JPH07220873A - 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法

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JPH07220873A
JPH07220873A JP6012921A JP1292194A JPH07220873A JP H07220873 A JPH07220873 A JP H07220873A JP 6012921 A JP6012921 A JP 6012921A JP 1292194 A JP1292194 A JP 1292194A JP H07220873 A JPH07220873 A JP H07220873A
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良信 上羽
Taku Kamimura
卓 上村
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伸之 奥田
Yasuko Torii
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 初期の発光輝度が高くかつその発光輝度にば
らつきがない上、発光寿命、安定性にすぐれた有機エレ
クトロルミネッセンス素子と、その製造方法を提供す
る。 【構成】 透明導電性基材1の透明導電膜10の表面
を、水の接触角が25°未満となるように洗浄処理した
後、その表面に、素子を構成する単層または複層の有機
の層2を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機エレクトロルミネ
ッセンス(EL)素子と、その製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】有機エレクトロルミネッセンス素子の発
光は、電極から注入されたホールと電子が発光層内で再
結合して励起子を生成し、それが発光層を構成する発光
材料の分子を励起することに基づくと考えられている。
そして、発光材料として蛍光色素を使用すると、当該色
素分子のフォトルミネッセンスと同等の発光スペクトル
が、エレクトロルミネッセンス発光として得られる。
【0003】近時、従来の単層構造の有機エレクトロル
ミネッセンス素子に比べて、約10Vという低電圧で効
率よく緑色発光する、ホール輸送層と電子輸送性発光層
の2層を備えた素子が、TangとVanslykeによって提案さ
れた〔C.W.Tang and S.A.VanSlyke; Appl.Phys.Lett.,
51 (1987) 913 〕。素子は、透明導電性基材の透明導電
膜を陽極として、その上にホール輸送層、電子輸送性発
光層および陰極を、この順に積層することで構成されて
いる。
【0004】上記素子では、ホール輸送層が、陽極から
電子輸送性発光層へホールを注入する働きをするととも
に、陰極から注入された電子がホールと再結合すること
なく陽極へ逃げるのを防ぎ、電子輸送性発光層内へ電子
を封じ込める役割をも果たしている。このため、このホ
ール輸送層による電子の封じ込め効果により、従来の単
層構造の素子に比べてより効率良くホールと電子の再結
合が起こり、駆動電圧の大幅な低下が可能となる。
【0005】また斎藤らは、2層構造の素子において、
電子輸送層だけでなくホール輸送層も発光層となり得る
ことを示した他〔C.Adachi, T.Tsutsui and S.Saito;Ap
pl.Phys.Lett., 55 (1989) 1489 〕、ホール輸送層と電
子輸送層の間に有機発光層が挟まれた3層構造の有機エ
レクトロルミネッセンス素子を提案した〔C.Adachi,S.T
okito, T.Tsutsui and S.Saito; Jpn.J.Appl.Phys., 27
(1988) L269 〕。
【0006】斎藤らの2層構造の素子は、透明導電性基
材の透明導電膜を陽極として、その上にホール輸送性発
光層、電子輸送層および陰極を、この順に積層すること
で構成されており、先のものと逆に、電子輸送層が、陰
極からホール輸送性発光層へ電子を注入する働きをする
とともに、陽極から注入されたホールが電子と再結合す
ることなく陰極へ逃げるのを防ぎ、ホール輸送性発光層
内へホールを封じ込める役割をも果たしている。このた
め、この電子輸送層によるホールの封じ込め効果によ
り、先のものと同様に、駆動電圧の大幅な低下が可能と
なる。
【0007】また斎藤らの3層構造の素子は、先のTang
らの素子をさらに改良したもので、透明導電性基材の透
明導電膜を陽極として、その上にホール輸送層、発光
