JPH07119526A - 内燃機関の吸入空気量制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸入空気量制御装置

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JPH07119526A
JPH07119526A JP5263924A JP26392493A JPH07119526A JP H07119526 A JPH07119526 A JP H07119526A JP 5263924 A JP5263924 A JP 5263924A JP 26392493 A JP26392493 A JP 26392493A JP H07119526 A JPH07119526 A JP H07119526A
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valve timing
intake
timing
opening
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    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
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    • F02D13/0234Variable control of the intake valves only changing the valve timing only
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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    • F02D41/0002Controlling intake air
    • F02D2041/001Controlling intake air for engines with variable valve actuation
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【目的】可変バルブタイミング機構に異常が発生して
も、アイドルスピードコントロールバルブの開度を最適
な開度で制御すること。 【構成】実際のバルブタイミングと、予め設定されたエ
ンジン1の運転状態に対する目標バルブタイミングとの
偏差に基づき、アイドルスピードコントロールバルブ
(ISCV)24の開度の目標補正量を算出する。そし
て、その電子制御装置(ECU)80の算出結果の目標
補正量に基づき、ISCV24の開度量を補正する。従
って、可変バルブタイミング機構(VVT)25の故障
等により、オーバーラップが大きい側に固定された場合
には、実バルブタイミングと目標バルブタイミングとの
偏差が大きくなる。その結果、ISCV24の開度補正
量が多くなることから、エンジン1の運転状態がアイド
リング状態にあって、オーバーラップが大きい場合で
も、ISCV24の開度量を大きく制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の吸気バル
ブあるいは排気バルブの開閉タイミング、即ちバルブタ
イミングを制御する可変バルブタイミング機構を備えた
内燃機関の吸入空気量制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、本出願人
は、例えば特開昭58−158335号公報に開示され
た「可変バルブタイミング内燃機関のアイドリング時吸
入空気量制御方法」を提案している。
【0003】この公報に開示されている装置では、エン
ジンの吸気バルブを駆動するカムシャフトに、吸気バル
ブの開閉タイミングを変更するための可変バルブタイミ
ング機構が設けられている。この可変バルブタイミング
機構においては、アクチュエータの駆動により、吸気バ
ルブがエンジンのアイドリング状態(以下単にアイドリ
ングという)におけるバルブタイミング位置と、エンジ
ンの低速回転または高負荷状態(以下単に低速回転とい
う)におけるバルブタイミング位置の2段階に切り換わ
る。アクチュエータの駆動制御はエンジン回転数とスロ
ットルバルブの開度とに基づいてコントローラにより行
われる。そして、吸気バルブと排気バルブの開放タイミ
ングは一部オーバーラップするようになっており、その
オーバーラップ量が、前記アクチュエータの動作により
調節される。
【0004】また、この装置では、スロットルバルブを
迂回して、同スロットルバルブの上流側と下流側との吸
気通路を連通させるバイパス通路を備えている。このバ
イパス通路には、同バイパス通路を適宜開閉させてアイ
ドリングを安定させるべく吸気量を調整するアイドルス
ピードコントロールバルブ(ISCV)が備えられてい
る。
【0005】そして、エンジンの運転状態がアイドリン
グ状態から低速回転状態に切り換わった際、次のアイド
リングが始まるのに先立ってISCVを、前回のアイド
リング終了時の位置より開放しておくように構成されて
いる。その結果、アイドリングに切り換わった直後のバ
ルブタイミングの不適な状態における吸入空気量が増加
し、アイドリング回転を所定レベルに維持してエンスト
等を防止するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そして、上記従来技術
では、アイドリング時におけるISCVの開度の補正
は、現在のルーチンにて算出されたバルブタイミング位
置が、前回のルーチンにて算出されたバルブタイミング
位置と異なるか否かのみの判別結果に基づいて行われる
ようになっている。
【0007】即ち、前回のルーチンにて算出されたバル
ブタイミング位置と現在のバルブタイミング位置とが相
違していない場合には、前回及び現在ともエンジンの運
転状態がアイドリング状態のままであることからISC
Vの開度の補正を行う必要がない。反対に、前回のルー
チンにて算出されたバルブタイミング位置と現在のバル
