JPH07208311A - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents

エンジンの点火時期制御装置

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Publication number
JPH07208311A
JPH07208311A JP6007198A JP719894A JPH07208311A JP H07208311 A JPH07208311 A JP H07208311A JP 6007198 A JP6007198 A JP 6007198A JP 719894 A JP719894 A JP 719894A JP H07208311 A JPH07208311 A JP H07208311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ignition timing
knocking
correction
engine
confirmed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6007198A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ninomiya
洋 二宮
Tetsushi Hosogai
徹志 細貝
Keisuke Ogata
啓介 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノッキングセンサの故障に起因した点火時期
の誤調整が行われるのを防止する。 【構成】 エンジンのノッキングを検出するノッキング
センサ20と、このノッキングセンサ20の出力信号に
応じて点火時期をノッキング限界に近付けるように制御
する点火時期制御手段22と、上記ノッキングセンサ2
0の故障を検出する故障検出手段23と、ノッキングセ
ンサ20に故障が生じたことが確認された場合に、ノッ
キングが生じないように点火時期を遅角させる補正手段
24と、点火時期の点検が行われているか否かを判定し
てこの点検が行われていることが確認された場合に、上
記補正手段24による点火時期の遅角補正を停止させる
補正停止手段25とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの運転状態に
応じて点火時期を制御するエンジンの点火時期制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特公昭63−14193号
公報に示されるように、エンジンがノッキング状態にあ
るか否かを検出するノッキングセンサの出力信号に応
じ、ノッキング発生時に点火時期を遅角させるととも
に、ノッキングの非発生時に点火時期を進角させること
により、ノッキング限界に点火時期を設定するように構
成されたエンジンの点火時期制御装置において、上記ノ
ッキングセンサに故障が生じたことが確認された場合
に、このノッキングセンサから出力される誤信号に基づ
いて点火時期の制御が行われることによるノッキングの
発生を防止するため、上記ノッキング限界よりも遅れ側
に点火時期を設定することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の点火時期制
御装置では、ノッキングセンサの故障発生時に点火時期
を遅れ側に設定する遅角制御が実行されているため、こ
の状態で定期点検等が行われると、この点検が行われる
アイドル運転時に最適な点火時期になるように設定され
た基準進角値よりも、遅れ側に設定された点火時期に基
づいてディストリビュータ等の作動タイミングが調整さ
れ、誤った点火時期の調整が行われることになるという
問題があった。
【0004】すなわち、上記定期点検時に、クランク角
センサの検出信号に対応してコントローラから出力され
る点火信号に応じ、バッテリーに接続したタイミングラ
イトを点灯し、そのストロボ作用により停止して見える
合マークの位置に基づき、ピストンの圧縮上死点に対す
る点火時期の進角量が適正値に設定されているか否かを
判定し、適正でないと判定された場合に、上記点火時期
の進角量を適正値に調整するようにしている。このた
め、上記ノッキングセンサの故障時に、点火信号の出力
タイミングが遅れ側に設定されていることに気付かずに
上記点火時期の調整が行われると、通常時の点火時期が
基準進角値よりも遅れた位置に設定されるという問題が
ある。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、ノッキングセンサの故障に起因した
点火時期の誤調整が行われるのを防止することができる
