JPH07208045A - クラッチ内蔵アクチュエータ - Google Patents

クラッチ内蔵アクチュエータ

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JPH07208045A
JPH07208045A JP2375294A JP2375294A JPH07208045A JP H07208045 A JPH07208045 A JP H07208045A JP 2375294 A JP2375294 A JP 2375294A JP 2375294 A JP2375294 A JP 2375294A JP H07208045 A JPH07208045 A JP H07208045A
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JP
Japan
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motor
clutch
worm wheel
housing
shaft
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JP2375294A
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Inventor
Motoshi Okamoto
元志 岡本
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Ashimori Industry Co Ltd
Nippon Cable System Inc
Original Assignee
Ashimori Industry Co Ltd
Nippon Cable System Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 正逆回転可能なモータMと、そのモータの駆
動軸に固定されるウォームギヤ4と、ハウジング2、3
内に回転自在に、かつ軸方向に移動自在に設けられ、先
端にピニオン15が形成された軸部材10と、軸部材の
外周に回転自在に、かつ軸方向に回転自在に設けられ、
前記ウォームギヤ4と噛み合うウォームホイール6と、
そのウォームホイール6の側壁22に固定される電磁石
13と、軸部材10の外周に固定され、前記電磁石13
と対向するように配置された吸着板14とからなるクラ
ッチ内蔵アクチュエータの構成。 【効果】 モータを使用していないときは出力側を自由
に手で操作することができる。そのためモータ駆動と手
動操作とをいわば自動的に切り替えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクラッチ内蔵アクチュエ
ータに関する。さらに詳しくは、自動車や建築物の電動
カーテンなど、比較的軽荷重の負荷の駆動に用いられる
小型のアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車のカーテンを駆動するアク
チュエータは、いずれもモータと、そのモータの回転駆
動を減速するためのウォームギヤとウォームホイールな
どからなる減速機とから構成されており、ウォームホイ
ールなどの減速機の出力部は直接カーテンの作動部に連
結されている。そのため手動でカーテンを開閉させるこ
とができない。このものを手動でも操作できるようにす
るには、たとえば減速機の出力部とカーテンの作動部と
を切り離し可能に構成することが考えられる。しかしそ
の場合、手動操作時に駆動部と作動部とを人為的に切り
離す操作を行なう必要があり、きわめて煩雑である。
【0003】他方、クラッチを内蔵する小型のアクチュ
エータとして、自動車のドアロックを遠隔操作するもの
が知られている(実開昭60−40769号公報)。こ
のものは減速機の出力部とハウジングカバーとの間に電
磁式のクラッチを設け、常時は電磁石を励磁せずにバネ
作用で出力部をハウジングカバーに固定し、ドアロック
を解除するためにモータを駆動させるとき、電磁石を励
磁してその固定を外し、自由に回転させるものである。
しかしこのものはモータを駆動させていないときは、い
わば出力側をロックするものであるから、モータ駆動と
