JPH07209918A - 電子写真用キャリア及びその製造方法 - Google Patents

電子写真用キャリア及びその製造方法

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JPH07209918A
JPH07209918A JP6001544A JP154494A JPH07209918A JP H07209918 A JPH07209918 A JP H07209918A JP 6001544 A JP6001544 A JP 6001544A JP 154494 A JP154494 A JP 154494A JP H07209918 A JPH07209918 A JP H07209918A
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carrier
resin
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toner
component
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JP6001544A
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Manabu Serizawa
学 芹澤
Haruhide Ishida
晴英 石田
Yasuo Matsumura
保雄 松村
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリアの帯電維持性を向上させ、画像の濃
度むらや背景部汚れのない優れた画質の得られるキャリ
アを提供しようとするものである。 【構成】 芯材に2種類以上の樹脂を被覆してなる電子
写真用キャリアにおいて、被覆用樹脂中最も溶融粘度の
高い成分をA、その溶融粘度をηA 、最も溶融粘度の低
い成分をB、その溶融粘度をηB とするとき、180℃
の温度におけるη A /ηB が1×106 を越えるとき、
A成分重量/B成分重量が10以上であることを特徴と
する電子写真用キャリアである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法等により形成される静電荷像を二成分現像剤で現像す
る際に用いる電子写真用キャリア及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法など静電荷像を経て画像情報
を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されてい
る。電子写真法は、帯電、露光工程で感光体上に静電潜
像を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像し、
転写、定着工程を経て可視化される。ここで用いる現像
剤は、トナーとキャリアからなる二成分現像剤と、磁性
トナーなどのようにトナー単独で用いる一成分現像剤が
あるが、二成分現像剤は、キャリアが現像剤の攪拌、搬
送、帯電などの機能を分担するように、現像剤の機能分
離がなされているため、現像剤の設計が容易であり、現
在広く用いられている。特に、樹脂を被覆したキャリア
を用いる現像剤は、帯電制御性に優れ、環境依存性、経
時安定性などの改善が比較的容易である。また、現像方
法は、古くはカスケード法などが用いられてきたが、現
在は現像剤搬送担体として磁気ロールを用いる磁気ブラ
シ法が主流である。
【0003】二成分現像剤を用いる磁気ブラシ法には、
現像剤の帯電劣化による画像濃度の低下や、著しい背景
部汚れの発生、画像へのキャリアの付着による画像荒
れ、キャリアの消費、さらには、画像濃度ムラの発生な
どの問題がある。現像剤の帯電劣化は、キャリアコート
層へのトナー成分の固着やコートの剥離などにより発生
し、コート層が不均一になると、湿度、温度などの環境
変動時、トナーの追加時、高トナー濃度時に背景部汚れ
などが発生する傾向がある。これらの帯電劣化を防止す
るため、被覆樹脂の硬度を上げて剥がれ難くしたり、被
覆樹脂の表面エネルギーを下げることにより、キャリア
コート層へのトナー成分の固着を防止したり、それらを
併用するなど、帯電劣化防止の工夫がされ、その一つと
してキャリアの芯材表面に複数種の樹脂を被覆すること
が提案された。
【0004】しかし、複数種の樹脂を被覆する場合、各
樹脂の間の粘度、ガラス転移点(Tg)などの特性の
差、芯材との濡れ性の違いなどにより、樹脂被覆の均一
性が損なわれ、十分な特性が得られていないのが現状で
ある。また、コート層をより均一にかつ堅固にコーティ
