JPH0722124U - 合成樹脂スラスト軸受 - Google Patents

合成樹脂スラスト軸受

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JPH0722124U
JPH0722124U JP5736193U JP5736193U JPH0722124U JP H0722124 U JPH0722124 U JP H0722124U JP 5736193 U JP5736193 U JP 5736193U JP 5736193 U JP5736193 U JP 5736193U JP H0722124 U JPH0722124 U JP H0722124U
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groove
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相対回転する二つの物体間に配されて、摩擦
変動を惹起させることなく当該相対回転を円滑に許容す
ることのできる合成樹脂スラスト軸受を得ることを目的
とする。 【構成】 合成樹脂製上部軸受ケース3と合成樹脂製下
部軸受ケース2と該上、下部軸受ケースを形成する合成
樹脂よりも剛性の低い剛性樹脂で形成された合成樹脂製
軸受体4とからなり、該軸受体4は該下部軸受ケース2
の環状凹部24に形成された環状凹溝28にその一方の
端部を該凹溝よりわずかに突出させて埋設されていると
共に該上部軸受ケース3は環状垂下部35の係合フック
部36を該下部軸受ケース2の環状突出部25の係合部
26に弾性装着させて組合わされている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は相対回転する二つの物体間に配されて当該回転を円滑に許容する合成 樹脂スラスト軸受、具体的には四輪自動車のストラット型サスペンション(マク ファーソン式)に組込まれて好適な合成樹脂スラスト軸受に関するものである。
【0002】
【従来技術】
一般にストラット型サスペンションは、主として四輪自動車の前輪に用いられ 、主軸と一体となった外筒の中に油圧式ショックアブソーバを内蔵したストラッ トアッセンブリにコイルバネを組合せたサスペンションである。上記サスペンシ ョンには、ステアリング操作によりストラットアッセンブリがコイルバネととも に回るさい、該アッセンブリのピストンロッドが回るものと、該ピストンロッド が回らない型式のものとがあるが、いずれの型式においてもストラットアッセン ブリの回転を円滑に許容するべく車体の取付部材とコイルバネの上部バネ座シー トとの間に軸受が必要とされる。
【0003】 そして、従来よりこの個所の軸受にはボールあるいはニードルを使用した転が り軸受あるいは合成樹脂製すべり軸受が使用されている。 しかるに、従来使用されている合成樹脂製すべり軸受においては摺動面への塵 埃等の侵入を防止する目的で、該すべり軸受の外周面にゴム弾性体からなるダス トシールが装着されており、このダストシールは回転する摺動面間に密に摺接さ せて配されるため、ステアリング操作時にはその摺動摩擦力が高く操舵力を増大 させるという欠点がある。 上記従来技術における合成樹脂製すべり軸受の欠点を解決するべく、本出願人 は先に実願昭61−133931号(実公平4−52488号:以下「先行技術 」という)において、ゴム弾性体からなるダストシールを使用することなく摺動 面への塵埃等の侵入を防止し、ステアリング操作時の操舵力の増大を防止できる 合成樹脂スラスト軸受を提案した。 この先行技術の合成樹脂スラスト軸受は合成樹脂製上、下部ケースと該上、下 部ケース内に配される合成樹脂軸受片から成り、該上部ケースは下部ケースの外 周面に弾性装着されて組合わされ、該弾性装着にラビリンス作用による密封部を 形成するものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上述した先行技術から成る合成樹脂スラスト軸受は、上記従来の合成樹脂製す べり軸受の欠点であったステアリング操作時の操舵力の増大を防止し、円滑な操 舵力を長期間にわたって維持することができるものであった。 