手動との切り替えには採用できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はモータ駆動と
手動操作とを簡単に切り替えることができる簡易な小型
のアクチュエータを提供することを技術課題としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のクラッチ内蔵ア
クチュエータは、正逆回転可能なモータと、そのモータ
の駆動軸に連結される減速機と、その減速機の出力部に
設けられるクラッチと、そのクラッチの出力部に取りつ
けられる出力軸とからなり、前記モータないし駆動軸が
回転するとき、前記クラッチが減速機の出力部と出力軸
とをトルク伝達可能に連結するように構成されているこ
とを特徴としている。このようなクラッチ内蔵アクチュ
エータにおいては、前記減速機を、モータの駆動軸に固
定されるウォームギヤと、クラッチの入力部と連結され
るウォームホイールとから構成するのが好ましい。
【0006】前記クラッチは電磁クラッチでも機械式の
クラッチでもよい。電磁クラッチの場合は、モータに通
電するとき、同時にその電磁クラッチにも通電するよう
に、たとえば並列配線とすればよい。機械式クラッチの
場合は、減速機の出力部の回転トルクを出力軸に伝達
し、出力軸の回転トルクを駆動軸に伝達しない構成にす
ることにより実現できる。
【0007】本発明の他の態様はそのような電磁クラッ
チを内蔵したアクチュエータに関するものであり、ハウ
ジングに対し軸方向移動自在かつ回転自在に設けられる
と共に、出力部を備えている軸部材と、その軸部材上に
回転自在に、かつ軸方向移動自在に設けられ、ハウジン
グに対して少なくとも一定範囲を超えて軸方向に移動し
ないように支持されるウォームホイールと、前記ウォー
ムホイールの側面部に結合されている電磁石と、その電
磁石に電流を送るためのロータリ接点と、前記軸部材に
固着され、電磁石と対向するように配置される吸着板
と、前記ウォームホイールと噛み合うウォームギヤと、
そのウォームギヤを回転駆動するための正逆回転可能な
モータとからなり、そのモータと電磁石とを同時に通電
するようにしていることを特徴としている。
【0008】そのアクチュエータの場合、前記ハウジン
グを一方向に長い直方体状とし、前記軸部材をハウジン
グの長手方向に対して直角方向に配置し、さらに前記モ
ータをハウジングの長手方向に対して斜め方向に配置す
ることができる。
【0009】本発明のさらに他の態様は機械式クラッチ
を内蔵したアクチュエータに関するものであり、ハウジ
ングに対して回転自在に支持されるウォームホイール
と、そのウォームホイールと共廻りするように設けられ
るカム部材と、そのカム部材の一方向の回転を受けて外
側に拡がる第1摩擦板および他方向の回転を受けて外側
に拡がる第2摩擦板と、前記いずれかの摩擦板が外側に
拡がったとき、それらの摩擦板と共廻りする出力部材
と、前記ウォームホイールを正逆回転駆動するためのモ
ータ駆動のウォームギヤとから構成されている。
【0010】このものは、前記ウォームホイールおよび
カム部材が、それぞれハウジングに対して回転自在の軸
部材に固着されており、前記第1および第2摩擦板が、
それぞれその軸部材上に回転自在に設けられるキャリア
プレートに取りつけられた偏心ピンにより回動自在に支
持されているものが好ましい。またこのものにおいて
も、前記ハウジングを一方向に長い直方体状とし、前記
軸部材をハウジングの長手方向に対して直角方向に配置
し、さらにモータをハウジングの長手方向に対して斜め
方向に配置することができる。
【0011】
【作用】本発明のアクチュエータは、常時はクラッチが
切りになっており、そのため減速機が出力部を手動操作
するときの邪魔にならず、カーテンなどの作動部を手動
で操作することができる。モータで駆動させる場合は直
ちにクラッチが入り、モータ駆動により減速機を介して
作動部を操作することができる。すなわち電磁クラッチ
を備えているものでは、モータに通電したとき、同時に
クラッチを励磁して減速機の駆動トルクを出力側に伝達
し、モータの通電を切れば直ちにクラッチが切れ、作動
部を手動で自在に操作できる。機械式クラッチを採用す
るものでは、作動部を手動操作するときはトルクの非伝
