JPH0720596A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0720596A
JPH0720596A JP6235891A JP6235891A JPH0720596A JP H0720596 A JPH0720596 A JP H0720596A JP 6235891 A JP6235891 A JP 6235891A JP 6235891 A JP6235891 A JP 6235891A JP H0720596 A JPH0720596 A JP H0720596A
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JP
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silver halide
sensitive material
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halide photographic
photographic light
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JP6235891A
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Taketoshi Yamada
岳俊 山田
Yuji Aritomi
勇治 有冨
Hiroshi Nakamura
浩 中村
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空密着性がよく、保存による感度変動が少
なく、更に抜き文字品質がよく、テープ張り込み跡が残
らないハロゲン化銀写真感光材料 【構成】 ハロゲン化銀乳剤層及び/又はこの隣接層に
有機減感剤を含み、かつ乳剤層側の最外層に粒径4μm
未満の不定型のマット剤と粒径4μm以上の定形及び/
又は不定型のマット剤を各々4〜80mg/m2 含有
し、該層のスムースター値が25mmHg以上である
か、及び/又は非乳剤層側の最外層に少なくとも定形の
マット剤を含有し、該層のスムースター値は200mm
Hg以下であるハロゲン化銀写真感光材料。また最外層
面は、その表面温度が20℃以下の条件で乾燥する。更
にこのハロゲン化銀写真感光材料には導電層を有し、該
層には水溶性導電ポリマー、疎水性ポリマー、硬化剤、
金属酸化物を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、明室取扱可能で、バキ
ュウム時間が短く、マットピン等の発生を最小限に抑
え、処理後に良好な表裏判別性を有し、また抜き文字品
質がよく、テープ張り込み跡が残らない、更に保存によ
る感度変動の少ないハロゲン化銀写真感光材料に関す
る。
【発明の背景】
【0002】印刷製版のフィルムワーキングの工程にお
いて、フィルムをプリンターあるいはカメラ上で真空密
着のために要するバキュウム時間は1回の露光作業にお
いて通常15〜30秒を要するが、作業合理化のために
このバキュウム時間の短縮が望まれている。
【0003】これまで真空乳剤面の密着性を高めるため
に粒径の小さいマット剤を用いていたが、その効果が少
ないため、近年では大粒径のマット剤を用いて表面のマ
ット度を上げることが行われてきたが、マット剤の沈み
こみによるマットピンの発生、実用濃度の低下等の問題
があった。
【0004】また処理後の表裏判定を明確にするため
に、乳剤面側に不定形のマット剤を使用して表面の光沢
を変えることが行われてきたが、不定形のマット剤は大
量に添加した場合、保存による感度の変動が大きいとい
う欠点があった。
【0005】一方、近年印刷製版分野において、省力
化、合理化、作業環境の改善のため、従来は暗室下で行
われていたフィルムメーキング、いわゆる返し工程作業
を明るい室内で行うことができるようにするための技術
が要求され、そのために感光材料やプリンター等の機器
の改良がなされている。
【0006】このような明室での取扱が可能な感光材料
としては、紫外光に富む光源、例えば超高圧水銀灯、メ
タルハライド光源、キセノンランプ、ハロゲンランプ等
に感光するハロゲン化銀写真感光材料が挙げられる。こ
れらのハロゲン化銀写真感光材料は、100〜300ル
クスという明るい一般蛍光灯あるいは紫外線量の少ない
専用の蛍光灯下で取り扱うことができる。
【0007】しかしながら、このような明室取扱い可能
な感光材料は、暗室下で取り扱われる感光材料に比べ、
返し原稿としての網点と線画像を重ねて露光する場合の
線画性能(抜き文字性能又は抜き文字品質)が劣るこ
と、また線画原稿あるいは網原稿を貼り込みベース上の
製版用テープで固定したとき、このテープの跡が残り
(貼り込みテープ跡)が仕上がり画質を損うという問題
を有していた。
【0008】これらの点を改良したものに特開昭63−
306436号公報記載の感光材料があるが、抜き文字
性能及びテープ貼り込み跡に関する問題においてはいま
だ充分でなく、更に経時保存で減感すると言う欠点を有
する。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、明室取扱可能で、バキ
ュウム時間が短く、マットピン等の発生を最小限に抑
え、処理後に有効な表裏判別性を有し、また抜き文字品
質がよく、テープ張り込み跡が残らない、更に保存によ
る感度変動の少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることにある。
【0010】
【発明の構成】本発明の上記目的は、下記の構成要件に
よって達成される。 (1) 支持体に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層
を塗設してなるハロゲン化銀写真感光材料において、乳
剤層のいずれか少なくとも1層は、塩化銀含有率が60
モル%以上であるハロゲン化銀粒子を含有し、この乳剤
層及び/またはこの乳剤層に隣接して設けることができ
る親水性コロイド層の少なくとも1層に、
【0011】ポーラログラフ陽極電位とポーラログラフ
陰極電位との和が正である有機減感剤を含み、かつハロ
ゲン化銀乳剤層を有する側の最外層に、粒径4μm未満
の不定形のマット剤の少なくとも1種と、粒径4μm以
上の定形および/または不定形のマット剤の少なくとも
1種をそれぞれ4〜80mg/m2 含有し、外層の表面
スムースター値が25mgHg以上であることを特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料。
【0012】(2) 支持体に対しハロゲン化銀乳剤層
を有さない側の面における最外層が定形のマット剤の少
なくとも1種と0〜15mg/m2 の不定形マット剤を
含有し、外層の表面スムースター値が200mmHg以
下であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀
写真感光材料。 (3) ハロゲン化銀乳剤層がハロゲン化銀1モルあた
り10-4〜10-8モルのロジウム塩を含有することを特
徴とする請求項1又は請求項2記載のハロゲン化銀写真
感光材料。
【0013】(4) ハロゲン化銀乳剤層を有する側の
面の最外層の親水性コロイドがゼラチンであり、かつ塗
布乾燥する際、該面の塗布液全体の水とゼラチンの重量
比が400%となるときの表面温度が、20℃以下とな
るような条件で乾燥されていることを特徴とする請求項
1、請求項2又は請求項3記載のハロゲン化銀写真感光
材料。 (5) 支持体上に少なくとも一層の導電層を有するこ
とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求
項4記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0014】(6) 導電層が、水溶性導電ポリマーと