層、電子輸送層および陰極を、この順に積層することで
構成されており、ホール輸送層が電子を発光層に封じ込
める働きをするとともに、電子輸送層がホールを発光層
に封じ込める働きをするため、2層構造のものにくらべ
て、発光層内での電子とホールの再結合効率がさらに向
上する。また上記電子輸送層、ホール輸送層は、電子と
ホールの再結合により生成した励起子が陰陽いずれかの
電極に逃げて消光されるのを防ぐ働きもする。したがっ
て斎藤らの提案した3層構造の素子によれば、発光効率
がさらに向上する。
【0008】さらに特開平4−308688号公報に
は、先のTangらの素子の改良として、陽極とホール輸送
層(第1のホール輸送層)との間に、耐熱性、薄膜形成
性およびホール輸送能にすぐれた特定構造のトリファニ
ルアミン系化合物〔Y.Shirota,T.Kobata and N.Noma; C
hemistry Letters, pp.1145-1148, (1989) 参照〕から
なる第2のホール輸送層を形成した素子が提案されてい
る。
【0009】そしてこの構成によれば、第2のホール輸
送層の働きにより、素子の耐久性を向上しつつ、発光効
率をさらに向上できることが、たとえば上記公報の第7
欄第46行〜第8欄第5行などに記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したような有機エ
レクトロルミネッセンス素子は、無機発光材料を用いた
従来のエレクトロルミネッセンス素子に比べて、低電圧
で高輝度の発光が期待できること、蒸着法だけでなく溶
液塗布法によっても各層を形成できるので大面積化が容
易であること、有機分子の分子設計により多色化が可能
であること、等の長所を有している。
【0011】しかし上記有機エレクトロルミネッセンス
素子は、設計どおりの発光輝度が得られなかったり、あ
るいは発光輝度にばらつきが生じたりする場合がある
他、使用開始後ごく短期間で発光効率が悪化して発光輝
度がさらに低下するおそれもあり、発光輝度や発光寿
命、安定性の向上が大きな課題となっている。本発明は
以上の事情に鑑みてなされたものであって、初期の発光
輝度が高くかつその発光輝度にばらつきがない上、発光
寿命、安定性にすぐれた有機エレクトロルミネッセンス
素子と、その製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、本発明者らは、素子を構成する有機の層が
形成される下地としての、透明導電性基材の透明導電膜
の表面状態に着目した。従来の素子の製造工程では、透
明導電性基材の透明導電膜の表面を、たとえば界面活性
剤、水および有機溶媒でこの順に超音波洗浄した後、素
子の形成に使用している。
【0013】ところが発明者らが、透明導電膜の表面の
清浄度を、水の接触角で評価したところ、洗浄直後の段
階で25〜30°程度であり、ごく僅かではあるが表面
が汚染されていることを確認した。また、洗浄後の透明
導電性基材を空気中に放置すると、透明導電膜の表面の
水の接触角が徐徐に大きくなることから、表面の汚染は
時間とともに進行することが予測された。そしてこれら
のことが、素子の発光輝度の不足やばらつき、発光寿命
の低下等の原因ではないかと考えるに至った。
【0014】つまり、透明導電膜の表面に汚染物質が残
留していると、その汚染物質が、当該透明導電膜から有
機の層へのホールの注入を阻害する結果、設計どおりの
発光輝度が得られなくなり、またホールの注入がスムー
ズに行われないと、素子に異常な発熱が生じて、有機の
層を構成する有機物質が短期間で劣化しやすくなるた
め、発光寿命、安定性が低下する。
【0015】また上記のように表面の汚染は時間ととも
に進行するため、透明導電性基材を洗浄後どの程度放置
した後、素子の形成に使用するかによって、発光輝度に
ばらつきが生じるのである。そこで本発明者らは、水の
接触角をパラメータとして、透明導電性基材の透明導電
膜の表面の清浄度を高いレベルに維持しつつ、素子を製
造することを考えた結果、本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち本発明の有機エレクトロルミネッ
センス素子は、水の接触角が25°未満となるように洗
浄処理された、透明導電性基材の透明導電膜の表面に、
素子を構成する単層または複層の有機の層が形成された
ことを特徴とする。また本発明の有機エレクトロルミネ
ッセンス素子の製造方法は、透明導電性基材の透明導電
膜の表面を、水の接触角が25°未満となるように洗浄
処理した後、当該透明導電膜上に、素子を構成する単層
または複層の有機の層を形成することを特徴とする。
【0017】上記構成からなる本発明によれば、水の接