達方向であるので、減速機側の抵抗を受けず、自由に操
作することができる。他方、モータ駆動のときは、トル
クの伝達方向であるので、減速機の出力トルクをそのま
ま作動部に伝えることができる。
【0012】減速機としてウォームギヤとウォームホイ
ールからなるウォーム減速機を採用するときは、減速比
が高く、部品が少ない利点がある。
【0013】本発明の電磁クラッチ内蔵のアクチュエー
タ(請求項5)は、軸部材が吸着板を保持すると共に、
ウォームホイールの支持軸として作用し、さらに出力部
を構成している。したがって全体の部品数を減少させる
ことができる。クラッチの入り切りは吸着板と電磁石と
の吸着および切り離しにより行なわれる。すなわち減速
機から出力部へのトルク伝達は電磁石と吸着板との摩擦
力による。出力部の負荷が少ないものは、このような摩
擦力で充分にトルク伝達できる。なお電磁石はウォーム
ホイールと共に回転するが、ロータリ接点により電磁石
への通電が確保される。
【0014】本発明の機械式クラッチを備えたアクチュ
エータ(請求項7)は、ウォームホイールが一方向に回
転するとき、カム部材の回転に伴って第1摩擦板が外側
に拡がり、出力部材に当接する。そしてその回転トルク
を出力部材に伝達し、一方向に回転させる。またウォー
ムホイールが逆方向に回転するときは、同様に第2摩擦
板を介して出力部材を他方向に回転させる。他方、外力
により出力部材側が回転されるときは、いずれの摩擦板
も拡がらず、そのためウォームホイールとウォームギヤ
との間の噛み合いによる抵抗を受けることなく出力部材
を回転させることができる。
【0015】上記の電磁クラッチ式または機械クラッチ
式のいずれのアクチュエータにおいても、モータがハウ
ジングの長手方向に対して斜め方向に配置されているも
のは、ハウジングの高さを小さくすることができ、全体
をコンパクトにすることができる。
【0016】つぎに図面を参照しながら本発明のクラッ
チ付きアクチュエータを説明する。図1は本発明のアク
チュエータの一実施例を示す正面図、図2は図1のII−
II線断面図、図3は図2のIII −III 線断面図、図4は
図1のアクチュエータにおけるロータリ接点を示す一部
切り欠き正面図、図5は本発明のアクチュエータを自動
車のカーテンの開閉駆動装置に適用した場合の一例を示
す正面図、図6は本発明のメカクラッチ式のアクチュエ
ータの一実施例を示す断面図、図7〜9はそれぞれ異な
る作動状態における図6のVII −VII 線断面図である。
【0017】図1に示すアクチュエータ1は、長方形の
正面形状およびほぼ正方形の側面形状を備えているハウ
ジング本体2と、そのハウジング本体2に被せられる蓋
体(図2の符号3)とからなるハウジングを有する。ハ
ウジング本体2内には、モータMが斜め方向に配置され
ており、そのモータMの駆動軸Maにはウォームギヤ4
が固定されている。ウォームギヤ4の一端は本体2に一
体に設けられた軸受け部5によって支持されている。図
1の符号Gはウォームギヤ4と噛み合うウォームホイー
ル(図2の符号6)に連結される電磁クラッチである。
【0018】図2に示すように、ハウジング本体2の底
面7にはボス8が一体に突設されており、そのボス8と
蓋体3のボス9とにより軸部材10を回転自在に、かつ
軸方向にいくらか移動自在に支持している。軸部材10
上には前記ウォームホイール6が回転自在に装着されて
おり、ウォームホイール6と軸部材10との間に電磁ク
ラッチGが介在されている。ウォームホイール6は軸部
材10の上に回転自在に設けられるボス部11とその周
囲に設けられるカップ型の周辺部12とからなり、周辺
部の外周に、前記ウォームギヤ4と噛み合う歯が形成さ
れている。またボス部11は軸部材10上に軸方向移動
自在であり、ハウジング本体2のボス9によってその方
向への移動が妨げられる。前記電磁クラッチGはウォー
ムホイール6に固定される電磁石13と、軸部材10に
固定された吸着板14とからなる。なお軸部材10の一
端は蓋体3から突出しており、その端部外周に出力部と
してピニオン15を構成する歯が形成されている。
【0019】電磁石13はウォームホイール6のボス部
11の外周に固定される内筒16、その内筒16の一端
から外側に延びる円板状の側壁部17およびその側壁部
