JPH0721131A - 計算装置 - Google Patents

計算装置

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JPH0721131A
JPH0721131A JP5143426A JP14342693A JPH0721131A JP H0721131 A JPH0721131 A JP H0721131A JP 5143426 A JP5143426 A JP 5143426A JP 14342693 A JP14342693 A JP 14342693A JP H0721131 A JPH0721131 A JP H0721131A
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JP
Japan
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memory
solution
calculation
value
input
Prior art date
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Pending
Application number
JP5143426A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Oba
敏朗 大場
Shuji Kaya
周治 加悦
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Filing date
Publication date
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Priority to US08/260,978 priority patent/US5528524A/en
Publication of JPH0721131A publication Critical patent/JPH0721131A/ja
Priority to JP33036198A priority patent/JP3372492B2/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F15/00Digital computers in general; Data processing equipment in general
    • G06F15/02Digital computers in general; Data processing equipment in general manually operated with input through keyboard and computation using a built-in program, e.g. pocket calculators

Abstract

(57)【要約】 【目的】 数値メモリに複数の文字からなる名前を使用
できる上、計算処理の制御を簡単に行うことができる計
算装置を提供する。 【構成】 複数の数値を記憶できる数値メモリと、上記
各数値メモリに対応して各数値メモリエリアを特定する
制御コードを記憶できるコードメモリと、上記各数値メ
モリに対応して入力された文字からなる名前を記憶でき
る名前メモリを備える。制御部3は、入力部2を通して
キー入力があった場合、数値メモリが選択されているか
どうかを判断する。数値メモリが選択されているとき、
選択された特定の数値メモリに対応する制御コードを上
記コードメモリからインプットバッファに格納して計算
処理に用いる。また、上記特定の数値メモリに対応する
名前を上記名前メモリから表示バッファに格納して、表
示部1に上記数値メモリの名前を表示させる制御を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は計算装置に関する。よ
り詳しくは、電卓(電子式卓上計算器)、関数電卓、ポ
ケットコンピュータなどの計算装置に関する。
【0002】また、操作者が入力した式と初期値から反
復解法によって目的値を得る計算装置に関する。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】通常
の電卓や関数電卓では、数値メモリを計算に使用する場
合、予め決められた1文字の名前(例として、A、B等)
を持つ数値メモリしか使用することができず、公式集や
教科書等で用いられているような複数の文字(記号含
む。この明細書全体を通して同様とする。)からなる変
数名と同じ名前で式を入力したり計算したりすることが
できない。これに対して、プログラム機能を持つポケッ
トコンピータでは、プログラムの中に複数の文字からな
る変数名を使用することができるが、プログラム文法に
沿ってプログラムを作成して実行する必要があるため、
操作者が複雑な操作をしなければならない。また、制御
側から見れば、プログラムで複数の文字からなる変数名
を使用する場合は、数値メモリの名前と数値を記憶する
メモリエリアを、例えばプログラム内容を格納すべきエ
リア内に確保しなければならないという問題がある。ま
た、複数のデータコードを解析したり、記憶、呼び出す
など煩雑な制御をしなければならないという問題があ
る。
【0004】そこで、この発明の第1の目的は、数値メ
モリに複数の文字からなる名前を使用できる上、計算処
理の制御を簡単に行うことができる計算装置を提供する
ことにある。
【0005】また、ニュートン法、最急降下法などの反
復解法では、ある式から、解や極大値、極小値など(以
下、単に「解」という。)を求める場合、初期値X0か
ら次のX1を求め、次はX1からX2を求め、というよ
うに繰り返して計算し、何回か計算を繰り返した後に最
終的に求める値を得る。このとき、初期値によって解が
求められたり求められなかったりする。しかし、どの初
期値は解が求められるかというのは式によって異なり、
一般的に初期値を設定することはできない。そこで、従
来の計算装置では、この反復解法を実行する場合、図1
5に示すように、まず操作者が計算対象となる式を入力
するとともに(S201)、上記式中の変数の初期値
と、必要ならば解が存在すると思われる範囲(以下「解
存在範囲」という。)を入力する(S202)。次に、
入力した式、初期値の値より実際の演算処理を行い(S
203)、解を求めたときは計算結果の数値、エラー時
はエラーメッセージなどを表示する(S204)。
【0006】上記演算処理(S203)は、図16に示
す手順で行う。まず、演算処理に対する各種ワークエリ
アの初期設定を行う(S211)。次に、反復解法の処
理を失敗したときに、カウンタKAISUに初期値を与
え直す回数(ループ回数)を設定する(S212)。例
えば、ループ回数は9とする。次に、反復解法処理を行
う(S213)。具体的には、図17に示すように、ま
ず、反復解法処理内での各種ワークエリアの初期設定を
行い(S221)、反復解法の最大の試行回数(ループ
回数)をカウンタcountに入れる(S222)。次に、
実際に入力Xから次のXを計算する(S223)。例え
ばニュートン法では、 X=X−f(X)/f'(X) …(1) (ただし、f(x)は操作者が入力した式、f'(X)はf(x)を
微分した式にXを代入した値である。)の計算を行う。