触角が25°未満という、汚染物質がほとんど存在しな
い状態の透明導電膜の表面に有機の層を形成して素子を
製造するので、初期の発光輝度が高くかつその発光輝度
にばらつきがない上、発光寿命、安定性にすぐれた有機
エレクトロルミネッセンス素子を製造することが可能と
なる。
【0018】なお透明導電膜表面の水の接触角は、上記
範囲内でも20°以下がより好ましい。以下に本発明を
説明する。透明導電性基材としては、透明な基材の表面
に透明導電膜を形成したものがあげられる。
【0019】透明な基材としては、ガラス板等の、従来
より使用されている種々の基材が使用可能である。基材
の表面に形成される透明導電膜としては、ITO(イン
ジウム−チン−オキサイド)やSnO2 等の透明導電材料
からなる膜が好適に使用される。透明導電膜は、真空蒸
着法や反応性スパッタリング法により形成される他、上
記透明導電材料を含むインクを基材上に塗布あるいは印
刷して形成することもできる。
【0020】透明導電膜の表面を、水の接触角が25°
未満という、汚染物質がほとんど存在しない状態にまで
洗浄する洗浄方法としては、これに限定されるものでは
ないが、まず従来どおり、透明導電膜の表面を、界面活
性剤、水および有機溶媒でこの順に超音波洗浄した後、
さらに酸洗浄およびプラズマ処理のうちの少なくとも一
方を施す方法があげられる。
【0021】界面活性剤としては、従来より透明導電膜
表面の洗浄に用いられている、非イオン性活性剤等の各
種の活性剤(たとえばセミコクリーン等)を使用するこ
とができる。水としては、汚染物質となり得る不純物を
できるだけ含まない純水、超純水等が望ましいが、水に
よる超音波洗浄を数回繰り返す場合は、始めは単なる蒸
留水やイオン交換水からはじめて、純度を徐徐にあげて
いくようにするのが経済的である。
【0022】有機溶媒としては、脱脂、脱水力にすぐ
れ、揮発性が高く、安価で、しかも環境破壊等を引き起
こさない安全性の高いものが望ましいが、これらの条件
を全て満たす溶媒はないので、これらの条件のうちの幾
つかを満足する2種以上の溶媒毎に洗浄を繰り返すのが
よい。有機溶媒の例としては、これに限定されるもので
はないが、たとえばメタノール、エタノール、イソプロ
パノール等のアルコール類等があげられる。
【0023】酸洗浄とプラズマ処理は、両方を行うのが
理想的であるが、透明導電膜の表面を、水の接触角が2
5°未満になるまで洗浄可能であれば、何れか一方の処
理のみを実施するだけでも構わない。酸洗浄に使用する
酸としては、たとえば硫酸、塩酸、王水、クロム酸等が
あげられる。透明導電膜が損傷を受けるのを防止するた
め、たとえば硫酸、塩酸等は、水等で希釈して使用する
のが好ましい。酸洗浄は、上記界面活性剤、水および有
機溶媒で透明導電膜を超音波洗浄した基材を、上記酸中
に、所定時間浸漬することにより行われる。
【0024】プラズマ処理としては、半導体製造技術に
おける、いわゆるプラズマドライエッチングを応用する
ことができる。すなわちエッチングガスとして塩素系あ
るいはふっ素系のCl2 ,CCl4 ,CCl2 2 ,CF4
PCl3 ,HCl等を用い、さらに必要に応じてH2 ,O2
等を補助ガスとして添加しつつ、高周波あるいは直流の
電場を印加して発生せた低温プラズマに、透明導電性基
材の透明導電膜を接触させればよい。
【0025】プラズマ処理には、次工程で素子を構成す
る有機の層を形成するために使用される真空蒸着装置を
利用することもできるが、連続的に素子を生産する場合
は、真空蒸着装置内に蒸着物質が付着し、それがプラズ
マ処理時に透明導電膜の表面を汚染するおそれがあるの
で、真空蒸着装置とは別の専用のプラズマ処理装置、た
とえばアッシャー装置等のプラズマドライエッチング装
置等を使用するのが好ましい。
【0026】上記酸洗浄またはプラズマ処理後の透明導
電性基材は、再び汚染されるのを防止するために、空気
中で長時間放置せず、処理後直ちに、すなわち透明導電
膜の水の接触角が25°以上にならない前に、次工程の
層形成に使用しなければならない。なお作業の都合上、
処理済みの透明導電性基材を直ちに次工程に使用できな
い場合は、たとえば真空中や、あるいは不活性ガス中等
で保存するのが好ましい。この場合も、透明導電膜の水
の接触角が25°以上にならない前に、次工程の層形成
に使用する必要があることは、いうまでもない。
【0027】本発明は、以上で説明した、水の接触角が
25°未満となるように洗浄処理された透明導電性基材
の透明導電膜の表面に、素子を構成する有機の層を形成
すること以外の構成についてはとくに限定されない。素
子を構成する有機の層は、従来どおりの単層構造であっ
ても、あるいは2層以上の多層構造であってもよい。要
