JPH07222890A - 洗濯機の運転方法 - Google Patents

洗濯機の運転方法

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JPH07222890A
JPH07222890A JP6018516A JP1851694A JPH07222890A JP H07222890 A JPH07222890 A JP H07222890A JP 6018516 A JP6018516 A JP 6018516A JP 1851694 A JP1851694 A JP 1851694A JP H07222890 A JPH07222890 A JP H07222890A
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rinsing
washing
water
water supply
finishing agent
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Suikou Murakami
穂幸 村上
Harumi Takeuchi
晴美 竹内
Hironobu Furuya
宏伸 古屋
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯に際して風呂水を供給すると脱水すすぎ
不足となるのに鑑みて、ためすすぎ回数を増やしたと
き、仕上げ剤効果が低下するのを抑制する。 【構成】 脱水すすぎを実行し、次にためすすぎを実行
する(S16ステップ)。脱水すすぎ不足であるとの結
果を得ると(S14ステップ)、ためすすぎの回数を増
やす(S18、22ステップ)。そして、最終のためす
すぎのときに、洗濯兼脱水槽に仕上げ剤を投入する(S
21ステップ)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗濯機に関し、更に詳
しくは最終すすぎ時に柔軟剤等の仕上げ剤を自動投入す
る洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭57−29200号公報には、洗
濯に際しての洗濯兼脱水槽に対する給水能力を判断し、
この判断に基づいてその後のすすぎ時の時間を制御する
洗濯機が示されている。上記給水能力の判断には洗濯兼
脱水槽内の水位を検知する水位センサが用いられ、この
水位センサにより検知した洗濯兼脱水槽内の水位が所定
値まで達して洗濯兼脱水槽に所定量の水がたまるのに要
する所要時間に基づいて給水能力が判断される。この所
要時間が長いほど、給水能力は小さいと判断される。
【0003】ところで、上記すすぎは通常複数回例えば
2回実行され、最初は所定量の水の給水後も給水が続行
される所謂注水すすぎが実行され、2回目は所定量の水
の給水後は給水が停止される所謂ためすすぎが実行され
る。このためすすぎ(最終すすぎ)においては、特公昭
62−1754号公報に見られる如く洗濯兼脱水槽に柔
軟剤等の仕上げ剤が投入され、洗濯物の仕上げ剤処理が
行われる。
【0004】しかし、最近は、節水対応の洗濯機とし
て、すすぎ時の使用水量をできるだけ抑制すべく、最初
のすすぎは注水すすぎに代えて脱水すすぎとしたものが
商品化されてきた。この脱水すすぎは、水が洗濯物全体
にしみ込む程度に洗濯兼脱水槽に給水を行い、しみ込む
と給水停止して洗濯兼脱水槽を高速回転することにより
脱水を行うもので、この脱水により洗剤が水とともに飛
ばされすすぎが行われるのである。そして、この脱水す
すぎにおいては、給水は水が洗濯物にしみ込む程度に行
うだけでよく、使用水量を抑制でき、節水が図られる。
【0005】而して、このように、2回のすすぎの内、
最初は脱水すすぎを行い、2回目はためすすぎを行う洗
濯機において、上述した、洗濯に際しての給水能力の判
断に基づいてすすぎ時の時間を制御する技術を用いる場
合は、最初の脱水すすぎに関して、水が洗濯物にしみ込
む程度に行う給水の時間を調整するとよい。2回目のた
めすすぎは、所定量の水がたまるまで給水しその後は給
水停止してすすぎを実行するものであって、ためすすぎ
性能が給水能力により影響を受けることがないため、給
