JPH07220224A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH07220224A
JPH07220224A JP778594A JP778594A JPH07220224A JP H07220224 A JPH07220224 A JP H07220224A JP 778594 A JP778594 A JP 778594A JP 778594 A JP778594 A JP 778594A JP H07220224 A JPH07220224 A JP H07220224A
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substrate
soft magnetic
magnetic thin
thin film
magnetic head
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JP778594A
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English (en)
Inventor
Akio Kitatani
明雄 北谷
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 磁気ヘッドは、二種類の軟磁性薄膜4a・4
bを備えており、軟磁性薄膜4a・4bは、基板1に形
成した断面略V字状の溝の両斜面にそれぞれ所定の膜厚
で形成されたものである。各軟磁性薄膜4a・4bに
は、それぞれコイル巻線が施されている。 【効果】 1ヶの磁気ヘッドで、複数のトラック幅に対
応可能となり、ジッタ発生の軽減、製造コストの削減を
実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオレコーダ等の磁
気記録再生装置において、磁気回路を構成する軟磁性薄
膜と、この軟磁性薄膜を支持する基板とを有する磁気ヘ
ッド及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録技術の高度化にともない、例え
ばメタルテープ等の高保磁力媒体が主流になってきた現
在、磁気ヘッドに使用されるコア材料は、高い飽和磁束
密度を有し、かつ挟トラック化されたものが要求されて
いる。
【0003】このような状況の下、従来の磁気ヘッドに
は、例えば図23に示すような磁気ヘッドチップ43が
用いられている。この磁気ヘッドチップ43は、高い飽
和磁束密度を有する軟磁性薄膜42をコア材料として用
いており、基板50に予め形成された略V字状溝の片側
斜面に、上記軟磁性薄膜42が略トラック幅に相当する
膜厚で形成されている。そして、低融点ガラス41で基
板50及び軟磁性薄膜42をモールドすることによっ
て、この磁気ヘッドチップ43では、軟磁性薄膜42
が、基板50と低融点ガラス41とで挟持された構造に
なっている。
【0004】このような磁気ヘッドは、アジマス角度が
+6°・−6°のものが一個ずつ組み合わされて一対と
なり、図24に示すように、一対の磁気ヘッド45・4
5は、回転ドラム44の180°対向したところにそれ
ぞれ配置されている。この回転ドラム44には、多用な
用途に対応できるようトラック幅(以下、Twと称す
る)等の異なる数種類の磁気ヘッド45〜48が搭載さ
れている。
【0005】これらの磁気ヘッド45〜48の内訳とし
ては、標準モード用としてTw58μmの磁気ヘッド4
5・45が一対、三倍モード用としてTw19μmの磁
気ヘッド46・46が一対、さらに、音声用ヘッドとし
てTw26μmの磁気ヘッド47・47が一対、消去用
の磁気ヘッド48が1ヶである。すなわち、回転ドラム
44には、合計7ヶの磁気ヘッド45〜48が搭載され
ている。また、近年では、11ヶのヘッドが搭載された
回転ドラムも製品化されている。
【0006】さらに、最近では、ディジタル画像信号等
を記録再生するディジタルビデオテープレコーダ(以下
D−VTRと記す)用のシステムにおいて、その小型化
に伴い、回転ドラムの径が小さくなってきている。この
ため、回転ドラムに搭載される磁気ヘッドの数も2〜5
ヶと少なくなってきている。このようなシステムでは、
例えば図25に示すように、回転ドラム52には、一対
の磁気ヘッド51・51が搭載されているだけである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在の多様
化した回転ドラムでは、複数のヘッドが搭載されている
場合でも、例えば標準モードの再生を行う場合に使用す
るヘッドは、Tw58μmのヘッドと音声用ヘッドのみ
であり、その他のヘッドは、テープに接触しているもの
の、使われていないことになる。ヘッドは、回転ドラム