この計算で何かエラーが起きたときは(S224)、こ
の反復解法処理を終了する。エラーが無く、式(1)の
値(新たなX)が計算されていれば、解に達しているか
否かを判定して(S225)、解に達していれば終了す
る。一方、解に達していなければ、countの値から1を
引いて、S223に戻り、解に達するか、countの値が
ゼロ(S222で設定されたループ回数が終了)になる
まで、S223〜S226の処理を繰り返す。次に、図
16に示すように、この一連の反復解法処理(S21
3)で、演算エラーが発生したかどうかを判断する(S
214)。演算エラーが発生せず、解を正しく計算でき
たとき、式自体に文法的エラー(シンタックスエラー)
が起きたときなどは、そのままこの演算処理を終了す
る。そうでなく演算エラーが発生したときは、KAIS
Uの値から1を引いて、KAISUの値がゼロ(S21
2で設定されたループ回数が終了)になれば終了する
(S215)。KAISUの値がゼロでなければ、上記
解存在範囲内で新たな初期値を作成する(S216)。
具体的には、図18に示すように、操作者が入力した解
存在範囲の上限をR.HANI、下限をL.HANIと
し、新たな初期値を入れる場所をXとして、まず、Xに
R.HANIとL.HANIとの間を8等分した値を入れ
る(S231)。次に、カウンタAccに(9−KAIS
U)を入れる。つまり、初期値を作成する度毎に、Acc
に0,1,2…9が順番に入る。次に、初期値(L.HA
NI+X*Acc)を計算してXに入れる(S233)。
これにより、図14(a)に示すように、L.HANIから
R.HANIまで、左側(小さい側)から順番に初期値
を得て、KAISUの値がゼロになるまで、S213〜
S216の処理を繰り返す。そして、上に述べたよう
に、解が途中で求められればその値、どうしても解が求
められないときはエラー表示を行う(図15のS20
4)。
【0007】なお、図19は、関数電卓においてニュー
トン法を実行した場合の表示例を示している。同図(a)
に示すように、アプリケーションをスタートさせると、
「EQUATION?」と表示して、操作者に式の入力
を促す。操作者が例えば式X2−2=0を入力し、式中
の変数Xの初期値としてゼロを入力すると、それぞれ同
図(b),(c)に示すように表示される。必要ならば、同図
(d)に示すように、解存在範囲を入力する画面にして、
解存在範囲[a,b]を入力する。この例では、a=−
1×1010,b=1×1010である。演算処理を実行し
て、同図(e)に示すように、結果X=1.732050
8を表示を行う。ここでは、式の左辺Lと右辺Rの値を
同時に表示することにより、解に至ったか否かを操作者
に示している。
【0008】しかしながら、上記従来の計算装置では次
のような問題がある。
【0009】例えばニュートン法で方程式の解を求め
るアプリケーションにおいて(X−2)2+10=0と
なるXを求めることを考えた場合、この式には実数解は
ないため、所定の回数ニュートン法を実行しても解が求
められず、最終的には計算が打ち切られる。しかし、計
算の途中経過を考えると同じ値の辺りを行ったり来たり
しているだけであり、無用な時間がかかっているという
問題がある。
【0010】例えばニュートン法で方程式の解を求め
るアプリケーションにおいてlogX=0となるXを求め
ることを考えた場合、logXはX>0の範囲でしか式の
値が定義されていないため、計算の途中経過が一度でも
X≦0の範囲に入ると演算エラーとなる。ここで、従来
の如く解存在範囲を8等分して左側(小さい側)から順
番に初期値を与えていく場合、解存在範囲を−10〜1
0と設定したとすると、1〜5回目の初期値−10,−
7.5,−5,−2.5,0ではエラーとなり、6回目の初
期値2.5でやっと解が求められる。つまり、ある初期
値を与えてエラーとなったら、その初期値に近い値は同
じようなエラーが起こり易いにもかかわらず、従来は解
存在範囲内で左側(または右側)から順番に初期値を与
えているため、一旦エラーになると演算時間が長くなる
という問題がある。
【0011】また、計算途中で一旦エラーとなった場
合、エラー後の処理は、エラー表示を行うか、または、
別の初期値によって反復解法処理を行うかに限られてい
る。このため、その後の初期値設定を補助することがで
きず、結局、解を求めることができない場合ある。
【0012】そこで、この発明の第2の目的は、反復解
法を実行する場合に、簡単な制御で高速に解を求めるこ
とかでき、しかも、一旦エラーとなっても演算処理を継
続でき、解を求める可能性を高めることができる計算装
置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、請求項1に記載の計算装置は、キー入力を受け
る入力部と、各キー入力の内容を表す制御コードを格納
できるインプットバッファと、上記制御コードに対応す
る文字列を表す表示コードを格納できる表示バッファ
と、文字を表示できる表示部と、キー入力があったと
き、上記キー入力に対応する制御コードを上記インプッ
トバッファに格納し、上記インプットバッファに格納さ
れた制御コードを解析して、この制御コードに対応する
表示コード列を求めて上記表示バッファに格納し、上記
表示バッファに格納された表示コード列に対応する文字
列を上記表示部に表示させる制御を行う制御部を有する
計算装置であって、複数の数値を記憶できる数値メモリ
と、上記各数値メモリに対応して各数値メモリエリアを
特定する制御コードを記憶できるコードメモリと、上記
各数値メモリに対応して入力された文字からなる名前を
記憶できる名前メモリを備え、上記制御部は、上記入力
部を通してキー入力があった場合、上記数値メモリが選
択されているかどうかを判断して、上記数値メモリが選
択されているとき、選択された特定の数値メモリに対応
する制御コードを上記コードメモリから上記インプット
バッファに格納して計算処理に用いるとともに、上記特
定の数値メモリに対応する名前を上記名前メモリから上
記表示バッファに格納して、上記表示部に上記数値メモ
リの名前を表示させる制御を行うことを特徴としてい
る。
【0014】また、上記第2の目的を達成するため、請
求項2に記載の計算装置は、入力された式と、上記式中
の変数の初期値と、解存在範囲とに基づいて、制御部に
よって反復解法による演算処理を行い、解に達したとき
は計算結果の数値、エラー時はエラーメッセージを出力
する計算装置であって、解存在範囲の下限、上限をそれ
ぞれ記憶する下限メモリおよび上限メモリを備え、上記
制御部は、反復解法による演算処理のn次の途中結果X
nから(n+1)次の途中結果Xn+1を計算した場合、上
記Xn+1とXnとの大小を判定して、上記Xn+1がXnより
も大きいとき上記下限メモリにXnを格納して上記解存
在範囲からXnよりも小さい範囲を除く一方、Xn+1がX
nよりも小さいとき上記上限メモリにXnを格納して上記
解存在範囲からXnよりも大きい範囲を除き、上記Xn+1
が上記解存在範囲内にあるとき(n+2)次の計算を行
う一方、上記Xn+1が上記解存在範囲外にあるとき計算
を打ち切る制御を行うことを特徴としている。
【0015】また、請求項3に記載の計算装置は、入力
された式と、上記式中の変数の初期値と、解存在範囲と