ングするには、磁性核体粒子と粉末状コート材を乾燥状
態で混合した後、加熱溶融しながら塗膜を形成する方法
が提案されているが、近年における画質向上のためのト
ナー粒径の小径化及びトナー材料の低融点化などを考慮
すると、上記の点について必ずしも十分な効果が奏され
ているとは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の問題点を解消し、以下の特徴を有する電子写真用キ
ャリア及びその製造方法を提供しようとするものであ
る。 環境変動などによるキャリアの帯電性の変化を抑制し
て画質維持性を改善し トナー追加時の背景部汚れを改善するとともに現像剤
の寿命を延長し、 キャリア付着を防止して安定した高画質を確保すると
ともに、 黒ベタ及び細線再現性に優れた画質を得ること。 上記の特徴を有する電子写真用キャリアの収率を向上
させること。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 芯材に2
種類以上の樹脂を被覆してなる電子写真用キャリアにお
いて、被覆用樹脂中最も溶融粘度の高い成分をA、その
溶融粘度をηA 、最も溶融粘度の低い成分をB、その溶
融粘度をηB とし、180℃の温度におけるη A /ηB
が1×106 を越えるとき、A成分重量/B成分重量が
10以上であることを特徴とする電子写真用キャリア、
及び、(2) 上記(1) 記載の被覆用樹脂と核体粒子とを乾
燥状態で混合した後、加熱して上記樹脂を溶融し、核体
粒子を被覆することを特徴とする電子写真用キャリアの
製造方法である。
【0007】なお、本発明における溶融粘度は、島津製
作所製フローテスターCFT−500Cを用い、溶融粘
度は直径1mmのダイを用い、荷重196N(20kg
f)、昇温速度3℃/分で測定した。また、溶融粘度が
1000Pas以下になる領域では、各温度における溶
融粘度は、直径1mmのダイを用い、荷重49.3N
(5kgf)で測定した。
【0008】
【作用】芯材上に樹脂を被覆する場合、芯材表面の凹部
に投錨効果により樹脂が固定される。複数の樹脂で被覆
するときには、被覆温度における樹脂の粘度が異なるの
が普通であり、その温度において低粘度成分ほど芯材表
面の凹部に被覆され易い。逆に、高粘度成分ほど芯材表
面の凹部に被覆され難くなるため、剥がれ易い。したが
って、粘度の異なる複数の樹脂を被覆するときには、均
一な被膜を形成することが難しく、従来は樹脂を溶解し
た状態で被覆することが必要であった。(特開平4─1
98947号公報参照)
【0009】本発明者等は、高粘度の樹脂が帯電維持性
に優れ、低粘度の樹脂が適正帯電量を付与するのに容易
であることに着目し、粘度の相違する複数の樹脂を被覆
できる条件を種々検討する中で、最高粘度の樹脂Aと最
低粘度の樹脂Bの溶融粘度の比ηA /ηB を1.0≦η
A /ηB ≦1×106 の範囲に設定することにより、キ
ャリアの帯電維持性を向上させ、画像の濃度むらや背景
部汚れのない優れた画質を提供することを先に提案し
た。
【0010】しかし、樹脂被覆が困難と考えられていた
ηA /ηB >1×106 の範囲においても、高粘度樹脂
Aの重量と低粘度樹脂Bの重量の配合比(A/B)を1
0以上に調整するときには、芯材への樹脂の被覆が可能
であることを見いだし、本発明を完成するに至った。こ
の比が10未満であると、芯材表面の凹部への投錨効果
が不足するため被覆が困難となり、剥がれ易くなる。こ
の比の上限は強いてあげれば50であり、これを越える
と、低粘度成分の効果が発揮し難くなるからである。
【0011】また、溶融粘度の低い樹脂は低温領域で高
い粘性を示すものが多く、とりわけηA /ηB >1×1
6 のものの低粘度成分は、通常の被覆よりも低温領域
において核体粒子への付着凝集が起こるところから、結
果的にこの粒子は解離せず、収率は悪化する傾向にあ
る。それ故、低粘度成分は少ないほうが望ましく、高粘
度成分と低粘度成分との重量比は10以上とする必要が
ある。
【0012】ηA /ηB の好ましい範囲は、1×106
<ηA /ηB ≦1×109 、特に、1×106 <ηA
ηB ≦5×107 である。5×107 を越えると、高粘
度成分が硬化する間にキャリアから剥がれ易くなり、均
一な被覆が得られない場合がある。
【0013】上記の芯材への樹脂被覆は、溶液被覆法で
も可能であるが、磁性核体粒子と被覆用樹脂を乾燥状態
で混合した後、加熱して被覆用樹脂を溶融して核体粒子
を被覆する方法が高い収率を得るために好ましい。
【0014】本発明で使用する核体粒子は、フェライト
粒子、マグネタイト粒子などほぼ球形の形状を有し、表