水能力の判断に基づいた時間制御はなされない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記洗濯機において
は、洗濯に際しての洗濯兼脱水槽への給水は通常水道の
蛇口から行われ、すすぎに際しても同様である。しか
し、風呂水を有効活用すべく、洗濯に際してはバケツや
風呂水給水ポンプ等を用いて風呂水を洗濯兼脱水槽へ供
給する場合がある。
【0007】この場合、バケツや風呂水給水ポンプ等を
用いての給水能力は、すすぎに際して行われる水道蛇口
からの給水能力とは異なる。従って、洗濯に際しての給
水能力の判断に基づいて、すすぎ時の脱水すすぎにおけ
る給水時間を調整しても満足な脱水すすぎを行うことが
できない。
【0008】また、洗濯に際しての給水を水道蛇口から
行う場合でも、水圧の変化により洗濯及び脱水すすぎに
際しての給水能力が各々異なると、満足な脱水すすぎを
行えない恐れがある。
【0009】いずれにしても、脱水すすぎに際しての給
水能力を別途判断できれば、この判断に基づいて脱水す
すぎ時の給水時間を精度良く調整できる。しかし、給水
能力の判断は洗濯兼脱水槽に所定量の水がたまるのに要
する所要時間に基づいて行われるものであるため、脱水
すすぎ時のように、給水を水が洗濯物にしみ込む程度し
か行わず洗濯兼脱水槽に所定量の水をためない状況にお
いては、給水能力を別途判断することができない。
【0010】そこで、洗濯に際しての給水能力の他に2
回目のためすすぎに際しての給水能力も判定して、双方
の給水能力を比較し、前者の給水能力の方が大である
と、最初の脱水すすぎは不足であると判断し、これをカ
バーすべく2回目のためすすぎの回数を増やすように制
御することが考えられる。
【0011】しかし、この場合の問題点は、ためすすぎ
の回数が増えた状況下で、最初のためすすぎのときに仕
上げ剤が投入されると、折角仕上げ剤処理された洗濯物
が更にためすすぎされて、仕上げ剤処理の効果が極めて
小さくなってしまうことにある。
【0012】本発明は、洗濯後、第1すすぎ(脱水すす
ぎ)及び第2すすぎ(通常のためすすぎ等)を順次実行
するとともに、第1すすぎがすすぎ不足である場合は第
2すすぎのすすぎ回数を増やしてすすぎ全体として満足
なすすぎを行う構成の下で、第2すすぎにおける仕上げ
剤効果を十分発揮できる洗濯機を提供しようとするもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1の構
成として、洗濯兼脱水槽へ水を供給して洗濯を実行する
洗濯工程と、この洗濯工程の後、上記洗濯兼脱水槽に対
する給水制御の下ですすぎを実行する第1すすぎ工程
と、この第1すすぎ工程の後、上記洗濯兼脱水槽へ水を
供給してすすぎを実行する第2すすぎ工程と、上記第1
すすぎ工程における給水状態を判定する給水状態判定工
程とを備え、この給水状態判定工程における判定によ
り、上記第1すすぎ工程におけるすすぎが不足であると
の結果を得たとき、上記第2すすぎ工程におけるすすぎ
回数を増やすように制御するとともに、上記第2すすぎ
工程における最終すすぎ時に上記洗濯兼脱水槽に仕上げ
剤を投入する洗濯機の運転方法にある。
【0014】更に、請求項2の構成として、洗濯兼脱水
槽へ水を供給して洗濯を実行する洗濯工程と、この洗濯
工程における給水能力を判定する第1給水能力判定工程
と、上記洗濯工程の後、上記第1給水能力判定工程にお
ける給水能力判定結果に基づいた上記洗濯兼脱水槽に対
する給水制御、及び上記洗濯兼脱水槽の高速回転制御を
行い脱水すすぎを実行する第1すすぎ工程と、この第1
すすぎ工程の後、上記洗濯兼脱水槽へ水を供給して通常
すすぎを実行する第2すすぎ工程と、この第2すすぎ工
程における給水能力を判定する第2給水能力判定工程と
を備え、上記第1及び第2給水能力判定工程における各
々の給水能力判定結果を比較し、この比較に基づいて上
記第1すすぎ工程におけるすすぎが不足であるとの結果
を得たとき、上記第2すすぎ工程におけるすすぎ回数を
増やすように制御するとともに、上記第2すすぎ工程に
おける最終すすぎ時に上記洗濯兼脱水槽に仕上げ剤を投
入する洗濯機の運転方法にある。
【0015】更に、請求項3の構成として、上記第2す
すぎ工程では、上記洗濯兼脱水槽に所定量の水がたまる
と給水停止となる、ためすすぎを実行し、上記第1すす
ぎ工程におけるすすぎが不足であるとの結果を得たと