疎水性ポリマー粒子と硬化剤を含有することを特徴とす
る請求項5記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (7) 導電層が、金属酸化物を含有することを特徴と
する請求項5又は請求項6記載のハロゲン化銀写真感光
材料。
【0015】以下、更に本発明を詳細に説明する。本発
明のハロゲン化銀写真感光材料の少なくとも1層を形成
するためのハロゲン化銀乳剤の組成は、塩臭化銀を少な
くとも60モル%含有するものである。特にその組成
は、塩化銀、塩臭化銀であることが好ましい。該乳剤
は、粒子の平均粒径が0.05μm〜0.3μmが好ま
しく、より好ましくは0.06μm〜0.2μmであ
る。このようなハロゲン化銀粒子を作製する方法は種々
知られてお
【0016】り、どのような方法を用いてもよいが、よ
り好ましくは比較的低温下において反応容器内で生成す
るハロゲン化銀粒子の成長スピードに比例して硝酸銀と
ハロゲン化物の供給量を変える、いわゆる関数添加コン
トロールダブルジェット方式が挙げられる。またハロゲ
ン化銀生成時の反応容器内のpHはいかなるpHでもよ
いが、より好ましくはpH1〜4で行われる酸性法が挙
げられる。さらに反応容
【0017】器内にアデニン、ベンジルアデニン、アデ
ノシン等で示される核酸分解物、テトラザインデン化合
物あるいはメルカプト化合物等をハロゲン化銀に吸着さ
せてハロゲン化銀粒子を作成する方法も本発明に関わる
粒子形成のために好ましい様態である。なお本明細書
中、ハロゲン化銀粒子の粒径は、便宜的に同体積の立方
晶粒子の稜長で表す。
【0018】本発明の乳剤中には、ロジウム塩を含有さ
せるが、このロジウム塩の添加量はハロゲン化銀1モル
当たり10-4〜10-8モルのロジウム塩を含有する。乳
剤中にロジウム塩を含有させるためには、各種のロジウ
ム塩を添加すればよいが、例えば本発明に使用する水溶
性ロジウム塩としては、従来公知のものが任意に用いら
れ、代表的にはNa3 RhCl6 、K3 RhBr6 、塩
化ロジウムアンモニウム錯体、ロジウムトリクロライド
等が用いられる。
【0019】乳剤中に含有させるロジウム塩の量は、ハ
ロゲン化銀1モル当たり10-4〜10-8モルであるが、
より好ましくは10-5〜10-7モルである。本発明に用
いられる水溶性ロジウム塩は、一般にはハロゲン化銀の
生成時に用いることが特に好ましいが、その後の任意の
時期であることもできるし、分割して用いることもでき
る。
【0020】これらのロジウム塩は、乳剤中に含有させ
ることもできるほか、この乳剤からなる乳剤層以外の
層、例えばハロゲン化銀乳剤層の塗設面側の任意の親水
性コロイド層に含有させることもできる。また分割して
2層以上の層に添加してもよい。またロジウム塩を使用
するときに、他の無機化合物、例えばイリジウム塩、白
金塩、タリウム塩、コバルト塩、金塩等を併用してもよ
い。
【0021】本発明に用いられる有機減感剤である減感
色素は、ポーラログラフの陽極電位と陰極電位の和が正
である化合物が良く、そのような化合物は数多くの特許
又は文献中に記載されており、いずれの減感色素も用い
ることができる。例えば特公昭36−17595、同昭
39−20261、同昭40−26751、同昭43−
13167、同昭45−8833、同昭47−874
6、同昭47−10197、同昭50−37530、特
開昭48−24734、同昭49−84639、
【0022】同昭56−142525、同昭61−26
041、同昭63−306436等の公報、米国特許第
2,271,458号、同第2,541,472号、同
第3,035,917号、同第3,062,651号、
同第3,124,458号、同第3,326,687
号、同第3,671,254号等の明細書に記載の化合
物が挙げられる。
【0023】本発明に関わる減感色素の使用量はハロゲ
ン化銀1モル当たり1mg〜1000mgが良く、特に
好ましいのは5mg〜500mgが良く、更にその添加
時期については、特に好ましいのは、ハロゲン化銀生成
時、物理熟成時、化学熟成時、熟成後、あるいは塗布調
整後であればいずれでもかまわない。本発明に用いられ
るハロゲン化銀乳剤は、化学増感されていても化学増感
されていなくてもよい。
【0024】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤の増
感剤としては、例えば活性ゼラチン、硫黄増感剤(チオ
硫酸ソーダ、アリルチオカルバミド、チオ尿素、アリル
イソチオシアネート等)、セレン増感剤(N,N−ジメ
チルセレノ尿素、セレノ尿素等)、還元増感剤(トリエ
チレンテトラミン、塩化銀1スズ等)、貴金属増感剤
(例えばカリウムクロロオーライト、カリウムオーリチ
オシアネート、カリウムクロロオーレート、2−オーロ
スルホベンゾチアゾールメチルクロライド、アン
【0025】モニウムクロロパラデート、カリウムクロ
ロプラチネート、ナトリウムクロロパラダイト等)をそ
れぞれ単独で、あるいは2種以上併用して用いることが
できる。なお、金増感剤を使用する場合は、助剤的にロ
ダンアンモンを使用することもできる。特に好ましく
は、イオウ増感剤であり、硫黄増感剤の好ましい使用量
はハロゲン化銀1モル当たり15mg〜150mgであ
る。
【0026】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は化
学熟成がなされていてもいなくても良い。本発明におい
ては、ハロゲン化銀乳剤層を有する側の最外層に、粒径
4μm未満の不定形のマット剤の少なくとも1種と、粒
径4μm以上の定形および/または不定形のマット剤の
少なくとも1種をそれぞれ4mg/m2 〜80mg/m
2 含有する。またハロゲン化銀乳剤層を有さない側の最
外層は、定形のマット剤を有するが、不定形のマット剤
については含有していてもよいが、含有しなくてもよ
い。しかし不定形のマット剤を含有する場合には、15
mg/m2 以下が好ましい。
【0027】これらのマット剤としては、通常この技術
分野において用いられるものが使用されるが、例えばス
イス特許第330,158号に記載のシリカ、仏国特許
第1,296,995号に記載のガラス粉、英国特許第
1,173,181号に記載のアルカリ土類金属又はカ
ドミウム、亜鉛等の炭酸塩などの無機物粒子、米国特許
第2,322,037号に記載の澱粉、ベルギー特許第
625,451号あるいは英国特許第981,198号
に記載の澱粉誘導体、特公昭44−3643号
【0028】に記載のポリビニルアルコール、スイス特
許第330,158号に記載のポリスチレンあるいはポ
リメチルメタアクリレート、米国特許第3,079,2
57号に記載のポリアクリロニトリル、同第3,02
2,169号に記載のポリカーボネートのような有機物
粒子を含むことができる。これらのマット剤は、それぞ
れ単独で用いてもよく、併用してもよい。マット剤の形
状は定形のマット剤としては球形が好ましいが、他の
形、例えば平板状、立方形であってもよい。
【0029】本発明において、マット粒径とはこの球形
に換算した直径のことを指すものである。またマット剤
が最外層に含有されるとは、マット剤のうち少なくとも
1部が最外層に含まれていればよく、マット剤の1部が
最外層より下層の層にまで達していてもよい。更にマッ
ト剤の基本的機能を果たすため、マット剤の1部は表面
に露出していることが好ましい。また表面に露出してい
るマット剤は添加したマット剤の一部でもよく、すべて
でもよい。
【0030】マット剤の添加方法は、あらかじめ塗布液
中に分散させて塗布する方法であってもよいし、塗布液
を塗布した後、乾燥が終了する以前にマット剤を噴霧す
る等の方法を用いてもよい。また複数種の異なるマット
剤を添加する場合、両方の方法を併用してもよい。本発
明において用いられるスムースター値は、東英電子工業
(株)製SM−6Bにより測定したものである。
【0031】本発明において導電性層を形成する代表的
