JPH07207114A - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物

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JPH07207114A
JPH07207114A JP397094A JP397094A JPH07207114A JP H07207114 A JPH07207114 A JP H07207114A JP 397094 A JP397094 A JP 397094A JP 397094 A JP397094 A JP 397094A JP H07207114 A JPH07207114 A JP H07207114A
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polyacetal resin
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alkali metal
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JP397094A
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Takahisa Sen
貴久 撰
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリアセタール樹脂が本来有する機械特性、
摩擦摩耗特性、熱安定性を保持したまま、優れた耐候性
と帯電防止性能を付与したポリアセタール樹脂組成物を
提供する。 【構成】 (A) ポリアセタール樹脂 100重量部に対し
て、(B) 酸化防止剤 0.01 〜5重量部、(C) 耐候(光)
安定剤 0.01 〜5重量部及び(D) 特定組成を有するアル
カリ金属及びアルミニウムを主体とする金属の塩基性炭
酸塩またはそのアニオン交換体に、ポリアルキレンポリ
オール類またはアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポリ
オール類を包接した包接体より成る帯電防止剤 0.1〜40
重量部を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアセタール樹脂が
本来有する機械特性、摩擦摩耗特性、熱安定性を保持し
たまま、優れた耐候性と帯電防止性能を付与したポリア
セタール樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知の
如く、ポリアセタール樹脂は、機械的性質、電気的性質
などの物理的特性、或いは耐薬品性、耐熱性などの化学
的特性の優れたエンジニアリング樹脂として近年きわめ
て広範な分野において利用されている。しかし、ポリア
セタール樹脂が利用される分野の拡大に伴い、その材料
としての性質にも更に特殊性が要求されている。このよ
うな性質の一つとして、耐候性が挙げられる。即ち、自
動車等の内外装品、光学機械部品、外装に用いられるシ
ート等、電器、建材用材料等の部品は、太陽光、風雨、
蛍光灯、その他大気接触等、使用される雰囲気により変
色したり表面平滑性を失って光沢がなくなり、更に部品
表面にクラックが発生し、機械的性質が低下する等の不
都合を生じる場合がある。これらの欠点を改善するた
め、ポリアセタール樹脂への耐候性の付与についてはこ
れまで多くの研究がなされてきており、特定の耐候
(光)安定剤を使用することによってかなり解決されて
きているが、一方で、こうした外装部品であるが故に、
静電気によるゴミや塵の付着の問題が生じている。即
ち、ポリアセタール樹脂も一般的なプラスチックと同
様、表面固有抵抗が高いため、帯電による種々の弊害を
避けられず、外装部材に限らずゴミや塵の付着の問題を
抱えている。とりわけ外装部材の場合、外観性が大きな
問題となるため、帯電防止性を付与する必要性も高い。
プラスチックに帯電防止性を付与する方法としては、界
面活性剤を配合するのが一般的である。しかし、界面活
性剤は表面へのシミ出しによって始めてその帯電防止性
能を発揮できるため、こうした外装部品への使用は好ま
しくない。これは、近年のプラスチック製外装部品が、
低光沢、シボ付きと、高級感を出す方向で開発が進めら
れており、外観性が非常に重要な性能となっているため
である。加えて、安定剤を含めて添加剤がシミ出してく
るため、耐候性の面でも持続性の低下傾向が現れてくる
という問題があった。更に、汚れを拭き取る際に表面に
シミ出してきた界面活性剤が除去されてしまい、帯電防
止効果が失われてしまうという問題もあった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリアセ
タール樹脂本来の特性を可能な限り犠牲にすることな
く、優れた耐候(光)性を有し、且つ成形品表面へのブ
リードによらずに優れた帯電防止性を有し、着色も可能
であるポリアセタール樹脂材料の開発をすべく鋭意検討
