する
ための換算係数である。
【0076】続いて、CPU92は次式(5)に従って
噴射時間TAUを算出する。 TAU=TP・FK ……(5) FKは各種係数の和や積により算出される増減量補正係
数である。各種係数としては、例えば吸気温、暖機増
量、始動後増量、出力増量、空燃比のフィードバック制
御等に関するものがある。
【0077】CPU92は上記式(3)〜(5)に従っ
て噴射時間TAUを算出すると、別途用意されたルーチ
ンにおいてその値TAUに応じた駆動信号を外部出力回
路97を介してインジェクタ25に出力する。この信号
に応じインジェクタ25の開弁時間が制御され、その時
間に応じた量の燃料が同インジェクタ25から噴射され
る。
【0078】次に、CPU92により実行されるバルブ
タイミング制御の処理内容を、図12に従って説明す
る。CPU92は、まずステップ101において、スロ
ットルセンサ36によって検出されたスロットル開度T
Aを読み込む。また、CPU92は回転速度センサ40
による回転速度信号SG1の発生間隔(時間)からエン
ジン回転速度NEを算出する。
【0079】続いて、CPU92はステップ102にお
いて、前記スロットル開度TA、エンジン回転速度NE
等に基づき、予め規定されたマップを参照して現在の運
転状態に適した目標変位角θVTAを算出する。
【0080】CPU92はステップ103において予め
規定されたマップを参照し、前記目標変位角θVTAに
対応した、LSV78を制御するための目標制御量DV
を算出する。
【0081】続いて、CPU92はステップ104にお
いて、目標制御量DVに基づいてLSV78の開度を制
御することにより、VVT46の駆動を制御する。その
結果、バルブオーバラップがエンジン1の運転状態に応
じて任意に調整及び変更される。
【0082】その後、CPU92はステップ105にお
いて、気筒判別センサ41による気筒判別信号SG2a
〜SG2cの発生時の回転速度信号SG1から、各圧縮
上死点よりも30°CA前の回転速度信号までの時間を
計測し、その時間に基づきクランクシャフト7に対する
カムシャフト13の回転位相(変位角θ)を算出する。
【0083】そして、CPU92は実際の変位角θが目
標変位角θVTAと等しいか否かを判定する。この判定
条件が成立していない(θ≠θVTA)場合、CPU9
2はLSV78の制御を継続する必要があると判断し、
ステップ104,105の処理を繰り返す。そして、こ
の判定条件が成立する(θ=θVTA)と、CPU92
はその後の処理を一旦終了する。
【0084】このようにして、変位角θが目標変位角θ
VTAに合致するように、LSV78の開度がフィード
バック制御される。この制御により、VVT46の両油
圧室59,61へ供給される油圧が調整される。そし
て、吸気バルブ11の開閉タイミングがエンジン1の運
転状態に応じて所定範囲内で連続的に変更され、もって
バルブオーバラップが所定範囲内で連続的に調整され
る。
【0085】バルブオーバラップの調整により燃焼室8
での充填効率が必要に応じて高められる。充填効率は、
大気状態のもとで各気筒#1〜#6に吸入した新気の重
量と、標準大気状態のもとで行程容積を占める新気の重
量との比である。行程容積はピストン5が下死点から上
死点に移動したときに排除する容積である。この充填効
率の増大により、特にエンジン1の高負荷・高速域で
は、同エンジン1の出力増大を有効に図ることが可能で
ある。
【0086】このように本実施例では、回転速度センサ
40による回転速度信号SG1と気筒判別センサ41に
よる気筒判別信号とに基づき、気筒判別とカムシャフト
13の回転位相の検出とが行われる。そして、その回転
位相を用いてVVT46の駆動制御が行われる。従っ
て、従来技術とは異なり、気筒判別のためのセンサと回
転位相検出のためのセンサとを別々に設ける必要がな
く、部品点数の増加を防止することができる。
【0087】また、気筒判別センサ41の歯数bの設定
に際しては、既述した式(1),(2)の制約が加えら
れ、本実施例ではこの歯数bが「3」に設定されてい
る。そして、これらの3つの歯41bはカムシャフト1
3に単位角度(120°)を隔てて配列されている。
【0088】このため、歯数bが最も小さな奇数の自然
数(「1」)の場合には、クランクシャフト7が2回転
(720°CA)しなければ回転位相(変位角θ)を検
出できないのに対し、本実施例では約120°CA毎に
変位角θを検出できる。従って、歯数bに対応して気筒
判別信号SG2a〜SG2cの数が増える分、変位角θ
の検出精度が高められ、それに応じて、VVT46によ
るバルブタイミングのフィードバック制御時の制御応答
性が確保される。
【0089】また、歯数bが式(2)中のN(=11)
よりも多くなると、余裕角度Bが、各種誤差(ばらつ
き)に起因する、気筒判別信号の検出角度と実際のクラ
ンク角度との誤差により決定される誤差α(この場合5
°CA)よりも小さくなって、気筒を誤検出するおそれ
がある。すなわち、気筒判別に際し、気筒判別信号の発
生の有無が判断される検出期間Aにおいて、本来ならば
発生するはずのない気筒判別信号が、構成部材のばらつ
き等により発生すると、誤った気筒判別が行われる。こ
れとは逆に、本来は検出期間A内で発生するはずの気筒
判別信号が構成部材のばらつき等により発生しないと、
誤った気筒判別が行われる。
【0090】これに対し、本実施例では、式(1),
