JP2005048621A - 内燃機関の圧縮比算出装置、圧縮比算出方法、内燃機関の制御装置およびその制御方法 - Google Patents

内燃機関の圧縮比算出装置、圧縮比算出方法、内燃機関の制御装置およびその制御方法 Download PDF

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茂樹 宮下
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Abstract

【課題】圧縮を可変する機構を有するエンジン20で、実圧縮比を正確に算出する。
【解決手段】エンジン20の運転状態を検出し、圧縮比の算出が可能な条件、例えば点火時期がTDCの後であること、またはフューエルカットが行なわれていること、が成立していると判断したときに、エンジン20に設けられた筒内圧センサ60の検出値Pを用い、これに気筒内の気体の状態を示す各種パラメータ、ここでは、吸気温TA、冷却水温TW、吸入空気量Qを用いて補正を行なって、気筒の実圧縮比εを求める。従って、実圧縮比εを精度良く求めるとができる。点火時期が、TDCの後であること、あるいはフューエルカットの実施中であることを条件として、筒内圧力のピーク値Pを用いて圧縮比εを演算しているので、混合気の爆発燃焼により圧力の影響を受けることなく、実圧縮比εを正確に求めることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の圧縮比算出装置および圧縮比算出方法、圧縮比可変機構を有する内燃機関の制御装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内燃機関の圧縮比を内燃機関の運転状態に応じて変更し、内燃機関の運転効率を高めようとする技術が種々提案されている。圧縮比の変更は、内燃機関の効率を高めるという点では、優れた技術だが、圧縮比を変更するための仕組みが必要であり、通常、電動のアクチュエータなどにより、何らかの部材を駆動して、圧縮比の変更を行なっている。
【0003】
圧縮比の変更は、気筒体積の変更やピストンのストロークの変更など、種々の構成が提案されているが、いずれの場合でも、単純に体積やストロークの変更量がそのまま実圧縮比に反映されるものではない。内燃機関における圧縮比は、吸排気バルブの開閉弁タイミングによっても影響を受けるからである。そこで、気筒における筒内圧力を検出することで圧縮比のバラツキを考慮して、内燃機関の点火時期や燃料供給量の制御行なおうとする技術が提案されている(下記特許文献1参照)。
【特許文献1】
特開平1−106958号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる内燃機関の制御装置では、単に特定の気筒の筒内圧力と全気筒の平均圧力との偏差により、点火時期などの制御を補正しているに過ぎず、実圧縮を検出することはできなかった。従って、実圧縮比に基づく内燃機関の運転制御を精密に行なうことも期待しがたかった。
【0005】
本発明の装置は、こうした問題を解決し、内燃機関の圧縮比を精度良く算出し、これを内燃機関の諸制御に生かすことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用・効果】
上記課題の少なくとも一部を解決する本発明の内燃機関の圧縮比算出装置は、
圧縮比可変機構を備えた内燃機関の圧縮比を求める装置であって、
前記内燃機関に備えられた気筒の筒内圧力を求める筒内圧力検出手段と、
前記内燃機関の少なくとも該気筒内の気体に関するパラメータを検出する吸気状態検出手段と、
前記検出した筒内圧力と前記検出した気筒内気体に関するパラメータとから、該気筒における実圧縮比を求める圧縮比算定手段と
を備えたことを要旨としている。
【0007】
かかる圧縮比の算出装置に対応した内燃機関の制御方法の発明は、
圧縮比可変機構を備えた内燃機関の圧縮比を求める方法法であって、
前記内燃機関に備えられた気筒の筒内圧力を求め、
前記内燃機関の少なくとも該気筒内の気体に関するパラメータを検出し、
前記検出した筒内圧力と前記検出した気筒内気体に関するパラメータとから、該気筒における実圧縮比を求めること
を要旨としている。
【0008】
かかる内燃機関の圧縮比算出装置およびその方法によれば、内燃機関に備えられた気筒の筒内圧力と、内燃機関のその気筒内の少なくとも気体に関するパラメータとを検出し、筒内圧力と気筒内気体に関するパラメータとから、該気筒における実圧縮比を求める。この装置および方法によれば、単に筒内圧力を検出するだけでなく、気筒内気体のパラメータを考慮するので、筒内圧力に基づく圧縮比の算出を一層精度良く行なうことができる。
【0009】
