JPH07211948A - 微小トンネル接合超伝導トランジスタ - Google Patents

微小トンネル接合超伝導トランジスタ

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JPH07211948A
JPH07211948A JP6001421A JP142194A JPH07211948A JP H07211948 A JPH07211948 A JP H07211948A JP 6001421 A JP6001421 A JP 6001421A JP 142194 A JP142194 A JP 142194A JP H07211948 A JPH07211948 A JP H07211948A
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JP
Japan
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source
drain
tunnel junction
region
micro
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Pending
Application number
JP6001421A
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English (en)
Inventor
Akihiko Oi
明彦 大井
Toshiyuki Matsui
俊之 松井
Takeshi Suzuki
健 鈴木
Hiroshi Kimura
浩 木村
Hirohide Yamaguchi
太秀 山口
Koichi Tsuda
孝一 津田
Kazuo Koe
和郎 向江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07211948A publication Critical patent/JPH07211948A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ソース領域およびドレイン領域と微小トンネル
接合で形成される中央部領域上のゲート層に電圧を印加
してソース・ドレイン間電流を制御する超伝導トランジ
スタを、残留電荷にバイアス電圧が依存せず、かつ高速
で動作するようにする。 【構成】中央部領域の超伝導体あるいは半導体との間に
ショットキー障壁をゲート層を設けることにより、ドレ
イン・ソース間に印加するバイアス電圧が素子間で差が
なくなり、一定バイアスで動作するようになる。また、
応答速度も速くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小トンネル接合の大
きな静電エネルギーを利用してトンネル電子を制御する
3端子素子の微小トンネル接合超伝導トランジスタに関
する。
【0002】
【従来の技術】二つの超伝導体を非常に薄い絶縁膜で隔
てて形成された接合において、接合断面積が微小な場
合、接合をトンネルする電子は接合間の大きな静電エネ
ルギーによってそのトンネルが抑制される。例えば、接
合断面積が50nm×50nmで、絶縁膜の厚さが1n
m程度の微小接合では、電子対の静電エネルギーは温度
に換算して十数ケルビン程度の大きさとなる。従って、
系の温度と接合のジョセフソンエネルギーが接合の静電
エネルギーよりも小さいような微小トンネル接合では電
子対のトンネリングは抑制される。
【0003】図2は、Y.Kamigaki 、Excended Abstra
ct of 11th Symposium on Future Electron Devices (1
992)、p101に記載された微小トンネル接合超伝導トラン
ジスタを示す。この超伝導トランジスタは基板9上に超
伝導体3と絶縁体4および超伝導体1を積層して微小ト
ンネル接合を作製し、超伝導体1上に絶縁体4および超
伝導体2を積層して微小トンネル接合、絶縁体61およ
び金属62を積層してゲート部分をそれぞれ作製し、超
伝導体3にドレイン電極8、超伝導体2にソース電極
7、金属層62にゲート電極6が設けられている素子構
造を有する。上述の超伝導トランジスタの動作原理はド
レインとソース間にバイアス電圧Vを与えた場合、ゲー
ト電圧Ugを変化させて、超伝導体1の電荷を変調する
ことによりソース・ドレイン間を流れる電流を制御する
ものである。図3にゲート電圧とソース・ドレイン間を
流れる電流の特性を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような微小トン
ネル接合超伝導トランジスタは、K. K. Likharev、I
EEE Trans. Mag.、Vol.MAG−23、No. 2(198
7)、p1142 に提案されている容量結合型単一電子トラン
ジスタと同じ型に属するもので、超伝導体1の中央電極
に存在する残留電荷にバイアス電圧Vが依存してしま
う。そのため、図3に示すように中央部領域の残留電荷
の違いにより、素子1と素子2で電流ピークの現れるゲ
ート電圧値が変化する。
【0005】それ故、このトランジスタを集積化したV
LSIの素子として用いるには、入力電圧の設定値が画
一的にできないという欠点を有する。そして、絶縁膜6
1からなるゲートを介して超伝導体3の電荷を変調する
ため、素子の応答速度が遅くなる。また、超伝導体1に
直接金属のリード線を接続してしまうとリード線の浮遊
容量のため、ドレイン・ソース間をトンネルする電子対