ブタイミング位置とが相違している場合には、エンジン
の運転状態が低速回転状態からアイドリング状態に切り
換わったことになるため、ISCVの開度を前回よりも
増加させる必要がある。
【0008】ところが、例えば、バルブタイミングを変
更するアクチュエータが何らかの原因で作動不能とな
り、バルブタイミングが進角側(低速回転状態における
バルブタイミング位置)に固定されて、バルブオーバラ
ップが大きくなるという事態が生じることもある。この
場合、従来構成では、ISCVの開度コントロールが、
エンジン回転数とスロットル開度のデータに基づいて行
われるため、バルブタイミングが異常であっても、その
状態をISCVの動作に反映させることができない。
【0009】即ち、エンジンの運転がアイドリング状態
でバルブオーバラップが大きい場合には、吸気及び排気
の両バルブの同時開放時間が長くなる。このため、排気
行程において、排気マニホールドから排気されるはずの
燃焼ガスが吸気マニホールド側に吹き返し、エンジン内
に吸入される空気に乱流が発生するとともに、吸入酸素
量が減少する。また、吸気バルブの閉鎖時期が早まるこ
とから、エンジン内に吸入される空気量が減少される。
この場合、ISCVの開度が固定状態を維持するため、
アイドリング時のエンジン回転数が不安定となったり、
エンスト等が発生するという問題がある。
【0010】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、バルブタイミングをエンジ
ンの運転状態に応じて変更する可変バルブタイミング機
構を備えたものにおいて、可変バルブタイミング機構に
異常が発生し、バルブタイミングがバルブオーバーラッ
プの大きい側(進角側)に固定された状態においても、
アイドルスピードコントロールバルブの開度を最適な開
度で制御でき、もって内燃機関のドライバビリティの向
上を図ることを可能にした内燃機関の吸入空気量制御装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、図1に示すように、内燃機
関M1の回転に同期して所定のタイミングで駆動され、
燃焼室M2に通じる吸気通路M3及び排気通路M4をそ
れぞれ開閉するための吸気バルブM5及び排気バルブM
6と、前記内燃機関M1の運転状態を検出するための運
転状態検出手段M7と、前記運転状態検出手段M7の検
出による内燃機関M1の運転状態に基づいて、前記吸気
バルブM5及び前記排気バルブM6の少なくとも一方の
バルブタイミングを変更する可変バルブタイミング機構
M8と、前記吸気バルブM5の上流側の吸気通路M3に
設けられ、スロットルバルブM9を迂回して、同スロッ
トルバルブM9の上流側と下流側との吸気通路M3を連
通させるバイパス通路M10と、前記バイパス通路M1
0の途中に設けられ、スロットルバルブM9が閉側に位
置する内燃機関M1のアイドリング時に、そのアイドリ
ングを安定させるべくバイパス通路M10の開度を調整
して、内燃機関M1への吸気量を調整するアイドルスピ
ードコントロールバルブM11とを備えた。そして、こ
の発明においては、前記吸気バルブM5及び排気バルブ
M6の少なくとも一方の可変バルブタイミング機構が設
けられたバルブのバルブタイミングを検出するバルブタ
イミング検出手段M12と、内燃機関M1の運転状態に
対する目標バルブタイミングを、前記運転状態検出手段
M7の検出結果に基づき算出する目標バルブタイミング
算出手段M13と、前記バルブタイミング検出手段M1
2により検出された実バルブタイミングと、目標バルブ
タイミング算出手段M13により算出された目標バルブ
タイミングとの偏差に基づき、前記アイドルスピードコ
ントロールバルブM11の開度の目標補正量を算出する
目標補正量算出手段M14と、前記目標補正量算出手段
M14の算出結果の目標補正量に基づき、前記アイドル
スピードコントロールバルブM11の開度量を補正する
開度量補正手段M15とを備えたことを要旨とする。
【0012】
【作用】上記発明の構成によれば、図1に示すように、
内燃機関M1の運転時に、吸気バルブM5及び排気バル
ブM6が内燃機関M1の回転に同期して所定のタイミン
グで開閉動作される。この動作により、燃焼室M2に通
じる吸気通路M3及び排気通路M4がそれぞれ開閉され
て燃焼室M2における吸排気が行われる。また、運転状
態検出手段M7により内燃機関M1の運転状態が検出さ
れ、その検出結果に基づき、目標バルブタイミング算出
手段M13では、目標バルブタイミングが算出される。
そして、バルブタイミング検出手段M12により吸気バ
ルブM5又は排気バルブM6の少なくとも一方のバルブ
タイミングが検出される。その後、目標補正量算出手段
M14により、先に算出された目標バルブタイミング
と、バルブタイミング検出手段M12にて検出された実
バルブタイミングとの偏差が算出され、その偏差に基づ
き、アイドルスピードコントロールバルブM11の開度
の補正量が算出される。そして、開度量補正手段M15
では、アイドルスピードコントロールバルブM11の駆
動が制御され、同アイドルスピードコントロールバルブ
M10の開度は、前記目標補正量算出手段M14にて算
出されたアイドルスピードコントロールバルブM11の
補正量となる。
【0013】ここで、例えば、運転状態検出手段M7に
て内燃機関M1の運転状態が低速あるいは高負荷状態か
らアイドリング状態に切り換わったことが検出されたに
もかかわらず、可変バルブタイミング機構M8の故障等
により、バルブタイミングのオーバーラップ量が大きい
側(例えば、吸気バルブの開閉タイミングが進角側)に
固定されたとする。従って、この場合には、目標補正量
算出手段M14にて算出されるバルブタイミング検出手
段M12にて検出された実バルブタイミングと、目標バ
ルブタイミング算出手段M13にて算出された目標バル
ブタイミングとの偏差が大きくなる。
【0014】そして、その偏差に基づき、目標補正量算
出手段M14によりアイドルスピードコントロールバル
ブM11の開度の目標補正量が算出される。このとき、
目標補正量算出手段M14が算出する目標補正量は、前
