JPH072082B2 - 菓子用硬化防止チーズの製造法 - Google Patents

菓子用硬化防止チーズの製造法

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JPH072082B2
JPH072082B2 JP31469186A JP31469186A JPH072082B2 JP H072082 B2 JPH072082 B2 JP H072082B2 JP 31469186 A JP31469186 A JP 31469186A JP 31469186 A JP31469186 A JP 31469186A JP H072082 B2 JPH072082 B2 JP H072082B2
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JP
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cheese
confectionery
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sugar
fat
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博道 野尻
茂光 小林
善行 平原
由利子 山崎
優子 加藤
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宝幸水産株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)技術分野 本発明は、チーズを菓子中に小片として混入させた場合
に、チーズの品質を硬化・劣化させることなく長時間に
わたり常温下で保存できる菓子用硬化防止チーズの製造
法に関するものである。
(ロ)背景技術 従来のプロセスチーズあるいはチーズフードでは、これ
を小片として菓子中に混入した場合、菓子本来の糖質と
低水分により菓子自体の水分活性値が混入したチーズよ
りも低いため、製造後数日間でチーズ中の水分が浸透圧
の差で菓子の方に移行してしまい、チーズが脱水されて
硬化状態となり、この時の食感は硬くてボソボソして異
和感を生じ、食品として供し難いものであった。
このため、現在市販されている長期保存型の菓子におけ
るチーズの利用は、チーズ小片として混入させるのでは
なく、チーズを菓子に練り込んで、なるべくチーズ風味
を残すタイプが主流となっており、長期流通するような
チーズ入り菓子からチーズ本来の風味と食感を得ること
は困難であった。
また、プロセスチーズの製造に際して、乳脂肪あるいは
異種脂肪を通常より多量に添加したり、高速カッター付
き乳化釜で処理したり、あるいはこれを併用することに
より、わずかに硬化は防止できるが、一般消費者の立場
から見れば、決して満足される商品とはかなり得なかっ
た。
(ハ)発明の開示 本発明は、このような問題を解消し、長時間常温下で放
置しても、チーズ本来の風味と滑らかな食感を保ち、品
質の劣化を最小限に抑えることができる菓子用の硬化防
止チーズの製造法を提案するものである。
本発明の菓子用硬化防止チーズの製造法は、まずチェダ
ーチーズ,ゴーダチーズ等のナチュラルチーズあるいは
プロセスチーズを単独もしくは数種類混合し、これに糖
類例えばブドウ糖,菓糖,乳糖,ソルビット,砂糖,異
性化糖,転化糖,水あめ,蜂蜜等を3〜10全重量%を添
加し、必要によりバター,バターオイル,クリーム等の
乳脂肪を添加して、更に溶融剤として例えば燐酸塩系溶
融塩,有機酸塩系溶融塩のいずれか一種又は複数を添加
する。
次いで、この混合物を高速カッター付き乳化釜で70〜10
5℃で加熱溶融すると共に高速回転刃により切断攪拌す
ることにより乳化処理を行ない、必要に応じてpH調整
剤、例えば炭酸ナトリウムや重炭酸ナトリウムを使用
し、pH値を5.6〜5.9にし、これを所定のリテーナに充填
成型して徐冷し、水分活性値を0.89〜0.92とする。これ
により、製品の脂肪/蛋白質値が1.75〜2.25のチーズと
する。
なお、ここで脂肪/蛋白質値を1.75〜2.25とするのは、
成分に占める蛋白質の割合を低下させて相対的に脂肪分
を増加させることにより、品質の劣化を防ぐと共に、水
分活性値を通常のチーズ(0.95〜0.96)よりも低い0.93
〜0.94にするためであり、更にこれに前記のような糖類
を3〜10全重量%添加することにより、水分活性値は更
に低い値の0.89〜0.92となる。
糖類の添加を3〜10全重量%としたのは、3%以下であ
ると本発明の効果が薄く、また10%以上であると得られ
るチーズが軟化し過ぎて加工性が悪くなるからである。
また、高速回転刃が300〜3000r.p.m.で切断攪拌するこ
とにより、チーズ中の脂肪分及び糖分が多いにもかかわ
らず完全な乳化を可能とする。
その結果、長期保存しても硬化しない滑らかな食感のチ
ーズが得られるのである。
次に、本発明の実施例を示すが、これにより本発明が制
限されるものではない。