するに種々の層構成が適用できる。
【0028】本発明において、透明導電膜の表面に形成
される有機の層の好適な例としては、たとえば、 少なくとも1,2,4−トリアゾール誘導体の層を
含んでいる有機の層、 透明導電膜の直上の層がホール輸送性材料からなる
ホール注入輸送層である有機の層、 等があげられる。
【0029】上記のうちの有機の層に含まれる、1,
2,4−トリアゾール誘導体の層を構成する1,2,4
−トリアゾール誘導体は、ホール輸送材料としてはあま
り有効でないが、電子輸送材料として使用した際に、従
来用いられていた他の材料よりもすぐれた電子輸送性、
ホールブロッキング性を示し、電子とホールの再結合に
より生成した励起子を、発光層に効率よく封じ込めるこ
とができるので、発光層の発光効率、発光輝度の向上と
それにともなう安定性の向上に大いに有効である。
【0030】このため、たとえば上記1,2,4−トリ
アゾール誘導体の層を、従来は発光させるのが困難であ
ったホール輸送性の高い青色発光の材料からなる発光層
と組み合わせた場合には、当該発光層の発光効率、発光
輝度を、十分実用可能な範囲まで向上できるので、従来
は実用化が困難であった、高輝度の青色発光の有機エレ
クトロルミネッセンス素子を構成することが可能とな
る。
【0031】ここでいう1,2,4−トリアゾール誘導
体の層とは、1,2,4−トリアゾール誘導体の1種ま
たは2種以上を少なくとも含む層であって、1,2,4
−トリアゾール誘導体の1種または2種以上のみからな
る層の他、適当なバインダー中に1,2,4−トリアゾ
ール誘導体の1種または2種以上を分散させたもの等が
例としてあげられる。また1,2,4−トリアゾール誘
導体の層は、各種添加剤等の、1,2,4−トリアゾー
ル誘導体の機能を阻害しない他の成分を含んでいてもよ
い。
【0032】上記1,2,4−トリアゾール誘導体の層
は、真空蒸着法等の気相成長法により形成できる他、層
を構成する材料を適当な溶媒に溶解した塗布液を、基材
上または他の層上に塗布して乾燥させる溶液塗布法によ
って形成することもできる。1,2,4−トリアゾール
誘導体としては種々の化合物が使用可能であるが、とく
に、式(1) :
【0033】
【化1】
【0034】で表される3−(4−ビフェニルイル)−
4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−
1,2,4−トリアゾール(以下「TAZ」という)
が、すぐれた電子輸送性、ホールブロッキング性を示す
ため、最も好適に使用される。1,2,4−トリアゾー
ル誘導体の層の膜厚についてはとくに限定されない。但
し上記層の膜厚があまりに薄すぎるとホールブロッキン
グ性が不十分になるので、層の膜厚はある程度厚いのが
望ましい。1,2,4−トリアゾール誘導体の層の、好
適な膜厚範囲についてはとくに限定されないが、たとえ
ば上記式(1) で表されるTAZの蒸着膜の場合、十分な
ホールブロッキング性を確保するには、その膜厚が10
0〜200Å以上であるのが好ましい。なお上記層の膜
厚の上限範囲についてもとくに限定はないが、膜厚があ
まりに厚すぎると電子輸送性が低下するので、たとえば
TAZの蒸着膜の場合、膜厚は1000Å以下であるの
が好ましい。
【0035】上記1,2,4−トリアゾール誘導体の層
は、前述したように、ホール輸送性の高い青色発光のホ
ール輸送性発光層と組み合わせるのが好ましい。当該青
色発光のホール輸送性発光層を構成するホール輸送性発
光材料としては、たとえば式(2) :
【0036】
【化2】
【0037】で表されるN,N′−ジフェニル−N,
N′−ビス(3−メチルフェニル)−1,1′−ビフェ
ニル−4,4′−ジアミン〔以下「TPD」という〕
や、あるいは式(3) :
【0038】
【化3】
【0039】〔式中nは重合度を示す〕で表されるポリ
ビニルカルバゾール〔以下「PVK」という〕等が例示
される。PVKの重合度nはとくに限定されないが、2
0〜5000程度が好ましい。1,2,4−トリアゾー
ル誘導体の層による、励起子のホール輸送性発光層への
封じ込め効果を考慮すると、ホール輸送性発光層は、陽
極(透明導電膜)と1,2,4−トリアゾール誘導体の
層との間に介装するのが好ましい。
【0040】また上記1,2,4−トリアゾール誘導体
の層と青色発光のホール輸送性発光層の組み合わせにお
いて、1,2,4−トリアゾール誘導体の層と陰極の間
に、さらに、たとえば式(4) :
【0041】
【化4】
【0042】で表されるトリス(8−キノリノラート)
アルミニウム(III) 錯体〔以下「Alq」という〕等か
らなる電子輸送層を介装すると、ホール輸送性発光層へ