記実バルブタイミングと目標バルブタイミングとの偏差
が大きいほど多くなる。
【0015】従って、このときの開度補正手段M15に
より制御されるアイドルスピードコントロールバルブM
11の駆動量、即ち開度補正量は多くなる。従って、内
燃機関M1の運転状態がアイドリング状態にあって、可
変バルブタイミング機構M8の故障等でバルブタイミン
グのオーバーラップが大きい場合でも、アイドルスピー
ドコントロールバルブM10の開度量が大きいことか
ら、内燃機関M1に吸入される空気量は適量となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の内燃機関をガソリンエンジン
に具体化した一実施例を図2〜10に基づいて説明す
る。
【0017】図2はエンジンのバルブタイミング制御装
置を示す概略構成図である。複数気筒よりなるエンジン
1は、その各気筒のシリンダ2内にピストン3を備え、
そのピストン3の上側が燃焼室4となっている。各燃焼
室4には点火プラグ5がそれぞれ設けられている。ま
た、各燃焼室4には、吸気ポート6a及び排気ポート7
aを通じて、吸気通路6及び排気通路7がそれぞれ連通
している。
【0018】そして、吸気ポート6a及び排気ポート7
aには、吸気バルブ8及び排気バルブ9がそれぞれ設け
られている。これら吸気バルブ8及び排気バルブ9は吸
気側カムシャフト10及び排気側カムシャフト11の回
転により駆動される。また、各カムシャフト10,11
の一端には、吸気側タイミングプーリ12及び排気側タ
イミングプーリ13がそれぞれ設けられている。更に、
各タイミングプーリ12,13は、タイミングベルト1
4を介して、図示しないクランクシャフトに駆動連結さ
れている。
【0019】従って、エンジン1の運転時には、クラン
クシャフトからタイミングベルト14及び各タイミング
プーリ12,13を介して各カムシャフト10,11に
回転動力が伝達され、各カムシャフト10,11の回転
により吸気バルブ8及び排気バルブ9が開閉駆動され
る。また、これら吸気バルブ8及び排気バルブ9は、ク
ランクシャフトの回転に同期して、即ち吸気行程、圧縮
行程、爆発・膨張行程及び排気行程の一連の4行程に同
期して、所定の開閉タイミングで駆動される。
【0020】吸気通路6の入口側にはエアクリーナ15
が設けられている。また、各気筒毎の吸気ポート6aの
近傍には、燃料噴射用のインジェクタ16がそれぞれ設
けられている。そして、吸気通路6にはエアクリーナ1
5を通じて外気が取り込まれる。また、その外気の取り
込みと同時に、各インジェクタ16から燃料が噴射され
ることにより、外気と燃料との混合気が吸入行程におけ
る吸気バルブ8の開放に同期して燃焼室4に吸入され
る。
【0021】更に、燃焼室4に吸入された混合気が点火
プラグ5の作動により爆発・燃焼され、これによりクラ
ンクシャフトが回転されてエンジン1の駆動力が得られ
る。そして、燃焼後の排気ガスは、排気行程における排
気バルブ9の開きに同期して、燃焼室4から排気ポート
7aを通じて排出され、更には排気通路7を通じて外部
へと排出される。
【0022】吸気通路6の途中には、図示しないアクセ
ルペダルの操作に連動して開閉されるスロットルバルブ
17が設けられている。そして、このスロットルバルブ
17が開閉されることにより、吸気通路6への吸気量が
調節される。また、そのスロットルバルブ17の下流側
には、吸気脈動を平滑化させるためのサージタンク18
が設けられている。更に、吸気通路6においてエアクリ
ーナ15の近傍には、吸気温THAを検出するための吸
気温センサ71が設けられている。また、スロットルバ
ルブ17の近傍には、そのスロットル開度TAを検出す
るためのスロットルセンサ72が設けられている。更
に、サージタンク18には、同タンク18に連通して吸
気圧PMを検出するための吸気圧センサ73が設けられ
ている。
【0023】一方、排気通路7の途中には、排気ガスを
浄化するための三元触媒19を内蔵してなる触媒コンバ
ータ20が設けらている。また、排気通路7の途中に
は、排気中の酸素濃度を検出するための酸素センサ74
が設けられている。
【0024】更に、エンジン1には、その冷却水の温度
(冷却水温)THWを検出するための水温センサ75が
設けられている。各点火プラグ5には、ディストリビュ
ータ21にて分配された点火信号が印加される。ディス
トリビュータ21ではイグナイタ22から出力される高
電圧がクランクシャフトの回転角、即ちクランク角に同
期して各点火プラグ5に分配される。そして、各点火プ
ラグ5の点火タイミングは、イグナイタ22からの高電
圧出力タイミングにより決定される。
【0025】ディストリビュータ21には、排気側カム
シャフト11に連結されてクランクシャフトの回転に同
期して回転される図示しないロータが内蔵されている。
ディストリビュータ21には、そのロータの回転からエ
ンジン1の回転数(エンジン回転数)NEを検出するた
めの回転数検出手段としての回転数センサ76が取り付
けられている。また、ディストリビュータ21には、同
じくロータの回転に応じてエンジン1のクランク角基準
位置GPを所定の割合で検出するための気筒判別センサ
77が取り付けられている。
【0026】この実施例では、エンジン1の一連の4行
程に対してクランクシャフトが2回転するものとして、
回転数センサ76では1パルス当たり30°CAの割合
でクランク角が検出される。また、気筒判別センサ77
では1パルス当たり360°CAの割合でクランク角が
検出される。
【0027】吸気バルブ8の上流側の吸気通路6には、
スロットルバルブ17を迂回して同バルブ17の上流側
と下流側との間の吸気通路6を連通させるバイパス通路
23が設けられている。このバイパス通路23の途中に
は、スロットルバルブ17が全閉となるエンジン1のア
イドリング時に、そのアイドリングを安定させるべく吸
気量を調整するために開閉されるコントロールバルブ
(ISCV)24が設けられている。このISCV24
の駆動は図示しないステップモータにより行われ、同ス
テップモータが所定の制御信号に応じて駆動制御される