(2)を満足するように歯数bが「3」に設定されてい
る。このため、余裕角度Bが誤差α(5°CA)よりも
大きくなり、気筒を的確に判別することができる。
【0091】なお、本発明は次のように変更して具体化
してもよい。 (1)排気側カムシャフト14にVVTを設け、そのV
VTにより排気バルブ12の開閉タイミングのみを変更
し、バルブオーバラップを調整するようにしてもよい。
また、吸気側及び排気側の両カムシャフト13,14に
VVTをそれぞれ設け、それらのVVTにより吸気バル
ブ11及び排気バルブ12の開閉タイミングをそれぞれ
変更して、バルブオーバラップを調整するようにしても
よい。
【0092】(2)前記実施例では、吸気バルブの開閉
タイミングを連続的に変更するために油圧にて駆動され
るVVT46を使用したが、ステップモータ等のアクチ
ュエータにより駆動されるVVTを使用してもよい。
【0093】(3)気筒判別信号SG2a〜SG2cの
検出期間Aの設定に際しては、各種ばらつきを考慮し
て、同期間Aを変位幅aよりも広くする必要がある。そ
のために、前記実施例では変位幅aの前後に30°CA
ずつ加えて検出期間Aとしたが、その加える角度を30
°CA以外の値に変更してもよい。
【0094】(4)前記実施例では誤差αとして「5°
CA」を設定したが、それ以外の値に変更してもよい。
【0095】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明では、ク
ランクシャフトが1回転する毎に到来る検出期間におい
て、第1の信号発生手段から第1の単位角信号が発生さ
れたとき、第2の信号発生手段による第2の単位角信号
の発生の有無を判断し、その判断結果に応じて内燃機関
の気筒を判別する。第2の単位角信号の発生タイミング
に対応する第1の単位角信号と、予め設定された第1の
単位角信号とに基づき、可変バルブタイミング機構の設
けられた側のカムシャフトの回転位相を検出する。そし
て、この回転位相が、内燃機関の運転状態に応じたカム
シャフトの目標回転位相に一致するように可変バルブタ
イミング機構を駆動制御するようにしている。
【0096】このため、可変バルブタイミング機構の駆
動制御に際し、第1の信号発生手段及び第2の信号発生
手段を用いるだけで、気筒判別とカムシャフトの回転位
相検出とを行うことができる。その結果、カムシャフト
の回転位相の検出を行うための手段を別途設ける必要が
なく、部品点数の増加を防止することができる。
【0097】第2の発明では、可変バルブタイミング機
構により変更し得る回転位相の角度範囲を変位幅aと
し、気筒判別に際し、所定の第2の単位角信号のみを検
出期間にて発生させるための角度範囲を余裕角度Bと
し、各種誤差による、第2の単位角信号の検出角度と実
際のクランク角度との誤差をαとし、B=(720/n
−a)≧αを満たすnのうち自然数の最大値をNとした
場合、第2の信号発生手段の歯数bを、3≦b≦Nを満
たす奇数の自然数にしている。このため、第1の発明の
効果に加え、気筒の誤判別を防止しつつ、カムシャフト
の回転位相を精度良く検出し、バルブタイミングをフィ
ードバック制御する場合の制御応答性を確保することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の発明の概念構成図である。
【図2】第1及び第2の発明を具体化した一実施例にお
いて、VVTを搭載した多気筒内燃機関の制御装置を示
す概略構成図である。
【図3】一実施例において、リングギヤが移動範囲の前
端位置に保持されたときのVVT内部の状態を示す断面
図である。
【図4】一実施例において、スプールが移動範囲の後端
位置に保持されたときのLSV内部の状態を示す断面図
である。
【図5】一実施例において、リングギヤが移動範囲の後
端位置に保持されたときのVVT内部の状態を示す断面
図である。
【図6】一実施例において、スプールが移動範囲の前端
位置に保持されたときのLSV内部の状態を示す断面図
である。
【図7】一実施例における回転速度センサの概略構成図
である。
【図8】一実施例における気筒判別センサの概略構成図
である。
【図9】一実施例におけるECUの内部構成等を示すブ
ロック図である。
【図10】一実施例の作用を説明するためのタイミング
チャートである。
【図11】(a),(b)は一実施例において、吸気バ
ルブ及び排気バルブの開弁期間を説明するバルブタイミ
ングダイヤグラムである。
【図12】一実施例において、CPUにより実行される
「バルブタイミング制御ルーチン」を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、7…クランクシャフ
ト、8…燃焼室、11…吸気バルブ、12…排気バル
ブ、13…吸気側カムシャフト、14…排気側カムシャ
フト、23…吸気通路、25…アクチュエータの一部を
構成するインジェクタ、26…アクチュエータの一部を
構成する点火プラグ、32…排気通路、36…運転状態
検出手段の一部を構成するスロットルセンサ、40…第
1の信号発生手段及び運転状態検出手段の一部を構成す
る回転速度センサ、41…第2の信号発生手段としての
気筒判別センサ、41b…歯、45…電磁ピックアッ
プ、46…可変バルブタイミング機構(VVT)、92
…気筒判別手段、第1の制御手段、回転位相検出手段及
び第2の制御手段としてのCPU、#1…第1気筒、#