の電子注入特性がさらに改善され、より一層発光効率が
よく、発光輝度の高い青色発光が得られる。図1(a)
は、上記ホール輸送性発光層21と、1,2,4−トリ
アゾール誘導体の層22と、電子輸送層23の3層を組
み合わせた有機の層2を備えた素子の層構成を示してい
る。また図において符合1は、表面に透明導電膜(陽
極)10が形成された透明導電性基材、5は陰極、B
は、素子に駆動電圧を印加する電源である。
【0043】なお1,2,4−トリアゾール誘導体の層
は、以上で説明した、励起子のホール輸送性発光層への
封じ込め効果の他に、その膜厚に応じて、ホールおよび
電子のうち少なくとも一方を選択的に輸送する機能をも
有している。このため、当該1,2,4−トリアゾール
誘導体の層を、ホール輸送層と電子輸送層の間に介装し
た3層構造の素子においては、1,2,4−トリアゾー
ル誘導体の層の膜厚を選択することにより、ホール輸送
層および電子輸送層のいずれか一方または両方を発光さ
せることができる。
【0044】なおこの場合も、先の青色発光の場合と同
様に、1,2,4−トリアゾール誘導体の層による励起
子の封じ込め効果によって、ホール輸送層または電子輸
送層を高輝度、高効率で発光できるので、発光効率、発
光輝度の向上とそれにともなう安定性の向上が可能であ
る。このため、たとえば上記ホール輸送層、電子輸送層
に互いに異なる発光スペクトルの材料を用いることによ
り、1つの素子で、2つ以上の互いに異なる発光スペク
トルの発光が可能となり、たとえば従来は不可能であっ
た、RGBの三原色によるマルチカラー表示や白色発光
等等を可能とする有機エレクトロルミネッセンス素子を
構成することができる。
【0045】上記各層のうちホール輸送層および電子輸
送層は、従来公知の種々のホール輸送性材料、電子輸送
性材料により構成することができる。要するに、目的と
する発光スペクトルを有する材料を適宜組み合わせて使
用できるのである。の有機の層を構成する、1,2,
4−トリアゾール誘導体の層以外の各層は、当該1,
2,4−トリアゾール誘導体の層と同様に、真空蒸着法
等の気相成長法や、あるいは溶液塗布法等によって形成
することができる。また上記各層は、バインダー樹脂、
各種添加剤等の、層の機能に直接関係ない他の成分を含
んでいてもよい。
【0046】前記の有機の層において、透明導電膜の
直上に形成されるホール注入輸送層を構成するホール輸
送性材料としては、種々の化合物が考えられるが、とく
に、前記Shirota らの報告や、あるいはヨーロッパ特許
公開公報0508562号、0517542号等に開示
されたトリフェニルアミン系化合物、あるいは金属フタ
ロシアニン類等が、好適に使用される。
【0047】上記ホール輸送性材料のうちトリフェニル
アミン系化合物の好適な例としては、これに限定される
ものではないが、たとえば式(5) で表される4,4′,
4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェ
ニルアミノ〕トリフェニルアミン〔以下「MTDAT
A」という〕、式(6) で表される4,4′,4″−トリ
ス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン
〔以下「TDATA」という〕、および式(7) で表され
る4,4′,4″−トリス(N−カルバゾリル)トリフ
ェニルアミン〔以下「TCTA」という〕等があげられ
る。
【0048】
【化5】
【0049】
【化6】
【0050】また金属フタロシアニン類の好適な例とし
ては、式(8) で表される銅フタロシアニン〔以下「Cu
PC」という〕等があげられる。
【0051】
【化7】
【0052】さらに他のホール輸送性材料としては、た
とえば式(9) で表されるカルバゾール三量体〔以下「T
CTB」という〕、式(10)で表されるフェノチアジン三
量体〔以下「PTTB」という〕、および式(11)で表さ
れるフェノキサジン三量体〔以下「POTB」という〕
等があげられる。
【0053】
【化8】
【0054】
【化9】
【0055】これらホール輸送性材料は単独で使用でき
る他、2種以上を併用することもできる。上記例示の各
ホール輸送性材料はいずれもホール輸送能にすぐれてい
るため、これらホール輸送性材料からなるホール注入輸
送層を備えたの有機の層は、陽極である透明導電膜か
らのホールの注入効率が向上し、発光効率、発光輝度が
さらに改善される。
【0056】また上記のようにホール注入輸送層は、ホ
ールの注入効率を向上させるので、の有機の層は、異
常な発熱が発生しない。しかも上記ホール注入輸送層を
構成するホール輸送性材料はいずれも耐熱性にすぐれる