こうした圧縮比算定手段は、前記検出した筒内圧力に基づいて、該筒内圧力を検出した気筒の圧縮比を暫定的に求める暫定圧縮比算定手段と、前記検出した少なくとも前記気筒内気体に関するパラメータに基づいて、前記暫定圧縮比の補正値を求める補正値算出手段と、該求めた補正値と前記暫定圧縮比とから、前記筒内の実圧縮比を算定する実算定算定手段とを備える構成とすることができる。かかる構成によれば、簡易な構成より、実圧縮比を求めることができる。
【0010】
また、吸気状態検出手段は、前記気筒における圧縮開始時の吸気温度と該気筒における最大圧縮時点での吸気温度を、それぞれ検出する手段を備え、圧縮比算定手段は、該圧縮開始時の吸気温度と最大圧縮時点での吸気温度とを用いて、筒内圧力から実圧縮比を求めるものとすることができる。こうすれば、温度に依存した気体の圧力変化の影響を除いて、精度良く、圧縮比を求めることができる。
【0011】
圧縮比を求める場合、筒内圧力としては、最大圧縮時点での圧力を検出することが望ましい。内燃機関がピストンの上下動により圧縮を行なう場合には、いわゆる上死点(TDC)での筒内圧力を検出すればよい。ロータリーエンジンでも同様に、最大圧縮時点の筒内圧力を検出すればよい。
【0012】
もとより、最大圧縮時より前に混合気に点火が行なわれると、筒内圧力を検出しても、爆発燃焼による圧力の影響を受けてしまう。そこで、筒内圧力の検出を行なう際には、混合気への着火の契機となる事由、例えば直噴タイプの内燃機関における燃料噴射のタイミングや混合気への点火時期を、最大圧縮時点より遅角させればよい。
【0013】
あるいは、混合気への着火の契機となる該燃料噴射のタイミングまたは点火時期を検出し、これらが該気筒における最大圧縮時点より遅角側に制御されているときにのみ、筒内圧力の検出を有効として、圧縮比の算出を行なうものとしてもよい。内燃機関の運転上、燃料噴射のタイミングや点火時期を、圧縮比の算出のために調整できない場合もあるからである。
【0014】
筒内圧力の検出は、燃料噴射が行なわれていない圧縮時の圧力を検出するものとしてもよい。燃料噴射が行なわれていない場合としては、フューエルカットなどの実施時を考えることができる。これは、内燃機関において燃料噴射が停止されている状態を検出する手段を備え、燃料噴射の停止が検出されたときに、筒内圧力検出手段による圧力検出を有効として、圧縮比算出を行なう構成によっても実現できるし、積極的に燃料噴射を停止して、その間に筒内圧力の検出を行なう構成によっても実現可能である。
【0015】
こうした筒内圧力の検出時には、当該気筒への吸気充填量を増大する吸気制御を行なうものとしても良い。吸気充填量を増大する吸気制御は、例えばスロットルバルブや吸気弁などの開弁時期や開弁量を制御することにより実施することができる。吸気充填量を増加することにより、圧縮比の検出精度を一層高くすることができる。
【0016】
なお、内燃機関の運転状態に関与するパラメータを検出し、この運転状態により、求めた実圧縮比を、更に補正するものとしても良い。例えば内燃機関の回転数などによって補正することも可能である。
【0017】
上述した圧縮比算出装置を用いることで、圧縮比を変更可能な内燃機関を制御する装置を構成することができる。例えば、前記内燃機関の気筒の体積を可変して、該気筒における圧縮比を可変する圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、
前記内燃機関に備えられた気筒の筒内圧力を求め、内燃機関の少なくとも該気筒内の気体に関するパラメータを検出し、検出した筒内圧力と検出した気筒内気体に関するパラメータとから、該気筒における実圧縮比を求め、その上で、求めた実圧縮比に基づいて、内燃機関の運転を制御することができる。こうすれば、正確な圧縮に基づいて、よりよい内燃機関の運転制御を行なうことができる。
【0018】
圧縮比可変機構を有する内燃機関の制御装置におけるそうした制御としては、例えば、圧縮比、燃料噴射量、点火時期、燃料噴射時期のうちの少なくとも一つを考えることができる。例えば、圧縮比を算出し、これが高い場合には、リーンバーン制御は行なわないとか、圧縮比が低い場合には、高圧縮比を前提とした制御、例えば圧縮自着火制御などは行なわない、といった対応が可能である。更には、圧縮比可変制御自体に利用することも可能である。例えば、可変している圧縮比が不明のまま圧縮比可変機構が故障した様な場合、圧縮比を算出しつつ、圧縮比がもっとも安全な運転領域を選択することも可能である。また、圧縮比のフィードバック制御に利用してもよい。なお、こうした運転制御装置と同様に、内燃機関の運転制御方法も考えることができる。
【0019】