17の外周から前記内筒と同心状に連続する外筒18と
からなるヨーク19と、前記内筒と外筒の間に設けられ
るリング状のコイル20とからなる。前記側壁部17に
は数個の孔21が形成されており、それらの孔21がウ
ォームホイール6の側壁22に放射状に設けた固定ピン
23と嵌合している。それによってウォームホイール6
と電磁石13とが固定されている。なお内筒16、側壁
部17および外筒18からなるヨーク19は電磁石13
の磁路を構成する。
【0020】前記吸着板14は表面にローレットなどを
形成した軸部材10に固く嵌合させることによってその
軸部材10に固定している。なおウォームホイール6の
ボス部11の表面にローレットなどを形成し、電磁石1
3とウォームホイール6との結合を確実にするようにし
てもよい。
【0021】図2における符号25は前記電磁石13の
コイル20に通電するためのロータリ接点を示してお
り、そのロータリ接点25は、小径のリング状の第1導
通板26と、大径のリング状の第2導通板27と、それ
らにそれぞれ摺接する第1ブラシ28および第2ブラシ
29とからなる。それらのブラシ28、29は図3に示
すようにウォームホイール6に設けたリブ30などに固
定され、ブラシ28、29に接続された導線31、32
はウォームホイール6を貫通する孔33、34を通って
コイル20に導かれる。
【0022】図2に示すように、第1導通板26の半径
方向外側には、底面7より突出した環状の段部35が設
けられ、その段部35上に絶縁板36が設けられ、その
絶縁板36の上に前記第2導通板27が設けられてい
る。このように第1導通板26と第2導通板27とを高
さ方向でずらしているので、図4に示すように、第1導
通板26の電極板37を、絶縁板36の下側を通すこと
により、第2導通板27との接触を避けながら半径方向
外側に延ばすことができる。なお図4の38は第2導通
板27の電極板であり、それらの電極板37、38はそ
れぞれ図1のモータMの電源線やリミットスイッチL
1、L2のリード線などと共に、基板39を介して図示
しないコネクタに接続されている。なおそのコネクタ
は、操作スイッチの切り替えに応じてモータMと電磁石
13のコイル20とを同時に通電したり、リミットスイ
ッチL1、L2の作動に応じてモータMを停止させたり
する制御部に接続される。モータMとコイル20とは、
並列接続にしておくことにより同時にON−OFFさせ
ることができる。
【0023】上記のごとく構成されるアクチュエータ1
において、制御部からモータMに駆動電流が送られたと
き、同時に電磁石13に励磁電流が送られる。それによ
りモータMは一方向へ回転し、ウォームギヤ4が回転す
る。したがって、減速比に応じて減速された回転数でウ
ォームホイール6が回転する。そのとき同時に電磁石1
3が励磁され、吸着板14が電磁石13に吸引され、吸
着板14は軸部材10と共にいくらか軸方向(図2の左
側)にずれる。そして電磁石13と吸着板14との間の
摩擦力により、両者が一体になって回転し、軸部材10
の端部のピニオン15と噛み合うべき被駆動部材を一方
向に駆動することができる。そしてたとえばリミットス
イッチL1が被操作部材のストローク限界を検知したと
き、モータMへの駆動電流が切られ、同時に電磁石13
の励磁も切られる。それにより被駆動部材は停止する。
【0024】一方、前記モータMに逆相の電流が送られ
た場合、吸着板14による吸着作用は同じであるが、軸
部材10は逆方向に回転し、前記被操作部材を逆方向に
駆動することができる。そして他方のリミットスイッチ
L2の限界検知により、被駆動部材が停止する。このよ
うにしてアクチュエータ1により被駆動部材を往復操作
することができる。なおモータMが停止しているとき、
すなわち電磁石13が励磁されていないときは、電磁石
13と吸着板14との間の結合が切れているので、ウォ
ームホイール6とウォームギヤ4の噛み合いによる拘束
作用にかかわらず、外部から被駆動部材側に力を加えて
自由に被駆動部材を動かすことができる。
【0025】上記の実施例においては吸着板14を軸部
材10に固着しているが、セレーションなどでトルク伝
達可能に、かつ軸方向移動自在に軸部材10に連結する
ようにしてもよい。その場合は軸部材10自体はハウジ