き、ためすすぎ回数を増やすように制御する洗濯機の運
転方法にある。
【0016】更に、請求項4の構成として、上記最終す
すぎ時における仕上げ剤投入は、仕上げ剤収納容器に予
め収納された仕上げ剤を水で流しながら行う構成とし、
仕上げ剤投入時に上記洗濯兼脱水槽に所定量の水がたま
っても、仕上げ剤投入を所定時間は続行する洗濯機の運
転方法にある。
【0017】
【作用】請求項1の構成においては、洗濯後、第1すす
ぎ及び第2すすぎを順次実行するとともに、第1すすぎ
におけるすすぎが給水状態の判定により不足であるとの
結果が得られたとき、第2すすぎのすすぎ回数が増え、
従って、第1すすぎ不足がカバーされ、すすぎ全体とし
て満足なものとなる。そして、第2すすぎにおいては、
すすぎ回数が増えても最終すすぎ時に仕上げ剤の投入が
行われ、仕上げ剤効果が十分に発揮される。
【0018】請求項2の構成においては、洗濯後、第1
すすぎ(脱水すすぎ)及び第2すすぎ(通常すすぎ)を
順次実行するとともに、洗濯に際しての給水能力に基づ
いて脱水すすぎ時の給水制御を行う。この時、風呂水を
有効活用すべく洗濯に際して風呂水を洗濯兼脱水槽に供
給する一方、脱水すすぎに際して水道蛇口から給水する
状況にあっては、洗濯及び脱水すすぎに際しての給水能
力が異なり、洗濯に際しての給水能力に基づいて脱水す
すぎ時の給水制御を行っても脱水すすぎを満足に行えな
い。しかし、通常すすぎに際して給水能力を判定し、こ
の給水能力と上記洗濯に際しての給水能力とを比較し、
この比較結果に基づき脱水すすぎが不足であるとの結果
が得られたとき、通常すすぎの回数が増える。従って、
脱水すすぎ不足がカバーされ、すすぎ全体として満足な
ものとなる。そして、通常すすぎにおいては、すすぎ回
数が増えても最終すすぎ時に仕上げ剤の投入が行われ、
仕上げ剤効果が十分に発揮される。
【0019】請求項3の構成においては、第2すすぎは
通常すすぎの中のためすすぎが実行され第1すすぎ(脱
水すすぎ)が不足のときはためすすぎ回数が増やされ
る。従って、ためすすぎにおいては一旦供給された水は
入れ替わらないため、仕上げ剤効果が一層発揮される。
【0020】請求項4の構成においては、最終すすぎ時
における仕上げ剤投入は、仕上げ剤収納容器に予め収納
された仕上げ剤を水で流すことにより行う。この場合、
仕上げ剤投入時に洗濯兼脱水槽に所定量の水がたまって
も、仕上げ剤投入は所定時間は続行する。従って、仕上
げ剤のほぼ確実な投入がなされる。
【0021】
【実施例】図1は本発明実施例の全自動洗濯機の構造を
示す。1は機枠、2はこの機枠1内に4本の吊り棒(図
示しない)により吊り下げ支持された外槽、3は周囲に
多数の脱水孔4を有し、上記外槽2内に配置された洗濯
兼脱水槽で、この洗濯兼脱水槽3は底壁に設けられた回
転軸5を中心として回転する。6は上記洗濯兼脱水槽3
内の底部に回転自在に配設された回転翼、7は上記洗濯
兼脱水槽3及び回転翼6に動力伝達機構8を介して連結
された駆動モータで、この駆動モータ7は洗濯及び通常
すすぎ(ためすすぎ、注水すすぎ)時には回転翼6のみ
を低速回転させ、洗濯物の脱水時(脱水すすぎに際して
の脱水時を含む)には洗濯兼脱水槽3を回転軸5を中心
として一方向へ高速回転させる(このとき上記回転翼6
も同時に高速回転する)。9は上記洗濯兼脱水槽3へそ
の上方から給水する第1給水管で、この第1給水管9の
向う側には第2給水管9aが並置されている。そして、
これら第1及び第2給水管9、9aは共に上流側で合体
して1つの水道蛇口に結合されている。10は上記第1
給水管9の途中に設けられた第1電磁給水弁である。上
記第2給水管9aの途中にも第2電磁給水弁10aが設
けられている。11は上記外槽2の底壁に設けられた排
水パイプ、12はこの排水パイプ11の途中に設けられ
た電磁排水弁である。13は上記外槽2の底部のエアト
ラップ14に圧力ホース15を介して接続された水位セ
ンサで、この水位センサ13により洗濯兼脱水槽3内の
水位が検知され、洗濯兼脱水槽3に供給された水の量が
分かる。
【0022】16は上記第1給水管9の出水口部であ
る。この出水口部16は、図2に詳細に示す如く、多数
の小穴17を下壁に有する通水路18と、この通水路1
8の下側に位置する凹部19とからなる。20は上記出