した結果、本発明を完成するに至ったものである。即ち
本発明は、 (A) ポリアセタール樹脂 100重量部に対して (B) 酸化防止剤 0.01 〜5重量部 (C) 耐候(光)安定剤 0.01 〜5重量部 (D) 下記式(1) で表される組成を有するアルカリ金属及
びアルミニウムを主体とする金属の塩基性炭酸塩または
そのアニオン交換体に、ポリアルキレンポリオール類ま
たはアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポリオール類を
包接した包接体より成る帯電防止剤 0.1〜40重量部 を配合したことを特徴とするポリアセタール樹脂組成物
に関する。 Alxyz(OH)6・a/nA・mH2O (1) (式中、xは0.6 乃至3の数であり、yは0乃至3の数
であり、zは0乃至2.4 の数であり、且つy+zは0で
ない数であり、aは0乃至6の数であり、Mはアルカリ
金属であり、Rはアルカリ土類金属であり、Aはアニオ
ンであり、nはアニオンAの価数を表し、mは3以下の
数である。)以下、本発明の組成物の構成成分について
詳しく説明する。
【0004】本発明の組成物は、(B) 酸化防止剤、(C)
耐候(光)安定剤と共に(D) 帯電防止剤として上述の特
定構造を有するものを併用することを特徴とし、(D) 成
分として好ましくは、塩基性炭酸塩またはそのアニオン
交換体100 重量部当たり、ポリアルキレンポリオール類
またはアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポリオール類
を20〜110 重量部の量で包接しているものが使用され
る。(D) 成分の帯電防止剤は、前記式(1) で表される組
成を有するアルカリ金属及びアルミニウムを主体とする
金属の塩基性炭酸塩またはそのアニオン交換体より基体
が構成され、特にアルカリ金属としては、Li、Na、
Kが使用されるが、帯電防止性の面でLiが最も有効で
ある。さらに成分中の金属としては、上記金属以外にマ
グネシウム、カルシウム、バリウム等アルカリ土類金属
や、亜鉛のような第IIB族金属成分も少量含有すること
ができる。本発明で使用する帯電防止剤では、ポリアセ
タール樹脂に添加できる最も好ましい形である、アルミ
ニウム・リチウム・ヒドロキシ炭酸塩からなる基体が使
用されている。このものは理想的には下記式で表され
る。 〔Al2Li(OH)62CO3・mH2O この構造ではAl3+イオンがギブサイト型層状格子を形
成し、空格子点にLiイオンが入った八面構造となった
ものであるが、空格子点への置換の程度によって組成比
を変化させ得る。その他の好適な形として、類似の塩基
性炭酸塩も使用できる。例として、アルミニウム・ナト
リウム・ヒドロキシ炭酸塩を挙げることができ、このも
のは理想的には下記式で表される化学構造を有する。 AlNa(OH)2CO3・mH2O また、塩基性炭酸塩中の炭酸アニオンは、多くの無機ま
たは有機のアニオン、例えば硫酸イオン、亜硫酸イオ
ン、リンのオキシ酸イオン、ハロゲン化水素酸、過ハロ
ゲン酸イオンや、酢酸、コハク酸、マレイン酸、ステア
リン酸、アジピン酸、アルキルスルホン酸等で、少なく
とも一部がイオン交換可能であり、これらのアニオン交
換体も基体として使用できる。一般にはアニオンは炭酸
イオンである事が熱安定性の面で好ましい。塩基性炭酸
塩やそのイオン交換体は、均密組成物のものでも微結晶
乃至結晶のものでも良いが、一般に微結晶性のものが分
散性の点で優れている。この塩基性炭酸塩は公知の方法
で製造されるが、Alとアルカリ金属のモル比は1乃至
2の範囲に有ることが熱安定性と帯電防止性の点で好ま
しい。さらに、水酸基とアニオンとの当量比、OH/A
は1乃至3の範囲にあることが、ブリード防止性と帯電
防止性の点で好ましい。水溶性アルミニウム塩、炭酸ア
ルカリ、必要により水溶性アルカリ土類金属塩を、所定
の量比で水酸化アルカリの存在化に反応させ、必要によ
り、生成する共沈物を熟成し、或いは更に水熱処理する
事により塩基性炭酸塩が得られる。
【0005】水溶性アルミニウム塩としては、塩化アル
ミニウムが特に適しているが、硫酸塩、硝酸塩も使用さ
れる。炭酸アルカリとしては、炭酸リチウム、炭酸ソー
ダ、炭酸カリウムが使用される。アルカリ土類金属とし
ては塩化物が適しているが、硝酸塩等も使用できる。水
酸化アルカリとしては苛性ソーダが適している。反応は
水性媒体中で行うのが良く、一般には炭酸塩が過剰に存
在する条件下で反応を行うのが良い。一般に炭酸アルカ
リ及び水酸化アルカリの溶液中に、水溶性アルミニウム
塩或いは更にアルカリ土類金属塩の溶液を添加して反応
を行うのが好ましい。反応温度は40乃至200 ℃が適当で
ある。共沈物は一般に均密組成物乃至微細結晶であり、
これをそのまま本帯電防止剤の基体として使用できる
が、一般には共沈物を60乃至100 ℃の温度で水中で熟成
し、粒度調整を行った後、使用される。また、この熟成
物を更に高温(80乃至110 ℃)での熟成処理や110 ℃以