6…第6気筒、A…検出期間、SG1…第1の単位角信
号としての回転速度信号、SG2a,SG2b,SG2
c…第2の単位角信号としての気筒判別信号、NE…エ
ンジン回転速度、TA…スロットル開度、a…変位幅、
b…歯数、θ…変位角(回転位相)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽根 茂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 後藤 淳史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 長縄 忠久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒内燃機関のクランクシャフトと、 前記クランクシャフトが2回転する毎に1回転される吸
    気側カムシャフト及び排気側カムシャフトと、 前記内燃機関の気筒毎の燃焼室に連通する吸気通路及び
    排気通路を、前記両カムシャフトの回転によりそれぞれ
    所定のタイミングで開閉する吸気バルブ及び排気バルブ
    と、 少なくとも一方のカムシャフトのクランクシャフトに対
    する回転位相を変化させることにより、吸気バルブ及び
    排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングを連続的
    に変化させるための可変バルブタイミング機構と、 前記クランクシャフトの回転にともない第1の単位角信
    号を発生する第1の信号発生手段と、 前記可変バルブタイミング機構の設けられた側のカムシ
    ャフトの回転にともない第2の単位角信号を発生する第
    2の信号発生手段と、 前記第1の信号発生手段による第1の単位角信号が、ク
    ランクシャフトの1回転毎に到来する検出期間において
    発生されるとき、第2の信号発生手段からの第2の単位
    角信号の発生の有無を判断し、その判断結果に応じて内
    燃機関の気筒を判別する気筒判別手段と、 前記気筒判別手段による判別結果に基づき、内燃機関の
    運転状態を変更するためのアクチュエータを駆動制御す
    る第1の制御手段と、 前記第2の単位角信号の発生タイミングに対応する第1
    の単位角信号と、予め設定された第1の単位角信号とに
    基づき、可変バルブタイミング機構の設けられた側のカ
    ムシャフトの回転位相を検出する回転位相検出手段と、 前記内燃機関の運転状態を検出するための運転状態検出
    手段と、 前記回転位相検出手段によるカムシャフトの実際の回転
    位相が、前記運転状態検出手段による運転状態に応じた
    カムシャフトの目標回転位相に一致するように可変バル
    ブタイミング機構を駆動制御する第2の制御手段とを備
    えたことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の信号発生手段は、前記カムシ
    ャフトから突出する歯と、前記カムシャフトの回転に際
    して前記歯の通過を検出することにより前記第2の単位
    角信号を発生するピックアップとを備え、 前記可変バルブタイミング機構により変更し得る回転位
    相の角度範囲を変位幅aとし、気筒判別手段による気筒
    判別に際し、所定の第2の単位角信号のみを前記検出期
    間にて発生させるための角度範囲を余裕角度Bとし、各
    種誤差による、前記第2の単位角信号の検出角度と実際
    のクランク角度との誤差をαとし、B=(720/n−
    a)≧αを満たすnのうち自然数の最大値をNとする
    と、前記歯の数bは3≦b≦Nを満たす奇数の自然数で
    あり、それらの歯は単位角度を隔てて配列されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の多気筒内燃機関の制御
    装置。
JP1470494A 1994-02-08 1994-02-08 多気筒内燃機関の制御装置 Pending JPH07224620A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6446602B1 (en) 2000-10-27 2002-09-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Cylinder identifying system for internal combustion engine

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6446602B1 (en) 2000-10-27 2002-09-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Cylinder identifying system for internal combustion engine
DE10127378B4 (de) * 2000-10-27 2007-09-06 Mitsubishi Denki K.K. Zylinder-Identifizierungssystem für eine Brennkraftmaschine

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