ことにより、バイパス通路23の開度等が調節される。
【0028】従って、エンジン1のアイドリング時に、
ISCV24の開度及びその開き時期等が制御されるこ
とにより、バイパス通路23を流れる空気量が調節さ
れ、燃焼室4に供給されるべき吸気量が制御される。
【0029】また、前記吸気側タイミングプーリ12に
は、吸気バルブ8の開閉タイミングを変更するために油
圧により駆動される可変バルブタイミング機構(以下単
に「VVT」という)25が設けられている。
【0030】次に、この実施例におけるVVT25等の
構成について、図2〜図6に従って詳しく説明する。図
3,図5はVVT25等の構成を示す断面図である。吸
気側のカムシャフト10はエンジン1のシリンダヘッド
26とベアリングキャップ27との間で回転可能に支持
されている。そして、カムシャフト10の一端部には、
タイミングプーリ12と一体にVVT25が設けられて
いる。カムシャフト10にはその外周に沿って延びる二
本の溝31,32が形成されている。また、シリンダヘ
ッド26及びベアリングキャップ27には、それらを貫
通して延びるヘッド油路33が形成されている。
【0031】この実施例では、図2に示すように、オイ
ルパン28、油圧ポンプ29及びオイルフィルタ30等
によりエンジン1の潤滑系が構成されている。そして、
エンジン1の運転に連動して油圧ポンプ29が駆動され
ることにより、オイルパン28から潤滑油が吸い上げら
れて油圧ポンプ29から吐出される。吐出された潤滑油
はオイルフィルタ30を通過した後、所定の圧力をもっ
てヘッド油路33に供給される。
【0032】カムシャフト10の先端部にはタイミング
プーリハウジング34が設けられている。このタイミン
グプーリハウジング34は、タイミングプーリ12と、
そのタイミングプーリ12の一側面及びカムシャフト1
0の先端部を覆うように組み付けられたカバー35とを
備えている。タイミングプーリ12の外周には複数の外
歯36が形成されている。タイミングプーリ12はカム
シャフト10に対して相対回動可能に装着されている。
また、外歯36には前述したタイミングベルト14が掛
装されている。
【0033】一方、カバー35は有底円筒状をなし、底
部中央には連通孔39が形成されている。また、カバー
35の内周には、複数のヘリカルスプライン35aが形
成されている。カバー35はタイミングプーリ12の一
側面に固定されている。また、連通孔39には蓋42が
取り外し可能に装着されている。カムシャフト10の先
端には、筒状をなすインナキャップ44が中空ボルト4
5により固定されている。このインナキャップ44の外
周には、複数のヘリカルスプライン44bが形成されて
いる。インナキャップ47の外周にはリング47がカム
シャフト10の軸方向に沿って往復動可能に嵌着されて
いる。このリング47はその内外周に複数のヘリカルス
プライン47a,47bが形成されている。
【0034】そして、リング47の内周のヘリカルスプ
ライン47aはインナキャップ44のヘリカルスプライ
ン44bに、リング47の外周の歯47bはカバー35
のヘリカルスプライン35aにそれぞれ噛合している。
従って、タイミングプーリ12が回転されることによ
り、タイミングプーリハウジング34、インナキャップ
44を介してカムシャフト10が回転される。リング4
7の軸方向一端とカバー35の底壁との間には第1の油
圧室48が形成されている。リング47の軸方向他端と
タイミングプーリ12との間には第2の油圧室49が形
成されている。
【0035】ここで、カムシャフト10にはその中心に
沿って延びる第1のシャフト油路50が形成されてい
る。このシャフト油路50の先端側は中空ボルト45の
中心孔45aを通じて第1の油圧室48に連通されてい
る。また、このシャフト油路50の途中は、カムシャフ
ト10の略半径方向に延びる油孔51を通じて溝31に
連通されている。尚、油孔51の近傍において、第1の
シャフト油路50の途中には、そのシャフト油路50を
区画するためのボール52が設けられている。このボー
ル52により、油孔51がシャフト油路50及び中心孔
45aを通じて、第1の油圧室48のみに連通するよう
になっている。
【0036】一方、カムシャフト10には第1のシャフ
ト油路50と平行に延びる第2のシャフト油路53が形
成されている。また、カムシャフト10の先端には、そ
の外周へ開口すると共に第2のシャフト油路53に連通
する油孔54が形成されている。更に、タイミングプー
リ12の一部には、上記の油孔54と第2の油圧室49
とを連通させる油孔55が形成されている。また、第2
のシャフト油路53の基端側は溝32に連通されてい
る。
【0037】上記のような構成において、オイルパン2
8、油圧ポンプ29及びオイルフィルタ30等を含ん
で、ヘッド油路33、油孔51、第1のシャフト油路5
0及び中心孔45a等により、VVT25の第1の油圧
室48に油圧を供給するための油圧供給系が構成されて
いる。同じく、オイルパン28、油圧ポンプ29及びオ
イルフィルタ30等を含んで、ヘッド油路33、第2の
シャフト油路53及び油孔54,55等により、VVT
25の第2の油圧室49に油圧を供給するための油圧供
給系が構成されている。
【0038】ここで、ヘッド油路33に通じる各油圧供
給系の途中には、VVT25の各油圧室48,49に対
する油圧の供給を制御するための電磁式の四方弁である
油圧制御弁としてのリニアソレノイドバルブ(LSV)
56が設けられている。このLSV56は、図2に示す
ように、オイルパン28、油圧ポンプ29、オイルフィ
ルタ30に対して接続されている。
【0039】そして、図5に示すように、LSV56の
作動により、ヘッド油路33に供給された油圧が、LS
V56から油孔63、溝31、油孔51、第1のシャフ
ト油路50及び中心孔45aを通じて第1の油圧室48
に供給されると、その油圧がリング47の一端に加えら
れる。これにより、リング47が第2の油圧室49に残
る潤滑油に抗して軸方向へ移動されながら各ヘリカルス
プラインの作用により回動して、カムシャフト10に捩
じり回動が付与される。この結果、カムシャフト10と