上の高温での水熱処理に付して、より発達した微結晶或
いは結晶を析出させることができる。基体として用いる
塩基性炭酸塩またはそのアニオン交換体は、水銀圧入法
で測定して細孔半径 200乃至1000Å領域のメソポアサイ
ズから準マクロポアサイズの細孔容積(Vm )が 0.5cc
/g以上、特に1.0cc/g 以上有し、且つ全細孔容積
(V0 )当たり、(細孔容積/全細孔容積)で表される
細孔容積比率が30%以上であることが好ましい。又、上
記塩基性炭酸塩またはそのアニオン交換体は一般に、電
子顕微鏡法で測定して0.05乃至1.0 μm 、特に0.05乃至
0.5 μm の数平均一次粒子径を有していることが好まし
く、コールターカウンター法で測定される二次粒子径
(メジアン径)は、0.5 乃至10μm、より好ましくは1
乃至5μm の範囲、特に1乃至3μm にあることが好ま
しいとされている。又、上記塩基性炭酸塩またはそのア
ニオン交換体には、凝集の抑制やポリアセタール系樹脂
への分散性を目的に、通常使用される表面処理を施すこ
とができる。例えば脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸金
属塩等が表面処理剤として使用できる。
【0006】本発明で使用する帯電防止剤は、上記の塩
基性炭酸塩乃至アニオン交換体を基体として、これにポ
リアルキレンポリオール類或いはアルカリ金属塩溶解ポ
リアルキレンポリオール類を包接させることで得られ
る。包接させるポリオール類としては、ポリアルキレン
グリコール、ポリアルキレングリコールを主体とする共
重合体、およびそれらのエーテル付加物やエステル化物
が使用できる。例えばポリエチレングリコール、ポリオ
キシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール
とエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドとの
付加物、脂肪酸類とエチレンオキサイドまたはプロピレ
ンオキサイドとから形成されるエステル類等が使用され
る。特にポリアルキレングリコールを用いるのが好まし
い。ポリアルキレングリコールの分子量は、種々の程度
のものであっても良いが、一般に数平均分子量が10000
以下、特に200 乃至8000の範囲にあることが、導電性と
耐ブリード性との組み合わせ特性の点で望ましいとされ
る。さらに、種々の分子量のものを混合して用いること
もできる。このポリオール類にアルカリ金属塩を溶解さ
せることで、さらに帯電防止性を向上させることが出来
る。アルカリ金属塩としては、過塩素酸リチウム、過塩
素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、ヨウ化リチウム、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、トリフルオロ
メタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスル
ホン酸カリウム、ヨウ化ナトリウム、ステアリン酸リチ
ウム、ステアリン酸ナトリウム、マレイン酸リチウム、
コハク酸リチウム、コハク酸カリウム、アジピン酸リチ
ウム、グリシン酸リチウム等を用いることができる。特
に好ましくは過塩素酸リチウム、ヨウ化リチウム、トリ
フルオロメタンスルホン酸リチウム、ステアリン酸リチ
ウム、マレイン酸リチウム、コハク酸リチウム、アジピ
ン酸リチウム、グリシン酸リチウムが挙げられる。これ
らのアルカリ金属塩はポリアルキレンポリオール類100
重量部当たり1〜20重量部、特に1.5 〜5重量部の量で
用いるのが好ましい。ポリアルキレンポリオール類また
はアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポリオール類の含
有量は、好ましくは上記塩基性炭酸塩100 重量部当たり
20乃至100 重量部、特に50乃至100 重量部の範囲にある
のが良く、上記範囲よりも少ないと帯電防止性が十分で
なく、上記範囲よりも多いとブリード傾向が増大する。
こうして調製された帯電防止剤をポリアセタール樹脂に
配合することで所期の目的にある優れた帯電防止性を付
与できる。帯電防止剤の含有量としては、ポリアセター
ル樹脂100 重量部に対して0.1 〜40重量部、特に1.0 〜
20重量部の量で配合するのが好ましく、要求される帯電
防止性能に応じて配合量を選択することが出きる。含有
量が上記より少なければ望む帯電防止性能を得ることが
できず、上記より多ければ、帯電防止性能が飽和し、物
性面に悪影響を及ぼす。
【0007】次に本発明において使用される(B) 酸化防
止剤としては、ヒンダードフェノール系、アミン系、リ
ン系、イオウ系の酸化防止剤がいずれも使用できるが、
特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。具