面性を制御可能な粒子であれば全て使用可能であるが、
特にフェライト粒子や造粒マグネタイトが磁気特性や抵
抗値の関係で好適である。表面性の制御には、原料粉の
粒子径や焼成条件の選択により行うことができる。フェ
ライトの原料としては、Fe2 3 などの鉄酸化物と、
Cu,Zn,Ni,Mgなど、MOで表記される金属酸
化物、又は、最終的にMOとなる塩類を混合して用い
る。造粒マグネタイトの原料は、Fe2 3 やFe3
4 などの鉄酸化物を用いる。また、核体粒子の平均粒径
は20〜120μmの範囲が好ましい。
【0015】本発明で使用する被覆樹脂としては、フッ
化ビニリデン、テトラフロロエチレン、ヘキサフルオロ
プロピレン、モノクロロトリフロロエチレン、モノクロ
ロエチレン、トリフロロエチレン等のビニル系フッ素含
有モノマーの共重合体;スチレン、クロルスチレン、メ
チルスチレン等のスチレン類;メチルメタクリレートメ
チルアクリレート、プロピルアクリレート、ラウリルア
クリレート、メタクリル酸、アクリル酸、ブチルメタク
リレート、ブチルアクリレート、2エチルヘキシルアク
リレート、エチルメタクリレート等のα−メチレン脂肪
族モノカルボン酸類;ジメチルアミノエチルメタクリレ
ートなどの含窒素アクリル類;アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等のニトリル類;2ビニルピリジン、4
ビニルピリジン等のビニルピリジン類;ビニルエーテル
類;ビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエ
ン等のオレフィン類;メチルシリコン、メチルフェニル
シリコン等のシリコン類の単独重合体、又は共重合体を
使用することができ、更にビスフェノール、グリコール
等を含むポリエステル類も使用することもできる。
【0016】樹脂の粘度は、主に分子量で制御すること
ができる。例えば、分子量100000のポリメタクリ
ル酸メチルは180℃の粘度ηが6×105 Pa−sで
あり、分子量2000のメチルフェニルシリコーンは1
80℃の粘度ηが0.1Pa−sで、ηA /ηB は8×
106 となる。一般に、分子量を小さくすれば溶融粘度
は低くなり、分子量を大きくすれば溶融粘度は高くする
ことができる。また、イオン架橋性の樹脂や相互作用を
有する官能基を組み込むことによっても溶融粘度を制御
することができる。これらの樹脂を上記の範囲で組み合
わせることにより、本発明に適用することができる。
【0017】例えば、イオン架橋性の樹脂としては、不
飽和カルボン酸を用い、金属架橋したアイオノマー樹脂
やポリオキシエチレン樹脂にNaやZn等の金属で架橋
したものが挙げられる。また、相互作用を備えた官能基
を有する樹脂としては、例えば、ポリ不飽和カルボン酸
とポリビニルアルコール又はセルロースとのブレンド系
が挙げられる。さらに、ポリビニルアルコールやセルロ
ース等をアセタール化することにより相互作用を変化さ
せることも可能である。
【0018】被覆用樹脂の配合量は、キャリアに対して
総量で0.5〜5重量%、好ましくは1.0〜3.0重
量%の範囲が、画質、二次障害、帯電性を両立させるた
めに適当である。本発明のキャリアの製造には、加熱型
ニーダー、加熱型ヘンシェルミキサー、UMミキサー、
プラネタリーミキサーなどを使用することができる。
【0019】本発明のキャリアはトナーと混合して二成
分現像剤として用いられる。トナーは結着樹脂中に着色
剤などを分散させたものである。トナーに使用する結着
樹脂としては、スチレン、パラクロロスチレン、α−メ
チルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラ
ウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル
類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のビニ
ルニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジ
ン等のビニルピリジン類;ビニルメチルエーテル、ビニ
ルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメ
チルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニ
ルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、
イソプレン、ブタジエン等の不飽和炭化水素類及びその
ハロゲン化物、クロロプレン等のハロゲン系不飽和炭化
