JPH072066Y2 - コーティング液供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ビン等にコーティング液を塗布する塗布ベル
トにコーティング液を供給するコーティング液供給装置
に関する。

〔従来の技術〕

ビンを箱詰め、運搬時等の際、互いにビン同士が接触す
るために、ビンにすり傷が生じる。そのため、このよう
に生じたすり傷を修繕、あるいはすり傷の発生防止の目
的で、すり傷部、あるいはすり傷の発生しやすい部分に
コーティングを施している。これはビン等にコーティン
グ液を塗布する塗布ベルトのスポンジ部に穴を穿設し、
この穴にコーティング液を上方より供給するようにした
ものである。

しかし、このように上方よりコーティング液を供給する
場合には、重力により下方にコーティング液が溜まって
しまい、全体に満遍なくコーティング液を浸透させると
いったことができない。

そこで、スプレー等で塗布ベルトのスポンジ部に直接コ
ーティング液を噴霧するといった方法が採られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、コーティング液を直接、塗布ベルトスポンジ
部に噴霧するといった方法は、コーティング液が飛散し
てしまうために、周辺を汚してしまい、さらにはコーテ
ィング液を無駄にするといった問題点がある。

本考案は上述のような問題点に鑑みてなされたものであ
り、塗布ベルトの全体に満遍なくコーティング液を浸透
させるとともに、コーティング液が飛散してしまうこと
により、周辺を汚してしまったり、コーティング液を無
駄にするといったことを防止することのできるコーティ
ング液供給装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、ビン等にコーティング液を塗布する塗布ベル
トにコーティング液を供給するコーティング液供給装置
において、中空状の支持体の一面にはコーティング液供
給孔が穿設され、上記一面にはブラシ部が設けられ、上
記支持体にはこの支持体の中空部に連通するコーティン
グ液供給管が接続されているとともに、上記ブラシ部は
上記塗布ベルトに接触させたことを特徴とする。

〔作用〕

塗布ベルトのスポンジ部の上部適所にコーティング液供
給装置のブラシ部が当接するように設置する。すると、
コーティング液はコーティング液供給管を介してブラシ
部に浸透する。さらに、ブラシ部に浸透したコーティン
グ液は塗布ベルトのスポンジ部に満遍なく浸透すること
ができる。

〔実施例〕

以下、添附図面を参照して本考案の一実施例について説
明する。

第４図はコーティング装置の斜視図を示したものであ
る。図中符号１はビン２をコーティング装置３に搬送す
るコンベアである。このコンベア１の側方には塗布ベル
ト４がビン２の搬送方向に離間して配設された２つの塗
布ベルト用プーリ5a,5bに張設されている。また、塗布
ベルト４の搬送方向下流側には、吸い取りベルト６がビ
ン２の搬送方向に離間して配設された２つの吸い取りベ
ルト用プーリ7a,7bに張設されている。一方、上記塗布
ベルト４および吸い取りベルト６に対向してコンベア１
の反対側に拭き取りベルト８がビン２の搬送方向に離間
して配設された２つの拭き取りベルト用プーリ9a,9bに
張設されている。さらに、この拭き取りベルト８の上方
および下方にそれぞれビン回転ベルト10a,10bがビン回
転ベルト用プーリ11a,11bに張設されている。ここで、
ビン回転ベルト10の上流側のビン回転ベルト用プーリ11
aは塗布ベルト４の上流側の塗布ベルト用プーリ5aより
もコンベア１の上流側に配設されており、コンベア１上
を搬送されるビン２は、まず、ビン回転ベルト10で予備
回転を付与された状態で塗布ベルト４に当接する。な
お、各ベルトの表面には含液性材料であるスポンジ部が
貼付されている。

第１図は本考案におけるコーティング液供給装置12を示
した図である。中空の直方体形状の支持体13の一面には
コーティング液供給孔14が穿設されるとともにブラシ部
15が設けられている。また、支持体13の他面にはコーテ
ィング液を支持体13内に供給するコーティング液供給管
挿入孔16が穿設されており、このコーティング液供給管
挿入孔16にはコーティング液供給管17が挿着されている
（第２図）。