体例としては、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、1,6 −ヘキサンジオールビス
〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトールテトラキ
ス〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコールビス
〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕、1,3,5 −トリメチル−2,
4,6 −トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン、n−オクタデシル−3−(4’−
ヒドロキシ−3',5' −ジ−t−ブチルフェノール)プロ
ピオネート、4,4'−メチレンビス(2,6 −ジ−t−ブチ
ルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、ジステアリル−3,5 −ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、
3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−
1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン、2−t−ブチル−
6−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベ
ンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、N,N'−ヘ
キサメチレンビス(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナマミドがあり、これらの少なくとも
一種又は二種以上を使用することができる。これらの中
でも1,6 −ヘキサンジオールビス〔3−(3,5 −ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5 −
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕、トリエチレングリコールビス〔3−(3−t−
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、N,N'
−ヘキサメチレンビス(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロシンナマミド)は特に好ましい物質で
ある。本発明において添加配合される(B) 酸化防止剤の
量は、ポリアセタール樹脂100 重量部当たり0.01〜5重
量部、好ましくは0.05〜2重量部である。この添加量が
過小の場合は充分なる効果が得られず、また過大の場合
には熱安定性の効果が飽和に達し、むしろ変色傾向が生
じ好ましくない。
【0008】さらに、(C) 耐候(光)安定剤のうち好ま
しく用いられるものとしては、ベンゾトリアゾール系
物質、ベンゾフェノン系物質、蓚酸アニリド系物
質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアクリレー
ト系物資およびヒンダードアミン系物質よりなる群か
ら選ばれた1種又は2種以上である。これらの物質の例
を示すと次のものが挙げられる。 即ち、ベンゾトリアゾール系物質としては、2−(2'
−ヒドロキシ−5'−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5' −ジ−t−ブチル
−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5 −ジ−t
−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2'−ヒドロキシ−3',5' −ジ−イソアミル−
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ
−3,5 −ビス−(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル〕ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−
オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等、 ベンゾフェノン系物質としては、2,4 −ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェ
ノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベン
ゾフェノン等、 蓚酸アニリド系物質としては、N−(2−エチル−フ
ェニル)−N'−(2−エトキシ−5−t−ブチルフェニ
ル)蓚酸ジアミド、N−(2−エチル−フェニル)−N'
−(2−エトキシ−フェニル)蓚酸ジアミド等、 芳香族ベンゾエート系物質としては、p−t−ブチル
フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレ
ート等、 シアノアクリレート系物質としては、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3 −ジフェニルアクリレート、エ
チル−2−シアノ−3,3 −ジフェニルアクリレート等、 ヒンダードアミン系物質とは、立体障害性基を有する
ピペリジン誘導体で、その例を示せば、4−アセトキシ
−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4−ステアロイ
ルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4−ア
クリロイルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジ
ン、4−メトキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジ
ン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピ
ペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6 −テト
ラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6 −テト
ラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6 −
テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイル
オキシ)−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、ビス
(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジル)オキザレ
ート、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジ
ル)マロネート、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6 −テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6 −
ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,
2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレー
ト、1,2 −ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリ
ジルオキシ)エタン、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−
4−ピペリジル)ヘキサメチレン−1,6−ジルカバメー
ト、ビス(1−メチル−2,2,6,6 −テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、トリス(2,2,6,6 −テトラメ
チル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5 −トリカルボ
キシレート等である。又、高分子量のピペリジン誘導体
重縮合物、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒド
ロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6 −テトラメ
チルピペリジン重縮合物等も有効である。 これらの耐候(光)安定剤は少なくとも1種もしくは2
種以上配合するのが好ましく、特に前記〜から選ば
れた少なくとも1種もしくは2種以上の耐候安定剤と
ヒンダードアミン系物質との併用が好ましく、更には
ベンゾトリアゾール系物質とヒンダードアミン系物質
の併用が最も好ましい。ここで用いられる耐候(光)安
定剤(B) は(A) 成分 100重量部に対して0.01〜5重量部
が適当であり、特に0.02〜3重量部が好ましい。これら
の成分は過少の場合には効果が期待できず、又過大に添
加しても経済的不利のみならず、前述のように機械的性
質の低下、金型の汚染等の問題をもたらす結果となる。
【0009】上記の如き添加剤が配合されるポリアセタ
ール樹脂とは、オキシメチレン基(-CH2O-)を主たる構
成単位とする高分子化合物で、ポリアセタールホモポリ
マー、オキシメチレン基以外に他の構成単位を少量含有
するポリアセタールコポリマー、ターポリマー、ブロッ
クコポリマーのいずれにてもよく、又、分子が線状のみ
ならず分岐、架橋構造を有するものであってもよい。
又、その重合度等に関しても特に制限はない。
【0010】また本発明の樹脂組成物は、必須ではない
がその目的に応じてさらに公知の各種添加物を配合し得