に基づいて、制御部によって反復解法による演算処理を
行い、解に達したときは計算結果の数値、エラー時はエ
ラーメッセージを出力する計算装置であって、上記制御
部は、反復解法による演算処理の1回目,2回目の初期
値として、上記解存在範囲の下限値と上限値の一方,他
方を順に採用し、3回目以降の初期値として上記解存在
範囲内で2m分割(m=1,2,…)して得た点の値の
うち、分割次数mの低い方から順に、かつ、上記次数m
内で、直前の初期値から最も離間した値を採用する制御
を行うことを特徴としている。
【0016】また、請求項4に記載の計算装置は、入力
された式と、上記式中の変数の初期値と、解存在範囲と
に基づいて、制御部によって反復解法による演算処理を
行い、解に達したときは計算結果の数値、エラー時はエ
ラーメッセージを出力する計算装置であって、反復解法
による演算処理の(n−1)次の途中結果Xn-1とn次
の途中結果Xnの値を保存しておく第2,第1のメモリ
を備え、上記制御部は、(n+1)次の途中結果Xn+1
の計算途中に演算エラーが起こった場合、上記第2,第
1のメモリを参照して上記Xn-1とXnとの中点を新たな
nとして求め、このXnの値に基づいて再びXn+1を計
算する制御を行うことを特徴としている。
【0017】
【作用】請求項1に記載の計算装置では、制御部は、入
力部を通してキー入力があった場合、数値メモリが選択
されているかどうかを判断して、数値メモリが選択され
ているとき、選択された特定の数値メモリに対応する制
御コードをコードメモリからインプットバッファに格納
して計算処理に用いる。これとともに、上記特定の数値
メモリに対応する名前を名前メモリから表示バッファに
格納して、上記表示部に上記数値メモリの名前を表示さ
せる制御を行う。つまり、計算処理は、各数値メモリに
対応する制御コードを用いることによって、従来の一般
的な関数電卓と同様に、簡単に済ませられる。また、表
示部には、上記名前メモリに予め入力された各数値メモ
リに対応する名前が表示される。したがって、操作者
は、上記表示された名前で数値メモリを特定して、式計
算等に使用することが可能となる。
【0018】また、請求項2乃至4に記載の計算装置の
考え方は、それぞれ次の,,の通りである。
【0019】反復解法においてX0,X1,X2と計算
していくとき、式のグラフが滑らかであるならば、X0
よりX1が、X1よりX2が、より真の解に近づいてい
ることが期待される。例えば、X0から次のX1を計算
してX0より右側(大きい側)にきた場合、現在求めて
いる解の位置はX0よりも右側にあるであろうことが期
待される。逆に言えば、計算の途中結果XnがX0より
も左側(小さい側)に来て次のXn+1が右側に来た場
合、以後同じ辺りを行ったり来たりすることが多く、そ
の後計算を続けても真の解に到達しない公算が大きいと
考えられる。そこで、請求項2の計算装置では、計算の
途中結果Xnに基づいて解存在範囲を限定し、次の途中
結果Xn+1が上記限定した解存在範囲外に出たら、その
時点で解の探索を打ち切ることにする。具体的には、解
存在範囲を記憶しておく下限メモリL.KEIKA,上限
メモリR.KEIKAを設け、初期設定として数値の定
義されている範囲を与えておく。解を求める過程で、X
nからXn+1を計算したとき、Xn+1がXnより右側ならX
nより左側を、Xn+1がXnより左側ならXnより右側を、
解存在範囲から除外する。そして、Xn+1がこの範囲外
に出れば計算を打ち切る。これにより、無駄な時間を費
やすのが避けられ、動作が高速になる。
【0020】なお、一度同じ辺りを行ったり来たりする
と、その後計算を続けても真の解に到達しないという考
え方は、数学的には正しいものではない。計算を打ち切
らずに継続すれば解ける式が幾つでも存在する。ただ経
験的には、ほとんどの一般的な式は、一度行ったり来た
りするとそれ以後解に至らずに同じ辺りを行き来すると
いうことが言える。この改良は、そのような経験則を実
際の処理に取り入れたものである。
【0021】請求項3の計算装置では、操作者が入力
した解存在範囲から初期値を作成する場合、上記解存在
範囲内で過去に採用した初期値と最も遠い位置に存在す
る初期値を採用する。すなわち、上記解存在範囲内で2
m分割(m=1,2,…)して得た点の値のうち、分割
次数mの低い方から順に、かつ、上記次数m内で、直前
の初期値から最も離間した値を採用する。これにより、
従来に比して、短い施行回数で解が求められる可能性が
高まる。
【0022】例えば、図14(b)に例示するように、操
作者が入力した解存在範囲が、L.HANI,R.HAN
Iに下限,上限として設定されているものとする。ま
ず、L.HANIとR.HANIを順に初期値として与え
る(なお、図中の数字は初期値として採用される順番を
示している。)。次に、L.HANI(左端)とR.HA
NI(右端)との間の2等分点の値を初期値として与え
る。次にL.HANIとR.HANIとの間の4等分点で
あって2等分点ではない点(L.HANI,R.HANI
と上記2等分点との間の点)の値を順に初期値として与
える。次に、L.HANIとR.HANIとの間の8等分
点であって2等分点,4等分点ではない点の値を同様に
して与える。なお、初期値計算に際して、何等分点であ
るかは、カウンタ内に入っている初期値作成の回数に基
づいて定める。
【0023】反復解法の計算途中でエラーが起こって
計算継続が不可能になった場合であっても、そのエラー
の種類と起こった位置によっては、エラーが起こる以前
の途中結果の値を参照することにより解へ到達できるこ
とがある。
【0024】具体的には、反復解法による演算処理の
(n−1)次の途中結果Xn-1とn次の途中結果Xnの値
を保存しておく第2,第1のメモリを備える。例えば、
式f(X)の解を求めている場合について考える。数回計
算を繰り返した後、途中結果Xnに対して次のXn+1の計
算している最中、つまりf(Xn)の計算中にエラーが起こ
ったとする。f(Xn-1)の値が計算できて、解へと近づい
てきたのにf(Xn)でエラーとなったということは、解の
位置を飛び越してエラーとなる領域に入った可能性が高
く、したがって、Xn-1とXnとの間を調べれば解が存在
する可能性が高いと考えられる。しかし、Xn-1とXn
の間を調べるには、そこに至った反復解法とは別の方法
が必要となる。そこで、請求項4の計算装置では、X
n-1とXnの値を保存しておくメモリエリアを設けて、エ
ラーが起こった場合でXn-1とXnとの間を調べれば解が
存在する可能性が高いとき、上記第2,第1のメモリを
参照して計算をやり直し、Xn-1とXnとの中点をXn
する。そして、次のXn+1が計算できるまで計算を繰り
返す。これにより、一旦未定義の領域に入り込みエラー
となっても、反復解法が継続される。したがって、従来
に比して、解が求められる可能性が高まる。また、より
広い範囲の初期値から解が求められるようになる。
【0025】
【実施例】以下、この発明の計算装置を実施例により詳
細に説明する。
【0026】図1はこの発明の第1実施例の計算装置の
外観を示している。
【0027】この装置は前面に、液晶表示素子(LC
D)からなる表示部1と、入力部としてのキー部2を備
えている。キー部2は、[0],[1],[2],[3],
[4],[5],[6],[7],[8],[9][.]