の外周面より数十μm突出して取付けられているため、
ヘッドが磁気テープに対して突入および離脱する際に
は、磁気テープを叩く現象を起こす。この現象により、
磁気テープには、進行方向に振動が発生し、この振動が
記録、再生中のヘッドとテープとの相対速度を変動させ
るため、ジッタが発生する。したがって、回転ドラムへ
の磁気ヘッドの搭載数が多い程、上記ジッタの発生は、
大きな問題となっている。
【0008】さらに、回転ドラムに磁気ヘッドを取付け
る際、それぞれ一対のヘッド間での角度調整と高さ調
整、さらに隣接しているヘッド同士の角度調整(ギャッ
プ間隔調整)と高さ調整を正確に行うことが必要である
が、回転ドラムに搭載される磁気ヘッドの数が多くなる
と、これらの調整を正確に行うことは困難である。この
ため、磁気ヘッド数の増加による作業性の悪化は、製造
コストの上昇を招来する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る磁
気ヘッドは、上記の課題を解決するために、磁気回路を
形成する軟磁性薄膜と、この軟磁性薄膜を支持する基板
とを備えた一対の基板ブロックが、所定のギャップを形
成するように接合された磁気ヘッドにおいて、接合され
た一対の基板ブロックのうちの少なくとも一方の基板ブ
ロックに設けられた軟磁性薄膜は、磁気ヘッドの端部側
で分割されており、分割された各軟磁性薄膜ごとにコイ
ル巻線が施されていることを特徴としている。
【0010】また、請求項2の発明に係る磁気ヘッド
は、上記の課題を解決するために、請求項1記載の磁気
ヘッドにおいて、磁気ヘッドの端部側で分割された各軟
磁性薄膜は、基板ブロックにおける他の基板ブロックと
の対向面において隣接し、連続した領域を形成すること
を特徴としている。
【0011】また、請求項3の発明に係る磁気ヘッドの
製造方法は、上記の課題を解決するために、磁気回路を
形成する軟磁性薄膜と、この軟磁性薄膜を支持する基板
とを備えた一対の基板ブロックが、所定のギャップを形
成するように接合される磁気ヘッドの製造方法におい
て、基板に形成した断面略V字状の複数の溝の両斜面に
それぞれ所定の膜厚で軟磁性薄膜を成膜することにより
作製された基板ブロックを上記一対の基板ブロックの少
なくとも一方に用いると共に、磁気ヘッドの端部側で軟
磁性薄膜が分岐した形状となるように、接合した基板ブ
ロックを切断することを特徴としている。
【0012】また、請求項4の発明に係る磁気ヘッドの
製造方法は、上記の課題を解決するために、磁気回路を
形成する軟磁性薄膜と、この軟磁性薄膜を支持する基板
とを備えた一対の基板ブロックが、所定のギャップを形
成するように接合される磁気ヘッドの製造方法におい
て、基板に形成した断面略V字状の複数の溝の両斜面に
それぞれ所定の膜厚で軟磁性薄膜を成膜することにより
作製された第1の基板ブロックと、基板に形成した断面
略V字状の複数の溝の片側の斜面にのみ、上記第1の基
板ブロックに形成した両軟磁性薄膜の膜厚の合計に相当
する膜厚で軟磁性薄膜を成膜することにより作製された
第2の基板ブロックとを接合し、第1の基板ブロックに
おける端部側で軟磁性薄膜が分岐した形状となるよう
に、接合した基板ブロックを切断することを特徴として
いる。
【0013】また、請求項5の発明に係る磁気ヘッド
は、上記の課題を解決するために、磁気回路を形成する
軟磁性薄膜と、この軟磁性薄膜を支持する基板とを備え
た磁気ヘッドにおいて、アジマス角の異なる複数のギャ
ップを有し、各ギャップにそれぞれ独立して磁界を発生
させるため、各ギャップを形成する軟磁性薄膜にそれぞ
れコイル巻線が施されていることを特徴としている。
【0014】また、請求項6の発明に係る磁気ヘッドの
製造方法は、上記の課題を解決するために、磁気回路を
形成する軟磁性薄膜をトラック幅に相当する膜厚で基板
上に形成し、所望のアジマス角をつけて片側チップを作
製すると共に、アジマス角の異なる一対の片側チップを
その厚さ方向にギャップをそろえて接着することを特徴
としている。
【0015】
【作用】請求項1の構成によれば、磁気ヘッドは、少な
くともその一端側で分割された軟磁性薄膜を備えてお
り、分割された各軟磁性薄膜ごとにコイル巻線が施され
ている。したがって、各軟磁性薄膜を独立して動作させ
ることが可能になり、通電するコイルを使用するモード
のトラック幅に応じて選択することにより、1ヶの磁気
ヘッドで、異なるトラック幅の磁気回路を構成すること
が可能になる。
【0016】したがって、1ヶの磁気ヘッドで、複数の
トラック幅に対応することが可能となり、トラック幅に
応じて個別に磁気ヘッドを搭載していた前記従来と比較
して、回転ドラムの外周面に突出して取付けられる磁気
ヘッドの数を減らすことができる。この結果、テープ叩