圧縮比可変機構としては、種々のものを採用可能であるが、内燃機関のシリンダヘッドとシリンダブロックとの相対的な位置を、アクチュエータにより変更することにより、シリンダ長を可変する機構を用いることができる。かかる機構は、構成がシンプルであり、全体構成を簡略化することができる。もとより、他の可変機構、例えば中折れコンロッドを用いた構成や偏心ピストンピンを用いた構成などを採用することも差し支えない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
(1)実施例の構成:
はじめに、実施例の構成について図1を用いて説明する。図1は本実施例の圧縮比算出装置を備えたエンジンの制御装置10の概略構成を示す説明図である。図示するように、この制御装置10は、エンジン20に設けられた圧縮比可変機構30,ECU80およびその他のセンサ,アクチュエータ等から構成されている。
【0021】
エンジン20は、4気筒エンジンであり、その吸気系統には、上流からエアクリーナ11,吸気温センサ12,エアフロメータ13,スロットルバルブ15,サージタンク17,燃料噴射弁18などが設けられている。このエンジン20は、スロットルバルブ15がモータ16により駆動される電子スロットルである。吸気温センサ12は吸入空気の温度TAを、エアフロメータ13は吸入空気量Qを、それぞれ検出する。
【0022】
エンジン20のシリンダヘッド21には、吸気バルブ22,排気バルブ23,点火プラグ24などが取り付けられている。吸気バルブ22,排気バルブ23には、ソレノイドを用いた駆動機構52,53が、それぞれ取り付けられている。また、点火プラグ24には、イグナイタ50が接続されている。このエンジン20では、クランクシャフト29の回転に伴って駆動されるカムシャフトによる吸排気バルブ22,23の開閉弁制御を行なっておらず、吸排気バルブ22,23の開閉弁タイミングは、バルブ駆動機構52,53により直接的かつ自由に制御することができる。
【0023】
また、シリンダブロック25の冷却用のウォータージャケットには冷却水温TWを検出する冷却水温センサ26が、シリンダブロック25自体にはシリンダ内の圧力を直接検出する筒内圧センサ60が、それぞれ設けられている。このエンジン20は、吸排気バルブ22,23を開閉弁して、燃料噴射弁18から噴射されたガソリンとエアクリーナ11を介して吸い込んだ空気からなる混合気をシリンダ内に吸入し、この混合気に、点火プラグ24に形成した火花により着火して混合気を爆発的に燃焼させる。この爆発燃焼によるエネルギによりピストン27を押し下げ、コンロッド28を介してクランクシャフト29を回転する。クランクシャフト29には、その回転角度θを検出する回転角度センサ51が設けられている。このセンサ51により、どの気筒のピストン27が吸気・圧縮・爆発・排気のいずれの行程にあり、あるいは上死点(TDC)や下死点(BDC)にあるか、などを知ることができる。
【0024】
上述した各センサやアクチュエータは、すべて制御ユニット(ECU)80に接続されている。ECU80は、これらのセンサからのデータを読み取り、燃料噴射弁18の開弁時間を制御したり、イグナイタ50を介して点火プラグ24に火花を形成する時期を制御したり、あるいは吸排気バルブ22,23に取り付けられたバルブ駆動機構52,53を制御して、その開閉弁タイミングを制御している。更に、下記圧縮比可変機構を用いて圧縮比の制御も行なっている。
【0025】
このエンジン20には、シリンダ長を変更することでこのエンジン20は、圧縮比を可変する圧縮比可変機構30が設けられている。この圧縮比可変機構30は、シリンダブロック25を、ロアケース(クランクケース)31に対してシリンダ軸方向に移動する機構であり、結果的に、ピストン27が上死点TDCに到ったときの燃焼室の体積を可変する。ピストン27が上死点TDCに到ったときの燃焼室の体積を増加すれば、圧縮比を低くでき、燃焼室の体積を小さくすれば、圧縮比を高めることができる。シリンダブロック25とロアケース31との間に設けられた圧縮比可変機構30は、かかる燃焼室体積の調整を行なう。この圧縮比可変機構30は、ECU80に接続された電動式のモータ32とカム機構33とを備え、このモータ32の回転により、カム機構33に設けられた駆動軸37が回転されると、この駆動軸37に偏心軸39を介して取り付けられたカムシャフト36のシリンダ軸方向の位置が変更される。カムシャフト36はブロック41に設けられた収納孔35に回転自由に収納されている。収納孔35が設けられたこのブロック41は、シリンダブロック25側に固定されている。従って、カムシャフト36の軸中心が移動すれば、シリンダブロック25全体が移動して燃焼室容積が変更され、結果的に圧縮比を可変することができる。
【0026】