タイミングプーリ12との回転方向における相対位置が
変えら、吸気バルブ8の開閉タイミングが進角されるこ
とになる。
【0040】即ち、図6に示すように、吸気バルブ8の
開き・閉じが早められ、吸気行程における吸気バルブ8
と排気バルブ9とのバルブオーバラップが大きくなる方
向へ変えられる。このように、第1の油圧室48に油圧
が供給されることにより、リング47はそのストローク
エンドとして、図6に示すように、タイミングプーリ1
2に近接する位置まで移動され、そのストロークエンド
が最大進角側の位置となる。
【0041】一方、図3に示すように、LSV56の作
動により、ヘッド油路33に供給された油圧が、LSV
56から油路64、溝32、第2のシャフト油路53及
び油孔54,55を通じて第2の油圧室49に供給され
る。この油圧がリング47の他端に加えられることによ
り、リング47が第1の油圧室48に残る潤滑油に抗し
て軸方向へ移動されながら回動され、カムシャフト10
に反対方向の捩じりが付与される。この結果、カムシャ
フト10とタイミングプーリハウジング34との回転方
向における相対位置が変えら、吸気バルブ8の開閉タイ
ミングが遅角されることになる。
【0042】即ち、図4に示すように、吸気バルブ8の
開き・閉じが遅らされ、吸気行程におけるバルブオーバ
ラップが少なくなる方向へ変えられる。このように、第
2の油圧室49に油圧が加えられることにより、リング
47はストロークエンドとして、図4に示すように、カ
バー35に近接する位置まで移動され、そのストローク
エンドが最大遅角側の位置となる。なお、本実施例では
リングギア47のストロークエンドが最大遅角側にある
場合、図4に示すように、オーバーラップは「0」とな
るように設定されている。
【0043】以上のようにVVT25を駆動させること
により、吸気バルブ8の開閉タイミング、延いては吸気
バルブ8と排気バルブ9とのバルブオーバラップ量が、
図4に示す最大遅角時の状態と、図6に示す最大進角時
の状態との間で連続的に変更可能となっている。
【0044】ここで、図2に示すように、この実施例で
は、吸気側カムシャフト10の実際の回転角、即ちカム
回転角θCAMを所定の割合で検出するために、カム回
転角センサ78が設けられている。即ち、このカム回転
角センサ78では、VVT25の作動により進角側或い
は遅角側へカムシャフト10の回転位相が変更されたと
きの実際のカム回転角θCAMが検出される。
【0045】そして、図2に示すように、各インジェク
タ16、イグナイタ22、ISCV24及びLSV56
は電子制御装置(以下単に「ECU」という)80に電
気的に接続され、同ECU80の作動によりそれらの駆
動タイミングが制御される。この実施例では、ECU8
0により目標バルブタイミング算出手段、目標補正量算
出手段、開度量補正算出手段が構成されている。そし
て、ECU80には前述した吸気温センサ71、スロッ
トルセンサ72、吸気圧センサ73、酸素センサ74、
水温センサ75、回転数センサ76、気筒判別センサ7
7及びカム回転角センサ78がそれぞれ接続されてい
る。ECU80はこれら各センサ71〜78からの出力
信号に基き各インジェクタ16、イグナイタ22、IS
CV24及びLSV56を好適に駆動制御する。また、
この実施例では、スロットルセンサ72、吸気圧センサ
73及び回転数センサ76等により、バルブタイミング
の制御に必要なエンジン1の運転状態を検出するための
運転状態検出手段が構成されている。
【0046】次に、ECU80に係る電気的構成につい
て図7のブロック図に従って説明する。ECU80は中
央処理装置(CPU)81、所定の制御プログラム等を
予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)82、CP
U81の演算結果等を一時記憶するためのランダムアク
セスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデータを保
存するためのバックアップRAM84等を備えている。
そして、ECU80はそれら各部材81〜84と、アナ
ログ/デジタル変換器を含む外部入力回路85と、外部
出力回路86等とをバス87により接続してなる理論演
算回路として構成されている。
【0047】外部入力回路85には、前述した吸気温セ
ンサ71、スロットルセンサ72、吸気圧センサ73、
酸素センサ74、水温センサ75、回転数センサ76、
気筒判別センサ77及びカム回転角センサ78等がそれ
ぞれ接続されている。一方、外部出力回路86には、各
インジェクタ16、イグナイタ22、ISCV24及び
LSV56がそれぞれ接続されている。
【0048】そして、CPU81は外部入力回路85を
介して入力される各センサ71〜78等の検出信号を入
力値として読み込む。また、CPU81は各センサ71
〜78から読み込んだ入力値に基づき、燃料噴射量制
御、点火時期制御、アイドル回転数制御、或いはバルブ
タイミング制御等を実行するために、各インジェクタ1
6、イグナイタ22、ISCV24及びLSV56等を
好適に制御する。
【0049】次に、前述したECU80により実行され
る各種処理内容の中で、バルブタイミング制御の処理内
容につて説明する。図8はエンジン1の運転時に吸気バ
ルブ8の開閉タイミング、即ちバルブオーバラップを変
更させるために、ECU80により実行される「バルブ
タイミング制御ルーチン」を示すフローチャートであ
る。このルーチンの処理は、所定時間毎の定時割り込み
で実行される。
【0050】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、各センサ72,73,76,7
8等の検出値に基づき、スロットル開度TA、吸気圧P
M、エンジン回転数NE及びカム回転角θCAM等の各
入力値がそれぞれ読み込まれる。続いて、ステップ10
2においては、今回読み込まれたエンジン回転数NEの
入力値が、予め定められた基準値αよりも小さいか否か
が判断される。この基準値αは、エンジン1のアイドリ
ング時等における相対的に低い値に相当する値である。