きの現象が発生する頻度も少なくなり、ジッタの発生を
軽減できる。また、搭載数が減少することにより、正確
な位置調整を要する取付け作業も容易となり、製造コス
トを低減できる。
【0017】また、請求項2の構成によれば、磁気ヘッ
ドの端部で分割されている両軟磁性薄膜は、基板ブロッ
クにおける対向面で隣接し、連続した領域を形成してい
るので、分割された軟磁性薄膜ごとに巻線したコイル両
方に通電すれば、この磁気ヘッドは、両軟磁性薄膜の膜
厚を合計した幅に相当するトラック幅に対応できると共
に、いずれか一方のコイルのみに通電すれば、いずれか
一方の軟磁性薄膜の膜厚に相当するトラック幅に対応可
能となる。例えば、分岐した軟磁性薄膜のうちの一方の
膜厚を19μmに、他方の膜厚を39μmに設定した場
合には、ビデオテープレコーダ等において、トラック幅
19μmの三倍モードの場合には、19μmの軟磁性薄
膜のみを動作させる一方、トラック幅58μmの標準モ
ードの場合には、両方の軟磁性薄膜を動作させるように
することにより、一つの磁気ヘッドを三倍モードと標準
モードとに共用できる。したがって、回転ドラムに上記
二つのモードに対応して個別に磁気ヘッドを搭載する必
要がなくなり、磁気ヘッドの搭載数を減少できることに
より、ジッタ発生の軽減、製造コストの削減を実現でき
る。
【0018】また、請求項3の方法によれば、接合する
一対の基板の少なくとも一方に、基板に形成した断面略
V字状の溝の両斜面に軟磁性薄膜を成膜することにより
作製される基板ブロックを用いている。この基板ブロッ
クを用いることにより、磁気ヘッドの端部側で分岐され
た軟磁性薄膜を有する磁気ヘッドを提供することが可能
となる。このようにして得られた磁気ヘッドは、例えば
分岐した軟磁性薄膜ごとにコイル巻線を施すことによ
り、各軟磁性薄膜を選択的に動作させることが可能にな
るため、複数のトラック幅に対応可能な磁気ヘッドを提
供できる。したがって、回転ドラムに搭載される磁気ヘ
ッドの数が減少することにより、余分なデープ叩きの現
象がなくなり、ジッタを著しく軽減できる。また、回転
ドラムへの磁気ヘッドの取付けにおいても、磁気ヘッド
の数が少なくなるので、容易になり、製造コストの軽減
が図れる。
【0019】また、請求項4の方法によれば、基板に形
成された断面略V字状の溝の両斜面に軟磁性薄膜を形成
した第1の基板ブロックと、上記溝の片側斜面にのみ軟
磁性薄膜を形成した第2の基板ブロックとを用いて磁気
ヘッドを作製している。両側の斜面に軟磁性薄膜を形成
する場合、一方の斜面に成膜を行った後、他方の斜面に
成膜を行う前に一旦成膜装置から基板を取出すという面
倒な工程が必要であるが、片側の斜面にのみ軟磁性薄膜
を形成する場合は、このような装置からの基板の取出し
は不要になり、連続して所望の膜厚の軟磁性薄膜を形成
することができる。また、上記溝に低融点ガラスを充填
する場合には、はみ出した余分な低融点ガラスを研削す
る段階で、溝の両斜面に軟磁性薄膜が形成されている
と、基板の頂点に合わせて高精度の加工が要求される。
しかしながら、片側斜面にのみ成膜されている場合に
は、基板の頂点から多少ずれても問題がなく、それほど
高精度な加工は要求されない。したがって、磁気ヘッド
の製造歩留りが向上すると共に工程数が削減される。
【0020】また、請求項5の構成では、磁気ヘッド
は、アジマス角の異なる複数のギャップを有しており、
各ギャップにそれぞれ独立して磁界を発生させるため、
各ギャップを形成する軟磁性薄膜にそれぞれコイル巻線
が施されている。したがって、映像用の磁気ヘッドが一
対のみで構成されている例えばD−VTR等において
は、従来で一対(2ヶ)必要だった磁気ヘッドを1ヶに
て対応可能となり、ジッタ発生を防ぐことができると共
に、回転ドラムへの取付け作業の簡略化を実現できる。
【0021】また、請求項6の方法によれば、軟磁性薄
膜をトラック幅に相当する膜厚で基板上に形成し、所望
のアジマス角をつけて片側チップを作製すると共に、ア
ジマス角の異なる一対の片側チップをその厚さ方向にギ
ャップをそろえて接着することにより、アジマス角の異
なる二種のギャップを有する磁気ヘッドを提供できる。
したがって、これらのギャップに各々独立して磁界を発
生させることにより、例えばD−VTRのような一対の
磁気ヘッドのみで構成されている回転ドラムの場合、磁
気ヘッドの取付けが容易になると同時にジッタをも無く
すことができる。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図1
1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0023】本実施例に係る磁気ヘッドには、図2に示
すような高飽和磁束密度を有するヘッドチップ10が用
