JPH07224270A - 仮止め用接着剤 - Google Patents
仮止め用接着剤Info
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- JPH07224270A JPH07224270A JP6034222A JP3422294A JPH07224270A JP H07224270 A JPH07224270 A JP H07224270A JP 6034222 A JP6034222 A JP 6034222A JP 3422294 A JP3422294 A JP 3422294A JP H07224270 A JPH07224270 A JP H07224270A
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Abstract
る際に、プレートや冶具等に仮止め、固定するために使
用する接着剤に関する。 【目的】 シリコンウエーハ等をプレートや冶具等に確
実に仮止め、固定することができ、また加工処理の洗浄
に危険性、公害などが無く、安全かつ容易に剥離、除去
できる接着剤を得る。 【構成】 ポリグリセリンの脂肪酸エステル、ポリグリ
セリンのエチレンオキシドの付加物、ポリグリセリンの
プロピレンオキシドの付加物を接着剤の有効成分として
用いる。この接着剤は、上記成分を単独で、または組み
合わせて得られ、そのHLB値は7〜13である。この
接着剤は、常温水に難溶で、温水に可溶である。上記加
工処理時には常温水を自由に使うことができ、加工処理
後温水によって接着剤を溶かし、シリコンウエーハ等を
プレートや冶具から剥がし、きれいに洗浄できる。
Description
のウエ−ハ類およびセラミック、磁性材、ガラス、水
晶、コンタクトレンズ等の種々の加工および処理の際に
用いる仮止め用接着剤に関するものである。
ウム、ガリウム、ガ−ネット、ガリウム砒素、ガリウム
燐、サファイヤ、水晶、ガラス、セラミック、磁性材、
その他のウエ−ハのポリッシング加工、コンタクトレン
ズ等の種々の加工を施す場合、これらを加工工程中プレ
−トや冶具等に動かないように仮止め、固定しておく必
要があり、加工後にこれをプレート等から剥がすように
している。従来、こうした薄いものを均一状態に貼付け
るために接着剤を使用しているが、このような接着剤に
は、主にビニル系高分子化合物、石油系樹脂、ロジン等
の天然樹脂およびそれらの誘導体、パラフィンワックス
等の熱可塑性を有する樹脂が用いられている。
トリクロルエチレン等のハロゲン系溶媒、アセトンやイ
ソプロピルアルコ−ルその他の可燃性有機溶媒、強酸ま
たは強アルカリと過酸化水素の混合液である酸化性洗浄
剤等を使用してプレート等から剥がし、洗浄している。
は、次の様な欠点がある。ハロゲン系溶媒や、アルコ−
ル、アセトン等の親水性以外の有機溶媒では、これによ
る処理によってワ−クの表面が疎水性となり、後工程で
の水洗浄において洗浄効果を上げ難い。有機溶媒を洗浄
剤として使用することは、大気汚染や自然環境の破壊等
環境衛生上も大きな問題があり、社会問題ともなってい
る。可燃性溶媒は火災などの災害発生の危険性が大き
く、これらの防災対策として防爆設備を設けなければな
らないなど、設備に費用を必要とする。酸化性洗浄剤
は、洗浄剤としての洗浄ライフが短く、高価である。ま
た、劇物であって、人体に対する毒性と汚染性があり、
その取扱い、作業環境の点で種々の問題がある。
って、水で洗浄できる化合物として、ポリエチレングリ
コ−ルの分子量1,000〜20,000の範囲に入り、常温で固
体のものが知られているが、このものは冷水にも溶解し
てしまうことから、加工処理中に剥がれやズレが発生し
易く、また結晶性が大きいことから歪が発生するなど仮
止め用接着剤としての機能に欠ける欠点がある。
て、ウエ−ハ等を加工中は確実に固定することができる
と共に、加工処理後にハロゲン系その他の有機溶媒や酸
化性洗浄剤等の種々難点の多い溶媒を用いることなく、
容易かつ安全に除去、洗浄することができる接着剤を提
供しようとするものである。
解決のため鋭意研究の結果、上記の如く洗浄に有機溶媒
や強酸、強アルカリを含む酸化性洗浄剤を使用すること
なく、常温水に難溶で、温水によって容易に洗浄可能な
温水可溶の接着剤を用いることによって、これらの課題
を解決できると共に、更に良好な結果が得られることを
見出し、本発明を完成するに至ったものである。
肪酸エステルがある。このポリグリセリンは、グリセリ
ンが約2〜20分子程度重合したもので、特に好ましく
はテトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリ
ンがある。また、脂肪酸には炭素数約16〜20程度の
脂肪酸があり、特に好ましくはパルミチン酸、ステアリ
ン酸、アラキジン酸等の飽和脂肪酸を用いることができ
る。このポリグリセリン脂肪酸エステルは常温で固体状
をしている。
ンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加物
がある。このポリグリセリンには上記したものと同様の
ものが使用され、エチレンオキシド又はプロピレンオキ
シドは約60〜120モル程度付加され、好ましくは約
80〜100モル程度付加される。この化合物も常温で
固体の化合物である。
ともできるし、2種以上のものを適宜の割合に組合せて
用いることができる。そして、これにより接着剤の軟化
点、粘度、接着強度などを、種々の被処理物や処理方法
に合せて調節できるようになる。
ipophile Balance)値が約7〜13程度になっている。
HLB値がこれより小さいものでは温水(約50℃以
上)でも難溶となり、逆にこれより大きいものでは常温
水(約20〜30℃)にも溶け易くなるので、加工処理
時にワ−クか剥がれたり、ずれ動いたりする原因とな
る。
度、接着強度などを更に調整するための調整剤を加える
ことがある。このような調整剤には、例えばポリビニル
ピロリドン・酢酸ビニル共重合体があり、その共重合比
は約8:2〜4:6程度、特に約7:3〜5:5程度の
ものが好ましい。この共重合体を使用する場合には、全
配合量に対して約50%以内で用いるのが好ましく、配
合量が50%以上になると溶融粘度が高くなって、作業
性が悪くなることが多く、加工品の精度が得られなくな
るおそれが生ずる。また、この調整剤として、ポリエチ
レングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ルの分子量約
1,500〜20,000程度のもの、熱溶融性のポリビニルアル
コ−ルなどもあり、主として軟化点、溶融粘度を調整す
るために使用する。これらの調整剤は、単独で用いた
り、複数のものを適宜混合して用いる。
で、または混合した組成物として用いる他に、これらの
濃度が約1〜60%程度、好ましくは約15〜40%程
度になるよう有機溶媒に溶解して用いることもできる。
この場合、濃度が上記したものより薄くなると、仮接着
に必要な塗膜が得難くなることが多い。上記有機溶媒に
は、C1 〜C10 のアルコ−ル類、アセトン、メチル・
エチルケトン、メチル・イソブチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステ
ル類などの脂肪族系のものを単独で、または2種以上を
混合して使用することができる。また、場合によっては
トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒を単独で、また
は上記のもの等と組合せて使用することもできる。
−ハをプレ−トに貼付したり、逆にプレ−トに塗布して
からウエ−ハを貼付したりして、固定する。こうしてウ
エ−ハをプレ−トに貼付、固定してから、常温下でウエ
−ハにポリッシング加工その他の必要な加工処理を行う
が、この加工処理中に熱が発生してもその程度の熱では
ウエ−ハが剥がれることがなく、確実にプレ−トに固定
されている。この加工処理を終えたら、上記プレ−トに
温水をかけたり、プレ−トごと温水に漬けると、接着剤
が溶けてウエ−ハはプレ−トから剥され、さらに付着し
ている接着剤は温水によって溶解されて除去され、きれ
いに加工されたウエ−ハが得られる。
各種被加工物も、上記プレ−トなどの被着体に同様にし
て貼付して、仮止めすることができる。この際、被加工
物の耐熱性の違いによって使用できる温水の温度と温水
処理時間が変って来るので、これに適合するような接着
剤を使用するとよい。また、温水により接着剤を溶解し
て洗浄する場合、超音波処理等を併用することもでき
る。
って、HLB値10の接着剤を得た。これは熱溶融型の
接着剤であった。この接着剤について下記するように軟
化点、引張剪断接着強さ、洗浄時間の特性値について測
定した(以下の実施例についても同じ)。 軟化点: JIS−5909(環球法)で用いる具を用
いる内径19.8mm、高さ6.4mmの環に、加熱溶融し
た接着剤を流し込んで常温にて固化させ、その上に直径
9.53mm、重さ3.5gの鋼球を載せ、毎分5℃上昇す
る温風循環恒温槽内で鋼球が25.4mmにたれ下がった
時の温度を測定した。 引張剪断接着強さ: ホットプレ−ト上で加温してある
巾20mm、長さ50mmのステンレス製の試験片に、溶融
した接着剤を巾20mm、長さ10mmに塗布して貼り合わ
せ、常温で1時間放置冷却後、毎分5mmの速度で引張剪
断接着強さを測定した。 洗浄時間: この接着剤を45mm×45mm×厚さ3mmの
ガラス板に一定厚さに塗布し、常温に戻した後に、60
℃の温水中に浸漬して、ガラス板より接着剤が洗浄除去
され、残渣が認められなくなる迄の時間を測定した。 この接着剤の軟化点は53℃、引張剪断接着強さは14
Kg/cm2 であった。また洗浄時間は1分であった。
ルを付加重合し、これによってHLB値11の接着剤を
得た。これは熱溶融性の接着剤で、上記軟化点を測定し
たところ50℃、引張剪断接着強さは12Kg/cm2 であ