その基準値αとして、例えば「1000rpm」を当て
はめることができる。ここで、エンジン回転数NEの値
が基準値αよりも小さい場合には、エンジン1の運転状
態がアイドリング状態であるものとして、ステップ10
3へ移行する。一方、エンジン回転数NEの値が基準値
αを越えた場合には、ステップ104へ移行する。
【0051】ステップ103においては、図4に示すよ
うにバルブオーバラップが無くなるように、即ち吸気バ
ルブ8の開閉タイミングを最大遅角側のタイミングに一
律に設定すべく、LSV56の制御が中止され、その後
の処理が一旦終了される。
【0052】一方、ステップ104においては、今回読
み込まれたスロットル開度TA及びエンジン回転数NE
等の入力値に基づき、現在の運転状態に応じた目標のバ
ルブタイミング進角値θVTAが算出される。このバル
ブタイミング進角値θVTAの算出は、スロットル開度
TA及びエンジン回転数NE等の大きさに応じて予め定
められたROM82に記憶されている進角値マップ(図
示せず)を参照して行われる。
【0053】次のステップ105においては、今回求め
られたタイミング進角値θVTAの算出値に基づき、L
SV56を制御するための目標制御量DVが算出され
る。この目標制御量DVの算出は、バルブタイミング進
角値θVTAの大きさに応じて予め定められたROM8
2に記憶されている制御量マップ(図示せず)を参照し
て行われる。
【0054】続いて、ステップ106においては、今回
求められた目標制御量DVの設定値に基づきLSV56
が制御される。その後、ステップ107においては、今
回読み込まれた実際のカム回転角θCAMの値が目標の
バルブタイミング進角値θVTAの値と等しいか否かが
判断される。そして、カム回転角θCAMの値がバルブ
タイミング進角値θVTAの値と等しくない場合には、
LSV56の制御を継続するものとして、ステップ10
6へジャップし、ステップ106及びステップ107の
処理が繰り返される。また、カム回転角θCAMの値が
バルブタイミング進角値θVTAと等しい場合には、L
SV56の制御を終了するものとして、その後の処理が
一旦終了される。
【0055】以上のようにバルブタイミングの処理内容
がECU80により実行される。次に、ECU80によ
り実行される各種処理内容の中で、ISCV制御の処理
内容につて説明する。
【0056】図9はエンジン1の運転時にECU80に
より実行される「ISCV制御ルーチン」を示すフロー
チャートである。このルーチンの処理は、所定時間毎の
定時割り込みで実行される。
【0057】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ201において、各センサ72,73,76,7
8等の検出値に基づき、スロットル開度TA、吸気圧P
M、エンジン回転数NE及びカム回転角θCAM等の各
入力値がそれぞれ読み込まれる。続いて、ステップ20
2において、今回読み込まれたエンジン回転数NEの入
力値が、予め定められた基準値α(同ルーチンの基準値
αは、前述した「バルブタイミング制御ルーチン」にて
使用した基準値αと同じ1000rpmと同値とす
る。)ここで、エンジン回転数NEの値が基準値αより
も小さい場合には、エンジン1の運転状態がアイドリン
グ状態であるものとして、ステップ203へ移行する。
一方、エンジン回転数NEの値が基準値αよりも越えた
場合には、エンジン1の運転状態が低速・高負荷状態で
あると判断され、その後の処理が一旦終了される。
【0058】ステップ203においては、今回読み込ま
れたスロットル開度TA及びエンジン回転数NE等の入
力値に基づき、現在の運転状態に応じた目標のバルブタ
イミング進角値θVTAが算出される。このバルブタイ
ミング進角値θVTAの算出は、「バルブタイミング制
御ルーチン」と同様に、スロットル開度TA及びエンジ
ン回転数NE等の大きさに応じて予め定められたROM
82に記憶されている進角値マップを参照して行われ
る。
【0059】続くステップ204においては、今回読み
込まれた実際のカム回転角θCAMの値と目標のバルブ
タイミング進角値θVTAの値との偏差EIが算出され
る。ここで算出される偏差EIは、本来遅角側に変更さ
れなければならない吸気バルブ8の開閉タイミングが、
VVT25やLSV56等の故障により、遅角側に変更
されず、進角側に固定されたままの状態となった場合の
エラー量である。
【0060】ステップ205においては、ステップ20
4にて算出された偏差EIが、予め定められた基準値β
よりも小さいか否かが判断される。この基準値βとし
て、例えば「5deg(度)」を当てはめることができ
る。ここで、偏差EIの値が基準値βよりも小さい場合
には、吸気バルブ8の開閉タイミングが正常に変更され
たものとして、ステップ206へ移行する。一方、偏差
EIが基準値βよりも小さくない場合には、ステップ2
07へ移行する。
【0061】ステップ206においては、ISCV24
の開度量を変えない。即ち、エンジン1に送り込む空気
量を変えない。ステップ207においては、前記偏差E
Iに応じた目標補正量EISCが算出される。この目標
補正量EISCとは、ISCV24の開度量を増加し
て、エンジン1に送り込む空気の増加量のことである。
目標補正量EISCの算出は、図10に示すように、実
験等により決定された偏差E1に対する目標補正量EI
SCを設定したマップを参照して行われる。このマップ
は、ROM82に記憶されており、偏差EIが前述した
基準値β(5deg)以下では、目標補正量EISCは
変化しないように設定されている。また、基準値β以上
では、偏差EIの増大に伴い目標補正量EISCも増大
するように設定されている。
【0062】続くステップ208においては、ステップ
207にて求められた目標補正量EISCに基づき、I
SCV24が駆動制御される。ステップ209において
は、ISCV24の開度量がステップ207にて求めら
れた目標補正量EISCと等しいか否かが判断される。
そして、ISCV24の開度量と目標補正量EISCと
が等しくない場合には、ISCV24の制御を継続する