いられている。このヘッドチップ10は、例えば感光性
結晶化ガラス、結晶化ガラス、あるいは軟磁性フェライ
ト等の酸化物磁性材料により形成された一対の基板1・
1を有している。本実施例の磁気ヘッドは、この基板1
・1に、それぞれ所定の膜厚で二種類の軟磁性薄膜4a
・4bを形成したものであり、使用モードに応じて、上
記軟磁性薄膜4a・4bは独立、あるいは同時に動作す
るようになっている。
【0024】このようなヘッドチップ10の製造方法を
順をおって説明する。
【0025】まず、図3に示すように、上述の非磁性材
料または酸化物磁性材料からなる方形状の基板1の表面
に、所定の深さ及び所定のピッチ寸法Aで、断面略V字
状の複数の溝2…をダイシング加工により形成する。こ
のようにして形成された溝2…は、隣接し、かつ互いに
平行に位置している。その後、図4に示すように、上記
溝2…の片側斜面3a…に真空蒸着あるいはスパッタ法
により所定の膜厚でFe−Al−Si系合金からなる軟
磁性薄膜4a…を形成する。さらに、図5に示すよう
に、もう一方の片側斜面3b…に、上記軟磁性薄膜4a
…と同じ材料及び方法を用い、所定の膜厚で軟磁性薄膜
4b…を形成する。
【0026】次に、図6に示すように、上記軟磁性薄膜
4a…・4b…を形成した溝2…に低融点ガラス5を充
填する。続いて、図7に示すように、隣接する溝2…に
より基板1の上端面に形成された頂点と低融点ガラス5
の上端面との位置が一致するように、なおかつヘッド摺
動面(図において手前側の面)にはみ出した低融点ガラ
ス5を取り除くように、充填した低融点ガラス5を平面
状に研磨する。これにより、基板1の上端面において
は、上記溝2…の頂点で軟磁性薄膜4a…・4b…が隣
接する。
【0027】その後、図8に示すように、基板1におけ
る低融点ガラス5を充填した方の面に内部巻線溝6を形
成すると共に、低融点ガラス5を充填した面とは反対側
の面に外部巻線溝7を形成する。そして、SiO2 等の
非磁性ギャップ材(図示せず)を用いて、真空蒸着ある
いはスパッタリングにより、低融点ガラス5が充填され
た面であるギャップ面8aに所定のギャップを形成し
て、基板ブロック11aを作製する。
【0028】一方、溝2…の両斜面3a…・3b…にそ
れぞれ所定の膜厚で軟磁性薄膜4a・4bを形成した基
板1をもう1個用意し、上記と同様に、低融点ガラス5
の充填、研磨、ギャップの形成、外部巻線溝7の形成を
行うことにより図9に示すような基板ブロック11bを
作製する。
【0029】この後、図10に示すように、上記ギャッ
プ面8a・8b同士を対向させ、各ギャップ面8a・8
bにおける軟磁性薄膜4a・4bの位置が一致するよう
に、一対の基板ブロック11a・11bの位置合わせを
行う。そして、基板ブロック11a・11bを加圧固定
して、接合し、コアブロック9を作製する。
【0030】次に、図11に示すように、内部巻線溝6
が形成された方の基板ブロック11a側の側面から上記
のコアブロック9を研削し、研削により生じた溝12…
が上記内部巻線溝6に達するまで切り込む。そして、図
中に示した一点鎖線に沿って所定のピッチ寸法Bでコア
ブロック9を切断して、図2に示すような個々のヘッド
チップ10を得る。最後に、このヘッドチップ10を図
1に示すように、ベース板13に接着固定した後、コイ
ル巻線及びテープ研磨を施して磁気ヘッドが完成する。
【0031】上記の方法で作製された磁気ヘッドでは、
それぞれ所定の膜厚で形成された二種の軟磁性薄膜4a
・4bが、そのギャップ面の略中央部付近に隣接して連
続した領域を形成している。例えば一方の軟磁性薄膜4
aの膜厚を19μm、他方の軟磁性薄膜4bの膜厚を3
9μmとして形成した場合には、双方の軟磁性薄膜4a
・4bが隣接するギャップ面では、軟磁性薄膜の幅が、
双方の膜厚の合計である58μmとなる。軟磁性薄膜の
膜厚は、トラック幅(以下、Twと称する)に相当する
ので、各軟磁性薄膜4a・4bにそれぞれコイル巻線を
施し、Twに応じて動作させる軟磁性薄膜4a・4bを
選択することにより、磁気ヘッドは、互いに異なる複数
のTwに対応可能になる。
【0032】すなわち、Tw19μmの三倍モード時に
は、19μmの膜厚で形成した軟磁性薄膜4aに巻線し
たコイルのみに通電する一方、Tw58μmの標準モー
ド時には、両軟磁性薄膜4a・4bにそれぞれ巻線した
両方のコイルに通電することにより、同一の磁気ヘッド
を標準モード用と三倍モード用に共用することが可能に
なる。尚、各軟磁性薄膜4a・4bの膜厚は、所望のT
wに応じて設定され、上記のように、軟磁性薄膜4a・
4bとで異なる値になる場合もあれば、等しい値になる
こともある。
【0033】上記のような磁気ヘッドを用いると、前記
した従来のように、Twに対応させて個別に磁気ヘッド