水素類などの単量体による重合体、あるいは、それらの
単量体を2種以上組み合わせて得られる共重合体、並び
に、それらの混合物、さらに、ロジン変性フェノールホ
ルマリン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリ
エーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、あるいはこれら
と前記ビニル系樹脂との混合物を挙げることができる。
【0020】トナーに用いる着色剤は、カーボンブラッ
ク、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブ
ルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、メチレ
ンブルー、ローズベンガル、フタロシアニンブルー又は
これらの混合物を挙げることができる。
【0021】着色剤以外のトナー成分としては、荷電制
御剤、オフセット防止剤、流動性向上剤などがあり、必
要に応じて磁性体微粉末を含有してもよい。トナーの粒
径は小径とする高画質傾向にあり、5〜12ミクロン程
度、より好ましくは5〜10ミクロンの平均径を有する
ことが好ましい。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕 (キャリアの製造)Cu−Znフェライト(パウダーテ
ック社製、平均粒径50μ)100部に対し、メチルメ
タクリレート単独重合体(三菱レイヨン社製BR−8
0)1.5重量部及びメチルフェニルシリコン粒子(東
レ・ダウコーニング社製)0.1重量部からなる被覆樹
脂をトルエンに溶解し、1L小型ニーダーで5分間混合
し、熱媒温度を120℃に設定し、同時に減圧して溶剤
を除去した後、ニーダーから取り出した。その後、10
5μの篩で篩分を行ってキャリアを得た。このときのキ
ャリアの収率は85%であった。なお、上記の被覆樹脂
の溶融粘度はBR−80の方が高く、ηA /ηB は18
0℃で4×107 であり、この温度におけるηA /ηB
>1×106 の条件を満たしている。また、A/Bの重
量比は15であり、A/B≧10の条件を満たしてい
る。
【0023】(トナーの製造)また、結着樹脂(スチレ
ン−nブチルメタクリレート)87重量%、カーボンブ
ラック(キャボット社製BPL)8重量%、帯電制御剤
(保土谷化学社製TRH)1重量%、及びポリプロピレ
ンワックス(三洋化成社製660P)4重量%を用い、
混練粉砕法で平均粒径7.5μのトナーを得た。そし
て、トナー濃度5%となるように上記のトナーとキャリ
アを混合して現像剤を作製した。この現像剤について、
富士ゼロックス社製5039改造機を用いて画質維持試
験を行った。試験結果は、10万枚複写後の画像、黒ベ
タ、細線再現性が良好であり、トナーの供給時にも問題
がなく、画質維持性も良好であった。また、高温高湿
(30℃、90%RH)でもまた低温低湿(10℃、1
0%RH)でも変化はほとんどなく、カブリの発生も見
られなかった。
【0024】〔実施例2〕実施例1のキャリア原料を1
L小型ニーダーで5分間混合し、熱媒温度を200℃に
設定して40分間攪拌混練した後、ヒーターを切り、攪
拌しながら50分間冷却した。その後、105μの篩で
篩分してキャリアを得た。このときのキャリアの収率は
91%であった。そして、実施例1のトナーを用いて、
トナー濃度5%となるように上記のキャリアと混合して
現像剤を作製し、実施例1と同様に画質維持試験を行っ
た。試験結果は、10万枚複写後の画像も、黒ベタ、細
線再現性が良好であり、トナーの補給時にも問題がな
く、画質維持性も良好であった。また、高温高湿(30
℃、90%RH)の下でも、低温低湿(10℃、10%
RH)の下でも帯電量の変化はほとんどなく、カブリの
発生も見られなかった。
【0025】〔実施例3〕実施例2において、Cu−Z
nフェライトの代わりにマグネタイトコア(平均粒径5
0μ)を用いて、その他の条件は実施例2と同様にして
キャリアを得た。このときのキャリアの収率は88%で
あった。そして、実施例1のトナーを用いて、トナー濃
度5%となるように上記のキャリアと混合して現像剤を
作製し、実施例1と同様に画質維持試験を行った。試験
結果は、10万枚複写後の画像も、黒ベタ、細線再現性
が良好であり、トナーの補給時にも問題がなく、画質維
持性も良好であった。また、高温高湿(30℃、90%
RH)の下でも、低温低湿(10℃、10%RH)の下
でも帯電量の変化はほとんどなく、カブリの発生も見ら
れなかった。
【0026】〔実施例4〕Cu−Znフェライト(パウ
ダーテック社製、平均粒径50μ)100部に対し、メ