他方、駆動軸37が収納される収納孔38を備えたブロック42は、ロアケース31に固定されている。駆動軸37に対して偏心軸39は固定されておらず、回転可能である。他方、カムシャフト36は偏心軸39に固定されている。駆動軸37とカムシャフト36とは、偏心軸39を介して偏心した状態に組み立てられている。シリンダブロック25が最もロアケース31側に位置しているとき、カムシャフト36と駆動軸37とは、その軸中心をほぼ一致させている。なお、図示の都合上、カム機構33は、1組のみ図示したが、同一の機構がシリンダブロック25の両側に設けられている。また、駆動軸37とカムシャフト36は、気筒毎に一つずつ、かつ交互に設けられており、複数個の駆動軸37とカムシャフト36とを一つの偏心軸39が貫く構造となっている。
【0027】
この圧縮比可変機構30は、圧縮比の制御を行なう際、モータ32を駆動して、伝達用のウォームギア34を回転する。このウォームギア34の回転により、駆動軸37は回転され、駆動軸37に嵌合された偏心軸39は、駆動軸37の回転中心の回りで公転しようとする。このとき、偏心軸39の公転に伴い、この偏心軸39に固定されたカムシャフト36が回転するが、その回転中心は、駆動軸37の回転中心とずれており、カムシャフト36も移動しようとする。カムシャフト36を収納したブロック41は、横方向の動きが規制されているから、駆動軸37の回転に伴って、カムシャフト36は、駆動軸37と略同軸上の位置から、徐々にせり上がり、図1に示すように、シリンダブロック25側にその軸中心の位置を変える。カムシャフト36は、収納孔38に収納され、この収納孔38が設けられたブロック41は、上述したようにシリンダブロック25に固定されているから、結果的に、シリンダブロック25は、ロアケース31から離間する方向に位置を変えることになる。シリンダブロック25がロアケース31側から離間すれば、ピストン27が上死点TDCとなったときの燃焼室の体積は大きくなるから、圧縮比は低下することになる。本実施例では、モータ32の回転により、シリンダブロック25を上げ下げし、圧縮比を、下限の9.5から、上限のおよそ14まで可変することができる。
【0028】
なお、図1での図示は省略したが、モータ16,32やバルブ駆動機構52,53などはすべて図示しないバッテリからの電力により駆動されている。こうしたバッテリからの電力供給用の電源ラインなども、図示はすべて省略した。
【0029】
以上説明したハードウェア構成を前提として、本実施例の圧縮比制御装置10が行なう制御について説明する。図2は、本実施例の圧縮比制御装置10が行なう運転制御ルーチンを示すフローチャートである。この運転制御ルーチンは、車両が運転されている間、所定のインターバルで常時実行される。図示するルーチンが起動されると、ECU80は、まず、エンジン20の種々の運転条件を読み込み処理を行なう(ステップS100)。本実施例では、運転条件として、エンジン20の点火時期やフューエルカットの実施状況などを読み込んでいる。
【0030】
次に、読み込んだ運転条件から、圧縮比の算出を行なう条件が整っているか否かの判断を行なう(ステップS110)。本実施例では、エンジン20の点火時期がTDC以降であるか、あるいはフューエルカットが実施されている場合に、圧縮比算出条件が満たされていると判断している。条件が満たされていなければ、つまり点火時期がTDC以前でありかつフューエルカットが行なわれていなければ、圧縮比の算出は行なわないとして、「NEXT」に抜けて、本ルーチンを終了する。
【0031】
他方、圧縮比の演算を行なう条件が満たされていれば、続いて、エンジン20に設けられた各種センサのうち、筒内圧センサ60から気筒の筒内圧Pを、吸気温センサ12から吸気温TAを、冷却水温センサ26から冷却水温TWを、エアフロメータ13から吸入空気量Qを、それぞれ読み込み処理を行なう(ステップS120)。その上で、これらのデータを用いて、圧縮比を演算する処理を行なう(ステップS130)。本実施例では、次の式(5)を用いて圧縮比εを演算している。
【0032】
式(3)を導くために、筒内圧Pと圧縮比εとの関係について説明する。気体の温度が一定であれば、圧縮比εは、圧縮後の筒内圧Pmax と圧縮前の筒内圧Pmin の比として定義される。圧縮比εは、
ε=Pmax /Pmin …(1)
と表わすことができる。ここで、圧縮後の圧力Pmax は、筒内圧センサ60からの検出値Pとして実際に測定されており、詳しくは圧縮行程TDCにおける筒内圧力である。圧縮前の圧力Pmin については、筒内圧センサ60の測定レンジに入っていれば、圧縮行程が始まる時点での筒内圧センサ60の検出値を用いても良いが、通常筒内圧センサ60が精度良く測定できる範囲には限りがあることから、本実施例では、エアフロメータ13により計測した吸入空気量Qと吸気温センサ12により検出した吸気温TAとから、求めるものとした。各気筒の体積は知られていることから、圧縮行程開始時の圧力Pmin を、吸入空気量Qおよび吸気温TAとの関数として求めることは容易である。即ち、本実施例では、圧縮前圧力Pmin は、
Pmin =f(Q,TA) …(2)