を設ける必要がなくなり、回転ドラムに搭載する磁気ヘ
ッドの数を減少できる。これにより、回転ドラムの外周
面から突出した状態で取付けられた磁気ヘッドが、磁気
テープに対して接触及び離脱する回数も減少し、テープ
叩きの現象が少なくなることから、ジッタを著しく軽減
させることが可能になる。
【0034】また、回転ドラムへの磁気ヘッドの取付け
作業時においても、磁気ヘッドの数が少なくなることか
ら、面倒な位置調整等の作業も少なくてすみ、取付け作
業が容易になるため、製造コストの低減を実現できる。
【0035】〔実施例2〕次に、本発明の他の実施例
を、図8、図12及び図13に基づいて説明すれば、以
下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施例の図
面に示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の
符号を付記し、その説明を省略する。
【0036】本実施例では、ヘッドチップを構成する一
対の基板ブロックのうちの一方に、前記した実施例1と
同様の、基板1に形成した溝2…の両斜面にそれぞれ所
定の膜厚で軟磁性薄膜4a…・4b…を形成した基板ブ
ロック11a(図8参照)を用いているが、他方の基板
ブロックには、基板に形成した溝の片側の斜面にのみ軟
磁性薄膜を形成したものを用いている。
【0037】ここで、溝の片側斜面にのみ軟磁性薄膜を
形成した基板ブロックの製造方法について説明する。
【0038】図12に示すように、基板1に断面略V字
状の複数の溝2…を形成し、この溝2…における片側斜
面3a…に、所定の膜厚で軟磁性薄膜4b…を形成す
る。続いて、上記軟磁性薄膜4b…上に所定の膜厚で軟
磁性薄膜4a…を形成する。この後は、前記実施例1と
同様に、上記溝2…に低融点ガラス5を充填し、低融点
ガラス5の研磨、ギャップの形成、外部巻線溝の形成等
を行い、基板ブロックとする。
【0039】そして、図13に示すように、上記の方法
で作製した基板ブロック11cと、前記した基板ブロッ
ク11aとを接合し、所定のピッチで切断することによ
り、ヘッドチップ21を作製する。上記基板ブロック1
1aにおいては、溝2の両斜面3a・3bに分割して軟
磁性薄膜4a・4bがそれぞれ形成されているものの、
そのギャップ面8aにおいては、前記実施例1でも述べ
たように、軟磁性薄膜4a・4bは隣接しているため、
ギャップ面8aにおける軟磁性薄膜の幅は、軟磁性薄膜
4a・4bの各膜厚の合計値に相当する。したがって、
軟磁性薄膜4a・4bを溝2の両斜面3a・3bに分け
て形成した基板ブロック11aでも、片側斜面3aに重
ねて形成した基板ブロック11cでも、ギャップ面8a
・面8cにおける軟磁性薄膜の幅は等しいはずである。
【0040】このため、ギャップ面8a・8cにおける
軟磁性薄膜4a・4bの位置が一致するように基板ブロ
ック11a・11cの接合を行い、さらに、軟磁性薄膜
4a・4bを分割して形成した基板ブロック11aに、
各軟磁性薄膜4a・4bごとにコイル巻線が行えるよ
う、溝12を形成しておくと、前記実施例1と同様に、
使用モードのTwに応じて、上記軟磁性薄膜4a・4b
を独立して、また同時に動作させる事が可能になる。こ
れにより、1つの磁気ヘッドで、複数の互いに異なる複
数のTwに対応することが可能になり、回転ドラムへの
磁気ヘッドの搭載数を減らすことができるので、テープ
叩きの現象が起こる回数が減少し、ジッタの発生を軽減
できると共に、回転ドラムへの磁気ヘッドの取付け作業
も容易になる。
【0041】上記の製造方法において、基板1に形成さ
れた溝2の両斜面3a・3bにそれぞれ所定の膜厚で軟
磁性薄膜4a・4bを形成する場合には、片側の斜面3
aに軟磁性薄膜4aを形成した後、基板1を一旦、成膜
装置から取出す必要がある。一方、溝の片側斜面3aに
のみ軟磁性薄膜4a・4bを重ねて形成する場合には、
基板1を成膜装置から取り出す必要がなく、二種類の軟
磁性薄膜4a・4bを続けて形成することができる。
【0042】また、低融点ガラス5をモールドした後、
余分な低融点ガラス5を研削する際、溝2の両斜面3a
・3bに軟磁性薄膜4a・4bを形成した場合には、溝
2の頂点に合わせて、軟磁性薄膜4a・4bが隣接した
状態で露出するよう高精度な研削加工が要求されるが、
片側斜面3aにのみ軟磁性薄膜4a・4bを形成した場
合には、溝2の頂点から多少ずれて研削が行われた場合
でも、それほど問題にはならないため、磁気ヘッドの歩
留りが向上する。
【0043】このように、ヘッドチップ21を構成する
一対の基板ブロックの一方を、上述のように、溝2の片
壁面3aにのみ軟磁性薄膜4a・4bを形成したものに
することにより、溝2の両壁面3a・3bにそれぞれ軟