水口部16の凹部19内に前方から出し入れ自在に装着
される洗剤容器で、この洗剤容器20内には洗濯に際し
て予め洗剤が投入される。そして、洗剤容器20の後壁
下部には後壁開口21が設けられているとともに、洗剤
容器20の凹部19への装着時には洗剤容器20と凹部
19の下壁との間に隙間22が存在する。この隙間22
は上記後壁開口21を介して上記洗剤容器20内に通じ
る。23は上記洗剤容器20を洗剤投入のために引き出
すのに用いられる把手である。
【0023】而して、洗濯に際して上記洗剤容器20に
予め洗剤を投入し、この洗剤容器20を上記凹部19に
装着した状態において、上記第1電磁給水弁10が開放
すると、第1給水管9を通ってきた水道水は上記出水口
部16に至る。そして、水道水は通水路18から多数の
小穴17を介して洗剤容器20内に落下し、洗剤容器2
0内の洗剤とともに後壁開口21を介して上記隙間22
に流れていく。その後、洗剤を含んだ水道水即ち洗濯水
は隙間22の前方から出水口部16外へ出て洗濯兼脱水
槽3へ供給される。
【0024】すすぎ(ためすすぎ、注水すすぎ、脱水す
すぎ)に際しては、洗剤容器20は洗濯に際して洗剤が
全て流れ出た状態のままで、凹部19に装着されてい
る。そして、第1電磁給水弁10が開放すると、水道水
は上述のように出水口部16に至って通水路18から小
穴17を介して洗剤容器20内に落下する。しかし、洗
剤容器20内には洗剤が最早ないため、水道水はそのま
ま後壁開口21を介して隙間22に流れ出水口部16外
へ出て洗濯兼脱水槽3へ供給される。
【0025】24は上記第2給水管9aの出水口部で、
この出水口部24は上記出水口部16の向う側(図1)
に位置し出水口部16に一体形成されている。この出水
口部24は、図3に詳細に示す如く、2つの小穴25を
下壁に有する通水路26と、この通水路26の下側に位
置する凹部27とからなる。28は上記出水口部24の
凹部27内に前方から出し入れ自在に装着される仕上げ
剤容器で、この仕上げ剤容器28は上記洗剤容器20の
向う側(図1)に位置し洗剤容器20に一体形成されて
いる。この仕上げ剤容器28内には洗濯に際して予め柔
軟剤等の仕上げ剤が投入される。そして、仕上げ剤容器
28内には、筒体29及びこの筒体29を下部を残して
覆う覆体30が設けられている。また、仕上げ剤容器2
8の凹部27への装着時には仕上げ剤容器28と凹部2
7の下壁との間に隙間31が存在する。この隙間31は
上記筒体29を介して上記仕上げ剤容器28内に通じ
る。
【0026】而して、上記仕上げ剤容器28に予め仕上
げ剤を投入し、この仕上げ剤容器28を上記凹部27に
装着した状態において、上記第2電磁給水弁10aが開
放すると、第2給水管9aを通ってきた水道水は上記出
水口部24に至る。そして、水道水は通水路26から2
つの小穴25を介して仕上げ剤容器28内に落下して容
器28内にたまる。第2電磁給水弁10aは、容器28
内に水が満たされ且つ一部の水が筒体29から隙間31
に流れ出ようとする頃に閉じる。すると、筒体29及び
覆体30の構成の下でのサイフォン効果により、水は矢
印の如く仕上げ剤を伴って隙間31に流れていく。その
後、仕上げ剤を含んだ水は隙間31の前方から出水口部
24外へ出て洗濯兼脱水槽3へ供給される。上記第2電
磁給水弁10aの開閉は後述の如く複数回繰り返され、
仕上げ剤を含んだ水はその都度流れ出て洗濯兼脱水槽3
内へ至り、これにより容器28内の仕上げ剤が洗い流さ
れる。
【0027】図4は洗濯機のブロック回路を示す。32
は洗濯機の制御を司るマイクロコンピュータからなる制
御部である。この制御部32は、キー入力部33からの
キー入力信号及び上記水位センサ13による検知結果等
に基づいて、上記駆動モータ7、第1電磁給水弁10、
第2電磁給水弁10a及び電磁排水弁12を駆動制御す
る。
【0028】図5は洗濯機の基本的な運転手順を示す。
上記制御部32はまず、洗濯工程を実行し、次いで第1
すすぎ工程である脱水すすぎ工程、第2すすぎ工程であ
る通常すすぎ工程(ためすすぎ)を順次実行し、最後に
脱水工程を実行する。
【0029】図6及び図7は上記制御部32に組み込ま
れたプログラムの流れを示す。以下同図に基づいて洗濯
機の動作を説明する。上記キー入力部33でのスタート
キーの操作に基づいてスタートキー信号が到来すると、