方法としては、水溶性導電性ポリマー、疎水性ポリマー
粒子、硬化剤等を含有させて形成する方法と、金属酸化
物を含有させて形成する方法がある。前者の方法に用い
る水溶性導電性ポリマーとしては、スルホン酸基、硫酸
エステル基、4級アンモニウム塩、3級アンモニウム
塩、カルボキシル基から選ばれる少なくとも1つの導電
性基を有するポリマーが挙げられる。導電性基はポリマ
ー1分子当たり5重量%以上を必要とする。水溶性導電
性ポリマー中には、ヒド
【0032】ロキシ基、アミノ基、エポキシ基、アジリ
ジン基、活性メチレン基、スルフィン酸基、アルデヒド
基、ビニルスルホン基を含んでいてもよい。ポリマーの
分子量は3,000〜100,000が好ましく、より
好ましくは3,500〜70,000である。水溶性導
電性ポリマーの具体例としては、特願平2−65831
等の明細書に記載の化合物が挙げられる。
【0033】
【化1】
【0034】
【化2】
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
【化7】
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】これらのポリマーは市販又は常法によって
得られるモノマーを重合することによって合成すること
ができる。これらの化合物の添加量は0.01g/m2
〜10g/m2 が好ましく、特に好ましくは0.1g/
2 〜5g/m2 である。これらの化合物は単独或いは
種々の親水性バインダー又は疎水性バインダーと混合さ
せて層を形成させることができる。親水性バインダーと
して特に有利に用いられるものはゼラチンン又はポリア
クリルアミドであるが、他のものとしては、コロイド状
アルブミン、セルロースアセテート、セルロースニトレ
ート、ポリ
【0048】ビニルアルコール、加水分解されポリビニ
ルアセテート、フタル化ゼラチンが挙げられる。疎水性
バインダーとしては分子量2万〜100万以上のポリマ
ーが含まれ、スチレン−ブチルアクリレート−アクリル
酸3元共重合ポリマー、ブチルアクリレート−アクリル
ニトリル−アクリル酸3元共重合ポリマー、メチルメタ
クリレート−エチルアクリレート−アクリル酸3元共重
合ポリマーが挙げられる。
【0049】導電性層に含有できる疎水性ポリマー粒子
は、実質的に水に溶解しない所謂ラテックス粒子で構成
され、この疎水性ポリマーは、特に限定されずスチレ
ン、スチレン誘導体、アルキルアクリレート、アルキル
メタクリレート、オレフィン誘導体、ハロゲン化エチレ
ン誘導体、ビニルステル誘導体、アクリロニトリル等の
中から任意の組み合わせで選ばれるモノマーを重合して
得られる。特にスチレン誘導体、アルキルアクリレー
ト、アルキルメタクリレートが少なくとも30モル%含
有されているのが好ましく、特に50モル%以上が好ま
しい。
【0050】疎水性ポリマーをラテックス状にするには
乳化重合する(乳化重合法)、固体状のポリマーを低沸
点溶媒に溶かして微分散後、溶媒を溜去する(分散法)
という2つの方法があり、いずれも採用可能であるが、
粒径が細かくしかもそろったものができるという点で乳
化重合することが好ましい。疎水性ポリマーの分子量は
3000以上であれば良く、分子量による透明性の差は
ほとんどない。
【0051】疎水性ポリマーの具体例としては特願平2
−65831等の明細書の化合物が挙げられる。疎水性
ポリマーの添加量は好ましくは0.01g/m2 〜10
g/m2 、特に好ましくは0.1g/m2 〜5g/m2
である。
【0052】
【化15】
【0053】
【化16】
【0054】
【化117】
【0055】
【化18】
【0056】
【化19】
【0057】
【化20】
【0058】前記乳化重合の際に用いられる活性剤、あ
るいは分散法に用いられる分散剤としてはノニオン活性
剤が用いられ、ポリアルキレンオキサイド化合物が好ま
しく用いられる。ポリアルキレンオキサイド化合物と
は、分子中に少なくとも3以上、多くても500以下の
ポリアルキレンオキサイド鎖を含む化合物をいい、例え
ばポリアルキレンオキサイドと脂肪族アルコール、フェ
ノール類、脂肪酸、脂肪族メルカプ
【0059】タン、有機アミンなどの活性水素原子を有
する化合物との縮合反応により、またはポリプロピレン
グリコール、ポリオキシテトラメチレン重合体などのポ
リオールに脂肪族メルカプタン、有機アミン、エチレン
オキサイド、プロピレンオキサイドなどを縮合させて合
成することができる。
【0060】上記のポリアルキレンオキサイド化合物
は、分子中のポリアルキレンオキサイド鎖は1個ではな
く2ヶ所以上に分割されたブロック共重合体であっても
よい。この際、ポリアルキレンオキサイドの合計重合度
は3以上で100以下が好ましい。本発明において任意
に用いられる上記ポリアルキレンオキサイド化合物の具
体例として、例えば特願平2−65831等の明細書に
記載の化合物が挙げられる。
【0061】導電性層に用いることができる硬化剤とし
てはヒドロキシ含有エポキシ硬化剤が好ましいがポリグ
リシドールとエピハロヒドリンの反応生成物〔CA〕が
より好ましい。これは合成法上、混合物であると考えら
れるが、ヒドロキシ基の数とエポキシ基の数をおさえる
ことにより本発明の効果を得ることができるため、混合
物であるか否かは重要ではなく、従って単離体でも混合
物でもよい。具体例として以下のものが挙げられるが、
もちろんこれらに限定されるわけではない。
【0062】
【式1】
【0063】CA−1 n=3 エピクロルヒドリン
の4モル付加反応生成物 CA−2 n=6 エピクロルヒドリンの4モル付加
反応生成物 CA−3 n=3 エピクロルヒドリンの3モル付加
反応生成物 CA−4 n=8 エピクロルヒドリンの6モル付加
反応生成物 CA−5 n=5 エピヨードヒドリンの3モル付加
反応生成物 CA−6 n=10 エピヨードヒドリンの8モル付加
反応生成物 又導電性層に用いることができる硬化剤としては下記式
2で示される化合物も挙げられる。
【0064】
【式2】
【0065】式中、x,y,z,wは0〜50の整数を
表し、R1 、R2 、R3 、R4 は水素原子、下記の基1
を表す。
【0066】
【基1】
【0067】R1 、R2 、R3 、R4 は同一でも異なっ
てももよい。Xはハロゲン原子を表し、R5 、R6 は水
素原子又は基2を表す。
【0068】
【基2】
【0069】以下に式2で示される化合物の具体例とし
ては、特願平2−65831等の明細書に記載の化合物
が挙げられる。
【0070】
【化21】
【0071】
【化22】
【0072】
【化23】
【0073】この反応生成物〔CA〕及び式2で示され
る化合物は水又はアルコール、アセトンなどの有機溶媒
に溶かしてそのまま添加してもよいしドデシルベンゼン
スルホン酸塩や、ノニルフェノキシアルキレンオキサイ
ドのような界面活性剤を用いて分散してから添加しても
よい。上記反応生成物〔CA〕及び式2で示される化合
物の好ましい添加量は各々1〜1000g/m2 が好ま
しい。
【0074】次に金属酸化物を用いて導電性層を形成す
る方法を説明する。金属酸化物として好ましいのは、結
晶性の金属酸化粒子であるが、酸素欠陥を含むもの及び
用いられる金属酸化物に対してドナーを形成する異種原
子を少量含むもの等は一般的に言って導電性が高いので
特に好ましく、特に後者の用いられる金属酸化物に対し
てドナーを形成する異種原子を少量含むものは、ハロゲ
ン化銀乳剤にカブリを与えないので特に好ましい。
【0075】金属酸化の例としては、ZnO2 、TiO
2 、SnO2 、Al2 3 、In23 、SiO2 、M
gO、BaO、MoO3 、V2 5 等或いはこれらの複
合酸化物が好ましく、特にZnO2 、TiO2 、SnO
2 が好ましい。異種原子を含む例としては例えばSnO
に対してSb等の添加あるいはTiO2 に対してはN
b、Ta等の添加が効果的である。これら異種原子の添
加量は0.01〜30モル%の範囲が好ましいが、0.