磁性薄膜4a・4bを形成した基板ブロックを2ヶ用い
てヘッドチップを構成する場合(実施例1)と比較し
て、磁気ヘッドを作製する際の工程数が減少し、歩留り
の向上を実現できる。
【0044】〔実施例3〕次に、本発明の他の実施例
を、図14ないし図22に基づいて説明すれば、以下の
通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施例の図面に
示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号
を付記し、その説明を省略する。
【0045】本実施例の製造方法では、まず、図14に
示すように、方形状の基板30の表面に所定のピッチ寸
法Cで断面略V字状の複数の溝31…をダイシング加工
により形成する。その後、図15に示すように、上記溝
31…の一方の斜面32に真空蒸着あるいはスパッタ法
により所定の膜厚でFe−Al−Si系合金からなる軟
磁性薄膜33を形成する。次に、図16に示すように上
記溝31…に低融点ガラス34を充填し、続いて、図1
7に示すように溝31…の頂点と低融点ガラス34の上
端面とが一致するように、なおかつヘッド摺動面にはみ
出した低融点ガラス34を取り除くように、低融点ガラ
ス34を平面状に研磨する。
【0046】その後、図18に示すように、基板30の
両側面に内部巻線溝35と外部巻線溝36とをそれぞれ
形成し、さらにSiO2 等の非磁性ギャップ材(図示せ
ず)を用いて、真空蒸着あるいはスパッタリングによ
り、低融点ガラス34が充填された側の面であるギャッ
プ面37に所定のギャップを形成して、基板ブロック3
8とする。その後、上記一対の基板ブロック38・38
のギャップ面37・37同士を互いに対向させ、ギャッ
プ面37・37における軟磁性薄膜33・33の位置を
一致させるように位置合わせをし、加圧固定を行って、
基板ブロック38・38を接合する。
【0047】これにより、図19に示すようなコアブロ
ック39が作製されるが、基板ブロック38・38を接
合する際には、従来のように、各基板ブロック38・3
8の軟磁性薄膜33・33が一直線を形成するように接
合するのではなく、一方の基板ブロック38に形成され
た軟磁性薄膜33と、他方の基板ブロック38に形成さ
れた軟磁性薄膜33とが略V字状に並ぶように接合す
る。
【0048】次いで、上記コアブロック39に対し、ア
ジマス角度に相当する傾きを付け、図中一点鎖線に沿っ
てピッチDで切断する。その後、図20に示すように、
切断面28を平面状に、かつギャップの位置に(軟磁性
薄膜33・33の端部に相当)達するまで研磨する。そ
して、コイル巻線用の溝27を形成して、片側チップ2
9を得る。その後、一対の片側チップ29における上記
研磨面同士を対向させ、エポキシ樹脂または、UV樹脂
等にて両片側チップ29を接着し、図21に示すような
ヘッドチップ26とする。そして、このヘッドチップ2
6をベース板(図示せず)に接着固定した後、図22に
示すように、各片側チップ29・29の軟磁性薄膜33
・33ごとにコイル巻線を施す。そして、テープ研磨等
の処理を行うことにより、磁気ヘッドが完成する。
【0049】上記の方法により作製された磁気ヘッドに
は、アジマス角の異なる2ヶのギャップが設けられてい
る。そして、各片側チップ29・29ごとにコイル巻線
を行うことにより、各片側チップ29・29ごとに軟磁
性薄膜33を独立して動作させることが可能になる。し
たがって、アジマス角が異なる場合には、従来、2ヶ必
要であった磁気ヘッドを1ヶにすることが可能となり、
例えばD−VTRのように、アジマス角の異なる一対の
磁気ヘッドのみで回転ドラムが構成されている場合に
は、磁気ヘッドの搭載数を1ヶにすることができ、磁気
ヘッドの取付け作業が容易になると共に、ジッタを無く
すことも可能になる。
【0050】
【発明の効果】請求項1の発明に係る磁気ヘッドは、以
上のように、接合された一対の基板ブロックのうちの少
なくとも一方の基板ブロックに設けられた軟磁性薄膜
が、磁気ヘッドの端部側で分割されており、分割された
各軟磁性薄膜ごとにコイル巻線が施されている構成であ
る。
【0051】それゆえ、1ヶの磁気ヘッドで複数のトラ
ック幅に対応可能となるので、回転ドラムに搭載する磁
気ヘッドの数を減らすことができ、ジッタの発生を軽減
することが可能になるという効果を奏する。また、磁気
ヘッドの搭載数が減少することから、回転ドラムへの取
付け作業も容易になり、製造コストを削減できるという
効果を併せて奏する。
【0052】また、請求項2の発明に係る磁気ヘッド
は、以上のように、磁気ヘッドの端部側で分割された各
軟磁性薄膜が、基板ブロックにおける他の基板ブロック
との対向面において隣接し、連続した領域を形成する構
成である。