制御部32は運転を開始し、まず洗濯工程を実行する。
この洗濯工程においては、制御部32は、上記水位セン
サ13が所定水位を検知するまで(洗濯兼脱水槽3に所
定量の水がたまるまで)、上記第1電磁給水弁10を開
放して水道蛇口からの水を供給する(S1ステップ)。
この時、洗濯に際して上記洗剤容器20に予め洗剤が投
入されているため、上述の如く洗濯兼脱水槽3に洗濯水
が供給される。そして、所定水位が検知されると、第1
電磁給水弁10は閉じられる。そして、所定量の水がた
まると、制御部32は上記駆動モータ7の駆動の下に回
転翼6のみを低速回転させ、これにより洗濯が行われる
(S6ステップ)。
【0030】而して、上記洗濯工程中のS1ステップで
の給水段階において、上記水位センサ13が或る水位を
検知してから所定量(1.5リットル)の水がたまって
水位が2cm上昇し、この上昇水位を水位センサ13が
検知するまでの所要時間T1を計測して求める。
【0031】そして、制御部32は、この所要時間T1
に基づいて第1の給水能力判定を行う。即ち、所要時間
T1を基準時間6秒及び9秒と比較する。具体的には、
所要時間T1が6秒未満であるか、6秒以上9秒未満で
あるか、9秒以上であるかを調べる(S2ステップ)。
6秒未満であると、給水能力は15リットル/分超であ
ると判定して、洗濯流量ランクR1に1を設定する(S
3ステップ)。6秒以上9秒未満であると、給水能力は
15リットル/分以下で10リットル/分超であると判
定して、洗濯流量ランクR1に2を設定する(S4ステ
ップ)。9秒以上であると、給水能力は10リットル/
分以下であると判定して、洗濯流量ランクR1に3を設
定する(S5ステップ)。
【0032】上記洗濯工程が終了すると、制御部32は
次いで脱水すすぎ工程を実行する。脱水すすぎ工程にお
いては、まず排水弁12を開放して洗濯時の洗濯水を排
出し、洗濯兼脱水槽3を回転翼6とともに高速回転して
洗濯物から脱水する(S7ステップ)。これが終了する
と、脱水すすぎが実行される(S8ステップ)。排水弁
12は開放状態を維持する。
【0033】即ち、図8を参照するに、洗濯に際しての
給水能力を表す上記洗濯流量ランクR1に基づいて、洗
濯兼脱水槽3に対する給水制御を行うべく、時間tを決
定し、この時間tの間、制御部32は第1電磁給水弁1
0を開放して給水を行う。決定される上記時間tは、図
9の如く、給水能力が大であるほど(洗濯流量ランクR
1が小さいほど)、短い。
【0034】そして、上記給水の間、制御部32は、上
記駆動モータ7の1秒駆動−5秒停止の繰り返しを行
う。この時、洗濯兼脱水槽3は、回転翼6とともに高速
回転状態に立ち上がろうとすると直ちに惰性回転状態に
入るのを繰り返す。結局、洗濯兼脱水槽3はゆっくり回
転する。
【0035】従って、洗濯兼脱水槽3がゆっくり回転し
ながら給水が行われて、洗濯兼脱水槽3内の洗濯物にほ
ぼ満遍なく水が降り掛かり、洗濯物全体に水がしみ込ん
でいく。給水能力に応じた上記時間tが経過した頃には
水が十分しみ込んだ状態となる。
【0036】その後、第1電磁給水弁10を閉じ、制御
部32は一定時間(例えば5分)の間駆動モータ7を駆
動して、洗濯兼脱水槽3を高速回転させて脱水を行う。
これにより、洗剤が水とともに飛ばされる。
【0037】以上の、洗濯兼脱水槽3をゆっくり回転し
ながら給水し、その後脱水するという一連の流れを1サ
イクルとすると、S8ステップでの脱水すすぎにおいて
は、2サイクルが実行される。
【0038】上記脱水すすぎ工程が終了すると、制御部
32は続いて通常すすぎ(ためすすぎ)工程を実行す
る。この工程においては、洗濯工程の場合と同様に、制
御部32は、上記水位センサ13が所定水位を検知する
まで、第1電磁給水弁10を開放して水道蛇口からの水
を供給する(S9ステップ)。排水弁12は脱水すすぎ
工程の直前に事前に閉じておく。所定水位が検知される
と、第1電磁給水弁10は閉じられる(S15ステッ
プ)。S15ステップでは、また、仕上げ剤が洗濯兼脱
水槽3に投入される。これについての詳細は後述する。
そして、所定量の水がたまると、制御部32は上記駆動
モータ7の駆動の下に回転翼6のみを回転させ、これに
よりためすすぎが1回行われる(S16ステップ)。
【0039】而して、上記通常すすぎ工程中のS9ステ