として求めるものとした。関数fは、上記関係から理論的な式として定義することもできるし、実験的に定めておくことも可能である。なお、サージタンク17もしくはその下流(インテークマニフォールド付近)に吸気圧センサを設けて、圧縮前圧力Pmin を実測するものとしてもよい。
【0033】
実際の気筒では、ピストンによる圧縮によって筒内の混合気の温度は上昇する。従って、筒内圧センサ60により求めた圧力Pについては、温度による補正を行う。圧縮時の温度をTmax 、圧縮前の温度をTmin とすると、温度補正後の圧縮時の圧力Pmax は、筒内圧センサ60による測定値Pを用いて、
Pmax =P・(Tmin /Tmax ) …(3)
となる。このうち、圧縮前の温度Tmin は、エンジン20の吸気温TAにより代替することができる。他方、圧縮時の温度Tmax は、筒内に温度センサを設けて測定することも可能だが、センサの応答性などを考慮し、本実施例では、次の方法で推定することにした。即ち、ある圧力での気体の温度は気体の状態方程式に従うことから、圧縮時の温度Tmax は、吸気温TA、冷却水温TW、吸入空気量Q、おおよその圧縮比ε0を用いて、
Tmax =g(TA,TW,Q,ε0) …(4)
と表わすことができる。おおよその圧縮比は、それまでの制御において演算した圧縮比を用いればよい。また、関数gは、実験的に求めておくことができる。
【0034】
以上説明した式(1)ないし(4)から、圧縮比εを求める式(5)は、
ε=P・(TA/g(TA,TW,Q,ε0))/f(Q,TA)…(5)
となる。本実施例では、ECU80は、図2、ステップS130で、上記式(5)による演算を行なって、圧縮比εを算出している。
【0035】
以上説明した本実施例によれば、エンジン20の運転状態を検出し、圧縮比の算出が可能な条件が成立しているときに、エンジン20に設けられた筒内圧センサ60の検出値Pを用い、これに気筒内の気体の状態を示す各種パラメータ、ここでは、吸気温TA、冷却水温TW、吸入空気量Qを用いて補正しているので、気筒の実圧縮比εを精度良く求めることができる。特に、点火時期が、TDCの後であること、あるいはフューエルカットの実施中であることを条件として、筒内圧力のピーク値Pを用いて圧縮比εを演算しているので、混合気の爆発燃焼により圧力の影響を受けることなく、実圧縮比εを正確に求めることができる。なお、フューエルカットの実施中であると判別した場合には、エミッションなどを考慮する必要がないので、バルブ駆動機構52,53を制御して、吸排気バルブ22,23の駆動タイミングを変更し、更にスロットルバルブ15を制御して、気筒への吸気の充填効率を高めて、実圧縮比εの演算を行なうものとしても良い。具体的には、モータ16を駆動してスロットルバルブ15を全開にし、吸排気バルブ22,23を吸気行程で全開、圧縮行程の始まりと同時に全閉に制御する。こうして、充填効率を高め、かつ吸排気バルブ22,23の閉弁タイミングを精密に制御することで、圧縮比をより正確に求めることができる。
【0036】
次に本発明における圧縮比算出装置および算出方法の第2実施例について説明する。第2実施例は、第1実施例と同一のハードウェア構成を用い、その圧縮比算出ルーチンのみ異なる。第2実施例における圧縮比算出ルーチンを図3に示した。図示するように、このルーチンが起動されると、ECU80は、まずエンジン20の運転条件を制御する(ステップS200)。即ち、第1実施例では、圧縮比の算出を行なう条件が成立していたか否かを判断したのに対して、第2実施例では、エンジン20を積極的に、圧縮比の算出が可能な状態に制御するのである。具体的には、エンジン20の定常運転中であれば、点火時期をTDCよりも後に制御する。即ち、図4に示すように、イグナイタ50を駆動するタイミングを、回転角度センサ51からの信号を参照し、TDCの後に設定するのである。筒内圧センサ60を用いた筒内圧力Pの検出は、TDCで行なわれるので、こうすれば、爆発燃焼による圧力変動の影響を受けることなく、筒内圧力Pを検出することができるからである。なお、車両が加速中などのように、エンジン20が過渡状態にある場合には、エンジン20の点火時期の調整などを行なわないものとすることも好適である。
【0037】
続いて、ECU80は、筒内圧力P、吸気温TA、冷却水温TW、吸入空気量Qなどを読み込み(ステップS210)、これらのデータを用いて、上述した式(5)に従って、実圧縮比εを演算する処理を行なう(ステップS220)。かかる一連の処理により、第2実施例においても、第1実施例と同様、エンジン20の各気筒の実圧縮比εを正確に算出することができる。
【0038】