しかしながら、当該スラスト軸受が組込まれるストラット型サスペンションを 構成するコイルバネのバネ力等は車種によって異なるため、該スラスト軸受が組 込まれる車種によっては該スラスト軸受の上、下部ケースを形成する合成樹脂と 該上、下部ケース内に配される軸受片を形成する合成樹脂との組合せにおいて、 該上部ケースと軸受片との間あるいは下部ケースと軸受片との間で摩擦変動を惹 起し、当該摩擦変動に伴い円滑な操舵感(フィーリング)に変化をきたすという 問題が提起された。 そこで、本考案者らはこの摩擦変動を惹起させる原因について、さらに実験を 試みた結果、軸受片に上、下部ケースを形成する合成樹脂よりも剛性の低い合成 樹脂を使用することにより、摩擦変動を起こすことなく円滑な操舵感を維持でき ることを知見した。しかし、剛性の低い合成樹脂で軸受片を形成したものは耐ク リープ性に劣り、時間の経過とともに軸受片にクリープを生じ、上、下部軸受ケ ース間の相対回転を円滑に許容しがたいという新たな問題が提起された。 本考案者らは先行技術の利点に鑑み、かつ上記知見に基づきクリープの発生を 極力抑えることのできる構成を採ることにより上述した問題を解決することを見 出し、本考案をなすに至ったもので、本考案は上記先行技術の改良に係わり、摩 擦変動を惹起させることなく円滑な操舵感を維持することのできる合成樹脂スラ スト軸受を得ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本考案によれば上記目的は、内面に挿通孔を有する円筒部と該円筒部の下端外 周面に径方向外方に延設された幅広の環状鍔部と該環状鍔部の外周縁に上方に延 設され前記円筒部と環状鍔部上面とで環状凹部を画定する環状突出部と該環状突 出部の外周面に形成された係合部と該環状凹部の底面に形成された環状凹溝とを 備えた合成樹脂製下部軸受ケースと、前記環状凹溝に一方の端面を該凹溝よりわ ずかに突出させて埋設された合成樹脂製軸受体と、円筒ブロック部と該円筒ブロ ック部の上端内周面に径方向内方に延設された内側環状鍔部と該円筒ブロック部 の上端外周面に径方向外方に延設された外側環状鍔部と該外側環状鍔部の外周縁 に下方に延設され前記円筒ブロック部外周面と外側環状鍔部下面とで環状溝を画 定する環状垂下部と該環状垂下部の内周面に形成された係合フック部とを備えた 合成樹脂製上部軸受ケースと、から成り、該上部軸受ケースは該円筒ブロック部 の下面を該下部軸受ケースの環状凹溝に埋設された該軸受体に摺接させると共に 環状垂下部の係合フック部を該下部ケースの環状突出部の係合部に弾性装着させ 、該弾性装着部にラビリンス作用による密封部を形成して組合されており、該軸 受体は該上、下部軸受ケースを形成する合成樹脂よりも剛性の低い合成樹脂で形 成されてなる合成樹脂スラスト軸受によって達成される。
【0006】 また、本考案によれば上記目的は、内面に挿通孔を有する円筒部と該円筒部の 下端外周面に径方向外方に延設された幅広の環状鍔部と該環状鍔部の外周縁に上 方に延設され前記円筒部と環状鍔部上面とで環状凹部を画定する環状突出部と該 環状突出部の外周面に形成された係合部とを備えた合成樹脂製下部軸受ケースと 、円筒ブロック部と該円筒ブロック部の上端内周面に径方向内方に延設された内 側環状鍔部と該円筒ブロック部の上端外周面に径方向外方に延設された外側環状 鍔部と該外側環状鍔部の外周縁に下方に延設され前記円筒ブロック部の外周面と 外側環状鍔部の下面とで環状溝を画定する環状垂下部と該環状垂下部の内周面に 形成された係合フック部と該円筒ブロック部の下面に形成された環状凹溝を備え た合成樹脂製上部軸受ケースと、前記環状凹溝に一方の端面を該凹溝よりわずか に突出させて埋設され、該上、下部軸受ケースを形成する合成樹脂よりも剛性の 低い合成樹脂で形成された合成樹脂製軸受体と、から成り、該上部軸受ケースは 該円筒ブロック部下面に埋設された該軸受体を下部軸受ケースの環状凹部の底面 に摺接させると共に環状垂下部の係合フック部を該下部軸受ケースの環状突出部 の係合部に弾性装着させ、該弾性装着部にラビリンス作用による密封部を形成し て組合されてなる合成樹脂スラスト軸受によっても達成される。