[(−)]で示す数値入力用キーと、[×][÷][+]
[−]で示す四則計算用キーと、[a]〜[z]で示すア
ルファベット入力用キーと、[ENTER]で示す登録
および計算実行用キーを有している。また、それぞれ、
[QUIT]は状態を戻すためのキー、[CL]キーは
状態を初期状態に戻すためのキー、[π]は円周率を計
算するためのキー、[sin]は正弦関数を計算するため
のキー、[VAR]は数値メモリの名前を登録し、か
つ、表示部1をメモリ選択画面に切り替えるためのキ
ー、[STO]キーはメモリに数値を登録するためのキ
ーを示している。
【0028】図2に示すように、装置内部には、表示部
1およびキー部2につながる制御部としてのCPU(中
央演算処理装置)3と、ROM(リード・オンリ・メモ
リ)4と、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)5を
備えている。上記CPU3は、キー部2からの入力(キ
ー入力)を受けて、後述する処理を実行し、表示部1に
演算、入力情報および演算結果を表示する制御を行う。
また、ROM4は、CPU3のための制御プログラムを
記憶している。RAM5は、複数の数値を記憶できる数
値メモリ、インプットバッファおよび表示バッファを有
するとともに、図4(a)右欄に示すように、上記各数値
メモリに対応して各数値メモリエリアを特定する制御コ
ードを記憶できるコードメモリ01,02,03,0
4,…と、上記各数値メモリに対応して入力された文字
からなる名前を記憶できる名前メモリを有している。R
AM5が記憶する各種情報は、CPU3によって格納、
呼び出しされるようになっている。
【0029】この計算装置は次のように動作する。
【0030】(1)操作者が数値メモリを使用しない場
合は、従来の一般的な関数電卓と同様の手順によって、
押されたキーの内容に対応する表示を行う。例えば、図
14(a)に示すように、操作者が例えば[sin]キー(正
弦関数を求めるためのキー)を押すと、押されたキーに
対応する制御コード「11」をインプットバッファと呼
ばれるメモリエリアに記憶する。次に、同図(b)に示す
ように、その制御コード「11」を解析して表示用の文
字コード列(表示コード列)「53」「49」「4E」
に展開し、この表示コード列「53」「49」「4E」
を表示バッファと呼ばれるメモリエリアに記憶する。次
に、同図(c)に示すように、その表示バッファ内の表示
コード列に対応する文字列「sin」を求め、求めた文
字列「sin」を表示部に表示する。なお、キー,制御
コード,文字コードおよび表示の対応は、例えば同図
(d)に示すようなものである。
【0031】(2)操作者が数値メモリを使用す場合
は、次のように動作する。例えば、 数値メモリに名前「hankei」をつけ、 その数値メモリに値5を記憶させ、 「2×π×hankei」を入力して、計算をする ものとする。
【0032】まず、図4(a)に示すように、操作者が
[VAR]キーを押して、数値メモリの名前登録および
メモリ選択を行うべき画面とする。次に、同図(b)に示
すように、変数名「hankei」を入力し、[ENTER]
キーを押す。これにより、数値メモリの1つ(第1番
目)に名前が付けられ、名前メモリに登録される。な
お、数値メモリの名前を入力するタイミングは式もしく
はプログラムを入力する前でも入力中でも良い。同図
(c)に示すように、操作者が[QUIT]キーを押す
と、式入力画面に戻る。
【0033】次に、操作者が[5]キー(上記第1番
目の数値メモリに記憶させるべき値に対応した数値キ
ー)および[STO]キーを押すと、「5→_」と表示
する。次に、図5(d)に示すように、操作者が[VA
R]キーを押して、再び名前登録およびメモリ選択を行
うべき画面とした後、同図(e)に示すように、「hanke
i」を表示している番号[1]を選択する。これによ
り、式入力画面に戻って、「5→_」のカーソルの位置
に、上記第1番目の数値メモリに対応する制御コードを
自動的に入力する。表示としては、上記第1番目の数値
メモリに登録されている名前「hankei」を呼び出して、
「5→hankei」と表示する。この後、記憶した数値
「5.」を表示する。
【0034】次に、同図(f)に示すように、操作者が
[2][×][π][×]と入力し、続いて、同図(g)
に示すように、[VAR]キーを押して再び名前登録お
よびメモリ選択を行うべき画面とする。次に、図6(h)
に示すように、操作者が「hankei」を表示している番号
[1]の数値メモリを選択する。これにより、式入力画
面に戻って、「2×π×hankei 」と表示する。ここ
で、同図(i)に示すように、操作者が[ENTER]キ
ーを押すと、計算を実行して計算結果「31.4159
26」を表示する。
【0035】詳しくは、この計算装置では、図2に示し
たCPU3によって、図3に示すような操作処理が行わ
れる。
【0036】まず、キー入力があった場合に、そのキー
(入力キー)が[VAR]キーであるかどうか、つま
り、数値メモリの名前を登録し、かつ、メモリ選択画面
に切り替えることを要求するキーであるかどうかを判断
する(S1)。入力キーが[VAR]キーでない場合
は、S2に進んで、その入力キーに対応する制御コード
をインプットバッファに格納する。次に、格納されたコ
ードが数値メモリのコードであるか、それ以外のコード
であるかを判断する(S3)。数値メモリのコードなら
ば、数値メモリの名前を記憶しているメモリエリアから
上記コードに対応する名前を取り出し、展開した表示コ
ード列として表示バッファに格納する(S13)。一
方、数値メモリ以外のコードならば、そのコードに対応
する予め決められた表示コード列を表示バッファに格納
する(S4)。次に、S13またはS4の処理によって
表示バッファに格納された内容を表示する(S5)。次