ため、その上に積層された層が、素子の発光時の発熱等
により劣化するのが防止される。したがってホール注入
輸送層を備えたの有機の層は、発光寿命、安定性もさ
らに向上する。
【0057】の有機の層の、ホール注入輸送層以外の
層構成はとくに限定されず、従来公知の種々の単層構
造、多層構造の有機の層の構成を、そのまま採用するこ
とができる。つまりの有機の層は、従来公知の種々の
層構成の有機の層における、陽極からのホールの注入効
率を向上すべく、陽極としての透明導電膜の直上に、ホ
ール注入輸送層を介装したものと考えることができる。
【0058】たとえば図1(b) は、前記の、1,2,
4−トリアゾール誘導体の層22を含む有機の層2を備
えた素子の一例である、図1(a) の構成において、陽極
としての透明導電膜10の直上、すなわち透明導電膜1
0とホール輸送性発光層21との間に、ホール注入輸送
層20を介装したものに相当する。上記の層構成では、
ホール注入輸送層20の作用によって、陽極10からの
ホールの注入効率が向上するので、とくに青色発光の発
光効率、発光輝度、発光寿命ならびに安定性をさらに向
上することができる。
【0059】の有機の層を構成する、ホール注入輸送
層を含む各層は、前記の有機の層を構成する各層と同
様に、真空蒸着法等の気相成長法や、あるいは溶液塗布
法等によって形成することができ、また上記各層は、バ
インダー樹脂、各種添加剤等の、層の機能に直接関係な
い他の成分を含んでいてもよい。上記等の有機の層
の上に形成される陰極としては、たとえばマグネシウム
と銀を共蒸着させたマグネシウム/銀電極層等の通常の
電極層が使用できるが、とくにアルミニウム/リチウム
電極層が、陰極として好適である。
【0060】アルミニウム/リチウム電極層は、他の電
極層に比べて電子の注入効率がよいため、素子の発光効
率、発光輝度がさらに改善される。またアルミニウム/
リチウム電極層は、上記のように電子の注入効率が高い
ため、素子の異常な発熱が発生せず、したがって素子の
発光寿命、安定性もさらに向上する。
【0061】
【実施例】以下に本発明を、実施例、比較例に基づき説
明する。洗浄効果の確認 シート抵抗15Ω/□のITO(インジウム−チン−オ
キサイド)コートガラス基材(旭硝子社製、ITO膜厚
1500〜1600Å)を、界面活性剤、水、イソプロ
パノールおよびメタノールでこの順に超音波洗浄し、乾
燥させた直後、そのITO膜の表面の水の接触角を測定
したところ、洗浄処理前は90°であった接触角が25
〜30°まで低下した。
【0062】そこで、超音波洗浄後のITOコートガラ
ス基材を、引き続いて、室温で希硫酸(水で5倍に希釈
したもの)中に10分間浸漬して酸洗浄した後、蒸留水
で酸を洗い落として乾燥させたところ、ITO膜の表面
の水の接触角を、15〜20°まで低下させることがで
きた。一方、酸洗浄に代えて、超音波洗浄後のITOコ
ートガラス基材を、プラズマ処理装置であるアッシャー
装置を用いて、下記の条件で60秒間、プラズマ処理
(ドライ洗浄)したところ、ITO膜の表面の水の接触
角を、5〜20°まで低下させることができた。 〈プラズマ処理条件〉 *導入ガス圧 O2 ガス:0.4Torr CF4 ガス:0.06Torr *基材温度 120℃ *プラズマ出力 100W実施例1 上記洗浄効果の確認試験と同様の条件で、界面活性剤、
水、イソプロパノールおよびメタノールでこの順に超音
波洗浄し、乾燥させた後、アッシャー装置を用いてプラ
ズマ処理(ドライ洗浄)したITOコートガラス基材
(ITO膜表面の水の接触角5〜20°)を、処理後直
ちに真空蒸着装置のチャンバー内にセットし、装置を作
動させて、チャンバー内を真空状態にした。
【0063】つぎに、上記ITOコートガラス基材のI
TO膜(陽極)の表面に、ホール注入輸送材料として
の、前記式(5) で表されるMTDATA、ホール輸送性
発光材料としての、前記式(2) で表されるTPD、1,
2,4−トリアゾール誘導体としての、前記式(1) で表
されるTAZ、ならびに電子輸送材料としての、前記式
(4) で表されるAlqをこの順に、真空蒸着法により成
膜した。発光領域の寸法は縦0.5cm、横0.5cmの正
方形状であった。また蒸着の条件はいずれの層の場合
も、到達真空度:2×10-5Torr、基材温度:室温、蒸
着速度:2〜4Å/秒であり、形成された各層の膜厚
は、MTDATA層(ホール注入輸送層)=200Å、
TPD層(ホール輸送性発光層)=300Å、TAZ層
(1,2,4−トリアゾール誘導体の層)=150Å、
Alq層(電子輸送層)=350Åであった。
【0064】つぎに上記Alq層の上に、マグネシウム
と銀を10:1の蒸着速度比で共蒸着して膜厚1500