エンジンの点火時期制御装置を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
エンジンがノッキング状態にあるか否かを検出するノッ
キングセンサと、このノッキングセンサの出力信号に応
じて点火時期をノッキング限界に近付けるように制御す
る点火時期制御手段と、上記ノッキングセンサの故障を
検出する故障検出手段と、ノッキングセンサに故障が生
じたことが確認された場合に、ノッキングが生じないよ
うに点火時期を遅角させる補正手段と、点火時期の点検
が行われているか否かを判定してこの点検が行われてい
ることが確認された場合に、上記補正手段による点火時
期の遅角補正を停止させる補正停止手段とを設けたもの
である。
【0007】請求項2に係る発明は、上記請求項1に記
載されたエンジンの点火時期制御装置において、エンジ
ンの低負荷時に点火時期の点検を行うとともに、エンジ
ンの低負荷域から高負荷域の全負荷領域において、点火
時期制御手段による点火時期の制御と、補正手段による
点火時期の補正とをそれぞれ実行するように構成したも
のである。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項1または2
に記載されたエンジンの点火時期制御装置において、点
火時期点検用の制御信号を出力する点検制御手段の作動
状態を検出することによって点火時期の点検が行われて
いるか否かを判定するように構成したものである。
【0009】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、点火時期が
適正位置に設定されているか否かの点検が行われている
ことが確認された場合には、故障検出手段によってノッ
キングセンサに故障が生じたことが検出された場合にお
いても、補正手段による点火時期の遅角補正が行われる
ことがなく、予め設定された基本進角量に対応した点火
時期の調節が適正に行われることになる。
【0010】上記請求項2記載の発明によれば、エンジ
ンの低負荷時においても、ノッキングセンサの出力信号
に応じて点火時期をノッキング限界に近付ける制御が実
行されることにより、ノッキングの発生が防止されつ
つ、エンジンの燃焼性の向上が図られることになる。そ
して、アイドル運転時等の低負荷時に行われる上記点火
時期の検査時に、上記補正手段による点火時期の遅角補
正が停止されることにより、予め設定された基本進角量
に対応した点火時期の調節が適正に行われることにな
る。
【0011】上記請求項3記載の発明によれば、点検制
御手段から出力される制御信号等に応じ、点火時期の点
検が行われているか否かが判定手段によって自動的に判
定され、上記時期の点検が行われていることが確認され
た場合に、上記補正手段による基本進角量の遅角補正が
停止されることにより、予め設定された基本進角量に対
応した点火時期の調節が適正に行われることになる。
【0012】
【実施例】図1は本発明エンジンの点火時期制御装置の
実施例を示している。この点火時期制御装置は、エンジ
ン本体1の燃焼室2に形成された吸気ポート3および排
気ポート4を開閉する吸気弁5および排気弁6と、上記
燃焼室2に臨むように設置された点火プラグ7とを有し
ている。この点火プラグ7には、ディストリビュータ8
および点火コイル9が接続され、これらによって点火装
置が構成されている。また、上記吸気ポート3および排
気ポート4には、吸気通路10および排気通路11がそ
れぞれ接続されている。
【0013】上記吸気通路10には、スロットル弁12
が設けられるとともに、その上流部に吸気量を検出する
エアフローメータ13が設けられ、かつ上記吸気ポート
1の近傍に燃料噴射弁14が設けられている。また、上
記排気通路11には、排気ガス浄化用の触媒槽15が設
けられるとともに、その上流側に排気ガス中の酸素濃度
を検出する空燃比センサ16が設けられている。
【0014】上記エアフローメータ13および空燃比セ
ンサ16の検出信号は、コントロールユニット17に入
力される。このコントロールユニット17には、上記デ
ィストリビュータ8に設けられたクランク角センサ18
の検出信号と、エンジン本体1に設けられた水温センサ
19およびノッキングセンサ20の検出信号がそれぞれ
入力されるようになっている。
【0015】そして、上記各センサの検出信号に対応し
た所定のタイミングで点火信号が上記コントロールユニ
ット17から点火装置の点火コイル9に出力されるとと
もに、運転状態に適合した燃料を噴射させる制御信号が
上記コントロールユニット17から燃料噴射弁14に出
力されることにより、点火時期制御および燃料の噴射量
制御が実行されるように構成されている。
【0016】上記点火時期の制御は、クランク角センサ
18の検出信号に応じて調べられたエンジンのクランク