ングに対して軸方向に移動可能にする必要がない。また
吸着板14をウォームホイール6に固定し、電磁石13
を軸部材10に固定したり、あるいはトルク伝達可能、
かつ軸方向移動自在に軸部材10に設けてもよい。その
場合はロータリ接点を電磁石と対向する側、たとえば蓋
体3に設けるようにする。さらに減速機として、ウォー
ムホイール6とウォームギヤ4の組み合わせに代えて、
他の減速機、たとえば通常の多段ギヤ式、遊星ギヤ式、
スパイラルギヤ式、カサ歯車式などのあらゆるギヤ式減
速機を採用することもできる。また前記実施例ではクラ
ッチとして摩擦クラッチを採用しているが、これに代え
て、噛み合いクラッチを採用することもできる。
【0026】上記のアクチュエータ1は、たとえば図5
に示す自動車の窓用のカーテン開閉装置の駆動機構とし
て採用することができる。図5の開閉装置40は略コ字
状のパイプ製のガイド枠41と、そのガイド枠41の上
方に回転自在に設けられ、かつカーテンの巻き上げ方向
に付勢されている心棒42と、その心棒42に巻きつけ
られているカーテン43と、カーテン43の下端に取り
つけられるガイド棒44と、そのガイド棒44を駆動す
るべく前記ガイド枠41内に摺動自在に収容された可撓
性のラック45と、そのラック45を往復駆動する駆動
機構(アクチュエータ)46とから構成されている。本
実施例では前記ガイド枠41が下側に行くほど幅が狭く
なっているので、ガイド棒44はテレスコピック構造に
より伸縮自在にされている。またガイド枠41の内側に
はガイド溝が形成されており、前記ガイド棒44の両端
はそのガイド溝にスライド自在に収容されている。そし
て駆動機構46として、図1〜4に示すアクチュエータ
1を採用している。この場合、図2の軸部材10の一端
に形成されたピニオン15に可撓性のラック45が噛み
合っており、ラック45が被駆動部材を構成することに
なる。なお図1の符号46は、そのラック45を案内す
るガイドである。この開閉装置40は前記アクチュエー
タのモータを往復駆動することにより、カーテン43を
上げたり下げたりすることができ、しかもモータで駆動
していないときは手動でカーテンの開閉をすることがで
きる。
【0029】つぎに図6〜9を参照しながら、電磁クラ
ッチに代えてメカクラッチを使用したアクチュエータの
実施例を説明する。図6に示すアクチュエータ50おい
ては、ハウジング本体2のボス8に第1軸部材10aが
回転自在に設けられ、蓋体3のボス9に第2軸部材10
bが回転自在に支持されている。そして第2軸部材10
bの一端に形成した孔51に第1軸部材10aの自由端
が回転自在に支持されている。さらに第1軸部材10a
の外周には、ウォームホイール6とカム部材52とがそ
れぞれ間隔をあけて固定されている。他方、第2軸部材
10bの自由端にはカップ状の出力部材53が固定され
ており、そのカップ状の出力部材53の内側に、図7に
示すような、それぞれ半円状の第1摩擦板54および第
2摩擦板55が収容されている。摩擦板54、55の一
端同士は互いに重ねられ、偏心ピン56により互いに回
転自在に、かつその偏心ピン56に対してそれぞれ回転
自在に連結されている。その偏心ピン56は、前記第1
軸部材10aの外周に回転自在に保持されたキャリアプ
レート57によって支持されている。
【0030】前記カム部材52は偏心ピン56側のアー
ム52aが角型にされ、他方のアーム52bが丸くされ
ている。また摩擦板54、55にはそれぞれカム部材5
2を収容する切り欠き58、59が形成されている。前
記第1軸部材10a、カム部材52、キャリアプレート
57、偏心ピン56、摩擦板54、55および出力部材
53は、全体として、ウォームホイール6側からの回転
トルクを第2軸部材側に伝えるが、第2軸部材側からの
回転トルクはウォームホイール6側に伝えないメカクラ
ッチを構成している。
【0031】すなわちウォームホイール6が一方向に回
転しようとすると、第1軸部材10aを介して、図8に
示すようにカム部材52を矢印A方向に回転させようと
する。そのときカム部材52の角型のアーム52aの角
が第1摩擦板54を外側に押し広げながら矢印A方向に
回転させようとする。そのとき第1摩擦板54は偏心ピ
ン56廻りに回動するので楔の働きを奏し、カム部材5