った。また上記洗浄時間は40秒であった。
と、ジグリセリンにエチレンオキシドを100モル付加
重合させた化合物20部を、100〜200℃の範囲内
で溶融するまで加熱攪拌し、これを室温まで冷却して、
HLB値10の接着剤を得た。これは熱溶融型の接着剤
で、その軟化点は60℃、引張剪断接着強さは15Kg/
cm2 であり、同じく洗浄時間は50秒であった。
と、ジグリセリンにエチレンオキシドを100モル付加
重合させた化合物80部を、100〜200℃の範囲内
で溶融するまで加熱攪拌し、これを室温まで冷却してH
LB値9.5の接着剤を得た。これは、同じく熱溶融型の
接着剤で、軟化点は50℃、引張剪断接着強さは12Kg
/cm2 、洗浄時間を測定したところ40秒であった。
ルピロリドン・酢酸ビニル共重合体(共重合比60:4
0)10部を加え、他は実施例3と同様にして、HLB
値9の接着剤を得た。この接着剤の軟化点は60℃、引
張剪断接着強さは20Kg/cm2 であり、洗浄時間は1分
10秒であった。
例5のポリビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体20
部を加え、他は実施例3と同様にしてHLB値8.5の
接着剤を得た。この接着剤の軟化点は65℃で、引張剪
断接着強さは30Kg/cm2 であり、洗浄時間は1分40
秒であった。
例5のポリビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体30
部を加え、他は実施例3と同様にして接着剤を得た。こ
の接着剤のHLB値は8であった。この接着剤の軟化点
は72℃、引張剪断接着強さは50Kg/cm2 であり、洗
浄時間は2分15秒であった。
例5のポリビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体40
部を加え、他は実施例3と同様にしてHLB値7.5の
接着剤を得た。この接着剤の軟化点は85℃、引張剪断
接着強さは80Kg/cm2 であり、洗浄時間は3分20秒
であった。
部と、ジグリセリンにエチレンオキシドを80モル付加
重合させた化合物10部と、ポリビニルピロリドン・酢
酸ビニル共重合物(共重合比50:50)20部を加
え、他は実施例3と同様にして、HLB値9の接着剤を
得た。この接着剤の軟化点は55℃、上記引張剪断接着
強さは26Kg/cm2 、洗浄時間は1分20秒であった。
25%となるように、メチルアルコ−ル・トルエン混合
溶媒(混合重量比8:2)に溶解して液状の接着剤を得
た。
も常温で良好な接着性を示し、温水によって溶解すれば
容易に接着状態を解いた上で、洗浄が可能であり、仮止
め用接着剤として良好な結果を示した。なお、上記洗浄
時間の測定は、いづれも60℃の温水を使用して行った
が、50℃の温水を使用した場合にも、これよりも時間
がかかったけれども同様にきれいに洗浄することができ
た。また、実施例10の接着剤は液状をしており、スピ
ンコ−タ−、スプレ−等によって塗布することができ、
ホットプレ−トやオ−ブン等による加熱で溶媒成分を揮
散させると、均一で、薄い厚さを有する接着剤の塗膜が
得られるので、接着精度を上げることができた。また、
上記固形分の含有濃度を変えることによって、塗膜厚さ
を変化させることができた。また、上記実施例1〜9の
ものを、実施例10に準じて作った液状の接着剤は、い
ずれも実施例10と同様の良好な結果が得られた。
や、酸、アルカリおよび酸化性洗浄剤等の薬液を使用し
ないことから、大気汚染および、その他の環境衛生問題
も解消することができ、安心して使用することができ
る。また洗浄工程において防爆設備の必要がなく、さら
に高価な薬液を使用しないで済むことから大巾にコスト
を短縮することができる。また従来の方法のように溶媒
置換の必要がなく純水洗浄が行えることから、工程の短
縮により作業効率の改善に加え作業工程における作業環
境が改善されることから本発明の有用性は大きい。
Claims (4)
- 【請求項1】 HLB値7〜13のポリグリセリンの脂
肪酸エステル、ポリグリセリンのエチレンオキサイド付
加物又はポリグリセリンのプロピレンオキサイド付加物
の1種またはこれらの混合物を有効成分とする水に難溶
で温水に容易に溶解することを特徴とする仮止め用接着
剤。 - 【請求項2】 軟化点、溶融粘度又は接着強度の調整剤
の1種以上をさらに含む請求項1記載の仮止め用接着
剤。 - 【請求項3】 上記軟化点、溶融粘度又は接着強度の調
整剤がポリビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体であ
る請求項1または2に記載の仮止め用接着剤。 - 【請求項4】 上記請求項1〜3のいずれかに記載の接
着剤をその含有量が1〜60%になるように有機溶媒と
混合した仮止め用接着剤。
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