角と、コントローラ17において設定された点火時期と
に基づき、例えば圧縮上死点前10°で点火が行われる
ように、上記点火信号の出力タイミングが制御されるこ
とによって行われる。
【0017】上記エンジンコントロール17には、点火
時期の基本進角量を読出して設定する基本進角量設定手
段21と、点火時期をノッキング限界に近付けるように
制御する点火時期制御手段22と、上記ノッキングセン
サ20の故障を検出する故障検出手段23と、ノッキン
グセンサ20の故障発生時に、ノッキングが生じないよ
うに点火時期を遅角させる補正手段24と、点火時期の
点検が行われているか否かを判定してこの点検が行われ
ていることが確認された場合に、上記補正手段24によ
る点火時期の遅角補正を停止させる補正停止手段25と
が設けられている。
【0018】上記基本進角量設定手段21は、予め設定
されたマップからエンジン回転数等の運転状態に対応し
た基本進角量を読出すものであり、アイドル運転時には
一般的に上記点火信号の出力位置が圧縮上死点前10°
(10°BTDC)となるように上記基本進角量が設定
されている。
【0019】上記点火時期制御手段22は、上記ノッキ
ングセンサ20の検出信号に応じてノッキングを生じて
いることが確認された場合に、上記基本進角量を遅角さ
せることによってノッキングを抑制するとともに、上記
検出信号に応じてノッキングが生じていないことが確認
された場合に、上記基本進角量を進角させることによっ
て点火時期をノッキング限界に近付けるように点火時期
を制御するものである。また、上記点火時期制御手段2
2による点火時期の制御は、エンジンの低負荷域から高
負荷域の全負荷領域において実行される。
【0020】上記故障検出手段23は、ノッキングセン
サ20に付加される電圧値もしくはこのノッキングセン
サ20に通電される電流値を検出し、この電圧値もしく
は電流値に異常が生じた場合に、上記ノッキングセンサ
20に故障が発生したと判断して上記補正手段24に故
障検出信号を出力するように構成されている。
【0021】また、補正手段24は、上記ノッキングセ
ンサ20の故障発生時に、エンジンにノッキングが生じ
ないように、予め設定された遅角量に基づいて上記基本
進角量を遅角させることによって最終的な点火時期を補
正し、補正後の点火時期に対応した点火信号を、上記ク
ランク角センサ18の検出信号に対応した所定タイミン
グで上記点火コイル9に出力するように構成されてい
る。
【0022】上記補正停止手段25は、コントロールニ
ット17に設けられた点検用CPU26からなる点検制
御手段を作動させるテスト端子27の導通状態を判別す
ることにより、点火時期を検査する定期点検時等に使用
する点検用CPU26が作動状態あるか否かを判定し、
この点検用CPU26が作動状態にあることが確認され
た場合に、上記補正手段24による基本進角量の遅角補
正を停止させるように構成されている。
【0023】上記点火時期の検査は、上記テスト端子2
7にピン28が装着されることによって上記点検用CP
U26が導通状態となり、この点検用CPU26から出
力される制御信号に応じ、エンジンを所定の運転状態、
つまりアイドル運転状態に制御しつつ、エンジンの点火
時期に対応させて図外のタイミングライトを点灯させ、
そのストロボ作用により停止して見えるディストリビュ
ータ8の合マーク位置に応じ、ピストンの圧縮上死点に
対する点火時期の進角量が適正値に設定されているか否
かを検査することによって行われる。
【0024】そして、上記検査によって点火時期にずれ
が生じていることが確認された場合には、ディストリビ
ュータ8の調整を行ってこのディストリビュータ8に設
けられたクランク角センサ18の検出誤差を修正するこ
とにより、点火時期を適正位置に設定する調整が行われ
る。
【0025】上記コントロールユニット17によるノッ
キングの抑制制御を、図3に示すフローチャートに基づ
いて説明する。上記制御動作がスタートすると、まずス
テップS1において、エンジンの運転状態に対応した点
火時期の基本進角量Tbを設定した後、ステップS2に
おいて、ノッキングセンサ20の検出信号に基づいてエ
ンジンがノッキング状態にあるか否かを判定する。
【0026】上記ステップS2の判定結果がYESであ
る場合には、ステップS3において、前回の制御時に設
定されたノッキング遅角量Kr´に予め設定された所定
値Aを加算することにより、今回の制御に使用されるノ
ッキング遅角量Krを算出した後、ステップS4におい
て、このノッキング遅角量Krが最大遅角量Kmaxよ
りも大きいか否かを判定する。この最大進角量Kmax
は、後述する点火時期の点検時を除いて、エンジンのあ
らゆる運転状態においてノッキングが生じない値として
予め実験等により求めた所定値Bに設定される。