1〜10モル%の範囲であれば特に好ましい。
【0076】本発明に用いられる金属酸化物の粒子は、
導電性を有するものであり、その体積抵抗率は107 Ω
cm以下、特に105 Ωcm以下であることが好まし
い。この酸化物については特開昭56−143431
号、同56−120519号、同58−62647号等
に記載されている。
【0077】金属酸化物の粒子はバインダー中に分散又
は溶解させて用いられる。使用できるバインダーはフィ
ルム形成能を有するものであれば特に限定されないが、
例えば、ゼラチン、カゼイン等の蛋白質、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アセチ
ルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセ
ルロース等のセルロース化合物、デキストラン、寒天、
アルギン酸ソーダ、澱
【0078】粉誘導体等の糖類、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリメ
タクリル酸エステル、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリエステル、ポリ
塩化ビニル、ポリアクリル酸等の合成ポリマー等を挙げ
ることができる。
【0079】特にゼラチン(石灰処理ゼラチン、酸処理
ゼラチン、酵素分解ゼラチン、フタル化ゼラチン、アセ
チル化ゼラチン等)、アセチルセルロース、ジアセチル
セルロース、トリアセチルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸ブチル、ポリ
アクリルアミド、デキストランが好ましい。
【0080】金属酸化物をより効果的に使用して導電性
層の抵抗を下げるために、導電性層中における金属酸化
物の体積含有率は高い方が好ましいが、層としての強度
を十分に持たせるために最低5%程度のバインダーが必
要であるので、金属酸化物の体積百分率は5〜95%の
範囲が好ましい。
【0081】金属酸化物の使用量は0.05g/m2
10g/m2 が好ましく、より好ましくは0.01g/
2 〜5g/m2 である。これにより帯電防止性が得ら
れる。本発明において、導電性層はハロゲン化銀乳剤層
と支持体の中間および/または該乳剤層に対して支持体
の反対側に設けられる。即ち透明支持体の感光性乳剤面
側に設けられてもよいし、あるいは感光性乳剤面に対し
て透明支持体の反対側、いわゆる背面に設けられてもよ
い。
【0082】かかる導電性層は、透明支持体上に塗布に
よって形成される。透明支持体は写真用のもの全てが使
えるが、好ましくは、可視光を90%以上透過するよう
に作られたポリエチレンテレフタレートまたセルロース
トリアセテートである。これらの透明支持体は、当業者
に良く知られた方法で作製されるものであるが、場合に
よっては光透過を実質的に阻害しないように染料を若干
添加して青味付けしたりしても良い。
【0083】支持体は、コロナ放電処理をした後ラテッ
クスポリマーを含有する下引層が塗設されていてもよ
い。コロナ放電処理は、エネルギー値として1mW/m
2 min〜1KW/m2 minが特に好ましく適用され
る。また特に好ましくは、ラテックス下引層塗布後導電
性層を塗設する前にコロナ放電処理を再度行うとよい。
【0084】本発明においてはテトラゾリウム化合物あ
るいはヒドラジン化合物を用いることもできる。テトラ
ゾリウム化合物としては例えば特開昭63−30643
6号等に記載の化合物が挙げられる。
【0085】本発明においては、フィルター染料、或い
はハレーション防止その他種々の目的で染料を用いるこ
とができる。用いられる染料には、トリアリル染料、オ
キサノール染料、ヘミオキサノール染料、メロシアニン
染料、シアニン染料、スチリル染料、アゾ染料が包含さ
れる。なかでもオキサノール染料;ヘミオキサノール染
料及び及びメロシアニン染料が有用である。用い得る染
料の具体例は西独特許616,007号、英国特許58
4,609号、同1,177,429号、特公
【0086】昭26−7777号、同39−22069
号、同54−38129号、特開昭48−85130
号、同49−99620号、同49−114420号、
同49−129537号、同50−28827号、同5
2−108115号、同57−185038号、同59
−24845号、同63−306436号、米国特許
1,878,961号、同1,884,035号、同
1,912,797号、同2,098,891号、同
2,150,695号、同2,274,782号、同
2,
【0087】298,731号、同2,409,612
号、同2,461,484号、同2,527,583
号、同2,533,472号、同2,865,752
号、同2,956,879号、同3,094,418
号、同3,125,448号、同3,148,187
号、同3,177,078号、同3,247,127
号、同3,260,601号、同3,282,699
号、同3,409,433号、同3,540,887
号、同3,575,704号、同3,653,905
号、同3,
【0088】718,472号、同3,865,817
号、同4,070,352号、同4,071,312
号、PBレポート74175号、フォトグラフィック・
アブストラクト(Photo.Abstr.) 28
(’21)等に記載されたものである。特に明室返し感
光材料においてはこれらの染料を用いるのが好適であ
り、400nmの光に対する感度が360nmの光に対
する感度の30倍以上入れるように用いるのが特に好ま
しい。
【0089】本発明の感光材料は、該感光材料を構成す
る乳剤層が感度を有しているスペクトル領域の電磁波を
用いて露光できる。光源としては自然光(日光)、タン
グステン電灯、蛍光灯、ヨーソクオーツ灯、水銀灯、マ
イクロ波発光のUV灯、キセノナーク灯、炭素アーク
灯、キセノンフラッシュ灯、陰極線管フライングスポッ
ト、各種レーザー光、発光ダイオード光、電子線、X
線、γ線、α線等によって励起された蛍光体から放出さ
れる光等、公知の光源のいずれをも用いることができ
る。また特開昭62−210458号等のUV光源に3
70nm以下の波長を吸収する吸収フィルターを装着し
たり、発光波長を370nm〜420nmに主波長にす
るUV光源をもちいたりしても、好ましい結果が得られ
る。
【0090】露光時間は通常カメラで用いられる1ミリ
秒から1秒の露光時間は勿論、1マイクロ秒より短い露
光、例えば陰極線管やキセノン閃光管を用いた100ナ
ノ秒〜1マイクロ秒の露光を用いることもでき、又1秒
より長い露光を与えることも可能である。これらの露光
は連続して行われても、間欠的に行われてもよい。本発
明は、印刷用、X−レイ用、一般ネガ用、一般リバーサ
ル用、一般ポジ用、直接ポジ用等の各種感光材料に適用
することができるが、極めて高い寸度安定性を要求され
る印刷用感光材料に適用した場合特に著しい効果が得ら
れる。
【0091】本発明において、感光材料の現像処理に
は、公知の方法による黒白、カラー、反転などの各種現
像処理を用いることができるが、高コントラストを与え
る印刷用感光材料のための処理を行う場合特に有効であ
る。また本発明に用いるハロゲン化銀感光材料には、特
開昭60−140338号に記載されているような媒染
剤も用いることができる。
【0092】また本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤
は、例えば米国特許第2,444,607号、同第2,
716,062号、同第3,512,982号、西独国
出願広告第1,189,380号、同第2,058,6
26号、同第2,118,411号、特公昭43−41
33号、米国特許第3,342,596号、特公昭47
−4417号、西独国出願広告第2,149,789
号、特公昭39−2825号、特公昭49−13566
号、特公昭50−40665号、特開昭61−1981
47号等の各明細書または公報に記載されている化合
物、好ましくは例え
【0093】ば5,6−トリメチレン−7−ヒドロキシ
−S−トリアゾロ(1,5−a)ピリミジン、5,6−
テトラメチレン−7−ヒドロキシ−S−トリアゾロ
(1,5−a)ピリミジン、5−メチル−7−ヒドロキ
シ−S−トリアゾロ(1,5−a)ピリミジン、7−ヒ
ドロキシ−S−トリアゾロ(1,5−a)ピリミジン、
5−メチル−6−ブロモ−7−ヒドロキシ−S−トリア
ゾロ(1,5−a)ピリミジン、没食子酸エステル(例
えば没食子酸イソアミル、没食子酸ドデシル、没食子
【0094】酸プロピル、没食子酸ナトリウム)、メル
カプタン類(1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ル、2−メルカプトベンツチアゾール)、ベンゾトリア
ゾール類(5−ブロムベンツトリアゾール、5−メチル
ベンツトリアゾール)、ベンツイミダゾール類(6−ニ
トロベンツイミダゾール)、ジスルフィド類リンの4級
塩化合物等を用いて安定化することができる。
【0095】本発明に用いられる親水性コロイドはゼラ
チンであるが、ゼラチン以外の親水性コロイドとして
は、例えばコロイド状アルブミン、寒天、アラビアゴ
ム、アルギン酸、加水分解されたセルロースアセテー
ト、アクリルアミド、イミド化ポリアミド、ポリビニル
アルコール、加水分解されたポリビニルアセテート、ゼ
ラチン誘導体、例えば米国特許第2,614,928
号、同第2,525,753号
【0096】の各明細書に記載されている如きフェニル
カルバミルゼラチン、アシル化ゼラチン、フタル化ゼラ
チン、或いは米国特許第2,548,520号、同第
2,831,767号の各明細書に記載されている如き
アクリル酸スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル
酸、メタクリル酸エステル等のエチレン基を持つ重合可
能な単量体をゼラチンにグラフト重合したもの等を挙げ
ることができ、これらの親水性コロイドはハロゲン化銀
を含有しない層、例えば、ハレーション防止層、保護
層、中間層等にも適用できる。
【0097】本発明に用いる支持体としては、例えばバ
ライタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプロピレン合成
紙、ガラス板、セルロースアセテート、セルロースナイ
トレート、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレン
フィルム等が代表的なものとして包含される。これらの
支持体は、それぞれハロゲン化銀写真感光材料の使用目
的に応じて適宜選択される。
【0098】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の現像
に用いられる現像主薬としては次のものが挙げられる。
HO−(CH=CH)n −OH型現像主薬の代表的なも
のとしては、ハイドロキノンがあり、その他にカテコー
ル、ピロガロール及びその誘導体ならびにアスコルビン
酸、クロロハイドロキノン、ブロモハイドロキノン、メ
チルハイドロキノン、2,3−ジブロモハイドロキノ