第２図は本考案におけるコーティング液供給装置12を使
用した状態を示した斜視図である。これは、塗布ベルト
４のスポンジ部4aの上部適所に上記コーティング液供給
装置12のブラシ部15が当接するように設置する。する
と、コーティング液貯蔵タンク（図示せず）からのコー
ティング液はコーティング液供給管17を介して支持体13
の中空部に供給される。さらに、コーティング液供給孔
14を介してブラシ部15に浸透したコーティング液は塗布
ベルト４のスポンジ部4aに飛散することなく満遍なく浸
透する。

また、第３図は第２図中のIII−III矢視を示したもので
ある。ここで、ブラシ部15は図に示すように塗布ベルト
４の接触面に対して傾斜して設けられている。これによ
り、塗布ベルト４の駆動に伴なうブラシ部15のはねを小
さくすることができる。また、このように傾斜させたこ
とにより、コーティング液供給孔14の下方のみにコーテ
ィング液が集中するのを防止でき、スポンジ部4aの全体
に平均的にコーティング液を供給することができる。

上述のように構成されたコーティング装置３の作用につ
いて以下説明する。

コンベア１および各ベルトをそれぞれ作動させ、ビン２
をコーティング装置３に搬送する。このコーティング装
置３に搬送されたビン２はビン回転ベルト10に当接し予
備回転する。このビン回転ベルト10の速度はコンベア１
の速度よりも速く、方向はコンベア１の方向と同じであ
る。さらに、ビン２はこの予備回転している状態でコー
ティング液がコーティング液供給装置12を介して供給さ
れた塗布ベルト４と、この塗布ベルト４によってコーテ
ィング液が塗布されたビン２を磨く拭き取りベルト８と
の間を搬送する。この時、ビン２は予備回転している状
態で塗布ベルト４および拭き取りベルト８に当接するの
で、ビン２の回転が安定したものとなる。ここで、塗布
ベルト４および吸い取りベルト６の速度はコンベア１の
速度よりも遅く、吸い取りベルト６の速度は塗布ベルト
４の速度と同じか、若しくはそれよりも速い。また、塗
布ベルト４と吸い取りベルト６の方向はコンベア１の方
向と同じである。ビン２の表面にはコーティング液供給
装置12によって塗布ベルト４のスポンジ部4aに満遍なく
浸透したコーティング液が塗布され、拭き取りベルト８
によってビン２は磨かれる。この拭き取りベルト８の速
度はビン回転ベルト10の速度と等しくならないように設
定してあり、拭き取りベルト８の方向はコンベア１と逆
方向である。そして、ビン２の表面に塗布された余分な
コーティング液は塗布ベルト４の下流側に設けられた吸
い取りベルト６によって吸い取られる。この動作中、常
にビン回転ベルト10によって、ビン２は回転させられて
いる。

なお、塗布ベルト４、吸い取りベルト６および拭き取り
ベルト８の方向はコンベア１の方向と逆でもよい。ただ
し、塗布ベルト４と吸い取りベルト６の方向は同じであ
る。

〔考案の効果〕

本考案はコーティング液供給装置を上述のように構成し
たことにより、塗布ベルト全体に満遍なくコーティング
液を浸透させるとともに、コーティング液が飛散してし
まうことにより、周辺を汚してしまったり、コーティン
グ液を無駄にするといったことを防止することができ
る。また、ブラシ部を塗布ベルトの接触面に対して傾斜
させたことにより、コーティング液を全体にわたって供
給することができる。さらに、ブラシ部のはねを小さく
することができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案におけるコーティング液供給装置の斜視
図、第２図は本考案におけるコーティング液供給装置の
作用を説明するコーティング装置要部拡大斜視図、第３
図は第２図中III−III矢視図、第４図は本考案における
コーティング装置の斜視図である。 ２…ビン、４…塗布ベルト、12…コーティング液供給装
置、13…支持体、14…コーティング液供給孔、15…ブラ
シ部、17…コーティング液供給管。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ビン等にコーティング液を塗布する塗布ベ
   ルトにコーティング液を供給するコーティング液供給装
   置において、中空状の支持体の一面にはコーティング液
   供給孔が穿設され、上記一面にはブラシ部が設けられ、
   上記支持体にはこの支持体の中空部に連通するコーティ
   ング液供給管が接続されているとともに、上記ブラシ部
   は上記塗布ベルトに接触されていることを特徴とするコ
   ーティング液供給装置。
2. 【請求項２】塗布ベルトに接触されたブラシ部は、上記
   塗布ベルトの接触面に対して傾斜して設けられているこ
   とを特徴とする請求項１記載のコーティング液供給装
   置。