次に本発明の第3実施例としての圧縮比算出の手法について説明する。第3実施例の圧縮比算出装置は、第1,第2実施例と同一のハードウェア構成を用い、図5に示した圧縮比算出処理ルーチンを実施する点で、他の実施例と異なっている。この処理ルーチンが起動されると、ECU80は、まず吸気温度TAを読み込み(ステップS250)、続いて吸入空気量Qを読み込む処理を行なう(ステップS255)。更に、冷却水温TWを読み込み(ステップS260)、エンジン20の回転数Nを読み込む処理を行なう(ステップS265)。エンジン20の回転数Nは、回転角度センサ51からの信号に基づいて読み込んでも良いし、図示しない回転数センサを用いて読み込んでも良い。更に、ECU80は、現在の点火時期θを読み込む処理を行ない(ステップS270)、エンジン20の運転状態が圧縮比の算出条件を満足しているか否かの判断を行なう(ステップS275)。算出条件としては、第1実施例と同様に、点火時期θがTDCより後であること、あるいはフューエルカットの実施中であること、である。
【0039】
算出条件が満足されていなければ、何も行なわずに、本ルーチンを一旦終了する。他方、圧縮比の算出条件が満足されていれば、次に各種補正マップを読み込む処理を行なう(ステップS280)。この補正マップは、筒内圧Pから圧縮比を求める上で用いる各種の補正係数を予め記憶したものである。補正マップの一例を図6に示した。図6において、マップ(a)は吸気温TAによる補正値αを、マップ(b)は冷却水温TWによる補正値βを、マップ(c)はエンジン20の回転数Nによる補正値γを、マップ(d)は充填効率ηによる補正係数δを、それぞれ示している。
【0040】
続いて、筒内圧センサ60からTDCにおける筒内圧力Pを読み込む処理を行ない(ステップS285)、この筒内圧力Pから暫定の圧縮比εsを求めた上で、上述した各種補正値α,β,γ,δを用いて、実圧縮比εを算出する処理を行なう(ステップS290)。筒内圧力Pと暫定的な圧縮比εsとの関係を、図7に例示した。かかる暫定の圧縮比εsを元にして、実圧縮比εを、
ε=α×β×γ×δ×εs …(6)
として、求めるのである。
【0041】
以上説明した第3実施例の圧縮比算出装置によれば、各種マップにより補正を行なって、筒内圧力Pから実圧縮比εを精度良く求めることができる。また、この実施例でも、圧縮の算出を行なう条件を、エンジン20の運転条件に基づいて決定しているので、爆発燃焼の圧力変動の影響を受けることがないなど、圧縮比の算出精度を高めることができる。また、マップの種類を増やして精度を高めたり、マップの種類を減らして記憶容量や演算の手間を低減することも容易である。
【0042】
次に、上述した処理により正確に求められた実圧縮を用いて行なわれるエンジン20の運転制御について説明する。図8は、実施例としてのエンジン運転制御処理ルーチンを示すフローチャートである。図示するように、このルーチンが起動されると、ECU80は、まず圧縮比の算出処理を行なう(ステップS300)。この圧縮比算出処理は、第1ないし第3実施例として説明した処理、あるいはそれらの処理と等価な処理である。この結果、エンジン20の各気筒について、圧縮比を正確に求めることができる。
【0043】
続いて、求めた圧縮比εが正常な値であるか否かの判断を行なう(ステップS310)。ここで正常な値とは、ECU80が行なうエンジンの運転制御に対して適正な値に制御されているか、ということである。ECU80は、例えばその回転数と要求トルクとから定まる所定の運転領域について、高圧縮比で運転するか、低圧縮比で運転するかといったマップを持って、エンジン20の圧縮比を制御している。こうした運転領域のマップの一例を図9に示した。ECU80は、エンジン20の回転数Nと要求トルクTとを検出し、どの運転領域にあるかにより、圧縮比を切り替えている。しかし、実際に圧縮比算出処理(ステップS300)により検出した実圧縮比εが、圧縮比の切換制御により予定した圧縮比に切り替えられていなければ、例えば圧縮比可変機構30などの故障が考えられるとして、フェールセーフの処理を実施する(ステップS330)。フェールセーフの処理は、例えばエンジン20の運転を停止するといった処理でも良いが、実圧縮を知って、その圧縮比の状態に反する制御は行なわないといった対応でも差し支えない。例えば、圧縮比が低圧縮比に固定されている場合には、高圧縮比を前提すると制御(例えばリーンバーン制御や自着火燃焼などの制御)は行なわないものとすることができる。あるいは高圧縮比で固定されているような場合には、点火時期を進角する制御は行なわないといった対応も、ステップS330のフェールセーフ処理に含まれる。なお、エンジン20が高圧縮比で固定されているはような場合には、吸気バルブ22,排気バルブ23の開閉弁タイミングを調整して、圧縮比を下げるといった処理を行なっても良い。
【0044】
実圧縮比が正常であると判断した場合には、圧縮比εに応じた運転処理を実行する(ステップS320)。エンジン20において圧縮εに応じたあらゆる処理が含まれる。例えば、リーンバーン制御と組み合わせた制御、圧縮自着火制御、運転サイクルの切換制御などである。また圧縮比εに応じて、燃料噴射量や点火時期、あるいは燃料噴射時期などを変更する制御も行なうことができる。更に、冷間時のスタートなどにおける半失火などに対応する処理を圧縮比に応じて行なうことも好適である。
