JPH0722087B2 - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ用電解液Info
- Publication number
- JPH0722087B2 JPH0722087B2 JP20175688A JP20175688A JPH0722087B2 JP H0722087 B2 JPH0722087 B2 JP H0722087B2 JP 20175688 A JP20175688 A JP 20175688A JP 20175688 A JP20175688 A JP 20175688A JP H0722087 B2 JPH0722087 B2 JP H0722087B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolytic
- electrolytic solution
- polyvinyl alcohol
- solvent
- saponification degree
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電解コンデンサ用電解液に関する。
(従来の技術) アルミ電解コンデンサの使用電圧は、主として陽極酸化
被膜の厚さと電解液の耐圧により決定される。従って高
圧用のアルミ電解コンデンサを製造する場合に、この両
者の耐圧を向上させることが必要になる。
被膜の厚さと電解液の耐圧により決定される。従って高
圧用のアルミ電解コンデンサを製造する場合に、この両
者の耐圧を向上させることが必要になる。
電解液の耐圧を向上させるために、例えば特開昭60−91
618号において、ポリビニルアルコールとホウ酸を添加
した発明が公知である。
618号において、ポリビニルアルコールとホウ酸を添加
した発明が公知である。
(発明が解決しようとする課題) しかし、ポリビニルアルコールは分子中に多く存在する
水酸基が互いに静電的に結合した構造になっているため
に、固定状態における結晶性が高く貧溶媒である多価ア
ルコール等の有機溶媒に溶解し難い性質がある。そのた
めに、有機溶媒系の電解液では、ポリビニルアルコール
を溶解する目的で、溶媒の温度を極度に高くしたり、撹
拌をより以上に十分に行なう等の処理が必要で、製造時
間が長くなり作業性が劣る等の欠点がある。
水酸基が互いに静電的に結合した構造になっているため
に、固定状態における結晶性が高く貧溶媒である多価ア
ルコール等の有機溶媒に溶解し難い性質がある。そのた
めに、有機溶媒系の電解液では、ポリビニルアルコール
を溶解する目的で、溶媒の温度を極度に高くしたり、撹
拌をより以上に十分に行なう等の処理が必要で、製造時
間が長くなり作業性が劣る等の欠点がある。
本発明の目的は、以上の欠点を改良し、製造の容易な電
解コンデンサ用電解液を提供するものである。
解コンデンサ用電解液を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記の目的を達成するために、多価アルコー
ルを溶媒とする有機酸系の電解コンデンサ用電解液にお
いて、ケン化度が60〜90%のポリビニルアルコールを添
加することを特徴とする電解コンデンサ用電解液を提供
するものである。
ルを溶媒とする有機酸系の電解コンデンサ用電解液にお
いて、ケン化度が60〜90%のポリビニルアルコールを添
加することを特徴とする電解コンデンサ用電解液を提供
するものである。
(作用) ポリビニルアルコールを60〜90%の範囲でケン化するこ
とにより、ポリマー中にアセチル基が適当に導入され、
水酸基どうしの静電的な結合が阻止される。このため
に、ポリビニルアルコールの結晶性が著しく低下し、多
価アルコールに対する溶解速度が増す。
とにより、ポリマー中にアセチル基が適当に導入され、
水酸基どうしの静電的な結合が阻止される。このため
に、ポリビニルアルコールの結晶性が著しく低下し、多
価アルコールに対する溶解速度が増す。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
本発明の電解液は、溶媒には、エチレングリコールやグ
リセリン、1,4ブタンジオール、ジエチレングリコール
等の多価アルコールを用いる。溶質としては、アジピン
酸やアゼライン酸、セバシン酸、安息香酸、シュウ酸、
ブチルオクタンニン酸等を用いる。そしてこの溶媒及び
溶質からなる液に添加剤としてケン化度60〜90%のポリ
ビニルアルコールを加えて電解液とする。
リセリン、1,4ブタンジオール、ジエチレングリコール
等の多価アルコールを用いる。溶質としては、アジピン
酸やアゼライン酸、セバシン酸、安息香酸、シュウ酸、
ブチルオクタンニン酸等を用いる。そしてこの溶媒及び
溶質からなる液に添加剤としてケン化度60〜90%のポリ
ビニルアルコールを加えて電解液とする。
図には、溶媒及びポリビニルアルコールのケン化度を変
えた場合の溶解時間の変化を示している。なお、液の温
度は150℃とし、ポリビニルアルコールの添加量は5wt%
とする。また、A,B,C及びDの曲線は各々エチレングリ
コール、グリセリン、1,4ブタンジオール、ジエチレン
グリコールの液中にポリビニルアルコールを溶解した液
を示す。
えた場合の溶解時間の変化を示している。なお、液の温
度は150℃とし、ポリビニルアルコールの添加量は5wt%
とする。また、A,B,C及びDの曲線は各々エチレングリ
コール、グリセリン、1,4ブタンジオール、ジエチレン
グリコールの液中にポリビニルアルコールを溶解した液
を示す。
図から明らかな通り、ケン化度が60〜90%の範囲の場合
には溶解時間は、溶媒の種類によらずに、ほぼ2〜11分
の間の価を示している。そしてケン化度が60%未満、90
%を越える範囲では急激に溶解時間が長くなる。これ
は、ケン化度が60%未満の場合には疎水性のアセチル基
が多く存在するために、そして90%を越える場合にはポ
リビニルアルコール中に存在する水酸基どうしの静電的
な結合が強まるためと考えられる。
には溶解時間は、溶媒の種類によらずに、ほぼ2〜11分
の間の価を示している。そしてケン化度が60%未満、90
%を越える範囲では急激に溶解時間が長くなる。これ
は、ケン化度が60%未満の場合には疎水性のアセチル基
が多く存在するために、そして90%を越える場合にはポ
リビニルアルコール中に存在する水酸基どうしの静電的
な結合が強まるためと考えられる。
また、表に本発明の実施例と従来例とについて火花発生
電圧を示した。
電圧を示した。
表から明らかな通り、本発明実施例1〜4は従来例1及
び2に比べてほぼ11〜20%程度火花発生電圧が上昇して
いる。なお、実施例1〜3から明らかな通り、ポリビニ
ルアルコールのケン化度を変えても火花発生電圧は変化
しない。
び2に比べてほぼ11〜20%程度火花発生電圧が上昇して
いる。なお、実施例1〜3から明らかな通り、ポリビニ
ルアルコールのケン化度を変えても火花発生電圧は変化
しない。
(発明の効果) 以上の通り、本発明によれば、ポリビニルアルコールの
ケン化度を60〜90%の範囲としているために容易に溶解