る。添加物の例を示せば、各種の着色剤、滑剤、離型
剤、核剤、異種ポリマー、有機改良剤、強化用無機充填
剤等である。本発明の組成物の調製法は特に制限がな
く、従来の樹脂組成物調製法として一般に用いられてい
る公知の設備と方法により容易に調製される。例えば、
i )各成分を混合した後、押出機により練込押出してペ
レットを調製し、しかる後成形する方法、ii) 一旦組成
の異なるペレットを調製し、そのペレットを所定量混合
して成形に供し成形後に目的組成の成形品を得る方法、
iii)成形機に各成分の1又は2以上を直接仕込む方法
等、何れも使用できる。また、樹脂成分の一部を細かい
粉体としてこれ以外の成分と混合し添加することは、こ
れらの成分の均一配合を行う上で好ましい方法である。
また、本発明に係る樹脂組成物は、押出成形、射出成
形、圧縮成形、真空成形、吹込成形、発泡成形のいずれ
によっても成形可能である。
【0011】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。ま
ず、本発明で使用した帯電防止剤について説明する。 〔帯電防止剤の調製〕帯電防止剤の調製法は次の通りで
ある。 (基体の調製)水酸化ナトリウム50.0gと炭酸ナトリウ
ム14.9gとを撹拌下に水4.0 リットルに加え、40℃に加
温した。次いでCO3/Liのモル比が2.0 、Al/L
iのモル比が1.5 となるように炭酸リチウム18.66 gと
塩化アルミニウム99.56 gとを、0.8 リットルの水に溶
解させたものを徐々に注下し、pH=10.7のスラリーを
得た。次いで撹拌下に80乃至100 ℃の温度で約10乃至18
時間熟成を行い、その後ステアリン酸1.1 gを加え、撹
拌下に表面処理を行い、濾過、水洗、70℃で乾燥させた
後、小型のサンプルミルで粉砕して、基体を調製した。 (基体の評価項目及び評価方法)) (1)細孔容積 :定温乾燥器にて、150 ℃、3時間乾
燥した試料0.5gを精秤し、水銀圧入式ポロシメーター
(カルロエルバ社製AG65型)を用い、試料の細孔半径 7
5000−18Åまでの全細孔容積V0 と細孔半径 200〜1000
Åまでのメソポア〜準マクロポア容積Vm を求めた。ま
た、全細孔容積V0 に占めるメソポア〜準マクロポア容
積Vm の割合Rm (メソポア〜準マクロポア容積比)を
以下の式より求めた。 Rm =Vm /V0 ×100 一次粒子径:明石ビームテクノロジー(株)製走査型電
子顕微鏡WET−SEM(WS−250)を用い、制限
視野像中の一次粒子を算術平均して測定 (3)二次粒子径:コールターカウンター社製コールタ
ーカウンターモデルTA−II型で測定 基体の細孔容積、一次、二次粒子径については表1に示
した。 (帯電防止剤の調製)次ぎに、この基体を用い、基体10
0 重量部を基準として、2重量部のLiClO4を溶解
させたポリエチレングリコール(PEG)80重量部(P
EG#200 ;50重量部、PEG#6000;30重量部)を90
乃至100 ℃で融解させ、400 rpmで低速回転したミキ
サー中で基体と合わせて混合し、次いで1200rpmで高
速混合した後、60℃以下で800 rpm以下の条件でミキ
サーから払い出し、帯電防止剤D−1を得た。 実施例1〜9 ポリオキシメチレン共重合体(ポリプラスチックス
(株)製、ジュラコン)に、表2に示す割合で(B) ヒン
ダードフェノール系酸化防止剤、(C) 耐候(光)安定
剤、(D) 帯電防止剤を添加混合し、二軸の押出機で溶融
混練し、ペレット状の組成物を調製した。ついでこのペ
レットを用いて射出成形により試験片を作製し、評価を
行った。結果を表2に示す。 比較例1〜6 比較のため、(B) ヒンダードフェノール系酸化防止剤に
(C) 耐候(光)安定剤、(D) 帯電防止剤をそれぞれ単独
で添加した系、又は本願規定以外の帯電防止剤と併用し
て表3に示す割合で添加した系についても実施例と同様
にしてペレットを調製し、さらに試験片を作製して評価
を行った。結果を表3に示す。
【0012】(評価項目及び評価方法)ポリアセタール
樹脂組成物の評価項目および評価方法については下記の
通りである。耐候(光)性 射出成形により長さ70mm×幅50mm×厚さ3mmの試験片を
成形し、ウエザーメータ(スガ試験機(株)製、WBL
−SUN−HCH型)により83℃のフェード条件下で試
験片に紫外線を照射後、試験片の表面のクラックの発生
の有無を10倍のルーペで観察し、始めてクラックの発生
した時間をもってクラック発生時間とした。この値が大
きいほど、耐候(光)性が良好であることを示す。帯電防止性 射出成形により、厚さ3mm、径120mm の円板を作製し、
23℃、50%RHの環境下に72時間放置後、表面抵抗率の
評価を行った。 表面抵抗率 : ADVANTEST R8340で測
定 印加電圧:500 V外観性 射出成形により長さ70mm×幅50mm×厚さ3mmの試験片を
成形し、促進試験として80℃の高温下に2日間放置後、
外観性を観察し、肉眼で観察した表面状態を4段階で評