【0007】 上述した構成からなる合成樹脂スラスト軸受において、合成樹脂製軸受体は中 央部に円孔を有する円板からなり、該円板の一方の端部を環状凹溝より突出させ て該環状凹溝に埋設されている。 また、他の態様において合成樹脂製軸受体は、中央部に円孔を有する円板状部 と該円板状部の一方の端部の内、外周面にそれぞれ延設された環状鍔部とを備え 、該環状鍔部を環状凹溝より突出させ、該円板状部を該環状凹溝に埋設させて配 されている。 さらに、合成樹脂スラスト軸受において、上、下部軸受ケースを形成する合成 樹脂としては、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂が推奨され、また軸受体を 形成する合成樹脂としては上記上、下部軸受ケースを形成する合成樹脂よりも剛 性の低い合成樹脂で形成され、ポリオレフィン樹脂、例えば高分子量または超高 分子量ポリエチレン樹脂、ふっ素樹脂、例えば四ふっ化エチレン樹脂または四ふ っ化エチレン・六ふっ化プロピレン共重合体などが推奨される。
【0008】
【作用】
合成樹脂製軸受体は該上、下部軸受ケースを形成する合成樹脂よりも剛性の低 い合成樹脂で形成されており、該軸受体は合成樹脂製下部軸受ケースの環状凹部 に形成された環状凹溝あるいは合成樹脂製上部軸受ケースの円筒ブロック部下面 に形成された環状凹溝に埋設されその一方の端面を該凹溝よりわずかに突出させ て配されているため、該軸受体の開放面、換言すれば該凹溝より突出した突出部 分の外周面、を極力小さくでき、結果として該軸受体の耐クリープ性が高められ る。したがって、耐クリープ性が高められた軸受体を介しての上部軸受ケースと 下部軸受ケースとの相対回転は、該軸受体と上部軸受ケースあるいは該軸受体と 下部軸受ケースとの摩擦摩耗特性に優れた合成樹脂同志の組合せにより、両者間 に摩擦変動を惹起することなく円滑に許容され、長期間にわたって円滑な操舵感 が維持される。
【0009】
【実施例】
以下、本考案をその実施例を示す添付図面によって説明する。 図1乃至第3図は第一の実施例を示す。 合成樹脂スラスト軸受1は、合成樹脂製下部軸受ケース2と合成樹脂製上部軸 受ケース3と該下部軸受ケース2に固定された合成樹脂製軸受体4から構成され ている。 該下部軸受ケース2は、内面に挿通孔21を有する円筒部22と該円筒部22 の下端外周面に径方向外方に延設された幅広の環状鍔部23と該環状鍔部23の 外周縁に上方に延設され前記円筒部22と環状鍔部の上面とで環状凹部24を画 定する環状突出部25と該環状突出部25の外周面に形成された係合部26と該 環状凹部24の底面27に形成された環状凹溝28とを備えている。 該環状鍔部23の下面には径方向に相対向して突起29が形成されており、該 突起29は後述する合成樹脂スラスト軸受1をストラットアッセンブリーに組込 み固定するさいの位置決めの役割を果たす。 該環状突出部25の外周面に形成された係合部26は、該環状突出部25の外 周端部から外方に向けて拡がるテーパー面部26aと該テーパー面部26aと連 続し、内方に向けて収束して該環状鍔部23の外周円筒面に連なるテーパー面部 26bとからなる。
【0010】 該上部軸受ケース3は、円筒ブロック部31と該円筒ブロック部31の上端内 周面に径方向内方に延設された内側環状鍔部32と該円筒ブロック部31の上端 外周面に径方向外方に延設された外側環状鍔部33と該外側環状鍔部33の外周 縁に下方に延設され前記円筒ブロック部外周面と外側環状鍔部下面とで環状溝3 4を画定する環状垂下部35と該環状垂下部35の内周面に形成された係合フッ ク部36とを備えている。該内側環状鍔部32の内面は前記下部軸受ケース2の 円筒部22の挿通孔21の径と同径に形成されている。 該環状垂下部35の内周面に形成された係合フック部36は、環状溝34の外 周端から外方に向けて拡がるテーパー面部36aと該テーパー面部36aと連続 し内方に向けて収束するテーパー面部36bと該テーパー面部36bと連続する 円筒面部36cとからなる。