ン、2,5−ジエチルハイドロキノン、カテコール、4
−クロロカテコール、4−フェニル−カテコール、3−
メトキシ−
【0099】カテコール、4−アセチル−ピロガロー
ル、アスコルビン酸ソーダ等がある。また、HO−(C
H=CH)n −NH2 型現像剤としては、オルト及びパ
ラのアミノフェノールまたはアミノピラゾロンが代表的
なもので、4−アミノフェノール、2−アミノ−6−フ
ェニルフェノール、2−アミノ−4−クロロ−6−フェ
ニルフェノール等がある。
【0100】更に、H2 N−(CH=CH)n −NH2
型現像剤としては、例えば4−アミノ−2−メチル−N
−,N−ジエチルアニリン、2,4−ジアミノ−N,N
−ジエチルアニリン、N−(4−アミノ−3−メチルフ
ェニル)−モルホリン、p−フェニレンジアミン等があ
る。ヘテロ環型現像剤としては、1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキ
シメチル−3−ピラゾリドン、のような3−ピラゾリド
ン類、1−フェニル−4−アミノ−5−ピラゾロン、5
−アミノウラシル等を挙げることができる。
【0101】その他、T.H.ジェームス著ザ・セオリ
ィ・オブ・ザ・ホトグラフィック・プロセス第4版(T
he Theory of the Photogra
phic Process Fourth Editi
on)第291〜334頁及びジャーナル・オブ・ザ・
アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journalo
f the American Chemical S
ociety)第73巻、第3,100頁(1951)
に記載されているごとき現像剤が本発明に有効に使用し
得るものである。
【0102】これらの現像剤は単独で使用しても2種以
上組み合わせてもよいが、2種以上を組み合わせて用い
る方が好ましい。また本発明の感光材料の現像に使用す
る現像液には保恒剤として、例えば亜硫酸ソーダ、亜硫
酸カリ、等の亜硫酸塩を用いても、本発明の効果が損な
われることはなく、本発明の1つの特徴として挙げるこ
とができる。また保恒剤としてヒドロキシルアミン、ヒ
ドラジド化合物を用いて現像液1リットル当たり5g〜
500gがよく、より好ましくは20g〜200gであ
る。
【0103】またエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル等のグリコール類を用いることができ、ジエチレング
リコールが好ましく用いられる。そしてこれらグリコー
ル類の好ましい使用量は現像液1リットル当たり5g〜
500gで、より好ましくは20g〜200gである。
これらの有機溶媒は単独でも併用しても用いることがで
きる。現像液のpH値は9〜12であるが、保恒性及び
写真特性上からpH値は10〜11の範囲が好ましい。
【0104】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、種
々の条件で処理することができる。処理温度は、例えば
現像温度は50℃以下が好ましく、特に30℃前後が好
ましく、また現像時間は3分以内に終了することが一般
的であるが、特に好ましくは2分以内が好効果をもたら
すことが多い。また現像以外の処理工程、例えば水洗、
停止、安定、定着、さらに必要に応じて前硬膜、中和等
の工程を採用することは任意であり、これらは適宜省略
することもできる。さらにまた、これらの処理は皿現
像、枠現像などいわゆる手現像処理でも、ローラー現
像、ハンガー現像など機械現像であってもよい。
【0105】本発明において、処理の際に用いることが
できる定着液には、チオ硫酸塩、亜硫酸塩の他、種々の
酸、塩、定着促進剤、湿潤剤、界面活性剤、キレート
剤、硬膜剤等を含有させるこができる。例を挙げれば、
チオ硫酸塩、亜硫酸塩としてはこれらの酸のカリウム、
ナトリウム、アンモニウムの塩、酸としては硫酸、塩
酸、硝酸、ほう酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ
酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、フタル酸等が挙げら
れ、塩としては、これらの酸のカリウム、ナトリウム、
アンモニウム等の塩が挙げられる。定着促進剤として
は、特公昭45−35
【0106】754号、特開昭58−122535号、
同58−122536号記載のチオ尿素誘導体、分子内
に3重結合を有したアルコール、米国特許4,126,
459号記載のチオエーテル、またはアニオンをフリー
化するシクロデキストランエーテル体、クラウンエーテ
ル類、ジアザビシクロウンデセンやジ(ヒドロキシエチ
ル)ブタミン等が挙げられる。湿潤剤としてはアルカノ
ールアミン、アルキレングリコール等が挙げられる。キ
レート剤としては、ニトリロトリ酢酸、EDTA等のア
ミノ酢酸が挙げられる。硬膜剤としてはクロム明ばん、
カリ明ばんの他Al化合物等を含有させることができ
る。
【0107】本発明において定着液は、感光材料の硬膜
性を上げるためにAl化合物を含有させることが好まし
く、その含有量が使用液中のAl換算量で0.1g/L
〜3g/Lであるときにさらに好ましい。定着液に含ま
れる好ましい亜硫酸濃度は0.03モル/L〜0.4モ
ル/Lであり、より好ましくは0.04モル/Lから
0.3モル/Lである。
【0108】好ましい定着液のpHは3.9〜6.5で
あり、このpHで定着液は好ましい写真性能を与え、し
かも本発明の包装材料の効果が顕著となる。最も好まし
い液のpHは4.2〜5.3である。本発明に係わるハ
ロゲン化銀写真感光材料の現像温度は50℃以下が好ま
しく、特に25℃〜40℃前後が好ましく、また現像時
間は2分以内に終了することが一般的であるが、特に5
秒〜25秒の風速処理であっても好ましい写真画像が得
られる。
【0109】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に記述するが、
本発明がこれらに限定されるものではないことはいうま
でもない。 実施例1 明室返し用感光材料としてネガ型のハロゲン化銀感光材
料を下記のようにして作製した。
【0110】〔乳剤の調製〕硝酸銀60g当たり23.
9mgのペンタブロモロジウムカリウム塩、塩化ナトリ
ウム及び臭化カリウムを含有する水溶液と硝酸銀水溶液
とをゼラチン水溶液中に攪拌しつつ、40℃で25分間
で同時混合して臭化銀含有率2モル%である平均粒径
0.20μmの塩臭化銀乳剤をそれぞれ作製した。この
乳剤に安定剤として6−メチル−4−ヒドロキシ−1,
3,3a,7−テトラザインデンを200mg加えた
後、水洗し、脱塩した。
【0111】これに20mgの6−メチル−4−ヒドロ
キシ−1,3,3a,7−テトラザインデンを加えた
後、イオウ増感した。イオウ増感後、それぞれ必要な分
のゼラチンを加え、安定剤として6−メチル−4−ヒド
ロキシ−1,3,3a,7−テトラザインデンを加え、
次いで水で260ミリリットルに仕上げて乳剤を調製し
た。
【0112】〔乳剤添加用ラテックス(Lu)の作製〕
水40リットルに名糖産業製KMDS(デキストラン硫
酸エステルナトリウム塩)を0.25Kg及び過硫酸ア
ンモニウム0.05Kgを加えた液に液温81℃で攪拌
しつつ窒素雰囲気下で、n−ブチルアクリレート4.5
1Kg、スチレン5.49Kg及びアクリル酸0.1K
gの混合液を1時間かけて添加し、その後過硫酸アンモ
ニウムを0.005Kg加え、更に1.5時間攪拌後、
冷却し、更にアンモニア水を用いてpHを6に調製し
た。
【0113】得られたラテックス液をWhotman社
製GF/Dフィルターで濾別し、水で50.5Kgに仕
上げることで平均粒径0.25μの単分散なラテックス
(Lu)を作製した。前記乳剤に以下の添加剤を加え
て、ハロゲン化銀乳剤塗布液を下記のように調製した。
【0114】〔ハロゲン化銀乳剤塗布液の調製〕前記乳
剤液に殺菌剤として化合物(A)を9mg加えた後、有
機減感剤(表2に示す)を加え、0.5規定水酸ナトリ
ウム液を用いてpHを6.5に調整し、次いで下記化合
物(T)を360mg加え、更に、ハロゲン化銀1モル
当たりサポニン20%水溶液を5ミリリットル、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム
【0115】を180mg、5−メチルベンズトリアゾ
ールを80mg、前記乳剤液添加用ラテックス液(L
u)を43ミリリットル加え、以下化合物(M)を60
mg、及び増粘剤としてスチレン−マレイン酸共重合体
水性ポリマーを280mgを順次加えて、水にて475
ミリリットルに仕上げてハロゲン化銀乳剤塗布液を調整
した。次いで乳剤層を保護するための保護膜塗布液を下
記のようにして調整した。
【0116】〔乳剤層保護膜塗布液の調製〕ゼラチンに
純水を加え、膨潤後40℃で溶解、次いで塗布助剤とし
て、化合物(Z)の1%水溶液、フィルター染料として
下記の化合物(N)、及び下記化合物(B)を順次加
え、更にクエン酸液でpH6.0とした。この液に表1
の量になるように不定形シリカによるマット剤を加え、
乳剤層保護膜塗布液P−1〜P−8を調整した。
【0117】 表1 マット剤A マット剤B (mg/m2 ) (mg/m2 ) P−1 30 0 比 較 P−2 0 30 比 較 P−3 20 4 本発明 P−4 15 15 本発明 P−5 20 10 本発明 P−6 10 30 本発明 P−7 4 15 本発明 P−8 30 20 本発明 マット剤A:平均粒径3μm(ふるいにより粒径4μm
以上は除く) マット剤B:平均粒径6μm(ふるいにより粒径4μm
以下は除く)
【0118】次いでバッキング下層を塗布するのに用い
るバッキング層用塗布液を下記の様にして調製した。 〔バッキング層用塗布液B−1の調製〕ゼラチン36g
を水に膨潤し、加温して溶解後、染料として化合物(C
−1)1.6g、化合物(C−2)1.9g、化合物
(N)2.9gの水溶液を加え、次にサポニン20%水
溶液を11ミリリットル、物性調整剤として化合物(C
−4)5gを加え、更に化合物(C−5)63mgのメ
タノール溶液を加えた。こ
【0119】の液に増粘剤として、スチレン−マイレン
酸共重合体水溶性ポリマーを800g加え粘度調製し、
更にクエン酸水溶液を用いてpH5.4に調製し、ポリ
グリセロールとエピクロルヒドリンの反応生成物1.5
gを加え、最後にグリオキザールを144mg加え、水
で960ミリリットルに仕上げてバッキング層用塗布液
B−1を調製した。
【0120】
【化24】
【0121】
【化25】
【0122】
【化26】
【0123】
【化27】
【0124】次いでバッキング層の保護膜層塗布用とし
て保護膜塗布液B−2a,B−2bを下記のようにして
調製した。
【0125】〔バッキング層の保護膜塗布液B−2a,
B−2bの調製〕ゼラチン50gを水に膨潤し、加温溶
解後、2−スルホネート−コハク酸ビス(2−エチルヘ
キシル)エステルナトリウム塩を340mg加え、塩化
ナトリウムを3.4g加え、更にグリオキザールを1.