【0045】
以上説明したエンジンの運転制御によれば、見込みの圧縮比ではなく、実際の圧縮比を算出して、エンジンの他の制御で利用することができるので、可変圧縮比を前提とした各種制御を安全かつ確実に実施することができる。また圧縮比可変機構30の故障などに対しても的確な対応をとることができる、という効果を奏する。例えば、圧縮比可変機構30が動かなくなると言った故障を起こした場合、従来は、実際の圧縮比を正確に知る方法がなかったが、本実施例によれば、実際のエンジン20の圧縮を精度良く算出できるので、的確な対応をとることができる。
【0046】
なお、吸気弁の開閉タイミングを調整可能な可変動弁機構を備えている内燃機関では、吸気行程から圧縮行程に切り替わる下死点以前に吸気弁が閉弁するようにした上で圧縮比の演算を行なうようにしてもよい。これは、吸気弁の閉弁時期が圧縮行程下死点以降に設定されると、機関回転数が低い場合のように吸気の慣性効果が得られにくい運転状態では筒内のガスが吸気系に逆流し、圧縮比の演算精度が低下する可能性があるからである。逆に、可変動弁機構を備えておらず、かつ吸気弁の閉弁時期が圧縮行程下死点以降に設定されている内燃機関では、吸気の慣性効果が得られにくい運転領域(例えば、低回転時)における圧縮比の演算を禁止しても良い。あるいは圧縮行程下死点と吸気弁閉弁時期とのクランク角度差、および吸気弁閉弁時の筒内圧を考慮して圧縮比の演算を行なうようにしても良い。
【0047】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、更に種々なる形態で実施し得ることは勿論である。えば、本実施例では、シリンダ長を変更することで圧縮比を調整したが、中折れコンロッド方式など周知の他の手法を用いることも容易である。圧縮比は高または低の2種類に切り替えるものでも良いし、三段階以上、あるいはエンジン20の運転状態に応じて無段階に制御するものでもよい。圧縮比を利用した制御は、エンジン20の運転状態に限らず、エンジンを搭載した車両の他の制御に利用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての圧縮比算出装置を備えたエンジンの制御装置10の概略構成図である。
【図2】第1実施例においてECU80が実行する圧縮比算出ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】第2実施例においてECU80が実行する圧縮比算出ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図4】実施例における点火時期と筒内圧力の検出タイミングの関係を示す説明図である。
【図5】第3実施例においてECU80が実行する圧縮比算出ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図6】圧縮比算出用の各種補正マップを例示する説明図である。
【図7】筒内圧力Pから暫定的な圧縮比εsを求めるマップの一例を示す説明図である。
【図8】圧縮比の算出結果を利用して行なうエンジンの運転制御処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】エンジンの圧縮比の切換に用いるマップの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…エンジンの制御装置
11…エアクリーナ
12…吸気温センサ
13…エアフロメータ
15…スロットルバルブ
16…モータ
17…サージタンク
18…燃料噴射弁
20…エンジン
21…シリンダヘッド
22…吸気バルブ
23…排気バルブ
24…点火プラグ
25…シリンダブロック
26…冷却水温センサ
27…ピストン
28…コンロッド
29…クランクシャフト
30…圧縮比可変機構
31…ロアケース
32…モータ
33…カム機構
34…ウォームギア
35…収納孔
36…カムシャフト
37…駆動軸
38…収納孔
39…偏心軸
40…スタータモータ
41…ブロック
42…ブロック
50…イグナイタ
51…回転角度センサ
52,53…バルブ駆動機構
60…筒内圧センサ
80…ECU

Claims (14)

  1. 圧縮比可変機構を備えた内燃機関の圧縮比を求める装置であって、
    前記内燃機関に備えられた気筒の筒内圧力を求める筒内圧力検出手段と、
    前記内燃機関の少なくとも該気筒内の気体に関するパラメータを検出する吸気状態検出手段と、
    前記検出した筒内圧力と前記検出した気筒内気体に関するパラメータとから、該気筒における実圧縮比を求める圧縮比算定手段と