【0011】 合成樹脂軸受体4は、前記上、下部軸受ケース3、2を形成する合成樹脂より も剛性の低い合成樹脂で形成された中央部に円孔41を有する円板からなり、そ の一方の端面には該円孔41から外周面に貫通孔する複数個の溝42が円周方向 に等間隔に形成されている。該溝42はグリース等の潤滑剤の溜まり部となる。 そして、該軸受体4は前記下部軸受ケース2の環状凹部24に形成された環状 凹溝28に埋設され、溝42が形成された側の端面を該凹溝28よりわずかに突 出させて配されている。
【0012】 上記構成から成る合成樹脂上部軸受ケース3は該円筒ブロック部31の下面を 該下部ケース2の環状凹部24に形成された環状凹溝28に一方の端面をわずか に突出させて埋設された該軸受体4に摺接させると共に環状垂下部34の係合フ ック部35を該下部ケース2の環状突出部25の係合部26に弾性装着させ、該 弾性装着部にラビリンス作用による密封部を形成して組合されて合成樹脂スラス ト軸受1が構成される。
【0013】 図3は上述した構成から成る合成樹脂スラスト軸受1をストラットアッセンブ リーAに組み込んだ状態を示すものである。 下部軸受ケース2の円筒部22の挿通孔21と上部軸受ケース3の内側環状鍔 部32の内面とをストラット5の上部バネ座シート7の平面部71中央に形成さ れた挿通孔72を挿通して配されたピストンロッド6の外周面に挿通し、該下部 軸受ケース2の環状鍔部23の下面に相対向して形成された突起29を該上部バ ネ座シート7の平面部71に形成された孔73に嵌合させるとともに該環状鍔部 23の下面を該平面部71に当接させ、該上部軸受ケース3の上面を車体側取付 部材8に当接させて合成樹脂スラスト軸受1を上部バネ座シート7と車体側取付 部材8との間に配置するものである。 このように合成樹脂スラスト軸受1を組込んだストラットアッセンブリーAに おいて、ステアリング操作により車体側取付部材8と上部バネ座シート7との間 に相対回転が生じた場合、合成樹脂スラスト軸受1の下部軸受ケース2に固定さ れた軸受体4と上部軸受ケース3の円筒ブロック部31下面との摺接により、当 該回転は許容される。
【0014】 合成樹脂製軸受体4は該上、下部軸受ケースを形成する合成樹脂よりも剛性の 低い合成樹脂で形成され、かつ該下部軸受ケース2の環状凹部24に形成された 環状凹溝28にその一方の端面を該凹溝よりわずかに突出させて埋設されている ため、該軸受体4の耐クリープ性は高められている。そのため、該軸受体4と上 部軸受ケース3の円筒ブロック部31下面との間に摩擦変動をきたすことなく上 部軸受ケース3と下部軸受ケース2との相対回転は小さな摩擦抵抗(低摩擦係数 )で許容され、円滑な操舵感が長期間にわたって維持される。
【0015】 図4は上述した構成から成る合成樹脂スラスト軸受1の他の実施例を示すもの で、この実施例は前記スラスト軸受1における下部軸受ケース2の環状鍔部23 下面に形成された相手取付部への位置決め用の突起29に代えて、該下部軸受ケ ース2の環状鍔部23の下面に、該円筒部22の挿通孔21と連通して円筒突出 部29aを形成したものである。 この実施例から成る合成樹脂スラスト軸受1は、該円筒突出部37を前記上部 バネ座シート7の平面部71中央に形成された孔72に圧入固定される。
【0016】 図5はさらに他の実施例を示すもので、この実施例は下部軸受ケース2の環状 凹部24に形成された環状凹溝28に一方の端面を該環状凹溝28よりわずかに 突出させて埋設された合成樹脂製軸受体4の他の実施例を示すものである。 すなわち、該軸受体4は中央部に円孔41を有する円板状部43と該円板状部 43の一方の端部の内、外周面にそれぞれ延設された環状鍔部44、45と該環 状鍔部44、45の上面を含む円板状部43の上面に内側環状鍔部44の周縁か ら外側鍔部45の周縁を貫通して円周方向に等間隔に形成され複数個の溝(図示 せず)を備えているもので、該軸受体4は該環状鍔部44、45を下部軸受ケー ス2の環状凹部24に形成された環状凹溝28より突出させ、該円板状部43を 該凹溝28に埋設させて配されている。この図5に示す実施例においても、下部 軸受ケースの環状鍔部23下面に形成された相手取付部への位置決め用の突起2 9に代えて、前記図4に示すように、環状鍔部23の下面に円筒部22の挿通孔 21と連通する円筒突出部を形成することもできる。