【0027】上記ステップS4の判定結果がYESとな
って上記ノッキング遅角量Krが最大遅角量Kmaxよ
りも大きいことが確認された場合には、ステップS5に
おいて、ノッキング遅角量Krを上記最大遅角量Kma
xに設定してノッキング遅角量Krの書替えを行う。そ
してステップS6において、上記ステップS1で設定さ
れた基本進角量Tbから、ステップS5で設定されたノ
ッキング遅角量Krを減算することにより、コントロー
ルユニット17から点火装置に出力される最終的な点火
時期Ttを設定する。
【0028】なお、上記ステップS4の判定結果がNO
となって上記ノッキング遅角量Krが最大遅角量Kma
x以下であることが確認された場合には、上記ノッキン
グ遅角量Krの書替えを行うことなくステップS6に移
行し、上記基本進角量Tbから、ステップS3で設定さ
れたノッキング遅角量Krを減算することにより、上記
点火時期Ttを設定する。
【0029】また、上記ステップS2でNOと判定され
てエンジンがノッキング状態にないことが確認された場
合には、ステップS7において、上記前回のノッキング
遅角量Kr´から予め設定された所定値Cを減算するこ
とにより、今回のノッキング遅角量Krを算出した後、
ステップS8において、このノッキング遅角量Krが後
述する最小遅角量Kminよりも小さいか否かを判定す
る。この最大遅角量Kminは、後述するノッキングセ
ンサ20の故障制御時を除いて、0に設定されている。
【0030】上記ステップS8の判定結果がYESとな
って上記ノッキング遅角量Krが最小遅角量Kminよ
りも小さいことが確認された場合には、ステップS9に
おいて、ノッキング遅角量Krを上記最小遅角量Kmi
nに設定してノッキング遅角量Krの書替えを行った
後、上記ステップS9に移行する。また、上記ステップ
S8でNOと判定され、上記ノッキング遅角量Krが最
小遅角量Kmin以上であることが確認された場合に
は、上記書替え行うことなく、上記ステップS6に移行
して点火時期Ttの設定を行う。
【0031】このようにしてエンジンがノッキング状態
にある場合には、上記点火時期制御手段22において一
定限度内で点火時期を遅角させることにより、ノッキン
グを抑制する制御が実行される。また、エンジンがノッ
キング状態にない場合には、上記点火時期の遅角量が順
次低減されることにより、ノッキングが生じない範囲で
点火時期が進角されてノッキング限界に点火時期が設定
されることになる。
【0032】次に上記コントロールユニット17におい
てノッキング遅角量を設定する制御動作を、図4に示す
フローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がス
タートすると、まずステップS11において、故障検出
手段13によってノッキングセンサ20に故障が生じた
か否かを判定する。
【0033】上記ステップS11の判定結果がNOとな
ってノッキングセンサ20が正常に作動していることが
確認された場合には、ステップS12において、最大進
角量Kmaxを上記所定値Bに設定するとともに、最小
遅角量Kminを0に設定することにより、ノッキング
が生じない範囲で点火時期を進角させてノッキング限界
に点火時期を設定する上記通常時の点火時期制御を実行
する。
【0034】また、上記ステップS11の判定結果がY
ESとなってノッキングセンサ20に故障が発生したこ
とが確認された場合には、ステップS13において、点
火時期の点検が行われているか否かを判定する。この判
定結果がNOとなってエンジンが通常の運転状態にある
ことが確認された場合には、ステップS14において、
上記最大進角量Kmaxおよび最小進角量Kminとし
て上記所定値Bに対応する値をそれぞれ設定する。
【0035】この結果、上記ステップS2の判定結果の
如何に拘らず、上記ノッキング遅角量Krが常に最大進
角量Kmaxとして設定される所定値Bとなるように補
正されることにより、上記ステップS1で設定された基
本進角量Tbが最大範囲に遅角される。このようにして
ノッキングが生じないように点火時期を遅角させる遅角
補正が行われ、ノッキングセンサ20の故障時にノッキ
ングの発生が確実に防止されるように点火時期が設定さ
れる。
【0036】一方、上記ステップS13でYESと判定
されて現在、点火時期が適正位置にあるか否かを検査す
る点検が行われていることが確認された場合には、ステ
ップS15に移行して上記最大進角量Kmaxおよび最
小遅角量Kminをそれぞれ0に設定する。この結果、
補正手段24による点火時期の補正が停止されるととも
に、実質的に上記点火時期制御手段22によるノッキン
グに応じた点火時期の制御が停止されて、ノッキングセ
ンサ20の検出結果の如何に拘らず、上記ステップS1