でき、製造が容易でかつ高圧に適した電解コンデンサ用
電解液が得られる。
ケン化度を60〜90%の範囲としているために容易に溶解
でき、製造が容易でかつ高圧に適した電解コンデンサ用
電解液が得られる。
図はポリビニルアルコールのケン化度を変えた場合の溶
媒に対する溶解時間のグラフを示す。
媒に対する溶解時間のグラフを示す。
Claims (1)
- 【請求項1】多価アルコールを溶媒とする有機酸系の電
解コンデンサ用電解液において、ケン化度が60〜90%の
ポリビニルアルコールを添加することを特徴とする電解
コンデンサ用電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20175688A JPH0722087B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 電解コンデンサ用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20175688A JPH0722087B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 電解コンデンサ用電解液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0251209A JPH0251209A (ja) | 1990-02-21 |
JPH0722087B2 true JPH0722087B2 (ja) | 1995-03-08 |
Family
ID=16446417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20175688A Expired - Lifetime JPH0722087B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 電解コンデンサ用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0722087B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2750384B2 (ja) * | 1994-08-23 | 1998-05-13 | 株式会社石垣 | フイルタプレスにおけるろ布の吊設装置 |
JP3705864B2 (ja) * | 1996-05-09 | 2005-10-12 | ニチコン株式会社 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
MY133582A (en) | 2001-12-18 | 2007-11-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Aluminum electrolytic capacitor and method for producing the same |
US7780838B2 (en) | 2004-02-18 | 2010-08-24 | Chemetall Gmbh | Method of anodizing metallic surfaces |
EP2667232A1 (en) * | 2012-05-21 | 2013-11-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Autofocus apparatus |
-
1988
- 1988-08-12 JP JP20175688A patent/JPH0722087B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0251209A (ja) | 1990-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0722087B2 (ja) | 電解コンデンサ用電解液 | |
CN1134801C (zh) | 电解电容器驱动用电解液及其电解电容器 | |
JP4481516B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JPH0770444B2 (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP2921363B2 (ja) | 電解コンデンサ用電解液 | |
JPH0690992B2 (ja) | 電解コンデンサ用電解液 | |
JP4154037B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2819475B2 (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP4214008B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP3103369B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP3212323B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP3963775B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP3038001B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP4699649B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JPH0513276A (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP3347154B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2000182896A (ja) | アルミニウム電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JPH0286113A (ja) | 電解コンデンサ用電解液 | |
JP3254983B2 (ja) | 電解コンデンサ用電解液 | |
JPH01114020A (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP3749913B2 (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP3705864B2 (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP2002100536A (ja) | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JPH0963900A (ja) | 電解コンデンサ用電解液 | |
JP3212322B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 |