【0017】 図6はさらに他の実施例を示すもので、この実施例は前述した構成から成る合 成樹脂スラスト軸受1における合成樹脂製軸受体4を上部軸受ケース3の円筒ブ ロック部下面に埋設固定したものである。 すなわち、合成樹脂製下部軸受ケース2は、内面に挿通孔21を有する円筒部 22と該円筒部22の下端外周面に径方向外方に延設された幅広の環状鍔部23 と該環状鍔部23の外周縁に上方に延設され前記円筒部22と環状鍔部の上面と で環状凹部24を画定する環状突出部25と該環状突出部25の外周面に形成さ れた係合部26とを備えている。 該環状鍔部23の下面には径方向に相対向して突起29が形成されており、該 突起29は前記実施例と同様、合成樹脂スラスト軸受1をストラットアッセンブ リーに組込み固定するさいの位置決めの役割を果たす。 該環状突出部25の外周面に形成された係合部26は、該環状突出部25の外 周端部から外方に向けて拡がるテーパー面部26aと該テーパー面部26aと連 続し、内方に向けて収束して該環状鍔部23の外周円筒面に連なるテーパー面部 26bとからなる。
【0018】 合成樹脂製上部軸受ケース3は、円筒ブロック部31と該円筒ブロック部31 の上端内周面に径方向内方に延設された内側環状鍔部32と該円筒ブロック部3 1の上端外周面に径方向外方に延設された外側環状鍔部33と該外側環状鍔部3 3の外周縁に下方に延設され前記円筒ブロック部外周面と外側環状鍔部下面とで 環状溝34を画定する環状垂下部35と該環状垂下部35の内周面に形成された 係合フック部36と該円筒ブロック部31の下面に形成された環状凹溝38とを 備えている。該内側環状鍔部32の内面は前記下部軸受ケース2の円筒部22の 挿通孔21の径と同径に形成されている。 該環状垂下部35の内周面に形成された係合フック部36は、環状溝34の外 周端から外方に向けて拡がるテーパー面部36aと該テーパー面部36aと連続 し内方に向けて収束するテーパー面部36bと該テーパー面部36bと連続する 円筒面部36cとからなる。
【0019】 合成樹脂製軸受体4は、前記上、下部軸受ケースを形成する合成樹脂よりも剛 性の低い合成樹脂で形成された中央部に円孔41を有する円板からなり、その一 方の端面には該円孔41から外周面に貫通孔する複数個の溝(図示せず)が円周 方向に等間隔に形成されている。該溝はグリース等の潤滑剤の溜まり部となる。 そして、該軸受体4は前記上部軸受ケース3の円筒ブロック部31の下面に形 成された環状凹溝38に埋設され、溝が形成された側の端面を該凹溝38よりわ ずかに突出させて配されている。 上記構成から成る合成樹脂製上部軸受ケース3は該円筒ブロック部31の下面 に形成された環状凹溝38にその一方の端面を該凹溝38よりわずかに突出させ て埋設された軸受体4を、合成樹脂製下部軸受ケース2の環状凹部24の底面2 7に摺接させると共に環状垂下部35の係合フック部36を該下部軸受ケース2 の環状突出部25の係合部26に弾性装着させ、該弾性装着部にラビリンス作用 による密封部を形成して組合されて合成樹脂スラスト軸受1が構成される。 この図6に示す実施例においても、下部軸受ケースの環状鍔部23下面に形成 された相手取付部への位置決め用の突起29に代えて、前記図4に示すように、 環状鍔部23の下面に円筒部22の挿通孔21と連通する円筒突出部を形成する こともできる。
【0020】 図7は上記図6に示した構成から成る合成樹脂製スラスト軸受1において、上 部軸受ケース3の円筒ブロック部31の下面に形成された環状凹溝38に一方の 端面を該凹溝38よりわずかに突出させて埋設された合成樹脂製軸受体4の他の 実施例を示すものである。 すなわち、該軸受体4は中央部に円孔41を有する円板状部43と該円板状部 43の一方の端部の内、外周面にそれぞれ延設された環状鍔部44、45と該環 状鍔部44、45の上面を含む円板状部43の上面に内側環状鍔部44の周縁か ら外側鍔部45の周縁を貫通して円周方向に等間隔に形成され複数個の溝(図示 せず)を備えているもので、該軸受体4は該環状鍔部44、45を上部軸受ケー ス3の円筒ブロック部31下面に形成された環状凹溝38より突出させ、該円板 状部43を該凹溝38に埋設させて配されている。