で設定された基本進角量Tbに基づいて点火時期が設定
されることになる。
【0037】このようにノッキングセンサ20に故障が
生じたことが確認された場合に、エンジンにノッキング
が生じないように上記点火時期を遅角させる遅角補正を
行う補正手段24を設けたため、通常時には上記ノッキ
ングセンサ20の検出値に基づいて点火時期をノッキン
グ限界に設定してエンジン出力および燃費を効果的に向
上させることができるとともに、上記ノッキングセンサ
20の故障発生時にこのノッキングセンサ20から出力
される誤信号に基づいて点火時期の設定が行われるのを
防止し、ノッキングの発生を確実に防ぐことができる。
【0038】そして上記補正手段24を有するエンジン
の点火時期制御装置において、定期点検時等において点
火時期が適正位置に設定されているか否かの検査が行わ
れていることが確認された場合に、上記補正手段24に
よる点火時期の遅角補正を停止するように構成したた
め、上記ノッキングセンサ20に故障が生じたことに気
付かずに、上記検査が行われて点火時期の誤調整が行わ
れるという事態を防止することができる。
【0039】すなわち、上記点火時期の検査は、コント
ロールユニット17から出力される点火信号の出力時点
が、クランク角センサ18によって検出されたクランク
角信号の上死点前10°の時点にあると判断し、この位
置にクランク角センサ18に表示された合マークの10
°位置を合わせることによって行われる。このため、図
5に示すように、上記ノッキングセンサ20の故障発生
時に点火時期を遅角させる上記遅角補正が行われること
により、例えば上死点前6°の位置に点火時期が設定さ
れているにも拘らず、点火時期が通常位置、つまり上記
上死点前10°の位置に設定されていると判断して上記
合いマークの位置合わせを行うと、上記上死点前6°の
位置に合マークの10°位置が合わされて4°の誤調整
が生じることになる。
【0040】これに対して上記ノッキングセンサ20の
故障発生時において上記点火時期の点検が行われている
ことが確認された場合に、補正手段24による点火時期
の補正を停止するように構成した場合には、上死点前1
0°の位置に設定された点火時期に応じて上記合マーク
の調整を正確に行うことができる。
【0041】また、ノッキングは、エンジンの高負荷時
に発生し易いが、低負荷時においてもエアコンディショ
ナ、パワーステアリングおよび自動変速機等の作動時に
ノッキングが生じる可能性がある。このため、上記のよ
うにエンジンの低負荷域から高負荷域の全負荷領域にお
いて、上記点火時期制御手段22による点火時期制御
と、上記補正手段24による点火時期の補正とをそれぞ
れ実行するように構成した場合には、上記全負荷領域に
おいてノッキングセンサ20の出力信号に応じて点火時
期をノッキング限界に近付ける制御を実行することによ
り、エンジンの低負荷時に外部負荷が加わった場合等
に、ノッキングが発生するのを防止しつつ、エンジンの
燃焼性を向上させることができる。そして、アイドル運
転時等の低負荷時に行われる点火時期の検査時に、補正
手段24による点火時期の遅角補正を停止することによ
り、上記点火時期の誤調整が行われるのを確実に防止す
ることができる。
【0042】また、上記実施例では、コントロールニッ
ト17に設けられた点検用CPU26を作動状態とする
テスト端子27の導通状態を判別することにより、定期
点検時等に点火時期を検査する点検用CPU26が作動
状態あるか否かを判定するように構成したため、上記補
正停止手段25において点火時期の点検が行われている
否かを自動的に判定して上記補正手段24による基本進
角量の遅角補正を停止させることにより、上記点火時期
の誤調整が行われるのを確実に防止することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ノッキ
ングセンサの故障発生時に、エンジンにノッキングが生
じないように上記点火時期を遅角させる遅角補正を行う
とともに、定期点検時等において点火時期が適正位置に
設定されているか否かの検査が行われていることが確認
された場合に、上記点火時期の遅角補正を停止するよう
に構成したため、通常時に上記ノッキングセンサの検出
値に基づいて点火時期をノッキング限界に設定してエン
ジン出力および燃費を効果的に向上させるとともに、上
記ノッキングセンサの故障発生時にこのノッキングセン
サから出力される誤信号に基づくノッキングの発生を確
実に防止することができ、かつ上記ノッキングセンサに
故障が生じたことに気付かずに、上記検査が行われて点
火時期の誤調整が行われるのを防止できるという利点が
ある。
【0044】また、エンジンの低負荷域から高負荷域の
全負荷領域において、上記点火時期制御手段による点火
時期制御と、上記ノッキングセンサの故障発生時におけ