ものとして、ステップ208へジャップし、ステップ2
08及びステップ209の処理を繰り返す。
【0063】即ち、ステップ207で算出された目標補
正量EISCは、ISCV24を制御する際の見込み制
御量として用いられる。つまり、ISCV24の開度量
は、通常エンジン回転数NEの目標値に対してフィード
バック制御されるものであるが、本実施例ではこの制御
ルーチンで目標補正量EISCを算出すると、無条件に
ISCV24の開度量の制御目標値をEISC分だけか
さ上げする。これにより、VVT25の異常(フェイ
ル)時にエンジン回転数NEが下がってからフィードバ
ック制御によりISCV24を開く様な場合のエンジン
回転数の落ち込みが防止される。
【0064】また、ISCV24の開度量と目標補正量
EISCとが等しい場合には、ISCV24の制御を終
了するものとして、その後の処理が一旦終了される。以
上のように、アイドリング状態時におけるISCV24
の処理内容がECU80により実行される。
【0065】次に、上記のように構成した吸入空気量制
御装置の作用及び効果について説明する。エンジン1の
運転時には、吸気バルブ8及び排気バルブ9がクランク
シャフトの回転、つまりはピストン3の上下動に同期し
て所定のタイミングで駆動される。そして、燃焼室4に
通じる吸気ポート6a及び排気ポート7aがそれぞれ開
閉され、エンジン1の一連の4行程に同期して燃焼室4
における吸気及び排気が行われる。
【0066】ここで、吸気バルブ8に係るバルブタイミ
ングの制御は、エンジン1の運転状態に応じて行われ
る。即ち、ECU80では、エンジン回転数NE等に基
づき、現在の運転状態がアイドリング状態であるか否か
が判断される。
【0067】そして、エンジン回転数NEがある程度以
上のレベルにある場合には、バルブタイミングの制御が
行われ、バルブタイミングの目標値であるバルブタイミ
ング進角値θVTAの値が算出される。そのバルブタイ
ミング進角値θVTAの値から、LSV56の目標制御
量DVの値が算出される。
【0068】この制御により、吸気バルブ8の開閉タイ
ミングがエンジン1の運転状態に応じて所定範囲内で連
続的に変更され、もってバルブオーバラップが所定範囲
内で連続的に調整、変更される。
【0069】従って、エンジン1の運転状態に応じてバ
ルブオーバラップが適度に調整されることから、燃焼室
4での空気の充填効率が必要に応じて高められる。その
結果、特にエンジン1の高負荷・高速域では、エンジン
1の出力増大を有効に図ることができる。
【0070】また、ECU80では、エンジン回転数N
E等に基づき、現在の運転状態がアイドリング状態であ
るか否かが判断された後、カム回転角θCAMの値、即
ち実際のバルブタイミング進角値θCAMと運転状態に
応じた目標のバルブタイミング進角値θVTAとの偏差
EIに基づいてISCV24の開度の補正量EISCが
算出される。そして、ECU80によりISCV24の
開度が、偏差EIに基づく補正量EISCとなるように
駆動制御される。
【0071】ここで、例えば、エンジン1の運転状態が
低速あるいは高負荷時からアイドリング状態に切り換わ
ったことが検出されたにもかかわらず、例えば、LSV
56の故障等により、バルブタイミングのオーバーラッ
プ量が大きい側(例えば、吸気バルブの開閉タイミング
が進角側)に固定されたとする。従って、この場合には
偏差EIが大きくなる。そして、その偏差EIに基づ
き、ECU80によりISCV24の開度の目標補正量
EISCが算出される。このとき、ECU80が算出す
る目標補正量EISCは前記偏差EIが大きいほど多く
なる。従って、このときのISCV24の駆動量、即ち
開度補正量は多くなる。
【0072】その結果、エンジン1の運転状態がアイド
リング状態にあって、LSV56の故障等でバルブタイ
ミングのオーバーラップが大きい場合でも、ISCV2
4の開度量が大きいことから、エンジン1への空気吸入
量は適量となる。
【0073】これにより、エンジン1に関して、可変バ
ルブタイミング機構25,56に異常が発生し、バルブ
タイミングがバルブオーバーラップの大きい側(進角
側)に固定された状態においても、ISCV24の開度
を最適な開度で制御でき、もって内燃機関のドライバビ
リティの向上を図ることができる。また、本実施例で
は、エンジン1の運転状態がアイドリング状態にある際
には、VVT25により吸気バルブ8の開閉タイミング
が最大遅角となってバルブオーバラップが「0」となる
ように設定した。これにより、エンジン1の運転状態が
アイドリング状態においては、吸気バルブ8の閉じるタ
イミングが吸気下死点よりかなり遅くなる。従って、バ
ルブタイミングが目標補正量EISCよりも多少(基準
値βまで)ズレていても、エンジン1への吸入空気量は
増加する側にあることから、改めてISCV24の開度
の補正を行う必要がない。その結果、図9のフローチャ
ートを用いて詳述したように、偏差EIが基準値β以下
の場合には、マップを参照してISCV24の開度の補
正を行う必要がないため、より素早くISCV24の駆
動制御が可能となる。
【0074】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、吸気側のカムシャフト10に設
けられたVVT25により吸気バルブ8の開閉タイミン
グのみを変更することにより、バルブオーバラップを調
整するようにした。これに対し、排気側のカムシャフト
11にVVTを設け、そのVVTにより排気バルブ9の
開閉タイミングのみを変更することにより、バルブオー
バラップを調整するようにしてもよい。或いは、吸気側
及び排気側の両カムシャフト10,11にVVTをそれ
ぞれ設け、それら各VVTにより吸気バルブ8、排気バ
ルブ9の開閉タイミングをそれぞれ変更することによ
り、バルブオーバラップを調整するようにしてもよい。
【0075】(2)前記実施例では、エンジン1の運転
状態がアイドリング状態では、バルブタイミングがバル
ブオーバラップがゼロとなるように設定したが、これを
アイドリング状態においても、僅かにバルブオーバラッ