【0053】それゆえ、各軟磁性薄膜の膜厚の合計に相
当するトラック幅にも対応可能となるので、例えばビデ
オテープレコーダ等において、3倍モードと標準モード
とに対し、磁気ヘッドを共用できるという効果を奏す
る。
【0054】また、請求項3の発明に係る磁気ヘッドの
製造方法は、以上のように、基板に形成した断面略V字
状の複数の溝の両斜面にそれぞれ所定の膜厚で軟磁性薄
膜を成膜することにより作製された基板ブロックを上記
一対の基板ブロックの少なくとも一方に用いると共に、
磁気ヘッドの端部側で軟磁性薄膜が分岐した形状となる
ように、接合した基板ブロックを切断するものである。
【0055】それゆえ、複数のトラック幅に対応可能な
磁気ヘッドを提供することが可能となり、ジッタ発生の
低減、製造コストの削減を実現できるという効果を奏す
る。
【0056】また、請求項4の発明に係る磁気ヘッドの
製造方法は、以上のように、基板に形成した断面略V字
状の複数の溝の両斜面にそれぞれ所定の膜厚で軟磁性薄
膜を成膜することにより作製された第1の基板ブロック
と、基板に形成した断面略V字状の複数の溝の片側の斜
面にのみ、上記第1の基板ブロックに形成された両軟磁
性薄膜の膜厚の合計に相当する膜厚で軟磁性薄膜を成膜
することにより作製された第2の基板ブロックとを接合
し、第1の基板ブロックにおける端部側で軟磁性薄膜が
分岐した形状となるように、接合した基板ブロックを切
断するものである。
【0057】それゆえ、請求項3の発明に係る効果に加
えて、例えば一対の基板ブロックの両方に、溝の両斜面
に軟磁性薄膜を形成した基板ブロックを用いる場合と比
較して、磁気ヘッドの製造に要する工程数が減少し、磁
気ヘッドの製造歩留りを向上できるという効果を奏す
る。
【0058】また、請求項5の発明に係る磁気ヘッド
は、以上のように、アジマス角の異なる複数のギャップ
を有し、各ギャップにそれぞれ独立して磁界を発生させ
るため、各ギャップを形成する軟磁性薄膜にそれぞれコ
イル巻線が施されている構成である。
【0059】それゆえ、アジマス角が異なる場合でも、
1ヶの磁気ヘッドで対応可能となり、例えばアジマス角
の異なる一対の磁気ヘッドのみを回転ドラムに搭載した
D−VTR等においては、磁気ヘッドの搭載数を1ヶに
することができるので、ジッタの発生を防ぐことが可能
になると共に、取付け作業が容易になるため、製造コス
トを削減できるという効果を奏する。
【0060】また、請求項6の発明に係る磁気ヘッドの
製造方法は、以上のように、磁気回路を形成する軟磁性
薄膜をトラック幅に相当する膜厚で基板上に形成し、所
望のアジマス角をつけて片側チップを作製すると共に、
アジマス角の異なる一対の片側チップをその厚さ方向に
ギャップをそろえて接合するものである。
【0061】それゆえ、アジマス角の異なる複数のギャ
ップを有する磁気ヘッドを提供することが可能になるた
め、例えばD−VTR等においては、ジッタの発生を防
ぐことが可能になると共に、取付け作業が容易になるた
め、製造コストを削減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁気ヘッドの斜視図で
ある。
【図2】上記磁気ヘッドを構成するヘッドチップの斜視
図である。
【図3】上記磁気ヘッドの製造工程において、表面に溝
が形成された基板を示す正面図である。
【図4】上記溝の片側の斜面に軟磁性薄膜が形成された
基板を示す正面図である。
【図5】上記溝のもう片側の斜面にも軟磁性薄膜が形成
された基板を示す正面図である。
【図6】上記溝に低融点ガラスが充填された基板を示す
正面図である。
【図7】上記低融点ガラスが平面状に研磨された基板を
示す正面図である。
【図8】上記基板に内部巻線溝及び外部巻線溝を形成し
て作製された基板ブロックを示す斜視図である。
【図9】上記基板に外部巻線溝を形成して作製された基
板ブロックを示す斜視図である。
【図10】上記基板ブロックを接合して作製されたコア
ブロックを示す斜視図である。
【図11】側面にコイル巻線用の溝が形成されたコアブ
ロックを示す斜視図である。
【図12】本発明の他の実施例に係る磁気ヘッドの製造
工程において、溝の片側の斜面にのみ軟磁性薄膜が形成
された基板を示す正面図である。
【図13】上記磁気ヘッドを構成するヘッドチップの斜
視図である。
【図14】本発明のさらに他の実施例に係る磁気ヘッド
の製造工程において、表面に溝が形成された基板の正面
図である。
【図15】上記溝に軟磁性薄膜が形成された基板を示す
正面図である。
【図16】上記溝に低融点ガラスが充填された基板を示
す正面図である。
【図17】上記低融点ガラスが平面状に研磨された基板
を示す正面図である。
【図18】上記基板に内部巻線溝及び外部巻線溝を形成
して作製された基板ブロックを示す斜視図である。