ップでの給水段階において、上記水位センサ13が或る
水位を検知してから所定量(1.5リットル)の水がた
まって水位が2cm上昇し、この上昇水位を水位センサ
13が検知するまでの所要時間T2を計測して求める。
【0040】そして、制御部32は、この所要時間T2
に基づいて第2の給水能力判定を行う。即ち、所要時間
T2を基準時間6秒及び9秒と比較する。具体的には、
所要時間T2が6秒未満であるか、6秒以上9秒未満で
あるか、9秒以上であるかを調べる(S10ステッ
プ)。6秒未満であると、給水能力は15リットル/分
超であると判定して、すすぎ流量ランクR2に1を設定
する(S11ステップ)。6秒以上9秒未満であると、
給水能力は15リットル/分以下で10リットル/分超
であると判定して、すすぎ流量ランクR2に2を設定す
る(S12ステップ)。9秒以上であると、給水能力は
10リットル/分以下であると判定して、すすぎ流量ラ
ンクR2に3を設定する(S13ステップ)。
【0041】その後、制御部32は、第2の給水能力判
定に基づいたすすぎ流量ランクR2の内容を、上記第1
の給水能力判定に基づいた洗濯流量ランクR1の内容と
比較し(S14ステップ)、この比較結果によっては、
ためすすぎ回数を2回に増やす(S17ステップ以
降)。これについては後述する。
【0042】上記通常すすぎ工程が終了すると、制御部
32は最後に脱水工程を実行する。脱水工程において
は、まず排水弁12を開放して、ためすすぎ時の水を排
出する(S23ステップ)。排水が終了すると、制御部
32は洗濯兼脱水槽3を高速回転し、脱水が実行される
(S24ステップ)。排水弁12は開放状態を維持す
る。脱水工程の終了により運転終了となる。
【0043】さて、脱水すすぎ及びためすすぎに際して
水道蛇口から給水するものの、風呂水を有効活用すべく
洗濯に際しては風呂水をバケツや風呂水給水ポンプ等を
用いて洗濯兼脱水槽3内に供給する場合は、キー入力部
33でスタートキーを操作する前に、予め水道蛇口を手
動で閉じておく。
【0044】そして、スタートキーの操作により運転が
開始されるに至っては、S1ステップで第1電磁給水弁
10が開くも水道蛇口からは給水されない。しかし、こ
の時バケツや風呂水給水ポンプを用いて洗濯兼脱水槽3
内に別途迅速に風呂水を供給するのである。これによ
り、水位が上昇して所定水位の検知が行われる。所定水
位の検知に伴うS6ステップでの洗濯時の回転翼6の動
きを見て、風呂水給水は止めるのである。同時に、水道
蛇口を手動で開放するのである。
【0045】尚、水道蛇口からの給水と風呂水給水の双
方を行う場合は、水道蛇口を閉じる必要はなく、この場
合はより早く水位が上昇する。
【0046】しかし、このようにバケツや風呂水給水ポ
ンプを用いての給水能力は、脱水すすぎやためすすぎに
際して行われる水道蛇口からの給水の能力とは異なり、
従って、洗濯に際しての給水能力に基づいて上述の如く
脱水すすぎにおける時間tを決定しても、脱水すすぎを
満足に行えない。
【0047】即ち、洗濯に際しての給水が迅速に行われ
ると、その給水能力は大と判断され、洗濯流量ランクR
1は例えば1が設定される。そして、この洗濯流量ラン
クR1の内容に基づいて上記時間tを短めに決定して
も、実際の脱水すすぎにおける水道蛇口からの給水の能
力は低く、上記時間tは短すぎることになるのである。
【0048】このように風呂水を有効活用する場合は、
脱水すすぎが満足に行えなくなるが、これは次のためす
すぎでカバーされ、すすぎ全体としては満足なものとな
る。
【0049】この点を以下に詳述するに、風呂水の有効
活用においてその給水能力が大と判断されると、S14
ステップでは、すすぎ流量ランクR2の内容が洗濯流量
ランクR1の内容より大きいと判断される。即ち、ため
すすぎに際して判定された給水能力が、洗濯に際して判
定された給水能力より劣ると判断される。換言すれば、
脱水すすぎ不足であると判断される。そして、この判断
の下に、S17ステップ以降が実行され、ためすすぎの
回数が2回に増やされる。
【0050】具体的には、まずS9ステップで始まった
給水を、所定水位の検知に基づき、第1電磁給水弁10
を閉じて停止する(S17ステップ)。そして、駆動モ
ータ7の駆動の下に回転翼6のみを回転させ、初回のた