プが形成されるように設定してもよい。
【0076】(3)前記実施例では、VVT25は運転
状態に基づいて、吸気バルブ8のバルブタイミングを、
所定の範囲内で任意のタイミングに連続無段階に変更す
るタイプのもので具体化した。これに対し、例えば、ア
イドリング状態、低速状態、中速状態、高速状態の4段
階にバルブタイミングを変更するVVTを使用して具体
化してもよい。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
内燃機関の運転状態に基づいて、バルブタイミングを変
更する可変バルブタイミング機構を設けた。また、可変
バルブタイミング機構により可変されたそのときの実際
のバルブタイミングと、予め設定された内燃機関の運転
状態に対する目標バルブタイミングとの偏差に基づき、
アイドルスピードコントロールバルブの開度の目標補正
量を算出するようにした。そして、その目標補正量算出
手段の算出結果の目標補正量に基づき、アイドルスピー
ドコントロールバルブの開度量を補正するようにした。
【0078】従って、内燃機関の運転状態が低速・高負
荷時からアイドリング状態に切り換わったことが検出さ
れたにもかかわらず、可変バルブタイミング機構の故障
等により、バルブタイミングのオーバーラップが大きい
側に固定された場合には、実バルブタイミングと目標バ
ルブタイミングとの偏差が大きくなる。その結果、この
ときのアイドルスピードコントロールバルブの開度補正
量が多くなることから、内燃機関の運転状態がアイドリ
ング状態にあって、バルブタイミングのオーバーラップ
が大きい場合でも、アイドルスピードコントロールバル
ブの開度量を大きく制御できる。これにより、内燃機関
に吸入される空気量を適量とすることができ、もって内
燃機関のドライバビリティの向上を図ることをできると
いう優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な概念構成を示す概念構成図で
ある。
【図2】本発明を具体化した一実施例における内燃機関
のバルブタイミング制御装置を示す概略構成図である。
【図3】一実施例において、VVT等の構成を示す断面
図である。
【図4】一実施例において、最大遅角時における吸気バ
ルブと排気バルブとのバルブオーバラップを示す説明図
である。
【図5】一実施例において、同じくVVT等の構成を示
す断面図である。
【図6】一実施例において、最大進角時における吸気バ
ルブと排気バルブとのバルブオーバラップを示す説明図
である。
【図7】一実施例において、ECU等の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】一実施例において、ECUにより実行される
「バルブタイミング制御ルーチン」を示すフローチャー
トである。
【図9】一実施例において、ECUにより実行される
「ISCV制御ルーチン」を示すフローチャートであ
る。
【図10】一実施例において、実バルブタイミングと目
標バルブタイミングとの偏差に対する目標補正量の関係
を示すマップである。
【符号の説明】 1…内燃機関としてのエンジン、4…燃焼室、6…吸気
通路、7…排気通路、8…吸気バルブ、9…排気バル
ブ、17…スロットルバルブ、23…バイパス通路、2
4…アイドルスピードコントロールバルブ(ISC
V)、25…可変バルブタイミング機構(VVT)、5
6…可変バルブタイミング機構を構成するLSV、72
…スロットルセンサ、73…吸気圧センサ、76…回転
数センサ(72,73,76等により運転状態検出手段
が構成されている)、78…バルブタイミング検出手段
としてのカム回転角センサ、80…ECU(80により
目標バルブタイミング算出手段、目標補正量算出手段、
開度量補正手段が構成されている)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転に同期して所定のタイミ
    ングで駆動され、燃焼室に通じる吸気通路及び排気通路
    をそれぞれ開閉するための吸気バルブ及び排気バルブ
    と、 前記内燃機関の運転状態を検出するための運転状態検出
    手段と、 前記運転状態検出手段の検出によるによる内燃機関の運
    転状態に基づいて、前記吸気バルブ及び前記排気バルブ
    の少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変バ
    ルブタイミング機構と、 前記吸気バルブの上流側の吸気通路に設けられ、スロッ
    トルバルブを迂回して、同スロットルバルブの上流側と
    下流側との間をを連通させるバイパス通路と、 前記バイパス通路の途中に設けられ、スロットルバルブ
    が閉側に位置する内燃機関のアイドリング時に、そのア
    イドリングを安定させるべくバイパス通路の開度を調整
    して、内燃機関への吸気量を調整するアイドルスピード
    コントロールバルブとを備えた内燃機関の吸入空気量制
    御装置において、 前記吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方の可変
    バルブタイミング機構が設けられたバルブのバルブタイ
    ミングを検出するバルブタイミング検出手段と、 内燃機関の運転状態に対する目標バルブタイミングを、
    前記運転状態検出手段の検出結果に基づき算出する目標
    バルブタイミング算出手段と、 前記バルブタイミング検出手段により検出された実バル
    ブタイミングと、目標バルブタイミング算出手段により
    算出された目標バルブタイミングとの偏差に基づき、前
    記アイドルスピードコントロールバルブの開度の目標補
    正量を算出する目標補正量算出手段と、 前記目標補正量算出手段の算出結果の目標補正量に基づ
    き、前記アイドルスピードコントロールバルブの開度量
    を補正する開度量補正手段とを備えたことを特徴とする
    内燃機関の吸入空気量制御装置。
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