を制御することが不可能になる。
【0006】本発明の目的は、以上の点を解決するた
め、残留電荷にバイアス電圧が依存しない素子で、高速
に動作する微小トンネル接合超伝導トランジスタを提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の微小トンネル接合超伝導トランジスタ
は、超伝導体よりなる中央部領域をはさんで絶縁層を介
して基板上に配置されたソース領域およびドレイン領域
と中央部領域とがそれぞれ微小トンネル接合で結合さ
れ、中央部領域の上に積層されたゲート層と中央部領域
との間にショットキー障壁が形成されたものとする。ソ
ース領域およびドレイン領域がそれぞれ超伝導体よりな
っても、金属よりなっても、あるいは半導体よりなって
もよい。別の本発明の微小トンネル接合超伝導トランジ
スタは、半導体よりなる中央部領域をはさんで基板上で
隣接するそれぞれ超伝導体よりなるソース領域およびド
レイン領域と中央部領域とがショットキー障壁で形成さ
れる微小トンネル接合で結合され、中央部領域の上に積
層されたゲート層と中央部領域との間にショットキー障
壁が形成されたものとする。いずれの場合も超伝導体が
Alであることが有効である。
【0008】
【作用】前記のK. K. Likharevの論文に記載されてい
るように、容量結合型単一電子トランジスタのゲート領
域のコンデンサ部分にシャント抵抗を有するような抵抗
接続の場合は、中央部領域に存在する残留電荷にドレイ
ン・ソース間のバイアス電圧Vは依存しない。また、微
小トンネル接合間の電荷の量子揺らぎによる接合間の電
子の高次トンネリングから生じる単一電子あるいは電子
対の制御不能性を避けるためには、中央部領域に接続す
る抵抗は量子抵抗h/e2 =25.8kΩより大きくなけ
ればならない。以上の二つの条件は、次の三つの場合満
たされる。
【0009】第一の場合は、超伝導体よりなるソース・
ドレイン領域と微小トンネル接合で結合された中央部領
域の超伝導体に、ゲート層がショットキー障壁を有する
接合を形成することにより上述の条件は達成される。こ
の方法では、ドレイン領域とソース領域との間にバイア
ス電圧を印加し、ゲート層で電圧を制御することによ
り、二つの微小トンネル接合間を電子対がトンネルして
いくことが可能となる。
【0010】第二の場合は、金属あるいは半導体よりな
るソース・ドレイン領域と微小トンネル接合で結合され
た中央部領域の超伝導体に、ゲート層がショットキー障
壁を有する接合を形成することにより上述の条件は達成
される。この方法では、ドレイン領域とソース領域との
間にバイアス電圧を印加し、ゲート層で電圧を制御する
と、ドレイン領域から中央部領域へ、中央部領域からド
レイン領域へと微小トンネル接合を単一電子がトンネル
していくことが可能となる。
【0011】第三の場合は、超伝導体よりなるソース・
ドレイン領域とショットキー障壁で形成される微小トン
ネル接合で結合された中央部領域の半導体に、ゲート層
がショットキー障壁を有する接合を形成することにより
上述の条件は達成される。この方法では、ドレイン領域
とソース領域との間にバイアス電圧を印加し、ゲート層
で電圧を制御すると、ドレイン領域の超伝導体の準粒子
が中央部領域の半導体へ、そして中央部領域の半導体の
単一電子がドレイン領域へと微小トンネル接合間をトン
ネルしていくことが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、図2を含めて共通の部分に同一の符号
を付した図を引用して本発明の三つの実施例について説
明する。図1に示す本発明の一実施例の微小トンネル接
合超伝導トランジスタでは、ガラスよりなる基板9の上
に長さ100nm、幅50nm、厚さ50nmのAlか
らなる中央部領域1をはさんでいずれも長さ10μm、
幅50nm、厚さ50nmのAlからなるソース領域2
およびドレイン領域3がそれぞれ厚さ1nmのAlOx
からなる絶縁膜4を介して形成されている。中央部領域
1の上には、Alとの間にショットキー障壁を形成する
Si半導体膜5が積層されており、ゲート端子Gに接続
されたゲート電極6が接触している。ソース領域2およ
びドレイン領域3にはそれぞれソース端子Sに接続され
たソース電極7、ドレイン端子8に接続されたドレイン
電極8が接触している。
【0013】Alは1.75K以下で超伝導体となり、中
央部領域1とソース領域2およびドレイン領域3の間は
微小トンネル接合でゲート端子Gを介して半導体膜5に
印加されるゲート電圧により、ソース電極7、ドレイン
電極9間に流れる電流は図4に示すように制御される超
伝導トランジスタができ上がった。図4の電流のピーク
は、電子対がソース・ドレイン間に流れていることを示
し、図3と異なり、どの素子でも同一のゲート電圧であ
らわれている。
【0014】図5に示す本発明の異なる実施例の微小ト
ンネル接合超伝導トランジスタでは、ガラス基板7上に
長さ100nm、幅50nm、厚さ50nmのAlより
なる中央部領域1をはさんで、いずれも長さ10μm、
幅50nm、厚さ50nmのAuよりなるソース領域2
1およびドレイン領域31がそれぞれ厚さ1nmのAl
x の絶縁膜4を介して形成されている。中央部領域1
の上にはゲート電極の接触する半導体膜5が積層される
ことは図1の素子と同じであり、ソース領域21、ドレ
イン領域31にソース電極7、ドレイン電極8が接触し
ている。金属よりなるソース領域21およびドレイン領
域31と超伝導体よりなる中央部領域1の間は微小トン