タクリル酸アルキルエステル重合体(三菱レイヨン社製
BR−95)2.0重量部及びメチルフェニルシリコン
粒子(東レ・ダウコーニング社製)0.1重量部からな
る被覆樹脂をトルエンに溶解し、1L小型ニーダーで5
分間混合し、熱媒温度を200℃に設定し、40分間攪
拌混練した後、ヒーターを切り、攪拌しながら50分間
冷却した。その後、105μの篩で篩分を行ってキャリ
アを得た。このときのキャリアの収率は90%であっ
た。なお、上記の被覆樹脂の溶融粘度はBR−95の方
が高く、ηA /ηB は180℃で2×108 であり、こ
の温度におけるηA /ηB >1×106 の条件を満たし
ている。また、A/Bの重量比は20であり、A/B≧
10の条件を満たしている。
【0027】実施例1のトナーを用い、トナー濃度5%
となるように上記のキャリアを混合して現像剤を作製し
た。この現像剤について、富士ゼロックス社製5039
改造機を用いて画質維持試験を行った。試験結果は、1
0万枚複写後の画像、黒ベタ、細線再現性が良好であ
り、トナーの供給時にも問題がなく、画質維持性も良好
であった。また、高温高湿(30℃、90%RH)でも
また低温低湿(10℃、10%RH)でも変化はほとん
どなく、カブリの発生も見られなかった。
【0028】〔比較例1〕実施例1のキャリアにおい
て、被覆樹脂を、メチルメタクリレート単独重合体(三
菱レイヨン社製BR−80)3.0重量部及びメタクリ
ル酸パーフロロアルキル粒子(大日本インキ化学社製)
0.6重量部に変更した以外、実施例1と同様にしてキ
ャリアを作製した。このときのキャリアの収率は55%
であった。なお、この被覆樹脂の粘度は、BR−80の
方が高く、ηA /ηB は180℃で3×106 であり、
この温度範囲でηA /ηB >106 の条件は満たしてる
が、A/Bの重量比は5であり、A/B≧10の条件を
下回っている。
【0029】実施例1のトナーにおいて、帯電制御剤を
TRHの代わりに、ボントロンN04を用いた以外、実
施例1と同様にしてトナーを得た。そして、トナー濃度
が5%となるように、上記のトナーとキャリアを混合し
て現像剤を作製し、富士ゼロックス社製V500改造機
を用いて画質維持試験を行った。試験結果は、初期の段
階でコート不良と思われる地かぶりが少しあり、1万枚
複写後に背景部汚れが発生し初め、2万枚複写後には背
景部が著しく汚れたので試験を終了した。また、高温高
湿(30℃、90%RH)の下では初期からコート不良
によると考えられるカブリが発生したので試験を中止し
た。
【0030】〔比較例2〕比較例1のキャリアの作製に
おいて、ニーダーの熱媒を120℃から200℃に変更
して40分間攪拌混練した後ヒータを切り、攪拌しなが
ら50分間冷却した以外、比較例1と同様にしてキャリ
アを得た。そして、比較例1と同じトナーを用いて、比
較例1と同様にして現像剤を作製し、富士ゼロックス社
製5039改造機を用いて画質維持試験を行った。試験
結果は、初期の段階でコート不良と思われる地かぶりが
少しあり、1万枚複写後に背景部汚れが発生し初め、2
万枚複写後には背景部が著しく汚れたので試験を終了し
た。また、高温高湿(30℃、90%RH)の下では初
期からコート不良によると考えられるカブリが発生した
ので試験を中止した。
【0031】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、キャリアの帯電維持性を向上させることができ、
画像の濃度ムラや地汚れのない優れた画質を得ることが
できるようになった。特に、被覆用樹脂と核体粒子を予
め乾燥状態で混合してから溶融被覆することにより、キ
ャリアの収率を向上させることができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材に2種類以上の樹脂を被覆してなる
    電子写真用キャリアにおいて、被覆用樹脂中最も溶融粘
    度の高い成分をA、その溶融粘度をηA 、最も溶融粘度
    の低い成分をB、その溶融粘度をηB とし、180℃の
    温度におけるηA /ηB が1×106 を越えるとき、A
    成分重量/B成分重量が10以上であることを特徴とす
    る電子写真用キャリア。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の被覆用樹脂と核体粒子と
    を乾燥状態で混合した後、加熱して上記樹脂を溶融し、
    核体粒子を被覆することを特徴とする電子写真用キャリ
    アの製造方法。
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