    を備えた内燃機関の圧縮比算出装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の圧縮比算出装置であって、
    前記圧縮比算定手段は、
    前記検出した筒内圧力に基づいて、該筒内圧力を検出した気筒の圧縮比を暫定的に求める暫定圧縮比算定手段と、
    前記検出した少なくとも前記気筒内気体に関するパラメータに基づいて、前記暫定圧縮比の補正値を求める補正値算出手段と、
    該求めた補正値と前記暫定圧縮比とから、前記筒内の実圧縮比を算定する実算定算定手段と
    を備える内燃機関の圧縮比算出装置。
  3. 請求項1記載の内燃機関の圧縮比算出装置であって、
    前記吸気状態検出手段は、前記気筒における圧縮開始時の吸気温度と該気筒における最大圧縮時点での吸気温度を、それぞれ検出する手段を備え、
    前記圧縮比算定手段は、該圧縮開始時の吸気温度と最大圧縮時点での吸気温度とを用いて、前記筒内圧力から実圧縮比を求める手段である
    内燃機関の圧縮比算出装置。
  4. 前記筒内圧力検出手段は、最大圧縮時点での圧力を検出する手段である請求項1記載の内燃機関の圧縮比算出装置。
  5. 請求項4記載の内燃機関の圧縮比算出装置であって、
    前記筒内圧力検出手段による圧力の検出を行なう際には、混合気への着火の契機となる燃料噴射のタイミングあるいは点火時期を最大圧縮時点より遅角させる手段を備えた内燃機関の圧縮比算出装置。
  6. 請求項4記載の内燃機関の圧縮比算出装置であって、
    前記混合気への着火の契機となる該燃料噴射のタイミングまたは点火時期を検出し、これらが該気筒における最大圧縮時点より遅角側に制御されているときにのみ、前記筒内圧力検出手段による圧力の検出を有効として、前記圧縮比の算出を行なう内燃機関の圧縮比算出装置。
  7. 前記筒内圧力検出手段は、燃料噴射が行なわれていない圧縮時の圧力を検出する手段である請求項1記載の内燃機関の圧縮比算出装置。
  8. 請求項7記載の内燃機関の圧縮比算出装置であって、
    前記内燃機関において燃料噴射が停止されている状態を検出する燃料噴射停止検出手段をそなえ、
    該燃料噴射の停止が検出されたときに、前記筒内圧力検出手段による圧力検出を有効として、前記圧縮比算出を行なう内燃機関の圧縮比算出装置。
  9. 請求項7または請求項8記載の内燃機関の圧縮比算出装置であって、
    前記筒内圧力の検出時には、当該気筒への吸気充填量を増大する吸気制御を行なう手段を備えた内燃機関の圧縮比算出装置。
  10. 請求項1記載の内燃機関の圧縮比算出装置であって、
    前記内燃機関の運転状態に関与するパラメータを検出する運転状態検出手段と、
    該検出された運転状態により、前記求めた実圧縮比を、補正する実圧縮比補正手段と
    を備えた内燃機関の圧縮比算出装置。
  11. 圧縮比可変機構を備えた内燃機関の圧縮比を求める方法であって、
    前記内燃機関に備えられた気筒の筒内圧力を求め、
    前記内燃機関の少なくとも該気筒内の気体に関するパラメータを検出し、
    前記検出した筒内圧力と前記検出した気筒内気体に関するパラメータとから、該気筒における実圧縮比を求める
    内燃機関の圧縮比算出方法。
  12. 混合気の圧縮比を変更可能な内燃機関を制御する装置であって、
    前記内燃機関の気筒の体積を可変して、該気筒における圧縮比を可変する圧縮比可変機構と、
    前記内燃機関に備えられた気筒の筒内圧力を求める筒内圧力検出手段と、
    前記内燃機関の少なくとも該気筒内の気体に関するパラメータを検出する吸気状態検出手段と、
    前記検出した筒内圧力と前記検出した気筒内気体に関するパラメータとから、該気筒における実圧縮比を求める圧縮比算定手段と、
    該求めた実圧縮比に基づいて、内燃機関の運転を制御する運転制御手段と
    を備えた圧縮比可変機構を有する内燃機関の制御装置。
  13. 請求項12記載の圧縮比可変機構を有する内燃機関の制御装置であって、
    前記運転制御手段は、圧縮比、燃料噴射量、点火時期、燃料噴射時期のうちの少なくとも一つを制御する手段である内燃機関の制御装置。
  14. 混合気の圧縮比を可変する機構を備えた内燃機関を制御する方法であって、
    前記内燃機関に備えられた気筒の筒内圧力を求め、
    前記内燃機関の少なくとも該気筒内の気体に関するパラメータを検出し、
    前記検出した筒内圧力と前記検出した気筒内気体に関するパラメータとから、該気筒における実圧縮比を求め、
    該求めた実圧縮比に基づいて、内燃機関の運転を制御する
    圧縮比可変機構を有する内燃機関の制御方法。
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