2の回転トルクを第1摩擦板54を介して出力部材53
に伝える。そのため出力部材53および第2軸部材10
bは矢印A方向に回転する。なお第2摩擦板55につい
ては、その支持支点である偏心ピン56の位置から逃げ
方向となり、摩擦力を伝える働きがない。そのためあら
かじめ他方のアーム52bの先端側を丸くして、第2摩
擦板55を外側に広げないようにしている。
【0032】前記ウォームホイール6および第1軸部材
10aが逆方向に回転するときは、図9に示すように、
カム部材52の回転トルクは第2摩擦板55を介して出
力部材53に伝えられる。
【0033】他方、図7において、出力部材53が矢印
A方向(または矢印B方向)に回転する場合、かりに摩
擦板の自重などで第1摩擦板54ないし第2摩擦板55
が出力部材53に当接したとしても、偏心ピン56の位
置から摩擦板54、55が楔の作用を奏せず、強い摩擦
力が働かない。そのため出力部材53は空回りすること
になる。
【0034】上記のアクチュエータ50は、カム部材5
2と摩擦板54、55を用いることにより、ウォームホ
イール6から出力部材側へはトルク伝達するが、出力部
材側からウォームホイール6側にはトルク伝達しないよ
うに構成したメカクラッチを備えたアクチュエータの一
例であるが、本発明のアクチュエータにおけるメカクラ
ッチの構成はこのものに限定されることなく、たとえば
カム部材52を使用しない遠心クラッチ式など、上記ト
ルクの伝達方向の非可逆的な作用を奏するものであれ
ば、いずれも採用することができる。またそれらのアク
チュエータには、前記電磁クラッチを用いたアクチュエ
ータと同様に、ウォームホイール6とウォームギヤ4と
の組み合わせによる減速機のほか、他の種類の減速機、
たとえば通常の多段ギヤ式、遊星ギヤ式、スパイラルギ
ヤ式、カサ歯車式などのあらゆるギヤ式減速機を用いる
ことができる。さらに本発明のアクチュエータはいずれ
も自動車のカーテンの開閉装置のほか、サンルーフ用の
サンシェードなどの軽荷重の場合の電動・手動開閉装置
など、種々の他の用途に使用することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明のアクチュエータにおいては、減
速機側から出力側へのトルク伝達が可能で、出力側から
減速機側へのトルク伝達ができないので、モータ駆動を
していないときはそのまま出力側を手動で操作すること
ができ、いわばモータ駆動と手動操作との自動切り替え
の作用を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクチュエータの一実施例を示す正面
図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】図1のアクチュエータにおけるロータリ接点を
示す一部切り欠き正面図である。
【図5】本発明のアクチュエータを自動車のカーテンの
開閉駆動装置に適用した場合の一例を示す正面図であ
る。
【図6】本発明のメカクラッチ式のアクチュエータの一
実施例を示す断面図である。
【図7】図6のVII −VII 線断面図である。
【図8】図6のアクチュエータの作動状態におけるVII
−VII 線断面図である。
【図9】図6のアクチュエータの図8とは逆向きの作動
状態におけるVII −VII 線断面図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ 2 ハウジング本体 M モータ 4 ウォームギヤ 6 ウォームホイール G 電磁クラッチ 10 軸部材 13 電磁石 14 吸着板 15 ピニオン 25 ロータリ接点 50 アクチアエータ 10a 第1軸部材 10b 第2軸部材 52 カム部材 53 出力部材 54 第1摩擦板 55 第2摩擦板 56 偏心ピン 57 キャリアプレート

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正逆回転可能なモータと、そのモータの
    駆動軸に連結される減速機と、その減速機の出力部に設
    けられるクラッチと、そのクラッチの出力部に取りつけ
    られる出力軸とからなり、前記モータないし駆動軸が回
    転するとき、前記クラッチが減速機の出力部と出力軸と