(ニ)実施例 実施例1 まず、チェダーチーズ12.7Kgとゴーダチーズ2.8Kgから
なる粉砕したナチュラルチーズを高速カッター付き乳化
釜に投入した。続いて、これに脂肪/蛋白質値を1.75〜
2.25の範囲に設定するため乳脂肪としてバターオイル2K
gを加え、更に糖類として砂糖を2Kg(9.39全重量%)、
溶融剤としてピロリン酸ナトリウム220g,トリポリリン
酸ナトリウム220g,第3リン酸ナトリウム60gを加え、こ
れに水分調整のために添加水1Kgを加え、前記高速カッ
ター付き乳化釜を作動させ、4分間で80℃まで加熱しな
がら、カッター回転数750r.p.m.で2分→1500r.p.m.で
2分の切断攪拌乳化を行なった。なお、この時の高速カ
ッター付き乳化釜内は減圧脱気した。
次に、乳化釜内のチーズを所定のリテーナ内に充填し
て、パラシールを折畳み包装した上、徐々に冷却して固
め、水分39.7%,pH5.72,水分活性値0.909,脂肪/蛋白質
値が1.78のチーズを得た。
このチーズの品温を5℃以下に冷却した後、8mm角のサ
イの目に切断したが、加工適性に優れたものであった。
実施例2 上記実施例1で得られた多数のサイの目形のチーズを混
入した次のようなパウンドケーキを製作した。
パウンドケーキ材料(1個分) 薄力粉 120g ベーキングパウダー 4g バター 100g 砂糖 80g 卵 2個 サイの目形チーズ 100g ブランデー 18g このパウンドケーキの作り方を説明すると、あらかじめ
柔らかくしておいたバターを泡立器でよく混ぜ、ブラン
デーを多少加えてから砂糖を3回に分けて混ぜ込んだ。
これにほぐした卵を数回に分けて加え、よく混ぜ合せて
から、サイの目形チーズを加えた。更にあらかじめ篩に
かけた薄力粉とベーキングパウダーを加えてざっくりと
混ぜ合せ、パウンド型に流しみ、これをあらかじめ予熱
したオーブンに入れ、180℃45分で焼上げた。
得られたパウンドケーキの大きさは9cm×18cm×6cmで、
これを冷却後、フィルム包装したが、この時カビの発生
を防止するために脱酸素剤を入れて密封した。
このパウンドケーキ中のチーズの保存性(食感)を確認
するため、同様のパウンドケーキ中に市販のプロセスチ
ーズをサイの目形にして混入した場合、ならびに実施例
1に記載のチーズでただし砂糖を全く入れていないもの
(以下、単に糖類無添加チーズという)とを比較した結
果を下表に示す。
(ホ)発明の効果 上記実施例からも分る通り、菓子に混入した本発明法に
より製造したチーズは菓子へのチーズ中の水分の移行が
少ないので、常温で長期間保存しても硬くならず、また
糖類の添加によりチーズだけを食べれば通常のチーズに
比べればかなり甘さを生じるが、パウンドケーキ中では
パウンドケーキ自体が甘いため、チーズ自体には塩分も
あることから、チーズの甘さは気にならない。
むしろ、通常の市販チーズや前記した糖類無添加チーズ
に比較して、食感の劣化もなく、チーズ風味の残存性も
よいので、菓子パン業界等において優れた新製品となり
得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−63965(JP,A) 特開 昭57−194748(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チェダーチーズ,ゴーダチーズ等のナチュ
    ラルチーズあるいはプロセスチーズを単独もしくは複数
    種類混合した主原料に、糖類を3〜10全重量%を添加
    し、更に乳脂肪を10全重量%以内,溶融剤,必要に応じ
    てpH調整剤及び水の各所定量を添加配合した配合物を高
    速カッター付き乳化釜内に投入し、該乳化釜内を減圧脱
    気しながら、70〜105℃,300〜3000r.p.mで10分間以内に
    溶融・乳化処理し、成型した後、徐々に冷却し、これを
    小片にカットして、水分活性値:0.89〜0.92、脂肪/蛋
    白質値:1.75〜2.25とすることを特徴とする菓子用硬化
    防止チーズの製造法。
JP31469186A 1986-12-26 1986-12-26 菓子用硬化防止チーズの製造法 Expired - Lifetime JPH072082B2 (ja)

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JP2011010564A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Rokko Butter Co Ltd 耐糖性を有するチーズおよびその製造方法
JP5695370B2 (ja) * 2010-08-31 2015-04-01 雪印メグミルク株式会社 チーズ類及びその製造方法
JP6346396B2 (ja) * 2011-11-07 2018-06-20 雪印メグミルク株式会社 プロセスチーズ類及びその製造方法

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