【図19】上記基板ブロックを接合して作製されたコア
ブロックを示す斜視図である。
【図20】上記コアブロックを所定のピッチで切断して
得られた片側チップを示す斜視図である。
【図21】上記片側チップを接合して得られたヘッドチ
ップを示す斜視図である。
【図22】コイル巻線が施された上記ヘッドチップを示
す斜視図である。
【図23】従来の磁気ヘッドを構成するヘッドチップを
示す斜視図である。
【図24】上記磁気ヘッドを搭載した回転ドラムを示す
模式図である。
【図25】D−VTR用いられる回転ドラムの一例を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 基板 2 溝 3a・3b 片側斜面 4a・4b 軟磁性薄膜 5 低融点ガラス 8a〜8c ギャップ面 10 ヘッドチップ 11a 基板ブロック(第1の基板ブロック) 11c 基板ブロック(第2の基板ブロック) 21 ヘッドチップ 26 ヘッドチップ 29 片側チップ 30 基板 31 溝 33 軟磁性薄膜 38 基板ブロック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気回路を形成する軟磁性薄膜と、この軟
    磁性薄膜を支持する基板とを備えた一対の基板ブロック
    が、所定のギャップを形成するように接合された磁気ヘ
    ッドにおいて、 接合された一対の基板ブロックのうちの少なくとも一方
    の基板ブロックに設けられた軟磁性薄膜は、磁気ヘッド
    の端部側で分割されており、分割された各軟磁性薄膜ご
    とにコイル巻線が施されていることを特徴とする磁気ヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】磁気ヘッドの端部側で分割された各軟磁性
    薄膜は、基板ブロックにおける他の基板ブロックとの対
    向面において隣接し、連続した領域を形成することを特
    徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】磁気回路を形成する軟磁性薄膜と、この軟
    磁性薄膜を支持する基板とを備えた一対の基板ブロック
    が、所定のギャップを形成するように接合される磁気ヘ
    ッドの製造方法において、 基板に形成した断面略V字状の複数の溝の両斜面にそれ
    ぞれ所定の膜厚で軟磁性薄膜を成膜することにより作製
    された基板ブロックを上記一対の基板ブロックの少なく
    とも一方に用いると共に、磁気ヘッドの端部側で軟磁性
    薄膜が分岐した形状となるように、接合した基板ブロッ
    クを切断することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】磁気回路を形成する軟磁性薄膜と、この軟
    磁性薄膜を支持する基板とを備えた一対の基板ブロック
    が、所定のギャップを形成するように接合される磁気ヘ
    ッドの製造方法において、 基板に形成した断面略V字状の複数の溝の両斜面にそれ
    ぞれ所定の膜厚で軟磁性薄膜を成膜することにより作製
    された第1の基板ブロックと、基板に形成した断面略V
    字状の複数の溝の片側の斜面にのみ、上記第1の基板ブ
    ロックに形成された両軟磁性薄膜の膜厚の合計に相当す
    る膜厚で軟磁性薄膜を成膜することにより作製された第
    2の基板ブロックとを接合し、第1の基板ブロックにお
    ける端部側で軟磁性薄膜が分岐した形状となるように、
    接合した基板ブロックを切断することを特徴とする磁気
    ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】磁気回路を形成する軟磁性薄膜と、この軟
    磁性薄膜を支持する基板とを備えた磁気ヘッドにおい
    て、 アジマス角の異なる複数のギャップを有し、各ギャップ
    にそれぞれ独立して磁界を発生させるため、各ギャップ
    を形成する軟磁性薄膜にそれぞれコイル巻線が施されて
    いることを特徴とする磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】磁気回路を形成する軟磁性薄膜をトラック
    幅に相当する膜厚で基板上に形成し、所望のアジマス角
    をつけて片側チップを作製すると共に、アジマス角の異
    なる一対の片側チップをその厚さ方向にギャップをそろ
    えて接着することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
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