に、上記入力キー及びその状態に応じて計算を実行し
て、答えを表示する(S14)。この後、S1に戻って
キー入力を待つ。
【0037】一方、S1で入力キーが[VAR]キーで
ある場合は、S6に進んで、その入力キーが[QUI
T]キーであるかどうかを判断する。入力キーが[QU
IT]キーであれば、状態を元(スタート)に戻した後
(S9)、S1でキー入力を待つ。上記入力キーが[Q
UIT]キーでなければ、さらに数値キーであるかどう
かを判断する(S7)。数値キーならば、その番号に対
応した数値メモリを選択したと判断して、その数値メモ
リに対応する制御コードをインプットバッファに格納す
る(S8)。続いて、上に述べたS3〜S14の処理を
行った後、S1に戻ってキー入力を待つ。
【0038】S7で上記入力キーが数値キーでない場
合、入力キーがアルファベットであれば、数値メモリに
名前をつけて、入力された文字や記号を表示する(S1
0)。次に、S11に進んで、入力キーが[ENTE
R]キーであるかどうかを判断し、[ENTER]キー
でなければS10へ戻って名前入力を続ける一方、[E
NTER]キーであれば入力された数値メモリの名前を
メモリエリアに格納する(S12)。この後、S6に戻
る。
【0039】このように、この計算装置では、各数値メ
モリに対応する制御コードを用いることによって、従来
の一般的な関数電卓と同様に、計算処理を簡単に済ませ
ることができる。また、表示部1には、上記名前メモリ
に予め入力された各数値メモリに対応する名前を表示す
るので、操作者は、上記表示された名前で数値メモリを
特定して、式計算等に使用することができる。
【0040】図8はこの発明の第2実施例の計算装置の
外観を示している。
【0041】この装置は前面に、液晶表示素子(LC
D)からなる表示部101と、入力部としてのキー部1
02を備えている。キー部102は、数値入力用キー
と、四則計算用キーと、アルファベット入力用キーと、
計算実行用キーを有している。特に名前を付した[SO
LVER]キーは反復解法の実行を開始するためのキ
ー、[SOLVE]キーは演算を実行するためのキー、
[RANGE]キーは解存在範囲を入力する画面にする
ためのキーをそれぞれ示している。
【0042】図2に示すように、装置内部には、表示部
101およびキー部102につながる制御部としてのC
PU(中央演算処理装置)103と、ROM(リード・
オンリ・メモリ)104と、RAM(ランダム・アクセ
ス・メモリ)105を備えている。上記CPU103
は、キー部102からの入力(キー入力)を受けて、後
述する処理を実行し、表示部101に演算、入力情報お
よび演算結果を表示する制御を行う。また、ROM10
4は、キーの入力、演算、入力情報および演算結果の表
示の実行、制御をするための制御プログラムや、各種定
数データ、表示用のキャラクタジェネレータなどを記憶
する。また、RAM105は、キーの入力、演算、入力
情報および演算結果の表示の実行、制御をするための各
種情報や、操作者が入力した数値、数式などを記憶す
る。
【0043】この計算装置は、反復解法を実行する場
合、全体としては図15に示したのと同じ動作を行う。
すなわち、まず操作者が計算対象となる式を入力すると
ともに(S201)、上記式中の変数の初期値と、必要
ならば解存在範囲を入力する(S202)。次に、入力
した式、初期値の値より実際の演算処理を行い(S20
3)、解を求めたときは演算結果の数値、エラー時はエ
ラーメッセージなどを表示する(S204)。
【0044】この計算装置には、この前提のもとに、従
来の処理に対して、次に述べる3つの改良が加えられて
いる。第1の改良は図16に示した演算処理のうち反復
解法の実行処理(S213。詳しくは図17に示す。)
を変更したもの、第2の改良は図16に示した演算処理
のうち初期値作成処理(S216。詳しくは図18に示
す。)を変更したもの、第3の改良は図16の演算処理
の流れ自体を変更するとともに反復解法の実行処理を変
更したものである。
【0045】まず、第1の改良について説明する。こ
こでは、従来の反復解法処理(図17)に代えて、次の
ような反復解法処理を行う。
【0046】なお、図9に示したRAM105内のワー
クエリアに、新たに上限メモリとしてR.KEIKA、
下限メモリとしてL.KEIKAが設定されている。ま
た、第1のメモリとしてoldX(1つ前のX)が設けら
れている。
【0047】まず、図10に示すように、まず、反復解
法処理内での各種ワークエリアの初期設定を行う(S1
01)。ループに入る前に、解存在範囲の上限,下限を
表すR.KEIKA,L.KEIKAを初期設定する。最
初は何も計算されていないので、求めるべき変数の正の
限界及び負の限界を入力しておく(S102)。また、
反復解法の最大の試行回数(ループ回数)をカウンタco
untに入れる(S103)。次に、oldXに現在のXを保
存する(S104)。これは、後のステップS108
で、新たな途中結果Xと1つ前の途中結果Xとの大小を
比較するためである。次に、実際に入力Xから次のXを
計算する(S105)。例えばニュートン法では、 X=X−f(X)/f'(X) …(1) ただし、f(x)は操作者が入力した式、f'(X)はf(x)を微
分した式にXを代入した値である。の計算を行う。この
計算で何かエラーが起きたときは(S106)、この反
復解法処理を終了する。エラーが無く、式(1)の値
(新たなX)が計算されていれば、解に達しているか否
かを判定して(S107)、解に達していれば終了す
る。一方、解に達していなければ、新たなXがoldX
(1つ前のX)に対して右へ進んでいるか、左へ進んで
いるかを調べる(S108)。XがoldXに対して左へ
進んでいる場合(X<oldX)、R.KEIKAをoldX
とする(S109)。続いて、XがR.KEIKAの値
とL.KEIKAの値とで定まる解存在範囲を飛び出し