価した。 良← A − B − C − D →悪 シミ出し シミ出し シミ出し シミ出し 物なし 物僅かに 物あり 物多量 あり (中程度)
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【発明の効果】以上の説明及び実施例より明かなよう
に、本発明のポリアセタール樹脂組成物は、非常に良好
な帯電防止性を示し、シミ出しによる外観不良を生じな
いことから、これまで耐候(光)性ポリアセタール樹脂
が用いられてきた分野への使用はもちろん、外装部品用
途に好適に使用される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリアセタール樹脂 100重量部に対し
    て (B) 酸化防止剤 0.01 〜5重量部 (C) 耐候(光)安定剤 0.01 〜5重量部 (D) 下記式(1) で表される組成を有するアルカリ金属及
    びアルミニウムを主体とする金属の塩基性炭酸塩または
    そのアニオン交換体に、ポリアルキレンポリオール類ま
    たはアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポリオール類を
    包接した包接体より成る帯電防止剤 0.1〜40重量部 を配合したことを特徴とするポリアセタール樹脂組成
    物。 Alxyz(OH)6・a/nA・mH2O (1) (式中、xは0.6 乃至3の数であり、yは0乃至3の数
    であり、zは0乃至2.4 の数であり、且つy+zは0で
    ない数であり、aは0乃至6の数であり、Mはアルカリ
    金属であり、Rはアルカリ土類金属であり、Aはアニオ
    ンであり、nはアニオンAの価数を表し、mは3以下の
    数である。)
  2. 【請求項2】(B) 酸化防止剤が、ヒンダードフェノール
    系酸化防止剤である請求項1記載のポリアセタール樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】(B) 耐候(光)安定剤が、ベンゾトリアゾ
    ール系物質、ベンゾフェノン系物資、蓚酸アニリド系物
    質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアクリレート系
    物質、ヒンダードアミン系物質より選ばれた1種又は2
    種以上である請求項1記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】(B) 耐候(光)安定剤が、ベンゾトリアゾ
    ール系物質、ベンゾフェノン系物資、蓚酸アニリド系物
    質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアクリレート系
    物質の1種又は2種以上と、ヒンダードアミン系物質と
    の併用よりなる請求項1記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】(D) 帯電防止剤が、塩基性炭酸塩またはそ
    のアニオン交換体100 重量部当たり、ポリアルキレンポ
    リオール類またはアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポ
    リオール類を20〜110 重量部の量で包接しているもので
    ある請求項1〜4の何れか1項記載のポリアセタール樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】(D) 帯電防止剤成分中のアルカリ金属塩溶
    解ポリアルキレンポリオール類が、ポリアルキレンポリ
    オール類100 重量部当たり1〜20重量部のアルカリ金属
    塩を溶解したものである請求項5記載のポリアセタール
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(D) 帯電防止剤成分中の塩基性炭酸塩が、
    リチウム・アルミニウム・ヒドロキシ炭酸塩である請求
    項5記載のポリアセタール樹脂組成物。
  8. 【請求項8】(D) 帯電防止剤成分中のポリアルキレンポ
    リオール類が、ポリエチレングリコールである請求項5
    記載のポリアセタール樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002128986A (ja) * 2000-10-23 2002-05-09 Polyplastics Co ポリオキシメチレン樹脂組成物及び成形品
JPWO2002024807A1 (ja) * 2000-09-21 2004-01-29 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール樹脂組成物及びその製造方法

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