【0021】 この図8に示す実施例においても、前記図4に示すように下部軸受ケース2の 環状鍔部23下面に形成された相手取付部への位置決め用の突起29に代えて、 該下部軸受ケース2の環状鍔部23の下面に、該円筒部22の挿通孔21と連通 する円筒突出部を形成することもできる。
【0022】
【考案の効果】
以上のように本考案の合成樹脂スラスト軸受によれば、合成樹脂製上、下部軸 受ケース間に配される合成樹脂製軸受体は該上、下部軸受ケースを形成する合成 樹脂よりも剛性の低い合成樹脂で形成されており、該軸受体は合成樹脂製下部軸 受ケースの環状凹部に形成された環状凹溝あるいは合成樹脂製上部軸受ケースの 円筒ブロック部下面に形成された環状凹溝に埋設されその一方の端面を該凹溝よ りわずかに突出させて配されているため、該軸受体の開放面、換言すれば該凹溝 より突出した突出部分の外周面、を極力小さくでき、結果として該軸受体の耐ク リープ性が高められるので、該軸受体を形成する合成樹脂として上、下部軸受ケ ースを形成する合成樹脂よりも剛性の低い合成樹脂の使用を可能とする。 その結果、該軸受体を介する上、下部軸受ケースの相対回転は摩擦変動をきた すことなく円滑に許容され、長期間にわたって円滑な操舵感が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による合成樹脂スラスト軸受の好ましい
実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1における合成樹脂製下部軸受ケースと合成
樹脂製軸受体とを示す平面図である。
【図3】図1に示す合成樹脂スラスト軸受をストラット
アッセンブリに組み込んだ状態を示す縦断面図である。
【図4】図1に示す合成樹脂スラスト軸受の他の実施例
を示す縦断面図である。
【図5】図1に示す合成樹脂スラスト軸受の他の実施例
を示す縦断面図である。
【図6】本考案による合成樹脂スラスト軸受の他の実施
例を示す縦断面図である。
【図7】図6に示す合成樹脂スラスト軸受の他の実施例
を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂スラスト軸受 2 合成樹脂製下部軸受ケース 22 円筒部 23 環状鍔部 24 環状凹部 25 環状突出部 26 係合部 28 環状凹溝 3 合成樹脂製上部軸受ケース 31 円筒ブロック部 35 環状垂下部 36 係合フック部 38 環状凹溝 4 合成樹脂製軸受体

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に挿通孔(21)を有する円筒部
    (22)と該円筒部の下端外周面に径方向外方に延設さ
    れた幅広の環状鍔部(23)と該環状鍔部の外周縁に上
    方に延設され前記円筒部と環状鍔部上面とで環状凹部
    (24)を画定する環状突出部(25)と該環状突出部
    の外周面に形成された係合部(26)と該環状凹部の底
    面(27)に形成された環状凹溝(28)とを備えた合
    成樹脂製下部軸受ケース(2)と、前記環状凹溝(2
    8)に一方の端面を該凹溝よりわずかに突出させて埋設
    された合成樹脂製軸受体(4)と、円筒ブロック部(3
    1)と該円筒ブロック部の上端内周面に径方向内方に延
    設された内側環状鍔部(32)と該円筒ブロック部の上
    端外周面に径方向外方に延設された外側環状鍔部(3
    3)と該外側環状鍔部の外周縁に下方に延設され前記円
    筒ブロック部外周面と外側環状鍔部下面とで環状溝(3
    4)を画定する環状垂下部(35)と該環状垂下部の内
    周面に形成された係合フック部(36)とを備えた合成
    樹脂製上部軸受ケース(3)と、から成り、該上部軸受
    ケース(3)は該円筒ブロック部(31)の下面を該下
    部軸受ケース(2)の環状凹溝(28)に埋設された該
