JPH072242B2 - うず巻ばね用平線の製造方法 - Google Patents

うず巻ばね用平線の製造方法

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JPH072242B2
JPH072242B2 JP62182612A JP18261287A JPH072242B2 JP H072242 B2 JPH072242 B2 JP H072242B2 JP 62182612 A JP62182612 A JP 62182612A JP 18261287 A JP18261287 A JP 18261287A JP H072242 B2 JPH072242 B2 JP H072242B2
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Inventor
賢志 大谷
Original Assignee
金井 宏之
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は主としてうず巻ばね用材料に使用する幅の広い
平線の製造方法に関するものである。
〔従来の技術および問題点〕
従来、ばね用材料として用いられている平線は、主に硬
鋼線材を鉛パテンティング処理し、その後伸線及び垂直
方向の冷間圧延加工のみを施して目的の寸法並びに機械
的性質を付与して製造されている。
しかし、冷間圧延加工率の大きい幅の広い平線は単に垂
直方向の圧延加工を加えるだけでは圧延割れ、特に平線
の側面部での圧延割れの発生が多く、使用に耐えなかっ
た。このため加工途中で焼なまし処理を施して目的の寸
法に加工し、さらに目的の硬さを得るために仕上り寸法
で焼入れ処理を施すという工程が必要であった。しか
し、上記工程を通すことにより設備費が増大するばかり
か、工数が大巾に増加するため、製造コストが極めて高
くなるという問題点があった。
また他の方法として、垂直方向に圧延加工して平線を得
て、圧延によって発生した側面の圧延割れを次工程で研
削および研磨加工により除去したり面取りを行なう加工
を行なっていた。この方法では平線が極薄であること
や、硬さがHv500〜600と硬いことにより、研削および研
磨加工時に研削刃の摩耗や研磨材の目詰り等により、均
一な研削および研磨加工ができず、圧延割れ等の欠陥の
取り残しが発生し、重大な問題となっていた。さらに
は、前記方法と同様に製造コストが極めて高くなるとい
う問題もあった。
特に、第1図に示される平線1において、幅の寸法Aと
厚みの寸法Bとの比が15以上であるような幅の広い平線
の製造については、前記のような熱処理工程を通す加工
方法を用いても、圧延加工割れ及び蛇行等が生じ、製造
が困難であった。従って、現在では上記のような幅の広
い平線の製造は、焼入れみがき帯鋼を材料として用い、
これを所要の寸法に切断して作っているが、この場合で
もばね用材料として十分な品質のものは得られず、製造
コストも高くなるという問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記欠点を除去するためになされたものであ
り、製造設備を減らし、工数を大巾に低減して、良品質
でかつコストの安いうず巻ばね用平線を製造する方法を
提供するものである。
本発明は、第2図に示すように、丸断面形状を有する硬
鋼線材2又は略楕円形断面を有する硬鋼線材3に圧延加
工を施して平線4を形成し、上記平線4の側面部5,5に
1.5〜15%の減面加工を施して矩形の平線6又は側面を
曲面とし上下面を平行な平面とした平線7に形成し、さ
らに圧延加工を1乃至数回施して第1図に示される幅の
寸法Aと厚みの寸法Bとの比が15以上の平線8を製造す
るものである。
上記において、側面部の減面加工は、平線4を素材とし
てその側面部に1.5〜15%の減面加工を施し、さらに圧
延加工を行って平線8としてもよいが、側面部の減面加
工と上下面の圧延加工とを同時に行って平線8を形成す
ると更に効果がでる。さらに上記側面部の減面加工は1
回しか行っていないが、上下よりの圧延加工の任意の途
中段階において数回行うことも勿論可能である。
ところで、上記側面部の減面加工は第3図(イ)又は
(ハ)に示すような四面に圧延ローラ9を配置した四面
圧延加工、同図(ロ)に示すような所要形状のダイス孔
を有するダイス10によるダイス伸線加工又は同図(ニ)
に示すように溝付圧延ローラ11を配置した溝付圧延加工
により行うものである。
なお、巾方向の減面加工は1.5%未満であると、平線の
側面部への加圧効果がなく、15%を越えると蛇行・加工
割れ等の品質低下を生じる。
また、四面圧延加工における巾方向の減面加工は、さき
に上下方向に加圧化した後に、巾方向に減面加工を施す
ものとして、減面率を計算するものである。
このようにして減面加工を行うことにより、従来のよう
に熱処理を施すことなく冷間圧延加工のみで幅の寸法と
厚みの寸法との比が15以上となるような平線を製造する
場合でも圧延割れを起すことなく容易に製造でき、表面
粗さの小さい品質上も非常に優れ、うず巻ばね用材料と
して最適な製品を得ることができる。
しかも、従来のように最終工程で焼入れ処理を施すこと
なく、加工硬化により所要の硬度を達成することができ
る。
〔実施例1〕 硬鋼線SWRH72A、線径5.5m/mφの丸線を酸洗、水洗等の