ているかどうかをチェックする。Xが左へ進んでいる場
合であるから、XをL.KEIKAと比較する(S11
0)。逆に、XがoldXに対して右へ進んでいる場合
(X>oldX)、L.KEIKAをoldXとする(S11
1)。続いて、XがR.KEIKAの値とL.KEIKA
の値とで定まる解存在範囲を飛び出しているかどうかを
チェックする。Xが右に進んでいる場合であるから、X
をR.KEIKAと比較する(S112)。上記S11
0,S112において、XがR.KEIKAの値とL.K
EIKAの値とで定まる解存在範囲の外に飛び出してい
るならば、この反復解法処理を終了する。これに対し
て、XがR.KEIKAの値とL.KEIKAの値とで定
まる解存在範囲内にあるならば、countの値から1を引
いて、countの値がゼロ(S222で設定されたループ
回数が終了)になったかどうかを判断する(S11
3)。countの値がゼロになっていればこの反復解法処
理を終了する一方、countの値がゼロになっていなけれ
ば、解が求まるか、途中結果が解存在範囲を飛び出すま
でS104〜S113の処理を繰り返す。
【0048】このように、計算の途中結果Xnが移動し
た範囲に基づいて解存在範囲を規定し、途中結果Xn
解存在範囲外に出たらその段階で解の探索を打ち切るこ
とによって、無駄な時間を費やすのを避けることがで
き、高速に演算処理を実行することができる。
【0049】次に、第2の改良について説明する。こ
こでは、従来の初期値作成処理(図18)に代えて、次
のような初期値作成処理を行う。なお、図16で示した
ように、この初期値作成処理が呼び出される毎に、カウ
ンタKAISUの値は順番に9,8,7,…2,1に減少し
ている。
【0050】操作者が入力した解存在範囲の下限(左
端)をL.HANI、上限(右端)をR.HANIとし、
新たな初期値を入れる場所をXとする。
【0051】まず、図11に示すように、カウンタKA
ISUの値をチェックして(S121)、KAISU=
9(1回目の呼出し)のときは、L.HANI(左端)の
値を初期値Xとする(S122)。また、KAISU=
8(2回目の呼出し)のときは、R.HANI(右端)の
値を初期値Xとする(S123,S124)。KAIS
Uの値が9でも8でもないときは、R.HANIの値と
L.HANIの値との差を8等分した値をXに入れる
(S125)。次に、KAISUの値によって分岐をす
る(S126)。すなわち、KAISU=7のときは、
カウンタAccに4をセットして(S129)、(L.H
ANI+X*Acc)の値を初期値Xとする(S13
0)。このとき、Acc=4であることから初期値Xは
L.HANI(左端)とR.HANI(右端)との間の2
等分点となる。また、S126でKAISUの値が5ま
たは6のときは、Accに(26−KAISU*4)をセ
ットして(S128)、同様に(L.HANI+X*Ac
c)の値を初期値Xとする(S130)。このとき、上
記L.HANI,R.HANIと上記2等分点との間の4
等分点が初期値Xとなる。また、S126でKAISU
の値が1,…,4のいずれかであるときは、Accに(9
−KAISU*2)をセットして、同様に(L.HAN
I+X*Acc)の値を初期値Xとする(S130)。こ
のとき、R.HANIとL.HANIとの間の8等分点が
初期値Xとなる。
【0052】このようにした場合、図14(b)に示した
ように、解存在範囲内で過去に採用した初期値と最も遠
い位置に存在する初期値を採用することができる。した
がって、従来に比して、短い施行回数で解を求めること
が期待できる。
【0053】例えば、ニュートン法で方程式の解を求め
るアプリケーションにおいてlogX=0となるXを求め
ることを考えた場合、初期値−10でエラーとなった
後、次の初期値として10が採用される。この結果、2
回目の初期値で解が求められる。したがって、先に述べ
た従来例(6回)に比して、短い施行回数で解を求める
ことができる。
【0054】次に、第3の改良について説明する。ここ
では、従来の演算処理(図16)とそれに含まれる反復
解法処理(図17)に代えて、次のような演算処理とそ
れに含まれる反復解法処理を行う。
【0055】なお、図9に示したRAM105内のワー
クエリアに、制御用フラグとしてFIRST.flagが新
たに設けられる。また、新たに、計算の途中結果を保存
するための第2のメモリoldX2が設けられる。
【0056】この演算処理は図12に示すような手順で
行う。まず、演算処理に対する各種ワークエリアの初期
設定を行う(S131)。次に、反復解法の処理を失敗
したときに、カウンタKAISUに初期値を与え直す回
数(ループ回数)9を設定する(S132)。次に、F
IRST.flagの初期設定として1を設定する。次に、
反復解法処理を行う(S134)。具体的には、図13
に示すように、まず、反復解法処理内での各種ワークエ
リアの初期設定を行い(S141)、反復解法の最大の
試行回数(ループ回数)をカウンタcountに入れる(S
142)。次に、oldXに現在のXの値を入れて保存し
た後(S143)、実際に現在のXから次のXを計算す
る(S144)。例えばニュートン法では、 X=X−f(X)/f'(X) …(1) (ただし、f(x)は操作者が入力した式、f'(X)はf(x)を
微分した式にXを代入した値である。)の計算を行う。
この計算で何かエラーが起きたときは(S145)、こ
の反復解法処理を終了する。エラーが無く、式(1)の
値(新たなX)が計算されていれば、解に達しているか
否かを判定して(S146)、解に達していれば終了す
る。一方、解に達していなければ、新たなXが正しく計
算されたことを表すために、FIRST.flagに0を入
れる(S147)。また、oldX2に、上記oldXの値
(この時点では1つ前のXの値)を入れて保存する(S