    軸受体(4)に摺接させると共に環状垂下部(35)の
    係合フック部(36)を該下部軸受ケース(2)の環状
    突出部(25)の係合部(26)に弾性装着させ、該弾
    性装着部にラビリンス作用による密封部を形成して組合
    されており、該軸受体(4)は該上、下部軸受ケース
    (3)、(2)を形成する合成樹脂よりも剛性の低い合
    成樹脂で形成されていることを特徴とする合成樹脂スラ
    スト軸受。
  2. 【請求項2】 合成樹脂製軸受体(4)は、中央部に円
    孔(41)を有する円板からなり、該円板の一方の端部
    を環状凹溝(28)よりわずかに突出させて該環状凹溝
    に埋設されている請求項1に記載の合成樹脂スラスト軸
    受。
  3. 【請求項3】 合成樹脂製軸受体(4)は、中央部に円
    孔(41)を有する円板状部(43)と該円板状部の一
    方の端部の内、外周面にそれぞれ延設された環状鍔部
    (44)(45)とを備え、該環状鍔部を環状凹溝(2
    8)より突出させ、該円板状部(43)を該環状凹溝に
    埋設させて配されている請求項1に記載の合成樹脂スラ
    スト軸受。
  4. 【請求項4】 内面に挿通孔(21)を有する円筒部
    (22)と該円筒部の下端外周面に径方向外方に延設さ
    れた幅広の環状鍔部(23)と該環状鍔部の外周縁に上
    方に延設され前記円筒部と環状鍔部上面とで環状凹部
    (24)を画定する環状突出部(25)と該環状突出部
    の外周面に形成された係合部(26)とを備えた合成樹
    脂製下部軸受ケース(2)と、円筒ブロック部(31)
    と該円筒ブロック部の上端内周面に径方向内方に延設さ
    れた内側環状鍔部(32)と該円筒ブロック部の上端外
    周面に径方向外方に延設された外側環状鍔部(33)と
    該外側環状鍔部の外周縁に下方に延設され前記円筒ブロ
    ック部の外周面と外側環状鍔部の下面とで環状溝(3
    4)を画定する環状垂下部(35)と該環状垂下部の内
    周面に形成された係合フック部(36)と該円筒ブロッ
    ク部(31)の下面に形成された環状凹溝(38)を備
    えた合成樹脂製上部軸受ケース(3)と、前記環状凹溝
    (38)に一方の端面を該凹溝よりわずかに突出させて
    埋設され、該上、下部軸受ケース(3)、(2)を形成
    する合成樹脂よりも剛性の低い合成樹脂で形成された合
    成樹脂製軸受体(4)と、から成り、該上部軸受ケース
    (3)は該円筒ブロック部下面に埋設された該軸受体
    (4)を下部軸受ケース(2)の環状凹部の底面(2
    7)に摺接させると共に環状垂下部(35)の係合フッ
    ク部(36)を該下部軸受ケース(2)の環状突出部
    (25)の係合部(26)に弾性装着させ、該弾性装着
    部にラビリンス作用による密封部を形成して組合されて
    いることを特徴とする合成樹脂スラスト軸受。
  5. 【請求項5】 合成樹脂製軸受体(4)は、中央部に円
    孔(41)を有する円板からなり、該円板の一方の端部
    を環状凹溝(38)よりわずかに突出させて該環状凹溝
    に埋設されている請求項4に記載の合成樹脂スラスト軸
    受。
  6. 【請求項6】 合成樹脂製軸受体(4)は、中央部に円
    孔(41)を有する円板状部(43)と該円板状部の一
    方の端部の内、外周面にそれぞれ延設された環状鍔部
    (44)(45)とを備え、該環状鍔部を環状凹溝(3
    8)より突出させ、該円板状部(43)を該環状凹溝に
    埋設させて配されている請求項4に記載の合成樹脂スラ
    スト軸受。
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WO2016093081A1 (ja) * 2014-12-12 2016-06-16 オイレス工業株式会社 車両用スラスト軸受
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