1g、ムコクロル酸を540mg加えた。これにマット
剤として平均粒径4μmの球形のポリメチルメタクリレ
ートを150mg/m2 または40mg/m2 となるよ
うに添加し、水で1000ミリリットルに仕上げてそれ
ぞれ保護膜塗布液B−2a,B−2bを調製した。
【0126】〔評価試料の作製〕前記の各塗布液を特開
昭59−09941の実施例1の下引き層を施したポリ
エチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μm)上
の両面に片面毎に塗布した。特に乳剤層側を塗布するに
あったては、含水率400%における平均表面温度が条
件Aの場合は、27℃の乾燥条件であり、条件Bの場合
には17℃の乾燥条件である2種類の乾燥条件を用いて
乾燥した。
【0127】その際、下引き層を塗布した支持体の一方
の面上にバッキング下層としてB−1塗布液を用いてゼ
ラチン乾燥重量が2g/m2 になるように塗布し、同時
にその上部バッキング保護層に保護膜液B−2a,B−
2bを用いてゼラチン乾燥重量が1g/m2 となるよう
に塗布乾燥した。次いで、支持体の他の1面上に乳剤層
を塗布銀量が4.3g/m2 となるように塗布し、その
上部に乳剤層保護層と
【0128】して保護膜液P−1〜P−8を用い、硬膜
剤としてホルマリンを加えながら乳剤層と同時に表2に
示す条件で塗布乾燥し、評価試料No. 1〜試料No. 22
を作製した。スムースタ−値は生フィルムを23℃48
%で2時間調湿した後同じ環境で前記東英電子工業
(株)製SM−6Bにより測定した。
【0129】 表2(その1) 試料 乳剤層 有機減感剤 バッキング側 乾燥条件No. 保護層 (mg/m2 ) マット剤(mg/m2 ) 1 P−5 − − 150 B 2 P−1 − − 40 A 3 P−2 − − 40 A 4 P−2 D−1 1.0 40 A 5 P−3 D−1 1.0 40 A 6 P−4 D−1 1.0 40 A 7 P−5 D−1 1.0 40 A 8 P−5 D−2 1.0 40 A 9 P−5 D−3 1.0 40 A 10 P−6 D−4 1.2 40 A 11 P−6 D−5 1.2 40 A 12 P−6 D−6 1.2 40 A 13 P−7 D−1 1.0 40 A 14 P−8 D−1 1.0 40 A 15 P−1 D−1 1.0 40 B 16 P−2 D−1 1.0 40 B 17 P−3 D−1 1.0 40 B 18 P−4 D−1 1.0 40 B 19 P−5 D−1 1.0 40 B 20 P−6 D−1 1.0 40 B 21 P−7 D−1 1.0 40 B 22 P−8 D−1 1.0 40 B
【0130】
【0131】これらの試料を明室プリンターP−605
FS(大日本スクリーン製)にてあらかじめ準備した原
稿と乳剤面を密着させバキュームむらのでかたを目視で
評価した。なお、原稿は大全紙サイズ(610×508
mm)で光源側から貼り込みベース3枚と10%のスク
リーンチント(膜面は光源側)を重ねて作成した。
【0132】また失透性及び表裏判別性は、フィルムを
未露光のまま現像処理して評価し、マットピンホールは
試料の乳剤面を貼り込みベース1枚に対して濃度3.0
を与えるように密着露光、現像処理して評価した。いず
れも評価は5段階評価とし5が最良で、2以下は実用上
問題がある。現像処理は下記に示す現像液、定着液を用
い、自動現像機GR−27(コニカ製)により28℃で
30秒処理した。結果を表3に示した。
【0133】 〔現像液処方〕 (組成A) 純水(イオン交換水) 150ミリリットル エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g ジエチレングリコール 50g 亜硫酸カリウム 100ミリリットル 炭酸カリウム 50g
【0134】 ハイドロキノン 15g 5−メチルベンゾトリアゾール 200mg 1-フェニル−5−メルカプトテトラゾール 30mg 水酸化カリウム 使用液のpHを10.9にする量 臭化カリウム 4.5g
【0135】 (組成B) 純水(イオン交換水) 3ミリリットル ジエチレングリコール 50g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g 酢酸(90%水溶液) 0.3ミリリットル 5−ニトロインダゾール 110mg 1-フェニル−3−ピラゾリドン 500mg 現像液の使用時に水500ミリリットル中に上記組成物
A、組成物Bの順に溶かし、1リットルに仕上げて用い
た。
【0136】 〔定着液処方〕 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%W/V水溶液) 230ミリリットル 亜硫酸ナトリウム 9.5g 酢酸ナトリウム・3水塩 15.9g 硼酸 6.7g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%W/V水溶液) 8.1ミリリットル
【0137】 (組成B) 純水(イオン交換水) 17ミリリットル 硫酸(50%W/W水溶液) 5.8g 硫酸アルミニウム(Al2O3 換算含量が8.1%W/W水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ミリリットル中に上記組成
A、組成Bに順に溶かし、1リットルに仕上げて用い
た。この定着液のpHは約4.3であった。
【0138】 表3(その1) 試料 バキューム マット 失透性 表裏 種 別No. 時間(秒) むら (ピンホール) 判別性 1 16 2 4 比 較 8 1 4 4 2 4 1 4 2 16 4 5 比 較 8 2 5 5 4 4 1 5 3 16 4 5 比 較 8 3 5 4 2 4 2 5 4 16 4 5 比 較 8 3 5 4 2 4 2 5 5 16 5 5 本発明 8 4 5 5 4 4 3 5 6 16 5 5 本発明 8 4 5 5 4 4 3 5 7 16 5 5 本発明 8 4 5 4 5 4 3 5 8 16 5 5 本発明 8 5 5 4 5 4 4 5
【0139】 表3(その2) 試料 バキューム マット 失透性 表裏 種 別No. 時間(秒) むら (ピンホール) 判別性 9 16 5 5 本発明 8 4 5 4 5 4 3 5 10 16 5 4 本発明 8 4 4 4 5 4 3 4 11 16 5 4 本発明 8 4 4 4 5 4 3 4 12 16 5 5 本発明 8 4 5 4 5 4 3 5 13 16 4 5 本発明 8 4 5 4 4 4 3 5 14 16 4 4 本発明 8 4 4 4 5 4 3 4 15 16 4 5 比 較 8 2 5 5 3 4 2 5 16 16 5 5 比 較 8 4 5 5 2 4 3 5
【0140】 表3(その3) 試料 バキューム マット 失透性 表裏 種 別No. 時間(秒) むら (ピンホール) 判別性 17 16 5 5 本発明 8 5 5 5 5 4 4 5 18 16 5 5 本発明 8 5 5 5 5 4 4 5 19 16 5 5 本発明 8 5 5 5 5 4 4 5 20 16 5 5 本発明 8 5 5 5 5 4 4 5 21 16 5 5 本発明 8 5 5 5 4 4 4 5 22 16 5 5 本発明 8 5 5 5 5 4 4 4
【0141】 表3(その4) 試料 抜き文字性能 貼り込み跡 保存I 保存II 種 別No. 性能 1 2 2 比 較 2 2 100 30 2 2 2 2 2 比 較 2 2 100 32 2 2 3 2 2 比 較 2 2 100 32 2 2 4 2.5 2.5 比 較 2 2 100 35 2 2 5 4 4 本発明 4 4 105 80 4 4 6 4 4 本発明 4 4 100 75 4 4 7 4 5 本発明 4 5 105 80 4 5 8 4 4 本発明 4 4 110 85 4 4
【0142】 表3(その5) 試料 抜き文字性能 貼り込み跡 保存I 保存II 種 別No. 性能 9 5 4 本発明 4 4 105 82 4 4 10 4 5 本発明 4 5 100 85 4 5 11 4 5 本発明 4 5 100 80 4 5 12 5 4 本発明 4 4 100 78 4 4 13 4 4 本発明 4 4 105 80 4 4 14 5 4 本発明 4 4 100 79 4 4 15 3 3 比 較 3 3 100 35 3 3 16 3 3 比 較 3 3 100 35 3 3
【0143】 表3(その6) 試料 抜き文字性能 貼り込み跡 保存I 保存II 種 別No. 性能 17 4 4 本発明 4 4 110 89 4 4 18 4 4 本発明 4 4 105 80 4 4 19 4 4 本発明 4 4 100 75 4 4 20 4 5 本発明 4 5 100 74 4 5 21 4 4 本発明 4 4 100 78 4 4 22 4 5 本発明 4 5 105 80 4 5