る点火時期の遅角補正とをそれぞれ実行するように構成
した場合には、上記全負荷領域においてノッキングセン
サの出力信号に応じて点火時期をノッキング限界に近付
ける制御が実行されることにより、エンジンの低負荷時
にノッキングが発生するのを防止しつつ、エンジンの燃
焼性を向上させることができる。そして、アイドル運転
時等の低負荷時に行われる上記点火時期の検査時に、上
記点火時期の遅角補正を停止することにより、点火時期
の誤調整が行われるのを確実に防止することができる。
【0045】また、点検制御手段から出力される点火時
期点検用の制御信号等に応じ、この点検制御手段が作動
状態にあるか否かを判定するように構成した場合には、
補正停止手段において点火時期の点検が行われている否
かを自動的に判定し、この点検時に上記基本進角量の遅
角補正を停止させることにより、上記点火時期の誤調整
が行われるのを確実に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る点火時期制御装置の実施例を示す
説明図である。
【図2】上記点火時期制御装置の要部を示すブロック図
である。
【図3】点火時期の制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図4】点火時期の補正制御動作を示すフローチャート
である。
【図5】点火時期の調整作用を示すタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
20 ノッキングセンサ 21 基本進角量設定手段 22 点火時期制御手段 23 故障検出手段 24 補正手段 25 補正停止手段手段 26 点検用CPU(点検制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 5/15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンがノッキング状態にあるか否か
    を検出するノッキングセンサと、このノッキングセンサ
    の出力信号に応じて点火時期をノッキング限界に近付け
    るように制御する点火時期制御手段と、上記ノッキング
    センサの故障を検出する故障検出手段と、ノッキングセ
    ンサに故障が生じたことが確認された場合に、ノッキン
    グが生じないように点火時期を遅角させる補正手段と、
    点火時期の点検が行われているか否かを判定してこの点
    検が行われていることが確認された場合に、上記補正手
    段による点火時期の遅角補正を停止させる補正停止手段
    とを設けたことを特徴とするエンジンの点火時期制御装
    置。
  2. 【請求項2】 エンジンの低負荷時に点火時期の点検を
    行うとともに、エンジンの低負荷域から高負荷域の全負
    荷領域において、点火時期制御手段による点火時期の制
    御と、補正手段による点火時期の補正とをそれぞれ実行
    するように構成したことを特徴とする請求項1記載のエ
    ンジンの点火時期制御装置。
  3. 【請求項3】 点火時期点検用の制御信号を出力する点
    検制御手段の作動状態を検出することによって点火時期
    の点検が行われているか否かを判定するように構成した
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエンジンの点
    火時期制御装置。
JP6007198A 1994-01-26 1994-01-26 エンジンの点火時期制御装置 Pending JPH07208311A (ja)

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JP6007198A JPH07208311A (ja) 1994-01-26 1994-01-26 エンジンの点火時期制御装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008143321A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Nissan Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2009079513A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置
JP2010144568A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 内燃機関の燃焼診断信号異常時の制御方法

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