    をトルク伝達可能に連結するように構成されているクラ
    ッチ内蔵アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記減速機が、モータの駆動軸に固定さ
    れるウォームギヤと、クラッチの入力部と連結されるウ
    ォームホイールとからなる請求項1記載のアクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記クラッチが電磁クラッチであり、モ
    ータに通電するとき、同時にその電磁クラッチにも通電
    するようにされている請求項1または2記載のアクチュ
    エータ。
  4. 【請求項4】 前記クラッチが、モータの駆動軸の回転
    トルクを出力軸に伝達し、出力軸の回転トルクを駆動軸
    に伝達しない機械式のクラッチである請求項1記載のア
    クチュエータ。
  5. 【請求項5】 ハウジングに対し軸方向移動自在かつ回
    転自在に設けられると共に、出力部を備えている軸部材
    と、その軸部材上に回転自在に、かつ軸方向移動自在に
    設けられ、ハウジングに対して少なくとも一定範囲を超
    えて軸方向に移動しないように支持されるウォームホイ
    ールと、前記ウォームホイールの側面部に結合されてい
    る電磁石と、その電磁石に電流を送るためのロータリ接
    点と、前記軸部材に固着され、電磁石と対向するように
    配置される吸着板と、前記ウォームホイールと噛み合う
    ウォームギヤと、そのウォームギヤを回転駆動するため
    の正逆回転可能なモータとからなり、そのモータと電磁
    石が同時に通電されるようにされているクラッチ内蔵ア
    クチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記ハウジングが一方向に長い直方体状
    であり、前記軸部材がハウジングの長手方向に対して直
    角方向に配置されており、さらに前記モータがハウジン
    グの長手方向に対して斜め方向に配置されている請求項
    5記載のアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 ハウジングに対して回転自在に支持され
    るウォームホイールと、そのウォームホイールと共廻り
    するように設けられるカム部材と、そのカム部材の一方
    向の回転を受けて外側に拡がる第1摩擦板および他方向
    の回転を受けて外側に拡がる第2摩擦板と、前記いずれ
    かの摩擦板が外側に拡がったとき、それらの摩擦板と共
    廻りする出力部材と、前記ウォームホイールを正逆回転
    駆動するためのモータ駆動のウォームギヤとからなるク
    ラッチ内蔵アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記ウォームホイールおよびカム部材
    が、それぞれハウジングに対して回転自在の軸部材に固
    着されており、前記第1および第2摩擦板が、それぞれ
    その軸部材上に回転自在に設けられるキャリアプレート
    に取りつけられた偏心ピンにより回動自在に支持されて
    いる請求項7記載のアクチュエータ。
  9. 【請求項9】 前記ハウジングが一方向に長い直方体状
    であり、前記軸部材がハウジングの長手方向に対して直
    角方向に配置されており、さらに前記モータがハウジン
    グの長手方向に対して斜め方向に配置されている請求項
    8記載のアクチュエータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007077719A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Sanwa Shutter Corp 自動復帰型自動閉鎖装置
JP2007100422A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Nakazono Kogyosho:Kk シャッター開閉機のブレーキ制御装置

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