【0144】実施例2 〔導電性層を有する支持体の調製〕厚さ100μmの下
引き処理したポリエチレンテレフタレート支持体上にコ
ロナ放電した後、下記構成の液を、下記の付量になるよ
うに70m/minの速さでロールフィットコーテング
パン及びエアーナイフを使用して塗布した。
【0145】このようにして得られた被覆層を90℃、
2分間乾燥し、140℃、90秒間熱処理した。この被
覆層は、表4に示されるように調製して得られた導電性
層であり、支持体の片側のみ及び両側に塗布される。 水溶性導電性ポリマー(A−3、A−20及びA−33) 0.7g/m2 疎水性ポリマー粒子(B−3、B−1及びB−22) 0.2g/m2 ポリエチレンオキサイド化合物(分子量500) 0.06g/m2 硬化剤C(表4) 0.2g/m2
【0146】 表4 試料 減 感 色 素 水溶性導電 疎水性ポリ 硬化剤 金属 No. ポリマー マー粒子 CB 酸化物 1 − − − − − − 2 D−1 1.0 − − − − 3 − − A−3 B−3 CB−15 − 4 − − − − − P 5 D−1 1.0 A−3 B−3 CB−15 − 6 D−1 1.0 A−20 B−3 CB−15 − 7 D−1 1.0 A−20 B−12 CB−16 − 8 D−1 1.0 A−33 B−22 CB−4 − 9 D−1 1.0 A−3 B−22 CB−16 − 10 D−1 1.0 − B−22 CB−16 P 11 D−1 1.0 − B−22 CB−16 Q 12 D−2 1.0 A−3 B−22 CB−4 − 13 D−3 1.0 A−3 B−22 CB−4 − P:アンチモンを1%ドープした平均粒径0.02μm
微粒子SnO2 を0.05g/m2 Q:インジウムを1%ドープした平均粒径0.03μm
微粒子SnO2 を0.05g/m2
【0147】〔試料の調製〕pH3.0の硝酸酸性雰囲
気下で、銀電位(EAg)を170mVに保持しながら
下記溶液A中に溶液Bを添加してEAgを1Nの塩化ナ
トリウム水溶液で制御してコントロールダブルジェット
法で混合すると共に、溶液Cを添加時間2分迄は溶液B
と同じ条件で添加し、その後は溶液BのEAgを1Nの
塩化ナトリウム水溶液で制御しつつ添加速度の0.99
倍の流速で添加し、平均粒径0.085のハロゲン化銀
乳剤を調製した。
【0148】 〔溶液A〕 ゼラチン 5.6g ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシジコハク酸エステルナトリウム塩1 0%エタノール溶液 0.56g 塩化ナトリウム 0.12g 濃硝酸 0.43ミリリットル 蒸留水 445ミリリットル
【0149】 〔溶液B〕 硝酸銀 60g 濃硫酸 0.208ミリリットル 蒸留水 85.2ミリリットル
【0150】 〔溶液C〕 ゼラチン 3g ポリイソプロピレン−エステルナトリウム塩10% エタノール溶液 0.3ミリリットル 臭化カリウム 4.2g 塩化ナトリウム 18.6g Na3 RhCl6 1%溶液 0.02ミリリットル 蒸留水 87.3ミリリットル
【0151】 〔溶液D〕 ゼラチン 1.4g ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシジコハク酸− エステルナトリウム塩10%エタノール溶液 0.14ミリリットル 蒸留水 48.8ミリリットル
【0152】ハロゲン化銀粒子の塩化銀含有率は90モ
ル%、ロジウム含有量はハロゲン化銀1モル当たり2×
10-6モル、単分散度は8〜15%であった。 EAg
値の測定には、金属銀電極と、ダブルジャンクション型
飽和Ag/AgCl比較電極を用いた。(電極の構成
は、特開昭57−197534号に開示されるダブルジ
ャンクションを使用した。)
【0153】また溶液B、溶液Cの添加には、流量可変
型のローラーチューブ定量ポンプを用いた。また添加
中、乳剤のサンプリングにより新たな粒子の発生が認め
られないことを電子顕微鏡により観察し、系内の臨界成
長速度を越える添加量でないことを確認している。
【0154】このようにして調製した乳剤に、それぞれ
6−メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7テトラ
ザインデンをハロゲン化銀1モル当たり200mg加
え、炭酸ナトリウムでpHを5.7に調整し、ついで、
溶液Dを添加した。その後ハロゲン化銀乳剤を常法に従
って水洗、脱塩し、続いてハロゲン化銀1モル当たり5
8mgの6−メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,
7−テトラザインデン及び150mgの臭化カリウムを
加えた後、イオウ増感した。
【0155】イオウ増感後、安定剤として6−メチル−
4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザインデン
をハロゲン化銀1モル当たり570mgとゼラチンを2
5g加えた。さらに、下記の各種添加剤を加えて乳剤層
用塗布液を調整し、この乳剤層用塗布液を下引き処理を
施し、かつ下記の組成のバッキング層及びバッキング保
護層を重層塗布した厚さ100μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムに塗布し、更に乳剤保護層を塗布し
て表4の試料No. 1〜13を得た。銀付量は、いずれも
3.5g/m2 であった。
【0156】 〔乳剤層用塗布液に加える添加剤〕 サポニン 100mg/m2 臭化カリウム 3mg/m2 有機減感剤(D−1、D−2またはD−3) 表 に示す量 水酸化ナトリウム 10mg/m2 化合物(T) 1.3mg/m2 ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム 21mg/m2 スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体 (60/38.5/1.5) 1.0mg/m2
【0157】 5−メチルベンゾトリアゾール 10mg/m2 5−フェニル−1−メルカプトテトラゾール 11.5mg/m2 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルフォン酸 1mg/m2 ベンジル−トリフェニルフォスフォニウムクロライド 5mg/m2 化合物(M) 5.8mg/m2
【0158】 (乳剤保護層組成) ゼラチン 1.14g/m2 化合物(W) 32.7mg/m2 マット剤(実施例1の表1と同様のもの) 化合物(S) 0.5mg/m2 クエン酸 5.4mg/m2 ホルムアルデヒド 7.15mg/m2 化合物(K) 100mg/m2
【0159】
【化28】
【0160】
【化29】
【0161】
【化30】
【0162】 〔バッキング層〕 ラッテクスポリマー:ブチルアクリレートスチレン共重合体 0.5g/m2 サポニン 200mg/m2 バッキング染料(化合物C−1) 40mg/m2 バッキング染料(化合物C−2) 30mg/m2 バッキング染料(化合物C−3) 30mg/m2 オセインゼラチン 2.0g/m2
【0163】 〔バッキング保護層〕 ジオクチルスルホコハク酸エステル 300mg/m2 マット剤:メタクリル酸メチル(平均粒径4.0μm) 100mg/m2 オセインゼラチン(等電点4.9) 1.1g/m2 弗素化ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 50mg/m2
【0164】このようにして得られた試料を、第1図に
示すスペクトルを持つ米国ヒュージョン(Fusio
n)社製、無電極放電管光源ガラス板下に装着し、ガラ
ス面上には第2図に示す貼り込み跡、抜き文字品質を評
価できるように原稿と感光材料を重ね露光した。続い
て、下記に示す現像液、定着液を使用して現像処理し
た。
【0165】 〔現像液処方〕 (組成A) 純水(交換水) 150ミリリットル エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g ジエチレングリコール 50g 亜硫酸カリウム(55%W/V水溶液) 100ミリリットル 炭酸カリウム 50g
【0166】 ハイドロキノン 15g 5−メチルベンゾトリアゾール 200mg 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 30mg 水酸化カリウム 使用液のpHを10.4にする量 臭化カリウム 4.5g