148)。countの値から1を引いて、S143に戻
り、解に達するか、countの値がゼロ(S142で設定
されたループ回数が終了)になるまで、S143〜S1
49の処理を繰り返す。次に、図12に示すように、こ
の一連の反復解法処理(S134)で、演算エラーが発
生したかどうかを判断する(S135)。演算エラーが
発生せず、解を正しく計算できたとき、式自体に文法的
エラー(シンタックスエラー)が起きたときなどは、そ
のままこの演算処理を終了する。そうでなく演算エラー
が発生したときは、KAISUの値から1を引いて、K
AISUの値がゼロ(S132で設定されたループ回数
が終了)になれば終了する(S136)。
【0057】S136でKAISUの値がゼロでなけれ
ば、FIRST.flag=0であるか否か、すなわち、過
去に一度でもXを求める計算(図13のS144)が正
しく実行されたか否かを判断する。同時に、エラーの起
きたのがf(x)の計算時であるかどうかを判断する(S1
37)。これは、少なくとも1回はf(x)を計算できる位
置にあったXが、計算できない領域に入ったことを知る
ためである。S137でFIRST.flag≠0である
か、または、エラーの起きたのがf(x)の計算時でないと
きは、操作者が設定した解存在範囲内で新たな初期値を
作成する(S138)。なお、上記の第2の改良に係
る初期値作成処理を採用しても良い。一方、S137で
FIRST.flag=0であり、かつ、エラーの起きたの
がf(x)の計算時であるときは、Xに(oldX+oldX2)
/2を入れる(S139)。このとき、oldXにはエラ
ーを起こした時の値Xn、oldX2にはoldXの1つ前の
値Xn-1がそれぞれ入っている。そこで、これらoldX,
oldX2の中点の値を求めて、新たなXの値とするので
ある。そして、S134に戻って再度同じ反復解法の計
算を行う。Xn-1とXnの中点の値でも同じエラーとなる
とき、oldX2はエラーが起こっている間ずっとXn-1
を保持する。oldXのみ中点の値を入れ直していく。し
たがって、何かエラーが出なくなるまで、oldXの値はo
ldX2へ近づいていく。演算エラーが発生せず、解を正
しく計算できたときは演算処理を終了する(S13
5)。
【0058】このように、一旦未定義の領域に入り込み
エラーとなっても、反復解法を継続することができ、し
たがって、従来に比して、解が求められる可能性を高め
ることができる。また、より広い範囲の初期値から解を
求めることができる。
【0059】なお、初回の計算(S134)でエラーと
なったときは、Xn-1が存在せずoldX2は不定となって
いる。このため、上記Xn-1とXnとの中点を求める計算
(S139)はできない。このときは、S138に進ん
で、初期値を作成し直すようにする。
【0060】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に記
載の計算装置は、各数値メモリに対応する制御コードを
記憶できるコードメモリと、各数値メモリに対応する名
前を記憶できる名前メモリとを備えているので、上記制
御コードを用いて計算処理を簡単に行うことができる。
しかも、上記名前メモリに記憶された名前を用いて数値
メモリの名前を表示することができる。したがって、操
作者は、上記表示された名前で数値メモリを特定して、
式計算等に使用することができる。
【0061】また、請求項2に記載の計算装置は、入力
された式と、上記式中の変数の初期値と、解存在範囲と
に基づいて、制御部によって反復解法による演算処理を
行い、解に達したときは計算結果の数値、エラー時はエ
ラーメッセージを出力する計算装置であって、解存在範
囲の下限、上限をそれぞれ記憶する下限メモリおよび上
限メモリを備え、上記制御部は、反復解法による演算処
理のn次の途中結果Xnから(n+1)次の途中結果X
n+1を計算した場合、上記Xn+1とXnとの大小を判定し
て、上記Xn+1がXnよりも大きいとき上記下限メモリに
nを格納して上記解存在範囲からXnよりも小さい範囲
を除く一方、Xn+1がXnよりも小さいとき上記上限メモ
リにXnを格納して上記解存在範囲からXnよりも大きい
範囲を除き、上記Xn+1が上記解存在範囲内にあるとき
(n+2)次の計算を行う一方、上記Xn+1が上記解存
在範囲外にあるとき計算を打ち切る制御を行うので、無
駄な時間を費やすのを避けることができ、高速に演算処
理を実行することができる。
【0062】また、請求項3に記載の計算装置は、上記
制御部は、反復解法による演算処理の1回目,2回目の
初期値として、上記解存在範囲の下限値と上限値の一
方,他方を順に採用し、3回目以降の初期値として上記
解存在範囲内で2m分割(m=1,2,…)して得た点
の値のうち、分割次数mの低い方から順に、かつ、上記
次数m内で、直前の初期値から最も離間した値を採用す
る制御を行うので、従来に比して、短い施行回数で解を
求めらることができる。
【0063】また、請求項4に記載の計算装置は、反復
解法による演算処理の(n−1)次の途中結果Xn-1
n次の途中結果Xnの値を保存しておく第2,第1のメ
モリを備え、上記制御部は、(n+1)次の途中結果X
n+1の計算途中に演算エラーが起こった場合、上記第
2,第1のメモリを参照して上記Xn-1とXnとの中点を
新たなXnとして求め、このXnの値に基づいて再びX
n+1を計算する制御を行うので、一旦未定義の領域に入
り込みエラーとなっても、反復解法を継続することがで
き、したがって、従来に比して、解が求められる可能性
を高めることができる。また、より広い範囲の初期値か
ら解を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例の計算装置の外観を示
す図である。
【図2】 上記計算装置のハードウエアの構成を示す図
である。