ネル接合で結合され、図4と同様のゲート電圧・電流特
性が得られる。ソース領域21、ドレイン領域31をA
uの代わりにSi半導体により形成しても同様の特性が
得られた。
【0015】図6に示す別の本発明の一実施例の微小ト
ンネル接合超伝導トランジスタでは、ガラス基板7上に
長さ100nm、幅50nm、厚さ50nmのSiの中
央部領域11をはさんで、いずれも長さ10μm、幅5
0nm、厚さ50nmのAlよりなるソース領域2、ド
レイン領域3が接して形成されている。中央部領域11
の上には、Siとの間にショットキー障壁を形成するP
tよりなる金属膜51が積層され、ゲート電極6が接触
している。超伝導体のAlよりなるソース領域2および
ドレイン領域3と半導体よりなる中央部領域11とはシ
ョットキー障壁で形成される微小トンネル接合で結合さ
れ、このトランジスタのゲート電圧とソース・ドレイン
間を流れる電流との関係も図4と同様であった。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、ソース領域およびドレ
イン領域と微小トンネル接合で結合された超伝導体の中
央部領域あるいは半導体の中央部領域にショットキー障
壁を用いたゲートを設置することにより、ドレイン・ソ
ース間に印加するバイアス電圧が素子間に差異がなくな
り、一定バイアスで動作するようになる。また、ショッ
トキー障壁を用いたゲートを利用することにより、応答
速度の速い超伝導トランジスタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の微小トンネル接合超伝導ト
ランジスタの断面図
【図2】従来の微小トンネル接合超伝導トランジスタの
断面図
【図3】従来の微小トンネル接合超伝導トランジスタの
ソース・ドレイン間電流とゲート電圧との関係線図
【図4】本発明による微小トンネル接合超伝導トランジ
スタのソース・ドレイン間電流とゲート電圧との関係線
【図5】本発明の異なる実施例の微小トンネル接合超伝
導トランジスタの断面図
【図6】別の本発明の一実施例の微小トンネル接合超伝
導トランジスタの断面図
【符号の説明】
1、11 中央部領域 2、21 ソース領域 3、31 ドレイン領域 4 絶縁膜 5 半導体膜 51 金属膜 6 ゲート電極 7 ソース電極 8 ドレイン電極 9 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 浩 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 山口 太秀 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 津田 孝一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 向江 和郎 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超伝導体よりなる中央部領域をはさんで絶
    縁層を介して基板上に配置されたソース領域およびドレ
    イン領域と中央部領域とがそれぞれ微小トンネル接合で
    結合され、中央部領域の上に積層されたゲート層と中央
    部領域との間にショットキー障壁が形成されたことを特
    徴とする微小トンネル接合超伝導トランジスタ。
  2. 【請求項2】ソース領域およびドレイン領域が超伝導体
    よりなる請求項1記載の微小トンネル接合超伝導トラン
    ジスタ。
  3. 【請求項3】ソース領域およびドレイン領域が金属より
    なる請求項1記載の微小トンネル接合超伝導トランジス
    タ。
  4. 【請求項4】ソース領域およびドレイン領域が半導体よ
    りなる請求項1記載の微小トンネル接合超伝導トランジ
    スタ。
  5. 【請求項5】半導体よりなる中央部領域をはさんで基板
    上で隣接する超伝導体よりなるソース領域およびドレイ
    ン領域と中央部領域とがそれぞれショットキー障壁で形
    成される微小トンネル接合で結合され、中央部領域の上
    に積層されたゲート層と中央部領域との間にショットキ
    ー障壁が形成されたことを特徴とする微小トンネル接合
    超伝導トランジスタ。
  6. 【請求項6】超伝導体がアルミニウムである請求項1な
    いし5のいずれかに記載の微小トンネル接合超伝導トラ
    ンジスタ。
JP6001421A 1994-01-12 1994-01-12 微小トンネル接合超伝導トランジスタ Pending JPH07211948A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000070686A1 (fr) * 1999-05-14 2000-11-23 Hitachi, Ltd. Dispositif semi-conducteur, dispositif d'affichage d'image, et leur procede et appareil de fabrication
JP2007281489A (ja) * 1999-04-22 2007-10-25 Acorn Technologies Inc 静電的に制御されるトンネリング・トランジスタ
CN112614889A (zh) * 2020-12-16 2021-04-06 西安电子科技大学 基于纵向肖特基源隧穿结的全垂直场效应晶体管及方法

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