Å、Mg/Ag=10/1(モル比)のMg/Ag電極層(陰
極)を形成して、図1(b) に示す層構造の有機エレクト
ロルミネッセンス素子を得た。上記のようにして作製し
た有機エレクトロルミネッセンス素子のITO膜を陽
極、Mg/Ag電極層を陰極として、室温、大気中で両電極
間に直流電場を印加して発光層を発光させ、その発光輝
度を、輝度計(ミノルタ社製のLS−100)を用いて
測定したところ、TPD層から、12Vの駆動電圧で最
大輝度9800cd/m2 の青色発光が観測された。
【0065】また上記素子を、窒素ガス不活性雰囲気
中、室温の条件下、初期輝度100cd/m2 で連続発光
させて、その発光輝度の半減期(輝度が50cd/m2
なるまでの時間)を計測したところ200時間であっ
た。実施例2 ホール注入輸送層を構成する材料として、MTDATA
に代えて、前記式(7)で表されるTCTAを用いたこと
以外は、実施例1と同様にして、図1(b) に示す層構造
の有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。各層
の膜厚は、TCTA層(ホール注入輸送層)=150
Å、TPD層(ホール輸送性発光層)=400Å、TA
Z層(1,2,4−トリアゾール誘導体の層)=150
Å、Alq層(電子輸送層)=300Åであった。
【0066】上記素子を、実施例1と同様にして発光さ
せたところ、TPD層から、12Vの駆動電圧で最大輝
度11000cd/m2 の青色発光が観測された。また上
記素子の発光輝度の半減期を、実施例1と同様にして計
測したところ240時間であった。実施例3 ホール注入輸送層を構成する材料として、MTDATA
に代えて、前記式(8)で表されるCuPCを用いたこと
以外は、実施例1と同様にして、図1(b) に示す層構造
の有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。各層
の膜厚は、CuPC層(ホール注入輸送層)=150
Å、TPD層(ホール輸送性発光層)=400Å、TA
Z層(1,2,4−トリアゾール誘導体の層)=150
Å、Alq層(電子輸送層)=300Åであった。
【0067】上記素子を、実施例1と同様にして発光さ
せたところ、TPD層から、12Vの駆動電圧で最大輝
度8000cd/m2 の青色発光が観測された。また上記
素子の発光輝度の半減期を、実施例1と同様にして計測
したところ140時間であった。実施例4 Mg/Ag電極層に代えて、Alq層の上に、アルミニウム
とリチウムを100:1の蒸着速度比で共蒸着して膜厚
1500Å、Al/Li=100/1(モル比)のAl/Li電
極層を形成したこと以外は、実施例2と同様にして、図
1(b) に示す層構造の有機エレクトロルミネッセンス素
子を作製した。各層の膜厚は、TCTA層(ホール注入
輸送層)=150Å、TPD層(ホール輸送性発光層)
=450Å、TAZ層(1,2,4−トリアゾール誘導
体の層)=150Å、Alq層(電子輸送層)=250
Åであった。
【0068】上記素子を、実施例1と同様にして発光さ
せたところ、TPD層から、12Vの駆動電圧で最大輝
度14000cd/m2 の青色発光が観測された。また上
記素子の発光輝度の半減期を、実施例1と同様にして計
測したところ、1000時間経過しても半減に至らず、
高い発光輝度を維持した。比較例1 前記洗浄効果の確認試験と同様の条件で、界面活性剤、
水、イソプロパノールおよびメタノールでこの順に超音
波洗浄し、乾燥させたITOコートガラス基材(ITO
膜表面の水の接触角25〜30°)を使用したこと以外
は、実施例1と同様にして、図1(b) に示す層構造の有
機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0069】上記素子を、実施例1と同様にして発光さ
せたところ、TPD層から、12Vの駆動電圧で最大輝
度4000cd/m2 の青色発光が観測された。また上記
素子の発光輝度の半減期を、実施例1と同様にして計測
したところ、僅か20時間で半減した。実施例5 MTDATA層を省略したこと以外は、実施例1と同様
にして、図1(a) に示す層構造の有機エレクトロルミネ
ッセンス素子を作製した。各層の膜厚は、TPD層(ホ
ール輸送性発光層)=400Å、TAZ層(1,2,4
−トリアゾール誘導体の層)=150Å、Alq層(電
子輸送層)=400Åであった。
【0070】上記素子を、実施例1と同様にして発光さ
せたところ、TPD層から、12Vの駆動電圧で最大輝
度6000cd/m2 の青色発光が観測された。また上記
素子の発光輝度の半減期を、実施例1と同様にして計測