めすすぎを行う(S18ステップ)。次いで、排水弁1
2を開放して排水し(S19ステップ)、洗濯兼脱水槽
3を高速回転して脱水する(S20ステップ)。その
後、再び第1電磁給水弁10を開いて所定水位の検知ま
で給水して給水弁10を閉じるとともに、後述の如く仕
上げ剤投入を行う(S21ステップ)。そして、駆動モ
ータ7の駆動の下に回転翼6を回転して2回目(最終)
のためすすぎを行う(S22ステップ)。
【0051】従って、脱水すすぎ不足の場合は、これを
カバーするように、ためすすぎが2回行われるため、す
すぎ全体としては満足なものとなる。そして、ためすす
ぎにおいては、すすぎ回数が増えても最終すすぎ時に仕
上げ剤の投入が行われ、仕上げ剤効果が十分に発揮され
る。
【0052】図10は上記S15及びS21ステップで
の仕上げ剤投入のタイミングを示す。上記所要時間T2
の計測完了時点から、所定水位の検知により第1電磁給
水弁10が閉じるまでの間において、第2電磁給水弁1
0aが10秒開放を5秒間の閉成を間において5回繰り
返す。即ち、予め仕上げ剤が入れられた仕上げ剤容器2
8内に水道水が満たされ且つ一部の水が筒体29から隙
間31に流れ出ようとする頃に、10秒間開放していた
第2電磁給水弁10aが閉じ、その後の閉成の間にサイ
フォン効果により、満たされた水が仕上げ剤を伴って洗
濯兼脱水槽3へ流れていく、という状況が5回繰り返さ
れる。これにより仕上げ剤は完全に奇麗に洗濯兼脱水槽
3に投入される。
【0053】所要時間T2の計測完了時点から、所定水
位の検知により第1電磁給水弁10が閉じるまでの間
が、所定水位の設定状況等に基づいて短く、洗濯兼脱水
槽3に所定量の水がたまる間に第2電磁給水弁10aの
10秒開放を5回繰り返すことができない場合は、以下
の通りとなる。即ち、図11の如く、所定水位の検知後
も、第2電磁給水弁10aの10秒開放が3回繰り返さ
れて終わるまで、仕上げ剤投入作業が行われる。この3
回の繰り返し(所定時間)においては、完全ではないが
ほぼ奇麗に仕上げ剤が投入される。この場合、洗濯兼脱
水槽3の水は僅かに増えるが、殆ど無視できる程度のも
のである。勿論、洗濯兼脱水槽3の水は溢水口に達しな
い。
【0054】尚、上記実施例においては、通常すすぎ工
程でためすすぎを行う構成であるが、ためすすぎに代え
て注水すすぎを行うようにしても良い。この場合、注水
すすぎは、上述のように脱水すすぎが満足に行われたか
否かに応じて制御される他に、注水すすぎにおける給水
能力によっても制御されることは、言うまでもない。た
だ、この場合、最終すすぎも注水すすぎとなり、この注
水すすぎ時に仕上げ剤投入がなされるため、仕上げ剤効
果が若干劣る。
【0055】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば、洗濯後、第
1すすぎ及び第2すすぎを順次実行するとともに、第1
すすぎにおけるすすぎが給水状態の判定により不足であ
るとの結果が得られたとき、第2すすぎのすすぎ回数を
増やすものであり、従って、第1すすぎ不足をカバーで
き、すすぎ全体として満足なすすぎを行うことができ
る。更に、第2すすぎにおいては、すすぎ回数が増えて
も最終すすぎ時に仕上げ剤の投入を行い、仕上げ剤効果
を十分に発揮できる。
【0056】請求項2によれば、洗濯後、第1すすぎ
(脱水すすぎ)及び第2すすぎ(通常すすぎ)を順次実
行するとともに、洗濯に際しての給水能力に基づいて脱
水すすぎ時の給水制御を行う節水型の洗濯機において、
風呂水等を有効活用すべく洗濯に際して風呂水を供給す
ることなどにより、脱水すすぎ不足であるとの結果が得
られたとき、通常すすぎの回数を増やすものであり、従
って、脱水すすぎ不足をカバーでき、すすぎ全体として
満足なすすぎを行うことができる。更に、通常すすぎに
おいては、すすぎ回数が増えても最終すすぎ時に仕上げ
剤の投入を行い、仕上げ剤効果を十分に発揮できる。
【0057】請求項3によれば、第2すすぎは通常すす
ぎの中のためすすぎであって、第1すすぎ(脱水すす
ぎ)が不足のときはためすすぎ回数を増やすものであ
り、ためすすぎにおいては一旦供給された水は入れ替わ
らず、従って、仕上げ剤効果を一層発揮できる。
【0058】請求項4によれば、最終すすぎ時における
仕上げ剤投入は、仕上げ剤収納容器に予め収納された仕