【0167】 (組成B) 純水(イオン交換水) 3ミリリットル ジエチレングリコール 50g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 500mg エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 25mg
【0168】 酢酸(90%水溶液) 0.3ミリリットル 5−ニトロインダゾール 110mg 現像液の使用時に水500ミリリットル中に上記組成
A、組成Bの順に溶かし、1リットルに仕上げて用い
た。
【0169】 〔定着液処方〕 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%W/V水溶液) 240ミリリットル 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硼酸 6g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%W/V水溶液) 13.6ミリリットル
【0170】 (組成B) 純水(イオン交換水) 17ミリリットル 硫酸アルミニウム(Al2 3 換算含量が8.1%W/Vの水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ミリリットル中に上記組成
A、組成Bの順に溶かし、1リットルに仕上げて用い
た。この定着液のpHは約4.3であった。
【0171】〔現像処理条件〕 (工 程) (温 度) (時 間) 現 像 38℃ 20秒 定 着 28℃ 20秒 水 洗 常 温 20秒
【0172】写真性能評価方法 (1)貼り込み跡 第2図において貼り込み用ベース3,5上に網フィルム
2を載せて、更に網フィルムの周辺を透明な製版用スコ
ッチテープで固定しておき、露光現像処理した後、この
テープ跡(貼り込み跡)がないときを「5」、跡が目立
ち最も悪いレベルを「1」として5段階評価をした。
【0173】(2)抜き文字品質 抜き文字品質は、第2図における網フィルム2の50%
の網点面積をもつ部分が、返し用露光材料1に50%の
網点面積となるように適性露光したとき、第2図におけ
る線画フィルム4上の50μmの線巾が再現される画質
を言い、非常に良い抜き文字画質を「5」とし、最も悪
いレベルを「1」として5段階評価をした。
【0174】(3)感度変動評価方法 得られた試料をそれぞれ2つに分け、一方は23℃相対
湿度55%で3日間保存した。残りの一方は23℃相対
湿度55%で3時間調湿後、重ねた状態で防湿袋に封入
し、55℃で4日間保存して強制劣化させ経時用試料を
作製した。両方の試料をステップウエッジを通して露光
後前記条件にて現像処理し感度を求めた。得られた結果
を表6に示す。
【0175】 表6 試料 抜き文字 貼り込み跡 相 対 感 度No. 性能 性能 保存1 保存2 1 2 2.5 120 50 比 較 2 2.5 2.5 100 60 比 較 3 2 2 118 75 比 較 4 2 2 116 75 比 較 5 4.5 4.5 100 92 本発明 6 4.5 4.5 100 91 本発明 7 4.5 5 100 89 本発明 8 4.5 5 100 93 本発明 9 4.5 5 100 89 本発明 10 4.5 4.5 100 90 本発明 11 4.5 4.5 99 90 本発明 12 4.5 5 103 91 本発明 13 4.5 5 102 92 本発明 保存1:23℃、55%RH3日間保存後測定 保存2:23℃、55%RH3日間調湿後、防湿袋中で
55℃、4日間保存測定
【0176】
【発明の効果】 本発明により、明室感材における抜き
文字面が劣ること、貼り込み跡の残り等の問題点を解決
し、操作性に優れた明室感材の特質をいかしながら、良
好な返し特性を有し、保存性に優れた明室感材を提供す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光源のスペクトルを示し、米国ヒュージョン
社製の無電極放電管によるものである。
【図2】 抜き文字、返し作業時の原稿と、感光材料の
位置関係を示す物である。
【符号の説明】
1 返し用感光材料 4 線画ポジ像のフィ
ルム 2 網点画像フィルム 6 カットマスクフィ
ルム 3、5 貼り込みベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/85 1/95

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に少なくとも1層のハロゲン化銀
    乳剤層を塗設してなるハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、乳剤層のいずれか少なくとも1層は、塩化銀含有率
    が60モル%以上であるハロゲン化銀粒子を含有し、こ
    の乳剤層及び/またはこの乳剤層に隣接して設けること
    ができる親水性コロイド層の少なくとも1層に、ポーラ
    ログラフ陽極電位とポーラログラフ陰極電位との和が正
    である有機減感剤を含み、かつハロゲン化銀乳剤層を有
    する側の最外層に、粒径4μm未満の不定形のマット剤
    の少なくとも1種と、粒径4μm以上の定形および/ま
    たは不定形のマット剤の少なくとも1種をそれぞれ4〜
    80mg/m2 含有し、最外層の表面スムースター値が
    25mmHg以上であることを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。
  2. 【請求項2】 支持体に対しハロゲン化銀乳剤層を有さ
    ない側の面における最外層が定形のマット剤の少なくと
    も1種と0〜15mg/m2 の不定形マット剤を含有
    し、外層の表面スムースター値が200mmHg以下で
    あることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真
    感光材料。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀乳剤層がハロゲン化銀1モ
    ルあたり10-4〜10-8モルのロジウム塩を含有するこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化銀乳剤層を有する側の面の最
    外層の親水性コロイドがゼラチンであり、かつ塗布乾燥
    する際、該面の塗布液全体の水とゼラチンの重量比が4
    00%となるときの表面温度が、20℃以下となるよう
    な条件で乾燥されていることを特徴とする請求項1、請
    求項2又は請求項3記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】 支持体上に少なくとも一層の導電層を有
    することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又
    は請求項4記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 導電層が、水溶性導電ポリマーと疎水性
    ポリマー粒子と硬化剤を含有することを特徴とする請求
    項5記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  7. 【請求項7】 導電層が、金属酸化物を含有することを
    特徴とする請求項5又は請求項6記載のハロゲン化銀写
    真感光材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0702199A1 (en) 1994-09-19 1996-03-20 Nippondenso Co., Ltd. Adsorptive type refrigeration apparatus
EP1700710A1 (en) 2005-03-08 2006-09-13 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. Printing method, sheet material and mounting method of printing plate

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EP0702199A1 (en) 1994-09-19 1996-03-20 Nippondenso Co., Ltd. Adsorptive type refrigeration apparatus
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