したところ90時間であった。実施例6 前記洗浄効果の確認試験と同様の条件で、界面活性剤、
水、イソプロパノールおよびメタノールでこの順に超音
波洗浄し、引き続いて、室温で希硫酸(水で5倍に希釈
したもの)中に10分間浸漬して酸洗浄した後、蒸留水
で酸を洗い落として乾燥させたITOコートガラス基材
(ITO膜表面の水の接触角15〜20°)を使用した
こと以外は、実施例1と同様にして、図1(b) に示す層
構造の有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0071】上記素子を、実施例1と同様にして発光さ
せたところ、TPD層から、12Vの駆動電圧で最大輝
度7800cd/m2 の青色発光が観測された。また上記
素子の発光輝度の半減期を、実施例1と同様にして計測
したところ160時間であった。実施例7 実施例6と同様に酸洗浄し、蒸留水で酸を洗い落とした
後、乾燥させたITOコートガラス基材を、引き続い
て、アッシャー装置を用いて実施例1と同条件でプラズ
マ処理(ドライ洗浄)した。ITO膜表面の水の接触角
は5〜15°であった。
【0072】このITOコートガラス基材を、処理後直
ちに真空蒸着装置のチャンバー内にセットし、装置を作
動させて、チャンバー内を真空状態にした。そして、実
施例1と同様にして、図1(b) に示す層構造の有機エレ
クトロルミネッセンス素子を作製した。上記素子を、実
施例1と同様にして発光させたところ、TPD層から、
12Vの駆動電圧で最大輝度9600cd/m2 の青色発
光が観測された。
【0073】また上記素子の発光輝度の半減期を、実施
例1と同様にして計測したところ190時間であった。
【0074】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
水の接触角が25°未満となるように洗浄処理された、
透明導電性基材の透明導電膜の表面に、素子を構成する
単層または複層の有機の層を形成するので、初期の発光
輝度が高くかつその発光輝度にばらつきがない上、発光
寿命、安定性にすぐれた有機エレクトロルミネッセンス
素子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) は本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス素子の、層構成の一例を示す断面図、同図(b) は層
構成の他の例を示す断面図である。
【符合の説明】
1 透明導電性基材 2 有機の層 10 透明導電膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥居 靖子 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水の接触角が25°未満となるように洗浄
    処理された、透明導電性基材の透明導電膜の表面に、素
    子を構成する単層または複層の有機の層が形成されたこ
    とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 【請求項2】有機の層が、少なくとも、1,2,4−ト
    リアゾール誘導体の層を含んでいる請求項1記載の有機
    エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】有機の層のうち透明導電膜の直上の層が、
    ホール輸送性材料からなるホール注入輸送層である請求
    項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】有機の層の上に、アルミニウム/リチウム
    電極層が形成されている請求項1記載の有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】透明導電性基材の透明導電膜の表面を、水
    の接触角が25°未満となるように洗浄処理した後、当
    該透明導電膜上に、素子を構成する単層または複層の有
    機の層を形成することを特徴とする有機エレクトロルミ
    ネッセンス素子の製造方法。
  6. 【請求項6】透明導電性基材の透明導電膜の表面を、界
    面活性剤、水および有機溶媒でこの順に超音波洗浄した
    後、さらに酸洗浄およびプラズマ処理のうちの少なくと
    も一方を施すことで、当該透明導電膜の表面の、水の接
    触角が25°未満となるようにする請求項5記載の有機
    エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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