上げ剤を水で流すことにより行い、仕上げ剤投入時に洗
濯兼脱水槽に所定量の水がたまっても、仕上げ剤投入を
所定時間続行し、従って、仕上げ剤のほぼ確実な投入を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の全自動洗濯機の断面図である。
【図2】同洗濯機の第1給水管の出水口部近辺の断面図
である。
【図3】同洗濯機の第2給水管の出水口部近辺の断面図
である。
【図4】同洗濯機のブロック回路図である。
【図5】同洗濯機の基本的運転手順を示すシーケンス図
である。
【図6】同洗濯機の制御部に組み込まれた、洗濯工程及
び脱水すすぎ工程に関するプログラムの流れ図である。
【図7】同洗濯機の制御部に組み込まれた、通常すすぎ
工程及び脱水工程に関するプログラムの流れ図である。
【図8】同洗濯機の脱水すすぎ時の要部の駆動タイミン
グを示すタイミング図である。
【図9】同洗濯機の脱水すすぎ時の給水時間と給水能力
との関係を示す図である。
【図10】同洗濯機の仕上げ剤投入時の要部の駆動タイ
ミングを示すタイミング図である。
【図11】同仕上げ剤投入時の要部の他の駆動タイミン
グを示すタイミング図である。
【符号の説明】
3 洗濯兼脱水槽 7 駆動モータ 10 第1電磁給水弁 10a 第2電磁給水弁 12 電磁排水弁 13 水位センサ 20 洗剤容器 28 仕上げ剤容器 32 制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯兼脱水槽へ水を供給して洗濯を実行
    する洗濯工程と、この洗濯工程の後、上記洗濯兼脱水槽
    に対する給水制御の下ですすぎを実行する第1すすぎ工
    程と、この第1すすぎ工程の後、上記洗濯兼脱水槽へ水
    を供給してすすぎを実行する第2すすぎ工程と、上記第
    1すすぎ工程における給水状態を判定する給水状態判定
    工程とを備え、この給水状態判定工程における判定によ
    り、上記第1すすぎ工程におけるすすぎが不足であると
    の結果を得たとき、上記第2すすぎ工程におけるすすぎ
    回数を増やすように制御するとともに、上記第2すすぎ
    工程における最終すすぎ時に上記洗濯兼脱水槽に仕上げ
    剤を投入することを特徴とする洗濯機の運転方法。
  2. 【請求項2】 洗濯兼脱水槽へ水を供給して洗濯を実行
    する洗濯工程と、この洗濯工程における給水能力を判定
    する第1給水能力判定工程と、上記洗濯工程の後、上記
    第1給水能力判定工程における給水能力判定結果に基づ
    いた上記洗濯兼脱水槽に対する給水制御、及び上記洗濯
    兼脱水槽の高速回転制御を行い脱水すすぎを実行する第
    1すすぎ工程と、この第1すすぎ工程の後、上記洗濯兼
    脱水槽へ水を供給して通常すすぎを実行する第2すすぎ
    工程と、この第2すすぎ工程における給水能力を判定す
    る第2給水能力判定工程とを備え、上記第1及び第2給
    水能力判定工程における各々の給水能力判定結果を比較
    し、この比較に基づいて上記第1すすぎ工程におけるす
    すぎが不足であるとの結果を得たとき、上記第2すすぎ
    工程におけるすすぎ回数を増やすように制御するととも
    に、上記第2すすぎ工程における最終すすぎ時に上記洗
    濯兼脱水槽に仕上げ剤を投入することを特徴とする洗濯
    機の運転方法。
  3. 【請求項3】 上記第2すすぎ工程では、上記洗濯兼脱
    水槽に所定量の水がたまると給水停止となる、ためすす
    ぎを実行し、上記第1すすぎ工程におけるすすぎが不足
    であるとの結果を得たとき、ためすすぎ回数を増やすよ
    うに制御することを特徴とする請求項1または2に記載
    の洗濯機の運転方法。
  4. 【請求項4】 上記最終すすぎ時における仕上げ剤投入
    は、仕上げ剤収納容器に予め収納された仕上げ剤を水で
    流しながら行う構成とし、仕上げ剤投入時に上記洗濯兼
    脱水槽に所定量の水がたまっても、仕上げ剤投入を所定
    時間は続行することを特徴とする請求項3に記載の洗濯
    機の運転方法。
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