表面処理を行った後伸線して線径3.8m/mφの線とし、次
いで鉛パテンティングの熱処理を施し、さらに酸洗、水
洗等の表面処理を行い、その後線径が3.0m/mφとなるよ
う伸線加工する。
そして上下に圧延ローラを配した圧延装置により厚さが
0.85m/m、幅が6.7m/mの平線に加工し、次いで第3図
(イ)に示される四面に延ローラを配した圧延装置によ
り側面より加圧して側面部に減面加工を施し、厚さが0.
85m/m、幅が6.5m/m(幅方向に3%の減面率)の平線を
形成する。さらに上記平線を上下に圧延ローラを配した
圧延装置により最終圧延を行い、厚さが0.26m/m、幅が
8.0m/mの平線を製造した。
上記製造方法により得られた平線は引張強さが230kg/mm
2でビッカース硬度が550HVを有し、ばね用線特にうず巻
ばね用平線として非常に良好なものである。
〔実施例2〕 硬鋼線SWRH82A、線径2.8m/mφの丸線を通常の圧延加工
と第3図(イ),(ロ),(ハ),(ニ)のいずれかの
側面部への減面加工を適宜繰り返して最終寸法8.0m/m×
0.27m/m(幅×厚さ)の平線を製造した。上記により得
られた平線は引張強さが228kg/mm2でビッカース硬度530
HVを有していた。
ところで、上記各実施例において、耐疲労性についてみ
ると、本発明による平線は従来の平線に比べ、約2.5〜
3.0倍の値を示し、また蛇行もなく寸法精度、表面粗さ
とも従来の平線より高品質のものが得られた。
さらに上記実施例において側面部への減面加工は、通常
圧延と同時に行ってもよいが、側面方向のみの圧延工程
あるいは伸線工程を設ける方が圧延割れに対して有効で
あることがわかった。また、側面部の加工をする場合に
おいて、第4図に示すように長円断面に圧延されたもの
を略四角形すなわち円弧状側面12を平行な平面13に側面
部への減面加工するのがより効果的である。なぜなら通
常側面端部より圧延割れが発生しやすいので、この部分
を最も大きく加工し、表面粗さが小さくなるようにする
のが好ましく、このようにする加工方法としては前記し
たように、長円を略四角形に加工し、側面端部が最大加
工を受けさせるのが最も効果的である。この方法に適す
る加工手段としては、第3図(イ)に示されるような四
面圧延ローラあるいはダイス孔が四角形を有するダイス
等を用いて、特に側面部に加工を加えるよう設計すると
よいものである。
上記のようにして得られた扁平状の矩形断面(四角形)
になった平線では、さらに高加工率の冷間圧延が可能で
あり、この場合、両側面は表面がきれいな円弧状となり
圧延割れは全く発生しない。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の方法によれば、冷間圧延加工率
を大きくすることが可能となり、焼なましや焼入れ等の
熱処理を施すことなく、ばね用材料として必要な引張強
さ、硬さ及び耐疲労性を得ることができ、しかも蛇行の
ない、寸法精度、表面粗さの良好な高品質のうず巻ばね
用平線を得ることができるものである。特に平線の側面
部の形状を特定したり表面粗さを小さくすることができ
るものである。
また、熱処理が必要でなくなるため、設備費用が大巾に
減少し、しかも工数が極めて少なくなり、製造コストを
大巾に低減できるという効果も有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は平線の断面図、第2図は本発明のうず巻ばね用
平線の製造方法により加工された平線の工程毎における
断面図、第3図(イ),(ロ),(ハ),(ニ)は夫々
本発明のうず巻ばね用平線の製造方法に用いられる圧延
装置の異なる実施例を示す概略構成図、第4図は平線の
加工状態を示す説明図である。 1,4,6,7,8……平線 2,3……硬鋼線材 5……側面部 9……圧延ローラ 10……ダイス 11……溝付圧延ローラ 12……円弧状側面 13……平面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】幅の寸法と厚みの寸法との比が15以上であ
    る硬鋼線材からなる平線の冷間圧延加工において、複数
    回の垂直方向の圧延加工の途中段階で、平線の側面部に
    表面粗さを小さくしながら水平方向に減面率1.5〜15%
    の圧延加工を少なくとも1回行なうことを特徴とするう
    ず巻ばね用平線の製造方法。
  2. 【請求項2】上記減面加工において、平線の各面にロー
    ラを配置した四面圧延加工、ダイスを用いたダイス伸線
    加工、又は溝付ローラを用いた溝付圧延加工より選ばれ
    る1つの加工を行なうことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のうず巻ばね用平線の製造方法。
JP62182612A 1987-07-22 1987-07-22 うず巻ばね用平線の製造方法 Expired - Lifetime JPH072242B2 (ja)

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JPS6427703A JPS6427703A (en) 1989-01-30
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