【図3】 上記計算装置の動作フローを示す図である。
【図4】 上記計算装置の数値メモリを使用する場合の
動作を説明する図である。
【図5】 上記計算装置の数値メモリを使用する場合の
動作を説明する図である。
【図6】 上記計算装置の数値メモリを使用する場合の
動作を説明する図である。
【図7】 上記計算装置の数値メモリを使用しない場合
の動作を説明する図である。
【図8】 この発明の第2実施例の計算装置の外観を示
す図である。
【図9】 上記計算装置のハードウエアの構成を示す図
である。
【図10】 上記計算装置の動作フローを示す図であ
る。
【図11】 上記計算装置の動作フローを示す図であ
る。
【図12】 上記計算装置の動作フローを示す図であ
る。
【図13】 上記計算装置の動作フローを示す図であ
る。
【図14】 上記計算装置と従来の計算装置の初期値の
設定順を説明する図である。
【図15】 従来及び上記計算装置の動作フローを示す
図である。
【図16】 従来の計算装置の動作フローを示す図であ
る。
【図17】 従来の計算装置の動作フローを示す図であ
る。
【図18】 従来の計算装置の動作フローを示す図であ
る。
【図19】 従来及び上記計算装置の表示例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1,101 表示部 2,102 入力部 3,103 CPU 4,104 ROM 5,105 RAM

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キー入力を受ける入力部と、各キー入力
    の内容を表す制御コードを格納できるインプットバッフ
    ァと、上記制御コードに対応する文字列を表す表示コー
    ドを格納できる表示バッファと、文字を表示できる表示
    部と、キー入力があったとき、上記キー入力に対応する
    制御コードを上記インプットバッファに格納し、上記イ
    ンプットバッファに格納された制御コードを解析して、
    この制御コードに対応する表示コード列を求めて上記表
    示バッファに格納し、上記表示バッファに格納された表
    示コード列に対応する文字列を上記表示部に表示させる
    制御を行う制御部を有する計算装置であって、 複数の数値を記憶できる数値メモリと、 上記各数値メモリに対応して各数値メモリエリアを特定
    する制御コードを記憶できるコードメモリと、 上記各数値メモリに対応して入力された文字からなる名
    前を記憶できる名前メモリを備え、 上記制御部は、上記入力部を通してキー入力があった場
    合、上記数値メモリが選択されているかどうかを判断し
    て、上記数値メモリが選択されているとき、選択された
    特定の数値メモリに対応する制御コードを上記コードメ
    モリから上記インプットバッファに格納して計算処理に
    用いるとともに、上記特定の数値メモリに対応する名前
    を上記名前メモリから上記表示バッファに格納して、上
    記表示部に上記数値メモリの名前を表示させる制御を行
    うことを特徴とする計算装置。
  2. 【請求項2】 入力された式と、上記式中の変数の初期
    値と、解存在範囲とに基づいて、制御部によって反復解
    法による演算処理を行い、解に達したときは計算結果の
    数値、エラー時はエラーメッセージを出力する計算装置
    であって、 解存在範囲の下限、上限をそれぞれ記憶する下限メモリ
    および上限メモリを備え、 上記制御部は、反復解法による演算処理のn次の途中結
    果Xnから(n+1)次の途中結果Xn+1を計算した場
    合、上記Xn+1とXnとの大小を判定して、上記Xn+1
    nよりも大きいとき上記下限メモリにXnを格納して上
    記解存在範囲からXnよりも小さい範囲を除く一方、X
    n+1がXnよりも小さいとき上記上限メモリにXnを格納
    して上記解存在範囲からXnよりも大きい範囲を除き、
    上記Xn+1が上記解存在範囲内にあるとき(n+2)次
    の計算を行う一方、上記Xn+1が上記解存在範囲外にあ
    るとき計算を打ち切る制御を行うことを特徴とする計算
    装置。
  3. 【請求項3】 入力された式と、上記式中の変数の初期
    値と、解存在範囲とに基づいて、制御部によって反復解
    法による演算処理を行い、解に達したときは計算結果の
    数値、エラー時はエラーメッセージを出力する計算装置
    であって、 上記制御部は、反復解法による演算処理の1回目,2回
    目の初期値として、上記解存在範囲の下限値と上限値の
    一方,他方を順に採用し、3回目以降の初期値として上
    記解存在範囲内で2m分割(m=1,2,…)して得た
    点の値のうち、分割次数mの低い方から順に、かつ、上
    記次数m内で、直前の初期値から最も離間した値を採用
    する制御を行うことを特徴とする計算装置。
  4. 【請求項4】 入力された式と、上記式中の変数の初期
    値と、解存在範囲とに基づいて、制御部によって反復解
    法による演算処理を行い、解に達したときは計算結果の
    数値、エラー時はエラーメッセージを出力する計算装置
    であって、 反復解法による演算処理の(n−1)次の途中結果X
    n-1とn次の途中結果Xnの値を保存しておく第2,第1
    のメモリを備え、 上記制御部は、(n+1)次の途中結果Xn+1の計算途
    中に演算エラーが起こった場合、上記第2,第1のメモ
    リを参照して上記Xn-1とXnとの中点を新たなXnとし
    て求め、このXnの値に基づいて再びXn+1を計算する制
    御を行うことを特徴とする計算装置。
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